親友同士のトランス男子二人が貝合わせの練習のためにセフレになる話 作:喋家月餅太
オリジナル:現代/恋愛
タグ:R-18 ボーイズラブ 性転換 FTM トランス男性 トランスジェンダー BL 男同士 貝合せ 女性器 レズセックス
県庁所在地とはいえ地方の大学生でサークルやバーも限られていて突っ込んだ話が出来るのはお互いだけだ。
そんな二人はセックスについて同じ不満を持っていた。それは基本的に相手の体を触ることに始終する為、気持ちよくなれない事だ。
相手がこちらに触ってくれる事もあるが女性器を触られるのでレズビアンになったかの様な気分でどうにも心地よくない。特にリクは高校時代、レズビアンとして恋人を作っていたから尚更だ。
二人は性別適合手術をしてちんちんが欲しいと思っていたが、リクはリスクを考えるとホルモンや吸引でクリトリスを大きくするしかないとも考えていた。
そんな自分たちが次に彼女ができた時に性器を結合してセックスする方法として貝合わせはどうかという話になった。
リクはレズビアンのカップルチャンネルやFtMの配信者の動画を見せて貝合わせは工夫次第で気持ちよくなれるという情報を教える。
そして、二人は自分たちで試してみようという話になる。
お互い男とセックスしたいとは思わないがまんこは大好きだ。下半身だけ裸になってお互いのまんこを見せ合うとムラムラしてきた。
それから正常位での貝合わせから練習を始め気持ちよくなるコツを回数を重ねるごとに掴んでいく。
宅飲みのたびにセックスをするセフレになったが、そこには恋愛感情はなくお互い異性愛者男性の同性の友達としての関係で次の彼女のための練習とついでに快楽を味わうためのものだった。
やがてソウタに彼女ができ初めて新しい彼女とセックスをする日、股間を擦り合わせてのセックスをしようと言う。
FTMとのセックスがどういうものか知らない彼女はそれを受けれる。
そこではじめて自分の股間でセックスをするとソウタはセックスで気持ちよくなるという経験を初めてする。
それが幸せだと感じて懸命に他の男と同じ様に腰を振ってセックスに励むのだった。
俺達はかれこれ駅のトイレで5分は待っていた。
開かずの扉と化した一つしかないトイレの個室のドアの前で俺と親友のリクは我慢の限界に近づいていた。
「なぁ、ソウタ。そろそろ行かないか? ここから俺の家の間にある公園のトイレ使おうぜ。あそこなら個室も2つあるし」
「ああ、そうするか。俺もそろそろ漏らしそうだ」
俺は大で長時間占拠しているドアの向こうの男と小便器に恨みを込めた視線を向けつつリクに着いてトイレから出た。
駅を出てさらに5分ほど歩いたあたりで大きめの公園に着いた。
公園が見えた時にさっきから俺の股間を襲う尿意におさらばできるという希望を持っていたが、トイレの前についた途端、その希望は打ち砕かれた。
「嘘だろ……」
「昨日は使えたんだけどな」
俺達は顔を見合わせてお互いに絶望を表情で表した。
公園の公衆トイレの入口には板が打ち付けられていて工事中出ることを知らせる張り紙をしてあった。
つまり、ここのトイレで用を足すことはできないということだ。
「ふざけんなよ」
「ソウタ、俺の家まで我慢できそう?」
「わからん。正直、漏らしそうだコンビニとかないのか?」
「あるけどトイレは使えない」
「嘘だろ!?」
「俺も漏らしそうだよ。いいこと考えたんだ。ちょっとあっち行こう」
そう言ってリクはスタスタと歩き始めた。
公園の植え込みの方だ。こっちに別の公衆トイレがあるのだろうか?
「よし、誰もいないな」
リクに連れてこられたのは茂みで囲まれたなにもない場所だった。
お互いに小便をしたいという状況でこんな場所に来たという事に俺は嫌な予感がした。
「ここなら誰にも見られない。トイレがないしここでしよう」
「ちょっと待て! さすがにまずいだろ?」
「お前、俺の家まで我慢できる?」
「いや、それは……」
「だろ? 俺も限界だ。前に偶然、オッサンがここで小便してたの見たんだけど、やってるやつもいるし大丈夫だろ」
「いや、待てよ。おのオッサンと俺達は事情が違うだろ。オッサンみたいにはできないぞ」
「ソウタ、俺達の方がこの茂みに隠れるだろ。むしろ優位だ」
ヤケクソになってるんだろう。リクはとんでもないことを言い出した。
こんな誰に見られるともしれない場所で小便をするなんて無理がありすぎる。
なんとかリクの家まで我慢出来ないか自分の膀胱の状態を神経を集中させて確認すると、リクはとんでもない行動を始めた。
「やるのか!?」
「ああ。他にないし」
そう言って、リクはズボンとパンツをヒザ下まで下げてその場にしゃがんだ。
俺はそれを見て見てはいけないものを目にしてしまったと思い思わず目を背けたが、自分の膀胱の状態を考えるとすることは一つしかなさそうだ。
「どうなっても知らないからな!」
俺もパンツをヒザ下まで下げてリクの隣にしゃがむ。
こんな姿誰かに見られるなんて初めてだ。これまでこいつとは何度も連れションをしてるがそれはお互い個室に入って壁を隔ててだ。
外で尻を丸出しで並んでしゃがんでなんて生まれてこの方、したことがない。
リクは慣れているのか分からないが臆すること無く小便を出した。
尿道口から甲高い音を立てて小便が出るのが聞こえる。
その音を立てるのは抵抗があるが、尿意には勝てなかった。俺も同じ音を立てて小便を出した。
多分、リクも同じことを思っているだろうがの夜中の大多数の男が羨ましくなる。
一般的に男は立って小便をするものだ。さっきの駅のトイレにも工事中で閉鎖されたこの公園のトイレにも男子トイレには立ってするための小便器がある。
俺等はそれを使うことのできない男だ。
女と同じ様に便座に腰掛けたり、今してるようにしゃがんで小便をしないといけない。
それは俺達にはちんこがないからだ。
男と言ったが、性格には男じゃない。男性ホルモンを打って乳房を手術で取って男の姿になっているが俺達の腹の中には子宮と卵巣があるし股間はちんこじゃなく割れ目だ。
とまりFTMというやつだ。女の体に生まれたが性自認は男。医療で男の姿に近づけた女だ。
俺は誰かに小便をしてるところを見られるのなんて幼児の頃にトイレトレーニングで親に見られてた以外に経験はない。
小便というのは俺にとっていつも個室で誰にも見られること無くするものだからだ。
同じFTMであるリクもそのはずだ。
尻を丸出しにして並んでいる親友に俺は気まずさを感じている。
「なぁ、ティッシュ持ってるか?」
「持ってるよ。お前は?」
「持ってる。いつも水に溶けるポケットティッシュは持ち歩いてるんだ」
「俺もだよ。トイレットペーパー無いトイレもあるもんな」
男と違い女の股間は小便をしたあと拭かなければいけない。股間が女なのは俺もリクも一緒だ。だからティッシュは欠かせない。
男にはそういうことはないようだが、俺等は小便をしているうちに小便が股間の周囲や尻にかかってしまうことがある。
今は我慢していた勢いのお陰でそうはならないので小便がでたところだけを拭けば良さそうだ。
そんな事を考えているとリクは随分、拭くのに時間がかかっているようだった。
これは尻にかかったな。
ちんこがないことの嫌なことの一つだ。リクもそう思ってるだろう。こういうところで男じゃないことを思い知らされる気がする。
落ち着いてみるとこの茂みは座って小便をするには最適な場所かもしれない。
茂みはしゃがんた俺達よりも高い。完全に周囲から見えなくなっている。
