赤城みりあさんとプロデューサーはしっかり者なのできちんと避妊しつつ気持ちよくなる 作:ふりーじ屋/家庭内禁書
原作:アイドルマスター
タグ:R-18 Pドル アイドルマスターシンデレラガールズ 赤城みりあ
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前日譚
佐々木千枝さんが幻滅されてる理由→https://syosetu.org/novel/343669/1.html
体外ポルチオとちっぱいズリの話です。
「すみません、手が……左手が、いまどうしても離せなくて」
アイドル・赤城みりあは、自分の頭上で担当プロデューサーがこぼした弁解を聞いて、笑いをこらえようとした。声こそ抑えたが、鼻息がふっふっと漏れてしまった。それを担当プロデューサーが腕かどこかで感じ取っていたら、と思った。
恥ずかしさが笑いを押しのけた。
『夏休みの宿題も手伝ってやれませんでしたし、運動会にも……』
「あはは、夏休みの宿題はみりあさんがとっても要領よいというのを僕らは……自由研究でうちのほかの子たちと“共同研究”って体で手分けして――」
担当プロデューサーの声やリアクションの調子が妙におばさんじみている、と思った。みりあや同級生たちの母親が、何かの集まりで世間話をしているときの、傍聞きしているとちょっと大げさに感じる抑揚だった。担当プロデューサーは20代半ばの男性であり、ふだんならもっと控えめで物静かな物腰である。ビデオ通話の相手であるみりあの母親に合わせているのだろうか。
『――そうやってプロデューサーさんや、事務所の方々のご厚意に甘えすぎてはいないかと……』
「いいえ~、しょうじき助かってる子もいましたし、音頭取ってくれて……あの舵取りと段取りの手際、しょうじき僕が見習わなきゃってぐらいですっ」
ふと、自分と母親の年齢を足して2で割ると彼と同じぐらいになる、とみりあは考えた。
「失礼かもしれませんが、きょうだいはおられましたか?」
『きょうだいは、妹が……え、私にですか?』
「僕には妹がおりまして、妹はあのぐらいの年だったころ、あのぐらい……より、ちょっぴり控えめぐらいでしたね、みりあさんが特に甘えすぎとは」
『本当に、その……あの子が……私が下の子につきっきりなばかりに……』
みりあは彼にも妹がいることを知っているが、彼の妹について名前や人柄などの個人情報を知らない。妹から腕や肩にしがみつかれていたとき、その彼の腕や肩はどのぐらいの大きさだったのだろう、と考える。年子か2-3歳ぐらいの年齢差なら、彼がまだ少年で、みりあが知るよりずっと頼りなかっただろう。もっとずっと年齢が離れていたら――みりあと、その妹である“下の子”は11歳離れている――みりあが知るぐらい頼もしかっただろう。
プロデューサーとその妹は、父親が同じだっただろうか、とも考えた。
「みりあさんは、宿題でもそうでしたが、仕事でも……非常に助けてもらっております、第3芸能課の扇の要ですよ」
みりあの意識からスピーカー越しの母親の声が流れ去って、頭上で語るプロデューサーの声しか聞こえなくなった。
「仕事で僕が言ったり働きかけたりしても……しょせん大人のこと。あの子らから、ある程度なら無視してもだいじょうぶでしょ大目に見てくれる~って高を括られちゃってるところがあるんです、が……みりあさんは同輩ですから、違ってきます、まったく」
みりあは某大手芸能事務所のうち、ジュニアアイドル専門の第3芸能課に所属する。そこで十数人の女子小学生が活動するうち、みりあが成り行きでまとめ役のようになっている。
以前は佐々木千枝という委員長タイプの子がリーダーとして活躍していたが、最近――『千枝……もう“ダメ”って言われるの楽しんでないか?』――呆れられることが多く発言力が不足ぎみになってしまった。ほかに櫻井桃華、橘ありすが能力、性格的に仕切り向きと目されるものの、お互いをライバル視していることがネックであり、ともに一歩引いてみりあをサポートする立ち位置にとどまっている。
「お母様、お聞きください。アイドルにとって一番楽しく同時に苦しいシーンは、ライブや撮影やレコーディングの、パフォーマンスの真っ最中らしいのです……“らしい”と僕らは付け加えなければなりません、できるのがお膳立てとお片付けまでですから……みりあさんは真っ最中に隣りにいます。アイドルどうし、言うことも為すことも重みが違う」
プロのアイドルとしてお金を稼ぐ立場であっても、みりあたちは小学生である。プロデューサーたち大人から何か言われても“自分は子供で相手は大人であり、大目に見てくれるであろう”という甘えが無意識に大なり小なりある。プロのアイドルをやっているぶん“大目”の見極めは下手な大人より優れている。
その反動か、同輩への甘えはためらわれる。もっとも近い商売敵であり、むしろ見栄を張りすぎてしまいがちである。これこそ桃華、ありすや梨沙、晴などライバルどうしと意識し合う関係が(一般的な女子小学生どうしの付き合いと比べて)多い原因の一つか、とみりあは考えている。
プロデューサーたちが陰に陽に配慮してどうにかライバルで収めている、というのが隠れた実態だった。
