まだ魔物使いになる前の彼女に、ある青年が恋をした。
青年は自作の薬で狼になりカナタのペットになろうとして失敗、人狼めいた姿になったうえ性欲に支配されてしまう。
そうして憧れの少女を連れ去り行為に及ぶのだが──カナタさん、喜んでません?
※skebにてリクエストいただいて執筆したものです
天才の呼び声高く、『聖女』の再来を期待される少女──『聖氷の姫君』カナタ・アルデザイア。
やがてハズレ職業『魔物使い』を選び、モフモフ道を邁進し始める彼女がまだ、女学園の優等生として猫を被りまくっていた頃。
あるところに、カナタへと密かな思いを寄せる少年がいた。
才能溢れ見た目も美しい少女のこと。
男女問わず似たような者はもちろんたくさんいた。
花束やプレゼントが殺到し、歩くだけで黄色い声が飛んだ。
そんな中、『彼』が特筆していたのはその熱意。
闇雲に告白するのではなくカナタの好みを調べ。
食べ物も花も宝石も誰かに先を越されており、しかも姫君の表情を変えるに至らなかったを知ると、別の手を模索した。
『動物。そう、動物が好きです』
カナタは、なぜか動物に嫌われる体質だった。
そのせいで犬や猫を撫でることさえできないらしい。
『特に好きなのは、毛並みの立派な動物です』
ならばどうするか。
簡単だ。
──「彼自身」が、動物になってしまえばいい!
自分はカナタを嫌ったりしない。
思う存分撫でてもらってって構わない。
良く言えば無私の愛。
悪く言えば盲目かつ暴走気味。
彼はそんな愛情から『動物に変身する薬』を求めた。
失敗だったのは、
彼には薬を買えるほどの金がなかったこと。
変わりに「自分で薬を作ろう」と安易に考えたこと。
そして、製薬の才能が中途半端にあったこと。
自作の薬は思い通りの効果を発揮しなかった。
されど、完全な失敗でもなく。
「お、おお? 俺の、身体が……!?」
肌はふさふさの毛で覆われ、口からは牙が生え、手足の爪が鋭く変わっていき。
大まかに言えば、その形は『狼』に近いものだったが。
「あ、あれ……!?」
変身は、半端で止まってしまった。
鏡に映した身体は二足歩行の狼、あるいは人と狼の中間。
つまりは、いわゆる『狼男』であった。
◇ ◇ ◇
「くそ、失敗だ……!」
効果が切れても戻る気配はなく。
人に戻る薬を作るには材料がない。そもそも変化した手で細かな調合ができるかどうか。
だん、と、机を叩いた『彼』ははたと気づいた。
でもまあ、動物と言えば動物だよな?
服を脱いで四つん這いになってみる。
股間が無防備なのが気になったが、やってみると何故かしっくりきた。
野生の習性か。
少なくともこれなら人には見えない。
これなら!
「待っててくれ、カナタさん……!」
気づくと彼は駆け出していた。
街を駆け、人々の悲鳴を置き去りにしながら、想い人の在籍する女学園へ。
入り口の門番の間をすり抜けて。
幸運にもカナタはすぐに見つかった。
教室移動か、他の生徒と一緒に外を歩いている。
よし。
見つけてしまえばこっちのもの。
後は彼女を押し倒して思いの丈をぶつければいい。
今まで伝えられなかった分まで、すべて。
ああ、想像しただけで股間が──。
「ぐる?」
おかしい。
衝動が抑えられない。言葉も上手く喋れない。
残る理性が駄目だと叫ぶも、本能が「好みのメスを犯せ」と叫び返して。
相反する思考。逡巡する彼を最後に突き動かしたのは、女生徒たちの悲鳴だった。
恐ろしいものを見るような目。
申し訳なさと疎外感。
獣扱いされるのならば、思った瞬間、野生が勝った。
地面を蹴り──呆けたように場に立ち尽くしているカナタを抱き上げる。
「きゃああ!」
二足歩行に切り替え。
警備の人間が集まる中、強化された脚力で跳躍、木の枝から屋根へと飛び移り──。
逃げて逃げて、たどり着いた先は、人気のない森の中だった。
ああ。
それにしても、このメス──カナタの匂いは情欲をそそる。
少々乱れた黒髪、潤んだ瞳、制服からのぞく生脚。
食べ頃にはまだ少し早いが、十分にメスとして出来上がっている。
もう、我慢できない。
垂れた涎が真っ直ぐに落ちて、地面を汚した。
◆ ◆ ◆
前世での心残りはモフモフだった。
病弱でずっと入院生活だったため動物と触れ合う機会がなかった。
次の生ではきっと、と、神様に転生させてもらったのに、今度は何故か動物に好かれなくて。
それならと、魔物使いになるために日々、品行方正に努力を続けていたというのに、こんな、こんな──。
(こんな素敵な狼さんに出会えるなんて!!♡)
一目散に駆けてくる彼のモフモフ、もとい、ふさふさの毛並みに心を奪われた。
見惚れていたせいでなにも対応できなかったけれど、不思議と危険は感じなくて。
大事に抱きかかえられながら運ばれる間中、夢にまで見たモフモフを思う存分堪能した。
(二足歩行できるということは、狼さんじゃなくて狼男さん? じゃあ、魔物さん? まだ魔物使いじゃないんだけど、いいのかなあ?)
