【リク作品】くしゃみをしたら、リザードン!? 一晩寝たら、もうカイリュー! 作:愛鋼熊
原作:ポケットモンスター
タグ:R-18 ボーイズラブ オリ主 TF transfur リザードン カイリュー
リクエスト内容はこちら。
https://skeb.jp/@aikosyaHoKoku/works/57
ご依頼、ありがとうございました!
仲良し男子学生、一人がリザードンになって、もう一人はカイリューに。
そのままふわふわイチャイチャするお話です。
ちょーっとだけ性器表現ありなので一応R18。
「ハックショーン!」
「大丈夫? ほんとそれ」
「あ、ああ、う、うん、ハクション!」
大学生のケンタがくしゃみしているのを、同じく大学生のコウジが不安げに見ています。
二人は趣味が合っているのもあり、家賃をケチるのもありルームシェアをしている仲。
講義やらバイトやら、二人でいる時間は少ないもののなんだかんだで仲は良くって。
「あー、花粉かな、クション!」
「わ、鼻真っ赤だぞほんと。バシャーモみたいになってるじゃん」
何度もティッシュでくしゃみを受け止めているせいか、ケンタの鼻はヒリヒリと赤くなっていて。
「バシャーモかぁ、うーん……せっかくなら、他のポケモンにしてくれよ、クシュン!」
「そういう問題?」
「そーいう問題!」
鼻をさすりつつ、少ししんどそうな声で返事をして。
花粉症の薬を飲んでいるものの、効きが悪いのかずっとくしゃみは続いています。
「うーん、鼻が赤いポケモンなぁ」
「できればうんと強いやつな、ハクション!」
「えーっとぉ……」
「や、やべ、なんか、すっごく、むずむずする、これ、これ、でっかいのが、は、は、は、は……」
「リザードンとか」
「ハァークショォオイ!!!」
コウジの声を遮るように、ケンタが大声でくしゃみを一発。
「……ん、ん、え?」
「あ、何、どうした? うえー、鼻の感覚、変だぁ……」
ズビ、ズビとなっている鼻。
そのケンタの鼻を、コウジは目を丸くして見ています。
「い、いや、リザードンみたいだから」
「え? 何が?」
「ケンタの鼻が」
「あぁ?」
指摘され、鼻を触ろうと手を近づけると……全然違う位置で、顔のどこかに当たる感覚。
なんというか、顔が前に伸びているかのような。
「んえ、なんだ、これ、ハックション!」
「わ、わ、顔までリザードンになっちゃったぞ!?」
「は、え、ど、どういうことだよ!?」
「お、俺に聞かれても、分かんないって!?」
理由はさっぱりですが、どうやらケンタはくしゃみするごとにどんどんリザードンになっていっているようなのです!
「は、は、は……」
「わわ、ケンタ、リザードンになっちゃうぞ!」
「そ、そんなこと言っても、ハックショイ!!!」
ボサボサの髪から、リザードンのツノがニョキッ!
首から上はもう、髪の生えたリザードンです。
「え、えっと、またちょっとリザードンになったのか、俺?」
「う、うん、なってる」
ケンタ本人は自分の顔を見ることができず、コウジはと言うとくしゃみを止めるなんてできるはずもなく。
「ど、どうしよう」
「どうしようって、どうすんのさ」
「こ、ここでくしゃみ止まったら、俺、顔だけリザードンじゃん?」
「そうだけど……なんだよ、全部リザードンになりたいのかよ」
「た、例えば、コウジがバシャーモになっていくとして、顔だけで止まったらなんか、ほら、あれだろ!?」
「バシャーモだと……うーん、リザードンよりはマシっていうか」
「マシっていうな、あ、あ、出る、くしゃみ、は、は、ハクショーン!」
ビリリ、とシャツの破ける音と共に翼が展開!