「そうやって僕らがみりあさんに頼って……いいえ言い直します、定量的な評価によって報われにくい仕事をみりあさんに回してしまって……いるので」
みりあは担当プロデューサーの意向と手腕により、10代後半のアイドルの横で妹分として露出する仕事がやや多い。それゆえ同輩たちのうちで中立に近いと目されている。これもまとめ役に向いている立ち位置だった。
「いまよりもっとみりあさんに甘えてくれてやっとバランスがとれるかなぁ~って感覚ですよ」
みりあは担当プロデューサーの“どうしても離せない”左手の指を一本いっぽん、力を込めてぎゅうと握りしめた。薬指は特に念入りに。彼の指が太く長く、彼女は自分の手の小ささを痛感させられた。
「心に忘るることなかれ助け長ずることなかれ、というとたいへん偉そうに聞こえてしまうのは重々承知ですが……お母様には、そっと見守っていただけますと、幸いです……またご心配ございましたらご遠慮なさらず――」
「ふふ、聞いちゃった、みりあ聞いちゃったよ~プロデューサー♪」
「何を?」
「もっとみりあが甘えてくれたらやっとバランスがとれる、って」
机上のノートパソコンから通話終了を示す通知音が鳴ると、みりあは担当プロデューサーのもう片方の手も奪うように抱えながら、机下から顔を出した。そのままごそごそと彼のヒザ上に肩や胸を寄りかからせた。
「プロデューサーの妹さんって、私ぐらいべたべたしてたの?」
「うーん……まぁ、方向性は」
「そっか、私にもっと根掘り葉掘り聞いてほしいんだ~っ」
みりあの言葉と裏腹に、事務所のビデオ通話用の小個室が、ほんの数呼吸のあいだ静かになった。
「……お母さんに最後、何て言ってたの?」
「みりあはいまうまくやってるよ、心配するならあとにして、って」
「そのすぐ前の……心に忘るることなかれ、助け……なんとかって、どんな意味?」
「いまうまく行ってるのを、もっとよく……なんて止めときなよ、って昔の人の言葉」
みりあは黒と黄緑2色のレッスン用ジャージ姿だった。そのハーフパンツごしの下腹部に、プロデューサーの手首をぐいと引き寄せて指を這わせた。くしゃくしゃにされたジャージ生地の向こうで、そこに肺か心臓があるかのように、彼女の肌と肉がふわり膨れたりしぼんだりした。
「“これ”もうまく行ってるから、早く続きして♪」
「……痛かったり、気持ち悪くなったら、すぐに言うんだよ」
「いやですぅー」
「みりあぁ~っ!」
「あんまり痛くなさすぎるし、気持ち悪くなさすぎるぐらいだよ?」
プロデューサーが肌に触れてくれた日が何日あったか、みりあは仕事用の手帳に秘密のマークを使って書いてこっそり数えている。
もう10や20では足らない。
「プロデューサーのおちんちんを、みりあのおまんこがしっかり気持ちよくできるようにするために……きょうもお願いっ♪」
甘く否応なく震えてしまうほど、プロデューサーの手を彼女自身に押しつけ食いこませる。彼はされるがままのようで、食いこみが強くなりすぎないよう少しだけ抗う。
「気持ちよくなるためだったら、むしろ――」
「――こういう言い方、興奮しない? 言葉なら、体がついていかなくても頭で考えればいいかな~って」
アイドル・赤城みりあも、古賀小春や佐々木千枝を笑えない程度には性的にただれている。違いは、みりあがそれを担当プロデューサーにのみ明かしているぐらいである。
「ほかの子とプロデューサーさんは、興奮してそうだったし~」
「見てて楽しいもんかね」
「……うーん、方向性は?」
「問題は程度ってことかな」
「……みりあには早すぎる、って言いたいんでしょ、わかってるって……焦らず望みを待てるってのは大切で幸福だってさ、これは志希さんが」
「一ノ瀬さんが、黒埼さんから何か吹きこまれたのかな」
第3芸能課内では、プロデューサーがアイドルを“色管理”したり、それを逆手にとったアイドルたちがプロデューサーを尻に敷いたりといった風紀紊乱が公然となっていた――過去形となりつつあった。紊乱を幇助していた第1芸能課の一ノ瀬志希が、黒埼ちとせと心中騒ぎを起こして監視を強化された。
さらに志希当人も幇助を手控えるようになった。
「あと、ちょっとはわかってるつもりだよ、赤ちゃんを産むってたいへんで……でも、かわいいんだよ~♪」
「妊婦さんや赤ちゃんのお世話なら、俺よりみりあのほうがよほどわかってるだろうね」
「そう? プロデューサーは大人でしょ」
「部分的にはみりあのほうが大人だと思う」
「そうだね~♪」
志希は、円滑な性交渉を実現する生理的“措置”の提供を取りやめた――『いまさら言うのもなんだけど……確実に避妊したいなら膣内挿入NGね。例えばいまから100年後にあたしたちみんな死んでる――メトセラの子が混じってるかもだけど♪――ぐらいの確実性がほしいんでしょ?』――志希は心境の変化について――『それと……確かに快楽を自由に制御できる手段や能力があれば幸福だろうね……さて、快楽ってそんなに御しやすいかなぁ?』――この程度しか語らない。
「ちょっとうっかりなとこあるんだもんプロデューサー、例えば前に、私に……大人になったらね、とか言っちゃって」
「……まずかったか?」
