その狼の願いが叶うかも知れないアイテムを彼に与えたところ、全員の願いを叶えるかのように勇者の仲間たちが狼と融合してしまい!?
「ふう……今日もありがとうな、スコル」
勇者ダスクが腰を下ろし、横を見る。
そこにいるのは……一匹の狼。
犬のように忠実そうなそれは、ダスクの肩にそっと前足を乗せて顔を覗き込んでいた。
「しかし、スコルは本当にダスクと仲がいいな。全く、傷だらけのお前を最初に発見したのはワシだったんだぞ?」
そんな狼の頭を、ゴツゴツとした逞しい竜人の手が撫でる。
「なんだなんだ、アルゴス。ヤキモチか?」
いかにも格闘家と言った風体の竜人を見上げ、ダスクがからかう。
「なぁ〜に、ちょいとからかっとるだけじゃて。ワシのように精神を鍛えとる拳士がそんな小さな事でイラついておれるかっちゅーの」
アルゴスがスコルの頭部をわしゃわしゃとする。
三角の耳をぴょこぴょこと動かしつつも、狼自身も別段嫌ではないようだ。
「ただ、あれじゃのう。スコルのやつがなーんでそんなにダスクに甘えるのかは気になるなぁ」
竜人は長命の種である。
アルゴスも百歳近い年齢、年老いたような喋り方ではあるが……精神年齢はまだまだ若いようだ。
何気ない挙動に興味を持ち、少しばかり目を輝かせていた。
「そうだな……俺も、一度でいいからスコルと会話してみたいもんだ」
ベロ、ベロと舐めてくる狼の下顎を触りながら勇者が言う。
「あら、そういえば」
焚き火のそばにいた女性賢者が、それを聞いて何か思い出したような声をあげた。
「ん、どうしたんだクアーロ?」
「今日探索した遺跡ですけど、ロザリア様が何か発掘されていませんでしたか?」
「おー、そうだそうだ。なんだったか、なんとかの守護像……ほれ、ロザリア」
クアーロとアルゴスが同時に、ある一点を見る。
「な、なんだよ、あれはアタイが見つけたんだからアタイのだよ」
目つきの悪い女が、慌てて荷袋を抱きしめる。
大きな胸が変形し、彼女のグラマーさをアピールしているかのようだ。
「ち、違いますよロザリア様……今少しだけ、お貸しいただきたいんですって」
「ほ、本当かい? 返さなかったら、ひどいんだからね!」
「まーったくもう、いっつもそうじゃのう。ワシらが敵倒してやっとるんじゃから、その辺はこううまくやってくれんか」
「ヤダヤダ! アタイのもんはアタイのもん、他の人には渡さないもんね!」
半ば無理やり同行している自称トレジャーハンター・ロザリア。
腕は確か、罠はずしの技術は天下一品。その代わりに、このガメつさ。
アルゴスが責めるようなことを言っているが、これもいつものコミュニケーションのようなもの。
本気で怒っているわけではないし、緊急時にはなんだかんだで損得を無視した行動を取ることはよく知っているのだ。
「では、こうしましょう。一時間お借りしますので、1000Gお支払いしますわ」
「あ、あー、う、うん、そ、それなら、最初の一時間は無料でいいよ、うん……」
あくまでも落ち着いているクアーロの提案に、逆にビビってしまい。
仲間意識自体はあるせいで、金銭のやり取りはむしろくすぐったいようだ。
「あら、ありがたいですわ」
長い髪を揺らし、いかにも聖職者めいた衣装のままロザリアに近づいて。
「えーっと、これ? こっち?」
「そちらは金の小枝ですわね。そちらです」
「え、小枝なのこれ? じゃあ安い?」
「とんでもありませんわ、全て金でできているんですよ?」
「えっ、えぇえええええ!?!?」
魔法知識だけでなく、様々な情報を記憶しているクアーロの分析に目を白黒してしまい。
トレジャーハンターのくせに、鑑定眼はイマイチらしい。
「さて、ではそちらを」
「は、はいはいはい、うんうん、アタイ、これあるから、それ別に、あげるよ、うん」
想定外の収入に完全に舞い上がっているロザリアから、神聖さを感じる彫像を受け取ったクアーロ。
「……で、なんなんだそれ?」
一部始終を見ていた男二人と狼一匹。
笑いを堪えながら、ダスクが質問する。
「うふふ、これはですね……『月狼神の守護像』ですわ。古におわした獣の守護神を祀ったものです」
「あぁ、ワシもお袋から聞いたことがあるわい。お袋のオバァのそのオバァの頃、世界を守っていたとかなんとかうんとか」
