※この作品はR-18です。

幼女に勃つ奴なんているわけない   作:笹にとろん

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15 運命の日

 青年が妻(・)たちを孕ませてから、およそ半年。

 少女たちは休みと役職の引継ぎの申請を終わらせ、自宅(青年の家)で身体を休めていた。

 

「んーん、んふーんー♪」

「カシアちゃん、ご機嫌だね」

「えへ! 自分でもできるけど、おにいちゃんにやってもらうのが、一番きれいなんだもーん」

 

 この街の英雄である青年と、狐耳を生やした少女カシアが、一つのソファを独占していた。

 カシアのふさふさとした尻尾を軽く掴み、毛並みにブラシを通していく。

 一梳きごとに、金色の毛ヅヤが揃っていくようだった。

 

「カシアちゃんの尻尾、触ってて気持ちいいからなあ。手入れを手伝わせてくれて嬉しいよ」

「えへへ……♡」

 

 じっとしている狐尾を、軽く撫でる。

 柔らかな手触り、亜人特有の動物感。毛皮の香りがたつ。

 

 少女の高い体温も相まったセラピー効果に金を払いたくなる。

 

「ん……おにいちゃん、ありがと」

「どいたしまして」

 

 手入れを終えると、背を向けていた少女が振り返る。

 

 ──彼女は、まだ十歳の少女だ。

 だが、その胎は大きく膨らみ、ずっしりと重みを宿している。

 

「はい」

「んっ」

 

 ブラシを手渡しで返す。

 受け取った彼女の薬指には、金色に光るリングが嵌っていた。

 

 改めて青年は、カシアの肉体の変(・)化(・)を観察した。

 やはり胎は大きく膨らんでいるほか、乳房や脚も徐々に発達している。

 

 ゆったりとした白いシャツは、こぶし大の双丘、メロンのような子宮の突き出しによって起伏を描く。

 大きな妊婦用シャツで臍を隠し、裾がふわりと揺れる。

 

 妊婦の体は、自重を支えるために下半身が発達していくが、もともとインドア気質だったカシアの場合は大きな変化を齎した。

 尻、太ももにずっしりと筋肉が付き、ややアンバランスな肉体美を描く。

 彼女の下半身は、女性らしい逞しさを得ていた、

 

「カシアちゃんも、赤ちゃんも、順調に育ってきたね。嬉しいよ」

「そ、そう? んへへへー、おにいちゃんありがとっ」

 

 彼女は真性の少女、齢十の子供だ。

 いくら魔法による不可思議があったとしても、成長期に妊娠した彼女には、急激な身体の変化が訪れる羽目となった。

 

 カシアは妊娠してからずっと、餓えと満腹感のシーソーに苛まれていた。

 赤子が急成長してからは重心の変化でも苦労をしている。

 彼女の夫として、青年は率先して寄り添うようにしているのだ。

 

「あ、おにいちゃんこれ、お医者さんに通ってる間に描いたの。みてみて!」

「どれどれ……? おお、花か。これ、なんか見覚えが……」

「うん! お母さんがお見舞いに持ってきてくれたの、嬉しくて忘れない様に描いちゃった!」

「あー! そりゃ覚えてるわけですわ。カシアちゃんの絵はやっぱり素敵だなあ」

「えへへ」

 

 照れたように笑うカシアが、左手の薬指の指(・)輪(・)をなぞる。

 

 

 結婚をしたのは、カシアだけでない。

 先日、青年はシュオ、メルヴィンとも正式に結婚した。

 

 その前準備や、結婚式の最中にもいくつかの困難はあったが、割愛(カット)。

 ……ともかく、トラブルを青年たちは上手くやり過ごし、結果的にカシアたちとの関係性は広く住民たちに認められることになった。

 

 もう、青年は妻たちの手を、大手を振って繋ぐことができる。

 誰に言い咎められる心配も、ない。

 

(──まあ、上手くやったな。我ながら)

 

 ……などと、目の前の少女よりかはどうでもいい記憶を隅に流し。

 青年は花について、思索を深める。

 

「そういえば、カシアちゃんちのお店(”狐の煮付け亭”)の花壇にも生えてたっけ」

「そうなの! デイジーっていうんだって、綺麗だよねえ……」

 

 頬をほころばせるカシア。

 彼女の絵からは、ただ写実的に見たものを映すだけではない、本人の希望と明るさが込められているように見える。

 

「今度、二人で一緒に本物も見に行こうね」

「ああ。約束な」

「うん。せっかくなら、赤ちゃんが産まれてから……三人いっしょに、どう?」

「お、素敵だな! ヨーシ決定だ」

 

 小指を差し出すと、彼女の小さな小指が絡まってくる。

 細い指先が折れない様に、優しく振って約束を結ぶ。

 

「ね、おにいちゃん」

「ん? ……おっ」

 

 指切りから、手首を掴まれる。

 

 そのまま肩を引かれ、顔を寄せられ。

 耳に吹きかけられる、吐息。

 

「ふーっ……」

 

 ぞわと、背筋を駆けのぼる。

 

 か弱い少女の手のひらを、どうしてか青年は振りほどけない。

 

「おにいちゃん、この前ね?」

 

 カシアが耳元で囁く。

 殆ど抱き合うような形で、彼女の赤く染まったヒト耳が目に入った。

 

「シュオ様やメルヴィン様と、シたんでしょ?」

「あ、ああ」

「あたしも、妊娠えっち。したいな~~っ♡?」

「う、おおっ」

 

 ぞくぞくぞく。

 欲望の熱が耳朶を融かし、甘く囁かれた言葉がらせんを描く。

 

 まるで彼女は特殊な道具一つも無しに、催眠術を会得したようだ。

 

「どー……かな……♡?」

「っ────…………」

 

 今度は低い声で息が吐かれ、そっと顔が離れる。

 なんだか、カシアの顔が赤い。いや、赤いのは自分の視界だろうか? それとも脳だろうか。

 

 

 茹った頭で考えがまとまらず、つばを飲み込んで。

 金色の瞳に、視線と思考が、吸い寄せ、られる────

 

 

 ドアの音。

 

「──カシアちゃん、お邪魔しま……あ、英雄さん。すみません、お邪魔しましたか?」

「……」

 

 カシアの動きが、びたりと止まる。

 

 青年は、ハッとした。

 正面のカシアから目を逸らし、メルヴィンに笑いかけた。

 彼女の左手薬指、銀色のリングがきらりと光る。

 

「いや、大丈夫だよ。カシアちゃんに用?」

「乳パッドの替えを頼まれましたので。ここ、置いておきますね」

 

 言いながら、メルヴィンは部屋の片隅に乳パッドだけでなく、タオルや着替えも並べていく。

 後でカシアが使うことを想定した配置に、気配りを感じた。

 

「単純作業は俺に任せてくれればいいのに」

「ふふ。私なら大丈夫ですからっ」

 

 腕を上げて力こぶを作って見せるメルヴィンだが、彼女も立派な妊婦である。

 カシア同様、胎はこの数か月大きく膨れ、乳房の膨らみも増している。

 

 強いて言えば、元々全身が太い筋肉で編まれたメルヴィンに、足腰の変化は出なかった。

 魔力で強化された筋力なら、多少の体重増加も問題ないのだろう。

 

「というか、鎧が無い分、身軽ですらあります」

「そうなっちゃうのかあ」

「……」

「で、要件はそれで終わり?」

「んー。そうですね……要件自体は、それだけなんですが……」

 

 ちろりとメルヴィンはカシアを見る。

 ……こうして話していても、カシアは動かない。

 

「……」

「……?」

 

 動かない彼女を不審に思いつつも、とりあえずスルーすることにしたらしい。 

 どうやら、廊下のドアから入ってきたメルヴィンには、彼女の異(・)様(・)な雰囲気までは伝わっていないようだ。 

 

 

 今度は、青年を見つめる。

 メルヴィンの瞳は、瞳孔が開きつつあった。

 

 赤く染まる頬を吊り上げて笑みを作る。

 

「ちょっと、おっぱいが張ってきて、ジメジメしてるので……♡」

 

 メルヴィンが腰と、そこから生えた蛇尾にし(・)な(・)をつくる。

 

「また、乳絞り。お願いできますか?」

 

 今日のメルヴィンの髪型は、左右に分かたれたツインテールだ。

 

 彼女はそれぞれの房を掴み、自分で上から下にコキおろす。

 合法ロリの年上女性の、髪を絞るジェスチャー。

 

 これは挑発だ。

 

「下品すぎるぞ」

「あら、下品なのがお好きだとばかり」

「…………。ああ、だいすきだ……」

「まあ♡」

 

 どうにも、こちらも彼女に当てられてしまい、しかもそれを嗅ぎ取られたようだ。

 青年が手を招くと、メルヴィンが側に近寄る。

 

「……えっ、あ……!? あ、あたしもっ!」

 

 遅れて、ようやくカシア反応した。

 

 対抗心を抱え、立ち上がろうとする。

 

「よっと」

「わ!」

 

 だが、彼女の脚は青年の太ももが挟み込み、押さえつける。

 青年の拘束が予想外だったのかカシアは目を見開くも、血気さかんに口を開いた。

 

「う、今日はあたしが先だったじゃん……メルヴィンさんも、じゅんば、んひっ!?」

「わ♡」

 

 口答えする彼女の、胸を掴む。

 

 狙うは、右の乳房。

 手加減などしない。相手の危なっかしさを諫めるためには、時に大胆な手段が必要だ。

 例え年下だろうと、妻だろうと、妊婦であろうと。

 

 揉む、を超え、痛いほど。

 

「ッ────♡」 

 

 握るように、絞るように。

 じんわりと、手の中が温かく湿ってきた。

 

「おにっ……まっ♡ ちょ……強……♡♡」

「わ……。ずいぶん乱暴ですね」

 

 顔を赤く染めるカシアの背が丸まり、かたかたと震える。

 だがその程度で逃げられるはずもない。むしろ腕をねじ込むように、より深く乳を掴みなおす。

 

「ンきゅッ♡」

「カシアちゃん。待(・)て(・)、できるかな?」

「う……ん♡ まつ、まってる……はひ、はっ♡」

「俺も、我慢してる、からさ」

 

 少女の手を取り、ズボンの膨らみを握らせる。

 震える手でも、堅くなった肉の手触りは解るだろう。

 

「うひ♡ わか、った……♡♡」

 

 手を、ぱっと放す。

 カシアのシャツは、右胸を中心に濡れていた。

 汁気を吸い、生地が透け、少女の乳首が浮き上がる。

 

「はーっ、はーっ……」

「だ、大丈夫ですかカシアちゃんは」

「大丈夫、だよね?」

「は、はいっ……♡ だい、じょうぶです♡」

「さて。メルヴィンさんのおっぱい、絞ろうか」

「……私が踏み入ることでは、なさそうですかね……♡?」

 

 ためらいなく、メルヴィンが服を脱いでいく。

 ラフな買い出し姿から、淫らに陰部を隆起させたボテ腹ロリに。

 

 ──乳首は更に色黒く、乳輪も大きく。

 もはや大人と見間違うほど、立派に授乳準備を整えた乳房が、たゆんと揺れる。

 

 そして、大きく実ったお腹。

 厚みは胴の二倍を超え、少女の身体から大きく張り出す。

 

 だがあまりにも成長が速すぎたのだろう。突き出した下腹部には、戦士の古傷とは異なる、特徴的な罅(・)割(・)れ(・)が刻まれていた。

 

「妊娠線、だいぶでちゃったね」

「あ、あはは……。お恥ずかしい、クリームはサボらず塗っていたんですが……」

「俺はエロいと思ってるけど」

「う、へ。……、……じゃあ、おっけーです……」

 

 顔全体を赤くしたメルヴィン。

 彼女の腹の膨らみ、その下から半分ほどを覆うように、稲妻のような縦ジワが走っていた。

 

 彼女の場合、もともと皮膚は硬めのタチだったので、こうなってしまうのも仕方はない。

 

「出産後も残るらしいね。どうする、チートで消しとく?」

「……これ、興奮する、んですよね?」

「めっちゃする」

 

 メルヴィンが自分の腹を撫でる。大きな罅割れは、内側の皮膚の裂け目。

 急激な肉体変化に伴って刻まれた幾本もの妊娠線。

 

 それは、彼女が腹を痛め、青年の子を孕んでくれた痕跡でもある。

 

「…………やっぱり、このままで……♡」

 

 青年の意見で気落ちを引っ込めてくれたので、メルヴィンの皮膚については良しとした。

 

 

 改めて、全裸の彼女を自分の代わりに座らせる。

 ソファの上で顔を赤くして大人しく座るカシアと、色黒の乳首を差し出すメルヴィンのコントラストがいやらしい。

 

「はい、お願いします♡」

「お願いされたぞ、あーむっ」

「っあ♡」

 

 何はともあれ、味見である。

 唇をすぼめて乳首を吸い、舌先で乳頭を引っ張り上げ、手の平で乳房から絞り出す。

 

(……やっぱり、準備乳は大した味がしないいんだな……若干濃いか?)