「みりあたちみたいな子は……大人になるまでず~っと付きまとってほかの子を近づけないでおこうって思っちゃうんだぞ~っ」
幸か不幸か、みりあとプロデューサーは志希の世話になっていない側であった。
世話にならずに淫行に及んでいる側であった。
「もし私が悪い気を起こしてこれ隠し撮りしてて、あとでプロデューサーさんを脅迫したらどうするの?」
「セクストーションどころの話じゃないな、お縄をちょうだいしてしまう……あまり脅かさないでくれ、寿命が縮む」
“大人になったらね”と言われたその日のみりあは、プロデューサーに下着姿を見せるだけで顔を紅潮させ、頬へ雫がこぼれ落ちないのが不思議なほど涙ぐんでいた。
「めいっぱいプレッシャーかけておかないと、プロデューサーさんが誰かと結婚しちゃいそうって言ったら……笑う?」
「笑えないな、みりあが結婚できる年になったら俺がおじさんだ、できてなかったら独り身コースだ」
それからみりあが手帳にプロデューサーとの続きをした日を書き加えていって、それにつれて肌に触れられることに抵抗がなくなり、むしろ心底から触れてもらいたがるようになり、肌だけでなく粘膜も赤らんでいくようになった。
「私のために別れてくれるんなら結婚しててもいいよ」
「俺そんなひどいことする男なんだ、みりあから見たら」
「私以外のオンナにはひどいことしちゃってよ――ウソ、ウソっ♪ そんな顔しちゃイヤ――だって、ねぇ」
みりあとプロデューサーは、志希の改心(?)以前から、未成熟な性器への配慮と避妊とのため、挿入を避ける約束をしていた。
みりあは膣内射精と妊娠に興味をもって調べたぶん、納得して約束した。その反動か、ほかの人に言えないことを彼に語る快楽に――『お父さん、って呼ぶのまだ据わりが悪いんだよね……あぁ、でも、妹のおかげでだいぶ呼びやすくなったの』――少しずつ――『お母さんは……口で言わなかったけど、それ以外で教えてくれたよ。この人がほしいと思ったら、オンナは……ふふっ』――耽っていった。
「んんっ……♪ くすぐったい……のに、もっとしてほしいの、不思議……本当の妹さんにも、こうやって?」
「どんな兄だと思われてるんだ、俺って」
「みりあ、お兄ちゃんだいすき♪ きゃーっ……照れてよ~、せめて私よりはっ」
心の距離が近くなることから少し遅れて、体の成熟の隔たりも少しずつ埋まっていった。
「ほらほら、もっとみりあをねぎらって~♪ いまたいへんでしょ、私がフォローできなくなったらどうするの?」
「第3芸能課がたいへんそうかもしれないが、みりあがフォローできなくなるっていうのは……心配ごとがあるなら」
「例えば……プロデューサーに魔が差して、っていう……んんっ♪」
みりあの体と意識が、プロデューサーに触れられて喜べるようになっている。まず何か悪いことをしているようにぞわぞわ、すぐ後にじれったくそわそわする。やがて羞恥と興奮に飲まれ、わがままであられもない自分を彼が受け入れてくれる、その状況に酔う。
「プロデューサー……うまく行ってそうなら手出しは余計、ってお母さんに言ったよね……みりあのこと、放って置いていいの?」
あなたのために利口にしているからかわいがって、と遠回しにねだる態度が、プロデューサーは少しだけ胸につかえて、すぐつかえを押し殺した。その態度が子供らしくなさすぎる。少なくとも、大人が子供に求めるらしさから遠すぎる。
しかし、そうして魅力を振りまけばお金と名声で報いてもらえる経験を、彼がいま彼女に与えている。それも彼の仕事をやりやすくするために。
「ふ~ん……私が気持ちよくさせてあげる側でもいいよっ」
「み、みりあっ……」
そうした因果を度外視してみりあに同情するには、彼は理屈っぽすぎた。しょせん子供の態度と軽視しようにも、みりあに多くを依存しすぎていた。
「手やおくちでは妊娠できないけど……プロデューサーが気持ちよさそうなのは、私も興奮するし~」
みりあがプロデューサーのヒザ上から、ゆったりもったいをつけて顔や肩をもたげる。下から彼のくちびるを奪う。
「れぅ、んぐっ、こく……はふ、む、んくっ……」
甘酸っぱい唾液が2人の理性を洗い落とす。この快楽をもっと長く引き伸ばしたい、という欲望の下敷きにする。
「れぅ、はむ……んくっ、ちゅ、ちゅっ……んぷ、はぁ……ぷろでゅ、さぁ……♪」
「ここでこれ以上は、まずいな」
「私のこと、欲しがってくれる? ……いまの私は、いまだけだよっ」
「……幼児性愛者呼ばわりされた気がするんだが、気のせいかな」
「私が大人になっても、って言われた気が……いいのかなぁ、そんな先のこと匂わせて」
快楽は疑いようもなく確実に、重荷と感じられるほど強引に、心を埋めてくれる。その最中に疑いが混じりがちでつかんでもするする抜けていく幸福と、似て非なるものらしい。似ているのは、すがりつきたくさせてから過ぎ去ってしまうことぐらい。
「……みりあの先のための準備に、ってつもりなんだがね、俺はいまでも」
「ふぅん……ま、気持ちいいことの準備も……気持ちいいほうがいいじゃない♪」
あくまで準備という体裁のまま、みりあはきょうもプロデューサーから性交渉の快楽と技巧とを教えこまれる。
