分離しようとしたら失敗して、さらにたいへんなことに!?
「ほら、マックス号。人参だぞー」
勇者が馬車馬に、とっておきの人参をプレゼント。
ところが馬の方は何か気に入らないのか、露骨に顔を背けてしまい。
「あはは、ダスクったらまたマックスに嫌われてるじゃん!」
大きな胸を揺らしつつ、仲間の盗賊が茶々を入れてきます。
「うーん、なんでなんだろうなぁ……俺としてはしっかり気をつかってるつもりなんだけど」
ダスク、と呼ばれた男勇者は人参を軽く揺らしたりするものの……マックス号は見向きもしません。
「へへ、やっぱりあれじゃないか? もっとこう、大好きだぜ? ってアピールが必要とかさ」
ずいっと近づいてきたのは、ガタイのいい大柄な竜人。
不自然なほどにダスクに体を寄せ、尻に手を伸ばし。
「だっ、カークス、それやめろって」
驚いて飛び退きながら、困った顔で竜人の顔を見上げます。
「いいじゃねぇかよ、俺なりの大好きアピールなんだからちょっとぐらい……」
逞しい肉体を少し温かくしながら、どこかうっとりとした表情でダスクを見つめ。
「あ、あのなぁ、お、俺の事を好きっていうのはいいけど、俺はもう、メアリと婚約してるんだっての!」
「まだ結婚してないんだろ? だったら俺だって、逆転のチャンスあったりするんじゃねぇの?」
「でもカークス、オスでしょ? 男同士で結婚するってわけ?」
「こういうのはそーいう理屈じゃねぇんだって! マルスも恋、すればわかるんじゃねぇかな」
「ふーん? なんか、ダスク大変だねぇ」
女盗賊のマルスがきょとんとしている間にも、カークスは愛しのダスクに愛を囁き続けます。
「はぁ……メンタル強いのは助かるんだけど、諦め悪いのはちょっと困るんだよなぁ」
キスせんばかりに近づいてきた竜の顔に人参を押し付けながら、ダスクは少し呆れ顔。
最初からカークスがこうだったというわけではないのですが……共に旅をしているうちに、いつの間にか尊敬が恋に変わってしまったらしく。
かなり逞しく、身も心もタフな竜人は勇者様にメロメロ。
別に恋愛には興味なく、一時の快楽で問題のないマルスには分からない世界を作り出しているのでした。
「あっ、勇者様。用意、できましたわ」
「ん、メアリ。だ、だから勇者様っての、やめてくれって」
「そう、そう。愛してるなら名前で呼ばなきゃ。な、ダ・ス・ク!」
カークスがダスクの肩に手を乗せながら、耳元で囁いて。
もう慣れっこなのか、特にリアクションしないダスクにメアリは少しもじもじして……
「え、ええっと、あぁ、まだちょっと、心の準備が……」
「ま、まぁ、無理しなくていいって、そのうちでいいからさ」
「ねぇねぇメアリ、ダスクとまだセックスしてないの? そうしたら一発だよ!」
「そ、そんな、まだダメですわ、魔王討伐の報告のための帰還中なのですから、その後でないと……」
「お、おい、ダスク。いくらなんでもメアリ、真面目すぎやしねぇか?」
「今更だろ、それは。そんなこと言ったらカークス、お前も仲間になった時はかなり禁欲的だったじゃん」
「あれは単に、本当の愛を知らなかっただけっていうかだな……」
「ちぇー、ボクもダスクとセックスしたいのになー。ダスク、お堅いんだから」
「お、お堅いんじゃなくて、マルスがそこの倫理観ゆるいだけだろ!?」
「じゃあ、俺とは?」
「そっちのケはないんだっての!」
仲間四人でワイワイしょうもないことで大騒ぎ。
マックス号はどこかバカにしたような目で見ていて。
しばらくおしゃべりした後、いざ出発。
