歪んだ心を溶かす者 作:原作が勝手に言ってただけ
一次創作ばかりで中々二次創作にまで手が回っていませんが、今後も不定期に更新していこうと思います!
一週間、それはあまりにも長い時間だった。
初日であれだけの切なさを抱えた私の行為は日々エスカレートして行き、六日目の今日に至っては休みにかまけて朝から彼の残り香のする枕に全身を擦り付けて自身を慰めているほどだ。
「はぁぁっん……んっんぅっ」
今となっては私の淫臭の方が染み付いてしまった枕に、少しでも彼を感じられる部分を探す。
もう、どうしようもなく理解してしまった。
私は彼に依存してしまっている。
優しく甘やかに私を溶かし、全てを曝け出させる彼が、私には絶対必要だ。
「いい加減……んっ、止めないと……んぅっ、いけないのにっ」
ぐちゅぐちゅと、この数日ですっかり慣れてしまった手淫の水音を響かせながら、口だけの理性を吐き出す。
止めないと、とそう思う度に、私の中の熱はさらに激しさを増し、その奥が疼く。
彼を求め、少しでも再現しようと彼の手付きを思い出し、真似ようとする度に、どうしようもない物足りなさが切なさを大きくさせる。
「ぁん……足り……ないっ」
枕を抱えたままではもう物足りず、今日まで募らせた切なさや寂しさで羞恥心の鈍った私は、大きく脚を開き、みっともなく腰を上げると自身の指を熱の中心へ近づけようと必死に腰を振り、指を掻き回した。
「あぁぁんっ♡♡」
羞恥心に加え、さらに強い刺激が全身をかける。
ここ数日では一番の快感が脳を走るも、やはり彼にはちっとも届かない。
「早く……会いたい……んっ」
最後の理性として、下着は脱がずにずらすに留めておいたのだが……。
「もう……いいわよね?」
彼が帰ってくるのは明日だ。
今日の午後にでも洗濯をしておけば、ちょうどいいはず。
「もう限界なんだもの……」
下着に指をかけ、するりと足を抜く。
散々慰めた私の核は外気の刺激をも、敏感に感じ取っていた。
彼の言葉、優しさ、そして私を抱く腕の強さを思い出し、一心不乱に自慰に耽る。
「あっ……あなたっ♡ 早く……んっ♡ 帰って来てっ……んぅ♡」
「……ヒナタ?」
強く、強く彼を思うおかげか、不意に目の前に彼が現れたような気がする。
「ほんと……んっ♡ ダメね私……あの人を幻視するなんて……んぅっ♡」
目の前の彼がおもむろにネクタイをずらし、シャツをはだける。
「……でも……想うだけなら……勝手よね」
自分でも妄想力たくましいと思ってしまうが、今となってはどうでもいい。
なんにせよ、もう、一度満足しないともう終われない。
私は自身の妄想が作り出した幻視の彼に向かって手を伸ばし、情けない姿で言う。
「来て……めちゃくちゃにして……」
自身の没入感を高めるためだけのセリフ。
誰にも……彼にだって聞かせられないくらい、一切の飾りのない本音。
そのはずだったのに……。
「ヒナタっ!」
私に自分以外の熱が触れる。
そして、その熱に浸る間もなく、私の中に待ち焦がれた愛しい熱が挿入って来た。
「あぁぁんっ♡♡♡」
急に、全く身構えるまもなく私の中に挿入って来たそれによって、感じたことの無い快感が脳天を貫き、その一突きで私は絶頂に達した。
「あ゛っ♡ あ゛ぁっ♡」
子宮をすり潰すように腰を押し付けられ、およそ女性として出していい類ではない声が止められない。
「あ、あなたっ! どうして……あ゛っ♡」
「早くヒナタに会いたくて急いで帰ってきたよ。でもまさか、ヒナタがあんなに淫れた姿で自分を慰めてるとは思わなかったけどね」