教えこませる。
「どうでもよくなるぐらい、して」
数分前までビデオ通話でみりあの母親を移していたノートパソコンのモニタが、節電機能で真っ暗になって、2人のキスをぼやけて映す黒い鏡と化していた。
※
「冬ってさ……肌もノドもカサカサになっちゃうよねぇ」
「東京は特にひどいよ、季節風が……って、小学校で習うっけ」
「うん! ちょっと前に……プロデューサーって東京じゃなかったんだ」
事務所での“準備”は、ウェブ会議用のスペースを総務に予約して確保しておくように、使える時間があらかじめ決まっていて落ち着かない、とみりあがこぼす――『プロデューサーと準備してる最中は、5分先のことも考えたくないもん』『考える余裕がない、ってだけじゃないのか?』『む~っ!』――プロデューサーの自宅まで訪れてすることもある。
「東京は大学のときからだな」
「そのときからこの部屋?」
「あのときはもっと狭くてボロい……みりあたちがお仕事がんばってくれてるおかげで、いまこの部屋の家賃が払えるのさ」
彼の自宅も都内であるが、事務所と比べれば交通の便に劣る。移動のぶんを差し引けば、肌を合わせられる時間のゆとりはさほどない。そもそもアイドルとプロデューサーがプライベートな空間で2人きり、というシチュエーションが昨今ではかなり――風紀紊乱が横行していた第3芸能科であっても――きわどい。
彼はみりあの両親からの信頼をもって、どうにかそのきわどい橋を渡っている。
「ふふっ、私もありがた~く使わせてもらっていい、ってことだね!」
「……使い方は内緒にしなきゃならんけれどね」
みりあが自分のコートを部屋のハンガーにかけると、コートを脱いで渡すようプロデューサーに促す。脱ぐと、暖房をつけたばかりの部屋の空気が、ジャケットとワイシャツごしに肌寒くなる。
「ふふっ、プロデューサーのコートはおっきいねぇ」
みりあはプロデューサーのコートをハンガーにかけず羽織っていた。
二次性徴が始まったばかりで、同年代では中くらいの背丈であるみりあが、成人男性として中くらいの体躯である彼のコートを羽織れば、ヒザ裏かふくらはぎぐらいまですっぽり隠れてしまう。彼に背を向けてオーバーサイズの内側で何やらごそごそやっている。
プロデューサーにふと、彼の小学生時代のある光景が思い浮かんだ。冬ではなく夏のプールの授業前だった。
「じゃんっ♪」
「ああ、みりあもそうやってるのか」
「……ちょっと期待を裏切る反応だなぁ~っ」
「脱いだ服が見えてたし」
「あ……だとしてもさぁ~っ……ていうか、みりあ“も”って何さ」
みりあがくるりと振り返ってプロデューサーに向き直る。コートの合わせ目をぱらりと開く。内側がすっかり一糸まとわぬ素肌になっている。
「俺が小学生のころプールの授業でさ、更衣室を分けるにはスペースの余裕がなかったらしくて、女の子たちはタオル巻いて隠して着替えてたんだよ」
「それプロデューサー横でチラチラ見てたの? えっちな男の子だね! みりあがクラスメイトだったら引いちゃってたかも」
言いつつ、みりあがプロデューサーの手袋を脱がせて、彼女の頬や首や、コートに包まれた肩や胸を撫でさせる。数分前まで冷たく乾いた東京の冬風にさらされていたのに、頬も首も彼の手より温かい。
「みりあが俺のクラスメイトだったら……そうだな」
「プロデューサーと席替えで隣になれるかどうかドキドキしちゃったり?」
「あと林間学校の夜、男部屋でトランプとかして、負けたらクラスの好きな女の子の名前をこっそり言うんだが……」
「きゃーっ! そんなイベントがあったの?」
「でも、うちのクラスは全員みりあって言うんだろうなぁって察して盛り上がりがイマイチに」
「えぇ~っ……んっ……ふ、ふっ……♪」
プロデューサーの手が、みりあのウエストを撫でる。
ほんのり女性らしい曲線を描きはじめたくびれが一瞬びくりと緊張した後、ふぅはぁと深い呼吸とともにゆらゆら肌と肉が浮き沈みして肋骨が見え隠れする。
「こんなかわいくて明るくて優しくて頼りになる女の子がいたら、そうなるだろうよ」
「私、クラスでは……お利口さんじゃないよ~、そう、プロデューサーたちに見せるほどじゃあ……ん、そこ……っ」
みりあの、ほっそりしている太ももや、ふくらみかけのヒップとバストも、触れられる前からぴりぴりとした緊張を帯びる。
「触るよ」
「ふふっ、知ってる~♪」
みりあの準備は、快楽の記憶に重点を置いて進められている。みりあが志希に相談して――『快楽とか苦痛とかプリミティブなのが絡むクオリアは、当人の手続き記憶やエピソード記憶にかなり依存してるんだ。苦痛の例になっちゃうけど、治療で足を切った患者さんがもうないはずの足に痛みを――』『――つまり気持ちいいことを何度も何度もして覚えるほど、もっと気持ちよくなれるってことだねっ』『あ、まぁ、うん……ちょっとずつだよ、するんなら……』――プロデューサーも賛成した方針である。
「……触ってもらう前から、そわそわ、ぞくぞくするようになっちゃったよ~」
「やめておくか」
「バカなこと言っちゃいけないよ」
「うわわっ」
みりあに近くで触れるためヒザ立ちになっていたプロデューサーが、頭にみりあからぐりぐりヒジを押しつけられ大げさによろける。