女の小便はうるさいからこんな夜中だと誰かが通れば音でバレてしまうが人の気配もないので問題ないだろう。
なにより屋根のない空間での小便は初めて経験するがかなり開放的に感じた。またしたいかと言われれば、したいとは思わないが。
「拭いたはいいけどこのティッシュどうするんだ? お前の家まで持って帰る?」
「トイレの近くにゴミ箱あるからそこだな。ゴミ箱は閉鎖されてなかったから」
「そうか」
さすがに小便の付いたティッシュを持ち歩くのは勘弁して欲しい。
俺は立ち上がり、ズボンとパンツを履く。リクもそれに続く。
キョロキョロと周囲を見て誰もいないことを確認すると俺は自分の足元を見た。
ちょうど足の間に小便でできた水たまりができている。
リクの方も見るが同じ様に水たまりがある。
お互い男の体じゃないことを実感する。リクが見たというここで小便をしていたオッサンは眼の前にある茂みに小便をかけたはずだ。
男の小便は前に飛ぶが女の小便は真下に向かって出る。俺達は男のつもりでいてもやっぱり真下に向かって小便が出るのだ。
見た目を替えてパス度がどれだけ高くなってもここは変わらない。少し悲しくなった。
「久しぶりに野ションしたけどいいもんだな。さて、行くか」
「久しぶりってそんなにしてるのか!?」
「高校以来だけどな。小学校の頃は結構してたぞ」
「嘘だろ?」
「お前、したことないの」
「無いよ。誰かに見られたりしなかったのか?」
「友達と一緒にしたりとかしてたからその友達には見られてた」
「友達って?」
「ああ、女も男もどっちもな。当時は普通に女子小学生してたから女とが多かったけど」
「よくそんな事してたな」
「まぁ、原っぱとか林の中で遊んでたら公衆便所ないから」
「信じられん。男とって男の方はどうしたんだよ」
「そりゃあ、立ってしてたよ。男だから」
「お前はその隣で座ってしてたのか?」
「そりゃな、立ってできないから」
リクはその当時、自分の性自認に気づいていたのだろうか。どんな心境で自分にできない立ちションをする男を見てたんだろう。
俺は男子トイレに入るようになって時間がそれなりに経ったが未だに小便器で用を足す男の姿に羨望と見てしまったことへの申し訳無さの混じった複雑な感情を覚える。
世の男からしたら小便をしている後ろ姿なんて見られてもなんとも無いだろうが、俺からしたら小便をしてる姿なんて他人に見られるなんて信じられない出来事だ。
立ちションはできるようになりたいが同時に諦めてもいるので余計に男の小便に対する感覚は理解できないのだろう。
「まぁ、これって違法だから本来ならトイレでしなきゃいけないんだけどな」
「俺はもうゴメンだ」
「開放感あって俺は嫌いじゃないけどな」
リクは涼しい顔をしてさっき来た道を指差した。
俺たちは茂みに囲まれた空間を出てまっすぐリクのアパートに向かった。
途中で酒とつまみを買い込んでリクのアパートに着くと俺たちは宅飲みを始めた。
今日は行きつけのバーで呑んで呑み足りないので繁華街から近いリクのアパートで呑み直すことにした。
今日行った行きつけのバーはゲイやビアン向けのバーの立ち並ぶあたりにある、FTMやMTFの客が多いバーだ。
特にその層に客に限定してるわけじゃないが目立つところにある店じゃないし自然とそういう客が多くなってる。マスターもFTMだ。
いつもそこで呑んで他の店に行ったりしているが今日はお互いのんびり話をしたい気分だった。
ちょうど俺は1ヶ月前に彼女と別れたばかりだ。
リクもしばらく彼女がいない。
普通の男に比べて恋愛のハードルの高い俺たちに取って恋人との別れはそれが最後の恋愛になるかも知れないという事を考えさせられる。
「お前、落ち込んでたけどその後どうだ?」
リクは言葉を選んでようで曖昧な言葉で言う。
「ああ、立ち直りはしたかな。ただ、寂しいよ。一緒にいたわけだし」
「そりゃそうだよな。俺も元カノと別れた時は辛かったからな」
「いつだったっけ?」
「4ヶ月か。そのくらい。気分としては落ち着いたけど、次があるのかがな。寂しくてもどうしていいものか」
「まぁ、出会いもそうだけど、俺たちの場合は受け入れてくれるかってのがあるからな」
「いざラブホに入って拒否されたこともあるからな」
「それは酷いな。でも聞く話だよな」
「その時の彼女も異性愛者であってビアンのセックスをしたいわけじゃないもんな」
お互いため息をついた。
そう、俺たちはホルモンを打って胸をとっても性器は恋人と同じまんこだ。
指を挿入するか舌で舐めるかであってちんこの挿入はできない。
それで女は満足できてるのかはいつも疑問だし自信がない。
「ただ、フリーになってオナニーで性欲満たすだけになってから自分の気持ちとは向き合えた感じはするんだよな」
「どう言うことだよ?」
「ソウタ、お前、前カノだけじゃなく今までの彼女とのセックスって満足だった?」
リクは急に真剣な目をして俺をじっと見た。
「満足って。まぁ、好きな女を感じさせるのはすごいよかったよ」
「自分が気持ちよくならないことは?」
「えっ?」
「彼女の身体を触ってイかせて、それには満足できるのは俺もそうだけど、好意で興奮して股間を散々濡らしてるのにこっちは何も気持ちよくないのはどう思ってる?」
「それは……。でも、彼女が帰ってからオナニーするし……」
「俺もそうしてたけど、セックスしてるのに後でオナニーするまで気持ちいいのはお預けってしんどかった」
リクはダルそうに言う。
気持ちはわかる。彼女とセックスをするというのは俺たちにとっては相手の身体を触って気持ちよくさせることだ。
バーで知り合った他のFTMと話すと人によっては彼女と交代で身体を触り合ったりする人もいるが、股間を触らせることは彼女に自分が女だということを見せることになる。女同士のセックスになってしまう。したくない人の方が多いだろう。
実際俺もそうだし、こう言う疑問を口にすると言うことはリクも同じなんだろう。
「股間が濡れてるのに何も気持ちよくないのが気になってな。特にしたあとトイレに行ってまんこ拭く時に行き場のない興奮をどうしていいのかって最近、すごく考えるようになった」
俺は黙って聞いていたがリクの言うこともよく分かる。
こちらから触るだけで興奮して股間を濡らす事を俺たちの周りでは「タチ濡れ」と呼んでいる。
元々はビアンの間で使われてた言葉らしいが、そう言う名前がつく程度にはリクの言ってる事はみんなが同じように思っているようだ。
「でも、どうするんだ? 手術してちんこ付けるまではついて回るぞ。俺も同じように思うけどだからって双頭ディルドとか使うのも男として抵抗あるしな」
多分、ホルモンを打つ前だったら「だよね」「わかる」と同調して終わってた話かもしれない。
男性ホルモンを打ってからそう言う考え方をあまりしなくなって、愚痴や不満には「じゃあどうするか」を考えるようになった。
以前は男のそういうところに「俺はそうなるまい」と悪い点だと思っていたが、男に近づいて分かる本当に不満なら何かして解決しないと悩みはいつまでもついてくるんだ。
「それだけど、お前さ身体はどこまで変える気だ?」
「どこまでかぁ。戸籍のことがあるから子宮と卵巣を取るまではしたいけど、それも結婚してくれる女がいたらって感じだな。そうじゃなきゃ今のままでもいいかなと思ってる」
「ちんこは?」