「な、何年前だよそれ」
竜人の時間感覚についていけず、ダスクは呆れ顔。
スコルは焚き火に照らされた守護像を食い入るようにじっと見ている。
「今その力があるかは分かりませんが、この像なら……スコルの願いを聞いてくださるかもしれませんわ」
「へぇ……でも、こういう像って力が発動したらどうなるんだ?」
「それは起きてみないと分かりませんわ。なにぶん、伝承の物ですから」
「よーし、じゃあ」
守護像を受け取り、ダスクがスコルの鼻先に差し出す。
「スコル、お前の願いを想像しながら舐めてみろ」
「うふふ、一体どんなお願いでしょうか? 私、スコルの考えが知りたいですわ」
「そりゃあ、ダスクとおしゃべりしたり、イチャイチャしたいんじゃろ」
「えへへ、なんか、すっごいお宝が欲しい、でもいいんだよスコル!」
いつの間にかそばに飛んできたロザリアも加え、四人が一匹の狼、スコルに注目をする。
全員の顔を見回した後……舌を出し、ベロリと像を舐め。
木々の隙間から降り注ぐ月の光を集めたかのような発光が起こり、周囲の雰囲気が変わる。
全員がその美しさに声を上げようとした次の瞬間、それは稲妻のような閃光に変わり。
「わ、な、なんだ、なんだ!?」
目が眩んだダスクが、状況を理解できず叫ぶ。
「わぁ、わぁ、すごーい! オイラ、喋るようになってるぞぉ!」
知らない声が聞こえる。
「だ、誰だ!?」
「誰って、もう! ひどいなぁ、オイラだよオ・イ・ラ、スコル!」
「す、スコル!? じゃ、じゃあ、本当に願いが!?」
「うん、そうみたい! オイラ、お願い事が叶って、すっごくなっちゃった!」
「……?」
スコルのはしゃぐ声がするものの、違和感を感じるダスク。
そんな事が起きたなら、他の仲間も驚いているはずなのだが……
徐々に閃光の後遺症が治り、視界が晴れる。
「あ、目が開いた!」
飛び込んできたのは嬉しそうなスコルの顔。
……が、なぜかその頭部には二色の髪が生えていて。
「ん、ん?」
「えへへー、すっごいでしょー! オイラ、すっごくなっちゃったんだよー!」
幼児のように同じ単語を繰り返し、自らの肉体を見せつけてくる。
普通の狼だったはずの彼は、なぜか二足歩行で、なぜか髪が生えていて、なぜかかなり逞しく、なぜか一部に鱗があり、なぜか大きな胸があり、なぜかその肉体をデタラメな衣服が覆っており……
「え、え、え、え?」
「あはは、あはは、あはは! も〜う、ダスクったらまだわかんないの? ダスクのお友達みんな、オイラと合体成功したんだよ、じゃーん!」
「が、合体!?」
「うんうん、ほら、ムキムキでしょ、おっぱいおっきいでしょ、頭もいいんだよ、えへへ、えへへ!」
なんという事だろう。
守護像の力によって、ダスクの仲間はスコルの一部になってしまったのである!
「な、なんでそんな……」
「んー、オイラ、みんな大好きだから、みんなのお願いが叶って欲しいなって思ったんだ」
「い、いやいや、それでも、合体はおかしいだろ!?」
「ぜーんぜんおかしくないよ? も〜う、ダスクったらしょうがないなぁ、オイラが教えてあげるー!」
スコルが軽々と、ダスクを抱っこするように抱える。
「わ、わ」
「えへへー、えへへ、オイラ、強い強い、すごぉーい!」
自らの性能に酔い、満面の笑みで腕の中の飼い主を見る。
常にクールに見えたスコルであるが、我慢していたものが吹き出しているかのようなはしゃぎっぷりである。
「い、いいから、せ、説明、しろって!?」
「あっ、ごめんごめん。えーっと、こほん! では、まず私から説明いたしますわね」
「なっ」
声のトーンが変わる。顔はニコニコしたままだが、その落ち着き払った喋り方は間違いなくクアーロのもの。
「私はスコルの考えを知りたいと思いましたわ。そして今、私の精神……正確に言うと、私たち全員の精神はスコルと一致していますの。と言うことは、スコルの考えは私の考え。つまり……知りたいと思わなくても、スコルの心が全て理解できる、伝わる状態になっているのです。じゃーん、やったね!」
急に最後に声を戻し、ダンスをするように足踏みをし。
「そ、そんな無茶苦茶な!?」
「無茶でも苦茶でもないもーん、お願いはちゃんと叶ったんだからいいじゃんいいじゃん! でね、でね、よーし、んっ、次はワシじゃぞ!」