「指、出して」
「あ、手ぇ洗ってない、うがいも」
「ここでお母さんとか先生みたいなこと言う~!?」
「風邪引いちゃうぞ」
「……はぁ~い」
仕切り直してから、みりあがプロデューサーの手首をとって、指先にくちづける。ねっとり唾液を塗りつけてなめしゃぶる。いつからかクリトリスを刺激する前の儀式となっている。
「れぅ、はむ……んくっ……そのうち、プロデューサーの指を見るだけで、みりあ、ドキドキするようになっちゃいそう」
「……変哲もない指だと思うんだが」
「そしたらプロデューサー手袋してね、いっつも」
「いやだぜ、潔癖症だとか思われそうだ」
プロデューサーが指先でみりあの口蓋をくすぐると、みりあの首や肩がびく、びくと震える。カサカサしていた空気がウソのように肌がしっとり汗の気配を帯びて、唾液が滾滾と染み出してぐじゅぐじゅとくちびるの端からあふれ細いあごに垂れる。
「ふふ、潔癖症だなんて……みりあにいっぱい汚されちゃってるのに」
みりあがプロデューサーの中指と人差し指をまっすぐ伸ばさせて、爪先をくちびるで挟んでお行儀悪くちゅうちゅうと音を鳴らす。彼はみりあにくすくす笑わされながら、また自分の小学生時代を連想させられる。みりあの鍵盤ハーモニカやリコーダーの吸い口をなめたいなどと考える不届き者がいるのだろうか。それは変態的ではあるが珍しくはない――例えば、アイドルが控室で口をつけて捨てた紙コップの処理に注意しなければならない、など――と、いまの彼は知っている。
「ん、ふふっ……ぁ、は……♪」
プロデューサーの濡れた指先が、みりあの下腹部にじりじり近づく。うっすらした産毛ごとくしゃりと撫でると、彼女の腰がじれったげに揺れる。
「クリ、もっとやってっ……いじわる~っ」
包皮に包まれた陰核に直には触れず、指を曲げて周りだけくるくると触れる。爪1枚入れるのがやっと、というささやかな陰唇のすき間がむずむずとそよいで見える。
「最初は泣きそうな顔された覚えがあるんだが」
「プロデューサーのおかげだよ~?」
感じやすいとされるクリトリスを中心に性感に慣れさせ、それと同時に膣への刺激を少しずつ、ゆっくりと増やしていく。気持ちいい、と体に覚えさせる。みりあの飲みこみはたいそう良い、とプロデューサーの主観に映っている。ていねいに開発すれば女体とはそうなるものなのか――ドラッグ汚染されていた第3芸能科のほかのアイドル、と比べるのは憚られた――あるいはみりあが気を遣って感じているふりをしてくれているのか、と言い聞かせるようにもしている。
「ねぇ……なめて、クンニ、してほしいっ」
「指はイヤかな」
「は? 私の話ちゃんと聞いてた?」
「指で準備させられたらドキドキして困る、って話の続きかと」
「あー……まぁ、ドキドキしたほうが良さそうじゃんっ」
「前、えっちしてるあいだもいっぱいおしゃべりしたい、って」
「……ペロペロされるほうが、ドキドキして、早く進みそうなんだもんっ」
ヒザをついているプロデューサーの両肩を、みりあがそれぞれの手でつかんで揺さぶってねだる。
「ふうっ」
「ぴゃっ!? こ、こらぁっ!」
「くすぐったい?」
「びっくりさせないでよっ」
プロデューサーがみりあの秘所に顔を近づけて、くちびるを軽くとがらせふうっと吹きかける。産毛の濡れていないところがぺしゃり横倒しになって肌に張りつく。
「ふ、ぅ、っ……ひっ、んっ……鼻息も、くすぐった……んっ、あ……」
プロデューサーがぺろり、とみりあの恥丘をなめる。甘いようなしょっぱいような、不思議な肌を味わう。よだれを溜めるのがはかどる。
「その、あたり……っ……わた、し……っ……」
「……良くない?」
「ぽるちお、って言うんだっけ……きゅ、って……えへ、へっ……いまのうちからこんなんじゃ、あとはどうなるのやら」
膣奥や子宮への刺激は、皮膚の上からマッサージなどを通して、という手段になっている。素人のプロデューサーは、これで本当に効き目があるのか、と疑いつつ、みりあにせがまれるがまま刺激を重ねている。
「じゃあ、口でクンニしながら……こっちも手で、くいくい、ぐらいに刺激して――」
「――やだぁっ♪ そんなの、立ってられなくなっちゃう……♪」
「良いかイヤか紛らわしい言い方は、できれば……」
「プロデューサーだと、他の人どころか自分でするのも……ってことが、気持ちよくなっちゃうんだよ、怖いよ?」
「じゃあ、腰砕けになっちゃったら中断としようか」
みりあがプロデューサーの頭にぎゅうと抱きつくように力を込める。応じて、クリトリスへくちづけする。
「ひっ……ま、まだぁ……あ、あ、ああっ! すごっ、も、もっと……っ……♥」
手の甲側の4本指を猫の手の形にして、みりあの下腹部にそっと添える。みりあから、そこをぐっと擦りつけるように体重をかけられる。
「ふぎゅっ! んうぐっ、んっふ……クリも、ポルチオ、も……もっと、して、ぇ……はあぁう……っ♥」
みりあの下腹部や腰がカクカク震えて、手足がぎゅうぎゅうと力む。熱っぽい吐息と甘ったるい喘ぎが垂れ落ちてくる。彼の鼻腔に迫る体臭が、ミルクのような甘ったるさに、大人の女性顔負けのねっとりとした性も混じってきた気がする。