「えーっと」
「あ、いい、いい、感覚あるし、なんなら動かせるし、分かる、分かる、ハッ、クション!?」
「うわ、腕が……」
そして、十分後。
「ズボン、もう入らねぇなこれ」
「ケ、ケンタが、本当にリザードンに……」
大股の足に大きなお腹、長い首に大きな翼。
そして先端が燃えている尻尾。
もう、どこからどう見てもリザードンそのもので。
「ど、どうしたらいいんだろ、これ」
「う、ううん、タマムシの図書館で調べるしかないかな……」
「い、いや、俺、リザードンなんだけど、入れるかな」
「ケンタは無理だろ。リザードンなんだから」
「えぇ!? 俺、人間なのに!?」
「う、うん、知ってるけど、今はリザードンだし……」
どうしたらいいのか困る二人、どうしようもない二人。
仕方なく、リザードンのままで生活するしかないわけですが……
「うへぇ、なんか、大股でしか歩けないの、めんどくさいな」
どす、どすといかにもな怪獣歩き。
骨格がそうなっているのですから、どうしようもありません。
「ご飯、どうする?」
「あ、食べる食べる」
なんとか頑張って箸を持ち、口に運ぼうとするものの。
「あ、あれ」
「そりゃ、そうなるでしょ。首長いもん」
そう、リザードンなので……腕が短いわ、首が長いわで人間のようには食べられないのです。
「ど、どうしよう」
「ええっと……そのまま顔近づけるとか」
「え、えぇ……」
抵抗感はすごいものの、確かに他の選択肢はありません。
渋々そうしますが、人間じゃなくなったという実感でますますげんなりしてしまい。
せっかくご飯を食べたのに、新しい体に振り回され……ケンタはすっかり、ぐったりしてしまうのでした。
が、それも最初のうちだけ。
二日目、三日目、四日目。
否が応でも慣れていき。
五日目、六日目、そして一週間が経ちました。
「うま、うま、うま」
テーブルに両手をつき、前に長い顔を皿に近づけて食事を貪るケンタ。
「そ、それはいいけど、最近食べ過ぎじゃない?」
「んー、なんだろな、リザードンになってから、めちゃくちゃ腹が減るんだって」
「えー、絶対お腹でかくなってるもん」
先に食事を済ませていたコウジが、ぽよぽよのお腹を摘みます。
「お、おい、こら、やめろって!」
「やめないやめない、こんなに太ってるの認めるまでは!」
むに、むに、と変形させられるお腹。
リザードン生活が慣れてきたとはいえ、それはそれとして恥ずかしいものは恥ずかしいわけで。
「コ、コウジだって、なんか最近、太ってるだろ!?」
ベルトで締めているはずなのに、ぽっこりと丸くなったお腹を指差しながらケンタが猛抗議!
「こ、これは、ケンタがよく食べるから、つられてるだけだって!」
「へへ、もしかしたらコウジも、リザードンになってきてるんじゃね?」
ニヤニヤしながら、鼻先をコウジの額に押し付けます。
「わっ、何するんだよ!?」
「こうやったら、そっちもリザードンにならねぇかなって」
「いやいや、二人ともポケモンになってどうするんだよ!?」
「えー、俺と一緒にポケモンになるの、嫌か?」
「そ、そういうわけじゃないけどさ」
「じゃあいいじゃん、俺と一緒にリザードンになろうぜ」
「しょ、正直、なりたくはない、かなぁ……」
「何ならなりたいんだよ」
「バシャーモとか」
「あはは! 太ったリザードンならまだそれっぽいけど、太ったバシャーモとか弱そうじゃんか!」
「あ、あー、うん、まぁ、そうか、もなぁ……」
自分の腹を触り、改めて太ってきた事実を確認し。
コウジよりもケンタの方が、ぽっこりお腹のリザードンなのですが……
人間ではなくなった分、そこまで気にしてないようで。
「うーん、運動しようかな」
「いいじゃん、ランニングなら俺が飛んで追いかけてやるよ」
「飛ぶのはずるいでしょ」
「あ! 結構疲れるんだぞ、飛ぶの!」
「はいはい、まあ……明日から頑張るさ、今日はもう遅いしね」
「明日行かなかったら、ずーっとからかってやるからな」
尻尾を揺らしながら面白い物を見るように、ケンタはコウジに声をかけ。
次の日。
「ケ、ケンタ〜……」
二人分の朝ごはんを、火炎放射で仕上げているケンタ。
そんな彼の耳に、なんだか弱々しい声が聞こえてきます。
「なんだなんだ、風邪でも引いたのか?」
くるっと振り返るケンタ。
しかし、目の前の光景を見るなり固まってしまいます。
