でもどこかうまくいかず、ギクシャクして神社に行ってみたら……
なんと先輩が手水舎の龍神像と融合して、へんてこりんになっちゃった!?
いやあ、ドキドキする。
何がって?
そりゃあ、俺の心だよ。
「ほらほら隆くん、こっちこっち!」
俺にキラキラするような笑顔を向けながら、先輩が声をかけてくる。
「あ、は、はい!」
思わず緊張してしまい、固くなってしまう。
あ、固くなるたって、股間じゃなくて体だぞ!?
「んもう、隆くんったらぁ! デートなんだから、そんな返事じゃダメでしょ!」
そう、そうなのだ。
俺は今、憧れの先輩とデートしているのである。
「え、えっと、そ、そうだな……う、うわー、落ち着かないやぁ……」
「ちょっとちょっとぉ、そっちから告白したくせにぃ」
大きな胸を近づけるようにしながら、俺の顔をつついてくる。
そ、そうなんだけど、確かにぃ。
事の発端は、一週間前。
俺は憧れの——恵理子先輩に、猛烈なアタックをしたのである。
も、もちろん、初対面とかじゃない。
小学校の頃から付き合いあるし、高校は部活とか違ったけど結構今の大学でも関わりあるし。
中学の頃から好きで好きでたまらない、という気持ちをそのまま丸っと。
そうしたらなんと……すんなりOKされてしまったわけだ。
断られるかなって思っていたのに。
しかもそのまま、今日……このデートの約束までしてしまったわけで。
「え、えっと、恵理子せん……恵理子、今日はどこい、行くんだっけ?」
「もう見えてきたわよ。どんな願いだって叶うっていう、すっごい神社なんだから!」
指差した方向には、一見地味な鳥居が見える。
こんな近くにあったんだ?
「へぇ……? なんて名前なんですか?」
いっけね、また敬語だ。
「うーん、知らないけど……看板にはそう書いてあるし、一度大事な人と行ってみたかったのよね!」
「だ、大事な人!?」
「あら、付き合ってるでしょ私たち? 大事じゃない?」
「あ、えっと、は、はい」
うわぁ、どうしよ。
い、いや、俺が好きって言ったんだけど、うん、まあ。
先輩……え、恵理子に連れられ、鳥居をくぐる。
ぼろっちくて、手入れも少しイマイチで、人もいなくて。
でもなんか、ちょっと好きな雰囲気かな。
「あれ、ここ……お手水、どこだろ?」
「あー、あの左手洗って、右手洗ってってやつ」
「音、しないわよね」
「水の音ですか? 言われてみれば」
まあ、使われてない神社みたいだしもう水道も止まってるのかもしれない。
俺はよくある龍の置物を想像しながら辺りを見るけれど……うん、無いなぁ。
「ま、あとでいっか! お参り、する?」
「は、はい!」
「ほらほら、またぁ」
「あ、い、いけね」
うーん、慣れない。
先輩と並んで、賽銭箱に小銭を放り込む。
二回礼をして、二回手拍子。
……
ドキドキしすぎて何も思いつかない。
結局うやうやしくもう一礼するだけして、そそくさとその場を離れてしまい。
「ね、ね、何お願いしたの?」
「え、え、ひ、秘密、だよ」
何もお願いしてないので、答えられないし。
慌てて目を逸らす。
「……あれ?」
すると、その先に……
「先輩、あれ、手水舎じゃないですか?」
「ん、ホント? あ、そうみたい。行ってみよっか」
「わ、わ」
陸上で鍛え抜かれたボディを動かし、恵理子が小走りで近づいていく。
俺も負けじと、慌てて追いかけて……
「わ、使われてないからすごいなぁ」
そこは……水が流れることも無くなったせいで、落ち葉だらけ、汚れだらけの手水舎があった。
「これ、ここの神様かしら」
「カエル、ですかねぇ」
ずんぐりむっくりの石製の置物が、大口を開けてこちらを向いている。
「待って待って、髭もあるしツノも有るし、鱗の模様もあるわ。龍よ、これ」
「でも、体型カエルじゃないですか。牛蛙みたいなやつ」
「もしかしたら、水の神様だからそういう見た目になってるのかもね?」
恵理子が手を伸ばし、そっと頭を撫でる。
「うふふ、可愛い見た目! 大変ねぇ、石だから動けないもんね」
「うーん、水道が動いていれば掃除とかできそうなのになぁ」
「いいことあるといいわね、長いこと頑張っていたんだから、自由になれたらいいのに!」
先輩が優しく話しかけている。
な、なんかいいなぁ。俺も先輩と、自然にやりとりできたらいいのに。
「え」
俺がぼうっとそう思った時。
先輩が小さく声を上げた。
あれ、なんか、この蛙、目が光って……
「ゲコっ、ぴょお〜ん! ゲコ、ゲコ、おお、くっついてもうたわい、すごいわぁ〜♡」
は?
