オリヴィア、ルイリー、そしてセシルによる襲撃から逃れたリリィ達。ナグルファル号は今、海賊王国の座標を探していた。
ガレオン「まだ見つからへんのかいな?」
『はい、今のところは…』
『どう見ても辺り一面は海だから、もしかすると海の底なのかもしれない。』
ジャック「アイツら人魚になって海の底へ潜って逃げていったからな…」
オリヴィア達は人魚の姿へと変えて海の底へ潜って逃げていった事をジャックは見ていた。どうやら相手は海洋性がメインとなっている敵である事を知り、それに対処する方法を探していた。
クラリス「海賊王国って、海の中にあるの?」
リリィ「そうね。それに深海に近い場所だから、流石にそこへ向かうのは困難ね…。」
団長「辺り一面の海は黒く染まっている。海中を調べて見たところ、正に深海の様に暗かったぞ。」
団長が言う通り、今ナグルファル号の周囲の海は黒濁に染まっており、海中は深海の様に暗く、海賊王国を探すのを困難と推定している。
ナグルファル号は潜水も可能だが、在処や座標も知らずに海賊王国を探すのは余りにも無謀すぎる。
ガレオン「海賊王国っちゅう所へ行く方法…むっ!?」
海賊王国への潜入の対策を探している中、突然ガレオンは咄嗟に台から立った。
ジャック「おやっさん!?急にどうしたんだよ!?」
ガレオン「悪い。ちょいと席を出とくわ。」
ガレオンはそう言うと、剣と盾を持って廊下を出た。
ガレオン「どこにおるんや…?」
ガレオンは警戒心を保ちながらナグルファル号の廊下を歩く。
ガレオン「まさかあの脳筋女の残党でもおるんかいな?それとも単なる曲者か…?」
ガレオンが向かっていた所は、ナグルファル号にある倉庫部屋へと入った。
ガレオン「この辺りから二人の曲者の臭いがするで…命ある曲者と、命無い曲者の臭いが…!!」
ガレオンは倉庫部屋に置いてある物を退かしながら探していると、ガレオンは違和感のある木箱を見つけた。
ガレオン「こん中に曲者かおる…!!」
ガレオンはその木箱の蓋を勢いよく開けた!!
ガレオン「往生せい………って!?」
ガレオンが目にしたのは、盲目の少年と、海軍らしき帽子を被った頭蓋骨が木箱の中に入っていた。
数分後………
団長「成程…要はあのオリヴィア達とやり合っている隙にこっそりと潜入していたのか…」
盲目の少年/海軍帽子を被った頭蓋骨「………」
盲目の少年と海軍の帽子を被った頭蓋骨は、黙ったまま頷いた。
バルト「しかし、彼らは敵意が感じないな。あんた、名は?」
盲目の少年「…………テオだ。そして、こっちの頭蓋骨は…」
海軍の帽子を被った頭蓋骨「クラウスだ。」
盲目の少年はテオと名乗り、頭蓋骨の方はクラウスと名乗った。
ジャック「テオとクラウスか…それより、何故ここへ潜入したんだ?」
テオ「セシルを追っている…」
メノウ「セシル…ルカとやり合っていた褐色の女海賊の事か。」
ルカ「テオ、セシルとは何か関係があるのか?」
テオ「アイツは………セシルは…………僕の姉さんだ。」
ガレオン「なんやなんや。テオって、あのセシルの弟さん…って………」
一同「えええええぇぇぇぇぇぇぇぇッ!?!?!?!?」
テオがセシルの弟である事を気づいたジャック達。彼らの驚愕の叫びは、ナグルファル号全体に響いた。
その頃…
オリヴィア「……」
シュトロムの根城である海底神殿では、オリヴィアは不機嫌な顔をしたまま景色を眺めていた。
オリヴィア「あの機械人形…なんとなくムカつく…!」
彼女があのガレオンと戦っていた頃、オリヴィアはガレオンに押された力に敗れた事により、不機嫌な状態になっていた。
オリヴィア「今度会ったら私のこの力でガラクタに変えてやる…」
「そこにいたのか、オリヴィア。」
オリヴィア「あぁ?」
オリヴィアは声がした方向を見ると、セシルがいた。
オリヴィア「なんだよセシル…まさか私に何がしたっていうんだ?」
セシル「そんなことでは無い。シュトロム様がお呼びだ。」
オリヴィア「シュトロム様が?」
アイリス「シュトロム様…これは?」
ミレイユ「何かの耳飾りの様な物ですが…?」
アイリスとミレイユは、シュトロムから耳飾りの様な物を渡されていた。耳飾りはサファイア色に輝いており、どこか闇色に染まっている。
シュトロム「これはボタリカと呼ばれる物だ。これを耳に付ければ、素晴らしき力が覚醒する神秘なるイヤリングだ。」
アイリスはシュトロムが言った通りにボタリカを左耳に付け、ミレイユもアイリスと同様左耳を付けた。
シュトロム「おぉ…ボタリカを付けた其方らは美しいのう。」
ミレイユ「そ、そこまで褒めなくても…」
シュトロム「どちらか反対側の耳につければ起動し、其方らは合体し、素晴らしき存在へと合体する。」
アイリス「私かお姉様か…反対の耳に付け替えれば…!」
ミレイユ「これはいざっていう時に使う様にしておこう…」
オリヴィア「シュトロム様、お呼びで?」
シュトロムの背後には、三海賊も来ていた。
シュトロム「おぉ。我が娘よ。其方らにもある物を見せてやろうと思っていたのだよ。」
一方その頃…
リリィ「では、その海賊王国を見つけ出すには、アイテムが必要なのね。」
クレア「そのアイテムってどこにあるんですか?クラウスさん…」
クラウス「おそらく、かつて海賊達が住処として使われた洞窟があると言われていたが…」
ドリータ「その島全体も海の藻屑となって消えておるんじゃろ?(汗)」
メノウ「じゃあどう探せば良いんだよ…」
団長「…………む?」
「団長、何か見つけましたか?」
団長「レーダーを見ろ。」
団長が言われる通り、リリィ達はレーダーを見た。するとレーダーには、島らしき物体が微かに見えていた。
カレン「何あれ…?」
クラウス「あれは…サン・テミオン…!!」
クラリス「サン・テミオン?」
テオ「かつて僕がいた島の事だ。」
バルト「微かに見えている事は…!」
メノウ「この海の下にあるって事なのか!!」
サン・テミオンと呼ばれるその島は、黒濁に染まった海の中にあり、そしてこの沈んだ島には、海賊王国があった。
団長「このサン・テミオンの中に、海賊王国の在処を示す物があるらしい…いよいよこのナグルファル号の真の顔を見せる時が来た様だな!!」
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テオ
セシルの弟で貧困街で孤児たちと共に暮らしていた少年。幼い頃に栄養失調から病気になり失明している。
虫も殺せないほどの優しい性格だったが、闇の影響により異質な能力が目覚めたのか、性格が少しおかしくなっている。異質な能力は不明。
クラウス
海軍の帽子を被った頭蓋骨。その正体はかつてヴァンクラッドに乗っ取られた海軍将校の青年。闇の影響なのか、魂と人格は頭蓋骨に宿り、常にふわりふわりと浮いている。クレアとは関係があり、常に彼女の肩に乗っている。
次回、ナグルファル号、潜水モード!!