「昔は欲しかったけど、今は。ちんこつける手術と付けてからの話を聞くとな。そこまでして欲しいとは思わなくなった。今日みたいな個室が空かない以外であんまり困らないし」
「なるほどな」
「リクは?」
「俺はちんこを付けたいと思ってる」
「度胸あるな。腕の皮膚をかなりの範囲取ってつくるんだろ? しかもそのちんこって勃起しないらしいし」
「血行を維持しないと壊死するとか怖い話も聞くよな。だから、形成手術はしないでちんこを作ろうと思うんだ」
「どうやって?」
「知らないか。いや、あれを『ちんこを作る』っていうか微妙だからな。俺はクリを大きくして尿道を通す手術をしようと思うんだ」
「クリってそんなちんこみたいにデカくなるのか?」
「いや、小指くらいかな。大きくても小学生男子のちんこくらい。まぁ、挿入は無理だな」
「それじゃあ」
「立ちションは出来るようになる。俺は男である以上は立って小便したい。今日みたいに尻を丸出しにしてしゃがんでするんじゃなくて、社会の窓からちんこを出して小便をしたいんだ」
俺はリクの言葉に驚いた。そんなにデカくなるものなのか。男性ホルモンを打ってからクリトリスは確かに大きくなった。でも、小学生男子よりも遥かに小さい。そこまで大きくすることなどできるのだろうか。
「お前さ、クリってどのくらい大きくなった?」
リクは妙な笑みを浮かべて聞く。
「小指の爪より少し小さいくらいかな。オナニーの時に指先でギリつまめるようになった」
「そうか。俺は小指の第一関節くらいには育ってきた」
「すごいな」
「見てみるか?」
「えっ?」
「いや、ここに俺等しかいなんだからクリ見せ合わない?」
リクは妙なことを言い出した。
「お前、俺の股間はまんこだけど一応、俺は男だからな」
「分かってる。俺もそんな意図はねぇよ。でもさ、ほら、男が修学旅行とか合宿でちんこ比べたって話するの聞くことあるじゃん。そういうの俺等経験したことないから経験してみたいし、他のやつがどんな風に身体を変えたり変わったりしてるか知りたいってのもあるんだよ」
リクは男が子供の頃から経験している事を経験したがっているような事を言う。
別に女の代わりに俺のまんこをみたいとかじゃないだろうとは思う。
だけど、見せるとなると俺は抵抗がある。クリトリスはちんこじゃない。まぁ、リクからすると「これからちんこになる場所」なんだろうけど。
ただ、身体を変えるという事についてクリをデカくして尿道を通すなんてのも知らなかった。俺は身体を変えることの選択肢を知らないのかもしれない。
そんなにデカくなったクリトリスがどんなのかは確かに気になる。
「抵抗はあるけど、見せ合ってみるか?」
俺はしぶしぶという口調になりながら言う。
「せっかくだからさ、次の彼女が出来たときのために色々、どんな身体にしていくか考えようぜ」
俺は若干、冷ややかな目でリクを見た。
こいつが初めて付き合ったのは男でそいつに高校時代に処女をあげている。男にも欲情するんじゃないかと疑ってるんだが、それで俺をオカズにしようと思ってないかが気になったからだ。
だが、言った以上は抵抗があってもしようと思う。俺も尿道をクリトリスに通して立ちションというは興味を持ったから身体の変え方は考えたいと思ったからだ。
「とりあえず、下だけ脱ごう」
俺はリクが服を脱ぎだす前にそう言った。ちんこがないとはいえ男二人が裸になってる光景がなんだか嫌だからだ。
女として生活してたとはいえ俺にはBL趣味はない。
「お、そうだな」
俺達はズボンを脱ぎ、続けてパンツを脱いだ。
その過程で俺はリクがどんなパンツを履いているのかを初めて知った。
俺はトランクス、リクはボクサーパンツを履いていた。
男のパンツはトランクス、ボクサーパンツ、ブリーフが普通、選ばれるものだ。ブリーフは小さな子供くらいしか履かないようなので俺も選択肢には加えない。
俺はトランクスしか持っていない。ボクサーパンツも性別移行の最初の頃に試してみたが、腰の丸みと股間のペッタンコさがはっきり出て女だという証拠が鏡に映る姿に見えてしまってから履くのに抵抗を持っていた。
「お前、ボクサーパンツなんだな」
「動きやすくてな。ジムに行くときとかに布のあまりがないからこれにすることが多いんだ」
「股間にないのが分かりやすくて嫌じゃね?」
「ああ、普段は上からズボンを履くし、ジムに行くときは股間を軽くもっこりさせるサポーター付けてるから大丈夫だけどな」
「そんなの付けてんのか」
「トレーニングウェアって結構、身体の形が分かるからな。男子更衣室に忍び込む痴女だと思われるわけにはいかない」
「確かにそうだな」
「それにしても……」
リクはふと俺を足の先から頭の先まで順に見た。
「俺も人のこと言えないけど、どう見ても男なのにちんこがない股間なのって不思議だな」
そう言って、リクは俺の股間を注視した。
「お前も……え、どうなってるんだ?」
俺はリクの股間を見て驚いた。
女の股間なのは間違いないが俺のとは違っていた。
リクの股間はパイパンだった。割れ目が丸見えだ。それは別に剃ればいいだけなので別に普通のことだ。
その割れ目から小指の先っぽくらいの大きさの突起が生えていたんだ。
「ちんこみたいだな……。そんなになるのか」
「デカくなったら割れ目に収まらなくてな」
俺は気になってリクの直ぐ側でしゃがんで間近で股間を見た。
「股間に『ついてる』って感じだな。ホルモン打ったけど俺はここまでデカくないな。体質的なものか?」
「ホル注だけじゃこんなデカくはならないな。デカくする方法を試してる最中なんだ」
「方法?」
「ああ、ちょっと待ってくれ」
リクは下半身裸のままでクローゼットを開けて何かを探し始めた。
俺は立ち上がってそれを黙ってみている。
下半身丸出しの後ろ姿を見るとリクの尻の形は女そのものだった。FTMは上半身は男になれても下半身は女のままなんだよな。
「これを使ってるんだ」
リクが持ってきたのは見たことのない道具だった。
プラスチックの筒に管が着いていてそれが手動の血圧計にあるような手で握るポンプに繋がっている。
「何だこれ?」
「股間にこうやってくっつけてクリを吸引する道具だよ。これでクリを引っ張ってデカくするんだ」
リクはクリトリスに筒を被せながら言った。
「そんなのあるのか」
「実際には足広げて割れ目を開いてやるんだけどな。時間はかかるけど結構、大きくなるんだよ。俺は小学生のちんこくらいに育てるのを目標にしてる」
俺はFTMだが胸を取ることとホルモン治療をするくらいしか興味をあまり持たないでいた。
男性化には色々な手段と種類があるんだと驚いた。
「体質ってお前、言ったけど、体質とかクリの作りの個人差でどれだけデカくなるかは左右されるそうだけど、デカくなる人は純男と同じ様に挿入できるようになるそうだ。といっても手術で作ったのにくらべれば遥かに小さいしそれこそ子どもサイズだけどな」
「それでもちんこを持てるようになれば男に近づけるよな」
「そう。だから挿入できるようになるかはわからないけど、立ちションができるようにはなりたいからやってるんだ」
俺はしげしげとリクの持っている道具を見た。
これでクリトリスを引っ張るわけだろうが、その引張るという行為が怖く感じた。
初めて割れ目を開いて中を見た時はオナニーをするためだったが、内臓のような見た目に触るのが怖いと感じた。
今はその強さはないが、ポンプで引っ張るという行為は想像するだけで痛そうだし怖い。
「痛くないのか?」
「そうでもない。ただ、結構、クリに刺激は来る。イクまではやらないけどかなり感じる」
