見渡す限りに広がる血の池地獄。底の見通せぬ真紅の液体は、水飴の如くとろみを帯びて生物の気配もない。死の香り渦巻く水面を割って、ぷかりと肢体が浮かび上がった。
その少女は、不可思議な格好をしていた。白を基調としたセーラー服に、膝丈上のキュロット。ライトグリーンの襟・裾・袖には三本のストライプが走り、溌剌とした清潔感を醸し出している。
頭の上には錨紋章が刺繍された小ぶりの帽子。細いウェストに巻かれたブラックベルト。括りつけられた木製の柄杓は奇妙なことに、底が抜けていた。特殊な加工が施されているのだろう。ネイビーブルーの外套が水を弾き、小舟のように浮かんで少女の遺体を水面に揺蕩わせていた。
享年は十六歳前後といったところだろうか。端正な顔立ち。ウェーブした黒いショートヘア。水兵服に軍服風コートという無骨なコーデと相まって、ややマニッシュな印象を与える。その凛々しい風貌から異性はもちろん、同性からも好意を抱かれる「王子様系」女子だったことが窺えた。
「ぁ……」
蚊が鳴くような、か細いうめき声。血生臭い水面に甘ったるい香りが漂う。体内に溜まった腐敗ガスが唇を割って噴き出したのだろうか?
「ぅ……」
コートへ体重を預けた背中が弓なりに反っていく。
丈の短いセーラー服のシェードから、白い腹が露わになる。引き締まった腹筋に引っ張られ、縦にスッと走る臍穴が、生前の少女の活発さを想起させた。
肘を曲げたままの両腕が、耳の側面まで持ち上がる。
細い手首。薄い皮膚の下に張り巡らされた静脈は、脈打つことなく青のラインを透けさせている。
一般に死体が動くことは無いとされているが、溺死や脳死において低酸素状態における脊髄反射、俗にラザロ徴候と呼ばれる現象によって、このような動作が起こりうることが確認されている。だがその条件に当てはまるのは、自発的な呼吸運動が確認できない場合に限られる。
「はぁ……ふぅ……」
艶やかな紅唇から、深い吐息が漏れる。鼻腔から、かすかな吸引音。横隔膜が広がって、慎ましい胸からポチっと出っ張った肉の突起が、セーラー服を押し上げる。濡れ透けた桜色のグラデーションが、白い繊維のスクリーンへ、うっすらと浮かび上がった。
「んっ、んうぅっ」
キュロットから突き出した、すらりと長い脚がピンと伸びをした。曲げられていた肘が天に向かってめいっぱい伸びきる。十本の指が関節の可動域を確認するように、拳を握っては開いてを繰り返す。ほっそりとした首に繋がる頭部が左右に傾き、華奢な肩が上下に蠢く。コキコキと小気味よい音を立てて、凝り固まった筋肉と関節がほぐれていく。
「ふぁ……」
硬直していた表情筋が弛んで、整った歯列と真っ赤な舌が覗く。
「はっ、ふうぅ……はふ……」
大きな欠伸をかきながら、水死体の少女が蘇生した。
彼女の名は村紗水蜜。舟幽霊にして聖輦船の船長。キャプテン・ムラサだ。
船長と言っても今現在、彼女が操舵する船は存在しない。あえて言うなら、血の池に浮かぶコートが船の代わりとして水蜜を水面に揺蕩わせていた。
「はあ……溺死ごっこのリラックスタイムは格別ね」
肩の力を抜き、後頭部をコートの襟に預け、独りごちる。力みから解放された両椀と脚が落水し、水面を叩く。ぴしゃりと派手な音とともに水飛沫が舞った。
「ふう、極楽極楽……♪」
こうして寺をこっそり抜け出し、ひとり血の池地獄に訪れては溺死遊びに興じるのが、水蜜のストレス解消法だった。
ぬめる血水へ身を投じ、じわりじわりと水圧に抱き沈められる安堵感。口から吐き出した酸素が、紅い泡沫となって水面で弾ける様を眺めながら、暗い水底へ堕ちていく。酸欠によって思考は徐々に霞がかったようになり、視界が明滅する。全身が痙攣し始め、瞳がぐるんと上向く。平衡感覚が失われ、上下左右の区別がつかなくなる。
鼻から入り込んだ血水が耳管を塞ぎ、三半規管に変調をきたせば、世界がぐるぐると回り始める。少しでも気を抜けば、肉体から魂が振り落とされてしまいそうな螺旋の加速。
瞳から涙が、口端から涎が、皮膚から汗が、股間からは尿が垂れ流しになる。
気持ちいい。体液を垂れ流しにするのは気持ちいい。みっともなく溺れもがくのが、気持ちいい。
誰もいない水中で叫んだ悲鳴が、泡沫となって遠ざかる。ツンと痛む鼻腔から赤黒い鼻血が溢れ、パッと花咲いて血水に混じり、散っていく。溺死することのない舟幽霊だからこそ楽しめる体験。倒錯的な自慰行為。
弾幕ごっこや、聖に内緒で一輪と呑む酒のスリルも中々のものだが、溺死の背徳感には及ばない。なにより、コートの小舟に揺蕩いながら、死の余韻に昂った心身をヒートダウンさせる心地良さは格別だった。これらの行為は、現代におけるサウナの「ととのい」に近いものだろう。
耳が痛くなるほどの静寂。見渡す限りの赤。解放感が水蜜を満たしていく。命蓮寺では常に身近に誰かしらが居て、一人きりの時間というのは殆ど無い。それに加えて今夏のように蒸し暑い時期は、舟幽霊のひんやりと冷たい肌に涼を求める寺の面々が、何かと理由をつけては肌をすり寄せてくるのだ。
村紗は話し上手でコミュニケーション能力が高い。同性間でのスキンシップも嫌いではない。だが、限度がある。朝昼晩と問わず、己に向けられる肌のふれあいが、欲求不満を募らせる原因となった。
「誰も……いないですよね……?」
後頭部はコートに預けたまま、眼球だけを左右に動かして周囲を確認する。視界には人どころか生物の気配もない。
「ひとりきり、か……」
先ほどまで死化粧を施したように白かった頬が、ほんのりと赤らんでいる。溺死ごっこからの蘇生によって、冷たく強張っていた身体に火照りが生じていた。なのに頭は妙に冷静で、そんな心身の温度差が水蜜の劣情にスイッチを入れた。
仰向けに浮かんだまま、両肘を曲げる。丸く整えられた桜貝色の爪先が、セーラー服の襟に添えられた。ライトグリーンの生地に映える三本線のストライプに沿って、肩から胸元へと指を滑らせていく。
しっとり濡れた生地が指紋に吸いつき、指圧によって繊維から染み出した血水が、船首にぶつかる波しぶきのごとく飛沫を生み出す。指先から伝わる固い鎖骨の緩やかなカーブをなぞる。その感触から長らく触れていない聖輦船のハンドル、舵輪を想起してしまう。
「はぁ……なんだか色々、溜まってるのかも」
深くため息を漏らし、瞳を閉じた。これからオナニーで性欲を解消しようというのに、ご無沙汰だった船の操舵についての欲求が鎌首をもたげてくる。性欲だけではない複合的な欲求不満が重なっているのだろう。
「せっかく出航したんだから、冒険しないとね……面舵いっぱい……!」
指先を己が操舵する船に見立て、面舵を切る。鎖骨の曲線に沿った航路を走る左の人差し指が、右へと折れ曲がった。盛り上がった鎖骨の防波堤を越えて、上窩のやわらかな窪みへと、指先が潜航していく。
「うん、凝ってますね……」
指の腹でグッと押し込むと、心地よい圧迫感とともに皮膚の下から弾力たっぷりのリンパが押し戻してくる。溺死ごっこによる臨死体験で、幾度となく身体を硬直痙攣させたことで首筋から肩にかけて、ひどく凝り固まっているようだった。更なるリラックスを求めて、揉みほぐしのマッサージを施す選択肢が頭に浮かぶ。
「ああ、でも……」
囁きとともに、水蜜の視線が胸元へ向けられた。一面に広がるセーラー服の白い水平線。慎ましい盛り上がりの頂点に、桜色を透けさせたブイが視認できる。
「んっ……」
眉尻が八の字に垂れ、翡翠色の瞳が艶めく。わずかに身をよじると、しっとり濡れた繊維の白波が、可憐な肉の岩礁を擦った。
ジンジンと熱い疼きの救難信号を受け、指先が鎖骨上窩から急浮上する。白い繊維の海原を南下していくにつれ、指紋に備わった精密なソナーが、緩やかな隆起と柔らかな感触を検知する。
「あふ……っ、んぅっ❤️」
身体がぴくりと震え、華奢な肩が窄まる。バスト海域へと侵入した指が、突起物へと柔らかく座礁した。うず潮に巻き込まれた小舟のごとく、左右の乳輪を指先が甘い快感を伴ってぐるぐると旋回する。
「はぁ、ふぅ……❤️」
親指が合流し、盛り上がった乳首を挟み込む。くりゅくりゅと優しく摘み上げ、濡れて摩擦抵抗の増した繊維の網目で揉みほぐす。
「んぁ❤️んふうっ❤️あぁ……❤️」
指の間で敏感な乳頭が弄ばれる。さざなみのようだった水蜜の喘ぎ声は徐々に強さを増し、グミのような柔らかな感触の奥に、芯が通ったような固さが加わる。指の腹でぐにゅりぐにゅりと押し潰すと切ない快感が走り、脳と声音が甘く蕩けてしまう。
「ふぅ、んんぅっ❤️」
翡翠の瞳が潤みを帯びていく。抑えられない心地よさが、目尻に涙の小粒となって浮かびあがる。
「あふっ、ふぅ、んぅ……❤️」
甘えるような喘ぎを漏らしながら、キュロットを挟んだままの太もも同士を擦り合わせる。くちゅり。股の間から池の血よりもずっと粘り気を帯びた水音が鳴る。
「あぁ……も、もっとぉ……❤️」
左手は乳首に係留したまま、右手をキュロットの暗渠へと潜り込ませていく。ぬちゅり。ぬちゅり。ぬちゅ、ぬぢゅっ。最初はおそるおそる、次いで蜜をかき混ぜる卑猥音がねっとりと響いた。
「あ……こんなに濡れて……❤️」
指が白い腹へと這い出てくる。泡を含んだ粘液が糸を引く。桜貝色の爪先がぬらぬらと濡れ光り、生々しい女のスメルが香り立つ。
「うっ、あぁ……❤️やらしい、におい……あうぅっ❤️」
羞恥によって頬が、熟した林檎のように赤く染まる。はぁはぁと呼吸が湿度を帯び、荒くなる。発情の証に濡れた腹部を掌でゴシゴシと拭う。摩擦によって揮発したフェロモンが羞恥と興奮をより一層、煽るアロマとなって水蜜の鼻腔を蕩けさせた。
「私……発情、しちゃってる……❤️」
蜜にぬめる指先が、ベルトを掴む。ぐいっ、ぐいっとキュロットを引っ張り上げた。通気性の良いボトムスは今や、血水に濡れてずっしりと重くなっていた。太ももに生地が張り付く感触が不快だ。だが、その感情も嬌声とともに弾けた。
「ふぁ……!?ひぅっ❤️うぁ……❤️」
うるうると潤んでいた瞳が大きく見開かれる。艶やかな唇から白く整った歯列が露わになり、赤い舌が覗く。仰け反らせた後頭部がコートの船底に沈み、水面に波紋が広がった。包皮からほんのわずか、真っ赤な顔を覗かせた恥ずかしがり屋のクリトリスが、愛蜜にぬめるクロッチ生地に接触したのだ。
「はっ、あはぁっ❤️これっ、これ好きぃ……❤️」
暴れ馬の手綱を手繰るように、ベルトを跳ね上げる。連なるキュロットの股座がクレヴァスへ食い込み、包皮から赤く腫れた先端部分を覗かせたクリトリスがクロッチ生地に押し付けられ、右へ左とぐにぐに擦り潰される。
「ひぃん❤️ふうぅっ❤️」
神経の塊である敏感な肉芽が、愛液にまみれた布地で磨き上げられる快感。背筋から首筋にかけて、ぞくりぞくりと性感のエネルギーが駆け上ってくるのを感じる。誰に気兼ねすることなく、声をあげて自慰に浸るのが堪らなく心地よい。もっともっと、恥ずかしい格好で沢山気持ちいいことをしたい。
「だれも、いないからぁ……大丈夫……❤️」
ベルトのバックルに指を伸ばす。カチャカチャと金属音が短く響いて、キュロットをずり下そうとした瞬間、足首にぬめぬめとした違和感。
「え……?」
村紗の瞳が、驚きによって大きく見開かれる。己の足首に何かが絡みついている。視線を下げると、なめくじのように表面をぬめぬめと照り光らせる赤い粘体が、白い足首を掴んでいた。
最初は、泥でも付着したのかと考えた。だが水蜜が浮かぶ水面から水底までは、相当な水深がある。足首を水に浸けた程度で、水底に沈殿した泥が付着することなどあり得ないのだ。
「うっ、嘘……!?い、生きて……」
