ですがひょっとしたら……。
※本作品はPixivにも投稿しております。
「ただいまお母さん」
真新しい一軒家の玄関を開けて元気な声を出す女の子"
「おかえり沙良、テストどうだったの ? 」
「ふふん、バッチリ ! 」
高校1年の桃は学校の成績は上位、運動神経も中々良しの優等生。ロングヘアーの黒髪で美少女ときたもので文句なしの女の子である。対して母の沙良、こちらも娘がそのまま大人になったような容姿をしていた。違うのは桃にある幼さがあまり見られない所だろうか。モデルのようなスラッとしたボディに長い脚、大人びた雰囲気が優しいお母さんというイメージを他者に与えている。
「ふふ、さすがね桃。お母さんはあまり勉強できなかったからお父さんに似たのね。見た目はママに似たのね、やっぱり桃はかわいいからね~」
鏡の前でモデルみたいなポーズを取る沙良であるが彼女の御年35歳、まだ若いとはいえいつまでも学生のような気分が抜けないお母さまなのである。
「お母さん、さすがに歳考えようよ」
「えへへ、ごめ~ん」
どちらが年上なのかわからない母娘であるが実際に姉妹と間違えられたこともあるので、『桃の代わりに学校へ行ってみようかしら ? 』などとのたまう事もあった。『もうお母さんったら』と笑っていた桃だが、沙良が桃の制服を着ていたのを見て本気で焦った桃が止めるといった珍行動もあったからあながち精神年齢は桃の方が上なのかもしれない。
時間は進み夕方、先に入浴を済ませた桃が沙良と向かい合って夕食を食べていた時に沙良が爆弾を投下した。
「でさ、桃。彼氏いつ家に呼ぶの ? 」
「ブッ ! ? 」
思わず味噌汁を噴き出す桃、変な所に味噌汁が入りムセ込む姿は優等生の印象は見られない。
「ちょっと桃、汚いわよ」
「ゲホッ ! な、なんでお母さんが健の事知ってるの ! ? 」
「あら、やっぱり彼氏いるのね。ふ~ん、健っていうのね」
「あっ ! 」
「こんなにあっさりと喋っちゃうなんて、まだ子どもね桃」
沙良の簡単なカマにまんまと嵌められた桃、やはりまだまだ母には勝てないのか。そこからつい色々と喋ってしまう桃なのであった。
彼氏の名は"
「ふふ~ん、たまにコソコソ出かけるのはお父さんにバレるのを防ぐためか。良かったわね桃、お父さんにバレたら健君大変だものねぇ」
「お、お母さん。単身赴任中のお父さんにはまだ内密に……」
桃の父である沙良の夫は厳格な男であると同時に娘を溺愛している親馬鹿気質の男であった。しかも古武道を嗜んでおり交際がバレたら間違いなく健は宙を舞う事になるだろう。
「はいはい、パパには黙っておいてあげるわ。でも、ママもその健君がどんな子か気になるわ。だから今度の休みに一度連れてきなさい」
「え ! ? 」
まさかの母から彼氏を連れてこい発言、まるで将来の結婚相手を見極めるようでもあるが沙良の目は本気だ。なんだかんだ言って沙良も桃の事が心配なのであった。
「は、はい」
「よろしい。もし桃の身体狙いだったらビンタの一発でも決めてやろうかしらね」
「あ、あの…… お手柔らかに……」
かくして桃は健を日曜日に自宅へ招く事になったのだ。さすがに健も断ったが彼女の自宅という誘惑に負けお言葉に甘える事にした。
*
さて、日数は進み健君が彼女の家にお呼ばれされた日。しかしただ遊びに行くだけという考えしかなかった健はお洒落感の欠片も無い普通の服で星野家の呼び鈴を鳴らした。
「はいはーい、いらっしゃい健君。私は桃のママの沙良よ、ヨロシク ! 」
「え、あ、はい。都手茂健と申します、よろしくお願いしますお母さん」
「まだあなたの
「あ……その……」
「もうお母さん何やってるの ! ごめんね健、さあ入って」