幻視ではない、ずっと待っていた彼が嗜虐心と今にも崩壊しそうな理性に表情を歪めながら、私の穴を埋めてくれる。
溢れ出る蜜を押し戻すような、深く長いストロークで執拗に、指ではどうしても届かなかった奥ばかりを攻められる。
「あ゛ぁぁんっ♡ んぅっ♡ いぐッ♡♡」
彼の熱が私の中に放たれて、散々焦らされ解されていた私と混じり合う。
それと同時に、ずっと我慢していた想いのごとく、潮が吹き出した。
「ヒナタ……」
「あなた……」
はぁはぁと激しい息遣いと立ち込める淫臭で今にもむせ返りそうだ。
しかし、そんなものは気にもならないとお互いを見つめ合う。
そして私と彼の間の距離は近くなっていき――
「んっ……んぅ……」
激しく口付けを交わした。
舌をこれでもかと絡め合い、息継ぎの暇さえ惜しいと、会えなかった六日間を埋めて補い合うかのように相手を貪る。
「ぷはぁ」
さすがに苦しくなって一度離れるも、お互いに片手を背に回し合い、もう片方の手は存在を確かめるように互いの輪郭をなぞり合う。
「……一週間、長かったわ」
私は彼の胸元に顔を埋めながら、そう呟いた。
「まだ六日目だけどね」
「同じようなものよ」
彼にもたれかかった私の下腹部に、つい先程まで私と熱を交えていた剣が当たり、その確かな存在感を伝えてくる。
一度目の余韻など、今の私たちには必要のない感傷だった。
「ねぇ……あなた……その……な、舐めてみても、いいかしら?」
六日ぶりの彼の腕の中ですっかり溶かされた私は、思わずそんなことを口にする。
「もちろん……と言うか、俺がお願いすることのような気もするけど」
彼は隠しきれない期待を表情に滲ませながらそう言うと、ベッドを降りて立ち上がった。
私の眼前に、凶悪なそれが差し出される。
たくましく浮き出る血管に私と彼が混ざりあった証がいやらしくまとわりついている。
彼がごくりと生唾を飲むのが聞こえる。
私はそれが合図だとでも言うように、不意打ち気味に、それでいて歯を当てないように優しく彼を口に含んだ。
そして、くびれに舌を沿わせ、ゆっくりぐるりとそれを舐め回す。
「ぅっ……」
いつもは私が鳴かされてばかりの彼から聞き馴染みのない声が漏れた。
「気持ちいいかしら?」
それを口に含んだまま、彼を上目遣いで見上げそう聞いた。
「……そりゃ、もう、最高だよ」
決して気分のいい味ではない、だが、キスとはまた違う満たされる味だった。
私はキュッと口をすぼめると、ぐぽぐぽといやらしく情けない音を立てながら、それをしゃぶり尽くす。
適宜舌も使い、彼のものが口の中でさらに硬く、大きくなっていくのを感じる。
「ごめん……ヒナタ……そろそろ」
口の中のものが熱く膨らんでいくのが分かる。
「いいわ。そのまま……頂戴」
私の言葉を聞くと彼は意を決したとでも言うように私の頭を優しく掴むと、しっかりと押えてクッと少しだけ腰を突き出した。
「――ンッ!」
ケホッ、ケホッと勢いよく放たれた彼の熱に思わずむせてしまう。
それでも私はしっかり受け止めると、ゆっくりと咀嚼し飲み込んだ。
「水持ってくるよ」
苦しそうにしていた私を見て、水を取りに一旦部屋を出ようとする彼。
しかし私は彼の腕を掴みそれを引止めた。
「大丈夫よ……それより」
立ち止まった彼に背を向け、腰を突き出すように彼にお尻を向ける。
「もっと……して?」
「……」
彼からの反応はない。
ただ――
「あ゛ぁっん♡♡」
再び私は快感に貫かれた。