粘体は、生物だった。見た目の通り、脊椎動物ではない。骨格を持たない粘体が足首からふくらはぎにかけて、ぺたりぺたりと吸い付きながら這い登ってくる。水蜜は、その感触に覚えがあった。幼い頃、磯遊びで幾度も戯れた海洋生物。
「た、蛸……?なんでここに!?」
海のない幻想郷。それも血の池地獄に蛸が生息し、人を襲っている。新聞の一面に掲載されるような大スクープだ。水蜜もカメラを持参していたならシャッターを切っていただろう。だが、それどころではなかった。彼女の両椀、細い手首にも蛸の触腕が絡みつき、四肢の動きを封じている。
水面を次々に割って、複数の触腕が浮上する。コートの小舟に拘束された水蜜に、逃れる術はなかった。陶磁器のように滑らかな肌を、生臭い粘液を纏った触腕が無遠慮に這い回る。怪我を負わせるつもりはないらしいが、ぬめぬめと糸を引く感触と生臭さが不快だ。水蜜の表情が歪む。
「やっ、きたな……っ!こ、この……!調子に、乗るなぁ!」
怒号とともに右手首に絡む触腕を、左手で掴んで力いっぱい引っ張った。身の丈ほどもある錨を支え、軽々と振り回す水蜜の腕力である。タコの脚など、容易く千切れるものと思われた。
「くうぅ……ぬめぬめして、掴めない……!」
握り締めた途端、触腕が大量の粘液を分泌する。指の間を泡立った生臭い粘液まみれにしながら力をこめる水蜜だったが、エクササイズ用のゴムチューブの如く伸び縮みして手応えがない。抵抗した罰とばかり、胴体にも触腕が何重に巻きついてきた。
「うぁっ、くっ、ふううっ!ああっ!?」
あっという間に拘束されてしまう。もがくほどに締めつけは強まり、華奢な骨格が軋む。肌から、ぶわりと脂汗が浮き上がる。
ぐいと胴体を引っ張られる。背筋がそり返り、腹部が前方へと突き出される。日頃から露わにしているだけに、引き締まった白い腹筋に穿たれた臍の美しさには自信があった。その自慢の臍周辺へ、触腕がぺたりぺたりと吸盤を吸いつかせてくる。
「ちょ、何をして……ひゃぁっ、く、くすぐったい……!」
困惑する水蜜をよそに、臍穴の淵へ吸いつかせた四方から触腕で引っ張りあげられた。スッと走る縦筋が無理やり拡げられ、白い腹へぽっかりと丸い空洞が曝け出される。
「あうっ、痛いッ!乱暴にしないでっ!……なんで、お臍なんか……ひいんっ!?」
びくり。腹部への突然の違和感。身体が跳ね、瞳が大きく見開かれる。上擦った声が勝手に出てしまう。おそるおそる、己の下腹部を凝視する。そこには、蛇の如く鎌首をもたげた無数の触腕たち。その先端からは、とろみを帯びた透明な粘液がポタポタと臍穴へと滴下されていた。
「な、なにをして……!?あうっ!?」
疑問を口にする水蜜。意思の疎通ができない触手が答えてくれるはずもない。返事代わりに滴下スピードが増し、夕立ちの如く勢いを増した粘液が臍穴の底を叩く。
「うぁ、あふっ、こ、この……!」
臍は皮膚の中でも神経が集中する敏感な部分だ。加えて深く窪んでいることもあって、触れる機会も少ない。慣れない刺激に戸惑い、過敏に反応してしまう。
「ふっ、うぅっ、うふうぅっ!」
ぽたり、ぽたり。臍穴の底を水滴が叩くたび、わずかな鈍痛とくすぐったさが腹の奥へと響いていく。気づけば、力いっぱいの抵抗を見せていた四肢に力が入らなくなっていた。
「あっ、か、身体の力が……うぁ、くう……ッ!」
膝がガクンと折れ曲がる。立っていられない。膝立ちになり、両脇から触腕に支えられる体勢になってしまう。まるで従属を示すようなポーズに憤り、立ちあがろうとするが、続く不可思議な感覚に姿勢を崩して屈してしまう。
「はぁ……はあぁ……っ!寒い……さっきの液体、なにを、して……っ!」
歯の根がガチガチと震え、上手く言葉を紡ぎ出せない。肩から首の後ろにかけてゾクゾクとした強い寒気に襲われる。反対に、頬はポッと火照って頭がクラクラする始末。初期の風邪に似た症状。舟幽霊になって此の方、風邪など引いた覚えがない。先ほどの臍穴への水滴責めによって、身体へ何らかの変調が起きていることは明らかだった。
「はぁ……ふぁっ❤️んううっ❤️」
声に艶っぽいものが混じり始める。肌は粟立ち、悪寒に震えているのに、腹の奥はまるで湯たんぽを抱いているみたいにポカポカとした温かさに包まれている。
水蜜の身体に起きた変化を見届け満足したのか、触腕が臍穴から退いていく。強制拡張から解放された臍が、なみなみと粘液を注がれた穴をぴっちりと縦に閉じた。
「んぅっ、ふぅっ……っ!あ、熱いぃ……❤️」
臍穴が、燃えるような熱を帯びていた。同時に、蚊による虫刺されの比ではない痒みも。触腕による拘束さえなければ、今すぐ指を臍穴に突っ込んで、爪先でカリカリと引っ掻き回していただろう。氷のかけらを捩じ込んで冷やさなければ、火を吹きそうだ。
「か、かゆい……っ❤️んぁああっ❤️痒いよぉっ❤️」
歯を剥き出しにし、耐えられない感覚に悶絶する。頭の中が「熱い」と「痒い」に支配され、駄々をこねる子供みたいに四肢をバタつかせるが、ビクともしなかった。
「か、かせてぇっ❤️おへそ、あついのおっ❤️痒くてっ❤️もぉ、あたま、おかしくなるうぅっ❤️」
半狂乱になり、自由になる胴体を左右にくねらせる。いつの間にか、寒気は消え失せていた。頭の芯が、声音が熱くとろみを帯びている。先ほどまで怒りに任せて引きちぎってやろうとしていた触腕相手に媚を売り、おねだりの言葉を口にしてしまう。
そんな水蜜の周囲に、突如として無数の白い花が咲き乱れた。
「あうっ❤️はっ、はぁ……❤️た、たんぽぽ……?なん、でぇ❤️こん、こんな、ところに……?ひ、いぃっ❤️」
姿を現したのは、綿毛が球状に密集したタンポポのような触手。その冠毛は水蜜の肌と同じく、透けるように白い。ヌメヌメと生臭く、粘ついたおぞましい胴体を蠢かせる触腕と違い、直径にして3センチほどの可憐な姿形をしていた。
「やっ❤️近づかないで……っ❤️うあぁっ、もぉっ❤️」
髪を左右に振り乱し、眼前に迫るタンポポ触手を遠ざけようとする。動物はおろか、草の一片も生えていない血の池地獄。そんな場所に突如として出現した触手である。愛らしい姿形をしていても、その実態は蛸の触腕と同じく、女体を責め苛むロクでもないものに違いない。水蜜の第六感が、そう告げていた。
「うっ、あぁ……❤️」
ふわりふわりと風に揺れるタンポポの冠毛が、火照った頬を優しく撫でる。害意はないと告げるようなフェザータッチ。くすぐったさと心地良さから漏れ出た呻きを合図に、水蜜の肢体へと一斉に群がってきた。
「やっ、あぁ……❤️こんなにぃ、いっぱい……こ、こないでぇ……❤️」
熱と痒みに震える白い腹。臍穴の周囲を、宥めるように冠毛が撫でさする。くすぐったさに薄い脂肪を纏った腹筋が凹み、うっすらと浮き上がった肋骨にも綿毛がさわさわと寄り添う。
「ふぁぁ……❤️あふっ❤️くすぐったぁ……❤️」
骨ばった踝をくすぐり、しなやかな筋肉と脂肪をみっちりと詰め込んだ健康的な脹脛を綿毛が滑る。優しい愛撫が太ももに到達した途端、性的な趣向を含んだねちっこいものへと変化する。
「はっ、あふっ❤️だめっ❤️だめ、ですっ❤️それ以上はダメだからぁっ❤️」
甘美な刺激に流されそうになる。拘束され、払いのけることはできなくとも、抵抗の意思だけは示しておかなければ、己が秘めたマゾヒズム的欲求に屈してしまいそうだ。臍への媚薬滴下と綿毛の愛撫によって、水蜜の身体がじっくりと下拵えされていく。
「ふあぁ……わ、わたし……こんなのに、気持ちよく……❤️させられてっ❤️ふああぁあ!?」
左右の耳たぶへ、綿毛が忍び寄る。冠毛が耳の溝をこしょこしょとくすぐりながら這い進む。時折、先端をグリグリと押し込んでツボを的確にマッサージしてくる。性的な快感とはまた違った心地よさに瞳がとろんと潤んでしまう。リラックスを促され、抵抗の意志が失われていく。
「はっ、あふっ❤️こ、これ……お臍に注がれたの、全身に回ってき……ふううっ❤️あぁんっ❤️」
すくめていた肩から力が抜け、なだらかな曲線を描く。両手の指先から脚の爪先まで、骨抜きにされてしまう。端正な顔が赤らみ、口端からはトロトロと涎が垂れ流しになっている。身体に媚毒が満ち、酩酊時のように思考がまとまらなくなっていた。
「うっ、ああぁ……み、耳穴ぁ❤️入ってきたぁ……ッ❤️」
突然の耳孔挿入に驚きの声あげるが、全身はぐったりと弛緩したまま完全な無抵抗の状態で侵入を受け入れてしまう。瞳に浮かんでいた涙の小粒が弾け、黒く艶めく睫毛をしっとりと濡らす。
「はぁ……❤️こしょ、こしょ……されて……っ❤️」
冠毛がくるくると回転しながら、浅い前進と後退を繰り返す。姿形も相まって、その姿は梵天による耳掃除を彷彿とさせた。
「んふぅ……っ❤️あぁ……はぁ、ん❤️」
日頃の手入れでは挿入出来ない奥深くまで、触手が潜り込んでいく。媚薬の効果か、臍と同じように耳孔も熱と痒みを帯びたスポットになっていた。そこを梵天でやさしく愛撫されるのだから、堪らなかった。ゾクゾクと肌が粟立つ。未踏の地を優しく蹂躙されて、腑抜けた声が漏れ出た。
「ふぁぁ……❤️んうぅ……❤️あふっ❤️はあぁっ❤️」
性的刺激とは異なる、リラックスを伴う愛撫によって筋肉の強張りが抜け、呼吸が深くなる。同時に、あれだけ忌避していた触手の警戒感も薄まっていった。なされるがままの水蜜。その臍穴へ、別の綿毛が潜り込んだ。
「うあっ!?ああぁっ❤️ぅんっ❤️ふああっ❤️」
突然の挿入に驚き、水揚げされた魚のように腰がびくりと跳ね上がる。次いで、甘く心地よさそうな鳴き声。媚薬粘液のプールと化した穴が、ブラシで執拗に掻き回されていた。
「ンぁあああっ❤️あ、ひっ❤️うううぅんッ❤️んひっ、ふうっ❤️」
ねっとりと蜂蜜のごとく粘つく透明な媚薬にふやかされた臍穴は、信じられないほどの快感を生み出す性感帯と化していた。右に左に回転するモップみたいな冠毛が渦巻き水流を発生させる。ぐるんぐるん。腹の奥が、湯煎されたチョコレートみたいに溶けて攪拌されているようだ。甘く蕩ける快感が水蜜を満たしていく。
「んぁ、あっ❤️おへそっ❤️くりゅ、くりゅっ❤️されるの、気持ちいいぃ……❤️」
ゆるやかな回転から徐々に速度が上がり、臍の底へ綿毛が到達する。トルクたっぷりの回転で臍奥まで穿たれ、口から唾液の飛沫が飛び散った。イヤイヤをするように瞳を閉じ、首を左右に振って快感に耐える水蜜。だがその目尻は悦びを含んだ涙を滲ませ、口角はゆるく吊り上がって快感を享受しているようだった。
「あひっ❤️ひんっ❤️おおぉぅ❤️お臍と耳、ごしごしするのっ、緩めて……ぇっ❤️❤️」
臍責めを傍観していた蛸触腕も動き出す。セーラー服の暗渠へ潜り込むと、しっとり汗の粒を実らせた形の良い乳房を見つけ、ぐるりと胴体を巻きつかせた。そのまま水を弾くきめ細やかな珠の肌へ、大小不揃いの吸盤を吸いつかせる。柔らかな膨らみが、ぎゅうっと根本から先端にかけて締め上げていく。薄い胸の脂肪が無理やり寄せあげられる痛みに声が漏れるが、その声音には被虐の悦びが混じっているようだった。
「んぶううぅっ❤️ううぅ……んうぅっ❤️」
むくむくと肉のぽっちが尖っていく。双球を締め上げていた触腕の先端が膨らみ、むくむくと形状を変化させる。まるでエイリアンだ。数秒ののち、眼前に直径20センチほどに肥大化した吸盤が突きつけられた。その形状と色合いは、ブラパッドに酷似していた。
「くうっ……!」
艶やかだった嬌声が、憤りの声へと変わる。
水蜜は自他ともに認める貧乳である。それに加え、命蓮寺の面子はバストサイズの平均値が高い。アベレージを大きく押し上げているのは、言うまでもなく住職である聖白蓮だ。本尊の寅丸星も、派手な装束や装飾品に目が行きがちだが、脱げば両手に余る豊かな乳房をしている。ぬえと一輪も平均サイズより大きく、乳首がツンと上向いた美乳だ。