「さて、と。ダスク、今日の天気は安定しているようだから一気に町に行くチャンスだぞ」
先ほどまでのスケベさは何処へやら、カークスが地図と空を見て判断をしています。
「じゃあボク、ちょっと先見てくるね」
マルスは持ち前の素早さを生かし、見通しの悪い所を確認しに行き。
「ううん、戦闘がなくなってしまうと……私の魔法も役には立ちませんわね」
「あはは、それを言ったら俺の剣術もだから大丈夫だよメアリ」
戦闘特化の勇者と賢者はこういう時、少々手持ち無沙汰。
その仲の良さを見て、カークスは少し嫉妬してしまい。
「ねぇねぇ、なんか妙なもの、拾ったんだけど」
斥候に行っていたマルスが戻ってきた……のですが、その手には妙な棒が二本。
「あら? なんですか、それ?」
「わかんない。打ち捨てられた廃屋があって、その中にあったんだけど」
「ガラスの……棒か?」
「へぇ、これがガラスかぁ。俺、初めてちゃんと見るかもしれない」
カークスが一本受け取り、まじまじと観察開始。
「ええ、これほどの透明度は珍しいですわね。……少し魔力も感じますわ」
「ねぇねぇダスク! 廃屋、めっちゃいい感じだからあそこでセックスしようよ!」
「しーまーせーん!」
通常運転でお誘いしてくるマルスにお断りを入れるダスク。
酔っている時でも平然と仕掛けてくるため、うっかり負けそうになる時もあるのですが。
「んもー、つまんないの! オナニーばっかじゃなくて、たまにはセックスしたいのにさー」
「俺はもう婚約してるから仕方ないだろっ」
しょうもない言い合いをしていたその時。
「えっ」「きゃっ」
カークスとメアリ、二人の小さな悲鳴が聞こえ。
「ん、どうした? 落として割った……の……」
「わっ、えっ、カークス、メアリ、どうなってんの!?」
ダスクとマルスが振り返ると……
「お、俺、私、一緒になってますわ!? お、俺、おっぱい、私、体格、えっ、どうなって、これ、心が共存、ん、あっ、共存っていうか、お、俺に、私が、入ってきていて、だ、だめ、こ、これじゃ、わ、私、お、俺に、なっ、ちゃっ、たぁ……♡」
逞しい竜人のカークスと、華奢な賢者のメアリ。
その二人の特徴が合わさったような存在が、一人で出鱈目に何かを捲し立てていて。
「な、な、な!?」
「うわ、おっぱい、大きい……」
驚き、感心している二人の目の前でゆっくりとそれは動き出し。
「う、わわ、本当に俺に私が全部入ってて、や、やべ、頭、よくなりすぎて、ドキドキ、してる、わ……」
「か、カークスなのか?」
「う、ううん、俺、って感じではあるんだが、私、があるのも確かなのよね。考え方は俺なんだけど、私のあれこれも全部繋がっている、と言えばいいかしら」
「な、なんか、カークスなのに、メアリみたいな話し方してるね……」
「そ、そうね、俺と私が魔力でくっついたせいで、俺だけど私、なのよ。だからこう、オスだからオスのつもりで喋っているんだけど、ちょっと私っぽく考えちゃうと、女みたいな喋り方になるのよね」
融合体も少し居心地が悪いのか、落ち着かない表情。
「魔力って……さっきのガラス棒か?」
「ええ、恐らくそうね。そこにあった理由までは分からないけど、消滅したのも含めて考えると……あれのせいで間違いないわ。ま、また女口調になってるな、う、うへぇ」
「えー、面白ーい! もう二本あったら、ボクとダスクで合体できたってこと!?」
「し、したいのかよ!?」
「だってだって、合体したらセックスし放題じゃん!」
「ひ、一人になったらどうやってするんだよ!?」
「あ、そっか」