森の中、芝生の上へ仰向けに横たえられながら、カナタ・アルデザイアは呑気にそう思考した。
状況がわかっていないわけではない。
やろうと思えば、カナタはここからでも一人で帰還できる。
それだけの努力を重ね、実力を身に着けてきたからこその余裕。
あと、最優先はモフモフなので。
むしろ望むところというか、なんというか。
来てくれてありがとうというか、ここなら思う存分触れ合えるというか。
(でも、食べるつもりだと困るなあ。とても気持ちのいいモフモフだったし、できれば友達になりたいんだけど)
涎を垂らし、じっとこちらを見つける狼男を、そっと見上げて。
「……おっきい」
彼の股間が猛々しく屹立しているのにようやく気づいた。
男性経験のないカナタでもそれがなんなのかはさすがにわかる。
おちんちん。男性器。ペニス。おちんぽ。
(もしかして食欲じゃなくてそっち!? わたし、これから性的な意味で食べられちゃうってこと!?)
そういう交流は想定外だった。
どうするべきか迷い、手足で地面の感触を確かめるカナタ。
体術、あるいは魔法で牽制して逃げることもおそらく可能だったが、
(あ、でも、けっこう格好いいかも……♡)
恋愛には特に興味ないけれど。
端正な顔立ちの狼男に組み敷かれるのはけっこう悪くない。
ある意味、大きな犬にじゃれつかれるようなものだし、されている間中、このモフモフを感じられるのなら。
「ぐるるっ!!」
「きゃっ!?」
余計なことを考えていたせいでその場に押し倒されてしまった。
ギラギラした目。
舌がべろり、と、頬を撫で、鋭い爪の生えた両手が制服を引き裂く。
白いブラとショーツが露出したのはさすがに恥ずかしいけれど、
──きゅん♡ と。
カナタは、動物? 魔物? とのセックスという、思いがけない世界への扉に、お腹の奥が疼くのを感じた。
◆ ◆ ◆
嗅げば嗅ぐほど我慢できなくなる。
『彼』は股間を硬く勃起させたままカナタを押し倒し、邪魔な服を引き裂くと思う存分、少女の肌を舐め回した。
美味い。
同時に、少女の匂いが彼の唾液で上書きされていくのがたまらない。
──きっと、この興奮はただじゃ収まらない。
すっきりしないと駄目だ。
そのためには、目の前にいる極上のメスを犯すしかない。
本能的な衝動に支配された彼はぼんやりそう思考して、
「ぐるるるっ!!」
「きゃあ、んっ♡」
瞳を潤ませたカナタはじたばたと抵抗するも、手足を押さえつけられるとなにもできない。
その間に唇を奪い、どこか甘く感じる唾液をたっぷりと味わう。
舌で少女の口内を舐め回し、口も、口の中も彼の唾液でべとべとにした。
こいつは俺のモノだ。
服の上からでも膨らみがわかるサイズの、形のいい胸にしゃぶりつく。
極上のベッドを思わせる柔らかさ。
小粒のベリーのような、ぴんと勃った乳首を舌で転がす。
「ふああっ、んっ♡」
爪のせいで細かく責めづらいのがもどかしい。
傷つけないように気をつけながら乳首をぴんと弾き、弾力を楽しむように乳房を歪ませる。
責めるたびに上がる悲鳴が妙に耳に心地よく、彼はそのまま股間を責めることにした。
ショーツのサイド部分を爪で引っ掛け、ぶち、と引きちぎる。
「あっ♡」
外気に晒された少女の秘部には黒い陰毛が控えめに生え揃い、その毛は分泌された愛液でほのかに湿っている。
強烈な、メスの匂い。
オスを狂わせるその匂いに股間がさらにいきり勃ち、先走りを分泌、早く挿れたいと主張するように脈動を繰り返す。
焦燥をなんとか抑えながら股間にしゃぶりついた。
入り口を舐め、愛液の味を確かめてから舌をねじ込む。