 

「んっ♡ ずいぶん、えっちな、坊やですね……♡」

 

 まあ、美味しくないわけではないのだが。

 銀髪の少女が、自分に乳を吸われて気持ちよさそうに目を細める。

 そうして頭を撫でられているだけで、どんな飲み物だろうと美酒に勝る甘美な味わいに変わる。

 

「ちゅぷ、ちゅぱっ」

「ふーっ♡ ふーっ、ふっ、ふぅ……」

 

 そうして片方の乳首にジッと吸い付いていると、メルヴィンの眉がハの字に曲がっていることに気づく。

 唇を離し、今度は乳汁を滴らせたもう片方の乳首に噛みついた。

 

「ンアアっ♡」

「んむ。れろ、ちゅぷ……」

「ふーぅ♡ いいです、その調子で……あ♡ ぜんぶ、吸って♡」

 

 舌と唇で彼女の乳房を絞る。

 そうしてもじんわりと滲む程度だが、ともかく彼女の乳房からは液体が出てくるのだ。

 そこに口を付けているのなら、飲むしかない。

 

「んぐ。ちゅぷ、れろっ……」

「はーぁ…………♡ あ……んん……♡」

 

 お互い、もう解っている。

 これ以上は不必要な行為、ただの愛撫だ。

 

 唇や手の平で乳を搾ることもなく、ただ執拗に乳輪を擽り、乳首を引っ張るように吸うばかり。

 

「ん、ん、ふ♡」

「ちゅむ、んん」

「わ、わぁ……」

 

 熱心な乳吸いを眺めるカシアは、顔を赤くしていた。

 どぎまぎとした様子で、至近距離で青年とメルヴィンの、文字通り乳繰り合いを観察する。

 

 そうしていると、やがてメルヴィンが顎を逸らし、胸を張って青年の顔に乳房を押し付け始める。

 

「ふーっ、ふぅ♡! ふっ、はっ、ぁあああっ────♡♡」

 

 メルヴィンの豊かに──もちろん未成年基準ではあるが──膨らんだ乳房を顔いっぱいに埋め、両手で乳首の先端をこねくり回す。

 孔をあけるキリの様に指を突き立て、ぐりぐり、かりかりと乳頭をほじくる。

 

「あぁ、あっ、あああああぁ──────ッ♡♡」

 

 やがて、がくんと仰け反る。

 嬌声を上げ、唾液に塗れた乳首はびんと勃ち、脚はキュっと閉じて快感に耐える。

 

 息を荒げ、乳首絶頂の中で、メルヴィンは淫らな笑みを浮かべていた。

 

「はぁ……っ♡ はぁ……♡ ありがとう、ございました……♡」

「こちらこそ、ご馳走さん」

「……♡」

 

 彼女を労うように、大きな腹をそっと撫でた。

 妊娠線のひとつひとつに指を這わせて擽りたいところだが、今は辛抱する。

 

 

 さて。メルヴィンの用(・)事(・)はこれで済んだ。

 青年は改めて、先(・)客(・)に目を向ける。

 

「カシアちゃん」

「はっ、……♡」

 

 彼女は、ずっと座ったままだ。

 座ったままで、その上半身は濡れている範囲が広がっていた。左右、どちらの乳首も透けている。

 

 両手は、股の間でくちゅくちゅと水音を立てていた。スカートもパンツも足元にずり落ちている。

 

「……せっかくだから、まずはおっぱいから吸おうか」

「ぁ……、……ぁあ……」

 

 どうも、興奮に思考が焼かれているのか。反応が乏しい。

 真っ赤に染まる顔、開き切った瞳孔、震える耳。

 

 カシアの出っ張った乳房、濡れたシャツに浮き上がる乳首を。

 

 ──両方、握りつぶす。

 

「ぴぎっ♡!?」

「まずはおっぱいから、吸う?」

「♡♡!! ♡? はいっすいますすっ♡ すってくだ、イグっ♡!!」

 

 ぶしゃりとソファの座面で潮が広がる。

 少女の痴態に構うことなくシャツに手を掛け、腹から首元までずり上げる。

 

「イグッ♡ おにいちゃん♡ あたしイっでる♡」

「それじゃあ乳首吸いますね~」

「おお゛ホォッ♡♡」

 

 妊娠して、カシアの胸も若干黒ずんだ。

 ぼってりとした右乳首を吸うと、奇妙な叫び声とともに、カシアの膝がびん♡と伸びる。

 危うく肘を蹴られそうになったので、脇に挟んで抑え込む。

 

「あぐ、あし、あしっかえして」

「お腹に赤ちゃんいるのに、やんちゃしたらダメつってんでしょ」

「ふ、ぁああっ……♡」

 

 カシアの抵抗を流して、座ったままの足ピン姿勢で乳を吸い尽くす。

 じゅるじゅると音を立て、わずかに分泌される乳汁を飲み干していく。

 

「うぁ♡ ぁあっこりぇ♡ だめかも♡」

「んぶ、ちゅるぅ、れろぉ……」

「いくっ♡ いくっ♡ おグッ、はぁっ♡♡」

 

 舌で舐め、乳首を吸い、乳輪をなぶる。

 彼女の絶頂に合わせて左の乳房を手で揉むと、顔の横で生暖かい汁が飛んだ。

 

「ふーっ♡ うーっ、う~~オ゛っ♡ っうぅあああああっ♡♡」

 

 もったいなく思い、そちらの乳首に口を合わせると、またカシアの腰が跳ねた。

 脇で挟まれた脚がじたばたと藻掻く。

 

「ううぅ、うぅあ……」

「ちゅる……ぷはッ」

「フーッ♡ フーッ♡ う──ぅ♡ フー、フーッ♡♡」

 

 乳首を離し、脇から脚を落とし、一歩引いてカシアを観察する。

 此方を睨む、あるいはただ瞼が落ちかけている金色の瞳は、青年の腰、ズボンの膨らみをはっきり捉えていた。

 

「ふーっ、う、ひゅーっ、ふぅーっ♡」

「カシアちゃん、だいぶデキあがってるなあ」

「興奮させすぎなんですよ」

「そうかも」

 

 カシアに休憩の時間を取らせた方がいいだろうか。

 彼女の肌には金の髪がべったりと張り付き、舌を突き出して呼吸も荒い。

 

 捲れたシャツの下で、少女の乳房はべったりと唾液に濡れ、張り出した腹部に雫が滴っている。

 

「──カシアちゃん。ちょっとジッとしててくれない?」

 

 ズボンを下ろし、手早く全裸になる。

 

「……♡」

 

 屹立した陰茎に、二人の視線が集まる。

 残念ながら期待には沿えないだろうが、今は自分の性欲(フェチズム)を優先することにした。

 

 カシアは言われるがままに大人しく座っている。

 唇を震わせる彼女の肩に手を置いて支えにする。

 

「ふーっ……ふーっ……」

 

 大きく突き出した、妊婦の腹。

 

 誰が見ても子供を宿していることが明らかな膨らみに、陰茎を擦りつける。

 緩やかな刺激が、脳を走る。

 

「んっ……」

 

 歪に腫れた少女の体に、自分の性器を撫でつける。

 ぐちぐちと、先走りの粘液を塗り拡げていく。

 

「……おにいちゃん、それ気持ちいいの?」

「ん、いやあんまり? ただエロい気分になる」

「ふーん…………」

 

 カシアは自分のハラに擦りつけられるのを、されるがまま見つめる。

 冷ややかにも、熱を込めた様にも見える視線に、陰茎はビキビキと硬度を増していく。

 

「ふぅ……ふぅ……」

「英雄さん、よかったら私のオナカも使ってみませんか?」

「うぉっ」

 

 メルヴィンがカシアに体を寄せる。

 そのまま、青年の陰茎を挟むように、自分の腹部をカシアの腹部に重ねた。

 

「お、おっ……急に、圧迫感が」

「ふふ。赤ちゃんがいるので、優しくお願いしますね?」

 

 ずっしりとした重みのあるロリボテズリ。

 優しく、と言われても、腰がかくりと震える。

 片手でそれぞれカシアとメルヴィンの肩を掴み、まるで種付けの様に腰を振る。

 

 ぬち、ぬち。

 非生産的で、背徳的。

 

「フーッ、フーッ、そろそろでそう……っ」

「ん……おにいちゃん、いーよ♡ あたしたちの子供たちで、いっぱいシコっちゃえ♡」

「どくどく、してますね……」

「うっ……」

 

 少女たちのお腹には、灼けそうな熱が溜まっている。

 その高熱のさなか、精液が噴き出していく。

 

「わぁ……♡」

 

 ふたりのボテバラの南半球に、白濁の液体が滴る。

 

「ふぅ……」

「わっ。すごい量」

 

 メルヴィンが体を離すと、へそを中心としてべったりと粘液が広がっていた。

 

 二つの膨らみの間から、べったりと白濁に塗れた性器が顕れる。

 

「ありがとう、メルヴィンさん」

「ん……♡ どういたしまして」

 

 情熱的なボテズリを提供してくれたメルヴィンの乳と尻を撫でて礼を言いつつ、またカシアの方に体を向ける。

 彼女の呼吸は落ち着き、休憩も十分なようだ。

 

「カシアちゃん、こ(・)れ(・)」

「……ごくっ♡」

 

 顎を掴んで上を向かせ、狐娘の顔面という美しい皿に、汚濁に塗れた男性器を乗せた。

 

「しゃぶってくれたら犯してあげる」

「……♡」

 

 とろんと蕩けた瞳は、上に乗った逸物を追いかけ、寄り目になってしまっている。

 ひくひくと震える鼻は、精液の悪臭を吸い込み、湿った吐息で陰茎を温める。

 

 彼女は細い首を捩じり、自分から顔をぐりぐりと押し付ける。

 頬に、瞼に、花に、顎に。白濁を塗り拡げる。

 