そこにはコウジが立っている、はずだったのですが。
「あ、朝起きたら、なんか、でっかくなってて、手もなんか、変だし……」
もちもちしてそうな顔で、泣きそうな表情をして。
大きな足は大股開き、ケンタと同じで怪獣スタイル。
翼もあって、太い尻尾もあって。
でも、お腹は明確に違っています。
段々に線が入っていて、言うならば蛇腹のよう。
髪からのぞいているのはツノではなく、にょろりとした触角のような物で。
「あ、あー、えー、コ、コウジ、なんだよな?」
これにはケンタも言葉が続きません。
「なぁ、俺、どうなってるんだ?」
「え、えっと、カ、カイリューになってる、かな……」
「えぇぇぇぇええええええ!?!?」
大きな図体に負けないほどの大声で、コウジは驚きの声をあげ。
ケンタは吹き飛ばされそうになりながらも、必死に耳を押さえてそのボリュームに耐えるのでした。
「な、なぁ、これ、歩きづらくないか?」
「分かる分かる、人間みたいに歩けないんだよな。こう、腰を落として歩く感じで……」
「え、えっと、あ、あーなるほど、なるほどね?」
ポケモンになってしまった二人。
しかしながら、同時になったわけではなくケンタの方が先輩。
それを活かし、二進も三進も行かないコウジを手助けしているのです。
「こ、こうかな?」
「あー、違う、もっと、こんな感じ?」
カイリューの太い足をリザードンが掴み、負荷の少なそうな角度に調整し。
「あ、あー、うんうん、いいね、これ」
「おー、うまいじゃん、本当に今日ポケモンになったばかりかよ」
「ま、まぁ、ケンタの教え方が上手いからな」
「へへへ、ポケモンになるのも悪くないもんだな!」
「なーに言ってんの、『悪くない』どころか最近はノリノリじゃんか」
「まぁ、そうだなぁ。コウジも一週間、カイリューでいてみろよ。なんか、慣れちゃうから」
「えぇ!? 今日一日だけでも嫌なのに、一週間って……無理無理、無理無理無理!」
そしてその、一週間後。
「あー、美味しい、美味しい!」
「お、おい、あんまり人の事言えないんだけどさ、コウジ……食べ過ぎじゃね?」
「だってだって、カイリューの体っていくらでも食べられるからさ、いっぱい食べちゃうんだよね」
「わ、分かるけど、うん……」
ケンタが呆れた様子で、自分のお腹を見た後コウジの方をもう一度見返します。
確かに自分もちょっとお腹が出ている、のですが……
目の前にいるコウジはそんなレベルではありません。
まるでカビゴンになったかのようにどっしりとしていて、床が悲鳴を上げているほど。
「痩せた方がいいって、コウジ」
「うぅ〜ん、でもなぁ。痩せるって言ったってぇ」
「いやいや、今度一緒に飛ぼうって言ったじゃんか。飛べるのかよ、それで」
「あ、え、えっと、た、多分、無理かな……」
「じゃあ痩せようって」
「う、うん」
カイリューであることを嫌がるどころか、馴染み過ぎて太り過ぎてしまったコウジ。
「ほら、ほら、もっと足上げて!」
「待って待って、お腹が邪魔で、そんなに上がんないって!?」
「んも〜、だから食べ過ぎなんだって!」
「ケ、ケンタだって、リザードンになったばかりの時はすっごく食べてたじゃない!」
「お、俺、そんなデブになってねーもん!」
「う、それはそうだけどぉ……」
「ほら、ほら、俺も付き合ってんだから、一緒に頑張れって!」
ちょっとおデブなリザードンのケンタ、すっごく太いカイリューのコウジ。
二人仲良く、運動してダイエット。
流石にコウジはしんどそうなのですが……ケンタがしっかりと励まして、二人とも食事にも気を使い。
少しずつ、少しずつポケモンとしての標準体型に近づけていくのでした。
と、なんだかんだがありまして……
「へへへ、一緒に出かけるの久しぶりじゃない?」
「そうだなぁ、俺がリザードンになってから初めてだと思うけど」
よっこらしょ、と頭を下げてドアをくぐるコウジを見ながらケンタが声をかけます。
「あー、よかった。ちゃんと出られた!」
「へへへ、まだちょっと太い気もするけどな!」
「あ、ひどいんだ! それ言ったら、ケンタだってそうじゃないかよ」
ツンツンとカイリューの腹をつつくリザードン。
その仕返しと言わんばかりに、カイリューもリザっ腹をぺたぺた触ります。
必死のダイエットの結果、お互いの許容範囲まで痩せることができた二人。
今日は仲良く、お出かけなのです!
