R15で出してたやつの文量をちょっと増やしました
(妊娠騒動の回があったとはいえ)纏に対して両津が性欲を抱くビジョンが私には見えないので両津のセリフが思いつかず、少ないです
「おい纏。起きろ。風邪引くぞ」
「んあ……。眠い。もうだめだ、限界」
「まったく、去年の誕生日からなにひとつ成長してねえな」
纏をおぶって超神田寿司への帰路を歩く両津。夜風が酒にほてった体を冷ます。
纏の21歳の誕生日なんでどっか食べに行くかといって、両津と一緒に錦糸町あたりにある両津行きつけの居酒屋に2人で足を運んだ。で、早くも芋焼酎を二合ほど呑んで纏はべろんべろんになってしまった。座敷の座布団で寝そべってしまったのを見て、両津は、「酒を飲ましとけば安上がりで済んでいいな」なんて益体のないことを考えつつ「婆ちゃん、会計頼む」「あいよ」と店を出た。時刻は20時半ほど。居酒屋の騒がしさが往来に微かにこだましている。すでに5月にもなろうかという時期にも関わらず、8日連続で最低気温が10度を下回るという寒さだった。
「ま、神田まで4、5キロってところか。おぶっても大したことないしな」
錦糸町から神田までの数キロを纏をおぶって歩くことに決めた両津だった。
「風邪ひいちゃかなわんからな。寄り道はなしだ」
なら電車に乗ればいいのに。変なところでケチをするのがこの両津という男であった。とりあえず制服を纏に着させて歩き出した。
あくびをしながら両津が2、3キロほど歩いたときだった。下へずり下がった纏の腕がぎゅっと両津の首を絞めた。
「んぼぉえっ」
一瞬白目を剥いて、意識が落ちそうになったところだったが、なんとか右足を踏ん張らせ転ばずにすんだが、微睡んでいた纏はどうやら半覚醒くらいまでは目を覚ましたようだった。
「起きたんだったら自分の足で歩け」
「……勘吉ぃ」
「なんだ?」
「去年もこんなことなかったかぁ?」
「あぁ、去年の誕生日か。待てよ、去年の誕生日といえば……」
纏を妊娠させたと誤認してひと騒動起こしたことを思い出す。結局、纏からプロレス技を寝ぼけてかけられた両津が意識を失っただけだったのだが。そういえば今も首を絞められて、意識が落ちかけたな。
「確かに似てるな」
「だろぉ?なーんであんな勘違いするかねぇ!」
けらけらと笑う纏。
「お前にも責任はあるだろ!それだけもう喋れるんならもう自分で歩け!」
両津は纏を追い払おうと、背中をぐっと反らせた。しかし食い下がるように纏は背中に巻き付いて離れなかった。
「あのさ」
「なんだよ!」
「妊娠はしてなかったけど、何にもなかったわけじゃなかったって言ったらさ。勘吉はどう思う?」
「は?」
さっきまで酔っ払ってうつらうつらとしていたとは思えないようなトーンの低い冷静な声色だったから、両津は呆気に取られた。が、すぐにさては揶揄っているな?と思い直した。
「既成事実をもってしてもう一回結婚騒動を引き起こし逆玉の輿を狙いにいくぞ!その金を元手にしてさらなる事業展開を繰り返して億万長者だっ!」
「……。はぁ。嘘ついてくれるだけでもよかったのになあ」
両津は数秒の間その場に立ち尽くしたが、
「バカなこと言ってないで自分で立って歩けよ」
「……。服ありがと。返すよ」
「帰るまで着とけ」
おぶさっていた纏は両津の背中から降りて自分で歩き出した。
隅田川を渡るともう神田は目の前だ。横には神田川が流れている。纏は大口を開けてあくびをしている。正直眠そうにしてたのは演技だったんじゃないのかと少し疑っていた両津は、やっぱり眠かったのか?と考えを改めた。
「勘吉。眠いからコンビニでコーヒー買ってくるわ」
「おう」
しばらくコンビニの前で両津が待ちぼうけていると、お待たせと纏がレジ袋を手に提げて戻ってきた。
「勘吉もコーヒーやるよ」
「お。珍しく気がきくな」
「珍しくは余計だ。……よし、じゃあ行くぞ」
そう言って帰路から逸れた道を纏は歩き出した。両津の手を掴んで、どんどん道を進んでいく。
「おい!どこ行くんだよ!」
「どこでもいいだろ?!黙ってついてこればいいんだ。お前はコーヒー飲んでろ」
「おい!引っ張る力強すぎるぞ。別に言ってくれりゃついてくから手を離せ!」