「こ、困ったな、私の知識、読み取れるんだけど、俺の人格だから……ちょっと、理解しきれないっていうか、う、ううん」
大柄な肉体に生じた胸を揺らしつつ、融合体は考え込んで。
「えっ、じゃあ、戻せない……ってことか?」
「あーいやいやいや、そういうことじゃないのよ! 恐らく私の記憶には分離手段があるはずなんだけど、ほ、ほら、俺、筋肉バカじゃない? ご、ごめんなさいね、頭いいはずなのに、上手く使えなくって……」
少しシュンとしてしまう融合体。
「あ、あー、だ、大丈夫だってカークス、事故なんだからさ、な? それに町につけば何かいいものあるかもしれない」
「そ、そうだよ、ぼ、ボクが悪いんだから、カークスがそんな顔したら、一緒になってるメアリも困っちゃうじゃん!?」
「あ、そ、そうだな、いけねいけね。お、俺、メアリ、私とくっついてるんだから、その分ちゃんとしないといけないよな」
さすがタフなメンタルの持ち主。
励まされ、すぐに持ち直し。
ひょんなことでくっついたカークスとメアリ。
すぐどうこうできるわけもなく、そのまま旅を再開するのでした。
「さてと、なんとか着いたな」
「あちゃ、ここはそんなに魔導系の店がないんだな……」
「どうするぅ? 雑貨屋とか、見てみる?」
着いたのは夕方。
宿も探さないといけませんが、店を覗くなら早くしなければいけません。
マルスは勝手に走り出し、近くの店に飛び込んで。
「あー、マルス、まーた勝手に」
「まぁ、責任感じてるんじゃないか? ほら、俺、私とくっついちゃったんだし」
そう言いながら、大きな手がそうっとダスクに触れて。
「わわ、ど、どうした、カークス?」
「い、いや、その、だな、手、手、握って、欲しくなってきたの……」
「ちょ、お、おい、どうしたんだよ!?」
「し、仕方ないじゃないのよ、お、俺、私なのよ!? お、俺も、私も、だ、ダスク、あ、愛してるんだから、そ、その、ドキドキが、す、すごいのよぉ!」
おかまのような口調で一気に言われ、やっと気がつくダスク。
「あ、あー、そ、そういう所も、くっついてるわけか……」
「お、俺も、今気付いたのよね、ふ、二人きりじゃない? そ、そうなったら急に、か、体、あ、あぁ〜、ダスク、お、俺、やっぱり、お前の事、諦めきれねぇって、なぁ……」
メアリのロングヘアを持つ竜人の顔が、ゆっくりとダスクに近づき。
「あ、え、ええっと……」
こうなるとなかなか、突き放すことも難しく。
暇を持て余しているマックス号がいるのも忘れ、その手を握り返し。
「あ〜〜〜〜〜〜!」
「あっ」「わっ」
「二人とも、ボクがいない間にイチャイチャしちゃってぇ! やっぱりダスク、カークス好きなの?」
「い、いやいや、そ、そういうわけじゃなくって」
「ひ、ひどいわぁ、そんなキッパリ否定しちゃうなんてぇ」
「うーんとね、聞いて回ったんだけど……一番大きなお店、もう閉まっちゃったんだって。明日にならないとダメだから、お宿、探そ!」
「よ、よし、そうするか!」
「んもう、折角いい所でしたのにぃ」
女口調の時はメアリの考え方をしている時、とふと思い出すダスク。
今好き好き言っているのが彼女だと思うと、少しばかり興奮して。
しかしながら横を見ると、ムキムキのふたなり竜人。
ダスク自身も、混乱した感情をどうしたらいいのか……少しばかり困ってしまい。
その夜。
「な、なぁ、ちょ、ちょっとだけ、いいか?」
ダスクの部屋にやってきたのは融合体。
もじもじして、少し恥ずかしそうにして。
「お、おう」
ベッドに並んで座り、少し緊張した空気に。
「ご、ごめんな、だ、ダスク、オス同士って興味ないって知ってるから、こういうの、しないようにしてきたんだけど」