とろとろのそこを唾液でさらにぬるぬるにしながら、ざらつく舌で内壁を刺激、
「ああああんっ♡♡」
びくん、と、カナタの身体が跳ねた。
「こんなの、はじめてっ♡」
苦しいのか、上気した表情で見上げてくる彼女。
力が入らなくなった様子の両手が彼の頬を包みこんで。
「ね? あなたの、すごく大きくて、入るかわからないから……っ♡」
言われている意味はよくわからなかったが、ここで止める気は毛頭ない。
再び舌をねじ込み、丹念に舐め、内側から解すようにして。
さらに、いきり勃つ股間を擦り付けるようにして入り口を慣らす。
「あっ♡ んっ♡ それ、本当に挿れちゃうのっ?♡」
人間のメスにとって純潔はとても大事なもの。
言わば、つがいに捧げる証。
挿入という行為の持つ意味を思い出した彼は、さらに興奮して。
カナタの身体を仰向けからうつ伏せに。
唾液と愛液でとろとろになった秘所を晒すように尻を突き出させ、足を左右に広げさせる。
涙と、荒い呼吸、交じる艶声。
メスの匂いは強くなるばかりで、もう、我慢なんてできなかった。
人間以上──彼の元のサイズより大きくなったペニスを入り口にあてがう。
カナタは、嫌がらなかった。
気力がないのか、それとも服従したのかはわからない。いずれにしても、その姿勢は交尾を待つメスそのもので。
「んっ♡ あっ♡ ああああああぁぁぁっっ!!♡♡」
一気にペニスを押し込むと、ひときわ大きな悲鳴が、森の中に木霊した。
◆ ◆ ◆
(動物さんとのえっち、気持ちいいかもっ♡)
新しい扉を開いたカナタは、瞳にハートマークを浮かべながら狼男にされるがままになっていた。
愛液が止められない。
どきどきして苦しいくらいで、あそこからえっちな液体がどんどん湧いてくる。
動物さんと仲良くしたいとは思っていたけれど、繁殖の方法とかは詳しく調べたことがなかった。
でも。
初めてを乱暴に貫かれて、奥に到達するやいなやピストンが始まって。
自分より身体の大きな彼に覆いかぶさられるのは、興奮する。
さすがにあそこは苦しいけれど、お腹の奥はきゅんきゅん♡ していて、身体にもかすかに、広がるような快感がある。
うつ伏せにされているので見えるのは草と地面と木だけ。
けれど、背中にはもふもふが当たっていて。
まるで、絶えず撫でられているみたいで。
「っ♡ あんっ♡ ううんっ♡」
えっちな声が止められない。
初めてなのに、森の中なんていう解放的な場所。
誰かに見られるんじゃないかという不安と、不思議な心地よさがどっちもあって。
あそこからいやらしい音が響くのにくらくらしながら、カナタは突かれるままに自分もゆるく腰を揺すった。
彼の息遣い、そして声も苦しそうだ。
いろいろと疑問というか、聞きたいことも本当はあるけれど。
(いいよっ、出してっ?♡ 溜まってるもの、ぜんぶ吐き出しちゃおっ?♡)
気持ちに反応したかのようにあそこが動いて彼をきゅっと締め付ける。
びくっ、と、腰を揺らした彼はスパートに入って。
いつの間にかカナタのほうも快感の割合が大きくなってきていた。
ちゃんと準備してもらったおかげか、慣れてきたのか、それとも相性がいいのか。
(こんな経験、めったにできないよねっ♡)
動物から嫌われるはずの自分を求めてくれた狼男さん。
いろんな意味で初めての相手となった彼が、ぐっと呻いて。
「ん゙ううっ!?♡」
お腹の中で彼のペニスが膨れ上がるのを、カナタは感じた。
熱いものが、お腹の中に広がる。
「〜〜〜〜っ♡♡」
深く突き込まれたペニスの先端は子宮の入り口に到達していて。
そこから吐き出されるということは、すなわち。