比較対象外としてノーマークだった響子も、近ごろ妙に胸が膨らみを帯びてきていた。入浴中にじろじろと眺めて不審がられたことを思い返す。このままでは、近いうちに寺内乳カーストの最底辺に位置してしまうだろう。慎ましい胸は、水蜜にとって小さくはないコンプレックスだった。
獲物となった水蜜の貧乳は、眼下で蠢く触手の好みではないらしい。サイズを偽装するようなブラパッド型に吸盤を変形させ、己の乳房を責めあげようとしている。意思の疎通のできない存在に、女としての象徴を否定されたような怒りが込み上げる。
「あっ!?んぁあッ❤」️
蛸触手改め、パッド触手は水蜜の事情などお構いなしでだ。AからBカップ相当に盛り上がった双球の頂点。肌色から桜色の輪郭グラデーションを描く乳輪へと、対になった吸盤パッドを強引に覆い被せてくる。
「んっ、んふうっ❤️は、離れて……!ひぅ、あふぅっ❤️」
拘束され、自由にならない身体を揺り動かして抵抗するが、無駄だった。パッド触手は餅のように柔らかく、ねっとりと乳輪へと吸いついて離れない。まるで乳房と触手が一体化したのではないかと錯覚してしまうフィット感。具合を確かめるように、水蜜の乳房がぐい、ぐいと上下左右に乱暴に引っ張り回される。
「ああっ❤️うあぁ……❤️ひいんっ❤️ふっ、はぁああっ❤️」
乳房が引っ張られる度、張りついた丸いパッド吸盤が縦へ横へと、形状を目まぐるしく変化させた。当然、パッドの下に息づく水蜜の乳房も揉みくちゃにされることになる。土台である大胸筋が四方八方へ引き伸ばされる。強い痛みを感じている筈なのに、甘い嬌声が止まらない。水蜜が秘めたマゾとしての性質が、開花しつつあった。
「あつぅ❤️むね、胸の先が熱くなってきて……ふっ、んふううぅっ❤️」
臍から取り込んだ媚薬成分が全身に回りきったらしい。ハードなマッサージを施された乳房は特に、血流が良くなり効能が強く発揮される。乳首の先っちょがジンジンと熱く痺れる。
「だめっ、おっぱいっ❤️ぐにゅぐにゅしないでくださ……あああんっ❤️」
縦横無尽に引っ張り回され、薄い脂肪の下に眠る乳腺まで念入りに揉みほぐされた乳房に、新たなバリエーションの刺激が加えられた。
「あっ!?あひっ❤️ひいんっ❤️な、中でっ❤️形変わって……っ、乳首っ❤️先っちょ虐めないでぇっ❤️」
ぴったりと乳房に張りついているため視認は出来ないが、肌感覚で理解した。パッド触手はその内側に、夥しい数の極小吸盤を発生させたようだ。乳輪から乳首の先端にかけて、ちゅぱちゅぱとねちっこい吸引が繰り返される。
「ああぅっ❤️うぅっ❤️あーっ❤️ちぃ、乳首ぃ❤️左右から挟んで、ちゅうちゅうするのダメぇ……❤️」
熱烈なフレンチキスの嵐が吹き荒れる。四方八方から吸盤に取り囲まれ、逃げ場のない性感帯が絨毯爆撃で制圧されていく。
「〜ッ❤️もぉ、やめ、やぁあっ❤️んぁっ❤️」
タンポポ触手が臍と耳。蛸触手が乳房責めに勤しんでいる間にも、新たな触手が水蜜の下半身へ絡みついてくる。ぬめぬめと照り光る細長い触手は、その先端に極小のクリアグリーンの球体を密生させていた。
ぶどうに酷似した姿形をした触手は、球体の合間から粘性の高いゼリー状のぬめりをたっぷりと滲ませて水蜜に迫る。果実の腐敗臭に似た甘い香りが鼻腔を刺激し、本能的な危険を察知するが、なされるがままだ。
「ああ、また新しいのが、……脚に巻きついて……ひ、開くなぁ……っ!」
柔らかくぬめる果粒が足首を捉えた。膝がひし形へ割り開かれ、赤子の頬のように柔らかな土踏まずが標的になる。角質層が極めて薄い清潔な足裏へと、ぷりぷりと弾力豊かな小粒の群体が這い回る。
「ふぁっ❤️あうぅ……❤️ふう、あはっ❤️はっはあぁあっ❤️うふ、ふううっ❤️や、やめて……っ、ひゃあっ!?」
指の間から太ももまで、みっちりと螺旋状に巻きついた果粒に覆い尽くされてしまう。ぶとう触手の皮膜は脆弱で、触手自らの圧迫によって水蜜の皮膚に密着している果粒はぷちぷちと音を立てて潰れていった。
「あっ、うあぁ……❤️こ、こんなのぉ……っ❤️」
キュロットからは太ももが、捲れ上がったセーラー服からは下乳と肋が露わになる。男ならば誰もが舌なめずりして凝視せずにはいられない。同性であっても羨望と嫉妬の対象になるであろう美しく瑞々しい肢体。
「んぁあっ❤️ふうっ❤️うあぁっ、ふうっ❤️」
手始めに性感帯ではない耳と臍を開発され、先ほどはプライドごと乳房を滅茶苦茶に揉み潰された。自分の脚を絡め取った触手がどのような責めを与えてくるのか。拒絶の言葉とは裏腹にその瞳は、妖しい輝きを放っていた。
「んっ、ううぅっ!ふあぁあっ❤️」
太ももを覆い尽くしたライトグリーンの果粒の絨毯を、蛸触手がうねうねと這い上がってくる。タンポポ触手の群れが綿毛を揺らしながらそれに続く。両の膝までセンターラインを際立たせていたキュロットは、触手たちの侵入によって不規則に波打ち、ビリビリと繊維が裂ける音が断末魔の悲鳴のように響いた。
「や、破れちゃいます、からぁ……っ!」
キュロットを台無しにされては堪らない。腰をくねらせ、精一杯の抵抗をみせる水蜜だったが、そんな彼女を制するように下着の股間に刻まれた柔らかな筋を、果粒の連なりがずりゅずりゅと撫でた。
「うっ、ふうぁっ❤️」
ぬちゅりぬちゅりぬちゅり。触手とクロッチ部分から、水っぽい粘着音が響く。下唇を噛み、感じないように堪えようとするが、スリットに擦り寄るぶどう触手が一本から、二本、三本と数を増して生地越しに縦筋をねっとりと愛撫してくると、もう駄目だった。ほんの数回、柔らかな果粒に繊維ごしに愛撫されただけで往復しただけで水蜜の股間は、繊維で裏漉しされた牝臭い愛蜜を滴らせる。
「うあっ、ふんぅっ❤️あうんぅっ❤️」
ベルトが引きちぎられ、愛用の柄杓が血の池へ落水した。キュロットもベルトごと真っ二つにされ、打ち捨てられた。もう水蜜の股間を隠すものは、真っ白なショーツ一枚だけだ。愛蜜の染みが繊維を濡れ透けさせ、穢れなき純白のキャンパスに秘裂の造形が浮かび上がっている。露わになった突端では、愛らしい肉の尖りが荒い呼吸に合わせて上下していた。
「あっ、あうっ❤️ふぁっ❤️こ、こんな触手相手に……っ!」
一方的に弄ばれ、愛用品と着衣まで台無しにされた水蜜に出来るのは相手を睨みつけ、悪態をつくことだけだ。だが触手はそれすら許してはくれなかった。
「おぉぁっ❤️ぐうぅっ……っ❤️んぁああっ❤️」
ぬちゅぬちゅくりゅくりゅ、ぐにぃ。キッと吊り上がっていた眉と紅唇がふにゃりと緩み、嬌声が響いた。これまで責めを行っていた果粒より二回りは大きな、どっしりと重みのあるぶどう触手が、濡れ透ける縦筋へ寄りかかるようにしなって密着し、ねちねちとクレヴァスを責め立てる。
ぱちゅんっ❤️ぬちゅんっ❤️ぱんっ❤️ぬぢゅんっ❤️
「ひぃっ❤️あぅ、ひうぅっ❤️ひいいいんっ❤️あはぁああっ❤️」
果粒の鞭が、クロッチを叩きのめす。重量感たっぷりの球体が叩きつけられる度、とっくに水分保水量をオーバーした繊維が爆ぜて、愛液の水飛沫を撒き散らす。打擲されて失禁しているようにしか見えない有様が情けなく、水蜜は鼻水を流して啜り泣きを始めた。
「うぅ……ぐすっ、ひゃんっ❤️ふぁああっ❤️うああぁっ❤️」
泣こうが喚こうが、責めの手は止まることがない。お尻の谷間にしっとりと張りついたショーツが蛸触手によって引きずり下ろされていく。血水・粘液・汗・尿・愛液のブレンドをたっぷり染み込ませた繊維が、くるくると生地を内側へと巻き込みながら太ももを降りていく。鼠蹊部の最終ラインを通り過ぎると、めくれ返って露わになったクロッチ内側はわずかに薄黄に色づき、ねっちょりとした濃度の高い体液が、膣からぷるぷると震えながらアーチを描いていた。
むわり。蒸れた雌の匂いが立ち昇る。オナニーで腹に塗りたくった愛液とは比較にならない生々しい香りが、鼻腔を満たしていく。自分の意思で行なっていた自慰と違い、触手が行なっているのは不本意な陵辱だ。頭では恐怖と怒りを感じているはずなのに、真っ白な繊維には快楽を感じたサインがしっかりと刻み込まれている。
屈辱に震える水蜜。触手たちは露わになった彼女の尻を前に、見惚れたように動きを止めていた。
うぶ毛どころか毛穴も確認できない白磁の陶器のごとき美尻。撫でればスリットに沿って、指先がどこまでも滑り落ちていきそうな臀裂が描く曲線。芸術品の域にまで達した造形の美が、そこにあった。
「くうぅっ❤️み、見られて……っ」
瞳を持たぬはずの触手たちからの強い関心を肌で感じてしまう。ほのかに赤らんだ尻の表面がしっとりと湿り気を帯びて、無意識のうちに、誘うように尻たぶを左右へ揺らす。まるで熟した水蜜桃だ。舌を這わせ、歯を突き立てて味わわずにはいられない魔性を秘めている。
淫気に当てられたのだろう。細身で小粒の果肉を実らせた弱々しい二本のぶどう触手が、意を決したように白く柔らかな尻の渓谷へ同時に突入した。頼りない姿形に見合わぬ力強さで、ぴっちり閉じた尻たぶをラッセル車のごとく掻き分けていく。
「ひゃあ!?あああっ❤️ひいんんっ❤️お、お尻がぁ……っ❤️ふあぁあっ❤️」
これまで快感に耐えるために緊張を強いられてきた尻肉の強張りが、内側から掘り抜かれていく。細かな粒々の凹凸が蒸れた尻の谷間を刺激しながら通り抜けていく心地良さに戸惑い、嬌声をあげてしまう。
「はっ❤️ふうぅぅ……っ❤️こ、こんなものぉ……❤️」
四肢を拘束された水蜜の、可憐な抵抗。鼻から熱い呼吸を吐き出しながら、愛らしい曲線美を描く白磁の尻たぶの境界をぴっちりと閉じていく。落盤事故に遭った炭鉱夫のごとく、二本のぶどう触手が柔い尻の牢獄へ閉じ込められた。
「ふ、はっ、はあ……❤️あ、あんまり調子にのら……うぅんっ!?ああ……っ❤️」
ぬちゅりちゅりぬちゅぐちゅぬちゅ。閉じた尻たぶが、ぷるぷると震え、肉の谷間の奥で粘り気たっぷりの摩擦音が響いている。
「うぁああっ❤️なん、で……っ❤️こんな細いのが、うぁっ❤️あああんっ❤️ち、力つよいぃ……❤️ふぅんっ❤️ふぁっ❤️ああっ❤️はぁああんっ❤️」
尻たぶの奥から、強い快感が湧き上がってくる。先ほどまで熱い鼻息を吐き出していた穴から、糖度の高い嬌声が漏れる。切なげに眉尻を下げ、便意に耐えるような仕草でこみ上げる快感を押さえ込もうとするが、ついに根負けして前屈みの姿勢で尻による圧迫を解放した。
ぬたり……。割り開かれた尻たぶの渓谷に透明な粘膜の橋が架かる。汗と蜜で照り映える尻たぶの奥、色素の薄い肌色に彩られたアヌスが露わになる。排泄のための器官であることを忘れさせる可憐な皺がひくひくと息づき、しっとりと湿った鴇色の粘膜をほんの僅か、覗かせている。
「あ、あぁ……❤️ひっ、拡げないで……っ!」
羞恥心で肛門括約筋が収縮し、刻み込まれた皺がひくひくと収縮する。ライトグリーンの小粒果粒が半壊した二本の触手が各々、半円を形造り、力を合わせて肛門皺を押し広げていた。
決死隊の勇敢な犠牲によって、肛門という名の城門は開かれた。仲間の弔い合戦とばかりに、ふわふわの綿毛たちがアナルへ殺到する。濡れ艶めく鴇色の皺に毛先を合わせると、こしゅこしゅとくすぐった。
「んうっ❤️ふっ、ふぁぁっ❤️くっ、へん、たい……っ!ひゃあっ❤️」
呻き混じりの悪態をつくが、皺の外周、お尻の皮膚とアナル粘膜の境界を念入りにブラッシングされると背筋がそり返り、素っ頓狂な声が飛び出した。
ーーーぬぷんっ❤️❤️❤️
「かひゅっ❤️ひっ、ひぃいいんんっ❤️」
尻穴への、予告なしの異物挿入。衝撃が尾てい骨から脊髄を突き抜け、抑えられないエネルギーが嬌声となって飛び出した。肛門は言うまでもなく排泄のための器官であり、物が入ってくる場所ではない。腸に溜め込んだものを漏らさぬよう、尻穴の門番たる括約筋の収縮によって固く閉じられている。