また声を変え、話し始める。
「ワシの願いはダスクとイチャイチャすることじゃ♡ まさか人間の、それも男に惚れるなんて自分でも驚いとるんじゃがな、でも好きって気持ちはどうしようもなくてな、でもでも、そんな恋慕感情に負けたら立派な拳士になれないからのう、あぁ〜、でも、ワシもオイラなんじゃから、そうそう、オイラは別に我慢しないもんね、う〜ん、好き、好きだよダスク♡」
辛抱たまらないと言った感じで、オオカミのマズルを困惑している唇に触れさせる。
「えっ、えっ、えっ」
仲間の秘密を聞いてしまい、突如キスまでされ、ダスクはますます混乱する。
普段スコルに口を舐められるのは平気なのに、こうなるとなんだか落ち着かない。不思議な物である。
「それに、そーれーにー、ダスク大好きなのは、ワシだけじゃないんだもーん! 私も大好きですわ、あ、アタイも、結構、好きなのよね、そしてオイラもダスクだーいすき! えへへ、えへへへへ、大好き同士で合体したから、こうやってるだけでオイラも、みんなも嬉しい、嬉しい♡」
チュッ、チュッ、とキスの雨。
まさか仲間全員から強い好意を向けられていたとは知らず、ダスクは顔を赤くしてしまい。
「えっと、その、そりゃ、う、嬉しい、けど、えっと……」
「あはは〜、もしかして、ダスク照れてる〜? んもう、恥ずかしがり屋なんだからぁ!」
「じゃ、じゃなくて、じゃあ、ロザリアは、どうなんだよ!? お、お宝って……」
「え〜、ダスクったら、鈍いんだ! オイラ今、すっごいお宝持ってるのにー!」
「え?」
「大事で、大切で、かけがえなくって、素敵で、かっこよくって、強くて、優しくって、えっとえっと、いっぱいいっぱーいすごい、オイラの、私のワシのアタイのお宝♡」
「……嘘だろ?」
「ほんとだけど」
多少強引とは言え、スコルが像を舐めるときに全員が思っていた願い……それら全ては、この合体により実現できてしまったようなのだ。
「な、な……」
「ダスクは嫌なのー? オイラとおしゃべり、したかったんでしょ?」
「そ、それはそうだけど」
「いいじゃん、いいじゃん! オイラとずっと一緒にいて、ずっとおしゃべりしようよ、しようよー!」
竜と狼の特徴が合わさった尾が揺れ、風を起こす。
「い、いやいや、も、戻らないのか?」
「だってつまんないもん。オイラ、このままがいいも〜ん!」
「いやいやいや、だ、だってって、ほ、ほら、困るだろ、クアーロとか」
「困りませんわ♡ アルゴス様の体力筋力、ロザリア様のおっきなお胸……どちらもあるんですもの♡」
「あ、アルゴスは!?」
「ワシ、男じゃが、女二人も混ざっとるから実質女でもあるからのう♡ むふふ、堂々とイチャイチャできるぞい♡」
ぎゅ、と抱き寄せ胸を押し付け。
若干ウブなダスクは、その感覚に顔が赤くなってしまい。
「じゃ、じゃあ……」
「アタイ、一つになったから、お宝はアタイが独り占めできちゃうもんね♡ ねぇ、ダスク♡ オイラも私もワシもアタイもダスクが好きだからって、四等分はできないだろ? じゃあ、このまま独り占めがいいもんね〜♡」
ダスクは言葉に詰まってしまう。
デタラメのようで、そうでないようで。
全員が融合した存在に言い寄られるという珍事に、数多の危機を乗り越えた勇者も困り果ててしまったのだ。
「ねぇねぇ、ダスク」
「こ、今度はなんだよ!?」
「エッチしたーい!」
「はぁ!?」
思わぬ申し出に逃げ出そうとするも、太い腕と大きな胸のサンドイッチでうまく動けない。
「エッチ、知らないの?」
「い、いや、知ってるって!?」
「じゃ、しよ♡」
「ま、待て待て待て」
「はいはいはい、待つ待つ♡」
「い、今、スコルはみんなと合体してるわけだろ? そんな状態で……」
「うん! みんなオイラだもん、みんなダスクとエッチしたがってるよ!」
しばし絶句。
「えっと……」
「なーあーに?」
スコルの、合体している全員の好意がビンビンと伝わってくる。
先ほどから抱きかかえられる背中に、何か硬いものが当たっている気もする。
「じょ、条件があるんだけど」
「え〜? なになに? ダスク大好きだから、なんでも聞いちゃう♡」
「ほ、ほんとだな?」