「……すっ、すぅ────~~~~っ……────♡」

 

 顔中に拡がったニオイの園で、鼻から大きく深呼吸。

 カシアは胸いっぱいに臭気を溜め、また大きく息を抜いた。

 

「──……っんふぅ~~~っ……♡♡」

「……」

 

 目を瞑り、顔全体が粘液で汚れていても、彼女が淫らに笑っていることは分かる。

 青年の精液の香りで、ケダモノのように発情していることも。

 

 小さな口が開く。

 目をつむったままでも、カシアは香りで亀頭の位置を正確に把握し、かぷりと口に含む。

 

「っ。ぉお……」

「ちゅる……んぷ……♡♡」

 

 まずは口の中で舌を掻きまわし、先端の汚れを絡めとる。

 前側の丸みをぞりぞりとそぎ落とし、舌先でカリ首をなぞり、裏筋のヒダに唾液をまぶすことも欠かさない。

 

「ちゅぱ、んむ……♡♡」

「お、うぉ……。カシアちゃんのフェラ、まだ上手くなる余地があったのか……」

「じゅず、ぶぅ♡ んぐ、ぐぽっ♡」

 

 今度は竿全体を、喉を開いて受け入れる。

 カシアの細い首が大きく膨らんで蠢く。

 

 見た目通りの細さ、彼女らしい貪欲さ、想像もつかない喉奥の軟らかさ。

 

「おっ、これ……すご……」

「んぶっ♡ ぐぽ、ぐぽっ♡」

「あっ、ああっ。顎を使われると、クる……!」

「んぢゅ、ぬぽっ♡♡」

 

 徐々に激しさを増す口淫に、待ったを掛ける。

 

 彼女の額を掴んで、縋ろうとする唇をむりやり、引きはがす。

 

 ずるずると喉奥から引き抜かれる陰茎。

 

 去り際に、舌先で鈴口をちゅぽん♡と吸われ、腰が砕けた。

 

「く、はぁ……!」

「──んくっ、ん……はぁ、ばぁっ♡」

 

 一仕事を終え、カシアが口を開けて笑う。

 顔を拭って開かれた眼には、悪戯っ気な黄金色が濡れていた。

 

「カシアちゃん、す、すごいですね……」

「ふーっ♡ えへ、へへ♡」

「──いやほんと、とんでもないセックスモンスターだ。……じゃあカシアちゃん」

「……うん♡」

 

 ソファの上で、彼女が股を開く。

 てらてらと濡れた性器を指で開き、ピンク色の膣口が姿を現す。

 

 青年は忘れない様に、避妊具を取り出す(生成する)。

 ぐっしょりと濡れた亀頭に、コンドームを被せる。

 

「挿れるよ」

「……はい……♡」

 

 改めて、亀頭と陰唇を噛み合わせる。

 愛液のすべりに導かれ、先端がずるり、滑るように埋没する。

 

「よっ、おお……」

「うぁ♡ きた、あっ♡♡」

 

 ほっそりとした膣は、度重なる性交によって、容易く青年の陰茎を受け入れるようになっていた。

 それでいて締め付けの強さは変幻自在。

 甘い緩みを通り抜け、不意打ちの様に中腹で絞めにかかる。

 

「くっ……!」

「ん♡ おにいちゃん、はやくうごいて♡ はやくぅ♡」

「ああ……いっぱいシてやるからな」

「うんっ♡ ……ぁあ、はぁ、う♡ んっ、んん、うふっ♡♡」

 

 お腹を圧迫しすぎないように、ゆったりと腰を揺らす。

 カシアはソファの背もたれに身を預け、気持ちよさそうに腕を伸ばす。

 

 ぱちゅ、ぱちゅと水音を響かせていると、ふと青年の前に影がおちる。

 

「えいゆう、さんっ♡」

「んぶっ。メルヴィンさ、ん……ちゅっ」

「ちゅぷぅ、ちゅっ♡」

「……あー!? ちょ、メルヴィン様ー! んぁ♡」

 

 ソファの後ろに回り込んだメルヴィンが、カシアの上で口づけを交わしてきた。

 下から抗議の声が上がったが、わざと子宮を擦るように腰を振って黙らせる。

 

 メルヴィンはにやりと、青年の手を取って自らの胸にあてがう。

 たぷたぷと、たわわに実った乳房を指先で捏ね、つまむ。

 

「ん♡ ちゅうっ、♡♡ ちゅっ……♡」

「ふー、ぅう♡ うーっ、うぁ、あ゛ーっ♡」

 

 カシアも対抗するように腰をくねらせ、膣肉は木々のざわめきのごとく複雑な波を重ね合わせる。

 陰茎をつつむ少女の熱が、腰を中心に広がり、下腹部に溜まっていく。

 

 

 ぐり、腰をひねる。カシアの膣肉を、抉るように突き抜ける。

 

「んぐぁっ♡!? うぁ、ああ゛ああっ♡♡!」

 

 黒ずんだ乳首、メルヴィンの下品さの実りを、びーんと引っ張り上げる。

 

「んぅ♡! ふ、う、んんんんン~~~~~♡♡♡」

「んっ。くっ……」

 

 獣のような少女の雄たけびと、キス越しの滑らかな高音を聞きながら、絶頂に達する。

 どくりどくりとコンドームに溜まる精液。

 カシアの狭い膣が、敏感に振動する。

 青年が達したことにも気づいたのか、メルヴィンが甘い舌触りで口腔を舐めはじめた。

 

「れろ……ぉ♡ れる、るぁ……ちゅる♡♡」

「はっ♡ へっ、へぅ、へっ♡♡ はーっ♡ フーッ」

 

 唇を離す。

 銀髪の蛇娘は、小首を傾げてツインテールを揺らす。

 

 ちらりと、メルヴィンの体を見た。

 乳首の黒さや妊娠線などの差異はあれど、こちらも淫らなロリボテであった。

 

「──メルヴィンさん、続けて頼めるかな?」

「ええ……どうぞ♡?」

「ふーっ♡ うう♡ おにいちゃん、あたしもまだ、う゛♡ まだするぅ♡」

 

 メルヴィンの赤い瞳は、にやにやと青年を見つめる。

 薄黒い乳首は、指でつままれて尖ったような痕が残っていた。

 

 膣肉を穿たれたまま、カシアは息も絶え絶えに吠えた。

 実際、膣肉は今なお丹念に嬲り、肉竿を引き留めている。

 

「もちろん。俺もまだまだ満足してない」

「────……♡」

 

 口角が持ち上がる。

 ──この日はベッドの上、お互いにマ(・)ッ(・)サ(・)ー(・)ジ(・)を施して過ごした。

 

 



 

 

 妊婦の腹は、出産の直前まで大きくなり続ける。

 その直前まで、母体は胎児を育てようとする。

 

 身体を育てるために大事なことがある。

 食事、運動、健全な精神……

 そして、睡眠である。

 

 

 さて、夜。

 青年の自室である。

 

「……」

「ふぁ~~……今日もよく眠れそうだな」

 

 大きなベッドの上で、シュオ、青年、カシアの三人が横になる。

 

 シュオは既に目を伏せ、青年に寄り添う姿勢だ。

 川の字の中央で青年も肩を伸ばし、妻たちの上に布団を掛けていく。

 

「シュオ、カシアちゃん。ちょっと早いけど、おやすみ」

「うむ」

「ん……」

 

 彼女たちの腹は大きく膨れ、まさしくボテ腹というべき威容だ。

 まんまるとした腹筋の裏に、数キログラムの大きないのち。

 

 血流を圧迫しない様に、二人とも横向きに寝転がり、体の下にはいくつもクッションを敷いてある。

 

 職人たちの手間暇かけられた特注のクッションが、今宵もぐっすりとした安眠を約束することだろう。

 

「……むぅ」

「と思いきやこの娘寝る気配なし」

「カシアよ、何か悩みごとかの?」

「むぅー、ん……」

 

 カシアの眼が閉じない。

 

 今日一日、どうもカシアは不機嫌そうだった。

 理由を聞いてもはぐらかし、どうにも落ち着きがなかった。

 

 その不機嫌さは、寝台の上まで引き継いでいた。

 

『──私から見ても不安定です。私は居ない方が言葉も出やすいでしょう。ちゃんとケアして上げてくださいね』

 

 というわけで、今晩はメルヴィンは別室で就寝している。

 さすがに申し訳ないので、後日二人きりの時間を長く作ろうと言ったら、満面の笑みで頷いていた。

 ……埋め合わせまで読まれていたような気も、する。

 

「なあ、カシアちゃん。何がイヤなのか、言ってくれなきゃわからんって」

「……」

「まあ、わらわはなんとなく、解らんでもないがな……」

「というと?」

 

 シュオが身を起こす。

 

「わらわが言うてもよいが、カシア、おぬしは英雄殿の妻じゃ」

「……」

「自分で向き合ってみせよ」

 

 つんと拗ねた様に黙るカシアは、そっぽを向いた。

 ぼそり、呟きが漏れる。

 

「……おにいちゃんが」

「俺が」

「…………最近、ぜんぜんしてくれない……」

「……いやいや、シてるだろ? 今日も朝っぱらから大変セクシャルなモーニングでございましたわよ?」

「うー、ちがうもん!」

 

 カシアが、がばりと布団を剥ぐ。

 

 青年を見つめる丸い瞳は、うるうると涙ぐんでいる。

 ちらりと、不安げにシュオの方を見て、やっぱり青年を見ながら言葉を吐いた。

 

「……え、えっちないたずら……は(・)ず(・)か(・)し(・)い(・)セ(・)ク(・)ハ(・)ラ(・)、してほしかった!」

「ええ……」

 

 カシアは心底おこっていますよ、という風に頬を膨らませる。

 

 青年は頭を抱える。

 ちょっと、怒っている理由が想定外だった。

 

「おにいちゃん、隠れたり隠したり、すーっごい特典(チート)をいっぱい使えるのに、なんで最近は出し渋ってるの!」

「い、いや……。アレらで安全を確保するとはいえ、羞恥プレイって要はスリルを楽しむもんだろ?」

 

 青年は困ったように腕を組む。

 

「少なくとも妊娠中、おいそれとはやらないよ」

「うー! やだやだ! もっとエッチなことしてほしいぃー! 知らない人の前でおまんこ触られたいよ~!」

「どうしてこうなってしまったのか、原因を思い返そうにも自分の顔しか出てこない……」

「莫迦じゃろ。幼子相手には過激なプレイは加減しろ言(ゆ)うたじゃろが」

 

 シュオがため息をつく。全くその通りだという自責に打ちのめされた。

 

「おにちゃあぁ~~ん」

 

 カシアがごろりと身を転がし、抱き着いてくる。

 甘えんぼの仕草で、腕を揉み、振り回して自分の主張を通そうとする。

 

「おにいちゃん、責任とって~」

「……ウーン……」

 

 顎をさするも、妙案は出てこない。

 隣のシュオは、相変わらずこちら(青年)任せの様だ。

 

 カシアの細い肩を抱いて、正面から見つめあう。

 

「カシアちゃん。とりあえず、過激なことは今は止そう」

「でも……」

「これだけ、お願い。なっ? 我慢してくれたら、次はきっと、イイことあるから」

「……うん」

 

 しぶしぶと、頷く。

 とはいえ、イ(・)イ(・)こ(・)と(・)への期待も強そうだ。

 かつて無垢だった目は、今や欲望でギラギラと輝いている。

 