丁寧な肛門ブラッシングが、その鉄壁のガードを崩した。緊張をほぐされた括約筋が、ほんのわずかに緩んだ瞬間。破裂した自らの体組織であるゲル粘液を纏ったぶどう触手が特攻をかけたのだ。
ひとたび排泄が始まれば、途中で止めることは容易ではない。それは本来ありえない事象である肛門への侵入においても同様だった。先端さえ挿入ってしまえば、ぬめりで括約筋の締めつけをいなす粘液と、柔軟な弾力を誇る果粒に押し広げられ、ずるずると異物を飲み込んでしまう。
初めての挿入に驚いた鴇色の粘膜輪の盛り上がりが、キュッと窄まる。菊門の愛らしい抵抗を意に介さず、ぶどう触手の抽送は止まらない。自らを締めつけ、切断しようとする動きに対抗するために凹凸をぷっくりと膨らませて括約筋を押し広げていく。
「うっ、ああっ❤️う、うそ……❤️お尻の中でっ❤️膨らんっ❤️でえぇっ❤️」
ぶちゅ❤️びゅぢゅるびゅぶっ❤️ぶびっ❤️
排泄音に似た、品のない破裂音が響く。肛門括約筋にホールドされた果粒が、ぷちゅりと爆ぜた。膨らみきった皮膜からドロドロとした果肉ゲルが溢れ出し、水蜜の鴇色の肛門皺が白く彩られる。
長い年月を舟幽霊として過ごしてきた水蜜だが、後ろの穴に異物をねじ込まれる経験はこれが初めてだった。アナル挿入の感触に戸惑い、響き渡る破裂音と尻孔をひりつかせる熱のこもったぬめりの迸りに、己が粗相をしてしまったと錯覚し、目尻に涙を滲ませて啜り泣いてしまう。
「ち、ちが……そんな、漏らしてなんか……うぁああっ❤️お、おひっ❤️お尻の穴、熱くなってぇっ❤️」
ゲル粘液に塗れた尻穴が、辛いものを食べた後みたいにヒリヒリする。尻穴だけではない。下腹全体がぐつぐつと燃えるように煮立っている。
皮膚の上からでも即座に肌感覚を鋭敏にする媚毒を、とびきり吸収の良い直腸粘膜から摂取させられるのだ。本来、人体に影響を及ぼす成分は肝臓を経由することで濾過され、その効能は減少する。だが直腸への注入ならば、100%の効能を発揮するのだ。
何本もの触手が押し合いへし合い、抵抗力を失ったアナルへ雪崩れ込む。
「ひっ❤️ひいいっ❤️こわれちゃうっ❤️」
水蜜の悲鳴が、ずりゅずりゅと水気をたっぷりと帯びた粘着音によって遮られる。柔らかくしなる凹凸棒が、弱々しい締めつけで最後の抵抗を試みる括約筋をあっさりと蹴散らし、二本三本と潜り込んでいく。スイングにバイブレーション、ピストンと瀕死の括約筋へリンチの如き責めが加えられた。
「やぁああっ❤️お尻いじめないでぇっ❤️」
懇願空しく、触手たちは我が物顔で直腸を掘り進む。腸で感じる強烈な異物感。排泄物を延々と垂れ流しているような感覚に戸惑う。役目を果たさなくなった括約筋への苛烈な責めに恐怖し、吐き出しそうだ。
「うっ、ああっ❤️ひいっ、ふうんっ❤️あっ、はぁ……あんっ❤️」
苦しげな悲鳴に、時折甘い嬌声が混じり始める。目に見えない腸内細菌のコロニー膜が、ぷりぷりと柔らかく弾む球体の連なりによって腸壁からこそげ落とされ、滲む媚薬粘液がべっちょりと塗布されていた。鈍感なはずの排泄孔が、鋭敏な快楽受容の穴へ作り変えられていく。
「おぉぅ……❤️ふうぅんんっ❤️ああひふぅっ❤️お、ひりぃ……なんで、気持ちよくなって……っ❤️」
ひときわ大きく膨らんだ果粒の凹凸が、括約筋をめくる。目視できないのに、肛門から引きずり出される小さな粒、ひとつひとつの形状を感じ取って気持ちよくなってしまう。
「はあぁっ❤️でるっ❤️でっるうぅっ❤️だめ、だめだめだめぇ……❤️だしちゃ、だめだからぁ……❤️」
括約筋に力を込めるが、ひくひくと痙攣してアナルに刻まれた皺を増やすだけで用を成さない。開ききった尻孔から、ぷりゅぷりゅと恥ずかしい音を立てて膨らんだ果粒がひり出される。ぬめる腸液を滴らせた排泄孔が腸に残ったぶどう触手へ媚びるように絡みつく。ぐぽんぐぽん。挿入と排出を繰り返し、肛門がまためくれ返る。ゾクゾクと悪寒のような快感が尾てい骨から脊髄を駆け上る。
「お尻の穴、おかしくなってる……❤️こんなの変、へんたあ、イィっ❤️ふぁあっ❤️おし、りぃっ❤️」
蕩けた声が止まらない。耳孔から、ドロドロに溶けた脳髄まで漏れ出そうだ。血の池地獄での溺死ごっこで、排泄の快感については知り尽くしているつもりだったが、浅はかだった。排泄を強制された尻穴とは、こんなに背徳的な快感を生み出す器官だったのか。やみつきになってしまいそうだ。
「い、イクゥっ❤️んぁあああああ〜〜ッ❤️❤️❤️」
全身をぶるぶると震わせ、尻孔から頭のてっぺんまで駆け上る性感を享受する。絶頂の快楽信号が絶え間なく脳へと叩き込まれ、瞼の内側がチカチカと明滅した。皮膚感覚が鋭敏になり、手足を拘束する触手による粘液ぬめる締めつけの心地良さに、身体を戦慄かせて押し寄せるオーガズムの波に意識がさらわれる。
「はぁ……あうぅ……くうぅ、はっ、はあんっ❤️」
絶頂を迎え、頭が力なく下を向く。アナルで爆発した性感のエネルギーを持て余し、無意識のうちに腰がへこへこと前後して、更なる責めを求めてしまう。この瞬間を待っていたかのように、触手たちがクリトリスへと襲いかかった。
「ひぃんっ❤️はっ、あああっ❤️❤️」
包皮から真っ赤な顔を覗かせる陰核へ、一本の白い綿毛が覆い被る。 陰核と包皮の隙間へ、細く柔らかな毛先が潜り込んだ。歯ブラシで歯周ポケットの歯垢を磨き落とす要領で、小刻みに振動して露出したクリトリスの頭頂と包皮のスリットを掃除する。
「んぉぅ!?おふっ❤️あはっ❤️ほっ、ほおぉ、ふうぅっ❤️」
小さくともクリトリスは女体で最も神経が発達した箇所だ。そんな弱点を柔らかにしなる繊毛の塊とはいえ、絶え間なく刺激されるのは拷問に近い。処理しきれない快感とこそばゆさで、間抜けな嬌声が漏れ出て羞恥心に油が注がれる。
こしゅこしゅこしゅこしゅ。陰核のてっぺんから角度を変えて包皮との境界を重点的にブラッシングされる。汗とも愛液とも尿ともつかぬ液体が境界線から、じわりと染み出して繊毛を濡らしていく。
「らっめぇえ❤️そこ、お豆虐めないでぇ……❤️ひぃっ❤️いいんっ❤️❤️」
新たな刺激に、水蜜の腰がびくんと跳ね上がった。股座を見遣れば、二本の蛸触手が陰核を挟み込む形で包皮へと吸盤を吸いつかせていた。
ずりゅんっ❤️
「んひいいぃぅっ❤️おぉ……んんあああっ❤️❤️」
頭部が大きく後ろへ仰け反り、形のよい鼻先が天を衝く。触手が張りつかせた吸盤を一気に根元まで剥きあげたのだ。同じように、大陰唇も蛸触手によって左右へびらり……❤️と大きく割り開かれていた。
「ぎぃっ❤️ひふっ、うぅ……❤️そんな、見せつけない、でぇ……❤️」
挨拶がわりのクリブラッシングを終えた綿毛が鼻先に突きつけられる。ふんわりと愛らしい丸みを帯びていた綿毛はねっとりと濡れ光り、ダマになった愛液が蜜のように先端部分を重くしならせている。自らの分泌した恥ずかしい体液が、綿毛をこんな風にくたびれさせて消耗させてしまった事実を突きつけられる。
「ああ……ごめんなさい……やっ、えっちな匂い嗅がせないで……❤️んっ、んんぅぅ❤️すん、すっ❤️んぁああ……❤️」
自らのクリトリスと包皮を掃除した綿毛を鼻先に押し当てられて、恥ずかしいのに鼻からスメルを吸引してしまう。ほんのりとアンモニアのツンとした香りに、磯の香り。ねっとりと鼻腔に絡みつくような生々しい臭いは、包皮のスリットに付着していた恥垢によるものか。心身ともに責められ、開帳されたシェルピンクの粘膜からはとぷりと粘り気の強い愛液が分泌される。
「んぁあっ❤️登ってきてるぅっ❤️うねうねしないで……❤️はっ、はうぁあっ❤️」
とろとろと愛蜜を滴らせるクレヴァスを、綿毛と肉房が胴体をくねらせながら駆け上っていく。割れ目から溢れる淫蜜を綿毛がモップがけし、保護粘液を剥ぎ取られた膣口を果肉の凹凸が嬲りながら、滲ませた媚薬粘液で上塗りする。
「んんぅっ❤️ああ、おぉうぉっ❤️ひいいいっ❤️」
粘膜のシールドを剥がされた弱点で味わう果肉の大小様々な凹凸で膣穴を擦り上げられるのは、堪らなかった。快感よりも刺激の強さで背がそり返り、ぐっと噛み締めた歯の隙間から嬌声まじりの悲鳴と唾液が漏れる。
蛸触手の吸盤によって剥きあげられたクリトリス。ふるふると震える肉真珠の左側を綿毛が、右側を果粒が挟み込んだ。
「まって、待ってくださ……っ❤️クリちゃんをそ、そんなので責められたらぁああああっ❤️❤️」
静止の言葉を言い終わらないうちに、触手たちのクリトリスリンチが始まった。綿毛がねっとりとした愛液の飛沫を撒き散らしながら高速スピンを開始する。繊細な陰核を傷つけないよう、優しく優しく左半分を撫で回す。回転ブラシに弾かれた柔らかな肉豆が、今度は規則的に前後に抽送を行う果粒連なるロープに食い込んだ。
「ぅああっ❤️❤️おふっ❤️おおっ❤️❤️やっ、はぁああっ❤️ひいいいぃんっ❤️❤️❤️」
小さな陰核とはいえ、根元までしっかりと剥きあげられた肉突起は果粒の凹凸に引っかかり、綿毛のブラッシングとは違うトルクたっぷりの抽送でぬちゅぬちゅと右側面を可愛がられる。
「た、助けぇ、てぇ❤️こんなぁあああっ❤️はぁひいいいっ❤️」
船幽霊時代に自らが沈めた犠牲者たちから飽きるほど聴いたであろう言葉を、被虐地獄に溺れながら口にする。わずかに自由になる腰を左へ逃せば洗車機のごときブラシが、真っ赤に張り詰めた肉豆の表層を掻き回す。男のペニスでいうカリ首の部分をブラッシングされると、ヒリヒリとした痛みと共に暴力的な被虐摩擦の快感が脳を痺れさせた。
「おっ、おぉぅぉっ❤️んぶぶぶぅぅ❤️んん、ぶうぅっ❤️」
ピンク色に茹だった脳へ過負荷がかかり、一瞬意識が飛ぶ。が、すぐさま陰核拷問の強すぎる快感によって覚醒させられる。怯えて腰を引こうとするが、クリトリスを磔にしている蛸吸盤の力が強く、びくともしない。逆に責めから逃れようとした不届な牝を躾けるかのごとく、左側へと引っ張りあげた。神経豆が綿毛ブラシの中へ頭から突っ込み、しゃりしゃりと擦りあげられる。
「んぐううぅっ❤️クリ、くりとりすがぁっ❤️死ぬっ、しんじゃうっ、からぁあっ❤️止めてぇ❤️」
瞳から大粒の涙をぽろぽろと零し、イヤイヤと首を左右に振りながら絶叫する。人語を解さない触手への懇願など、届くはずもない。むしろ空気を震わせる女の悲鳴は、彼らにとって活性化を促す周波数帯なのか、責めはますます激しくなるばかりだ。吸盤によって陰核根元がぐいと引っ張られ、高速スピンする綿毛の海にクリトリスが沈められた。
「ひいぃっ❤️ふぁああああっ❤️んぎいぃっ❤️おおぉっ❤️」
血の池地獄の水面でぷかぷかと浮かんでクールダウンを満喫していた時の、王子様然とした端正な表情は跡形もなく消え去り、獣じみた悲鳴を喚き散らす哀れな少女の姿がそこにあった。かつて海に沈めてきた屈強な船乗りや快活な漁師たちも、死の間際には今の自分のような断末魔の悲鳴をあげながら事切れていた。快楽地獄の中で犯した罪の重さを思い知らされるが、後悔や懺悔を地獄の底でどれだけ叫んでみても神仏には届かず、女体を貪る触手を喜ばせるだけだ。
「はひぃっ❤️ほぉおっ❤️はっ、はぁ……はひっ……へぇ……?」
突如としてスピンブラシの海に沈められたクリトリスがぐいと右側へ引っ張りあげられ、摩擦地獄が止んだ。水揚げされた陰核は真っ赤に腫れ、元の小粒の愛らしい肉真珠から、小指の先ほどのサイズへとみっともなく肥大化していた。涙と鼻水と涎にまみれた無様な顔で、頭に疑問符を浮かべる。自らの罪を悔いたことで赦され、責め苦が終わったのか?