「あ〜、疑うんだ!」
「い、一回エッチしたら、元に戻れよな」
「あ、しまった」
浮かれていた顔がスッと真顔になる。
「い、一回エッチするから、元に……戻らないか?」
「う、うぅ〜ん、せっかく、すっごくいいのに」
しょんぼりとした表情。
怒り狂うのを想像していたダスクにとっては安心できる展開なのだが……
あまりにも悲しそうなその顔に、少し胸を痛めてしまう。
「そ、そうだ、もう一つ提案なんだけど」
「なーに?」
明らかにテンションが低い。まずい。
「す、スコルもみんなもそんなに合体がいいなら、一週間に一回とか、像の力で合体する……とかどうだ?」
「えっ、いいの!?」
「あ、ああ、もちろん、全員がオッケーした時だぞ?」
「その時は? ずっと合体してていい?」
「い、いーや、俺と一回、エッチしたら戻れ!」
「んも〜、ケチだなぁ! えっとね、じゃあね、一回エッチして、その後でお口でチューしてくれたら、戻るってどう?」
「い、いいぞ、エッチして、チューしたら戻れよ!?」
「えへへぇ、じゃあ、今回もそうしよーね♡」
「お、おう」
なんとか戻るよう躾けたものの、今からが本番。
仲間全員の能力を持つ合体スコルと、セックスする必要があるのだ。
「エッチ、エッチ、エッチしよ♡」
「こ、今回はとりあえず、俺が挿れていいか?」
「えっ! いいの!? 別にフェラだけでも良かったのに!」
「んっ、あぁ〜……ん〜……」
それは本当に譲歩なのか? と思ってしまう。
少し考え……
「い、挿れてやるよ」
「わ、わ、エッチどころか、ダスクと交尾、わぁ♡」
そっと抱くのをやめ、ダスクをおろし。
そのまま両手を顔に当て、恥ずかしそうに品を作り。
「こ、ここでいいか?」
「街でもいいけど。街まで合体したままでいられるし」
「よ、よし、ここでしよう」
ダスクとしては、一刻も早く分離をしたいところである。
となると、一刻も早くセックスをしないといけないわけであり。
「えへへ、もしかして、もしかして、オイラとのエッチ、そんなに楽しみなの!?」
「お、おう、そうだぞ、も、もう、ビンビンなんだからな!?」
「オイラもビンビンだよ〜♡ ねぇねぇ、早く早く♡」
「い、いいから、服は脱げって」
「あ、そっかそっか、オイラ狼だから、忘れてた、へへ♡」
破らんばかりの勢いで、服を脱いでいくスコル。
改めて見ると、その衣服は……三人の衣服が合わさったような見た目をしていた。
「エッチ、エッチ!」
胸を揺らし、竿を揺らし。
逞しい肉体を露わにして、スコルがおねだりをする。
「お、おう」
何を隠そう、ダスクは童貞である。
クアーロに好意を寄せているものの、賢者の彼女になかなか言い出せないでいた。
そんな彼の初体験の相手はまさしくそのクアーロ……が混ざっている、スコルなのだった。
堂々とチンチンを見せびらかしているスコルとは対照的に、ダスクは少しもじもじしてしまう。
「どしたの、どしたの?」
申し訳程度に手で股間を隠しているダスクを、不思議そうに見るスコル。
「い、いや、なんか、お前の方がでかいの、気になっちゃって」
「やだなぁ〜ダスクったら! オイラは合体してるんだよ! 全部ぜーんぶおっきいの、当たり前じゃん!」
剛腕で無理やり股間ガードを解かせつつ、体を密着させてくる。
「どうする、どうするどうする? ダスクが興奮するなら、クアーロっぽい口調でエッチ、する?」
「えっ、え!?」
「いや〜ん、私、ダスク様大好きですわ、早くその……えっと……致しま、せんか?」
それっぽい言い方に、ちょっとキュンとなってしまう。
「だ、ダメダメ! それだと、クアーロとその、した事になるだろ? そ、それはスコルに悪いじゃんかよ」
「わ、わ、うわ、嬉しいなー! そんなにオイラの事、大好きだったのー!? 嬉しい!」
恥ずかしさと罪悪感からの言い訳だったのだが、スコルは喜んでいる。
もしかすると、そういう誤魔化しを嫌うクアーロの性格も少し影響しているのかもしれない。
「こ、この、スコルばっかりはしゃぐの、ずるいぞ!」
どうにでもなれ、とダスクは行動開始。
自分の手で覆い隠せないほどの乳房を、乱暴に掴んでみせる。
「あっ、おぉ〜〜〜ん♡♡♡」
今まで聞いたことのないような甘い遠吠え。