「お、おう」
「で、でも、ダスクが好きって思っちゃうと、お、俺、今日、もう、我慢できないのよ、お、オスだけど、私、混ざってるじゃない? ほ、ほら、私、婚前干渉はしないって決めているんだけど、で、でも、俺とくっついてて、こう、すっごく、たかぶっているっていうか、そ、その、ね?」
普段からは想像できないほどワタワタしているカークス。
それほどに、メアリの感情が強く流れ込んでいるのでしょう。
「か、カークスはどうしたんだ?」
「セックスしたい」
「えっ」
「……って、マルスみたいに割り切れたらいいんですけどぉ……あ、あれなのよ、私、尊敬できる人だからあなたの事が好きで、俺も元々、ダスクが信念のもと動いているのが素敵だったから一緒に戦って、そのうちに恋になっちゃったわけでさ。だ、だから、こう、肉体関係はあんまり……私、俺、求めてないのよ。で、でも、こ、このドキドキって、体の興奮じゃない? ど、どうしたらいいのかなって」
「あ、う、うん」
流石に頭がいいメアリが混ざっているだけあって、複雑な心境をつらつらと説明してみせます。
こうなるとますます、ダスクは返事するしかできず。
彼としては……セックスしたいと言われたら、やる覚悟はあったのです。
でも融合体がそれを望んでいないとなれば、無理強いもできず。
「手、繋いでくれたじゃないさっき」
「うん」
「すっごく良かった」
「ちなみに……どっちが?」
「どーっちも」
「ふうん」
「俺はずうっとして欲しいのに、握ってもらえなくってさ。私はしたいのに、そもそも手を伸ばせなかったのよね。こう……俺の図々しさと、ダスクの私への愛で偶然、できちゃったってわけで」
愛されているのはメアリだと理解しているその声は、どこか震えていて。
「……カークスのこと、嫌いとかじゃないんだぞ」
「も、もう、わざわざそう言っちゃったら、俺の立つ瀬、なくなっちゃうじゃないのよぉ。そ、それに、俺がダスクに恋し出したの、その、私とダスクができちゃってからだから、ど、どっちかというと、子供っぽいそれでぇ……でも、好きでぇ……」
なるほど、と数度頷くように頭を振るダスク。
「そ、そういうの、私と俺、一緒になってからずうっと考えていたら、もう、俺、なんか、バカみたいで、や、やっぱり、ダスクと私がくっつくのはそりゃそうっていうか」
「お、おい、そんなこと言うなって」
「で、でもぉ」
「恋愛ってわけじゃないけどさ、俺もカークス、好きなんだぜ」
「えっ、な、なんだよ、いきなり、それ」
「力は強いし、勇気はあるし、天気読むのも外したことないだろ? な、なんだかさ、お兄ちゃんみたいでさ」
「お、おい、ずるいだろ、そ、そんな褒め方するの」
「し、仕方ないだろ!? カークスは恋人になりたがってるのに、俺が『お前の事は兄貴だと思ってる』だと、ほら、ち、違うじゃん!?」
「で、でもほら、兄弟だったらほら、夫婦とは違うんだから、う、浮気には、ならないじゃない!?」
「そ、そう言う問題かぁ!?」
「だ、大事よぉ! お、俺、私に悪いと思って、我慢してたけど、兄貴だと思われるなら、全然オッケー、オッケー! わ、私だって、ダスクの愛を一人で受け止め切れるのか、チョ、ちょっと、不安でしたし、俺とシェアできるなら、助かるわ……って、な、なんか、俺、都合よく思われてないか、これ!?」
「じ、自分で揉めるなって」
流石にダスクも呆れてしまい、ツッコミを入れて。
「と、とにかく! わ、私は結婚しますけど、俺は兄弟になり……んっ!?」