「はぁ……はっ、ふうっ、ああ……!」
蜘蛛の糸の如く、一本の触手が水蜜の前へ現れた。半透明の細長い胴体。表層はぬめぬめと艶を帯びて滑らかだ。その先端は花びらと雄蕊が抜け落ち、雌蕊だけになった植物を思わせる形状をしていた。
「あ……な、なに……それ……?」
一見、無害そうな可愛らしい見た目をしている触手ほど、施す責め苦は激しくねちっこい。心身ともに嫌というほど刻み込まれた認識が、指で容易に千切れそうな繊細な造形の雌蕊を忌避させた。悲鳴に反応するように、力なく垂れ下がっていた雌蕊が鎌首をもたげ、息も絶え絶えのクリトリスへと近づいていく。
「やあっ、近づかないでっ!もうやだぁっ!!!
水蜜の予感は的中した。細長い胴体のさらに引き絞られた先端の吐出口から、勢いよく液体が噴き出した。初弾が恥丘へ叩きつけられ、飛沫を撒き散らす。人の手を離れた散水ホースのごとく先端部が暴れ回り、鼠蹊部から下腹、太ももへと滅茶苦茶な軌道で正体不明の液体を浴びせてくる。
「あぅっ、ひんっ❤️なに、これ……あ、あついぃ……❤️」
水蜜の色素の薄い皮膚を叩く液体は、熱かった。いや、液体そのものが熱いわけではない。濡れた箇所の血流を活性化させる効果があるらしい。その証拠に、初弾で飛び散った飛沫が触れた手首。長い年月止まったままの青い静脈がドクドクと脈打っている。
皮膚感覚が鋭敏になり、白い肌が熱い温泉に長時間浸かったように赤く火照り出す。血色の良くなった身体とは反対に、水蜜の顔は青ざめる。皮膚に触れただけで冷たい舟幽霊の血潮を活性化させる液体を、弱点に噴射されたらどうなってしまうのか?怖気立つ予見は、的中した。
「んぅううッ!?❤️❤️❤️あっ、ああああ……っ❤️ほっ、ひいぃっ❤️」
雌蕊からの熱い迸りが、蛸吸盤によって傾けられたクリトリスの根元へ直撃した。包皮によって守られていた敏感な箇所への的確な射撃。その圧倒的な勢いに、肥大化したクリトリスがぐにゅりと押し負ける。倒れかけた陰核のカリ部分を柔らかく支えたのは、動きを止めていたぶどう触手の顆粒だった。液体を吸収した陰核表層がじくじくと熱く疼きだす。
「あ、や、たすけ、それ死んじゃう、しんじゃうからぁ……っ!?ああっ❤️」
媚薬粘液の噴射を受けて、肌感覚は通常の何倍にも高まっていた。肌を撫でる風のそよぎだけでも身悶えしそうなほどに心地良い。この状態で先ほどのクリ摩擦を受けてしまったら、どうなるのか。今の水蜜には、自らのクリトリスに添ってゆっくりと前後し始めた柔らかな粒々が、チェーンソーに相当する凶器に感じられる。これから施される責めを想像し、涙で瞳が溺れそうだ。
「ううぁあああっ❤️んうぅぅぁあっ❤️おおほっ、ほぉおおおっ❤️❤️❤️」
ぷヂュルッ❤️ぢゅブっ❤️ぢゅぞぶっ❤️ヂュるッ❤️ブヂュりゅヂュルッびゅぢゅヂュるッ❤️
水っ気たっぷりの汚らしい摩擦音と黄色い嬌声が響き渡る。小さな粒々のひとつひとつが剥き出しの神経棒へぴったりと密着し、擦りおろす勢いで高速抽送を始めたのだ。
「ぁあああぅぅぅっ❤️ぁぐぅ、そこ、イっ、っっ❤️」
あまりの刺激の強さに首を左右に振り乱し、声も出せなくなる。勢いよく叩きつけられる粒々はその大半が衝撃に耐えられず、陰核の表層でポップコーンみたいに弾け飛んだ。
「ひいぃっ❤️ひいんっ❤️ひふっ、ううぁ❤️やだっ❤️おかぢぐなるっ❤️これおかしくなるからぁああっ❤️ぐるっ❤️くるっちゃっううぅぅっ❤️」
下半身を痺れさせる粒々の破裂。薄い皮膜から、白濁したラードみたいな粘液塊がぞるんと溢れ出し、クリトリスをデコレーションしていく。泡立てた石鹸程度では、二度三度と洗い流しても滑りが完全には落とせないだろう。そのべっとりと汚れた箇所を、雌蕊からの容赦ないジェット水流が直撃する。
「らぁ、らめ、❤️お、おおきいのきちゃううぅっ❤️おぐ……こわいのっ❤️すごいの、おかしくなぐうぅぅぅっ❤️❤️❤️」
右側面は弾ける粒々、左側面は媚薬水流の二刀流でクリトリスを虐められる。逃げようにも、手足はがっしりと拘束されていて胴体をくねらすことしかできない。いつ終わるとも知れない性拷問がもたらす被虐に、脳神経が焼き切れそうだ。
「っひぃ!?んぐぅ❤️ぁ、あううぅっ❤️」
責められているのは、クリトリスばかりではない。尻孔に潜り込んだ触手が存在をアピールするように、うねうねと蠢き始めた。すっかりアナルに馴染んだ大粒の果粒が直腸の奥、S状結腸との境界まで到達していた。便を押し留めるために盛り上がった小高い肉襞が、重量感たっぷりの連なりに押し潰されていく。
「おっ❤️ぐっ、んぐうぅっ❤️ごっ、おおぉっ❤️」
長い年月を共に過ごしてきた寺の面々も耳にしたことがないであろう野太い嬌声。無理もなかった。直腸と結腸を繋ぐ肉襞は、これまで柔らかな排泄物以外のものを通過させた経験がないのだ。圧倒的な重量と熱さに焼き潰され、平らに均された箇所から、ぐぽぐぽと品のない卑猥音が奏でられる。
「ぉおッ❤️おひりっ❤️うぐいぃぅッ❤️あたま、まっひろになって……ッ❤️❤️」
歯をギリギリと喰いしばり、嬌声とも呻きとも取れない声が漏れ出てしまう。これまで味わったことのない苦痛と快感のマリアージュ。ピンク色の信号が、決壊したダムからの濁流のごとく脳へと流れ込んでいく。理性など、保っていられる訳がなかった。
「ひいいぅッ❤️ふぃぎぅッ❤️ぎぃっ❤️んおおぉぅっ❤️」
脳をドロドロに蕩かせる、甘く重いオーガズムが水蜜を襲う。凛々しさと愛嬌を感じさせる整った顔は今や、涎と鼻水にまみれ、静かな凪の海に灯る夜行虫の輝きを秘めた瞳が打ち寄せる情欲の大波を受けて、ぐるんと上向いて転覆した。
「ぉおお……❤️はぁ、はああっ❤️っおっ❤️ぁあああんぅ❤️」
血に飢えた鱶の如く、快感の海へと投げ出された哀れな船幽霊の身体へ触手が殺到する。
触腕が先端に備えた吸盤でもって大陰唇を捉える。ぐぱりと左右に開かれると、熱くとろみを帯びたラブジュースを溢れさせるシェルピンクの秘裂が露わになった。しなやかにぬめる極太の触腕が二本まとめて膣穴へ侵入してくる。
「うああぁっ❤️やだっ❤️こんなのぉ❤️やめてよぉっ❤️ひひ、いいぃんッ❤️」
狭い膣道の入り口がめいっぱい押し広げられた。ギチギチと破滅的な音が股の間から響いている。挿入されているのが柔らかな蛸の軟体でなければ、膣穴は引き裂けていただろう。びっしりと張り巡らされた吸盤が肉襞の一枚一枚へしっとりと吸いつき、触腕が大きくうねった。
「ぉおっ❤️おおおぉおっ❤️❤️❤️」
巨大なナメクジが尺取り虫のごとく軟体をうねうねと蠢かせながら奥へ奥へと進んでいく。前進するたび、波打つ触腕が複数の性感帯を同時に刺激し、ちゅぱちゅぱと吸いつく吸盤が肉襞を引き伸ばす。こんこんと湧き出る愛蜜と触手が分泌する粘液がこねくり回され、水飴を練るような粘り音が響き渡る。耳からは羞恥と興奮が、下腹から脊髄からは、びりびりとした悦楽のパルスが脳を翻弄する。
「ああああぁぁぁーっ❤️」
「ひぎっ、んぎっ❤️いいいぎぅゅ❤️」
頬が真っ赤に染まり、羞恥に火照った熱が性感のエネルギーと反応して、脳と子宮を蒸し焼きにする。絶え間なく浴びせられるオーガズムに「女」としての村紗水蜜の理性は、湯煎されたチョコレートのようにドロドロに蕩けていく。
「んっ、うぐうぅっ❤️ふっ、うふぅうっ❤️」
水蜜が下唇を噛み締め、痛みで理性を保とうとするが、声を抑えたことでかえって快感のエネルギーは行き場を失って、身体をぐるぐると循環していく。乳房の硬くなった先っちょが、触手たちに嬲られ続けているクリトリスが、じんじんと淫らな電気信号に痺れ続けている。
もう、水蜜にはこの責めにどう対抗すればいいのか分からない。いっそ、全てを投げ出して快感の海へ溺れてしまえば楽になれるのに。そんな考えが絶頂と短いクールダウンの一瞬に浮かんでは消えていく。時間が経つほどに快感に抗う選択肢に霞がかったようなモヤがかかり、「犯されること」を享受することしかできない「穴」へと身体も脳も造り替えられていく。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
「お、おしっこの穴に、お、奥まできて、るうぅっ❤️きてるよおぉぉ……❤️」
絶え間なく滲み出す粘液に濡れた雌蕊が、しなやかに曲がる柔らかな弾力抽送でもって水蜜を責め立てる。クリトリスの根本を押し上げるように、繊細な尿道粘膜を執拗に擦り上げる。最初に感じていた不快感と痛みは薄れ、繰り返し塗りたくられる媚毒と摩擦によって排泄の穴である尿道もまた、性感帯へと開発されていた。細長くも先端と中ほどが膨らんだ雌蕊の形状は、穴を穿り返して快感のスポットを押し広げるのに最適だった。熱い小水を常時、垂れ流しているような排尿感がたまらなく背徳的で、水蜜のマゾ性が開花する。
膣で蠢く触腕が、その先端を臍の裏側辺りに食い込ませると、ぐりぐりと押し当てる範囲を広げながら水蜜のGスポットを探り当ててしまう。先っちょで、こしょこしょとくすぐるように刺激されると、全身の毛穴が総毛立つような快感が走り、自分の意識とは関係なく腰がヘコヘコと前後する。
「っ、んひぃいぃっ❤️そ、そこぉぉ、あっ❤️そ、そんなにぃ、ぉおっ❤️ぉはあぁ❤️❤️」
Gスポット責めに連動して、尿道内の雌蕊も悪さを始める。わずか数センチの薄い肉壁隔てた内側をトントンと叩きながら、触腕が舐っている箇所へと進んでいくと、くにゅくにゅと波打つように蠢いた。牝の弱点を内側から種類の異なる快感刺激で挟み撃ちにされて、性経験の薄い水蜜が耐えられる筈もなかった。
「っっ〜〜っ❤️❤️❤️ぉ、ぉおぉおおおっ❤️」
前後からGスポットをすり潰される人外の責めに、水蜜の口から乙女が発してはいけない悲鳴とも嬌声ともつかない鳴き声が発せられた。唇の端に溜まった白い泡が唾液とともにおとがいへと流れ落ちていく。
全身を駆け巡る快楽エネルギーが乗算され、秘裂からは、とぷとぷと粘り気の増した愛蜜が溢れ出してくる。自慰行為の際に指に付着した愛液などととは粘りも香りも比較にならないほどの、まさに本気汁だった。
尿道と膣孔がぐちゅぐちゅと弄ばれ、クリトリスにも綿毛が絡んできた。わさわさと細かく柔らかな毛による愛撫は、通常ならば、くすぐったい程度の刺激に留まる。だが、散々に開発された淫核は、女性器のペニスと言っても過言ではないほどに肥大化している。ペニスとは剥き出しの神経棒だ。クリトリスならば面積が小さいために刺激できる箇所は極小だ。それでも絶頂を感じるほどの快感センサーとして優れた機能を有している。それが小指の先ほどに面積が広くなったということは、感じる快感も何倍にもなったということになる。
綿毛が陰核の先っちょを挟み込んで、こしゅこしゅと優しく撫でる。それだけで水蜜は身体をのけ反らせ、大きく開いた口を戦慄かせる。女の身体でありながら、男の射精時のオルガズムスに匹敵する快感の大波が陰核の先端を襲う。だが、牝のペニスに射精機能など備わっていない。射精寸前の切なくもどかしい快感を帯びたまま、執拗に擦りあげられる。
「ひぃああっぅ❤️あんぅ、んんんっ❤️あっ、ぁあああぉぉ❤️❤️」
一箇所だけでも頭が真っ白になるような快感を、複数箇所で同時に味あわされるのは堪らなかった。尻孔で絶頂すれば尿道と繋がったPC筋も収縮し、内部で蠢く触手の凹凸を食い締める。積み重なったピースが連鎖で弾け消えるパズルゲームのごとく、快感の膜が全身のあらゆる性感帯で弾けた。