幼稚だったスコルの表情は一気にメスのそれになり、スケベな視線に変わっていく。
「き、気持ちいいか?」
「うん、うん、もっと、もっとぉ、ダスクがしてくれなきゃ、オイラ、オナニーしたくなっちゃう、わぁ♡」
少し体をびくつかせ、それをすり寄せておねだりをする。
妙な脅しめいた発言に引っかかりつつも、ダスクは反対の乳房にも手をかける。
「あっ、あっ、おっぱい、おっぱい、ダスクが、オイラの、おっぱい、あぁ〜ん、ワシじゃけど、私でアタイ、あっ、あっ、ぉおおん♡♡♡」
喜びと快感に心も身体も震わせ、スコルは満足げ。
一方のダスクは、自らの愛撫で仲間全員が一斉に喘いでいると考えてしまい……少々複雑な表情をしている。
「おっ、お返しに、ダスクも、さわっ、あっ、あっ、触ってあげる、ね♡」
「い、いいって、別に!?」
握りつぶされそうなほど大きな手が強引に、ダスクの股間に襲いかかる。
「あっ、あはは、ダスクの、ちっちゃいや、あはは、あっ♡」
「こ、この、気にしてんだぞ……!」
このパーティで行動していると、必然的に入浴で一緒になるのはアルゴスだけである。
もちろん、竜人の彼はアソコも非常に逞しいわけで……人間のダスクはどうやっても、そのサイズでは敵わずコンプレックスなのであった。
「いいのいいの、オイラはダスクの全部が好き、あっ、乳首、ダメだってぇ♡」
ダスクが仕返しをしようとあちこち触り、硬くなっている乳首を触る。
スコルのそれはとても敏感のようで……大層気に入っているようだ。
「あっ、う、あ、あ、あ、あっ」
「ど、どう、ダスク、気持ちいい、気持ちいーい、あっ♡」
トレジャーハンターの器用さを活用し、太い指二本が陰茎を責めあげる。
自分で雑に手を上下するのとはまるで違う刺激に、勇者の心はもう崩れ落ちそうに。
融合体に対して興奮しきれていなかったはずなのに、たちまちにして完全な勃起を始めてしまう。
「えへへ、えへへぇ、気持ち、いいんだぁ……♡」
「あっ、う、くそ、う、うまいじゃないか、す、スコル、あっ……♡」
つられるように甘い声を漏らす勇者。
その表情に、長年連れ添っている狼は満足そうな笑みを浮かべる。
「ねぇ、ねぇ、スコル、襲いたくなったら、言って、言って、言って♡」
「お、襲うって、んっ」
「だってぇ、このおちんちん、オイラのあそこに挿れちゃうわけじゃん、じゃあ、挿れたくなるはずじゃん、その時、言ってほしいじゃん♡」
「あ、ああ、あっ、そ、それも、そう、だな、あっ、あっ♡」
気づけば二人の顔の距離はかなり近く、お互いの吐息がかかるほどに。
「ん〜、まだぁ?」
「え、えっと、いざ、そうなると、やっぱり、みんながくっついてるのが、気になって」
「はい、はい。オイラ、頭すっごくいいから分かってたもんねーだ! 作戦、考えてあるんだよ♡」
「さ、作戦!?」
頭脳明晰のクアーロがくっついているおかげで、頭の回転は早いらしい。
そうっと勇者様の耳元に長い口を近づけ、小さく開き……
「ねぇ、ダスク様? 私、あなたの子種が欲しいんですの……そ、その、すいませんが、いただけま、せんか?」
「な、あっ、あっ!?」
「アタイ、ダスクが大好きでさ、もう、夜疼いて仕方ないんだよ、だからさ、頼むって、ね、ね、ね♡」
女性陣二人のモノマネに、ドクンと脈拍が増える。
「うふふ、どうする? アルゴスっぽい囁きも欲しい? アルゴスもしたいって感じすごいんだけど、うふ、ふふふ♡」
「あ、えっと、ええっと」
チンチンを弄られ続けているせいで、思考がぼんやりとしている。
仲間からの愛の告白のインパクトに頭が、胸が、股間が高鳴りとどまるところを知らないのだ。
「どーするの、えへへ♡」
「あ、アルゴス、どんな感じに俺の事、好きなんだ、あっ♡」
「そりゃあもう、ワシはダスクの全部が好きじゃぞ♡ もう、お主が好きすぎて、おっぱい触ってもらうだけでも幸せじゃが、やっぱり、やーっぱり、全部、欲しいわい♡」
「そ、そっか、み、みんな、そんな、俺のこと、す、好きかぁ♡」
「うんうん、ほらほらぁ、オイラ、私、ワシ、アタイ、好きって言ったんだから、おねだりしてるんだからぁ、ダスク、ダスクぅ〜♡」
据え膳食わぬは男の恥。
ここまで仲間に求められて、やらない手があるだろうか?