え?
俺は目の前の光景に目を疑う。
「うふ、うふふ、人間の体ってぇ、動けるって、いいのう、オイラ、私、繋がってて、ウキウキ、ドキドキしちゃうゲコォ!」
「せ、先輩!?」
先輩……だった何かに、俺は声をかける。
さ、さっきまであんなにスラっとしていて、美人だったのに!?
「ゲコ、ゲコ、あー、ええっと、隆じゃったのう、どうしたかしら? 私に何かついてるゲコォ?」
「つ、ついてるっていうか、か、蛙みたいになってますよ!?」
「ゲココ、それは当然じゃよ。だって、私とオイラは融合して、龍神人間になっちゃったんだからゲコォ〜♡」
目の前のカエル人間は……え、龍神人間? ど、どっちでもいいや。
まんまるいどっしりしたお腹がおしゃれな服をパンパンにして、お腹を丸見えにしていて。
顔も横に広くなっちゃって、喉も膨らませちゃっている。
綺麗な長い髪からはツノが出てるし、髭もなんかぴょこぴょこ動いているし……
う、鱗肌じゃなくて先輩の肌のままだから、肌色のクソデカカエルみたいでなんか、変だ。
「ゆ、融合って、いやいや、戻れないのか!?」
思わず全力で突っ込む。
「いやぁ〜ん、オイラもまさか、お願い叶えようとしたらこうなるなんて思わなかったんだゲコォ♡ でもでも、安心してね、龍神のオイラとくっついても、ちゃあんと私の記憶や思考はオイラと一緒になって残っているんだ・か・ら♡」
水かきの増えた、少しネチャッとした手が触れてくる。
うわわ、なんだこれ。
「い、いやいや、お、俺、こんなの、願ってないって!?」
「そうゲコォ? 隆、結構いい感じよ?」
「い、いい感じって、何がだよ!? だ、大体、そんな姿、へ、変じゃないか!?」
「だ〜いじょうぶゲコォ! オイラの力で、隆以外にはフツーに見えるようになっているわ。ゲコゲコ鳴いても、お腹膨らませちゃっても、みーんな気にしないわよ!」
「お、俺は気にするってば! も、もう、いいから、なんとかしろってぇ!」
「うふふ、ほーら、うまく喋れてるじゃない!」
「うまく喋るって、え、ん?」
「ゲコ、ゲココ。じゃあ、ちょっと試してみるゲコ」
え、どういうことだ?