みりあをもっともっと高ぶらせるべく、彼も彼女の膣口やクリトリスに唾液を塗りつけ、くちびると舌でぬるぬると刺激する。
「ん、ふ……んっふ、ひ……あぁ、プロデューサー」
「どうした?」
「変えちゃったんだ」
「え、シャンプーか? 別に……みりあの鼻が変わったんじゃないか、ほら生理って……んぎゅっ」
「女の子に、生理? とか言わないの~っ」
「こいつ……人にまんこまで触らせておいて……」
「ふ、ふぁっ、あ……あはっ、はっ、ん、ふっ……♥」
「あ、こらっ! 髪の毛は!? ちょっと、おいいっ」
「変に抜けちゃったら、ほかの子に嫌われちゃうかもね~っ」
性交渉の合間に、わざと子供じみた振る舞いや言葉を織り交ぜる。それがみりあの戸惑いか、照れ隠しか、とにかく快楽が強く濃くなっている兆しらしい、とプロデューサーは見ている。爪1枚以下からほころび始めた陰唇から愛液がとろりとこぼれている。
「入れるよ、みりあ」
「ああん、もう……どうぞっ」
「気楽に言ってくれる」
みりあがプロデューサーの頭髪や頭皮を妙にいじるのをやめて彼の肩にしっかり手を食いこませ、スリッパごしの足もしっかり床を踏みしめる。彼女がそうしたと確かめてから、彼は膣内に人差し指を忍び入らせる。
「は、ぉ、ァ、あ……っ♥」
膣肉がぎゅうっとしまる。締めつけに逆らうように、彼の人差し指が軽く曲げられ、みりあのクリトリスの裏側をごそごそと刺激する。みりあが足を強く脚を閉じようとして、ヒザが彼の上体にごつごつぶつかって阻まれる。
「お゙っ!? ぉ、ほぉ゙……ぉ、ッ……♥」
さらに彼が外側からクリトリスにキスし、上下のくちびるでしこりたったクリトリスを挟んでこすっていると、みりあはほどなく静かになる。年齢不相応な快楽のあまりか、発声や呼吸が怪しくなる。急に膣や太もも、お尻がピンと張られた糸のようにまっすぐ硬直して、肌を触れ合わせていてかろうじてわかる程度に細かな痙攣を続ける。
指による膣口の刺激を続けると、指を膣肉がいっそう強く締めつけ、愛液も後から後からずっと染み出して、にち、にち、と騒がしくなる。
「っく、く……ぅ……ま、だ……いーっ、ひぃ、ひっ……♥」
太もも以下が生まれたての子鹿のように震えだす。自重を支えるのもおぼつかなくなり、上体をすっかりプロデューサーに寄りかからせる。彼の首や肩にかじりついてどうにかヒザをつかないでいる。
「……ポルチオもするからな」
「っ……っっうぅー……ぅ……!」
プロデューサーは慈悲のようにつぶやいた。罠にかかって生殺しになっている動物にとどめを刺してやるように響かせた。
「ま、まって……ぽっぽるちぉまって、ぇ……」
「止めておくか?」
「ちがっ――あの、ね、いつも、ポルチオは、さ……」
「うん」
「ベッドでさ、みりあ、ヒザに乗せてもらって、後ろからプロデューサーに抱っこしてもらって、ぎゅってされながら、逃げられないようにされながら、ぐいっ、ぐいって」
「うん」
「そうじゃなきゃイヤ……んきゅうっ!? ひやぁ、あっ、べろかんじゃぅっ」
「さっきから聞いてれば……注文の多いお姫様だな、あれ足しびれるんだよ」
「あっ、だっ……お、お、く、や、め……ぁ、あ、い、イク、ぅ、ぁ、ああぁあっ!」
「それだけなら、まぁ別に……お気に入りだもんな……でも、みりあ、この前やってやったとき」
「う、うっ……うううっ、ぐっ……な、なに、を……う、ふううっ……っ……♥」
「……俺がうっかり射精しちゃったの見て、うわぁ~ロリコンだ~って俺のことめちゃくちゃ煽ってくれたよな」
「もうだめ、んやぁああっ、あああっ! い、イク、いっちゃうからっ、あ――う、ゔ……ウっ……ゔ……ッ……♥」
「みりあだって俺に精液ひっかけられるのイヤだろ?」
「ちょ、ぉ……わ、わらひが、も、もれっ、でちゃっ」
「それはいいよ」
「あ、ぁ……ぅ……ぉ……っ……♥」
行き過ぎたポルチオ快楽についに腰砕けになったみりあは、彼女の体液で散々に着衣を濡らされながら満足げなプロデューサーを見上げ――子供みたい、なんだから――くちびるの動きだけでなじった。
「さて、プロデューサーのロリコンをどうにかしたいと思います」
「言っていいかね……大きなお世話、って」
「私でおちんちんおっきくしながら何をおっしゃる」
「それ、男が女に、濡れてるから気持ちいいんだろ? って言ってるようなもんだぞ……んぐっ!?」
回復したみりあは、ベッドにも行かずにプロデューサーを床に座らせ、彼女の絶頂痴態にあてられ興奮が冷めきらぬ彼のペニスを露出させて指先でつついていた。
「それに……私がプロデューサーを気持ちよ~くしてあげる勉強も、必要でしょうっ」
「……どうしてまた」
「プロデューサーがすっかり興奮しちゃって間違って私にナマで入れちゃわないとも言えないし、そこまで追い詰められる前に処理してあげようか~って」
30分も経たぬ前に、幼い体躯に不釣り合いに濃厚で深刻な絶頂で息も絶え絶えだったみりあが、いまは彼の性欲を嘲りながら“処理”してくれよう、という。
「……みりあに興奮していた俺自身に危機感を抱かないかと問われたら、抱く」
「無駄に持って回った言い方をして~っ」
