テオを庇い、シュトロムの槍に貫かれていたのは、姉のセシルだった。テオは目が見えなくても、目の前にはセシルがいる事を察知した。
セシル「うっ…ぐっ…がはぁ!!」
シュトロム「ほぉ…愛する弟の為に、姉である其方が己の命を代償に弟を庇うとはな…」
テオ「ね、姉さん…!?」
シュトロムはセシルを貫いた槍を抜くと、セシルは吐血して前に倒れ込む。テオは倒れ込んだセシルに近づく。
テオ「姉さん!!」
セシル「……………」
クラウス「テオ…彼女はもう…」
テオ「いや、違う…姉さんはまだ生きてる…」
テオが言う通り、セシルは最後の力を振り絞って、テオに話しかけた。
セシル「テオ…貴方が成長した姿を見せてくれ…お前はあの時よりも逞しく成長した…シュトロム率いる人魚軍団の襲撃でな…!」
テオ「シュトロム率いる人魚軍団…あの時…!!」
セシル「テ、テオ…時には非情になる事が大事…だ…虫も殺せないほどの優しい思いが、貴方を弱らせる…怒りだ…怒りを…出し『ドスッ!!!』」
テオ「ッ!!!!」
セシルはシュトロムの槍に再び貫かれ、生き絶えた。
シュトロム「余計な事を言うな…やはりセシルは出来損ない人魚だった事を証明した…クックック…」
テオ「あ、ああ…ああああ…!!」
テオの目の前には、魚人の王によってとどめを刺された姉と、その姉をとどめを刺した魚人王。魚人王の笑いが神殿中に響き渡り、テオは絶望の顔を浮かべた。
テオ「ね、姉さん…ああ、ああああ…!!!」
絶望に染まったテオは。
テオ「ッ!!!!!」
突如として、彼の中の何かが走った。
テオ「が…がが…」
シュトロム「ぬぅ?」
テオ「ううぅ…うわああああああああアアアアアアアッ!!!!!」
テオの中の怒りが爆発し、アレイスやルリヴィアと戦っていたリリィ達を圧倒した。
ガレオン「な、なんやぁ!?」
メノウ「凄まじい力だ…!!」
ジャック「テオ…アンタは何を…!?」
リリィ「私にもわからないわ…何が起きてるの!?」
バルト「…………なるほどな…」
カレン「何か知ってるの?」
バルト「テオの奴…完全に吹っ切れたようだな…」
シュトロム「な、なんと言う事だ…虫も殺せないほどの優しい心を持った貴様が…!!」
シュトロムの目の前にいたのは、神眼を覚醒したテオがいた。その目は青く光っており、その瞳は何かを殺す覚悟の瞳へと変わっていた。
テオ「姉さんを殺した事を…許さないぞ…お前達!!」
テオの左手には刀を持っており、彼は目にも見えない速さでルリヴィアを襲った。
シュトロム「ぬぅ!?」
テオ「セイヤァァ!!!」
「ズバァァァァンッ!!!」
ルリヴィア「ウグッ!?」
ルリヴィアはテオの迅速なる一撃を受け、斬られた所から血が噴出した。
ルリヴィア「な、なんだ…今の速さ…は………!!」
テオ「ッ!!!」
テオはルリヴィアが付けていたボタリカを刀で破壊し、ルリヴィアは分裂し、オリヴィアとルイリーが元に戻った。
ドリータ「ボタリカを破壊しおったぞ!!」
ガレオン「テオ、なんか勇ましくなっとるなぁ…まるでサムライみたいや。」
テオはルリヴィアを仕留めると、今度はアレイスがいる方へ向いた。
イリス「あ、あれがテオの真の力なのか!?」
リリィ「わからないわ…!」
テオはアレイスに向かって一閃を繰り出し、アレイスはテオの迅速なる一撃を間一髪で避けた。だが…!!
『バキィ!!』
アレイス「ッ!!!」
アレイスの右耳に付いていたボタリカにヒビが入ったさっきの攻撃で受けたのだろう。
ドリータ「あ、あのテオがキレた時にああなるとは…!!」
シュトロム「…………ふっ…」
ルリヴィアとアレイスを無力化したテオを見たシュトロムは、少し笑みを浮かべた。テオは再びシュトロムの前に立つ。
シュトロム「まさかその力で余を倒せるとでも?」
テオ「……………倒せるさ………」
シュトロム「ほお…ならば見せてみろ…魚人王であるこの余を倒すその力っていう奴を!!」
テオ「…………」
テオは無言のまま刀を抜き、構えを取り、シュトロムは槍を召喚し、戦闘態勢を取る。
リリィ達は、テオとシュトロムの決闘を見守っていた。
◇◆◇
クラリス「大丈夫?日菜お姉ちゃん。」
日菜「う、うん…大丈夫…さっきのダメージで…」
日菜はクラリスによって治療を受けていた。
日菜「スタンドがダメージ受けて、本体であるスタンド使いもダメージ受けるの、知らなかった…!!」
クラリス「日菜お姉ちゃん…!!」
不安な顔を浮かべる日菜を見て、心配するクラリス。
アストリット「向こうでは派手な事が起きているわね…!!」
アストリットは神殿での様子を見ていた。
次回、神眼の剣士vs魚人王!!!そして、陰なる海龍現る!!!