「よ、よし、い、挿れてやるからな」
「えっ、へへへ、ちょ、ちょっと、ドキドキ、しちゃう……♡」
スコルはワクワクしながら少し後退りし、仰向けに転がる。
大股を開き、少し恥ずかしそうに尾で淫部を隠し。
「お、おいおい、それじゃできないだろ」
「ふふふ、勇者め! オイラのお宝は、簡単にはあげないわよぉ♡」
「こ、この、誘っておいて!」
ダスクは尾を掴み、力を入れてどかせる。
「あぁ〜、ワシの性感帯、そこぉ〜♡」
「あ、そ、そうなのか!?」
「えへへ、えへへぇ♡」
まんまとのせられてしまい、いたずらっ子のような顔のスコルと目が合う。
合体前は一切見せなかったこんな側面に、どんどんダスクは夢中になっていく。
「い、いくぞ?」
「きて、きて♡」
巨根がグイグイと妨害する中、ダスクはスコルのあそこにナニを近づけていった。
「あっ」
入り口に触れた時に、微かに聞こえる声。
軽く息を止め、彼は一気に中に侵入した。
「あっ、おぉおおおおぉぉォオオン♡♡♡」
広い室内ながらも、その壁は力強くダスクの剣に襲いかかる。
「んっ、あっ、おっ……」
負けそうになりながらも、なんとか腰を動かしていく勇者。
「おぉん、おん、わおん、ぉん♡」
その猛攻に、さすがの合体狼も敵わない。
一段と高い声で鳴き、心を震わせ、自らの竿からも透明な汁を出し。
「あっ、あっ、あっ、スコル、ど、どうだ?」
「う、うん、いい、いい、いい、いいけど、けどぉ、けどぉ、ぉん♡」
確かに気持ちよさそうなのだが、何かが足りないようだ。
「ど、どうした、どうしたんだ、ふぅ、はっ、はっ」
「名前、名前呼んでよぉ、名前名前♡」
「よ、呼んでるだろ、スコルって……」
「ち、違うのよ、ワシも、呼んで欲しいのですわ、あっ、気持ちよくって、オイラの中で、みんなグルグル、ワシ、アタイ、私ぃ♡」
「え、えっと、クアーロ、か?」
「私だけじゃ、だめ、ダメェ♡」
「ク、クアーロ、スコル、アルゴス、ロザリア……」
「んもう、いるかどうか確認してるんじゃないんだからぁ、一緒、一緒に呼んでぇ♡」
「い、一緒って、なんだよ、なんだよ!?」
腰を必死に振りつつ、抗議する。
「そ、そうだなぁ、あっ、閃きましたわぁ、クアーロで、ロザリアで、アルゴスで、スコルでぇ、えへ、えへへ、今のオイラは、みんな、がったぁい、クアーロザリアルゴスコルぅ、えへ、へへ、うふふ♡」
四体合体による妙に長い名前。
急に言われ、ダスクは少々当惑する。
「ねぇ、ねぇ、一度でいいから、オイラのフルネーム、言って、言って、イキたいから、いってぇ♡♡♡」
「よ、よし、気、気持ちいいか、クアーロ、ザリアルゴ、スコル?」
途切れ途切れながらも、なんとか名前を呼んでやる。
「あっ、いいっ、いいっ、うん、うん、オイラはクアーロザリアルゴスコル、クアーロザリアルゴスコルぅ♡♡♡」
きゅん、とその事実に膣が収縮する。
爆発寸前だったペニスは一気にトドメを刺され、とうとう爆発の時。
「あっ、俺、もう、もう、うっ、うぅ!?」
「あっ、イッちゃう、イく、ぉん、ぉおおおおおん♡♡♡」
大柄な肉体の中にドクドクと精液が注がれ、狼が喘ぐ。
二人は繋がったまま、その余韻に浸っていき……
一転して、静かになるのであった。
「んー、チューして♡」
「おう、キスな」
大きな音を立て、二人の口が触れ合う。
「あーあ、戻っちゃうの、もったいないなー!」
「まぁ、またすぐ合体できるって。我慢しろよ」
「はいはい、今度はもーっと気持ちよくなろーね♡」
「は、はっきり言うなって、恥ずかしいだろ!?」
「オイラは恥ずかしくないもーん♡」
困っているダスクの横顔を舐め、最後のラブコール。
「ほ、ほら」
これ以上続けていると、うっかり「そのままでいい」と言ってしまいそうで。
ダスクは押し付けるように、守護像を手渡す。
願いを叶え続けているのか、淡く光っているそれ。
「えーっと、神様! 元通りにしてください!」
ベロリ、と舐めた途端に……中に溜め込まれていたかのように、激しい光が溢れ出す。
「だ、大丈夫か?」
恐る恐る声を出す。
「え、えぇ、大丈夫ですわ」
「う、うむ、戻ってはおるな、うむ……」