その言葉にわが意を得たりとばかりに「その言葉嘘ないな?」と確認してくる。なんかまずったか?と思ったが、纏のことだし程度は知れてるか。
「嘘なんかつかねえよ。別に纏とどっか行くくらい。とりあえずどこ行くかを教えてくれよ」
「そうかそうか。なら言うよ。この袋の中見てみなよ」
「なんだよ?」
その中にはコンドームが入っていた。
「避妊すりゃ、玉の輿もなにもないだろ?着いてきな。嘘じゃないんだろ?」
ホテルに着くや否や、纏はベッドのヘッドボードに肩を任せた。
「脱がせてよ」
「なに?」
纏は普段通り、足の長さが映えるようなタイトなデニムパンツを両津に向けて投げ出している。普段なら女らしくねえなとでも軽口を叩くところだったが、纏の少し緊張した様子に両津もたじろぎ少し唾を飲んだ。見かねた纏は意を決し、挑発するように足の指先を両津の股間辺りにすーっと伸ばしていく。両津も負けじと纏ににじりより、ジーンズのベルトループに手をかけた。
美人だが、下町の遊びにも通じた気のおけない、もはや親戚という垣根さえ超えた家族のような関係。
両津の纏に対する率直な評価である。だからこそ、非常に居心地のよく、それを壊すようなことをしていいのだろうか?そんな思いが鎌首もたげつつ、今更日和ってたまるかと、
「おりゃあっ!!」
マグロ漁船で大物を釣り上げるときのような勢いに身を任せ、ズリ下げた。
「バカっ!いきなり見るんじゃないよ!」
纏が慌てて両津の頭を手でぶった。タイトなジーンズを履いていたことがわざわいして、引っかかったショーツが一緒に脱げてしまった。情緒もへったくれもなく突然に露わになった局部。
「いでぇっ!バカ、何するんだ!!」
ぶたれて体勢を崩していた両津が復帰すると、纏の控えめに生えた陰毛とその周囲に目を取られた。視線を気にして手で覆い隠す纏。
「な、なんだよ。文句とかあるの?……ま、いいや。さっさと脱がせてよ」
「おう。ま、なんというかだな。文句なんかつけようがない」
「そ」
纏の体をすっぽんぽんにさせた後、両津も脱いで下着一丁になった。
「どうだ、先にシャワー浴びるよな?後のがいいか?」
「うん。じゃあ先に入らせて貰おうかな」
纏が先に風呂場へと向かっていった。その間暇だしオゲレツビデオでも見てるかなと、両津がテレビに目を注いでいたところ
「勘吉。勘吉も、おいでよ」
という声が響く。オゲレツビデオはまだ前戯にも達していない。オゲレツビデオでも見て本番前に気を楽にしようかなと思っていたところだったのだが。
「据え膳食わぬはなんとやら、か」
今日何度目かの据え膳に向け、両津は風呂場へ向かった。
「よう」
「ん。もうちょっと日和ってるかと思ったけど、案外早く来たんだね」
纏はどうやら少しの間に余裕を取り戻しているようだった。
「よし、洗ってやるよ。ちょっと背中向けろ」
「いいや。あたしが洗ってやるよ。背中向けな」
両津が背中を向ける。纏がスポンジを泡立てて背中をゆっくりと撫でていく。
「お、うまいうまい。なかなか気持ちいじゃないか」
「あ、そう?」
纏は、そのまま両津に背中を向けさせておいて、抱きつくようにして、両津の胸やお腹を洗い始めた。両津に背中には纏の大きな胸が押しつけられて、泡でゆっくりと滑っていた。
「どう?洗うの、じょうず?」
耳元に口を寄せるようにして纏が問いかけた。普段その色っぽさをどこに隠していたのだろうか。もはや両津はここで一発抜いてくれと言いたいくらいに怒張させていた。ギンギンである。
もちろん纏も気づかないはずもなく、もはやスポンジも手放し、泡でぬるぬるとした手で両津の宝塔を優しく撫で続けた。ピクンピクンと陰茎は反応することをやめられない。イニシアチブを取れたことにご満悦の纏はその責め手を俄かに激しくしていく。
両津も本番前に無駄撃ちしたくねえと、くるりと回転し纏と正対し、纏にキスをした。両津のその機敏な動きに驚いていた纏も、すぐに受け入れて両津の背中に腕を回した。
纏にディープキスの経験などもちろんない。そういうものがプレイの一環として存在することは知っている。
キスが気持ちいい。それはどんな感覚なんだろうか?