「なるほどな。俺はちょっと怖いな」
「俺も最初やった時は怖かったよ。でも、少しずつ続けて大きくしていくつもりだよ。今も割れ目からはみ出るくらいにはなったからな」
俺はもう一度、リクの股間を見た。
平らなだけのはずの俺達の股間だがそこに小さいが突起が生えているのは羨ましく思えた。
だが、それと同時にパイパンにしている股間にはっきり見える割れ目が気になった。
リクは男だ。だが、クリトリスが股間に直接生えてる状態とはいえ、それ以外は女そのものだ。
誰のものかを考えて踏みとどまるべき感情だが、女の股間の割れ目は男である以上、興奮してしまう。
「お前はどのくらいの大きさなんだ?」
「え? ああ、女よりはデカいよ」
「見せてみろよ」
そう言ってリクは俺の前に立て膝になった。
「足少し開いてみろ」
「見るのか?」
「当たり前だろ。見せ合うって言ったろ。それに俺のを見たのに」
「お前のは黙ってても見えるだろ」
「いいから見せろ」
俺は最初に持った懸念が頭をかすめて嫌な予感をしながら言われた通りに脚を肩幅に広げた。
リクは俺の陰毛を掻き分けて割れ目を確認したあと、割れ目の両脇に親指を置いてグッと広げた。
他人に股間を触られた経験のない俺はその感触に戸惑っって腰を動かした。
「動くなよ。よく見えないだろ」
「わかった」
俺はくすぐったさを我慢しながらリクに割れ目の中を見られた。
「結構デカイな。でもな、お前、なんで濡れてんだ?」
「は?」
「お前のまんこ、濡れてるぞ。まさかお前、俺のを見てなのか?」
「いや、それは」
こういう経験は初めてだが、自分で興奮している事が分からないというのは不便だ。
濡れてるかどうかなんて触ってみないとわからない。
「ごめん、お前の割れ目を見て、だと思う」
「へぇ。お前、ホモなの?」
「違う! 割れ目みたら興奮するだろ。男なんだから」
「いやぁ、割れ目でって童貞っぽいな。お前、何人かと付き合ってセックスしてきてんだろ?」
「そうだけど。でも、ホル注してから女の体に性欲感じやすくなってな」
「まぁ、男は視覚から性的な刺激を受けやすいからな。男らしくなってきてるんじゃね?」
リクは立ち上がって俺の手を取った。
「俺のも触ってみろよ」
そういってリクは俺の手を自分の股間の後ろの方に引っ張って触らせた。
「あっ……」
「俺も人のこと言えないから」
「お前も濡れてるんじゃないか」
「まぁ、まんこ見たらな」
「俺達って『男』じゃないんだよな」
「そうだな」
俺達はお互いの股間を見た。
俺もリクもパス度を確認するために銭湯の男湯に入ることを目標としていた。
違和感を持たれること無くお互いそれを達成して、普通に銭湯に行くようになったが、そこで見た「同性の人たち」の股間と違っていた。彼らに当たり前にあるものが俺達にはなかったからだ。
「なぁ、彼女とセックスして一緒に気持ちよくなれる方法があったらできるようになりたいと思うか?」
リクは突然、真剣な目になって言った。
「そりゃあ、できるならな。さっき話しただろ。指とか舌で触るだけで気持ちよくないって」
「方法があるんだよ。それを俺は出来るようになりたくてな」
「俺は双頭ディルドは嫌だぞ」
「股間だけでできるんだ」
「どんな方法だ?」
「貝合せだよ」
俺はその瞬間、レズものAVで見たことがあるそれを思い出した。
自分でもできるものなので印象に残ってる。女であることを思い知らせそうでやりたいとは思わなかったが。
「貝合せってこういうのか?」
俺は両手をピースの形にして両方のピースを噛み合わせるジェスチャーをする。
「それも貝合せだな。その体位は松葉くずしっていうんだけど、それじゃないんだ。松葉くずしは正直言って気持ちよくない」
「やったことあるのか?」
「まだ性別移行する前に女として付き合ってた女とな」
「お前、ビアンだったのか」
「まぁ、女だった頃に最初に付き合ったのは男だし、その後も性自認に結論つかなくて女とも付き合った。それでようやく自分の性自認が男だと結論着いたってところだな」
「そうだったのか。でも、他に貝合せってやり方あるのか?」
「ああ、正常位とそのバリエーションがあるんだよ。というか松葉くずしはAVでしかやらないみたいで、正常位の方が普通みたいだ。こっちはコツを掴めば気持ちいいらしい」
「そうなのか」
「クリをうまくくっつけ合うことで気持ちよくなれるんだそうだ。これが出来れば次に彼女が出来た時にその彼女と一緒に気持ちよくなれるだろうなと思ってな」
リクはその光景を想像してなのか嬉しそうな顔をして言った。
俺はリクのその言葉に共感した。
俺達FTMのセックスは女を手や舌で愛撫することに始終することが多い。
人によってはビアンのリバカップルのように交代で愛撫し合ったり、シックスナインをしたりペニバンや双頭ディルドを使ったりする事もあるだろう。
だけど、俺は自分が女である証拠を恋人に見たり触ったりしてほしくないから下は絶対に脱がずに触らせたり見せたりしなかった。
バーで話していてもそうしているFTMは多い。
リクの言う事が出来れば興奮するだけしてそこで高まった性欲が発散されない悩みから開放されるかもしれない。
女の股間であることを彼女にさらすのは一緒だが見られるのと違う、具体的にどんな感じでするのかは分からないが股間をくっつけ合うので見られる事もない。
「それはよさそうだな」
「ソウタもそう思うか」
「でも、ちょっと想像つかないなこの股間で正常位でセックスだろ」
俺は自分の股間を見下ろして言った。
今まで付き合った元カノたちと同じ形をした股間だ。
「こんな感じなんだよ」
リクはスマホを手にとって動画を再生して俺に見せた。
レズものAVで、シークバーを動かして2つのシーンを俺に見せた。海外のサイトのもののようでモザイクはないので写っている女のまんこがはっきり見える。
最初に見たのは普通の男女の正常位とは違って上になった方の女がもう片方の女の脚を跨った体勢でやっている。正常位というよりも騎乗位に近い姿勢だった。
次に再生されたのは男女の性上位と同じ体勢でのセックスだった。時折尻の方から移したアングルが挿入されて、そこで双方のクリが当たっている様子がわかりやすかった。
どちらの姿勢にしても共通しているのは上になった方の女が上下に激しく腰を動かしている事だ。
AVを見ていて羨ましく思っていた事で俺にはできないこと、腰を動かして相手の感じさせるという事が出来るという事だ。
俺がセックスをする時に動かすのは腕と手、もしくは舌先だけだ。
男にとってセックスの象徴とも言える激しい腰の動きは俺には縁のないものだった。
「凄いな。でも、これって本当に気持ちいいのか?」
「実際にやってるやつから聞いたらコツを掴む必要はあるけどそれさえ出来ればイクこともできるそうだ」
「コツを掴めばか、次に付き合う女はそれを理解してくれるかだな。慣れないまんま気持ちよくない状態で練習みたいなセックスを繰り返すんだろ?」
「それが問題なんだよな。俺の知り合いでやってるやつは彼女の理解があったから出来たって言ってたし」
ちんこがないだけでも我慢を強いてるだろうし、それを始めるのは長く付き合った上じゃないと難しいだろう。
リクもそうだったはずだが、これまで俺は彼女が出来ても長続きしない。
セックスの問題とかもあるし男じゃないことが障害に思われてるんだろう。