最初からフルスロットルの沙良の勢いに飲まれて次の言葉が出て来ない健は上手い返しが出て来ない。思わず間に入った桃だったが沙良の表情はほんの一瞬だが失望が見て取れた。しかし本当に一瞬だったため健も桃も気が付くことは無かった。
「ごめんね健。びっくりしたでしょ、お母さん普段はあんな感じじゃな……あ、えーと」
そのまま桃の部屋に通された健はすぐに桃から沙良についての謝罪を受けた。
「桃の表情を見ればわかるよ、普段からユニークなお母さんなんだね。さすがに最初は面食らったけど楽しそうなお母さんだと思うよ」
「ははは……いや、普段はもう少し大人しいんだけどね……」
全ては沙良なりの親心なのだが今の桃には伝わらない。桃が親になり子どもができればおそらく気持ちがわかるのだろうが、今はまだ桃も健も子どもなのだ。
「ま、まあせっかく来たんだからいつもみたいにまたアニメの事でも教えてよ、それと後でその……デートにでも行く ? 」
「そ、そうだね。でもそれなら最初から桃の家に来る必要が無かったんじゃ……」
「そ、それは考えないの ! 私もお母さんの圧に押されただけなんだから」
そこからしばらくは和やかな雰囲気が部屋を包み込み、桃の部屋は完全に二人だけの世界となったのである。
「うーむ、見た目通りで真面目なのかしら ? いやいや、まだ様子見よ私。ああいう子ほど狼の気質があるんだから。『桃、お前を喰っちまうぜ』『た、健……いいわ、好きにして……』なんて事に。だめよ桃、そんな事しちゃ」
星野沙良、御年35歳。娘を想う心は純粋であれど残念ながら頭はピンクがかっているようだ。彼女の妄想のようになるはずもなく二人で顔をくっつけながら音楽を聴いていたのだ。
「あ、桃ごめん。ちょっとトイレ」
「うん、トイレの場所は階段降りて右だから」
「わかった、ありがとう」
(ヤバッ ! ? )
桃の部屋は2階にあり、沙良は盗み聞きがばれないように近くの部屋へ隠れる。
(行ったかしら ? いやいや、でもすぐ来るかも)
そもそも隠れる必要などないのだが、娘と彼氏の会話を盗み聞きしている事実が沙良にわずかながら罪悪感を芽生えさせていたのだ。
もうそろそろいいか ? と考え部屋を出たのだがドアを開けた直後に階段を上がって来たばったり健と鉢合わせになってしまった。
「あ、いや、これはね健君。そうそう飲み物を持ってきたのよ ! 」
お盆も無し、コップも無し、そもそも自分の家なんだから慌てる事なんてないのだが今の沙良は思いっきりパニクッていた。
「そ、そんなに慌てなくてもいいですよお母さん」
「だから私はあなたのお義母さんじゃ……きゃあ ! ? 」
階段のすぐ近くで慌てたのがいけなかった、沙良は足を滑らせバランスを崩してしまう。いくら慌てたとはいえあまりにも迂闊としか言いようがない。
「危ない ! ? 」
咄嗟に沙良を抱きかかえた健であったがバランスの悪い態勢で抱きかかえたが為に健も沙良と一緒に階段を転げ落ちてしまう。1階まで転がる中で二人は何度も頭を互いにぶつけ合っており抱き合う形で1階に落ちて数分であるが気を失ってしまった。部屋にいた桃はイヤホンをしていたために外での事態に気が付くことは無かったのだ。
「だ、大丈夫、健君」
先に目が覚めた|健・は沙良の心配をするが……。
「だ、大丈夫ですお母さん」
その後すぐに目覚めた
「ど、どうして俺がそこに……」
「え、私 ? 」
沙良は俺、健は私と自身を呼ぶ。
「まさか……俺たち、入れ替わった ! ? 」「まあ、私がいるわ ! 」
驚く二人……の筈だが健はあまり驚いていない。これが年の功というやつなのか、いやただ楽しんでいるだけなのかもしれないが。
* * *
「ねえねえお母さん、あの後健と何話したの ? なんかお母さんはよそよそしいし、逆に健は馴れ馴れしくなったし、なんだか二人とも変だよ ? 」
「そ、それは……桃が迷惑をかけてないか心配になっただけよ」