煮え切らない態度にダスクが限界になったのか、その口をキスで塞ぎ。
「きょ、兄弟なら、お休みのキスくらい、いいだろ」
「わ、わわ、わわわわわ……」
たちまち顔が真っ赤になる融合体。
「わ、思ったより可愛いリアクション」
「ちょ、ちょっと、は、初めてのキスだったんですよ、も、もっとこう、んっ、んっ!?」
「メアリには、好きだってキス」
「ず、ずるいんだぁ、勇者ってぇ……」
感情を曝け出した結果、大好きなダスクにキスしてもらえた融合体。
なんだか手玉に取られている気もするものの、それでも嬉しくって。
翌日。
「ええっと、数冊買ってきたよ」
マルスが雑貨屋で見繕った呪文書をダスクに手渡します。
「カークス、どれが効きそうか分かるか?」
「うーん、これは違うわね。これは……多分そう。あら、これもそんな気がするわねぇ」
昨夜、キスの雨を受けたからか……口調の混濁も気になっていない様子。
分別をしていき、残ったのは二冊。
「ダスク、すまんな。どっちも分離効果はありそうなんだが、俺だと絞りきれないな」
「オッケーオッケー。じゃあ、俺が決めるぜ」
「へぇ、ダスク大丈夫?」
「折角マルスが買ってきてくれたんだ、大丈夫だって!」
「えへへ、ありがと! お礼はセックスでいいよ!」
「あっ、ずるいぞ! 俺より先にセックスするなんて、ずるいですわ!」
「あれっ! てっきり昨日、したと思ってたのに!」
融合体とマルスが、楽しそうにおしゃべりをしているのを見て……ふと、このままでもいいかとも思ってしまうのですが。
やはりカークスとメアリのためにも、元に戻したほうがいいでしょう。
ダスクは意を決して、呪文書の片方を手に取り……詠唱!
融合体が光に包まれ、徐々に分離し始めます。
「よし!」
思わずガッツポーズをしたその時でした。
突如二人の姿が崩れたかと思うと、そばで見ていたマルスまで光に包まれてしまい。
次の瞬間、三人を包んだ光はぐにゃりと変形して……
なんと、大欠伸をしていたマックス号の口に飛び込んでしまったのです!
「えっ!?」
驚くダスク、響く飲み込む音。
きょとんとしているマックス号の肉体が、みるみるうちに変化し始めます。
骨格が変わり、二本足で立ち上がり。
腕が、手が、足がどんどん太くなり。
カラフルな髪が頭から生え、顔の形も竜のように変化していき。
胸には大きな膨らみが二個できて、ゆさゆさと揺れ。
たちまちにして……逞しいふたなり竜馬人間が誕生してしまったのです!
「ブルル、ヒッヒィ〜ン♡♡♡ 完全同化合体、マックカークマルエミス!!!」
いななきとともに名乗りをあげ、ポーズを取り。
「な、な!?」
馬車馬の大変化に、ダスクは理解が追いつきません。
「あぁ〜、最高じゃねぇか! オイラに、俺も、ボクも、私も、しっかり混ざって、くっついて、なってんだ、あっ、おっ、これがおっぱいかぁ! グフフ、いいじゃねぇか、あんっ、気持ちいいぜぇ〜♡」
大きな手が胸をワッシと掴み、揉みしだき始め。
「お、おい、や、やめろって!」
「おいおい、なんでだよ? これはオイラの体なんだぜ、今日から全部、俺の好きにできるんだぜぇ〜♡ ウヒ、ウヒヒ、全員の性欲、すげぇすげぇ♡」
「だ、だからって、こ、心とか!」
「わかってねぇなぁ、もうみんな、オ・イ・ラなの! 精神も馬車馬のオイラに繋がってて、もう一つに纏まってるんだぜ♡ んっ、すっげぇ、おっぱい、僕と私のおっぱいで、オイラと俺のちんぽ、勃起、勃起♡」
股間の逸物がたちまち大きくなっていき、ビンビンになっていき。
「や、やめろって、返せよ、俺の仲間!?」