「さてと、どうする? 歩いていくか?」
「あ、そうだそうだ。一度さ、一緒に飛んでみたかったんだけど……どう?」
コウジが翼をばたつかせながら、ケンタを見下ろします。
「ああ、いいぜ! でもコウジ、カイリューだからなぁ。飛ぶの速そうだし、手加減してくれよ」
「なんだっけ、十六時間で世界一周だっけか」
「リザードンはそんなの、無理だからな」
「なんとかしてみるや。最悪、ケンタの周りをぐるぐる回ってなんとかするさ」
「そ、それはそれで嫌、かな」
苦笑いしつつも、ケンタが翼に力を込めると……ふわりと体が浮かび始め。
「よいしょ、よいしょ、よーいしょ!」
コウジも負けじと、小さな翼をバタバタと小刻みに動かし離陸します。
「カイリューって、なんか大変そうだな」
「そう? これに慣れてると、リザードンの飛び方って落ちそうでヒヤヒヤするけど」
体を横にして、飛行機のような姿勢のケンタ。
一方のコウジは立ったままの姿勢で、横に飛んでいきます。
妙な状態ですが……カイリューの飛行能力を抑えるには、これが一番のようで。
「うわー、今日、いい天気だなー!」
「あ、入道雲だ! ちょっと行ってきまーす!」
「ちょ、ちょっとって、お、おい、おい!?」
突如コウジが本気を出し、ロケットのように入道雲に飛び込んでいきます。
ケンタは慌てて追おうにも、その速さにはついていけません。
「い、行ってくるって、なんだよ!?」
カイリューの巨体が雲に飛び込むと、その勢いで少しだけ入道雲が崩れ。
しばらくして、全く違う所から元気よく飛び出してきたのが見えました。
「おーい、何やってんだよ!?」
「あはは、カイリューって丈夫だからさ、雷が中でゴロゴロ言ってても全然平気なんだぞ〜!」
ニコニコと嬉しそうに笑いながら、ケンタのそばに戻ってきて。
「そ、そうじゃなくってぇ!」
「小さい頃からやってみたかったんだって、雲の中に飛び込むの。それも、雨降らせるやつ!」
「へ、へぇ、そうなんだ?」
カイリューの大きな顔がずいっと近づき、その圧にちょっと押されてしまい。
「ケンタは興味、ないのか?」
「興味って?」
「入道雲の中。面白いよ!」
「面白いって言われても、なぁ」
「ほらほら、一緒に行こう、行こう!」
コウジがケンタの手を取り、そのまま飛行速度を上げていきます。
「待て待て待て、これ以上速いのは、無理!?」
「んー、じゃあ、俺にしがみついとくのはどう?」
「しがみつくって?」
「ほら、こう」
カイリューはリザードンを抱き寄せるようにして、自分のお腹に密着させて。
「お、おい、おいおい」
「じゃあ、行くぞー!」
心なしかリザードンは顔を赤くしていますが、カイリューはお構いなし。
翼の動きを早めて、またもや雲に向かっていきます。
「わ、わ、わ、わぁ!?」
その速度が少し怖くて、思わずコウジの腹に顔を埋めようとしてしまうケンタ。
自分では出せない速度の中、相手の温もりをしっかりと感じ取って。
ビュン、と景気のいい音を立て再び入道雲にお邪魔します。
水の粒が暴れ、地上に落ちようと準備をしている電気エネルギーがあちこちで光り。
「どーお!? すごいでしょう!?」
いろんな音の中、カイリューが負けじと大声で叫びます。
「コ、コウジの大胆さの方が、すげぇと思うな……」
「なんか言ったー!?!?」
「なんにもーーーー!!!」
あっという間に貫通し、元の青空の下。
「どうだった?」
「柔らかかった」
カイリューのお腹からリフトオフしつつ、リザードンが答えます。
「な、何が!?」
「って、おい、服屋、もう追い越してるじゃん!?」
「あっ、ほんとだ、ごめーーーーん!!!」
今日の二人のお目当ては、洋服を買う事。
体を翻して見事に着地、仲良くノシノシと歩いて店内へと向かうのでした。
「これ、どうだ?」
「うーん、リザードンに帽子ってのもな」
「それ言ったら、ポケモンなのに服買ってるわけじゃん?」
「は、裸は嫌って言ったの、コウジだろー!?」