ほんの数分間の間に雰囲気が変わってしまった健と沙良に違和感を抱く桃。階段からの転落に始まり互いの身体が入れ替わった二人の事情を知らなければ無理もない話ではあるが。
さて、入れ替わった健と沙良は桃に入れ替わりの事実を隠してそのまま生活することを決めた。これは本物の沙良の提案だった。
「待ってください、俺にはお母さんのフリなんてできません。お母さんの事なんて何も知りませんし、桃の事を騙すなんて……」
沙良の心にあったのは不安と桃の心配についてだった。会ってまだ1時間ちょいしか経っていない女性の事なんてわかるわけがない。
「あのね健君、こういうのって『他人にバレたら元に戻れない』可能性が高いのよ」
「そ、そうなんですか ! ? 」
無論こんなの大嘘なのだが彼女の母に疑いの目なんて向けるわけにはいかないと考えた沙良は無意識のうちに健の言う事を信じ込んでしまった。
「そういうものよ。私も健君の事を知らないからバレるかもしれないけど、それでも私は努力するわ。だから健君もお願いね」
「ちょっ、ちょっと。せめてお母さんの事を教えてください ! 」
「そうしたいけどあまり時間がかかると桃が怪しむわ。さあ部屋へ戻らないとね」
「ま、待ってくださいお母さん ! ? 」
*
そんな流れもあり今の沙良は桃を騙すような形となる。健の身体に入った沙良は健の家に行ってしまった。「身体が覚えてるみたいよ」と言いながら……何ともマイペースな女性である。沙良の健も記憶は不完全だが必要な事は身体が覚えているもので、普段沙良が何をしているか ? 沙良が作る料理は ? 桃の好物は ? 様々な物事が身体が動き頭が働く。まるでデータがインストールされるように。だから健は沙良としてふるまえるのだが。
「お母さんやっぱり普段よりもテンション低い……まあいいわ、そんな日もあるでしょうし。お母さん片付け私がやっておくからお風呂先に入ったら ? 」
「お、お風呂 ! ? い、いや桃が先に入りなよ。お……ママは先でいいから」
お風呂……今の沙良にとって禁断の聖地、高校生という性行為に対して興味が湧いてくるお年頃の彼、いや彼女には刺激が強すぎるのだ。
(ま、マジか、俺が桃のお母さんの身体で風呂に入る。裸を見る ! ? 冗談じゃないよ、俺にはとても……)
沙良はぶつぶつ言いながら浴室へ向かい歩みを進める。
(大体お母さんもお母さんだよ。普通ありえないだろ、こんな状態で自分の身体を放置して俺の家に行くなんて)
沙良は浴室の脱衣かごの中に次々と服を入れていく。
(俺に裸を見られるんだぜ ? おかしいだろ、赤の他人である俺にだぞ ? テンションがおかしい人だとは思ってたけどさ)
沙良は浴室のドアをガラガラと開けて中へスッポンポンの状態で豪快に入った。
「……うええ ! ? か、身体が勝手に ! ? 」
なんとも身体や心は正直なもので、精神スケベ高校生の健は沙良の全裸を今更ながら目撃したのだ。
「で、でもここまで来たら身体洗わないわけにはいかないよな、うんそうだ、綺麗にしないとな、そうだよ俺はお母さんの身体を守らないといけないんだよ」
純情スケベ少年の薄っぺらい心など美女の肉体という極上の果実には勝てるわけがない。身体に残された記憶に従い身体の汚れを落とし清めていく。
(桃のお母さんの身体、綺麗だし肌すべすべだし、これが今の俺……俺が好きに使えるんだ……ん、んん ! )