◇◇エピローグ◇◇
黒い漆塗りの膳に朝餉が並べられている。
麦と米が六;四の割合でふっくらと炊き上げられた麦飯。その横には、すり下ろされた山芋のトロロ。生卵。沢庵に大根の葉の漬物。白い素麺がたっぷり入った煮麺。質素ながらも栄養を考えたメニューの中で、ボリュームのある煮麺がアンバランスだ。
「今日は煮麺ですか。ずいぶんと量が多いですね」
「檀家からの貰い物の素麺が余っててね」
「寒くなってきたし、あったかいもの食べられるの嬉しいな」
星の問いかけに一輪が応え、響子が小さな頭を左右に揺らして喜びを表現する。命蓮寺の面々が食を共にする板の間でのやり取り。なんて事のない、いつもの日常がそこにあった。
血の池地獄での一件から二週間が経っていた。あの後、意識を失った私は星とナズーリンによって救出されたらしい。頻繁に出掛けては異臭をかすかに漂わせて帰寺する船幽霊を不審に思い、追跡のアイテムをコートに仕込んでいたとのことだった。二人は多くを語らなかったし、聖にもこの事は伝えていないとのことだった。血の池地獄に通っていたことではなく、触手に犯され痴態を晒していたことが聖に伝わることで、私が傷つくことを避けたのだろう。
「「いただきます」」
板の間に響子の大きな声が響き、それに合わせるように皆で合掌し、椀に手を伸ばす。
丁寧に擦りおろされたトロロを、ひと啜り。醤油などはかけない。ひんやりと冷えた粘りが舌の上に広がっていく。味付けされていない、トロロの繊細な味わい。咀嚼するたびに口内の熱と唾液で攪拌され、甘みが増していく。
「ちゅるちゅるちゅるちゅる」
「行儀が悪いですよ、響子。静かに啜りなさい」
「おかわりあるから、そんなに急いで食べなくてもいいのよ」
小気味よい音を立てて麺を啜る響子を、星が嗜めた。給仕係の一輪が、空になった椀に新たな煮麺を注ぐ。朝冷えのする板の間に、白い湯気が立ち昇る。沢庵を噛む聖の口元が綻んでいた。熱心に見つめていたせいだろうか、私の視線に気づいた聖が目を合わせ、柔らかく微笑んだ。
これまでも、これからも、ずっと続いていく命蓮寺の日常。今までは当たり前だった生活が、あの経験を経てから尊いものに感じられる。
「あむ……んっ、もぐ……もぐ……」
椀から箸で摘んだ麦飯を咀嚼する。甘く柔らかな白米と香り高い麦。瞳を閉じ、食感の違いを歯と舌でじっくりと味わう。麦の割合が多いため、口内がパサついてくる。塩っ辛く漬けられた大根葉を口にすると、漬物から染み出す水分と、しょっぱさに反応して唾液の分泌が促される。口中に広がる旨味を堪能し、熱いお茶で流し込む。
「……はぁ」
深くため息をつく。安堵の嘆息だ。救助された当初は衰弱し、胃が食物を受けつけなかった。当然だ。あんなものを口中にねじ込まれ、臭くぬめる粘液を幾度も嚥下させられたのだから。口にものを入れることが完全にトラウマになっていた。歯を磨くのも、口を濯ぐのも困難だったのが、皆の介助の甲斐あって、こうして朝から食事を味わえるようになったのだ。
もし、星たちが私を探しにきてくれなかったら、どうなっていただろうか?
きっと今日のように微笑ましい団欒で美味しい朝餉を満喫などしていなかっただろう。大切なひとを失った状態で送る生活の味気なさを、私は知っている。なのに、自分の欲を満たすために血の池地獄に通い、破廉恥な遊びに興じていた末にああなった。仲間を裏切った罰だったのかもしれない。
申し訳なさと恥ずかしさがこみ上げ、頬が火照る。同時に、下腹がじゅくじゅくと疼き、股の間から切ない衝動がこみ上げて来た。
「あ……」
太ももをぬめる体液が伝う。
ーーああ、こんな朝から、まただ。
精神を蝕むほどの陵辱によって、私は後遺症を患っていた。
「羞恥心を感じると心身ともに発情してしまう」
一度この発作が起きれば、頭の中は淫らな考えが次から次へと溢れてきて止まらなくなる。春画本など読んだ日には、紙に書かれた女たちの痴態にシンクロして気を失うまで自慰行為に耽ってしまうほどだ。
何十倍も敏感になった身体は、ほんの少しの刺激で快感を覚えてしまう。もどかしさに両腿をもじもじと擦り合わせながら、椀へ指を伸ばす。これだけの動作で、さんざんに弄ばれた真っ赤な乳首と陰核が、黒いインナーの繊維に擦れて発情の火が点る。
「……ふっ、ふうぅ〜〜ッ」
漏れ出る嬌声を、熱い煮麺を冷ます仕草でなんとか誤魔化す。息を深く吐いたことで身体が弛緩し、肌感覚は鋭敏になる。耐えることも逸らすことも出来ない快感が四六時中、私を苛み、記憶が呼び起こされる。忌まわしくも恋しい、あの陵辱の記憶。
ーー鎮まれ。鎮まれ。
泡沫のごとく湧き上がる煩悩の数々を、心の中で読経を唱えながら、追い出そうとする。身体の方は、もうダメになっていた。下着のクロッチ部分は保水力を超えた愛液で濡れそぼり、尻に敷いた座布団まで汚している。
今の私は、導火線に火のついたダイナマイトだ。このままでは快感に引っ張られて皆の前で自慰を行ってしまうことは確実だった。心が悦楽色に染められる前に、身体が言うことを聞かなくなる前に、食事を終えて部屋に戻らなければ。
震える箸先で沢庵と大根葉の漬物を摘み、口に運ぶ。コリコリシャッキリとした小気味よい食感と塩っ辛い葉物の青々しい味わい。唾液が口内に溢れ、一瞬だが食欲によって性欲が上書きされる。追加で麦飯をかきこむと、煮麺を啜る。一同の中で、一番最後によそわれた椀なので出汁も麺も舌を火傷しそうなほどに熱かったが、性色に混濁した意識を回復させるには丁度よかった。
「食欲が戻ったみたいで安心したわ。おかわりあるけど、どう?」
「ん……ありがと。もうお腹いっぱいだから遠慮しとく」
笑顔で汁椀へおかわりをよそおうとする一輪へ断りと感謝の言葉を告げる。他の面子は食事を続けながら私を見つめ、嬉しそうに微笑んでいた。
あたたかな眼差し。後遺症のせいとはいえ、邪な想いを湧き上がらせていた心が罪悪感でキュッと締め付けられる。同時に、この心強い仲間たちの想いに応えるために自らが招いた軽率な行動を反省し、立ち直らなければ。
強く決意し、椀に残った山芋に醤油と生卵をかけて掻き回す。真っ白なトロロが弾けた黄身と醤油に彩られ、白から黄金色へとグラデーションを変化させる。残りの麦飯へ中身を注いで、ずるずると音を立てて啜った。
「んっ、あむ……ずる、ずるる……」
美味しい。生卵とトロロにコーティングされたことで、麦飯の粒感が際立つ。新鮮で滋養のある食事。消化はおろか、まだ嚥下すらしていないのに、もう健康になったような錯覚すらしてしまう。
ーーぬるり。
「うっ、うぇ……っ!あ、うぅ……」
突然の嘔吐感。喉の奥に苦いものがこみ上げている。箸を持ったままの掌を口元に当てがう。目を見開き、覆った指の間からうめき声を漏らす私を目にして、一輪が呆れたような表情で湯気の立った湯呑みを差し出してきた。
「病み上がりなのにガッつくから胃がビックリして咽せるんだよ。ほら、お茶」
「ご、ごめ……んく、こく……」
熱い茶が口内のぬめりを洗い流し、食道を逆流してきた苦味を胃の腑に押し戻す。だが、嘔吐感は未だに拭えない。口内に残る異物感、痰を思わせるカラザと呼ばれる卵白の一部がその正体だった。流し込まれた茶によって熱せられ、凝固したタンパク質がぷるぷると舌先に張りついて震えている。
卵白のぬめりとカラザのぷりぷりとした弾力は、血の池地獄の触手が私に浴びせるように飲ませた精液を強く連想させた。頭と下腹が再びカッと熱くなり、瞳が潤んでいく。
羞恥心でスイッチが入るメンタル由来の発症だけかと思いきや、触手をイメージさせるものを肉体で知覚した場合にも発情してしまうように、肉体にも傷痕が刻み付けられているらしかった。
頭の中で警報が鳴り響き、発情の大波が押し寄せる。はやくカラザを吐き出さなければと頭では理解しているのに、舌はまるで口内射精された精液を攪拌するように、れろれろと真っ赤な舌を蠢かせてタンパク質の塊を弄ぶ。
ーー欲しい。欲しい。あの生臭くてドロドロしたものをもう一度味わいたい。喉奥をずるずると太いので押し広げられながら、口内に溢れる精液で溺れたい。
刻みこまれた被虐の悦びが、身体と精神に深く根を張っていた。意識を取り戻した直後、ナズーリンから例の触手は星が退治したと聞かされた。
「悪癖というのは、そうそう抜けるものじゃない。血の池地獄を再訪しても、これからは安心安全というわけだ。ふふ、冗談だよ。これに懲りたら、あそこに限らず水場遊びは控えるんだね」
軽口を叩くナズーリンに身体を拭き清められながら私は俯き、下唇を噛んで震えていた。
ーー触手が消えたから、安心?あの触手が消えてしまった……?もう二度と、あんな思いはしなくて済む。なのになぜ、私は震えている?己の惑業を思い出して、恥じているから……?違う。私は、喪失感に苛まれているんだ。自分の身も心も、魂まで溺れさせてくれる存在を失ったことを。
「……ごちそうさま。先に洗い物、片付けておきますね」
ふらつく足で立ち上がり、膳を抱える。太ももから垂れた透明な粘液が座布団の間にねっとりとした糸を引いて落ちる。拭き取って誤魔化す余裕はなかった。咎められたら、トロロを零してしまったと言い訳すればいい。病み上がりなのだから、この程度の粗相は大目に見てくれるだろう。
「だxxじょxxxx?」
「無xxxにxxxせなさx」
一輪と聖が心配そうに声をかけてくるが、何を言っているのか聞き取ることが出来ない。耳の奥、もう存在しないはずの綿毛が私の鼓膜を撫で、カサカサとノイズを撒き散らしていたから。船幽霊が触手の幽霊に取り憑かれるなんて、お笑いだ。それとも私の頭がおかしくなって幻聴を耳にしているのだろうか。
「大丈夫です。ありがとう」
かろうじて聞き取れる言葉から内容を察し、舌で弄んでいたカラザを飲み込みながら適当な返事をする。二人はそれでも心配そうに見つめていたが、私はその視線から逃げるように団欒に背を向けた。
「はぁ……はあぁ……っ、ふっ、うぅ……」
丁寧に掃き清められ磨かれた廊下。艶々とした板木に、股座からポタポタと滴る汁が道標を刻む。歩みを進めるたび、触手に開発された乳首と陰核が着衣に擦れ、私を苛む。吐く息は白く、ひどく青臭かった。懐かしい、恋しい臭いだった。
いつもの三倍の時間をかけて辿り着いた着いたのは、調理場だ。洗い場に膳を置くと、膝がガクガクと震えていた。疲労ではなく発情によるものだ。身体だけではない。机の角も、調理道具の数々も股座を擦りつけるのに格好な性玩具に見えてくる。重症だった。今までこんなに頭の中が性処理の欲求に取り憑かれたことはない。
「はやく……済ませて部屋にもどって……ううぁっ❤️はあぁあっ❤️」
部屋に戻って自慰行為で昂りを鎮めなければ。そう考えただけで頭の中は自室の箪笥奥、下着類の下に隠した蛍光色の卑猥玩具で乳首を、膣を、尻孔を虐める妄想が駆け巡る。
「だ、め……❤️駄目だからぁ……❤️こ、こんな台所でおな、オナニーなんて……そんな……そんな」
ーーしてはいけないことをするのは、気持ちいい。
ーーみんなの団欒を彩る食材を調理する場で、罪悪感をスパイスに穴をこねくり回すのは、きっと気持ちいい。
ーーやっちゃえ。バレないから。バレたっていいから。見てもらおう?