そこでセックスでこっちのまんこを使いたいと言うのは相当気持ちよくないと受け入れてくれないんじゃないだろうか。女はきっとセックスでちんこを求めるはずだ。
「そこでなんだけど、フリーの間に慣れて次の彼女と付き合い始めた頃には慣れてたらいいんじゃないか?」
「どうやって?」
「俺たちで練習するんだよ。まんことまんこでするセックスなら俺たちの股間がそうだろ?」
「冗談だろ? お前、ホモなのか? それとも俺を女だと思ってるのか?」
「どっちでもねーよ。あくまで練習。断言する。俺はお前を恋愛対象として見ることはないし欲情もしない。ただ自分のクリを相手のクリに当てられるように腰を動かす練習をするだけ」
「いや、それはマズイだろ」
そう言って俺は拒否感を示したが、一瞬、さっきの動画で見た貝合わせがもし自分と次の彼女だったらと言うながら頭を掠めた。
確かにセックスで気持ちよくなる経験はしてみたい。
恋人と一緒に気持ちよくなるなんて憧れる。
俺は少し考えて抵抗はあるが考えが変わった。
「してみるか? あくまで練習だってんなら」
「ああ、してみようぜ。やってみてキツかったら二度とやらない事にして」
俺はさっき見たリクの割れ目を思い出した。
こいつは男だけど股間はまんこだ。見たら興奮する。触れば尚更だ。
ちょうど俺達は下半身裸だ。
割れ目からクリトリスがはみ出ていて普通の女とは違うとはいえ、パイパンの割れ目が丸見えなリクの股間を改めてみると股間が暖かくなる感覚がする。
さっき濡れ始めたときからこれの股間には愛液が増えているようだ。
この興奮の行き場もどうにかしたいし、身体はともかく女が好きな男としてこの戸惑った感情をどうにかしたい。
「どうすればいいんだ?」
俺ははっきり戸惑いが口調に出ていることを自覚しながら言う。
「とりあえず、ベッドに横になってくれるか?」
「服は?」
「そのままでいい。というか、俺等、上半身は男だから見ると萎えそうだ。勃ってるし濡れてる状態を維持したいから下半身以外見せないでくれ。下半身は女のままだからな」
「勃ったって自分でわかる?」
「ああ、ホル注してある程度してから勃ってる感覚ってのが分かるようになった。ソウタは?」
「俺もお前ほど大きくないけどクリが張ってる感じがする」
「今は?」
「勃ってる。お前の割れ目とあと濡れてる感触にやられた」
「俺もそこは完全に女だしな」
リクは顔を背けて言う。恥ずかしいのだろう。
俺はリクに言われた通りベッドに仰向けで横になた。
「これでいいか?」
「ああ、お前の脚の前に座りたいから膝を曲げてくれ」
「わかった。こうか?」
「うん」
リクはベッドに上がり膝を曲げた俺の脚の前で立膝になった。
「じゃあ、さっきの動画みたいに脚を広げていいか?」
「いいぞ。でも、ちょっと待ってくれ」
俺は軽く深呼吸をした。つい数年前まで完全に女だったまんこを持つ男。そんな自分の誰にも見られたくない部分。
医者に見られたくらいで自分ですら見たことのない部分を親友とはいえ異性愛者として恋愛対象にならない本当の意味での同性の友人に見られる。覚悟が必要だった。
「いいぞ」
「おう」
リクは俺の太ももを持ち上げて脚を広げた。
「お前、結構、割れ目がピッタリしてるんだな」
「どうゆうことだ?」
「女の股間って割れ目の開きやすさが結構人によって違うんだよ。人によってはちょっと脚を広げただけで具が丸見えになるヤツもいれば、ガッツリ脚を開いても割れ目が閉じてるヤツもいる。お前はさすがにここまで開けば丸見えになるけどある程度までは左右の大陰唇がピッタリくっついてたぞ」
「そうなのか。見たことないから知らなかった」
「鏡で見たりした時に気づかなかったか?」
「見たことねーよ」
「マジで? 小学校の頃に気になって見たりしなかった?」
「特に興味なかった。今も見たいとは思わない。だって女だって思い知らされるだろ」
「でも、クリの大きさは把握してるんだよな。オナニーもしてるんだろ?」
「大きさもオナニーの仕方も指で触って把握したんだよ。まんこは今までの彼女のを見ただけだ。あとは大きさに関しては泌尿器科で医者に言われたくらいかな」
「そうか」
「お前は?」
「俺は吸引してるしなそれで毎日見る。それに俺は小さい頃に割れ目の中が気になって見たりしたし、その時に触ってみて気持ちよくなるのを知った感じだな」
「どういうきっかけで気になったんだ?」
「まぁ、男にあるものが自分にはないのが気にはなっててな。ふと見たらそのかわり割れてるわけじゃん。で、中身が気になって見てみたって感じ。その時は別にエロいことを考えてたわけじゃないな」
「そうなのか」
「ただ、思春期以降に同じクラスの可愛い女子とか見てて同じのが付いてるんだとか考えて股間がムズムズする感覚はあったな」
「男と付き合ったりしてたのに」
「あれも向こうから告白されただけだしな。その時はそういうもんだと思って付き合ったくらい」
「で、今は?」
「股間が女のものなのには興奮するけど、お前に興奮するかというとしないな」
「お互い男なのにまんこだもんな。俺もお前のを見て濡れたし」
「まぁ、それはお互い様だな」
そう言うとリクは俺をじっと見た。
「今からするけどいいな。俺のまんこをお前のにくっつける」
「ああ、でも、あくまで練習だからな。セックスじゃないっていうか」
「もちろんその通りだ。まぁ、スパーリングとか学校の体育の二人一組でストレッチとかそういうのだな」
「そうだ」
「よし、行くぞ」
そう言うとリクは俺の脚を持ち上げて自分の股間を近づけた。
俺の股間には柔らかいものが当たる感覚がする。
俺とリクの股間がくっつけ合ったんだ。
女の股間だが、俺は割れ目の中についてる物をまんこと呼んでる。
割れ目やその周囲は俺の定義ではまんこじゃない。
リクと俺は股間はくっつけ合ったがまだまんこが触れ合っていない。
そんな中、リクは腰を前後左右に動かして位置を探り始めた。
「あっ……!」
一瞬、俺のまんこの上の方に強い刺激が走った。
ここの感覚は何度も経験してる。
おそらくリクのデカいクリトリスが俺のクリに当たったんだ。
「ここか。さっきからクリがお前の大陰唇に当たって気持ちよくなってきてたんだが、クリの位置が分かったからここを狙うな」
そう言うとリクは腰を前後に振る。
クリに普段触れてる自分の指よりも柔らかい感覚が繰り返し触れていく。
気持ちいい。
男性ホルモンを打ってから鈍感にはなったがクリは今でも身体で一番敏感なところだ。
そこに今まで感じたことのない感触のものが何往復も何往復も触れていく。
指でいじるのとは全然違う。
それは感触だけの話じゃない。
指でいじるのは自分でペースをコントロールできる。
だが、他人によっていじられるのはどんなペースかわからない。
今まで誰にも股間を触られなかった俺にとってそれはとても新鮮な感覚だった。
過去付き合った彼女たちはこんな風に他人に感覚を預けていたのか。
「どうだ?」
「気持ちいいな。人に触られるなんて初めてだから予想外な感覚に慣れれてないけど」
「それは俺もだよ」
「お前はいじる側だろ」
「腰動かして見えないお前のクリに当たるのは難しいんだ。命中率は上がってきたけど当たったり外したりしながらしてるから俺の方も感覚は予想外だ」
「自分でどうなるかわからないのは戸惑うよな」
「俺は彼女にまんこ触らせてたし、非処女だからな。ちんこ入れられた時もそうだったから、その面では慣れてる」
「そうか」
「むしろ、男としてるなんて懐かしいくらいだ」
