アウストリア達がダゴンとの決戦を付けようとしている最中、ナグルファルは再びあのクラーケンとの激闘を繰り広げていた。
団長「また出やがったか!!」
クレア「今度は真っ黒なクラーケンですよ!?」
クレアが言う通り、ナグルファルと対峙しているクラーケンは黒く染まっており、青い筋が目立つ『クラーケン・アビス』と戦闘を繰り広げていた。
「ひええええっ!!まるでクトゥルフ神話に出てきそうなクラーケンだぜぇ!SAN値削られるゥゥゥ!!」
「こんなもん、クラーケンなんかじゃねえ!!クトゥルフだよ!!クトゥルフ!!!」
「うわ〜ん!!見たく無いよお!!!(> <)」
「目が赤く光っていて、不気味だよぉ〜!!」
ナグルファルの船内では、団長の仲間やドリータの子分であるハーフリング達がパニック状態に陥っていた。しかし、その中には団長をはじめ、クラーケン・アビスの影響を受けていない者達もいた。
クレア「み、皆さんが混乱していますよぉ!?」
団長「アイツ…SAN値を削る力を持っているのか…だが!!」
「クラーケン・アビス!ナグルファルを捉え始めました!!」
団長「さ、せる、か、よぉぉぉ!!!!」
団長がある装置を起動すると、ナグルファル全体に電気ショックを放ち、ナグルファルを捉えようとしたクラーケン・アビスは感電した。
クレア「効いています!!」
「あんなクラーケンを焼きイカにしてやる!!!」
「いや、元々黒いから焼きイカしても不味いだろ…」
団長「さて、ここから反撃を行うぞ!!お前ら、腹をくぐれ!!!」
「サーッ!!イエッサーッ!!!」
「親分がいなくても、やり切るぞ!!!」
「おーーーーーッ!!!」
ナグルファルの船内にいる団長の仲間とハーフリング達は、力強く鼓舞をした。
団長「………(向こうでは、リリィのお嬢ちゃんがド派手にやっているな…)」
◇◆◇
ダゴン「グアアアアアッ!!!」
ダゴンは電撃弾を放ち、アウストリア達はその攻撃をかわした。
アウストリア「どりゃあああ!!」
アウストリアは剣でダゴンに斬りつけようとするも、硬い皮膚や鱗がアウストリアの攻撃を弾く。
アウストリア「やはり、コイツの装甲が硬い…!!」
リリィ「憑依体が、ラギアクルス希少種だから…それなりに硬いわ。」
ダゴン「グアッハッハッハ!!それだけではない!!我が力で更に硬化になっておる!!我が呪力がある限り、我は無敵ダァ!!!」
テオ「この…………野郎ォ!!!」
テオはダゴンを微塵切りにしようと飛び掛かり、ダゴンの首元に怒涛の連続斬りを繰り出した。
テオ「てめえが姉さんを!!クラウスも!!!アイリスも!!!そして、あのヴァンクラッドのクソ野郎や僕の人生を狂わしやがってぇぇぇぇ!!!ぜってえ許さねえぇぇぇぇ!!!!!」
『ザシュ!!ザシュ!!ザシュ!!ズバババッ!!!』
ダゴン「この小童がぁ!!我の首に痒みを起こすとは、何事だぁ!!」
ダゴンは間合いを取って、巨大な尻尾で鞭の様に振るい、テオを当て飛ばした。
テオ「あぐあ!!」
アウストリア「テオ!!」
ダゴン「貴様ら全員、我の一撃で葬られるが良い!!!」
ダゴンはキレたのか、周りを勢いよく泳ぎ、巨大な渦潮を生み出し、リリィ達はその渦潮の中に閉じ込められた。
ジャック「不味い!!閉じ込められた!!」
日菜「な、な、な、何が起きるの!?」
レオナ「バチバチと電撃が走ってるって事は…!!!」
リリィ「ま、まさか…!!!」
リリィは上を見ると、その上にはダゴンがいた。
ダゴン「この海底神殿ごと消え失せるが良い!!!」
アウストリア「ッ!!!!!!」
ダゴンは一気に大放電を放ち、渦潮の中は強力な大放電牢獄と化した!!!