沙良の指は秘所へと伸びる。薄い森林に包まれた秘密の里はスケベ野郎の浸食の前になすすべなく侵されていく。森林の奥深くへ入っていく指は膣内を乱していき、未熟な精神の影響は肉体にも影響を与え未知の感覚を味わわせる。甘い痺れと頭から全身に伝わる電気信号は一瞬のうちに全身を駆け抜けつま先まで到達した。もうやめなければならない、そんな考えは電気信号によって書き換えられ、この身体を俺のものにしたいという素直な欲望に変わる。沙良の肉体に閉じ込められた健の精神は卑猥な女の身体に汚染されてしまい、口角が自然にあがってしまう。パッチリと開いた眼、長い髪、陶磁器のように触れば割れそうな白き肌、箸より重いものを持たないような華奢な手、しなやかな脚、服によって他者の目に映らないよう阻害されていた胸を揉みしだく精神、健の心の形は沙良の表情が証明していた。
快楽に負け歪んだ顔、口角が上がるだけではなく瑞々しい口はだらしなく開けられ、優しげなはずの目は娼婦のそれに他ならなかった。男を魅了する肉体は男の思うがままに扱われているものの、肉体を操作しているのは他ならぬ星野沙良であった。男の心など掌の上で転がせる美貌を持つ身体、それを見た健の心もまた沙良の身体に魅了されていたのだ。昔の皇帝が妃の色気に溺れ国を滅ぼしたように、健の心もまた沙良の肉体に溺れ形を崩していく。
(欲しい……この身体が……このまま……)
桃を悲しませないように、できるだけ早めに元に戻る。健はそう考えていた。しかし沙良の身体に魅了された健の心は変わり女性として未熟な桃よりも成熟した沙良を取る、自らの指によって十二分に高められた身体の自制心は臨界点に到達していた。
「イクッ ! ああッ ! ! 」
我慢していた全てを吐き出し沙良の身体は歓喜に震える、表情はとろけるよう。全身に迸る電撃に目がチカチカする。思わず背筋が伸び胸と秘所に手が触れたまま固まる姿は芸術品のようでもあった。
「は、ああ……俺、俺は……ごめん桃……」
桃への謝罪を口にする沙良だが謝罪の真意は果たして母親の身体を汚したからか、それとも……。
* * *
翌日、沙良は健を自宅へ招き事の次第を伝えた。
「はあ……つまり君は私の身体に浮気したという事ね ? 」
「はい……すみません」
「あなたは桃には興奮できず、私の身体じゃないと興奮できなくなった。そういう事ね ? 」
「はい……」
健からの詰問に身を小さくする沙良、本来なら逆でも心は正しき位置を表していた。
「私はあなたを見た時にこう思ったの。『今のあなたは頼りない』って、桃の事を任せるには早すぎるって。最初に私と会った時あなたは私に押されっぱなしで何も言い返せなかったでしょう ? 大人になったら瞬時に毅然と対応しなければならない場面なんていくらでも出てくるの。私は桃の母親、あの子の意思は尊重したいけど私はあの子の生涯におけるパートナーを見極めなければならない。だから1日様子を見たのに、まさか1日で自慰なんかして桃を裏切るなんて……」
「す、すみません……」
矢のような視線が沙良を貫き、自分の身体とは思えない程の圧が沙良を襲う。沙良は今すぐにでもこの場から逃げ出してしまいたかった。だが逃げるわけにはいかない、逃げたら桃だけでなく星野家全体が壊れてしまう。たとえ今の状態が事故の結果できたものだとしても無視なんてできない。少なくとも沙良の身体に閉じ込められている健は善人であった。
健の身体を使う沙良も彼の心根は理解できているつもりであり、深くため息をついてこう返した。
「いい ? だったら桃が卒業するまでの間、あなたは私の身体で過ごしてもらいます。それまで自慰は絶対に許しません。桃にも夫にも、誰にもあなたの正体は知られない事。破ったらすぐにでも階段からあなたを突き落として身体を取り戻し、あなたを警察に突き出しますから。ただし例外として、夫との性行為は許可します。いいわね ! ? 」
「は、はい……わかりました」
健は本気だ。そう感じた沙良にできることは肯定の返事をして頷くことだけであったのだ。
それだけ今の健からは35歳以上の目に見えない力を感じたのである。
*
「お母さん、顔色悪いけど大丈夫 ? 」