「も、戻っちゃうんだね、これ、ほんとに……」
光から出てきたのは、全裸の状態で顔が真っ赤な三人とちょっと残念そうなスコル。
「あ、あー、うん、良かった、うん」
全員、微妙に気まずい。
よりにもよって動物であるスコルに人格がまとまり、そのままセックスしてしまったのだ。
落ち着けと言う方が無理な話である。
「ど、どうだった?」
間抜けな質問が飛び出す。
「ちょ、ちょっと、私の口からは……」
「わ、ワシも、その、オスじゃからな、ああ言うのは、表現しづらいのう……」
「え、えぇ〜っと……」
全員もじもじして、はっきりとは言わない。
代わりに、スコルが数度鳴いて返事をした。
「あぁ……元に戻ったから、話せないんだな」
「ダスクはどうだったんです? くっついた私たちと……」
「ま、まぁ、くっついている時の事も覚えとるから、し、知っとるんじゃがな?」
「な、なんかね、アタイのはずなのに、オイラだった感じがして、変だけどね、へへ……」
「え、えっと、えーっと」
「もしかして、あのままの方が良かった、とかです?」
少し上目遣いで、クアーロが尋ねる。
「ク、クアーロはどうなんだ、またなりたいとかあるのか?」
恥ずかしさを隠すために、ダスクが大声を出す。
「えっ、えっと、わ、私ですかぁ!? ま、まぁ、なれるなら、い、いいかも、ですが……」
「お、おいおい、クアーロがそう言うたら、ワシも、こう、なりたくなっちまうわい」
「だ、ダメだよ、それ、あー、アタイも、思い出しちゃった、またくっつきたい、かも♡」
三人は目を合わせ、思い出し笑いを浮かべてしまう。
「ははは、良かったなスコル。また合体してもいいだってさ」
ダスクはしゃがみ、狼を撫でてやる。
いつも通りのクールな顔……だが、どこかその表情は嬉しげ。
「なんか、俺もくっついてみたくなっちゃったな一回」
ダスクが何気なくそう言った時であった。
「えっ」
「わっ」
「きゃっ」
三人の声に振り向くと……
なんと、驚いた顔のままで何かに吸い込まれるように向かってくるではないか!
「えっ?」
唐突な出来事に、反応が遅れるダスク。
クアーロが勢いよくぶつかり、それに巻き込まれるように……彼らは驚いていたスコルの口に飛び込んでしまう。
そのままアルゴス、ロザリア。
ごくん、と飲み込んでしまう音。
そして肉体が変化を始め……
「オイラ、また合体しちゃった!?」
先ほどまでのような、特徴を併せ持つ合体スコルが誕生したのだった!
しかも、今回はダスクまで巻き込まれてしまっている。
その証拠に、髪の特徴が一つ増えていた。
「わ、わわわ、俺も、オイラに、なってるん、だぁ……♡」
ゾクゾクとした背徳感、一緒になってしまった幸福感。
ニヤァ……といやらしい笑みが顔を支配する。
「えへ、えへへ♡」
手を動かし、頭を撫でる。
「俺と合体するなんて、スコルは偉いなぁ♡ わぁ、わぁ、オイラ、スコルに褒められちゃったぁ、俺はオイラだから、いつでも褒めるぞぉ、褒められるぞぉ、えへ、えへへへ♡」
ダスクの精神もしっかりとスコルとくっついてしまったようで、一人芝居で大はしゃぎ。
自分で自分を撫でているだけで、たちまち身体中が興奮してしまう。
「んもう、みんなしょうがないなぁ、さっきエッチしたばっかりなのに、ワシの体力のせいじゃな、仕方ないからオナニーオナニー♡」
ニヤニヤしながら、胸に手を伸ばす。
「あっ、あっ、体のどんな所も、オイラ、アタイの、テクニックて、あっ、おん、おおおん、ちょ、ちょっと、気持ち良すぎるねぇ、合体したこの肉体、独り占めできて、アタイが混ざったオイラの物だもぉん、あっ、あっ、あぁ〜ん♡♡♡」
細かく動く指先に、自分自身の肉体は大満足。
屈強な膝がガクガクと震え、少しずつ体重を支えるのが難しくなっていく。
「恐らく、女神像の魔力が抜けきっていなかった状態で全員の願いが一致したので……再び、合体魔術が起動してしまったみたいですわ♡ 流石の私もこんな古代魔術までは分かりませんし、分離の方法よりもおちんちんの扱き方を考えた方が気持ちいいですわぁ〜♡」
右手で胸を弄りつつ、左手がビンビンのちんぽを触る。