「俺の股間はお前の元カレと違ってまんこだけどな」
「その方が気持ちいいからいいよ」
確かにリクは腰の動かし方を手探りしているようだった。言われてみて分かった。
だが、気持ちよくなってるのは確かなようで顔が上気している。
俺もこんな顔をしてるんだろうか。
誰かに感じさせられた顔を見せるのがいくら親友で何でも話してきた仲とはいえ「同性」の友達が最初というのは少し虚しいものがある。
これは愛する女にしたかった事だ。
だが、こうしてリクと練習をしないと女とそんなことを経験できる日は来ないだろう。
確かにクリを刺激されて気持ちいいがそれでも結構空振りしてるようでイクには不十分な性感だ。
確実にクリに当たるようにならなければイクことは叶わないはずだ。
「はぁ……はぁ……」
リクは息が上がってるようだった。
「あっ……! イッた……」
「マジか!?」
リクは俺に馬乗りになってた姿勢から身体を起こして俺の尻の前に座った。
「ははっ! 気持ちいいな」
リクは満足そうな顔で言う。
男には賢者タイムというイッた後に性欲が失せて冷めた気持ちになる現象が起こると言うがリクにもそれはないようだ。
金玉がなくて射精が起こらないからなのか、それともホルモン治療による身体の変化が不十分だからなのかは分からない。
ただ、元女とはいえ男がイッた所を初めて見た。
いや元女だからこそその満足な表情には共感できた。どんな満足かを俺もオナニーで経験してるからだ。
「空振りしてたんじゃないのかよ?」
「お前のクリには空振りしたけど、俺のクリは空振りした時にも大陰唇や小陰唇には当たってたからな」
「お前のクリはたっぷり俺の股間で刺激されたってことか」
「そう。あと、お前の恥骨でで俺の大陰唇を圧迫したのもある」
「大陰唇を圧迫して気持ちいいのか?」
「クリの根っこがあるからな。貝合わせはそこも刺激するのがポイントらしい」
「クリの根っこ? なんだそれ?」
「クリって割れ目の中にある尖った部分だけじゃなくてそこから身体の中に伸びててVの字状に枝分かれしててな。その部分がちょうど割れ目を挟んで大陰唇の脂肪の下にあるんだよ」
「そうなのか。知らなかった」
「少し、自分の股間に関心を持ってもいいかもな。彼女を気持ちよくさせるためにもさ」
「そうだな」
「お前、今まで女とする時はどうしてたの?」
リクはベッドのふちに座り直して言う。俺も身体を起こして隣に座る。
「クリをいじってそれから指を入れてたな」
「そっか。それ、時々痛がらせたりしてなかったか?」
「それはあった」
「セックスはもっとじっくりやらないとな。大陰唇のマッサージとか外側から優しく少しずつ刺激を強くしてくほうがいいぞ」
「お前はそうしてたのか」
「ああ、男の一方的な刺激に悩んだ側もやってるからな」
そうか。こいつは男とセックスしてたんだもんな。
「俺の場合は俺も元カレも初めてだったし勝手が分からないからしょうがないけど、童貞捨てて何人も経験してるんならその辺は分かっといたほうがいいからな。特に俺らは自分の身体で試して鈍ることができるからその辺は純男よりアドバンテージあるんだし」
「それもそうだな」
「女の身体を持つ男同士、これから色々勉強していこうぜ。次の彼女のためにな」
リクは笑いながら言った。
だが、それは真理だと思う。まんこが想定してない刺激の仕方をする以上はちんこを入れるより気持ちよくしてあげなきゃいけない。
確かに俺は今まで自分のも恋人のも股間に対してその場の興奮はしても興味が薄かったかもしれない。
俺はまだ自分の割れ目の中を見たことがないわけだから。
「って事で、宅飲みする時はこうやって練習したいんだけどソウタはどうだ? まぁ、一応、FTMとはいえ男の俺とセックスするのは抵抗あるの分かるし」
「俺もしたいと思う。次に彼女ができるのはいつなのかはわかならいけど、その彼女とは一緒に気持ちよくなりたいしな」
「セックスで気持ちいいのは経験したいよな」
「ああ、でも、お前とするのはノーカンな」
「分かってる。スパーリングだって言っただろ」
「あと、まんこのことも色々教えてくれないか。今まで関心なさすぎた」
「いいよ。一緒に頑張っていこうな。純男より気持ちよくセックスできる男になろうぜ」
リクはそう言って拳をそっと差し出す。
俺も同じようにして、拳をコツンと軽くぶつけた。
下半身は裸のままでお互い割れ目が丸出しだったが、男同士の友情と次の恋愛への決意をお互いに確認した瞬間だった。
俺とリクがスパーリングと称して貝合わせでセックスをした日から、リクと宅飲みする日やお互い暇な時はどちらかの家で身体を重ねた。
お互いのまんこを見せ合ったり、大陰唇マッサージも練習したりして女の体で気持ち良くなる方法を研究する事もしていった。
ある日俺が上に乗って刺激する側をやったら次はリクが上になると言う形で上下を交代する形で俺たちはスパーリングしていった。
スパーリングという呼び方も最初くらいでだんだん俺たちは自分たちのしている行為をセックスと呼ぶようになった。
それは俺の失恋の数が癒えたのもあるし、次の恋愛を具体的に考えるようになった事で近い将来、彼女とする行為である事を意識するようになってどちらとも言わずにそう言い始めたわけだ。
俺たちはちんこのない男同士のセフレだった。
お互いに自分のクリトリスを相手のクリトリスに当てる事が確実にできるようになってきた。
それと同時に大陰唇同士をきちんと密着させるのも上手くなった。
お互いにイケるようになってセックスの満足度も上がっていった。
俺たちは射精をしないのでイッても少し刺激の強さを我慢したら相手がイクのを待つ事ができたからだ。
例えばリクが先にイッたらリクはイッた後の強い刺激を少しだけ我慢しながら俺のまんこの刺激を続ける。
俺たちは身体の相性がいいと言うのかイクのはタイミングが同じくらいだ。それほど我慢している時間は長くない。
それで二人揃ってイク事ができるわけだ。
ただ、女のまんこは男性ホルモンで刺激に鈍くなった俺たちのまんこより敏感だ。
女相手だとこうはいかないだろうというのは俺たちの共通の予想だ。
それから宅飲みのたびにセックスをするようになって何ヶ月か経って、俺たちの最後のセックスの日が来た。
リクに彼女ができたのだ。
俺たちがセックスをするのは彼女が出来た時の練習のため。
彼女との本番のセックスのため練習した内容の最終確認をする事にした。
リクは舞い上がっていたが、その分真剣に俺との最後のセックスに励んだ。
その日のリクとのセックスは今までになく気持ちがいいと感じた。
多分、リクの新しい彼女はこれまでちんこのついた男とセックスしてきて自然とそれがリクのクリトリスとの比較になるだろう。
でも、クリトリスを刺激するのが上手なリクはそんな男たちに負けないだろうと思った。
オーガズムに達したリクを見て俺はリクな幸せを願わずにいられなかった。
リクに彼女が出来た頃に俺にも出会いがあった。
年上の女性とデートするようになったのだ。
友達の紹介だが、最初の段階で俺の性別に関する事情は話してある。
相手は俺が元女であることを知った上でデートをしてくれるようになった。
これはとてもありがたい事だ。
俺たちは男として知り合った女と付き合い始めて最初にぶつかるのはカミングアウトをする時だ。
知り合った時点はリスクが大きいし、セックスする時だと騙し討ちになら相手を失望させる。
その間のどの段階かが本当に難しい。