「わかった。カシア、おにいちゃんの……お嫁さん、だもん」

「ああ。カシアちゃんは最高の嫁だよ」

「ほんとに?」

「嘘なく!」

 

 青年は胸を叩く。

 この健気で、美しく、かわいらしい女性と相思相愛であることは、彼の心をいつも暖かくしてくれる。

 

 そこでふと、彼女の言葉と記憶が結びつく。

 

「……ん……お嫁さん……なるほど……」

「? 何かあったの、おにいちゃん?」

「ふーむ、カシアよ」

 

 青年の肩越しに、領主は少女に嘯く。

 

「こういう時は大概、碌でもないことを考えるのが、この男じゃ」

「────二人には、ドスケベウェディングを着てもらおう!」

「ほらの?」

「……???」

 

 疑問符を浮かべるカシアの肩を抱いて、青年は手を翳す。

 

「んじゃ、ざっくり説明するから。どんなのがイイか、一緒に考えてみよう────」

 

 もうじき、赤子も産まれる直前である。

 張り出したボテバラはすっかり出来上がっているが、彼女たちの体は幼い。

 不老不死だろうと、魔法の作用で胎児が守られようと、しっかりと休んだ方がよいだろう。

 

「だけどそんな時、どうーしてもロリ美少女が強請ってくる……なら、さからえるだろうかイヤ逆らえない!」

「お主、あっさり欲に流されておるの。……ま、危なきことにはならんさ」

「えへへー♡ よくわかんないけど、やった! おにいちゃんだいすき」

「むほっ」

 

 絡みつくように腕を回される。

 彼女の瞳も、声も、徐々に獣のような熱を孕んでいる。

 こうなった時のカシアは強情だ。

 それに、こんなに魅力的なお誘いを振り払えるほど、青年は人が出来ていなかった。

 

「──カシアちゃん」

「はい♡」

「シュオも」

「おっと」

 

 カシアの肩を抱きつつ、シュオも抱き寄せる。

 傍観していた彼女は目を丸くしていた。

 

「わらわもか」

「よく考えたら、時期的にはこれがボテ胎セックス最後だし。駄目?」

「……しょうがない奴じゃのう」

 

 しなだれるシュオを肩に乗せる。

 

 張り切って、青年はチートを揮った────。

 

 


 

 

「そして、俺にしては手を尽くし織った(いつもの生成で)のがこちら。ちっぱい丸出しドスケベウェディングとなっております」

「……もはや、煽情的、という具合ではなくないかの?」

「わー! この服、ふりふりしてかわいい……!」

「かわ……かわいいか……? 可愛くはあるのか……自分でも分からん」

 

 床の上で、カシアが手を広げてひらりと回る。

 きらきらと、指輪の金のきらめきが円を描いた。

 

 それはウェディングドレスでありながら、構成するのは小さな布切れ三枚だけ。

 

 ほっそりとした首を覆う、大きな白い襟。

 おへそが見えるほど短いエプロンスカート。押し上げられ、布の歪みでボテ腹の大きさを強調している。

 そして、陰部を覆うべきショーツは中央で裂け、つるりとした性器を一切隠さない。

 

「あーエロすぎ……」

「う、うん……♡ おにいちゃん、目がこわいよ……♡?」

 

 手足を覆う手袋・ソックスも、純潔な白色。

 彼女の身を覆うそのすべては、全体にレースの透かしが入り、肌の紅潮すらも薄布の下に窺える。

 

 対して、乳房は剥き出しだ。

 お腹の成長に合わせ、カシアのピンク色だった乳首も、徐々に浅黒さを濃くしていた。

 

 

 白と肌色、薄い黒のコントラスト。

 恥部丸出しの、セックス専用・ウェディングクロスだ。

 

「……どう、かわいい? えっち?」

「かわいい。俺の頼みで、こんな素敵な格好でいてくれて嬉しいよ。カシアちゃん、ありがとう」

「えへへ……♡ どういたしまして♡」

 

 褒めに褒め、頬を撫でて耳も撫でる。

 そのすべてを心地よさそうに受け入れる、幼妻に青年の心臓がとくりと跳ねる。

 

 

「……そして」

「ん……♡」

 

 もう一人の妻の、ほっそりとした腕を撫でた。

 白い布の光沢、肌の柔らかな透明感が美しい。

 

「シュオも、似合ってるよ。とっても可愛い」

「有難う。おぬしの設計センスも、なかなか悪くないぞ」

「好きな人のためを思えば、エロ心一つ燃えるってもんよ」

「なんじゃそりゃ」

 

 苦笑する彼女(シュオ)も、当然負けるとも劣らぬドスケベ衣装だ。

 

 それは一見、白のマイクロビキニと言えるだろうか。

 

 細い紐、三角の胸当てと股当て。全て純白。

 

 ──だが、恥部を隠すべき肝心の布が、無い。

 胸と股間にあるのはただの、三角の枠のみ。

 その三角形の外縁にはレースがはみ出している。恥部を護ることなく、むしろ積極的に飾り立てていた。

 

 つまり、ウェディング風マイクロビキニ、風。

 これはただの、飾り付き紐だ。

 

「くぁわいいよ、シュオ……」

「何処、見て言うておる……♡」

 

 それから、シュオの乳首は、この頃は黒さと大きさが妊婦らしくなった。

 急速にお椀状に膨らんだ乳房、元の透明感を損なって色づいた乳首。

 レースの白色と、でっぷりと膨らんだ乳頭の対比がおぞましく輝く。

 

 オマケの様に、手足を白のレース生地が覆う。

 手のひらと足首を露出した、アームカバーとレッグカバーだ。

 可愛らしい小さな足先が、もじもじと床を掴む。

 

「うん……エロイ……じゃ、二人ともソコ立って並んで……」

「こう?」

 

 ぷりん、と丸出しのちっぱい、ロリまんこ、ボテ腹。

 

「うん……!! 二人とも自分の顔の横に手を掲げて! 指輪を見せて!」

「こ、こうかの?」

 

 恥ずかし気にはにかむ口、赤く染まった耳。

 

 シュオの薬指に収まるのは、黒金の輪。

 カシアの金環と合わせて、きらりと輝いている。

 

「……うひょ~~これ、なんでやってなかったんだ! あとでメルヴィンさんにも着てもらおっと!」

 

 壮観。

 二人のボテ妻が、恥部を丸出しにした、フリフリの下品なウェディング冒涜姿で、神聖な結婚指輪を掲げている。

 睫毛は緊張と興奮で震え、掲げていない方の手はぎゅっと力が籠ってしまっている。

 

 不老不死も、亜人も、年齢も関係なく、ただ淫らだった。

 

 

 目がぎらつく。しょうがない。

 

 ふたりとも、秘裂から愛液を滲ませていた。

 

「……、……♡」

「ふーっ……おにい、ちゃん……♡」

 

 興奮のままにコンドームを生成。

 ぱぱっとズボンをずりおろし、装着を終える。

 

 

「カシアちゃん」

「うん♡」

 

 まずは狐人の少女から。

 頬を掴む。見つめ合い、絡み合う視線に、ぶつかりあう性欲の衝動を感じる。

 

「ふーっ……。お待たせ、カシアちゃん。まずはどういう体位が好きかな?」

「えぁ……♡ じゃ、じゃあここで、うしろから……」

 

 そう言うとカシアは前傾してテーブルに手を突く。

 手足を垂直に、背筋がちょうど水平になった。

 

「んふふ……」

「えっちないたずらをしない分、精いっぱいおもてなしするよ」

「おねがーい♡」

 

 カシアはつま先を立て、ふりふり♡と尻を振る。

 可愛らしく揺れる狐の尾を掴むと、狐耳がピンと立つ。

 

 妊娠で鍛えられた下肢を掴めば、むっちりとした肉感を纏う。

 もともとインドアらしく丸みを帯びた臀部は、いまや大根のようなふとましいシルエットだ。

 

「……綺麗だ」

「んっ♡」

 

 飾り布に彩られた尻たぶをかき分け、濡れた秘所に指を突き立てる。

 ねちゃり。想像通りの熱を帯びて、少女の膣は甘く蕩ける。

 

 つま先を立てたまま、お腹を揺さぶるように腰を突き出すカシア。

 彼女の体をしっかりと支えるべく、小さな穴に肉竿を突き入れる。

 

「き♡ うぅ…………」

「ふぅ、……」

「は、あ。や……ひろ、がって……あ、ぅあ」

 

 優しく、衝撃を抑えて。

 むっちりとした尻肉を支えながら、軟い膣肉、早熟の花園を踏み荒らす。

 膣壁のざわめきがゴム越しに快感をもたらし、肉竿が振動する。

 

「ふーっ……ぅうう……」

 

 尾と、そこに繋がる背骨が、合わせて振動している。

 快感を噛み潰すように、カシアの肩が力んでいる。

 

 奥へ、膣の奥へ。

 

「いれ、きる……!」

「ふっ、ぎっ♡……っは、っは、はっ……ぅ♡」

 

 狭い。のに、緩い。

 もう、間もなく赤子を産むための、本来性交に適さない身体。

 まだ、子供を孕むことはできない、決して犯してはならない一線。

 

「あーやば……もうでそう……」

「ふーっ♡ ふう♡ ううぅ♡」

「カシアちゃん、気持ちいい?」

「う゛ー、ん♡ まだ、いっちゃ、らめ♡」

「我慢するよ」

 

 禁忌を踏み越えてこそ、快楽の味は何倍にも甘くなる。

 

「ふ♡ ぐぅ、うう゛う♡♡」

「はは、甘えるときはケモノみたいに鳴くよね。とっても可愛い」

「んん゛ー♡ ふーっ、んー、んんんんン……」

 

 照れたのか、カシアが机の上に突っ伏す。

 腕を組んで顔を埋めて、呻きがくぐもる。

 

 必然、肩の高さが変わり、脊椎の向きが変われば、性器の交合する角度も変化する。

 

「んぶっ♡ ううう゛、ん゛────♡♡゛♡」

「あ、ちょっとイってる」

「ん゛♡ ん、ふ────ぅ゛」

 

 まるで、鉄棒で背骨を擦られるような、強すぎる刺激。

 カクカクと震える膝は、青年の両脚に押されて曲がることを許されない。

 

 抵抗をやめ重力に従おうにも、太く、強い腕が腰を掴んでいるため、カシアはナナメ挿しの絶頂から逃げることはできない。

 

「それじゃ、精いっぱいのイイこと──イキまくって気絶、頑張ろうね」

「ん゛っ♡!? うぇ、ちょ、まっ────かはっ♡」

 

 撞き下ろす。

 大きな蜜壺の奥、子宮口を掠めるように、さらに角度を付けて膣壁を擦る。

 半ば彼女に圧し掛かるように、羽交い絞めるように後ろから犯す。

 

「腰、とまんね……」

「っぁあ♡ うぁあ、うううぅ、んぐぅぅうう゛♡♡」

「カシアちゃん、気持ちいい?」

「いい゛ぃーぅ♡♡ あかちゃん♡ あかちゃん揺れてるぅ゛♡」

 

 と言っても揺らしてるのはカシアの方だ。

 ばちゅばちゅ♡と尻を振り上げ、こちらの腰振りに合わせてケツを突きあげてくる。

 

 まずは一発、導かれるままにぶちまけよう。

 腰を振る速度を強めた。

 

「ぁあ゛ぁ♡ いぐ♡ あがちゃんおそわれでいぐ♡♡」

「ふっ、ふっ、ふ……!」

「あだあぁあ゛♡♡ いっぐぅう~~~~~♡♡」

 