走った快感は生きものの本能なのだろうか。
至福、としか表現できない、今まで味わったことのない幸せが広がって。
射精が続く中、カナタはそのまま絶頂を味わって。
一分以上もの間、続いた波がようやく収まってくると、ぞくぞくっ♡ と、再び快感と興奮が襲いかかってくる。
「ちょっ♡ なんでっ♡ こんなにっ!?♡」
カナタは知らなかったが、狼の射精は三十分ほども続く。
射精の間、ペニスにできたこぶが抜けるのを防ぐ。
しかもこうして覆いかぶさられた原始的な交尾姿勢では逃げることなんてできるはずもなくて。
「あっ♡ あ゙〜〜っ♡ あ゙あ゙あ゙っ♡」
初めての、えっちでの絶頂の後、すぐに絶頂の波が来る。
その波が収まればまた、子宮の歓喜に揺さぶられて。
カナタは狼男が満足するまでずっと、愛される幸福に犯され続けた。
もうなにがなんだかわからない。
さすがのカナタも、この間になにかに襲われたら対処できなかったかもしれない。
頭は真っ白になっていて、動物みたいなはしたない声を上げながら、がくがくと腰を振っていた。
ようやく射精が終わって解放された時にはもう、立ち上がる気力なんてまったくなくて。
裸で芝生の上に転がされて、あそこから狼男の精液をこぼしながら呼吸を繰り返すだけだった。
身体はびくっ♡ びくっ♡ と痙攣を繰り返して。
まともに頭が働くようになるだけでも数分かかったのだけれど。
(気持ち、よかったぁ……♡)
本当に、気持ちよくて。
犯された後悔なんて微塵もなくて。
むしろ感謝したいくらいだったのだけれど。
思考の戻ってきたカナタの前に、狼男はあろうことか、
「死んでお詫びしますっ!!」
流暢な人の言葉と共に美しい土下座を決めてくれて。
◆ ◆ ◆
『……実際、この者は万死に値するのではないか?』
「だめだよザッくん。ウーくんは大事なお友達なんだから」
『ウーくんというのはこれの名前か?』
「うん。ワーウルフのウーくん」
『そこはワーくんとかワッくんではないのか』
そういう問題なのかはわからないが。
「できれば仲良くしてくれ。許してもらった以上、俺はカナタを守らないといけない」
あの時、カナタは『彼』の命を取らなかった。
それどころか自害することも禁止し、こう言ったのだ。
『わたしとお友達になろ? ね?』
その時、彼は誓った。
一生、全力でカナタを守る。自分の力はそのためだけに使うと。
以来、カナタが選定の儀を終えて女学園を卒業するまでは基本森で過ごし、理性を失わない訓練と力を使いこなす訓練を行ってきた。
おかげで並の敵には負ける気がしない。
『ふむ。……まあ、カナタが納得しているのならよかろう。余にとっては後輩、あるいは部下になるわけだしな』
「ん? んー? ウーくんのほうが仲良くなったのは先だから、ザッくんの先輩じゃない?」
『なんだと!?』
「いや、俺はどっちでもいいんだけど……」
なんだか増えていたお友達と、これから増えるだろうお友達とも上手くやっていこう。
人手は多い方がいいだろうし、いちおう人型だから猫の手よりは役立つはず。
ぐっ、と、拳を握っていると、袖をくいくいと引かれて、カナタにそっと囁かれた。
「ね? あれ、また今度しようね……?♡」
「っ!?」
そういうことを言われると意識して興奮してしまうのだが。
カナタの傍にいる時はなるべく服を着て人間のふりをするようにしたおかげで、勃起したペニスは隠すことができた。
どういうわけかザッくんからは軽蔑したように見られたが。
……どうやら、彼女との旅は幸せな、けれど多難な旅になりそうである。