両津の舌が纏の口内に差し込まれ、好きにさせている間、別に気持ちいいわけでもないし、なんだこんなものか。そう思った。でも今の状況を少し俯瞰して考えて、一心不乱にあたしの口を吸っている勘吉のことを考えると、いつもは憎たらしいやつも少しは可愛く思えるな、と。そんな気づきがあった。目を閉じて、纏も舌を両津の舌とうねり、唾液を交換させながら、舌で両津の歯茎をなぞってみる。やっぱり気持ち良くなんてない。
なのに、どうしてだろう?舌の動きが互いに激しくなるにつれ、荒くなる息に、何も考えられなくなる頭。そして股の間から垂れていた愛液。別に気持ち良くなんてないのに。でも嫌ではないから乗ってあげるかくらいの気持ちのはずなのに。身体がいつの間にか熱を覚えていた。
ようやく口を離す。二人の口元に銀の糸で橋がかかり、重力に負けて下へ落ちていく。目がとろんと垂れ下がり、いつもの勝気な顔立ちはどこへやら、両津に次の施しを求めていた。両津のぶ厚い指先が纏の陰芽をクリクリとこねくり回す。ふーっふーっという荒い息の中に時折、んっと跳ねるような声が交じっていた。陰唇つーっと優しく撫でられると、意識が決壊しそうになる。膝をガクガクと揺らしながら、両津の肩を支えにする。もはや力も入らず膝立ちする纏の目の前には、両津のイチモツが天井に向かって屹立していた。
「あのさ、もう、いいだろ?我慢できないから。勘吉。ね?」
アダルトビデオを見たことはある。芝居がかっていて、真に迫ったものはないなと思った。アダルトビデオ内のオナニーシーンを見ても、あんなに感じたことはなかった。現実の10倍くらいは誇張しているはず。だったら性行為シーンも10倍は誇張してるんじゃないのか。そう思ったから。
雑誌は買ったことはない。けれど、子供の頃に偶然入った路地裏に捨てられたものを、汚ねぇなんて言いながら覗き見たことはある。
今こうして、自分にとっての良い人と繋がっている瞬間でさえ、その感情が覆ることはなかった。
膣内を這いずり回る名状し難い違和感。そんな、今までの人生で一度だって感じたことのないような感覚が、ずっと続いている。それだけ。
ただ、自分は動かないで勘吉に好きにさせているというのもあるけれど、必死そうに動き続ける勘吉のサマは見ていて面白いかもなと思った。「纏、纏、纏っ!!」と自分の名前を連呼しながら行為を続ける両津に対して、内心で、お前それしか言うことねえのかよ。と、吹き出しそうになる。
「んっ。あっ。……っふぅ。んっ」
喘ぎ声ってビデオだとこんなもんだっけ。不自然じゃないよな?
……セックス。そんなにいいもんでもなかったかなあ。
そんなことを思いながら、纏は長い脚を両津の胴体に巻き付けて逃れられないようにする。さっきまで両津の首を包みこむように回していた両手を解いてしまって、今はベタベタと無遠慮に両津の頬や首筋や毛むくじゃらの厚い胸板に指先を遊ばせている。
じんわりと汗が滲む皮膚。煽るつもりで、ただの演技のつもりで、漏れ出させていた喘ぎは、もはや意識をせずとも発せられていた。纏はいまだに両津を手のひらで転がしているような気分になっているけれど、赤らんだ頬、いやらしくも両津の胸板に頬擦りする艶やかな纏の様子を仮に客観視する人物がいるとすれば、どう思っただろうか。
仰向けに寝転がり両津を見上げるその顔には、満足し切ったような笑みが浮かんでいた。怪しく濡れた瞳は両津を正視して離さない。
緩慢な抽送の動きに合わせて緩く跳ねる豊満な胸。両津の胸から滴り落ちる汗が谷間へと吸い込まれて、腹筋の縦線に沿ってつーっと臍の穴へとこぼれていく。
「出るぞっ!」あ、イッた。
膣内で暴れ回る感覚を感じた。息荒く、コンドーム内に吐精する両津は萎れた肉棒を引き抜くと、纏の隣に倒れた。
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