アウストリア「ッ!!!!!!!!」
アウストリア達は死と隣り合わせの一撃を受けるのを覚悟して目を瞑った。
◇◆◇
『ズシャアアアアアアアアアンッ!!!!!』
「じゅ、12時の方角に、凄まじい電力をキャッチしました!!」
「12時の方角…まさか!!」
「海底神殿の所だろ!?」
団長「まさか…お嬢…!!いや、今はそれどころじゃねえ!!」
「クラーケン・アビス、魔法弾を発射!!」
「こっちも魔法弾を放つんかよ!?」
「倒れろ!!倒れろ!!!この黒焦げクラーケンめ!!」
「電撃でバチバチと焼いてやる!!行けぇぇぇぇ!!!」
団長「希望を捨てるな!!必ず!!!!希望を捨てるんじゃない!!!」
「効いてます!!クラーケン・アビス、生命力が低下しています!!」
◇◆◇
アウストリア「………………!?」
アウストリアは目を開けると、そこにはミレイユ、オリヴィア、ルイリー、そしてシュトロムがダゴンの攻撃を庇っていた。ダゴンの大技を受けた彼女らは、衣装がほぼ全壊し、さっきの放電で黒く焦げている所が酷く目立っていた。
アウストリア「お、お姉様…?」
ガレオン「あの攻撃でどうやって防げたんや?」
ダゴン「フン!シュトロム!貴様、寝返ったか、いや、元々は用済みだったがな。」
シュトロム「く、くぅぅぅ…」
ミレイユ/オリヴィア/ルイリー「う、うぁぁぁぁ…!!」
テオ「シュトロム…何故僕達を庇った!?」
シュトロム達はそのまま沈んでいき、アウストリア達は沈んでゆくシュトロムやミレイユ達を受け止めた。
ミレイユ「ア、アイリス…!!」
アウストリア「お姉様…!」
ミレイユ「何故か体が咄嗟に動いて、お前を守りたかった…姉として、海軍として…私はお前の事を愛していた…ガハッ!!」
アウストリア「お姉様!!」
ミレイユは酷く吐血するが、最後の力を振り絞って、アイリスを強く見た。その眼は強い眼差しで、涙を流していた。
オリヴィア「私らは化け物さ…ダゴンっていう奴に人生狂わされて…!」
ルイリー「私達は化け物へと成り果てて、多くの命を奪っていった…」
シュトロム「アウストリア…否、アイリス…たとえこの肉体が変えようとも、心と精神、魂は……………不滅なり…」
アウストリア「シュトロム…」
ミレイユ「…アイリス…見せてくれ…アウストリアの怒りを…アウストリアの…逆鱗を…!!」
ミレイユは涙を流してながらアウストリアの手を強く握り、静かに目を閉じた。
アウストリア「姉様…?」
アウストリアは動かなくなったミレイユを起こそうとするも、もう生き絶えていた。
アウストリア「姉様…いや、嫌だよぉ…!!」
ジャック「……………」
ダゴン「グフフ…姉が最愛の妹を守るべく、仲間と共に我が大技を受け、そして落命する…なんとも素晴らしいものではないか。」
ダゴンは彼女らを見下しながら不気味な笑みを浮かべた。
アウストリア「………………さない………」
だがこの時ダゴンは知らなかった。
ダゴン「ぬう?」
アウストリア「許さない…………!!」
アウストリアの逆鱗を触れてしまった事を。
アウストリア「アンタだけは……………絶対に……………」
するとその時、海底神殿の床がひび割れていき、今でも崩落しそうな状態になっていく。
カレン「な、何が起きてるの!?」
アストリット「アウストリア…いや、アイリスが、もう…!」
アウストリア「アンタだけは、絶対に許せない!!!!私達の人生をめちゃくちゃにしたアンタだけはぁぁぁ!!!!絶ッッッッッ対にッッッッッッッッッッ!!!!」
『許せないッッッッッ!!!!!!!』
アウストリアは覇王色と類似したオーラを放ち、周囲にいたリリィ達はそのオーラによって吹き飛ばされそうになるも、強くしがみついた。
日菜「な、何が起きたの!?」
ドリータ「これはマズいぞ!!アイリスが完全にブチ切れたんじゃ!!!」
ダゴン「ほお…これはなんとも面白そうな相手ではないか…!」
ダゴンは冷や汗をかくも、不敵な笑みを浮かべた。今からの目の前にいるのは、『アウストリアの逆鱗』に相応しい力を宿したアイリス・フォン・アウストリアがいた。
アウストリア「私は怒ったぞ!!!ダゴォォォンッ!!!!」
アイリス、キレた!!
次回、最終決戦ッ!!!!!!!