 ゴム越しのカシアの膣肉が、青年の性感帯を貪る。

 白濁、欲望のはけ口を求めて、抱き潰すように乳房を揉む。

 

 ぴゅるりと、手の平にも熱が広がる。

 

「っが♡ っは…………はぁ……♡」

「よいしょっと」

「んぁ♡」

 

 ずぼっ♡ と膣から竿を引き抜く。

 すると待ち構えていたのか、隣からシュオが陰茎のコンドームに触れる。

 

「ほれ、新品に変えてやろう」

「ありがとう」

 

 ほっそりとした指先。

 くるりとゴムを回しながら脱がし、さっと亀頭に残った精液を舌でなぶり取ってくれる。

 新品のコンドームの封をさっと開け、逆回しの様に陰茎に被せ直してくれた。

 

 あっという間に準備を終え、シュオに背中を叩かれて再び前に進む。

 

「ほれ、行ってこい」

「合点ヤってまいります」

「あへぇ……♡ お、おにいちゃん、待って♡ いまはだめ、いま……う……♡!」

 

 ぐったりと膝から崩れ落ち、テーブルに突っ伏していたカシアの頭を上から掴む。

 優しく、真上に持ち上げる。彼女はふらつく手足、テーブルを支えに、よろよろと立ち上がる。

 

 なんとか自分の脚で立ち上がった彼女の背中は、恐れた様に震えていた。

 

 頭から肩に手を置き、とんと押す。

 カシアが脚を軸に回り、振り返る。

 

 ──涙を浮かべた金色の瞳に、夢中になりそうだ。

 

「……♡ ……っ、────♡」

「カシアちゃん。これからスるイイことは、君が何を言おうと変わらないけど」

「っ♡ そう、だよね……♡ おにいちゃん、めちゃくちゃにしたそうだし……」

「じゃあ、カシアちゃんは合(・)意(・)してくれないの?」

「……」

 

 そう言うと、少女は後ろのテーブルに触れ、尻から乗り上げる。

 セックスの支えにしても揺らがない頑丈な板の上で、淫らな花嫁が寝そべる。

 

「あ……あたし、カシアはぁ……」

 

 寝そべったまま、媚びたような顔で、口上を述べ始める。

 膨らみ始めた乳房を自分で揺らし、太くなった太ももをぱかり♡と開く。

 

「妊娠してるのに……おにいちゃんのおちんちんで、ずぼずぼされて……♡♡」

 

 仰向けになっているから、乳首から滲む乳汁は胸を伝って四方に流れる。

 でんと実った子宮の下、子供らしい無毛の性器から、おびただしいほどの愛液が滴る。

 体の下敷きになった狐尾が窮屈そうだ。

 

「──気絶しちゃうまで、えっちすることを、ち(・)か(・)い(・)ま(・)ー(・)す(・)……♡♡」

「……カシアちゃんっ!」

 

 溜らず、その潤滑液まみれの性器に、陰茎をぶちこんだ。

 

「お゛っ♡」

「こんなっ……えっちな娘でっ! 最高だよ!」

「あぅあっ、おぉおお゛♡♡ これだめ、おなかごりごりって♡」

 

 一心不乱に腰を振る。

 少女の肉壺が、ぎちりと締まる。

 

 亀頭から包み込まれるような心地よさを振りきり、絶頂中の幼女のために抽挿を続ける。

 

「いぐ♡ もういぐ、やだ、い゛ぐっ、ぐぁ♡♡」

「俺も、おれもちかうっ、絶対失神するまでブチ犯すっ」

「あぁあ゛ぁああああ~~~~~っ♡、ッ♡♡!?」

 

 少女の嬌声は重なる。

 ぱん♡、ぱん♡、腰を振って、髪を乱し、少女は自らの胸を握りつぶす。

 周囲に散乱する愛液、唾液、汗に乳汁。

 

 そのすべてが愛おしく、あらゆる香りは二人の脳のタガを外す手助けとなる。

 

「あっ♡ おにっ♡ まだいってる、ああ、あああぁあ」

「カシアちゃん……すきだ……」

「もーむり♡ だめ、いぐ……っ」

「かわいいよ……」

「ぁ──っ♡ ぁあ、あああああ……」

 

 腰を振って、振って。

 少女のカラダは、健気に青年の陰茎を愛し続けて。

 

 ようやく、溜め込んだ二発目をゴムにぶちまける頃には。

 

「──っあ゛♡ あ、は────」

「い……っく……」

「イクっ。っは、はっ……はっ……はぁ……────」

 

 カシアは、半目で気絶していた。

 

 すっかり力尽きた少女の膣から、湯気を迸らせながら逸物を引き抜く。

 ずる、ずると竿が擦れるたび、少女の膣が締まるが、本人が目を覚ます気配はない。

 

「う♡ すー……。すぅ……」

 

 ぬっぽん♡と音をたて、小気味よく亀頭が抜ける。

 すると、カシアの膣は開きっぱなしになっていた。しゃがんで覗き込めば、膣の上についた子宮口まで見える。

 すぼんだ可愛らしいポルチオを眺めていると、ふい体が危機を察する。

 

「おっと」

「すー……♡ すー……♡」

 

 安らかな寝息をバックに、じょぼじょぼとたれ流される尿。

 せっかくの純白のウェディングドレスも、尿で黄色く濡れてしまった。

 

 もともと愛液まみれのショーツ、尿まみれのソックス、汗と乳汁のこびりついた襟。

 

 今日だけのドスケベ衣装は、少女の体を猥らに彩るという役目を全うしたのだ。

 

「んじゃ、シュオ」

「……うむ♡」

 

 振り返って、随分と待たせた最初の妻に目線を向ける。

 

「すまん、まずは体拭くのだけ手伝ってくれ……」

「うむ……流石にコレはな……」

「すぅ……すぅ…………へくしっ!」

 

 


 

 

「さーて、待ちくたびれた分、愉しませてもらおうかの♡」

「うおっと」

 

 ベッドの上、シュオが青年を押し倒す。

 ……気絶し、身綺麗にしたカシアを寝かせたベッドで、だ。

 

 どうも、彼女(シュオ)も悪戯に飢えていたらしい。

 身内同士の、可愛げのあるスリルを楽しもうという魂胆か。

 

「ふふ……。ああ、逞しい体躯、灼けるような体温……」

「ん……ふぅ……」

 

 青年から見ればそちらも魅力的だという言葉が、舌が絡まって形を失う。

 全裸に剥かれ、既に屹立した男性器には新たなコンドームが嵌っていた。

 

「ふー……♡ ハァ──……♡♡」

「う、おお」

 

 ゴムに覆われていない睾丸に向けて、生暖かい吐息が吹きかけられる。

 ざわざわと、背筋が寒気だつ。

 

 

 姿勢を変え、シュオの大きな腹が青年に圧し掛かる。

 嫋やかな手先が竿を握り、蕩けた瞳で見下ろす彼女は、逸脱者らしい圧倒的な美そのものだった。

 

 つい、青年が視線を横に逸らす。

 

「すぅ……」

 

 熟睡したカシアの寝顔は、すぐそばだ。

 

 腹の上のシュオはそんな少女を意に介さず、青年の体を弄りつづける。

 つい、喉の奥から低い声が響く。

 

「う、シュオ……」

「其方の焦燥、じれったさ、噛み締める奥歯……うむ、なかなかに心地佳いぞ」

「そりゃどう、も」

 

 亀頭をさらりと揉まれ、反論もまとまらない。

 なんとなく主導権を握られてしまったが、まあいいかと口を開く。

 

「シュオ……お願いだ。そろそろ、いれさせてくれ」

「ほう? たかが夫というだけのお主が、領主であり不死者であるわらわに、一方的にお願いかの?」

 

 にやりと目を細める、シュオの顔は鋭利だ。

 

 実に、困ったことに。

 圧倒的年上に上からリードされていくのも、それはそれで心地よかった。

 

「……お、お願いします。おちんちん、挿入させてください」

「ふ♡ よいぞ、情けない声……♡」

 

 大きな腹をよいしょと持ち上げ、シュオが腰の上に跨る。

 満足げな顔のシュオが、ニタニタと嗤う。

 

「さあ、もっと子供の様に。哭いてみせておくれ、可愛いわらわの、英雄殿……♡」

「ぐ、おお」

 

 ずぶりと、予告なく、シュオの膣口が亀頭を呑み込む。

 ぎゅうぎゅうと苛烈な責めで、性感帯をエグられるような刺激に襲われる。

 

「シュ、オ……そ、れやばっ」

「ふっ♡ ああ、わらわも気持ちいいぞ。本当じゃぞ?」

「くぁ、かっ……」

 

 胸板の上に、シュオの手が乗る。

 

 まるで妊娠したお腹の重みなど無いかのように、軽やかなフットワークで腰を振る。

 と言っても深いストロークではなく、努めて浅い部分、膣入口のリング締めだけで、幾度もカリ首の上下にかぶりつく。

 

 つぽつぽ、ぬぽぬぽと、浅い振動が、幾重にも快楽を重ねる。

 

「く、お、これやば、うおお」

「ふーっ♡ かわいい……かわいいぞ、英雄殿♡ もっと蕩けてみせておくれ♡」

「く、うぅぅ」

 

 熱が乗ったように、シュオの手首が乳首を捏ねてくる。

 腰の動きは一切ブレることなく、執拗に亀頭を責めてくる。

 上気した彼女の、白い生地が、交尾のリズムに合わせて揺れる。

 

「はっ♡ はっ♡ ん……はっ♡」

「う、もうでる、シュオっ」

「んー♡ もうすこし待つのじゃ。我慢じゃ……」

「む、むりっ」

「我慢。がまん、がまん……♡」

 

 言葉とは裏腹に、シュオの指先が乳首を抓る。

 ぎりりと、膣口で亀頭を絞りたてる。

 

 ロリ性器による苛烈な責め、あ(・)る(・)じ(・)の許しが出ない状況、すぐそばで呑気に寝息を立てるカシア……。

 複雑な状況に、ブチリと何かが千切れとんだ。

 

「っ、ぐ、はっ、ぁあああっ……」

「あ。漏らしておる……」

「ふっ、くっ……おっ……」

「……愛い奴♡ よい、許す」

 

 射精を、我慢できなかった。

 だらしなく、たれ流す。

 

 膣奥ですらなく、精液は無意味に避妊具に噴き溜る。

 

 顔の芯から涙が滲む。それを優しくシュオに拭われると、あまりの恥ずかしさが襲い掛かる。

 

「よし、よし……♡ 頑張ったの、ほれ……♡」

「あっ。ちょ、シュオぉ……!」

 

 シュオは、騎乗位の姿勢でヒザの力を抜いていく。

 重力に牽かれ、青年の陰茎が膣に飲み込まれていく。

 

「まだ出ておるし、我慢はしておるのじゃろう?」

「……っ────」

「英雄殿────♡」

 

 とぷとぷと、射精は続いていた。

 じんわりと長引いた絶頂で、青年の視界は茹る。

 

 こつんと、亀頭の先端、精液溜まりが膣奥に触れた。

 

 甘い、シュオの囁きが、耳を打つ。

 

「──イけ♡」

「ぐっ!? おっ…………!」

「イけ、イけ……ほれ、ほれ! みっともなくイけ、わらわの膣内(ナカ)で、子供のように……♡」

「おっ……おおっ……おおおっ」

 