健が帰った日の夜、桃と食卓を共にする沙良の顔はひどく青ざめていた。
「な、何でもないのよ桃。大丈夫だから、大丈夫……」
沙良の姿は誰がどこからどう見ても大丈夫には見えなかった。精いっぱいの虚勢を張っているようにしか映らない。
「ふ~ん。ところでさ、私不思議に思うの、なんだか私『健と一緒にご飯食べてるような気がする』の」
沙良の箸が止まり目線が桃の方を向く。
「やっぱりお母さん前と違うし、まさか健とお母さんが入れ替わってたりしてね~」
沙良はガタッと椅子を倒して立ち上がり両の眼を見開き桃を見据える。
「そんなわけないじゃない ! 私は星野沙良、あなたのママよ ! い、入れ替わりなんて非常識な事あるわけないじゃない ! 」
「ん~、でもぉ……」
「だ、だから私はあなたのママなのよ、お願い、信じて ! 」
今にも泣き出しそうな沙良とは対照的に悪戯っ子のように指を顎に当てて笑う。
「あはは、何マジになってんのお母さん。入れ替わりなんてこの世にあるわけないじゃない」
「そ、そうよね、は、ははは……」
1日も経過していないのに沙良の心は既に限界を迎えつつあった。沙良に悪い所は無い、沙良の身体は魅力的だし普通の男なら自慰の1回くらいするし、これで桃を裏切ったとか言われてもそんなの無理難題だろう。だがもはや沙良の心にはこれ以上自慰できないし正体を守らねばという強迫観念しかなかった。
(俺は星野沙良俺は星野沙良俺は星野沙良俺は星野沙良俺は星野沙良)
心が弱いという指摘は間違いなかったのかもしれない。
都手茂健は星野沙良の身体で長い年月を過ごした。階段から落ちても、何をどうしても元には戻れない。
やがて戻る事をあきらめた彼は星野沙良の身体とともに苦労を積み重ね、歳を取り、女の身体に閉じ込められたまま天寿を全うしたのだ。どうして身体が入れ替わったのか、その真相を知らないまま。
* * *
「やっほ~
街中のカフェに桃の明るい声が響き
「あら桃、もうわかったの ? 」
「あったり前じゃん。あんなのバレバレだよ~」
健と桃、誰から見てもお似合いのカップルに見える男女だがその実は……。
「それよりもどう、あの坊やは ? 」
「とっても可愛いよ。毎日下手くそなお芝居で私を必死に誤魔化して、鏡の前で自分は星野沙良だって言い聞かせてるし、ああそうそう、
桃はおかしそうにクスクス笑う。だがその表情は邪悪に歪んでいた。
「あらあら、私の中古品カラダなのに気に入ってくれたみたいね。くくっ、この分なら妊娠も近いかしら ? 彼にはこれからもあの身体でお勉強してもらうとしましょう。女の身体と男の喜ばせ方をね」
「うん、ブリバリ頑張ると思うよ。
クスクス嗤う健と桃、いや……二人の化け物……二人の影はまるで老婆にも見えるし異形にも見える。
古来より噂されていた魔女、魔法を使うという眉唾物の噂もあったがその中の入れ替わりの魔法。魔女狩りから逃れ命をつなぎとめる手段として使われた禁断魔法。時が流れ、この技は現代まで生きた魔女の娯楽として使われていた。沙良と桃、二人の身体は間違いなく母娘であるがそれぞれ別の魔女に身体を入れ替えられていた。
沙良は独身中、桃は生まれて数年後に。本物はとうの昔に……。
それより新しい身体を探しておきましょう。男になって喜ぶ女でもいないかしら ?
いるいる、この身体の同級生にBL好きの娘がね。
あらあら、ならその娘にもお勉強してもらいましょうか。男の身体を身をもってね。
んも~、その身体もう飽きたの ? 次は私が入れ替わろうと思ったのに。
優等生の桃ちゃん、あなたは若いからもう少しそのままね。
まあいっか、お楽しみは後にとっとこ。星野沙良おもちゃがいるんだから退屈しないし。
そうねえ。
ははははははははははははははははははははははははは ! ! !