「んっ、そう言ったって、魔導書使ったの、ダスクだろぉ、へ、へへへ、お前のこと、大っ嫌いだけど、この体にしてくれたの、仲間みんなプレゼントしてくれたの、感謝してるぜぇ、あっ、おぉおおお〜〜♡♡♡」
ダスクに返事はするものの、一切自慰を止める様子はありません。
「え、き、嫌い!?」
「嫌いに決まってんじゃん、重いもんは持たすし、人参しかくれねぇし、自分たちだけいい所で寝るし、オイラほっといてみんなで喋ってばっかだし! まあ、まあ、もう、みぃ〜んな、オイラだから、別にいいけどな、ヒヒン、ヒヒィ〜ン♡♡♡」
「え、え、え」
好かれていると思っていた存在にそう言われ、困惑するダスク。
「あっ、いいっ、いいっ、カークスの体力で、メアリの頭使って、マルスの指のテクニックで自慰するの、すっげ、すっげ、全部オイラのだから、どれだけ使っても、いいっ、いいっ、いいっ♡♡♡」
カークスとメアリの融合とは違い、全てを手中に収めているマックス号。
馬具をつけたまま好き勝手しているのは、どこか滑稽で。
「ま、マックス号が嫌いでも、他の三人が……」
「ざ〜んねんでした! もうみんな、オイラの精神なんだぜ。ウヒ、ウヒヒ、おっぱい、乳首っ♡ 私、ダスクと婚約していましたけど、だ〜い嫌いなのでキャンセルしますわ、私はマックス号として生きていきますの♡ 俺、全然見向きもしてくれないダスクなんて興味ないぜ。俺のちんちんいじってくれる、マックス号がだ〜い好き♡ ボク、セックスしてくれない人大嫌い! 融合セックスサイコーだから、ボクは今日からオイラなんだよ! ヒヒン、ヒヒィ〜ン、全員オイラで、反対なぁ〜し、たまんねぇ、たまんねぇ♡♡♡」
どうしようもなくなり、手の出しようがなくなるダスク。
三人の力を持っている融合体と戦っても、勝ち目はまずないでしょう。
それにマックス号含め仲間なのですから、傷つけるわけにもいきません。
「あっ、あっ、いい事、思いついちゃったぜ、オイラ、頭いいから、あっ、あっ、んっ♡ オイラが人間になっちゃったから、代わりの馬車馬、いるよなっ、ウフッ、私の魔法、使っちゃえ♡」
ダスクがやばい、と思った時にはもう手遅れ。
なんと融合マックス号は、オナニーしつつも……ダスクに変身魔法をかけてしまったのです!
たちまちにしてダスクは馬の姿に……
「うへ、うへへ、いっけねぇ、オナニー気持ちよくって間違えちまったぜ♡ まあいいや、今日からダスクは、ロバなんだぜぇ♡ へへ、へへへ、オイラのいう事しっかり聞いて、しっかり荷物運んだら……戻してやっても、いいかもな、あっ、ヒヒン、ヒヒィン♡♡♡」
情けないロバになったダスクは、ただただ当惑するばかり。
融合マックス号は自分の馬具を外し、無理やりロバのダスクに取り付けて。
「ついでに言うと、お前はメスなんだぞぉ♡ オイラのオナホとして、夜はいっぱい頑張ってもらうからな、ヒヒン、ヒヒィン♡♡♡ ボクが満足するまで、何度もしようね♡」
ギョッとするものの、ロバになってしまった以上どうすることもできません!
「最高、最高! ヒヒン、ヒヒィン、私、俺、ボク、ただの馬車馬のオイラになって、体も心もオイラになって、一生合体・永遠融合、もうずうっとオイラとして生きていくんだぞぉ、いいっ、いいっ、合体ふたなりオナニー、私、俺、ボク、オイラなんだ、ヒッヒィ〜〜〜〜ン♡♡♡」
盛大に祝砲をあげる融合マックス号。
頼れる仲間たちを全員プレゼントしてしまったダスクは……どうすることもできず、四つん這いで精液シャワーを浴びるしかできないのでした。
おしまい