2月14日、バレンタイン当日。
戦果のない帰宅。
あなたは家の鍵を開け、扉を開く。
今日も疲れていた。
早く休みたかった。
家に入れば洗面台もシャワー室もすぐ。
食欲はないから、汚れを落としてすぐ寝てしまおうと考えている。
欠伸をしながら玄関の明かりを点けた。
赤い箱があった。
1メートルほどの立方体がラッピングされている。
黄色いリボンで飾られたプレゼント用と思しき赤い箱。
リボンにはふんだんにフリルが設えてあり、肉球の模様が多用されている。
眠りたかったが、流石にこれはスルーできない。
この家の合鍵を持っている相手が何人か浮かぶ。
その中でこういった行為に関わりそうな相手はひとりだけ。
合鍵を渡すぐらい親友だと思っているそいつなら、あなたのことが大好きな自身の妹をラッピングするぐらいやるだろう。
あなたは半ば確信しながら、箱に向かって名前を呼んでみた。
「せいかーい! はっぴー、ばれんたいーん♪」
その張り上げられた可愛らしい声と共に箱の壁が四方へ倒れ、蓋は中の人が立ち上がった勢いのまま部屋の奥へと吹っ飛んだ。
思ったとおり親友の妹にして、まだこんな時間まで起きていられないはずの年頃の少女が入っていた。
想定していなかったのは、全裸に箱と同じリボンを巻いただけの姿だったことだ。
いや正確には違う。
頭には猫耳を模したカチューシャが乗っていた。
思わず意識するが尻尾はなかった。
想像してしまう。
こちらに向いていないが生のお尻だろう。
可愛らしくも凹凸のない年相応の身体に、猫耳とリボンだけ着けた裸の女の子が玄関にいた。
理由を質す。
「バレンタインだからだよー。おねーちゃんも今夜は性の6時間だっていってたし」
情報にクリスマスが混ざっていた。
あなたはそう思ったが、疲労と肌をさらした好意MAXの女の子を前に、下半身がギンギンに硬くなる。
この娘の姉とは、保護者の位置でもある。
保護者公認というわけだ。
ずっと向けられていた好意を躱してきたが、ここまでされては受け止めるのも大事かもしれないとあなたは思う。
もともと嫌だったわけではない。
ただ世間体を考えてしまっただけの躊躇。
目の前の少女は裸リボンの姿で目をキラキラさせ、あなたを見上げている。
今度こそ落とせるのではないか。
その目が気持ちを雄弁に語っていた。
事実、この日のこの時間、あなたは堕ちた。
引き寄せて、抱き締める。
気持ちを正直に語り、受け入れたいと思ったことを伝えた。
「わ……」
あなたと恋人同士になれた感動で、少女の目がうるむ。
そしてあなたは提案する。
「……うん。うれしい。一緒におふろ入る」
………
……
…
シャワールーム前。
籠にはあなたの衣服と、肉球の模様付黄色いリボンが、脱いである。
シャワールームには身長差の大きな男女のシルエット。
中ではシャワーの音と、ふたりの声がする。
「ううん。スポンジは使わないで」
あなたの手を押さえ少女が頬を赤くしながら訴える。
「泡をてのひらに乗せて、直でさわって……いや、洗ってほしい」
本人の望み。
あなたは受け入れる。
「あぁ……」
あなたに触られている感触が首筋に、肩に、背に、少女はゾクゾクと背筋が甘く震えていた。
脇に腰に、そしてぺたんと座ったお尻も洗われる。
「くぅん……」
少女が甘く鳴く。
あなたはどこに触れても柔らかい少女の肌を洗っていく。
「……ねぇ、前も……恋人同士だもん。いいよね?」
以前なら断っただろう。
でも今夜のあなたはもう受け入れていた。
「嬉しいっ」
裸の少女と正面から向き合う。
首筋を洗うと、少女が手を添え、あなたの手に頬ずりしてくる。
「えへへ……えへへへへへへ……」
嬉しそうな笑顔だった。
この子が今夜からはあなただけのもの。
そしてあなたも今夜からはこの子だけのもの。
触れていく。
「あ、ねぇ、こうしようよ!」
あなたの手が少女の肩に腕に脇に触れ、微かに膨らむ両胸を包んだところで、思いついたようだ。
少女は立てた泡で全身を包むと、正面からあなたに抱きついた。
「こうやったらお互いに全身を洗えるねっ」
泡の底で、あなたの下半身が硬く硬く張る。
提案を受け入れ、お互いに抱き合い、全身で洗いあった。
「はぁはぁ」
全身を動かしているせいか。
大好きな異性と裸で抱き合っているせいか。
少女の呼吸が甘く荒くなっていくのが、お風呂場に反響してよく聞こえる。
そこにはあなたの呼吸音の乱れも混ざっていた。
お湯で泡を流す。
それでもあなた達は正面から抱き合ったままだった。
抱きついても、もうあなたから拒まれることはないという現実を少女が噛み締める。