 途端、堰を切ったように精液の濁流。

 尿道を突き抜け、快感が迸る。

 既に膨れたゴムを、はち切れんばかりに押し込んでいく。

 

「おっ♡ なんじゃ、逞しい射精じゃのう……♡」

「っは、シュオ、おれっ」

「んー♡ えらいえらい♡ とってもかっこよかったぞ♡ さすが我が夫じゃ♡」

「ふーっ、ふーっ」

 

 ──興奮と悔しさで身体がバラバラになってしまいそうだった。

 

 普段、こちらからシュオを甘やかすか、お互いに甘えるようなプレイが多かった。

 だが今日はついつい、二人とも流れに任せてしまった。

 

 こんなことになってしまった。

 

「ふふ♡ まったく、愛玩動物みたいじゃのう……♡」

 

 シュオもノリにノっているのか、目には危険な色が宿っている。

 だが、そこから抜け出す気概は、今の青年にはなかった。

 

 このまま、ぐずぐずに飼われたい。

 甘やかされて、シュオに溶けてしまいたい……──

 

 そう、思っていた所に。

 

「────ん……おにいちゃん……」

「……カシ、んむっ」

 

 それは偶然だったのだろう。

 

 寝返りを打ち、カシアの顔が唇に被さる。

 彼女は起きていない。まだ心地よさそうに寝たまま、本能のまま青年の体臭を嗅ぎ分けただけだ。

 

「おにいちゃん、だいすき……♡ ん……」

「────」

 

 そして、夢見の中で、カシアの唇が青年にキスをした。

 透明な息。

 意識もなく、カシアは青年の口に唾液を含ませる。

 

 青年は、彼女の唇をそっと、啄んだ。

 

「んぷ。──ハッとしたぜ、サンキューカシアちゃん」

「おや、カシアとの口吸いはもういいのかえ?」

「ああ。今こそ、上下関係をはっきりさせておくぜ」

「ほう……?」

 

 上体を起こし、大きなお腹のシュオをねめつける。

 肩を抱き、唇を寄せ、横に倒れ込むように二人ベッドでもつれる。

 

「ん♡ ちゅぅ、ふ♡ ンん……♡」

「ちゅう、ちゅっ」

 

 そして、側位のまま、再び腰の中に陰茎を突き立てる。

 

「んんっ♡」

「ん、ふーっ。さすがにバ(・)レ(・)て(・)る(・)ぞ、シュオ……」

「なん♡ どうしたのじゃ、ふ♡ がっつき、おって」

 

 余裕そうな表情のシュオだが、さすがにここまでくれば解る。

 

「さっきからずっと、イ(・)っ(・)て(・)る(・)だろ」

「……、……」

「表情を作るプロだもんな。でも、さすがに──」

 

 腰を、振りかぶり。

 

「──こんなに膣奥が震えてちゃ、バレバレだ!」

「んぃぉおぉお゛おお♡♡!?!?」

 

 叩きつける、と見せかけて下腹部に手を伸ばす。

 クリトリスを握りつぶし、絶頂させてから改めて膣奥を叩いた。

 

「ぎおっ♡ おおごぉっ♡」

 

 不随運動の膣痙攣の中で、きつく締まった膣肉を堪能する。

 

「お゛♡ う、おぁ♡」

「まったく、こんなにお腹を大きくしてる立派な奥さんなのに」

「ぉおお゛♡ おっ、おっおっ♡お゛っ♡」

 

 ボテ腹を撫でながら、膣を逸物で挽き潰す。

 

「こんな淫乱にヨガっちゃって、可愛いなあ」

「ああ♡ それやっ♡ だのむっ♡ おっ♡ んぉぉ♡」

 

 大事な子供と開発された体を掴まれて、超越者が陥落する。

 

「シュオ、ずっと離さない。君は俺の妻だ」

「!? いぃあ♡ いま♡ そんなこといわれ、はぁあ♡」

 

 ささやく。

 先ほどまでのお返しとばかりに。

 

 自分こそが上位であると刻むように、丹念に彼女の心に爪痕を立てる。

 

 僅かな膨らみの乳を、優しく摘まむ。

 ピュっ♡とシュオの乳から、ついでに膣からも液体が飛び出した。

 

「いぐ♡ いぐいぐ♡ もういってるのに、い、くぅぅううう♡♡」

「さあシュオ、キスをしよう」

「はぇ♡ うぁああ♡」

 

 シュオの腰から、手を上になぞり上げる。

 

 愛液まみれの腰紐。大きく膨らんだボテ腹の横のラインをなぞり、浮いたままのアバラを撫でる。

 白いレースを指でつまみ、弾き、黒ずんだ乳首を掠める。

 

 赤くなった首筋、震える顎を掴み、こちらに向けさせる。

 

「……っ♡」

「ちゅっ……」

「♡ ちゅっ、んちゅっ♡」

 

 舌を絡めると、目を細めて舌先の感覚に集中するシュオ。

 

 彼女の体が、虚脱していく。

 顎を叩くと、より大きく口を開け、涎の味を堪能させてくれる。

 

 そうしてしばらく口を吸っていると、シュオの顔から超然とした雰囲気は抜けていた。

 

「シュオ」

「う、あ」

「して欲しいことを、言ってごらん」

 

 見つめる。

 藤色の瞳は、もうすっかり心折られた様に、しおらしい。

 従順なメスとして、彼女の痴態をシュオの魂に刻み付けたい。

 

「っは♡ わらわ、の……ボテ腹、マンコ……♡」

 

 シュオは両手を顔の横に置く。

 それは指輪を見せるためのポーズ、ではない。

 

 ──腹を見せ、すべてを差し出す、服(・)従(・)の姿勢だ。

 

「おぬしの、陰茎で……果てさせて、ほしい♡」

「よく言えました、っと!」

「お゛っ♡!」

 

 ──やっぱり、これだ。青年の熱を叩く。

 

 この、自分がシュオを積極的に抱く、今の関係(体位)が好きだ。

 

 シュオから求められたら燃え上がりはする。

 だが、自分の性欲に付き合ってくれた方が、シュオという美少女を輝かせる。

 

 何度だって、青年はシュオを抱く。

 

「おっ♡ これぅ♡ これはぁ♡ わらわに、キくっ♡♡」

 

 欲望のままに、ロリババアの体を散らしていく快感に、勝るものはない。

 涎を垂らし、乱れるシュオの膣を耕していく。

 

「シュオ、そろそろ、出すぞ……っ」

「うぁ──っ♡ わらわも、わらわもイグ♡♡」

 

 片脚を上げ、シュオの脚が絡みつく。

 腰に掛かる重み、布地の摩擦感が心地よい。

 

 そろそろ、余裕もなくなってきた。

 ラストスパートをかけ、陰茎を素早く動かす。

 

「い、くっ」

「お゛♡ いぐっ……♡ ま、た。膨れて……♡」

 

 どくどくどく、どくどく。

 膣奥を満たす白濁で、コンドームがはちきれそうになっていく。

 シュオは腰を揺らして逃がそうとしたが、赤子が重しとなる。

 

「っは♡……おぁあ゛……♡ あっ……おっ……♡」

 

 腰を逃がせず、そのまま膣奥で快楽を貪った。

 

 シュオの眼がとろんと上を向き、意識を失った。

 

 


 

 

 朝起きたら、陰茎に走ったのは甘い刺激。

 

 寝ぼけまなこを擦りながら下半身を見れば、ほっそりとした手先が絡みついていた。

 にちにちと音を立て、朝から屹立した逸物をしごいてくれる。

 

「……おはよ、シュオ、カシアちゃん」

「おはよ、おにいちゃん♡」

「良い目覚めじゃの、英雄殿」

 

 二人は全裸だ。

 にこやかな挨拶とともに、カシアが亀頭を、シュオが玉揉みで刺激を送り込む。

 

 そっと、朝のご奉仕を続ける二人の手を退かし、立ち上がった。

 二人の肩を抱き寄せ、まずはシュオの脚を掴む。

 

「おや……♡」

 

 股を開かせ、亀頭を当てがった。

 

「……フ。最後の日、ではなかったのかの?」

「例外は、何事にもあるってことで」

「あたしもお願いね、おにいちゃん♡」

 

 キスひとつ、ふたつ。

 ずぶりと、温かい膣肉に侵入した。

 

 

 ──この後、『そこまでスるなら私をのけ者にしないでください!』と、別室から乗り込んできたメルヴィンにしこたま怒られた。

 

 

 初めにカシアの陣痛が始まったのは、それから五日後だった。

 

 



 

 

「うおおおカシア、どうか無事に終わってくれ……!」

「お母さんまだ頑張って! いきんで、いきんで!」

「ふぎっ……ぎ! あああ、ああ゛あ────ッ!!!」

 

 ──悲鳴が、響く、

 いや、これは悲鳴ではない。

 生命の本質、ただ生存を願う、母親としての気合と本能、覚悟の表れ。

 

 脂汗を垂らしたカシアが、脚を開いて目をかっぴらく。

 青年は、側で手を握り、声を掛ける。

 

 ────そして。

 

「──おぎゃあ! おぎゃあ!」

「やった! 俺の、初めての子供だ……やったな、カシアちゃん!」

「はーっ、はーっ。う……はぁ、はぁ」

 

 カシアは息も絶え絶えで、青年の方を見る事すら億劫ながら。

 

「ありがとう……ありがとう!」

「はぁ……う゛、はぁ」

「お父さん、落ち着いて」

「あ、すみません……カシアちゃん、無事に産まれたよ、元気な男の子だよ」

「はぁ……、ん……♡」

 

 その言葉には、一瞬微笑みを返すことができた。

 

 

 ──それから数日後。

 カシアに続けて、メルヴィンも男児を出産。

 

「────あう、あむ……」

「メルヴィンさん、身体はもう動くの?」

「ええ。今はこの子を、一秒でも長く抱いていたくて……」

 

 メルヴィンの手の中で、おくるみに包まれた赤子が揺れる。

 小さいながらも、既に柔らかな鱗を生やした嫡子は、母の顔を見つめている。

 

「……あっ、今笑った。笑ったんじゃない?」

「あはは、そうですね。それじゃあおっぱい、飲ませてあげましょう」

「どれどれ……? おお、物欲しそうな顔をしてるね~」

 

 そうして、青年は二人の妻、二人の息子を持ち。

 

 ──やがて、その日が来る。

 

 


 

 

「くお……背骨が、割れそうじゃ」

「シュオ、大丈夫だ。俺が付いてるからな」

「おお……おぬしがそばにおるだけで、なんと心強いことか」

 

 長かった。

 やはり不老不死の肉体という性質か、あるいは単なる晩熟か。

 メルヴィンから実に二週遅れて、シュオの陣痛が始まった。

 

「うう、く、ぅ……」

 

 苦痛に、シュオの顔が歪む。

 出産に掛かる苦痛は人によってさまざまだが、シュオの場合は数時間かかった。

 

「ぐぁ、あああっ!」

「お母さんおちついて、もうすぐあかちゃん出てきますからねー」

「ふーっ! ふーっ!!」

 

 苦難の時間。

 破水した足元に羊水と血液の混合物が入り混じる。

 

 数人の助産師が彼女の周りで慌ただしく世話をし、掛け声をかけて母体のケアに駆けずり回る。

 青年には、彼女の手を握ってやることでしか、介入できなかった。

 

「──お母さん、頭が出てきましたよ!」

「シュオ、がんばれ……頑張れ……!」

「ひっ、ひっ、ふーっ。ひ、ひっ。ふぅっ……!」

 