「ま、まぁ、そうだけどさ。ケンタだって、ノリノリじゃなかった?」
手持ちのポケモンのために服を見ているトレーナーにまざって、ケンタとコウジもお買い物。
元の人間の姿なら、なんだか仲のいい男子大学生二人なのですが……
今の二人はリザードンとカイリュー。
親トレーナーも見当たらないわ、普通に言葉を喋っているわ、よくよく見たら髪はあるわで気になる所が多すぎます。
「あ、アロハシャツだ。これなら腹出てても恥ずかしくなさそう」
「カイリューにアロハ、結構良さそうじゃん」
「ケンタも着てみる?」
「えぇ!? い、いいよ、コウジとペアルックになっちゃうじゃんか」
「別にいいじゃん」
「恥ずかしいだろ、仲良く同じ服装して歩くの!」
「えぇ〜、でも俺、カイリューでそっちはリザードンでしょ。見た目違うから大丈夫だって」
二人でいるのが楽しいのか、やり取りが弾みます。
「そりゃそうだけど……ん、あ」
「どうしたの」
「め、めっちゃ、人に見られてる」
「え? わっ」
何気なく周囲を見ると、ポケモンの掛け合いが気になるのか色んな人の視点。
おまけに、試着用の大きな鏡が目について……
「あ、あはは、改めて見ると、俺ら、こんな感じなんだな」
「う、うわぁ、カイリューって、でっかいんだぁ……」
リザードンであることを再び自覚して頭をポリポリするケンタ。
自分の大ボリュームボディに驚き、お腹を撫でてしまうコウジ。
自分たちが人間ではないと言う事を分からされつつも、それはそれとしてお買い物は楽しくて。
ちょっとトーンも声の大きさも下げながら、テンションだけはそのまま。
二人は仲良く、お互いのコーデのお手伝いをしていくのでした。
「いえーい、どう、どう?」
「あはは、結構いいじゃん!」
おしゃれをした二人が、お店から出てきました。
そこそこ時間が経ち、太陽も沈む準備を始めています。
「じゃ、飛んで帰ろうか」
「あーいや、その、さ」
コウジが翼を動かしますが、ケンタがそれを止め。
「どうしたのさ」
「せっかくおしゃれしたろ? 歩いて帰らないか?」
「ああ、うん、いいよ!」
コウジはにっこり笑い、ケンタの手を取ります。
ポケモンになってから散々お互いの体を触ったりしているおかげか、こういうボディタッチの抵抗はほとんど無くなっていました。
ケンタの方も満更でもなく、手を繋いだままウキウキと歩いていきます。
商店街に入り、一番景気のいい場所に差し掛かったその時。
「あ……」
「降ってきたな」
いいムードをぶち壊さんと、ポツポツと雨粒が落ちてきてしまいます。
「あれかな、俺が入道雲突っ込んだから怒っちゃったかな」
「怒っているかは分からないけど、関係はありそうだな……って、お、俺、リザードンだから、ちょっと、やばいかもな!?!?」
尻尾を庇うように持ちながら、徐々に強くなる雨足の中狼狽し始めてしまいます。
「わ、わわ、これ、本気の土砂降りになるやつじゃん!?」
「う、うおおおおお、コウジの翼、小さいから雨宿りにならねぇえええええ!!!」
「ひ、人を傘みたいに使わないでよぉ!?」
もめながらも、なんとか解決策を見出そうと右往左往。
そしてやっと見つけた建物に飛び込んで。
「え、えっと」
「ごめん、偶然で、えーっと」
「こ、こういうベッド、本当に、回るんだな……」
買ったばかりなのにずぶ濡れになった服をバスルームに干し、全裸の自分たちはベッドでゴロゴロ。
そこまでは問題ない、のですが……
「え、えっとぉ」
ちょっとエッチな雰囲気の部屋に、回転ベッド。
そう、二人が飛び込んだのはラブホテルだったのです。
もちろんそんなつもりはなかったものの、入ってしまったからにはしょうがありません。
窓の外からは轟々と雨音が聞こえますから、少なくとも止むまでは大人しくしていたいものです。
「そ、そういえばさぁ」
少し上擦った声で、ケンタが話し始めました。
「な、何?」
「ポ、ポケモンになってから、めちゃくちゃムラムラすること、ないか?」
「い、いきなり何!?!?」