プロデューサーの本音であった。みりあは確かに顔がかわいい。性格もかわいい。無邪気な愛嬌に加えて小悪魔のような媚態も磨いている――『小悪魔の秘訣? それはね……どうしようかなぁ、言っちゃおうかなぁ……』と事務所でプロデューサーに聞こえよがしにこぼすなど――第3芸能科のアイドルとして自他ともに認める筆頭。
第3芸能科のアイドルとして、と留保がつく。
「ちっちゃい子に興奮しちゃうまともな大人なんかいないって思ってるから、自分それと同類なのか……って落ち込んじゃうんでしょ」
「ズバっと言ってくれるな」
赤城みりあの公称プロフィールでは、身長140センチに体重36キロ、スリーサイズが75-55-78としている。性欲の対象とするのに、まだアブノーマルである。少なくともプロデューサーはそう考えている。
「私だってね……早くおっきくなれたら、って気にしてるんだからねっ」
「……いちおう聞いておくが、第1芸能科のアイドルとかと比べてはいまいな」
「でもね、形はきれいでしょ? 乳首だってバランスがよくって色もきれいなピンクで……ちょっと敏感すぎるなぁ、って困ったりするけど」
「それは保健体育や婦人科の先生とか、あるいはトレーナーさんとか」
「気になったでしょ?」
プロデューサーを床に座らせながら、みりあが胸を張る。肩より上だけを見れば、えっへん、とうっかり微笑ましくなりそうな角度と勢い。しかし肩より下を見ると、紅潮した柔肌がなだらかな美しい曲線を描いている。
「プロデューサーって私のおっぱいには触ってくれないよね……おなかとあそこは、みりあがダメ~♪ って言っても、むにゅむにゅ、くちゅくちゅってしてくれるのに」
「……準備、っていうことを忘れそうな気がして」
「タテマエは大事だもんね、大人じゃなくてもわかるよ~」
「おい、こら……んぷっ!?」
プロデューサーの頬には、みりあの乳房が軽く押し当てられただけだった。しかし彼は無痛で激しく殴られたような奇妙な衝撃を受ける。
みりあの拍動が額を通して感じられる。さっきまでの汗や体温や膣肉の反応にも劣らない、むしろもっと根源的な興奮、欲求が伝わってくる。
「それはいいんだけど……手とおくちでは、いじらせてもらったことがあって……それで、かえって気になるんだよね~」
みりあがプロデューサーのペニスに触れた経験は、彼が彼女の性器をほぐした時間の半分以下ではある。最初も彼女が――「男の人って、そんなにおっきくなるんだね……おっきくなる前はかわいかったのに……♪」「おっきくなっちゃって怖いよ……でもシコシコしてあげたら戻ってくれるんだよね……?」――ペニスをいじらせるよう仕向けた。繰り返すうちに、勃起させ射精まで導く手練手管をそれなりに覚えた。
「手やおくちで抜いてあげるの覚えて、次はあそこ以外で……なら、おっぱいでしょっ」
「そもそもフェラだって当然のようにやることじゃないからな」
「うん、ばっちいし、変な匂いするもんね~……さっき私のあそこぺろぺろしてた口で言う?」
お笑い芸人のツッコミのようなノリとともに、みりあが身を寄せ――寄せる、と思いこんでいたのはプロデューサーだけで――当て身や体当たりという勢いに近く、彼はムリにこらえずぐらりと床に押し倒される。
「おっぱいですりすりしてあげるプレイがあるんだってね、プロデューサーは教えてくれなかったけど」
みりあがプロデューサーの両脚に馬乗りになって笑う。興奮を改めるようにペニスを手でさすりつつ、腕で彼女のなだらかな胸を挟んで脂肪を寄せ集める。
どうにか谷間と言えなくもないボリュームが生まれたそこに、固くはないが火照っているペニスをあてがう。
「う、ぐ……っ!?」
「ん、あっ……♥ 乳首、感じちゃ……練習とは、ぜんぜん違うね……」
プロデューサーはいまさらの背徳感に焼かれる。二次性徴の始まったばかりの少女の薄い乳房でパイズリをさせている。さっき味わったみりあの鼓動がこんどは亀頭粘膜にズキズキ響く。彼女の生命そのものを性欲のはけ口にする、外道にしか味わいえない快楽を流しこまれる。
「みりあ、ね……おっぱいは自分でいじってるの……ふふ、プロデューサーに任せっぱなしの子じゃないもん……♥」
「あ、うっ、あ……みり、あ……っ……」
「プロデューサーは、最高に気持ちよくなったとき射精しちゃうんだよね? みりあはそんなにわかりやすくないけど……声で教えてあげるっ」
ずり、ずり、と柔肌によるペニスへの摩擦が、ぎこちなくも愛おしい。こり、こり、と固くなった乳首の擦られ心地で、ついペニス快楽が飛び跳ねて彼を喘がせる。
「ん、ぅ、あっ……は、あっ……ほら、私も、乳首、こすれて気持ちいい……一緒にイッちゃう、ってできるかな……♥ いつも私が先に気持ちよくしてもらって、あとからプロデューサーを……別々にしかイッたことないよね?」
すっかり復活して彼の腹筋にくっつきそうな勃起が、上からみりあの乳房に下敷きにされ、ぐりゅぐりゅ、ずりずり、と縦横無尽に愛しげにしごかれる。快楽が強すぎて腰が跳ねると、パイズリからペニスがズレてしまう。薄ピンクの乳輪が亀頭を擦るさまが目視できてしまう。