 ……人間の場合、殆どの命は、より成熟した母体から産まれる。

 彼女の幼い産道、狭い子宮口、未熟な骨盤で、子供が産まれることは物理的にできない。

 

 だがそれでも。

 彼の魔法は、不可能を可能にした。

 

「うぅうう、ひっ、ひっ! ふっーっ!! ひっ、ひっ!」

 

 小さな小さなシュオの産道が、め(・)り(・)、と拡がる。

 濡れた赤子が、肩を超え、そして。

 

 産まれ落ちる。

 

「──おぎゃあ、おぎゃあ! おぎゃああ────」

「……っはぁ、はぁっ、はぁ……」

「────おめでとうございます! 英雄さん、シュオ様!」

「ああ、シュオ……よく頑張った! ありがとう、ありがとう」

「はぁ……ああ……。ふぅ……ふぅ……」

 

 赤ん坊を取り上げた助産師が、笑顔でシュオに赤子を近づける。

 青年にも、シュオにも、その子がきらきらと輝いて見えた。

 

「元気な女の子ですよ」

「ああ……なんと、愛いらしい……」

「この子が……俺の、初めての娘」

「そなた……我が子を抱かせて、おくれ」

「ええ、もちろんです」

 

 シュオの胸に置かれた赤子が、腕の中に納まっていく。

 不思議と母の腕の中で、けたたましい産声は収まり、定まった呼吸になっていく。

 

「素直でいい子じゃのう……」

「シュオに似たんじゃない?」

「ではおぬしには、似てないか……? ふふ、冗談じゃ。さ、お主も……」

 

 シュオから渡され、初めてその子を抱いた。

 

「愛い、子じゃ」

「お父さん、しっかり抱きしめてあげてください」

「ああ……」

 

 ズシリと腕に沈む命の重さ、まだしわくちゃの見た目。

 そのすべて、二人の息子と大差はないのに。

 

「……可愛いな」

 

 この子は父親にとって、最初の試練を課す。

 確信に、目を細めた。

 

 



 

 

 ──どれだけ、時が経ったろう。

 いや、そんなには経ってない気がする。

 

 まだまだ英雄は青年と呼べるほど年若いし、成長期を経てカシアの背も伸びたけど、言動はまだまだ子供らしい。

 メルヴィンもシュオも姿は変わってないけど、子供たちはみな、すくすくと育っている。

 

 ともかく、時が経った。

 ──そうした過ぎていった時間を、今の青年はペンと紙で残そうとしている。

 

「えーと、確かアルバ洞窟のときは何日潜ったかな……大体でいいか? いやいや、思い出せるんだからしっかりしろ俺……。……あっそうだ、飯なくて一日で切り上げたんだ」

 

 記憶を掘り返し、かつて何をし、どう過ごし、なぜ世を動かしたのか。

 

 なんとなく始めた自伝作りは、シュオには良いことだと応援の言葉を贈られた。

 かつての英雄の足跡を、後世に遺すべきだ、と。

 

 メルヴィンはあまり興味なさげだが、自分が登場するシーンでは格好良く書いてほしいと頼まれた。

 言われなくても調教のことなんか書き残さないし、そもそもまだ三人と出会う前の冒険章が書き終わる気配がない。

 

 カシアは、プライベートの時間をこっちに使ってくれたらいいのに、とややむくれ気味だ。

 たっぷり愛情をお(・)返(・)し(・)してからは、自分のことは可愛く、という注文だけになったが。

 

「今からでも日記という体で適当に書いた方が楽かなあ。これまでのを書き直すのもなあ。いきなり文体が変わったら読者は混乱するか……?」

 

 この執筆作業は思ったより大変だったが、青年にとっては楽しい仕事だった。

 ペンをとり、思考し、紙に走らせる。

 ああここはこう書けばよかったと思うが、出来上がった草稿をみて、これはこれでいいかと納得する。

 筆を持ち上げるたび、シュオに仕込まれた書類処理技術で手は動く。

 

 そうして集中して筆を走らせていると、ついつい時間は経つものだ。

 

「あ、そうだ昼飯……」

 

 ふいに。

 がちゃりと、ドアが開く。

 ちいさな、ちいさな人影が、青年の書斎に入ってきた。

 

「──おとうさん! おにぎり、もってきました!」

「おお~! ユエ、ありがとう! これ、シュオと一緒に?」

「うん! おかあさんにおしえてもらって、いっしょにつくりました! じょうずに、できてる?」

 

 ユエ。

 黒髪の幼子が、満面の笑みを浮かべる。

 

 その娘は、青年の実の娘であり。

 ──シュオから産まれた、た(・)だ(・)の(・)、人間だ。

 

「ああ、とってもおいしそうだ」

 

 彼女がトレイに乗せたのは、ごつごつと米粒の立った、大きな握り飯。

 形も大きさもマチマチなソレを一つ選び、大口を空けて頬張る。

 

 口の中に広がるのは、程よい塩気、炭水化物(コメ)の味。

 青年の顔にも自然と笑顔が広がる。

 

「おいしいよユエ。ありがとうな」

「うむ! どういたしまして、おとうさん!」

「ふふ。わらわ達の合作、良く味わうのじゃぞ、お父さん?」

 

 ユエの背後から、シュオがひょっこり顔を見せる。

 六歳のユエと並んで、シュオの背丈はほぼ変わらなかった。

 彼女たちは、実の母子であるのに。

 

「さ、ユエ。抱っこしてあげる」

「わ! やったー! ありがとうございます、おとうさん!」

 

 元気よく駆け寄る童を抱き上げると、成長の重さを感じる。

 まだまだ背は小さいものの、栄養をたっぷり食べ、よく眠り、よく運動する彼女は。

 あと数年もしないうちに、母親の背を抜かすだろう。

 

「よっ、どんどんおっきくなれよーユエ」

「うむ、うむ! ユエ、おかあさんより、おとうさんよりおっきくなっちゃうよ!」

「おやおや、お主以上とは、ユエは何処まで大きくなるんじゃろうなあ?」

「うはは、月に届くくらいかもな!」

 

 親子三人、笑い声が響く。

 

 ──子が産まれて、育てて。

 青年にも、幾ばくかの変化は、訪れた。

 それはただ時間の経過でもあるし、育児というかけがえのない経験に根差したものでもある。

 

 一方、シュオの姿に一見、変化はない。

 わずかに膨らんだ乳房、太くなった両脚が、経産婦としての痕跡を残すばかり。

 一方、突き出た子宮は、妊娠を終えると引っ込んでいった。まるで、それが普通であるかのように。

 あるいは不老不死によって巻き戻ったのかまでは、誰にも区別は付かなかった。

 

 

 視線を腕の中の生娘に戻すと、彼女は己を指さす。

 

「ねえユエ、かわいい?」

「んープリチーなユエ。かわいいよ、きっと素敵な女の子に成長する。間違いない」

「ほんと!? おかあさんよりも、キレイになれますか!」

 

 キラキラと母親譲りの瞳を輝かせ、ユエが見つめてくる。

 

「ふっふっふっ。……なれる!」

「……うそだ! おかあさんは、ユエよりすっごく、すっごいキレイです!!!」

「あっ不正解だった」

「ふふふ」

 

 娘に褒められ、まんざらでもない様にシュオが苦笑する。

 

 彼女は不老、とこしえの不死である。

 容姿も体格もほとんど少女のまま、変わらない。

 

 出産後は後頭部で結い上げていた髪を編んで肩に掛けるようになり、母性的な印象は増していた。

 

 しかし、もっとも印象が変わったのは、何より眼だろうか。

 もとより藤色の瞳は超然とした気品を備えていたが、出産後は母として、人(・)ら(・)し(・)さ(・)を宿したように見える。

 それは底知れない温もりを醸し出す。

 彼女の瞳孔をじっと見つめていると、吸い込まれそうになる。

 

 いずれにせよ、青年は今のシュオの眼の方が好きだった。

 不変の彼女に残せた、愛のしるしのように思えたからだ。

 

「そうだな。シュオ……お母さんは、とっても美人だ」

「うん! ユエも、おかあさんみたいになりたいです!」

「成れるさ。君は、俺たちの娘なんだから」

「うふふ! やったあ」

 

 そうしてしばらく三人で過ごし、握り飯を食べたところで、ユエの抱っこタイムが終わった。

 

「──それじゃユエ、お姉ちゃんとして、妹(・)た(・)ち(・)の面倒、見てきてくれるか!」

「うむ。ユエしってる、いいことすると、キレイになります!」

「おうそうだ。んじゃ、行ってらっしゃい、頑張って!」

「はーい!」

「いつでも助けを求めるのじゃよ」

「わかりました! 待っててね、マオ、ラン!」

 

 そうして駆け出して、ユエが退出する。

 親の言葉にも大人しく従い、聞き分けもよい。

 ……ドアは開けっぱなしだが。

 

「言葉遣いもしっかりしてるし、すごくいい子に育ってるよな、俺たちの子供」

「ああ。わらわたち二人の教育がよいのじゃろうな……」

 

 時間をかけて、ゆっくりと扉が閉まる。

 隣の席に、シュオが座っている。

 青年の原稿を持つ左手には、結婚指輪の黒い光沢が光る。

 

 何事をするでもなく、二人して押し黙る。

 沈黙は心地よい。

 目配せもなく、シュオの手がこちらの太ももを摩る。

 再びペンをとるフリをしていた腕で、彼女の肩を抱く。愛する妻の肩幅は、上腕一本に収まる。

 

「シュオ、今日の俺は魔法を使えそうだけど、どう?」

「どう、とは?」

 

 シュオは読んでいた原稿を机の上に戻した。

 

「イロイロと……」

「ふふ……そうじゃのう……」

 

 はんなりと小首を傾げる。

 頬に当てた左手は色白で、黒い指輪が主張するようにきらめく。

 

「お主、何人迄なら我が子の面倒をみれるかの?」

「え゛っ。それ、答えの数字MAXで要求されるやつじゃん……」

「ふ。では四人目は、おぬしの甲斐性に期待しようかの」

 

 そう言いながら、シュオの手は止まらない。

 青年の膨らみを、決して触らぬよう、キワを指先がかすめる。

 

「……シュオ、今日ヤったら、多分また妊娠するよ」

 

 ぴたり、彼女の身体が動きを止める。

 俯いた彼女の顔は、黒髪に隠れて見えない。

 

「……」

「……」

 

 ふいに、立ち上がった彼女の手に引かれる。

 有無を言わさない。

 

 また青年も従順に席を立ち、ついていく。

 そのまま、部屋のソファーに押し倒された。

 

 ──シュオの眼が、色欲に澱んでいる。

 

「四人目とは……なんとも、心躍る響きじゃな♡」

「数の問題?」

「うーむ。子供同士、二対二のスポーツでもやらせるかのう?」

「発想がちょっとエグイって。上と下の子でチーム分けムズそう」

 

 じゃれつき、青年の胸の上で小さなシュオが頬を擦りつける。

 乱れていく髪の房を、一つ一つ束ねて梳きなおす。

 

 仰向けとうつ伏せ、じっと胸を触れ合わせる。

 柔らかな膨らみ、骨ばった胸板、早鐘を打つ鼓動……。

 

 若いままの体は、ずっとさめない熱を放つ。

 

「──そうであるシュオが、可愛くて堪らないよ」

「では、わ(・)ら(・)わ(・)相(・)手(・)な(・)ら(・)ば(・)、『我慢』する理由もなさそうじゃな?」

 