「隆くん、落ち着いて。オイラと融合したけど、私は私なのよ? ゲコっ」
「あ、せ、先輩! でもでも、す、すごい見た目になってて……」
たくましかった足は、いかにもカエルと言った感じのムチムチになっている。
ん、あれ、これはこれでエッチ……じゃなくてぇ。
「私はなんか、いい感じだから気にならないんだけど……隆くんは、こんな私、嫌?」
カエル顔がまっすぐ俺を見てくる。
あ、そうか、そうだ。
姿はなんか、えらいことになってるけど……確かにこれは、先輩、恵理子なんだ。
俺、ちょっと驚いて気が動転していたから。
「い、いや、お、俺、大丈夫ですから!」
「ゲコ、ゲコ、ほ〜ら、喋り方、そうなっちゃうゲコでしょぉ? オイラっぽい方が、いいゲコよぉ!」
「わ、い、いきなり戻るなよ、からかってたのか!?」
「ちーがーうーゲーコー! オイラなりの気遣いなのよ? 私の喋り方だとぉ、ずっと緊張しちゃってるでしょ? せーっかくラブラブになったんだからぁ、もっと気軽なおしゃべり、したいゲコォ♡」
「き、気軽って、そんな……あ、ホントだ。な、なんか、ゲコゲコ喋りだと敬語、出ないんだ」
「ニヒヒィ〜」
カエル顔がニンマリ笑う。
あ、あれ?
な、なんか、可愛く見えてきた気がする。
「んもう、オイラ困っちゃったんだからね? 二人とも参拝するくせにぃ、頭真っ白で願い事なぁ〜んにもしなかったじゃない? 『ずっと幸せでいられますように!』くらい言えばいいゲコ、そうしたらすぐに叶えてあげたのに! そう思ってたんだけどぉ、さっきお願い事、言ったし願ったでしょ? こうやったら叶うわねって気づいたら、こうなっちゃったってわけゲコ♡」
願い事?
「願い事って、なんだよ?」
やばい、普通に会話してる。
なんか……カエル神様人間と。
「私は、『オイラが自由になりますように』って言ったし、『隆と一緒にいて、ラブラブになれますように』って思ってたゲコ。隆は、『恵理子と気兼ねなくおしゃべりしたい』って思ってたゲコ」
「あ、あー……」
「うふふ、神様のオイラが合体、合体! オイラのご利益で私と隆はずうっとラブラブ、オイラは私だから一生自由に動けるゲコォ♡ それで、それで、隆はこぉんな私がゲコゲコしてる方が、フツーに喋れてお得、お得ぅ♡ どうゲコォ? 三人ともお得なんだゲコォ♡」
も、もしかすると、ちょっとずつ俺が合体した先輩、恵理子の事、好きになっちゃってるのも、コイツのせいなのか!?
「えぇ〜っと、正直、オイラも不安だったのよね。お願いを叶えた対象には、それ以上私……じゃないや、オイラも強く干渉できなくなるから……もし、『カエル人間になった先輩キモい!』とか思われたら、どうしようもなかったんだゲコォ。でも、でも、うふふ……もしかして、こういう生き物でも、好きになっちゃうのかしらぁ? まあ、だって、神様のオイラだけどぉ、大好きな、私、でもあるもんね?」
のしのしと歩いて、腕に抱きついてくる。
む、胸が、でかい!
「え、えっと、そ、その、え、恵理子と神様がくっついてるのはわ、分かったんだけど、神様はいいのか、それ? だって、これだと……神様、俺なんかの彼女になるんだけど」
「ゲコ、ゲコォ、三十年くらい放置されてたオイラを発見してくれたのよぉ? もう、もう、大好きに決まってるゲコォ、神様パワーで、一杯一杯ご利益、あげちゃうゲコォ♡」
へぇ、神様も寂しいとかあるんだ。
なんか妙に感心してしまう。
ゲコ、ゲコ、と低く鳴きながら、うっとりとした顔で俺を見てくる。
やばいやばい。肌色のカエル顔で、先輩の髪が生えてる……いうなら、異様な存在のはずなのに。
す、すごく、可愛い気がしてきた。
え、えっと、どうしよう。
「ゲッ、コォ!?」
ぬるっとしてる。
「い、今、お、お、お、オイラに、私に、き、キス、キス、キスぅ!?」
気が動転しすぎて、気づけばしてしまっていた。
神様と恵理子も不意打ちだったのか、びっくりして目を丸くして……
蛙龍だから、元から結構丸いけど。
「うふ、ゲコォ、オイラ、私、キス、キスされちゃったぁ、あっ、ドキドキしちゃう、ムラムラするゲコォ♡」
「わ、わ、自分で自分の胸、触るなよ!?」
興奮し始めたのか、恵理子は俺の目の前だと言うのに、カエルのような手で大きな胸を鷲掴みにし始める。
「だ、だってぇ、だってぇ、オイラ、オイラァ、三百年でぇ、初めて人間になってぇ、大好きな男性にチューされちゃうって体験、初めてしちゃってぇ、私の気持ちが伝わってきてぇ、ゲコ、ゲコゲコぉ、だめ、ダメだわぁ、お、オイラの、心も、隆にぞっこん、ねぇ、ねぇ、隆、隆ぃ、私、オイラの、お願い、お願い、叶えて欲しいんだゲコォ♡♡♡」
え、待て待て、神様の願い事って、俺なんかに叶えられるのか!?