でも、俺にその女性を紹介してくれた友達はFTMである事は軽く触れておいてくれたしそれでもいいと言ってくれて俺に会ってくれた。
俺たちは順調にデートを重ねて交際をスタートするまで時間はそれほどかからなかった。
彼女は年上なのもあり余裕があり、それでいて一応男の俺にリードさせてくれる。
全てが理想的とは言わないが一緒に過ごしていて悩む事が少なかった。
そんな中で俺は満たされて彼女との時間を過ごしていたが少し警戒しているところはある。
これは俺は経験のない事だが、男に疲れて彼氏と女友達のいいとこ取りな存在を望んでFTMである俺を紹介してもらったんじゃないかと言う事だ。
実際そう言う女はいる。
確かに純男よりは女のことがわかるのは事実だ。男の経験できない女のいろんな事情を経験しているのだから。
だが、都合のいい存在として理想化される人間関係なんて恋愛じゃなくても上手くいきっこない。
でも、彼女は等身大の男として俺を見てくれているようだ。
普通の男と事情が違うから彼女も手探りなんだと思う。だから一つ一つ、二人の課題を一緒に乗り越えていきたい。
初めてセックスするのだって課題の一つだから。
彼女の家に泊まりに行く事になった。
交際して二ヶ月。そこそこスキンシップはあった。
キスやそれのシャツに腹の方から手を入れて胸を撫でたりだとか男女カップルのよくあるじゃれ合いのような愛撫はよくやるようになった。
彼女が行きたいカフェが彼女の家の近くの公園にあってその流れで俺の家に来る事になったのだ。
なんとなく一人では行きづらかったらしく彼氏が出来たということで一緒に行きたいと思ってくれたらしい。
夜の街で知り合った相手がこれまで多かったからこういうのは新鮮に思えた。
どうしてもFTMに限らず性的少数者だと出会いの場所はそう言う場所になってしまうのだ。
彼女の家に着くと家具や雑貨などがかわいらしく整えられていて、女の子の部屋だなと思った。
過度にかわいくなく素朴な雰囲気のする感じだ。
彼女が淹れてくれたお茶を飲んで他愛もない話をした。家でのんびりと何気ない会話をするのもどこか落ち着く。
彼女自身にも年上故の余裕のようなものを感じられ、それでいて恋愛にガッツイていない感じがして落ち着いて一緒の時間を過ごせた。
カフェでもコーヒーを飲んでいたのもあり、カフェインを摂り過ぎたのか尿意が襲ってきた。
「ごめん、トイレ借りてもいいかな」
「うん、いいよ。あ、でも、座ってしてね。どうしても汚れちゃうから」
彼女は自然にそう言った。俺は思わず笑ってしまった。
「大丈夫。座ってするよ。俺、立ってできないから」
「あ、ごめんなさい。つい、いつもの癖で」
冗談とかではない。普通に彼氏だからそう言ったのだろう。上半身しか触っていないし、ふとした時にFTMであることを忘れてしまったのかもしれない。
俺が女の身体だと意識するような機会もなかったからだろうし、その程度には俺は男になれてるんだろうと思って嬉しくなった。
立ち上がってトイレに入ると俺はパンツを下ろして便座に腰掛けた。
トイレを盗撮したのかAV女優なんかを雇って撮ったのかしらないけど、エロサイトにあるようなトイレで女が小便するAVなんかでは女は小便する時に足を閉じて姿勢を正して小便をしている。
女は個室に入って他の人の目がないところで小便するので夜の女がみんなどうなのかは知らない。
けど俺はそうするのが女っぽくて嫌で脚を少し広げて小便をする。
その方が股間をトイレットペーパーで拭くときにも楽だからだ。
俺は小便を出しながら自分の股間を覗き込んだ。
リクとセックスをするようになって何度も鏡で見た自分のまんこ。多分、この後、彼女とセックスするんだろう。
自然に「立っておしっこしないで」と言った彼女が自分のと同じ股間を見たらFTMである事を知った上で出会ったとはいえどんな風に感じるんだろうと思った。
少し怖かった。
小便を出し終わると俺は自分が女である証拠の部分をトイレットペーパーで拭いた。それから軽く指で触れる。
まだ濡れていないがクリトリスは少し硬くなっている。
部屋に来たということはセックスをするという事だろうから、覚悟を決めようと思う。
俺は便座から立ち上がるとパンツとズボンを履いてトイレを出た。
それからはベッドに腰掛けてお互いに愛撫を始めた。
とくにしようと言ったわけではない。見つめ合ってキスをしたあと身体を触りあった。
初めて彼女の胸を揉んだが服を着ている見た目よりも大きくて柔らかかった。
女の胸を触ったのなんていつ以来だろう。こんなに気持ちいい触り心地だったんだって満たされた気分になる。
「ねぇ、ソウタくん。私も触りたいんだけど、触ってほしくないところってある? あそことかは駄目だよね」
「どこ触っても大丈夫だよ。ただ、股間は女だから抵抗ない?」
「ないよ。さっきはごめん、あなたがそういう男の子だって忘れてたわけじゃないの。男の子が遊びに来るといつも言うから癖で言ったの。あのね、私、出来ればソウタくんの女の子の部分も触りたい。いいんだね?」
「いいよ。じゃあ、裸になろうか?」
「そうだね」
そう言って俺は彼女の服を脱がせて、彼女も俺の上の方を脱がせた。下の方は俺が自分で脱いだ。
その際に立ち上がったので今、彼女はベッドに腰掛けて全裸の俺を見上げている形になる。
俺の股間はリクとのセックスでまんこの形を確認したりクリトリスの当て方を身につけるために毛を剃ってツルツルにしている。
「どうかな?」
「なんか不思議。男の子なのに腰回りだけ女の子なんだもん。あと、毛、剃ってるんだね」
「ああ、これはちょっとね。萎えたりしてない?」
「不思議っていう感想かな。ここ、触ってもいいの?」
「いいよ」
彼女は俺の股間、割れ目の右側を指先でツンとつついた。
「ここは柔らかいままなんだね」
彼女の反応が面白くて俺は吹き出しそうになた。
だけど安心した。彼女は俺にちんこがないことどころか腰が丸みを帯びて女そのものであることも受け入れてくれているみたいだ。
問題はここからだ。セックスの仕方までは受け入れてくれるか。
俺は彼女の隣に再び座った。
彼女はすぐに抱きついてキスをしてきた。口にだけじゃない首筋や乳首を舐めたりしてくる。
結構、これは感じる。
俺も負けじと同じ様に彼女の身体に舌を這わせる。
「あっ……。んっ……」
彼女はかわいい声を出す。俺は女だった時にセックスの経験はないが当時の肌の敏感さを考えると俺が舐められるよりも刺激が強く感じるのだろう。
上半身をお互いにしっかりと愛撫する。
その流れで彼女は俺のまんこを触った。
「濡れてるね……。すごい……。私、こんなに濡れたことない。男の子になると液って増えるの?」
「人によるみたいだけど、俺は女だった頃より濡れるようになったよ」
「そうなんだ。でも、ちんちんより興奮が分かるから私も濡れちゃう」
俺も彼女のまんこに指を這わせる。
「十分濡れてるね」
「ねぇ、ソウタくんはどうやってするの? ソウタくんみたいな男の子とエッチするの初めてだしよくわからなくて」
「今まではこのまま指を入れてたよ。指がちんこのかわり」
「そうやってするんだね」
「でも、今日は違うやり方をしたい。いいかな?」
「どんな風にするの?」
「正常位で俺のまんこを君にこすり合わせる。ただ、俺がまんこを使うの抵抗ないかな?」
「ないよ。だって、さっきから触りたくてたまらなかったんだもん。そっか、大事なところをこすり合わせるんだね。ソウタくんの大事なところ……」