「でっけぇ、俺のちんちん、こんなにデカくなったぜ、ワシと俺がオイラになって、ビンビンデカチンポになって、オナニー、オナニー、気持ちいい、あっ、すげ、すっげぇ、たまらんのう、気持ちい〜い♡♡♡」
シコシコと擦れば擦るほど、先走りがどんどん溢れ出る。
ヌルヌルとしたそれがローションのようになり、滑ることで未知の快感へと変化していき。
「あぁ〜、ダスクもオイラになっちゃったから、もう、みんな、みぃ〜んな、合体合体、オイラと合体♡」
シコりながらも大興奮、どすどすと足踏みをして大暴れ。
石や枝、様々な物を踏み潰しながら自慰は続いていく。
「えへぇ、えへへへぇ、えへぇ、出ちゃう、出ちゃう、俺、オイラの中にさっき出したけど、今度はみんなで、オイラになって、射精、射精、しゃせぇ〜〜〜〜い♡♡♡」
ドク、ドク、ドク、と強烈な快感が突き抜ける。
白くドロドロの精液があちこちにまかれ、焚き火に飛び込んだそれの焦げた臭いがあたりに漂い。
「あぁ〜、すごかった♡ まだまだやりたいけど、でも一回エッチしたら戻る約束だもんねー♡」
ご満悦の表情を浮かべ、胸を揉んで名残惜しそうにしている。
「あれぇ? でも、私では分離不可能ですわ。古代魔術の意図せぬ暴発で融合したのですから、古代分離魔術が必要ですわね。そんな知識、ありませんし……」
いざ戻ろうにも、簡単にできるわけではなかった。
「あっ、そうだ、そうだ! 逆に、あの像の力で分離してもらおっと! そうすれば、くっつく時はお願いパワーを切っちゃえばいいだけだもんねー! えへへ、それ、面白そう! 街の中で切れちゃったら、いきなりオイラに合体しちゃうんだぞぉ、神様の力でみんな分離してるだけだもんね♡」
全員が不意に自分と合体し直す妄想に興奮しつつ、像を探す。
ところがであった。
「あれぇ? どこやったっけ?」
再合体騒動の際、像はどこかに行ってしまったようだ。
周囲を見ても、全くそれらしい物はなく精液ばかり。
「ん〜?」
何気なく、足を上げたその時。
「あ」
オナニーの気持ち良さではしゃぎ回っていた時……うっかり、全体重で踏んでしまっていたのだ。
見事に粉々になったそれは、もう何の効力も持っていないのは自明であった。
「ありゃりゃ、もう使えないや。あれぇ? じゃあ、もうずうっと、みんなオイラ?」
ゾクゾク、と背中を何かが駆け上がる。
「勇者だったのに、賢者だったのに、拳士だったのに、トレジャーハンターだったのに、もう、もうずっと、狼の、オイラ、オイラ、オイラ……♡」
一生このままだという背徳感が、一気に欲情に変換されていく。
「俺、オイラとくっついてるから、俺とオイラはもうキスできないぜ♡ うふ、うふふ、じゃあ、じゃあ、キスできないなら、分離も出来ないもんね♡」
先程の約束を掘り返し、実行できない以上どうしようもないと言い張ってしまう。
いかにも仕方がないという調子だが、その表情には微塵もそんな気配はなく。
「俺、ダスク! 今日から相棒のオイラと一緒なんだぜ♡ 私はクアーロ。スコルに使ってもらうために、今まであらゆる事を記憶してきましたわ。だからオイラ、天才、天才♡ ワシはアルゴス! 今日からオイラと合体する修行、開始! 毎日オナニーの特訓、特訓♡ アタイ、ロザリア! スコルとの合体っていうお宝体験、最高だね♡ 絶対オイラ、手放さないわよ♡ えへ、えへへ、えへへへへ、しょうがない、しょうがないもんね、くっついちゃったから、戻れないから、ぜ〜んぶ全部、オイラオイラオイラオイラオイラ♡♡♡」
射精したばかりだというのに、再び勃起するペニス。
まるで全員、ずっと融合したままになる事を喜んでいるかのようだ。
「オイラ、オイラ、今日から一生このまま、ふたなり天才竜人トレジャーハンター勇者狼、ダスクでクアーロでロザリアでアルゴスでスコル、永遠合体ダスクアーロザリアルゴスコルぅううう♡♡♡」
大声で名乗りをあげ、それに呼応するかのように第二射が始まる。
「えへぇ、えへぇ、えへへぇ、もう、ずうっと、オイラ、みんなと一緒、いいっ、いいっ♡ 合体って、気持ちい~い♡♡♡」
胸を揉み、股間に指を伸ばしながら……全員が一つになった存在は、新しい自分を好きなだけ堪能し続けるのであった。
おしまい