「うふ、うふふぅ、オイラの体って、こぉ〜んな感じなのね」
全裸になった合体恵理子が、鏡の前でポージングしてうっとりしている。
本当に二足歩行のカエルみたいな体型で、運動していた名残はまるでない。
「ほらほら、シャワー浴びるとかするぞ?」
「ゲココ、私、お水浴びるの、だぁ〜い好き、ゲコゲコ♡」
こう言うところは本当にカエルだ。
今の所、ツノと髭以外龍っぽさはまるで感じられないんだけど。
「風邪ひくからお湯にしなよ」
「うんうん、私もそう思ってるから、安心するゲコ♡」
ガラス張りのバスルームに、いそいそと入っていく。
……そう、ここはラブホテルだ。
「オイラ、私として、女として……隆と、セックスしたいんだゲコォ♡」
神様とは思えない、世俗的なお願い。
言われた時、カエルに言われているのに……ドキッとしてしまい。
恵理子からそう言うお誘いをされたいという願望もあったからだろうけど、やっぱり恵理子の声で言ってくるとつい心が反応してしまう。
そもそも、キスしちゃって火を付けたのは俺なんだし。
半ば責任を取る形で、俺は近くのホテルに入ったと言うわけだ。
「でも、本当にすごいよなぁ……受付の人、何も気にしてなかったし」
ゲコゲコめっちゃ言ってたのに、ノーリアクションだった。
思ったよりすごい神様なのかもしれない。
「んぅ……ゲコっ……」
甘く高い鳴き声が時々、ガラスを突破して聞こえてくる。
そんなにシャワー気持ちいいのか?
見ると……いや、おいおい!?
なんと、シャワーを浴びながら……気持ちよさそうに、胸を揉んで遊んでいる。
待て待て、俺とセックスするんじゃないのか、何勝手に一人で気持ちよくなってるんだよ!?