身体が冷える前に、ベッドへ移ることになった。
………
……
…
バスタオルで水滴を拭いたあと、少女はさっきと違うリボンを見に纏った。
器用なものだった。
今度はピンクのリボンだった。
同じくフリルがふんだんに使われていて、模様はハートになっている。
全裸のあなたの目の前、ベッドの上。
裸にピンクのリボンを巻いた少女が、あなたに抱かれるのを待っている。
お風呂あがりで全身の肌も薄ピンクに染めて、頬も血色がよく、瞳も恋で焦がしている。
唇を重ねた。
そのままベッドへ押し倒す。
あなたの唇が少女を嬲る。
生肌を這われ、リボン越しにも這われ。
小さな女の子の全身があなたの唇に縦断される。
細い太股に頬を挟まれ、あなたはその付け根へ吸い付いた。
リボンをずらしてワレメへ舌を伸ばす。
「ふぁぁ……」
腰がびくんと小さく跳ね脱力する。
少女のお腹の痙攣が続く。
あなたの舌が侵入した時点で達していた。
普段から弄っている雌の反応だった。
あなたを想って触ってきたのだろう。
顔全体をぐりぐりと押し付ける。
柔らかなお尻を両手で掴んで引き寄せる。
「くぅっ、くぅッ、ああッ、ああ――――ッ」
少女の声が甘く響く。
後頭部が少女の手で股の間に押し付けられる。
無意識だろう。
だが押し付けられることで少女が達しているリズムがあなたの首から上に骨まで響いた。
我慢ができなくなる。
あなたは顔を離し、全裸にピンクのリボンだけ巻いた初潮前の女の子の太股を開いて、男性の部分の先端を押し当てる。
腰を進めて、親友の妹を犯した。
男女の呼吸がひとつの行為しか連想させない音で部屋に響く。
身体を倒しベッドに横たわる小さな女の子にあなたが覆いかぶさる。
下半身で繋がったまま正面から抱き合う。
あなたの腰には裸の少女の両足が巻き付いている。
結合部分だけではなく、全身でお互いに求めた。
肌と肌の摩擦でピンクのリボンも剥かれ、ベッド横へ落ちていく。
裸の男女が密着し液体のように肉で交ざった。
あなたの男性器が根っこから引き千切る勢いで絞られる。
連続で絞られる。
生であなたに犯されながら小さな女の子が達している。
あなたの脳も真っ白になり、全身が絞られたかのように先端から膣へ白濁を吐き出した。
あなたは少女を抱き。
少女もあなたを抱いている。
お互いの背には両腕が回されていて、あなたの腰には少女の足が巻き付いている。
結合部分からは処女を失ったばかりの朱の混ざった白濁が溢れてシーツに染み込んでいく。
まだまだ硬さは失われていない。
繋がったまま少女をうつ伏せにし、腰を反らせる。
あなたはベッドの上で膝立ちになった。
目の前にさらけだされた女の子のお尻を両手で確かめると、細い腰を掴んで奥を突き始める。
「あッ、あッ、あッ、あッ、んっ、んッ、んッ、んッ、んッ」
パンパンと肉のぶつかる音。
敏感なところを強引に攻められ喉の奥から漏れでるのは、少女の声というより甘い音。
喘ぎながらも自分がどんな姿勢でいるのか意識し、小さな女の子は真っ赤になって顔を枕にうずめた。
漏れ出る声が高くなっていく。
あなたの呼吸も荒れていく。
いやらしい姿勢のまま少女がまた痙攣した。
あなたも奥の奥へ密着させながら、全身の体液を放った錯覚と共に達する。
そして下半身で繋がったまま少女の背に倒れた。
裸のあなたの下に、裸の女の子の熱がある。
やわらかさがある。
あなたは下腹部に小さな女の子の生のお尻を感じながら、少女を背後から抱き締めた。
「うれしい……」
あなたが意識を失う前に少女の呟きが耳へ届き、あなたもまた愛を囁いて深い眠りへと落ちていくのだった。
………
……
…
あなた達が恋人同士になったのは仲間内ですぐに広まった。
あなた、というより、少女をみんなが祝福する。
あなたへアプローチを続けてきたのは皆が知るところだったから。
あなたの親友である高性能AIを搭載した少女型アンドロイドは、集めてきた孤児のひとりが幸せになったのを祝福している。
裸リボンはデータベースにアクセスして調べた昔の記録か何かだろう。
あなたが意識していた世間体。
崩壊した世界で、今日を迎えられなかった人々を多く知りながら幸せになっても良いのだろうか、という自問。
そんな個人的な葛藤より、目の前の少女を幸せにしたいと今は思えた。
恋人があなたの利き腕にしがみついてくる。
頭を撫でる。
嬉しそうな笑顔を向けられる。
あなたも嬉しい気持ちを笑顔にして向けた。
世界の終焉へ向けて、仲間たちとの日々は今日も続いていく。