「えっ、コウジはないのかよ!?」
「う、ううん、え、えっと、ちんちん、やばくなって、止まらなくなることは、あ、あるけど」
「あ、あれさ、お、俺、最初は、大丈夫だったんだけど、最近ちょっと、ひどくってさ」
「ひどいって、え、え?」
「な、なんか、カイリューになったコウジ見てると、こう、ドキドキしちゃって」
「ちょ、ちょっとちょっと」
急に性欲をむき出しにするケンタ、びびってしまうコウジ。
「き、キスとか、していいか?」
「あっ、えっ、うん、い、いいけど」
「えっ、い、いいのかよ!?」
「な、なんだよ、したいって言っといて」
「嫌かなって」
「セックスさせろって言われたらギガインパクトだったけど」
「おー、こわ」
軽口を叩きつつも、細長いリザードンの口がそうっと丸いカイリューのお口に触れて。
「ちょ、ちょっとじゃん」
「い、いきなり舌とか、ダメだろ」
「そ、そりゃ、そうだけど」
お互いにファーストキスだったのか、もじもじタイム。
「……って、わ、わ、コウジ、なに、勃起してんだよ!?!?」
「し、仕方ないじゃん、こ、こんなシチェーションで、キスなんてされたら、も、もう、俺も、ドキドキ、止まんないって!?」
どうやら、カイリューボディのエッチボタンが押されてしまったご様子。
でかい体に負けない、でっかいイチモツがギンギンとしています。
「ど、どうするんだよ、それ」
「ま、まま、待って待って、べ、別に、エッチはしたくないんだけど、その、その、さぁ……」
バツが悪そうな顔で自分のナニを見ながら、ゆっくりと言葉を紡ぎます。
「ケ、ケンタの、お願い聞いたんだから、お、俺のも、聞いて、くんない?」
「な、なんだよ」
「だ、抱きしめて、いい?」
「お、おう、いい、けど」
「さっき飛んだ時みたいに、ケンタもぎゅーって、してくれる?」
「あっ、コウジ、さては」
「違う違う、あれは偶然なんだって。で、でも、チュー、された時に思い出しちゃったら、し、したくて、たまんなくってさぁ!」
勃起したちんちんを抑えようとしつつ、甘えた声を出すカイリュー。
そんな事をされては、ケンタだって辛抱たまらなくなってしまいます。
リザチンポも、ひょっこりと顔を出し。
二人は顔をどんどん赤くしながら、ゆっくりとお互いを抱きしめて。
まんまるお腹が、ギンギンちんぽが、触れ合っていきます。
そして目を閉じた二人の口がまた、ゆっくりと、そしてねっとりと触れ合っていき……
「あ、雨、止んだみたい」
「そ、そりゃ、俺がこうなっちゃったから、な?」
「うふふ、嬉しいなぁ」
「嬉しいって、な、何がだよ」
満面の笑みのコウジ、ちょっと照れくさいケンタ。
「だってぇ、俺の事、好きだからそうなっちゃったんだろ」
「ん、う、はっきり言われると、俺、俺、照れちゃうだろ!?」
ケンタが顔を赤くして、軽く火を吐いてしまい。
「俺とずうっとこうしてたら、ずうっとこのままだったりするのかな」
「え、えぇ、ちょ、ちょっと困るって」
「えぇ〜、なんだよそれ、俺とずうっとハグとかキスとかしてたくないの?」
「ち、違うって、ほ、ほら、せっかくおしゃれな帽子、買ったのにさ」
「あ〜……」
コウジが手を伸ばし、ケンタの頭を触ります。
二本のツノの間から、大きなツノがにょっこり増えていて。
そう、なんと……二人が甘いイチャイチャをしているうちに、ケンタの中でなんらかのパワーが溜まってしまいメガシンカ!
今の彼の姿は、メガリザードンYになっていたのです。
その特性によって、雨は止んで空は晴れ。
それでも別段大きくなった訳でもなく、まだコウジの方が大きいのですが。
「あはは、ケンタがどっちでも、俺、大好きだもーん」
「ず、ずるいぞ、そういう言い方」
「ケンタはどうなのさ」
「す、好きだけどさ」
「じゃあ、いいじゃん」
外に見えるのは綺麗な虹。
二人うっとりとそれを見ながら……人間なのにポケモン同士の、ちょっと奇妙な愛情を確かめ合うようにまた口付けを交わすのでした。
おしまい