そう囁く声が聞こえる。これは私の心の声なのか、鼓膜に取り憑いた綿毛の幽霊の囁きなのか、もう何も分からなくなっていた。
「う、うるさい……うるさい……ッ!」
誘惑を払うように、被りを振る。指が勝手に自慰を始めないように、淫猥に茹った頭を冷やすために、洗い物の椀を掴んで水桶の中に沈める。秋の深まりとともに、桶水は痺れるほどに冷たい。指先の毛細血管から、火照った熱と思考がほんの僅かだが引いていくのを感じる。
「だいじょうぶ……大丈夫ですから……あり、がとう……ありがとう、ございます……」
無意識のうちに、板の間で聖たちに返した言葉を繰り返していた。己の欲望を満たすための惑業によって大切な仲間たちをふたたび裏切らないよう、祈りと決意を込めて読経を唱えるように。はたから見れば熱病に浮かされた患者の戯言にしから映らないだろう。
水の中に沈められた椀を手に取った。米や芋の澱粉質は、水に浸けた程度では落ちてくれない。食物のぬめりが付着した椀の内側へと指を滑らせる。指紋が漆塗りの滑らかな表層を撫でるたび、キュキュッと突っ張る感触が指先から伝わってくる。ぬるり。米粒に触れていた箇所に付着したぬめりで、指が滑る。
「ぬるぬる……していますね。ああ……」
血の池地獄に生息していた触手も、こんな風に身体を粘膜で纏っていたことを思い出す。椀を洗うための指先を動かす動作が、脳内では掴んだ触手への手コキ奉仕へと変換される。ぬめりを感じる度、腹の奥から淫らな熱が沸き上がり、全身を駆け巡る。
「ぬる、ぬる……ぬるぬるぬる……」
私は、椀のぬめりを擦り落とすことに夢中になっていた。祈りと決意の読経を囀っていた口は、今や意味を成さない鳴き声へと変わっている。眩暈がする。ほんの一瞬、瞳を閉じると、瞼の裏でピンク色の触手たちが手招きするように蠢いていた。
「あ……」
椀を洗い終わり、指先に感じるぬめりが途絶えたことで、ふと我へと返る。桶水の中で椀を掴んだままの左手は、感覚がなくなるほどに冷たくなっていた。反対に、右手の親指と人差し指が信じられないほどに熱い。
「え?わ、わたし……なにして……?」
眼下に広がるのは、洗い落とされた食物のデンプンによって、水飴の如きとろみを帯びた水鏡。うっすらと白く濁った水面に、それが映り込んでいた。
襟に走る三本のストライプがぐにゃりと曲がって乱れ、錨紋章が刺繍された小ぶりの帽子は、今にも桶へ落水しそうだ。透けるように白い左手が桶水の中で椀を掴んでいる。右手の先、親指と人差し指がセーラー服の上から右の乳首をぐにぐにと激しく弄んでいる。
「え……?し、知らない……いつの間にこんな……ああ……っ!」
椀を洗っていただけなのに、瞬きした一瞬で意識を失い、身体が勝手に自慰を始めていた。桶水から指先の感覚の無くなった左手を引き揚げる。ぷるぷると小刻みに震えているのは、冷たさによるものだけではない。日常生活が性由来の後遺症によって蝕まれていることへの恐怖が、私の身体を震わせていた。
「んんぅうっ❤️うあっ、ふっ、ううん……❤️」
今度は己の口から漏れ出た嬌声によって肌が粟立つ。意識は戻り、冷感による痛みすら覚えているにも関わらず、右手での乳首自慰を止めらずにいた。止めなければ。自由になる左手で、右手首を掴んだ。
「とまっ❤️って……ぇ❤️もぉ……こんな身体、いやぁ……❤️」
細い手首に左手の五指が絡みつく。ぴたりと押し当てると、指紋の先から火傷しそうなほどの熱が伝わってくる。悴んだ指先があたたまり、力が湧いてくる。右手を乳首から引き剥がして、それから……。
ーーぐにゅり。ぬちゅ、ぷにゅんっ❤️ぐちっ❤️ぐにゅぐにゅ❤️
「んぁっ❤️ひぃっ❤️ふうぅんっ❤️ああんっ❤️」
背中が弓なりに反り、踵が浮き上がる。自由に動かせるはずの左手が、乳首を掴んだままの右手首を掴んで胸へとギュッと押し込んだのだ。指圧で潰れた肉の芽から、脳と子宮へ被虐の電気信号を流し込んでくる。体制が崩れ、頭に載せた帽子が桶へと落水した。
「んううぅ、うぐっ❤️ふうぅ❤️ふぎぃ……❤️ひんっ❤️ひいぃぃっ❤️」
食いしばった歯の間から嬌声が溢れ出し、口端からおとがいへ、唾液が流れ落ちる。身体が触手のトラウマによって完全に支配されていた。錨マークを刻み込まれた帽子が水の中へ沈んでいく様を見下ろしながら、私は正気を手放した。
両手の指先が、金庫のダイヤルを回すように乳首をくりくりと弄ぶ。左へ二回転、右へ三回転。オルガズムスの解錠パターンを探るように丁寧に、ねちっこく指紋が滑る。人差し指が跳ね、乳頭をリズミカルにノックする。
抑えられない性感が胸の先っぽから炸裂し、啜り泣きの声をあげながら首を左右に振って心地よさを享受する。快感に身悶えするたび、お腹の奥がキュンキュンと疼いて首の後ろから多幸感がこみ上げてくる。
今まであんな苦しい思いをして、何を我慢していたのだろう。こんなに幸せなのに、こんなに気持ちいいのに、もっと幸せになりたい。もっと気持ちよくなりたい。
洗い場の野菜かごに手をかけ、野菜を漁る。きゅうりは棘が生えており、ナスは挿入するには太すぎる。形は悪くないが、人参は固くて痛そうだ。風邪を引いた時、ネギを後ろの穴へ突っ込むと熱が引くという。良い機会だし、試してみようか。
「あぁ……これぇ……❤️」
ほどよい太さと柔らかさ。茶色の皮には無数のひげ根が生え散らかっている。純白のぬめりを艶光らせる切断面に、視線が釘付けになる。朝食に出されたトロロの長芋だ。傍らに置かれていた包丁を掴み、皮を剥いていく。ぬろん。ぬろん。切り裂かれた箇所がペロンとめくれ、キラキラと光る粘膜が糸を引く。
「はぁ……綺麗……❤️」
見惚れながら、包丁で剥き上げた可食部分の形状を整えていく。膣を押し広げつつ、傷つけないよう先端は丸く太く。胴の部分は抽送を楽しめるように波状にカットする。
「はっ❤️はぁあっ❤️こ、これぇ……❤️絶対気持ちいいぃ❤️」
ぬめりに塗れた指で完成した長芋ディルドを掲げる。全長三十センチの長芋のうち、持ち手部分は皮を残したまま、残りの二十センチをペニス状に成形。亀頭部分は挿入時の異物感を楽しめるよう、あえて角を立てて歪にカット。肉幹に当たる部分は凹凸の切れ込みを刻んでピストンによる快感を増す加工を施した。
「んぁあっ❤️もっ、我慢できなぁ……❤️ここ、ここでもう、使っていいよね……❤️ありがとうございます❤️」
もうすぐ食事を終えた面子が膳を片しに台所へやってくる時間帯になっていた。そんな状況で長芋を膣に挿入してオナニーなど、狂気の沙汰だ。だというのに膝はガクガクと震え、キュロットの奥から太ももまで濡れ光る愛液が滴り落ちて雌の匂いをぷんぷんさせている。腹の底が燃えるように熱く、立っていられない。調理場の端、畳敷きの小上がりへ座りこむ。自慰のために自室まで歩いて移動する余裕はなかった。
「もぉ、もうどうでもいいのっ❤️おまんこっ❤️おまんこぐちゅぐちゅ虐めたくてっ❤️いっぱい我慢して頑張ったんだから❤️」
肌寒いはずの調理場なのに、ぜんぜん寒さを感じなかった。身も心も脳みそも、全てがグツグツと淫らな熱で燃えたぎっていたから。理性も羞恥も完全に子宮に支配され、下着ごとキュロットをずり下ろす。膣から膝下のクロッチまで、愛液が泡を含んだ太い粘膜糸がぷらりと繋がっていた。
「ああっ❤️ごめんなさい……ごめんなさい❤️こんなになるまでほじほじ我慢させて辛かったですね?今すぐ気持ちよくしてあげますから泣かないで」
唇が勝手に言葉を紡ぎ出す。調理場で変態自慰を行うことに対してでなく、放置されていた自らの性器に対して、心の底から謝罪の言葉を繰り返す。
「んうぅっ❤️ぬるぬるしたの挿入ってきたぁ……❤️はぁあんっ❤️ひゃああああんっ❤️」
とろとろに濡れそぼった膣穴がぬめる長芋を飲み込んでいく。長芋のぬめりが混じった愛液がねっとりと糸を引く様が、お預けされた口から美味しいご馳走を捩じ込まれて涎を垂らしているように見えて、自らのはしたなさに興奮が高まっていく。
狭い膣道を歪に角ばった亀頭部分が押し広げていく。ほどよい固さで潤滑する長芋ディルドは想像以上にオナニーに適していた。肉襞をゴリゴリぬちゅぬちゅと引っ掻く刺激と、ずっしりとした重みで押し広げられる圧迫感。異なる刺激が市販の性玩具とも触手とも違う快感を生み出し、瞳がぐるんと上向いた。
「あひっ❤️ふひっ❤️はふうぅっ❤️くうぅっ❤️ふぁぁああっ❤️ごちゅごちゅ、気持ちいい、のぉおっ❤️」
長芋ディルドの亀頭に当たる部分が、ずっぽりと音を立てて膣粘膜へ沈み込んだ。ゴツゴツとした瘤が触手によって開発されたGスポットと尿道を押し上げ、腰が勝手にカクカクと痙攣してしまう。
「おっ❤️ほっ❤️うふぉぉ❤️しゅごっ❤️すごいぃぃっ❤️こしっ❤️振るとイイとこ当たって凄いよぉっ❤️」
膝をM字に折り曲げた大開脚で、掴んだ長芋ディルドに向かって腰を浅く前後させる。触手にたっぷりと可愛がられ、小指の先ほどに肥大化したみっともないクリトリスが勃起し、宙を切る。どこに出しても恥ずかしい変態女になってしまった。
「ふぎっ❤️ぎゅぅっ❤️これ効くぅっ❤️」
長芋の可食部分が無数の肉襞によって擦りおろされる。愛液とシェイクされ、摩擦と熱が加わったことで粘り気が増す。ねっとりヌルヌルの潤滑が膣を穿るスピードを加速させた。口端も膣穴も粘ついた涎をダラダラと溢れさせ、白く泡立った飛沫が畳を濡らす。
「あはぁっ❤️はあぁんっ❤️長芋気持ちいいっ❤️お野菜で気持ちよくなってごめんなさいっ❤️変態舟幽霊でごめんなさいっ❤️みんなの食事つくるところでおなにーしてごめんなさいぃっ❤️」
口では謝罪の言葉を並べながら、背徳感をスパイスに自慰行為を加速させてしまう。食材を女の穴へ捩じ込んで性玩具にしているだけで、罰当たりの誹りは免れない。ましてや、ここは清潔さが求められる調理場である。聖や星たちが今の自分の姿を目にしたら、どう思うだろうか?