 ぺろりと、蠱惑的な舌なめずり。

 もう何度目になるか分からぬ、チートで部屋を封鎖。

 

 ぎしり、二人だけの空間でソファを鳴らす。

 

「シュオ……んむっ」

「ちゅ……♡ れーろっ、ぢゅる♡ じゅ、んぷ。れぁー……ふー……♡」

 

 唇の間、一本の透明な糸。

 大きく開いたシュオの口、顎と顎を繋ぐ粘液が舌で断ち切られる。

 頭を傾け、また舌と舌を絡み合わせた。

 

 唾液を求めながら、うつ伏せのシュオの尻を、背を、頭を撫でさする。

 慣れた様に帯を解き、襟を捲り、シュオの着物を剥がしていく。

 

「んっ♡ ふーっ♡ うう♡」

 

 ぷるりと現れた肉色の乳首が、服の上で擦れて甘い音色を奏でる。

 

「シュオの体、どんどんエッチになっていくね」

「うぁ♡ はぁ、ああ……あぁあぁ♡」

「外も、内側もね」

 

 どうにも、これまでの羞恥プレイが効(・)き(・)すぎてしまったのだろうか。

 最近のシュオは、人目の隙間を縫い、乳首を押し付けてくる困った癖が出来ていた。

 

 この世界に子供用のマ(・)ト(・)モ(・)な下着を普及させた後も、相変わらずノーブラノーパンで青年を誘惑してくるのだ。

 人前でいきり立つ未来の息子を抑え込むのにいつも苦労している。

 

「んーむっ♡ はふっ、ちゅ、ちゅっ♡ちゅっ♡ ぷちゅっ……ぅう♡♡」

 

 とはいえ、今の様な状況では、ただただ可愛いおねだりに過ぎないが。

 

 シュオの右手が、青年の左の手のひらに重なる。

 小さな紅葉は大きな左手に隠れて、見えない。

 だがその熱は……。

 

「んん……♡ んむ♡」

 

 お互いに指を揃えたり、開いたり。

 遊んで、恋人繋ぎで結ぶ。

 

 握力を入れると、指先が窒息したようにか弱く震える。

 

「んっ……♡」

 

 親指で手の甲を撫でてやれば、シュオの震えが収まっていく。

 

 着物の布は薄く、肌の形に張り付いている。

 唇と左手で繋がったまま、唐突に右手で尻を掴む。

 

「んっ♡」

 

 三人の娘を産んで、ふっくらとした尻肉。

 大きくなった身体を、じっくりと堪能する。

 着物の上から按摩していると、彼女は自分から服を脱ぎ始めた。

 

「んむ、ふっ、んんんぅ……♡♡」

 

 彼女の下半身に、じかに触れる。

 

 むっちりとした肌。弾力豊かな臀部。

 着物に守られていた割れ目に指を置く。

 

「んっ♡ う、ふーっ♡」

 

 にやりとシュオが笑った。

 指先に、にちゃりと粘り気。

 

 繋ぎ合わせた手が、ぎゅっと力を込めて震えた。

 

 

 青年が体を起こす。当然、上に被さったシュオも横から縦に。

 唇は揺れて、離れる。

 

 青年はズボンのふくらみをシュオの股間に押し付けた。

 

 彼女の秘所は、いつもの頼りない下着擬(・)き(・)、布きれ一枚に隠されている。

 

「英雄殿。わらわの体に、欲情するか?」

「ああ、する。これが、証拠だ」

 

 ズボンをずらす。隆起した陰茎は、血を蓄えてどくん、どくんと脈打つ。

 

「シュオ、また俺の子供を、孕んでくれるか?」

「勿論。何人でも、何度でも、いつまでも。おぬしが求める限り……」

 

 シュオも、自分の最後の砦を暴く。

 

 軽い音とともに、布切れが地に落ちた。

 

 彼女の性器は、愛液の光沢を帯びる。

 

「……わらわは、おぬしの妻。都合の良い、ロリババアじゃからな♡」

 

 ──衝動的なキスは、だが短く。

 それよりも、彼女の胎めがけて、腰を押し込む。

 

 腰を、性器を、亀頭を。

 膣口へ、肉膜へ、最奥へ。

 

「──あぁあああっ♡ はーっ♡ ぁ、あ♡」

「ふぅ、ふぅ、ふっ」

「う゛ぁ♡ えいゆうどの♡ すき、すきじゃ、あいしておる♡♡」

 

 腰を振る。一心不乱に、ちいさなシュオの肩を抱き締め、ばちゅばちゅと水音をかき鳴らす。

 

「うあ゛あ♡ あ♡あ♡ すぎっ、もっと♡ で、も♡ わらわが壊れる♡」

「壊れていい、ずっと君の側にいる」

「あ゛ぎ♡ うん♡」

「──俺も、好きだっ!」

「ぃあ゛っ♡♡!? お゛♡、あぁあ゛ぁああ♡♡」

 

 どくりと、精液が氾濫する。

 なみなみと注がれるそれが、膣を埋め尽くし、子宮に滲み、膣の入り口にまで遡上する。

 

「あ゛……♡ ぐあ♡ はぁ、うぁ♡ はっ、ふっ」

 

 腰回りが汚れるのも気にならない。

 今はただ、この愛しい人を。

 

「シュオ……」

「うぁ♡ なん、じゃ」

 

 期待で、心が跳ねる。

 ずくりと子宮口を突かれ、シュオの声が上ずる。

 

 蕩けた顔の妻に、言葉が霧散した。

 

「……何を言えばいいかな?」

「んん……そう、じゃな」

 

 眼を合わせる。

 きらきらと輝く藤紫の瞳。

 

 頬は赤く染まり、口からは荒い呼吸が聞こえる。

 

 つんと尖った乳首の奥、彼女の心臓はここからでも聞こえてきそうで。

 

「のう、英雄殿。おぬしは、異(・)常(・)な(・)ま(・)ま(・)かの?」

「ああ。俺はオカシイまま、シュオの事を愛してる」

「それならば」

 

 ──シュオの心情は、青年にはわからないことが多い。

 それは自分に学が無いからだろうか。

 

 だが、そのことをあまり気にしていない。多分、シュオもそうした無理解を許容している。

 だから、ただ歓びのために、身体を重ねられる。

 

「ならば、よしとしよう♡」

 

 シュオも、青年も。

 この街に住む、他の誰もが。

 今の幸せが、続くことを願っている。

 

「──あぁあああ゛っぁ゛♡ いぐいぐ♡ おぉぉお゛おおお♡~~~~~ッ♡゛♡!!??」

「ぐ、くっ!? しぼりとられ、いくっ」

「いーぐっ♡ あ゛~~ごれすぎっ♡ あっはらむっ♡ はらんでしまうっ♡♡」

「おおおっ……あったけ~~」

「イくっ♡ またわらわ、ぁ……♡♡」

 

 そのまま快楽に身を任せ、シュオの胎に四人目を仕込んだ。

 

 



 

 

 ──そうした幸せな後日談とは、また別の、ちょっとしたエピローグ。

 

「英雄殿」

 

 真剣な、シュオのトーン。

 バルコニーで夜風を浴びながら、青年が振り返る。

 

 寝間着の襦袢に身を包み、ひたりとシュオの足音が響く。

 

「わらわには、お主にいくつもの『貸し』がある。覚えておるかの?」

「ああ。最初から今に至るまで抱いていること、いくつかの羞恥プレイ。シュオを裏切ったり、仕事押し付けたり……ちょっと数える自信はないかな?」

「あることを、覚えておるなら、よい」

 

 それきり、シュオは押し黙る。

 彼の側で肩を伸ばし、ひょいと飛び乗った柵に腰掛ける。

 

 ふらふらと危なっかしく揺れるシュオと、青年は夜景に浸る。

 

「……」

「……? なんじゃ、これは」

 

 いつのまにか、青年はなにか、小さな箱を取り出していた。

 無言で、シュオに向けて箱を差し出す。

 

 答えを待たず、シュオは箱を受け取って、開けようとして。

 

「──開けないでくれ」

「英雄殿?」

 

 蓋に掛けた手を、手の平が抑え込む。

 

 彼の、必死で、切なく、悲しみを抱いた瞳に。

 シュオは目を見開く。

 

 説明されずとも、察(・)し(・)た(・)からだ。

 この箱の中身は、彼(・)の(・)望(・)ま(・)な(・)い(・)結(・)末(・)だ(・)。

 

「これ……まさか……お主が……?」

「……」

 

 信じられない物を見る目で、青年を見つめる。

 それは確かに、なんども、なんどもシュオが願い、青年にも直接伝えたことのあった要(・)望(・)だ。

 

 だが、彼の主義からして、決して作ることはないだろうと、言外に諦めていた。

 

「どうして、これを」

「そりゃ、ワガママで一回裏切ったけどさ……そう何回も好きな人の頼(・)み(・)を断れるほど、面の皮は厚くないって」

 

 青年が口をとがらせ、下げた眉を掻く。

 彼のそうした悩まし気な表情は、最近は見ない顔だった。

 

「俺は、シュオにこ(・)れ(・)を(・)使(・)っ(・)て(・)ほ(・)し(・)く(・)な(・)い(・)」

「……じゃろうな」

「…………まだ……いや、きっと、未来永劫」

「……、……」

「……でも、やり方を見つけて……それを、隠すことはもう、したくない」

「……」

 

 はぁ、と息を吐く、

 シュオは柵から降り、同じ床に立って、青年を見る。

 青年も夜風から視線を切って、屈んで目線を合わせた。

 

 英雄の視座と、柴藤の視線が並ぶ。

 

「だから、これは……できればシュオが、持っていて欲しい。俺は、捨ててしまいそうになるから」

「……ありがとう。これで、よいのじゃ……ありがとう、英雄殿」

 

 シュオはその箱をしっかりと抱きしめる。

 

 青年はそれを見て、後悔したような、すっきりしたような。

 あいまいに、ただ笑った。

 

「お主の、愛を感じるよ。よく、用意してくれた」

「……そっか」

 

 

 シュオは目に、一粒の涙をたくわえて。

 

「────やはりわらわは、唯、お主の事が好きじゃよ」

 

 彼女のそのほほえみは、きっと未来永劫、色褪せない。

 

 




 

 

 災いを呼ぶ邪龍を倒すために、不老の術に巫女を捧げたという。

 しかしたった一人、無縁の英雄によって、その宿業から解き放たれる。

 

 巫女は、英雄の妻となった。

 そして、英雄は世界を、法則をも支配したという。

 

 魔物による被害は、激減した。

 英雄の残した祝福によって、種族で曰くを付けられることも、身分の区別も、薄まった。

 

 今では、平等で価値ある人生を、誰もが送ることができる。

 

 例えば。

 ──────巫女は、その宿業から解き放たれたのだ。

 

 




改めて本作は完結となります。これまでのご支援・評価・誤字報告等、大変ありがとうございました!
感想の一つひとつ、あまりに多大な誤字報告(すみません)、増えていく評価やらおきにいりやらしおりやら・・・全てが励みになっていました。皆さんのおかげで本作を書き上げられました。

よければ今後も、何か思い出した時に読み返していただけると幸いです。そのような作品になってればいいな、と。

完結に関して活動報告に書きたいネタもありますが未定です、失踪したらごめんね。
(2025/05/11 活動報告書きました) 


それでは、長々とした本作を読んでいただき、ありがとうございました!
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