彼女の目はウルウルしてた。俺のまんこで興奮しているみたいだった。
俺は興奮を抑えられなかった。彼女を優しくゆっくりだが押し倒す。
「ソウタくん。そのトランスの人の事を何もしらなくてごめんね。教えてくれる?」
「もちろんだよ。俺に任せて。まず、しっかり気持ちよくなってほしい」
そう言うと俺は彼女の股間をじっと見て、割れ目を開いた。
彼女の割れ目は軽く足を開くと中が丸見えになる開きやすさだった。リクの言ってた通り開やすさに個人差があるんだと思った。
彼女のまんこはヒクヒクしている。しっとりと濡れている。
さっき彼女は俺のまんこを触っていた。それでこんなに興奮している。
股間がまんこの俺でも男として見てもらえてるんだろうと思えた。
俺は膣を挟んでるあたりの左右両方の大陰唇に人差し指を置いて円を描くように優しく揉み始めた。
「なんか恥ずかしいね。そんなマジマジ見られると。でも気持ちいい」
「しっかり感じてからのほうが擦り合わせてから気持ちいいから」
「そうなんだ。嬉しい」
「俺もどんな風に気持ちいいか分かるから」
「そうだね。大事なところ、同じだったもんね」
彼女は穏やかな顔で感じているようだ。
そろそろいいころだろうか。俺は立膝で彼女の脚を持ち上げた。
俺は今、彼女を見下ろしている。
男がセックスの時に彼女を見る景色だ。これまでの彼女としてきた抱き合って手を股間に伸ばしてする体勢じゃない。
俺はドキドキしながら自分のぺったんこな股間を同じくぺったんこな股間にくっつける。
ぺったんことは言っても、マングリ返しの姿勢になると女の股間はクリトリスの根っこと大陰唇の脂肪で盛り上がった形になる。
特にクリトリスの根っこは海綿体でできているから充血して体積が増えるから余計にだ。
それは俺の股間も一緒。
まずは俺の大陰唇と彼女の大陰唇をこすり合わせる所から始める。
ピタっと大陰唇同士がくっつくと俺は腰を左右に動かして、お互いの愛液をまんべんなく股間に塗っていく。
摩擦が小さくなり滑りがよくなる。
そうしてお互いの大陰唇をくっつけ合って弱い性感を少しずつ強めていく。
「ふわっとして気持ちいいね。優しい気持ちよさだね」
俺は腰を前後に動かしてしっかりと大陰唇を刺激していく。
そして少しずつ腰の動きを前後左右にずらしながら彼女のクリトリスの位置を探っていく。
さっき大陰唇マッサージをした時に彼女のクリトリスを確認したが、男性ホルモンで大きくなった俺やリクと違って彼女のクリトリスはとても小さかった。
女のクリトリスは普通そのくらい小さいものだ。
その小ささで狙いを定めるのが大変そうだが、俺は自分のクリトリスの位置をずらしながら彼女のクリトリスを探る。
「あんっ!」
ここか。彼女がふと喘ぎ声を出した。その位置を集中して狙っていく。
彼女と付き合う前にリクとセックスして腰の動きの精度は高くなった。場所が分かればクリトリスをくっつけ合うのは難しくない。
小ささは思ったより障害にならないようだ。
腰をどんどん動かして彼女のクリトリスを刺激していく。
「あぁ……。んんっ……」
彼女は目を細めながら小さな声で喘いでいる。
俺は腰を動かし続ける。
「ソウタくん、気持ちいい。ソウタくんの大事な場所、もっと欲しい」
「うん。もっとだね」
俺が腰を動かすとベッドがギシギシという音を立てる。
腰を前後に振って、ベッドが鳴る。俺が今までできなかった男のセックスだ。
俺も気持ちがよかった。彼女のクリトリスが俺のクリトリスを刺激する。彼女の大陰唇が俺の大陰唇を圧迫して刺激する。
股間の摩擦はどんどん減っていく。それだけ俺達は濡れてるんだ。
女性器を使ってるけど、今こうして腰を振ってセックスをしているのは完全に男として彼女を感じさせている。
それに今まで俺にとってセックスは恋人を感じさせる満足感はあっても気持ちよさのないものだった。でも、今、俺は股間で彼女の身体に感じさせられている。
本当に気持ちがいい。そしてもっともっと腰を動かして気持ちよくなりたいという欲が出てくる。
彼女もかわいい喘ぎ声を出している。
女のセックスの時の声は演技だと言う話も聞くし俺の膣は今は止まった生理以外では未使用で女としてのセックスは経験がないから本当のところどうかは分からない。
でも、演技でも本当に感じててもどっちでも構わない。俺の股間と彼女の股間で繋がっているのがとても幸せに感じた。
「ソウタ、くん……! あっ! あぁぁっ!」
彼女は次の瞬間、俺の名前を呼んで声を上げると身体をビクンビクンと震わせた。
俺はその瞬間、彼女の状態を理解した。
悲しいかな俺がホルモン注射で身体を変える前にオナニーの最後に自分の体で起こったことだ。
彼女はイッたんだ。
俺はすかさず腰の動きを止めた。
リクとセックスするときとは違う。俺がイクまではまだ時間が掛かりそうだし、時間がかからないにしてもイッたあと刺激し続けるのは女には強すぎると思ったのだ。
彼女はオーガズムに頭の中が支配されてこちらの様子を見る余裕がなかったようだ。
俺はそんな彼女の様子を穏やかな気持で見ていた。
手持ち無沙汰になってとりあえず俺は彼女の隣に横になった。
彼女は荒い呼吸をしながらこちらを見る。
「私、イッたみたい。初めて……」
「そうなんだ」
「だって今までの彼氏、先にイッちゃうから」
「初めてか。びっくりするよね。こんな感覚あるんだって」
「ソウタくんは今までの彼女とは……」
「指を入れるの専門だから気持ちよくなったことはないよ。イッた経験はオナニーだけ」
俺は嘘をついた。リクと一緒に今日のための練習のセックスで何度もイッてる。だけどこれは彼女には永遠に内緒にすべきことだ。
「ごめんね、私だけ気持ちよくなって」
「俺も気持ちよかったよ。イケなかったけど、十分気持ちよかった。セックスで気持ちいいのなんて初めてのことだから」
「そっか。私はイッたのは初めてだけど気持ちよくはなれてた。でも、初めて気持ちいいんなら何ていうのかな。よかった」
「俺も幸せだった。好きな人を愛して気持ちいいって憧れてたことだから」
「本当に幸せそうな顔。私も嬉しい」
彼女は俺の頬を優しく撫でた。
その手の感触を味わいながら俺はついさっきまでの股間の感覚を思い出していた。
その余韻は今も股間に残ってはいる。
「ソウタくんもイケるように、二人でイケるようになりたいね。私もエッチの仕方、上手にならないとね」
そう言って彼女は俺に抱きついて来た。
「ソウタくん、今まで付き合った男の子で一番やさしいと思う。こんな丁寧にエッチしてくれるの初めて」
「ちんこなかったし中に入れてないけどそれでもよかった?」
「ちんちんなんて関係ないよ。正直、ちんちんよりソウタくんの大事なところの方が気持ちよかった。もっとエッチしたいな。これからは会う時は出来るだけエッチしようね」
俺は嬉しかった。気持ちよくなれただけじゃなく彼女が喜んでくれてそれを求めてくれている。
セックスの最中も男がするのと同じ様に腰を動かしてするのが嬉しかったし、股間で股間を愛するという行為も幸せだった。
俺はちんこが欲しいとは今でもあまり思わない。
けど、こうしてちんこが無くてもいいと言ってくれる人がいて気持ちよくなった事で俺は男として自信を持てそうな気がした。
「好きだよ」
「私も」
色々と言葉にすることができるが今は彼女に伝えたいのはこの一言だった。
これから俺のクリトリスと大陰唇でもっとこの気持ちを伝えていきたいと心のそこから思った。