「あっ、やっ、やだぁっ❤️そんな目で見ないでくださいっ❤️ああっ、そんなっ❤️恥ずかしいお汁塗れの指っ❤️匂い嗅いじゃだめですっ❤️」
羞恥心によってピンク妄想のギアが一気に変速する。網膜が虚像を結び、目の前にいない筈の星が私を膝枕しているビジョンが浮かび上がる。豊かな胸の膨らみの上から、慈しむようなあたたかな瞳が覗き込んでいる。激しい自慰に勤しむ両の手首を優しく掴んだ。そのまま手折った花の香りを楽しむように、鼻を寄せる。
「手の甲まで恥ずかしいお汁が垂れていますよ水蜜。発情した牝の匂いがぷんぷんして、むせ返りそう……。座布団の水溜りや、廊下に延々と垂れ落ちていた水滴からも同じ匂いがしていましたよ」
琥珀色の瞳が射抜くような鋭さで、淫らに蕩けた私を見据えていた。整った歯列と対になった長い犬歯が覗き、朱の唇から不埒な行いを咎める言葉が紡がれる。
「はっあっ、ご、ごめんなさいっ❤️エッチな匂いぷんぷんさせてっ❤️うあっ❤️なが、いもっ❤️とめないでぇ、てぇっ❤️やめてくだ……❤️ひっ、いんっ❤️ろ、ろぉか、っ❤️廊下もお汁で汚したままにして、ごめんなさいっ❤️」
自らの粗相を言及され、羞恥心で頭のてっぺんから下腹が、かあッと熱くなる。発情が更に加速していく。上の口で謝罪しながら、下の口では長芋ディルドの持ち手を畳に押しつけ、腰を八の字にくねらせて肉襞でゴリゴリと擦りおろす。もう、思考と行動が一致しないほどに狂っていた。
「説教の最中なのに、股を弄るのは止められないのですね……変態」
失望を含んだ、深いため息。手首を掴んでいる星の指が締めつけを強めた。怒っているのだ。鋭い爪先が、脈打つことを止めて久しい青い血管に食い込む。下手に身動きすれば薄い皮膚はナイフのような爪によって裂け、血管へ穴を開けるだろう。シャワーのように噴き出す鮮血が、私の顔へ降り注ぐ。目を開けていられない。鼻へ、口へ、耳の穴へ、鉄錆の味わいと匂いで満たされる。ごぽごぽと、水泡の音が鼓膜に響く。満たされる。溺れる。あの、恋しい血の池に。
「あっ❤️ちっ❤️血のっ❤️池ッ❤️おまんこほじほじしてぇっ❤️うね、うねうねしたの、たこのきゅーばんでぇっ❤️おっぱい虐めてぇ❤️」
「あの触手なら私が退治したので、血の池地獄へ行っても無駄ですよ。あんな目に遭っておきながら、また犯されたくて発情するなんて救いようがない淫売ですね」
血を浴びるため、食い込んだ爪で手首の血管を切ろうと全身をくねらせる。意図を察した星が拘束を緩め、まるで穢らわしいものを扱うような乱暴さで、私の両腕を畳の上へと放った。
「あはっ❤️ごめんなさいっ❤️おまんこほじほじできなくて、ほったらかしにしてごめんなさいっ❤️い、いまっ❤️可愛がってあげますからっ❤️」
星ではなく、自らの膣穴へ媚びへつらいながら自由になった左手でコリコリに勃起した固い乳首を摘み上げる。指の腹で押し潰すと、全身に渦巻いていた疼きが快感のエネルギーとなって乳頭から母乳のように噴き出す感覚に襲われる。右の手が毛むくじゃらの長芋の皮取っ手を掴んだ。
「すきっ❤️長芋おちんちんでゴリゴリしゅるのキモぢよくて好きいぃっ❤️❤️」
摩擦と膣からの熱によって人肌にあたたまった長芋は表層がふやけ、水飴の如きとろみを帯びている。ねっとりと馴染んだ亀頭のカリに当たる箇所で膣の入り口近く、天井をごちゅりごちゅりと擦り上げた。クリの根本が内側から押し上げられ、尿の溜まった膀胱を変形させた。
「うぎゅっ❤️ぎゅうっ❤️くりっ、クリぃ❤️女の子のおちんちんのうらがわっ❤️全部気持ちいいのぉっ❤️」
緩くなった頭と口から白痴のような台詞が飛び出し、尿道からは断続的に潮とも尿ともつかぬ熱い液体が噴き出す。
「自由になった途端にこれですか。仏門に身を置きながら不妄語・不邪淫を破り、我々の信頼を裏切った。人の姿をしていても、その魂はもはやケダモノに近い」
向けられる言葉が、視線が、私の劣情に油を注ぐ。肌が粟立ち、毛穴から汗がぶわりと滲み出す。もっと失望されたい。蔑んで欲しい。
「檀家からいただいた食物を下の口で頬張って、先ほど食事を済ませたばかりなのにまだ食べ足りないのですか。それにこの陰核、随分と大きいのではないですか?日頃から弄り回していないと、こんな風になりませんよ罰当たりの変態舟幽霊さん」
「ち、ちが……私そんな弄ったりなんか……こ、これは触手に……ひいっ❤️んぁああっ❤️ぴぃんっ❤️って指で弾くのダメえっ❤️」
星の視線が、長芋が出入りする膣穴へ注がれる。羞恥に身悶えし、腰が左右にうねって乱雑にカットした亀頭部分のエッジが肉襞を引っ掻く。腰が浮き上がり、カクカクと前後する動き合わせて宙を切るクリトリスを、人差し指の先っちょで叩かれる。痛いのに、恥ずかしいのにどうしようもなく気持ちいい。
「命蓮寺の食卓は、農家と檀家からの寄贈で成り立っていることは知っていますよね?彼らが今の水蜜の痴態を目にしたら、どう思うでしょうか?」
「あふっ、あっ❤️ご、ごめんなさいっ❤️農家のみなさんが丹精込めて作ったお、おやさいっ❤️おまんこに突っ込んで、ぐちゅぐちゅおなにーの道具にしてごめんなさいっ❤️❤️」
日頃、野菜を分けてくれる農家の面々の笑顔が脳裏に浮かぶ。今の私の姿を見たら、どう思うだろうか?大根を手にしていた青年が土弄りでささくれ立った指で、私の太ももを押し広げる。先ほどまでの笑みは色欲に歪み、血走った瞳が露わになった膣穴を睨みつけていた。腰の曲がった老爺が芋の入った籠を放って、萎びた頬を乳房へすり寄せてくる。でっぷりと肥えた働き者の中年が、たくましい腕で私の掌に反り返った男根を握らせ、脂っぽいフェロモン臭を漂わせる。
「おぉっ❤️うあぁっ❤️おち、おちんちんっ❤️いっぱぁ❤️」
野菜を粗末に扱っている罪悪感と羞恥心が混じり合い、ピンク色の妄想が脳内で爆発した。身体中を弄られ、精液をぶっかけられる自分の姿が瞼の裏で再生される。長芋を掴んだままの手が抽送のスピードを加速させ、小指の先ほどまで肥大化したクリトリスを親指と人差し指でゴシゴシと上下に擦り上げた。
「お世話になっている人たちまでオカズにしてマンズリとは呆れ果てました。言葉による説法など、ケダモノには意味を成さないのですね」
透き通った琥珀色の瞳が、スッと細まる。豊かな胸が一瞬膨らみ、高い鼻筋に穿たれた鼻腔から、短く冷めた呼吸音が耳朶を打つ。付き合いの長い私でも数えるほどしか目にしたことのない、星が相手を心底軽蔑した時の仕草だった。
「あっ、ごめっ❤️なさぁぃっ❤️けだ、モノですっ❤️村紗水蜜は、戒律を破って、信頼ぃっ❤️親しい人たちを裏切っておか、犯しっ❤️オカズにして食べ物オマンコに突っ込んで、ごちゅごちゅ❤️出し入れしておなにーする変態舟幽霊っ❤️ケダモノなんですっ❤️にんげん、じゃないからぁあっ❤️しつけ、躾けてくださいっ❤️身体に刻み込んでくださいっ❤️」
宣言しながら、躾けを要求する。淫熱で煮立った脳みそが気化して、口から淫語とともに溢れ出す。枸杞の実みたいに真っ赤に腫れ上がった神経の塊を、指紋が擦り切れる勢いで揉みくちゃに扱きあげる。クリトリスにそんな機能は備わっていないのに、根本から先端にかけてオルガズムスの奔流が迸り、射精しているかのような絶頂の大波が押し寄せた。
「いぐっ❤️いぎうぐううぐっ❤️見てっ❤️見てください星ぉっ❤️蔑まれながら男の子のおちんちんみたいにおっきくなったクリちんぽゴシゴシ扱いて逝くとこ見てぇ❤️ああっ、いくっ❤️いくいうくううううぅっ❤️❤️❤️」
大股開きの両足が持ち上がり、首周りを支点に腰が浮き上がる。足の爪先がピンと伸びきり、ぷるぷると震えた。ぬるざらとしたGスポットで長芋をシェイクする。白く泡立ったトロロ混じりの本気汁が、止め処もなく溢れて畳を汚す。これ以上ないほどにみっともないアクメ姿だ。長年、苦楽を共にしてきてた仲間の醜態を目の当たりにした星がどんな反応を示すのか、期待とともに視線を向けた。
煤けた天井が、そこにあった。星の姿は、どこにもない。
「え……?」
顔から血の気がサッと引いた。ふにゃふにゃに蕩けていた表情筋が冷たく、固くこわばっていく。今まで、私を視線と言葉で責め苛んできたきた星は、何だったのか。触手によって犯され、後遺症を負った私が抱いていた淫らな願望が脳に作用し、妄想と現実の境界を曖昧にして幻覚を見せていたとでもいうのか?
「あ、う、うそ……そんな、わたし」
絶頂を迎え、クールダウンしたことで幻覚から目覚めたというのか。後遺症のせいで……いや、性衝動は触手が原因であったとしても、妄想の中で星にあのような役割を担わせたのは、私の意思だ。星に責められたい。断罪され、罰を与えられたい。浅ましいマゾ欲を満たすために、ほのかな好意を抱き続けてきた彼女を利用したのだ。
「あ、ふっ、うぅ……ううぁ……」
瞳から熱い涙がこぼれ落ちる。何を泣いているんだ私は?涙を流して後悔する倫理観も資格もないのに。調理場の小上がりで性器に長芋を突っ込んで自慰に浸る色狂いの変態女。人ですらないなのだから、牝だ。いや、つがいになる相手も失った今は、穴と呼ぶのがふさわしい。
あれだけ膣内を熱くこねくり回して狂乱させてくれた長芋ディルドが、賢者タイムの今となっては冷たく、不衛生に感じられた。小上がりの畳の上、尻の下は愛液と潮とトロロで酷い有様だ。い草の芳しさと、長芋の甘みを帯びたデンプンの香りに、牝穴からの排泄液の生々しい匂いが混じり、調理場の空気を澱ませていた。
「あ……」
トタトタと、軽やかな足音が聞こえる。屈託のない笑い声。響子だ。続いて床板を踏みしめる複数の足音が、ゆっくりとリズムを刻んで徐々に近づいてきている。
「廊下を走ってはいけませんよ」
「はーい」
「返事は素直だけど、毎日このやり取り繰り返してるような気がするわ」
「なにか、罰を与えるべきじゃない?くすぎりの刑とかさぁ!ほら、響子バンザイしな。刑期三分、お腹こちょこちょの刑だ〜」
「きゃあ、きゃっ、やだやだよー」
「ほら、ぬえも廊下走らないの」
「ふふ……」
日頃と変わらぬ命蓮寺の日常が、そして私の破滅が、そこにあった。あと数秒で、私を除く寺の面子はこの調理場にやってくる。小上がり周辺に散乱する野菜の残骸。キュロットをずり下ろし、膣穴から愛液で練り込んだトロロを垂れ流す私。調理場に立ち込める淫臭。
「あっ、ああ……っ!」
もう、間に合わない。
時を止めることが出来れば、皆んなにバレることなくこの場を立ち去ることが出来ただろう。風を操ることが出来れば、全てを吹き飛ばして証拠を隠滅出来ただろう。自分の姿を皆から隠すことが出来れば、奇跡を起こせれば、皆の波長を狂わせれば、私には、そんな能力はない。船幽霊に出来るのは、残されたのは溺れることだけだ。
気持ちいい。
恥ずかしい姿を晒すのは、気持ちいい。
皆の信頼を裏切って、みっともない様を晒すのは、気持ちいい。
カサカサと綿毛が耳の奥、鼓膜を撫で囁く。魔法にかけられたように、冷たく冷えた身体がボッと熱く火照りだした。呻き声が、甘い嬌声へ変わる。手にした長芋が膣粘膜を激しく往復し、調理場の床に白い粘液が滴り落ちる。仲間たちの団欒の声が、アクメ声に遮られてかき消えていく。舟幽霊だからこそ楽しめる体験。倒錯的な自慰行為。
全てを曝け出すマゾヒズムの海に、私は沈んでいった。