「もうプロデューサー、出そうと思えば出せるよね……? まだがまんして……もっと出ちゃう出ちゃう~♥ って顔も、声も、みりあに見せてっ」
「う、うっ……ううっぐ……いや、本当に射精したら……ぁッ……」
「プロデューサーが気持ちよさそうにしてるの感じながら、乳首コリコリってしたら、きっとすっごくいい感じにイケるからっ」
「そ、その、顔射は……」
「……がんしゃ?」
パイズリ同時絶頂まで口にしておいて顔射を知らないのか――という彼のツッコミが、すぐ雲散霧消させられる。
「か、ぁっ……! ぐっ……! ふうぅ……!」
「みりあがいいって言ったタイミングで、しっかりおっぱい狙って出すんだよ~♥」
みりあのパイズリ摩擦が激しくなって、ペニスには強すぎるぐらいになる。対して彼女は顔がすっかり汗だく、加えて胸や首や腕は先走りやよだれにもまみれ、なおも執拗に乳首を彼へ擦りつける。彼の下腹部や胸元にも、湯気のように熱っぽい吐息や唾液をこすりつける。乳首オナニーで得ている性感を、プロデューサーに無言で主張しているらしい。
「みりあ、ごめ……ちょっと、止め……で、出る、からっあッ……!」
「やだっ♥ もっとおっぱいぎゅって、ずりずりって……あーもうっ、手伝って、おっぱい、強くしていいからっ!」
快楽に追い立てられて余裕を失いながら、2人はそれをどうにかコントロールしようと葛藤する。どれだけ肌を重ねても一度だって2人でひとつになれない、そんな野暮ったい現実が、絶頂のタイミングを重ねようと躍起になっているいまなら消え失せてくれる。
「はぅ、ほぁっ、はぁっ……あああっ! ぷろでゅ……さ……すっごく、気持ちよさそう……ねっねぇ、このままにしておいちゃダメかなぁっ!?」
「ん゙ッぅ……男は、限界ギリギリが、一番気持ちいいもんでな……ッ」
「あっははっ♥」
永遠に続けばいい、と思っていた瞬間のうちの一つ、しこりたった突起どうしの摩擦の拍子に――びゅごぽお、びゅっぷぅぅ、どっぽぉ――プロデューサーが無言で叫び、みりあの胸、デコルテ、首に濁った精液がほとばしる。びちゃびちゃと柔肌にぶつかって弾けたり、あまりの粘りでべったりとしがみつく。
「うぅうぅ~……っ♥ も、もうちょっとでイケるとこだったのに……いや、もう止まらないよっ」
「ふぁ、ほ、ぉおっ!? イッた、ばかり、は、ぁッおっ」
「おっぱいイク、イッちゃうから、見て、見てて、感じ、て……っ……♥」
乳房を白濁液でぬちゃぬちゃ汚しながらパイズリを続け、やがてみりあががっくり首を垂れて静かになった。肩から背中、お尻をびくびくと宙で波打たせる様子が、プロデューサーの意識にひどく強く――これまでいつも、アクメに震えるみりあの姿を彼女の下腹部側から見ていた――焼きついていた。
※
「あざになっちゃってたらどうしよう」
「俺はいいけど、みりあは」
「ヒジとヒザ隠せるサポーターみたいな衣装、都合よく……用意して♪」
「写真だったらレタッチでどうにかしてもらえるけど」
ベッドに行く手間さえ惜しんで肌を交わした代償を、体のあちこちに軽い擦り傷や打ち身として請求されていた。
赤城みりあという少女をむさぼっている報いとしてあまりに軽すぎる気がして、プロデューサーは背筋のあたりが落ち着かなかった。
「こうしてればね、だいじょうぶ……だと、思う」
「……何がだいじょうぶなんだっけ」
その背筋に、湯上がりのみりあが寄りかかった。彼の胴に細い腕をぎゅうと巻き付けた。汗などを流してすぐ、脱ぎ捨てたトップスに再び袖を通していた。布地が少し湿気ってくしゃくしゃしていた。
「プロデューサーが、みりあの知らないお姉さんと仲良くなって結婚とかしても、ね」
「そんなあてはないけど、いまのところ」
「プロデューサーってお兄ちゃんでしょ? 誰か、お姉さんに甘えたいよね」
みりあに背中側から寄りかかられ、耳元でささやかれる。
「ふつうのお兄ちゃんだったらね、妹をそんなに甘やかせないんだよ」
「みりあにお兄ちゃんがいたっけか」
「ううん、でも晴ちゃん、未央ちゃん、日菜子ちゃん、ほかにも……」
「みりあにここまでした責任があるから……あっ?」
彼の部屋着越しの脇腹に、みりあが人差し指と中指を刺すようにつついてきた。
「もし他人を好きにさせるので責任とらなきゃならないんだったら……? 私なら、体がいくらあったって足りないよ~」
「アイドルの仕事って、罪深いかもな……そこまでみりあにしてもらって」
「あっはは、みりあに感謝してよ~っ♥」
つつくのをやめたみりあが、こんどは彼の胸・腹側に回りこんだ。
「……私も感謝してる、なんでもできそうなぐらい」
妊娠などのリスクを避けて本当にしたいセックスを自制することは、冬の寒さを避けて2人で部屋に身を寄せ合っていることに近いかもしれない、とプロデューサーは少しだけ思った。
「そうだ! みりあがお姉ちゃんになればいい……たまにね?」
「へぇ……そうだな。胸、貸してくれ、5分だけ」
「5分? 学校の休み時間みたいだね、20分貸してあげる」
「俺のとこだと休み時間は10分と20分だったな」
「へぇ~? それ気になる……というか小学生だったころのプロデューサーがすっごく気になる~!」
2人で自制するのは、快楽というより幸福に近かった。
(おしまい)