思わず殴り込みしたくなるけど、え、恵理子だと思うと、気が引ける。
そ、そうそう、俺とのセックスが待ちきれずに、準備始めてるのかもしれない。
人間じゃない神様混じってるし、ちょっと特殊なのかもしれない。
な、なんだかそれ、すっごく焦らされている気がしてくる。
そう言うプレイみたいな気がして、ムラムラして。
「ゲッココォ、お待たせ〜♡ うふふ、この体、気持ちいいからちょっとオイラで私と遊んでたゲコォ♡」
「あっ、お、おい、ずるい、ずるいぞ!?」
「あらあら、オイラに嫉妬してるのかしらぁ?」
ちょっとかがんだ次の瞬間、恐ろしい跳躍力で俺に飛び込んできて。
温かい体温が、空気を伝わってくる。
く、クソォ、なんか、駆け引きが上手い。
「んっふふ〜、高校の時にお邪魔した時にぃ、ゲコ、ゲコ、こう言うシチュのエロ本隠してるのぉ、オイラ、じゃないや、私、見ちゃってるのよぉ♡」
「うわ、ずる……」
「どう、どう、どう? オイラに、興奮しちゃってるぅ?」
神様、先輩だから、ずうっと上からの態度でからかってくる。
「こ、このぉ、お仕置きだぞっ」
「あっ、げ、コォ!?」
隙をついてひっくり返し、俺が上になる。
背中をシーツに密着させてお腹を上にした恵理子は……
驚いた様子だけど、どこかドキドキした雰囲気で。
「ほらほら、自分で遊ぶのと、俺に触られるの、どっちが気持ちいい?」
うわ、本当に大きい。
弾力があって、少しぬるぬるするけど、もちもちして。
「あっ、ゲコっ、んっ、ダメっ、やん、ケロケロぉ、あん、あん、あぁんっ!?」
明らかに声量が違う喘ぎ声。
これが答えなんだろうか、俺は興奮してしまう。
「へ、へへへ、蛙で、龍の、神様だけど、え、恵理子だから、乳首、あるんだな?」
「んっ、やっ、そ、そこ、も、もっとぉ、あっ、あっ、あっ、ゲコっ♡」
「もっと、なんだ? ちゃ〜んとお願いしてみろよ」
「ゲコ、ゲコォ、いじ、イジワルゲコォ、お、オイラの、ち、ち、乳首、いっぱい、気持ちよくぅ、ぅん、あ、あ、あ、まだ、まだぁ、言い終わってないわよぉ、けろぉ、けろぉ、ぉおおん♡♡♡」
可愛い、可愛い、可愛い。
人間離れした、妙な姿なのに、俺にメロメロで、甘々で。
な、なんだか、こうやって触れば触るほど、俺は今の恵理子のことを好きになっていく。
「ゲコっ、ゲコっ、隆、タカしぃ、だぁ〜い好きゲコォ、もっと、あっ、んっ、好きにしてぇ、愛してぇ、ゲコ、ゲコ、ゲッコォおおおん♡♡♡」
電気を流す実験みたいに足をぴくつかせ、俺の下で震えている。
「恵理子、恵理子、ゲーム、しよう、ぜ♡」
ついつい、イジワルしたくなってしまい。
か、神様にイジワルって、なんか、罰当たりかもな?
「な、何ゲコォ、エッチなゲームが、いいゲコォ♡」
素直すぎるだろ。
「い、今から、恵理子は昔の元の喋り方だけで喋るんだぞ。もし神様っぽくなっちゃったら、エッチ止めちゃうぞ」
「げ、ゲコォ!?」
一段と高い声で鳴く。
やばい、可愛い。
「わ、わかったわ、そ、その代わり、ちゃんと私の喋り方をしている間は、私のお願い、聞いてちゃうだいよ?」
「あっ、は、はい、先輩!?」
いけね、普通に圧に負けちゃった。
「んもう、ダメじゃないの隆くん? そんなんじゃ、あっ、こ、こらぁ、キュ、急に、乳首つまんだらぁ、うっかりゲコゲコしちゃうでしょ、あっ、あっ、うぅん♡♡♡」
うわ、うわ、うわ。
俺のお願い通り、しっかりと先輩らしく喘いでくれる。
もう、もう、俺、たまらない。
「え、えっと、せ、先輩、中に……」
「ダメダメ! 恋人同士なのに、先輩とか言ったらダメでしょ! その言い方、禁止しまーす!」
やり返されてしまった。
え、えっと。
「え、恵理子、な、中に、挿れるぞ?」
「う、うん、い、いいわよ、や、優しく、ね?」
俺は緊張して、股間の割れ目にナニを近づける。
そっと触れて、ぬるりとした感覚が来て。
「あ、あ、そこ、あっ♡」
ビクッと震えるお腹に、少しドキドキして。
もともと石の彫刻だったとは思えないくらい、柔らかくて。
中に、入る。
「あっ」
短い声。
ぷよっとした体からは想像できないくらい、強い締め付け。
「わ、わ……」
「んっ、好き、好き、好き♡」
「あっ、んっ」
奥に入れれば入れるほど、先輩の愛が強くなるような。
「あっ、だめっ、気持ち、良すぎてぇ、私、私ぃ、オイラ、出てきちゃう、出てきちゃう、ゲコ、ゲコ、ゲコォおおおお♡♡♡」
「ああっ、先輩、先輩、せんぱぁい、カエル、カエルみたいになっちゃっても、可愛い、可愛いですよぉ、俺、俺、先輩、好き、好き、大好きです、あっ、あっ、あっ、あっ」
どっちが先にルールを破ったのか、覚えていない。
でも気づけば、もう二人とも無視していて。
「ゲコォ、ゲッコォ、オイラ、おいらぁ、神様だけどぉ、私、私だからぁ、隆大好きゲコォ、もう一生一緒ゲコォ、結婚、結婚、ぅん、ぅうぅうううん、おちんちん、もっとモットォ、ゲコ、ゲッこぉ、気持ちいい、気持ちいいわぁ、ケロッ、ゲコっ、ぉん、ぉん♡♡♡」
「先輩、先輩、あっ、あっ、先輩が、ゲコゲコ鳴いて、気持ちよくなっててぇ、俺、俺、嬉しい、嬉しい、俺も、先輩とぉ、ずっと一緒に、もう、離さないですよ、ああっ、ああっ、あああっ♡♡♡」
夢中で腰を振って、射精して。
大きなお腹の中に注いでいる感覚、汗だくで幸せそうにしているカエルみたいな顔。
俺は絶頂の反動で、そのまま大好きな先輩にのしかかるようにしてぐったりしてしまい……
「うふ、うふふ、よかったゲコねぇ♡」
恵理子が椅子に座り、股間で手を上下させている。
こ、これはまだ慣れないな、うん……
「え、えっと、お前、オスだったんだな」
「ひどいゲコ、恋人にお前とかオスとか、動物扱いかしら?」
「あ、ご、ごめん」
「今の顔、可愛かったわ♡ うふふ、ちんちんムラムラしちゃうゲコォ♡」
そう、なんと……
恵理子は合体した影響で、言うならふたなりになっていたのである。
音がするので目を覚ましてみたら、欲求を解消している現場を見てしまった、と言うわけで。
「んっ、あっ、ちんちん、ちんちん、ちゃんと彫られていたから、しっかりあるからl、いい、いい、気持ちいんだゲコォ♡」
大きなおっぱいを揉みながら、シコシコと勤しんでいる。
な、なんか、お得だなホント。
「そ、それ、もう一人で、気持ちいいんじゃないのか?」
ついつい、いらんことを言ってしまう。
「何言ってるゲコォ、一人で私とオイラエッチも気持ちいいけどぉ、隆とする方がもっともっと気持ちよくってぇ、もっともっと気持ちい〜いゲコ♡ あ、あ、エッチ、思い出したら、もっとムラムラしてきて、あっ、いく、いく、オイラ、私、生まれて初めて、射精、しちゃう、しちゃう、ゲコ、ゲッコォオオオン♡♡♡」
手水舎で口から水を吐く代わりに、股間から白い液体をビュルビュルと出す。
「ゲコ、ゲコ、ゲコ、ゲコォ♡」
彼女の精通を見る、だなんて想像もしていなかったけど……なんか、これはこれでいい、かも?
「可愛いなぁ、恵理子は」
射精の余韻に浸っているカエルほっぺに、ちゅっとキスをする。
「んっ♡」
それに反応して、出切っていなかった精液がびゅっと溢れ、裸の俺にかかってしまい。
な、なんか、エッチなご利益、ありそうな気がする、これ。
「うふふ、オイラ、私、隆、だぁ〜い好き」
俺も、だーいすきだぞ。
蛙龍人間になった彼女を見て、俺は改めてそう思った。
おしまい