揺籃の魔法少女 作:ほむほむぷでぃんぐ
一年って早いですね。
観覧車に乗った後、私たちは遊園地を後にした。
観覧車での濃厚なディープキスによって、私たちの熱の昂りに任せてそのまま私の家へ直行──はせず、その前に腹ごしらえをする事になった。
やって来たのはファミリーレストラン。少し奮発したレストランに行くことも考えたが敢えてこちらにした。ある程度金銭的に余裕があるとは言え、働いてもいない身で見栄を張ってお金を費やすべきではないだろう。
一応まどかにも聞いてみたが、高いところで奢らせるのは気が引けるとのことで固辞された。
「うーん……どっちにしようかなぁ」
「どうしたの? まどか」
私の隣に座るまどかは悩ましげに唸りながらメニュー表のページを何度も行ったり来たりしている。
時折、彼女の左手と繋いだままの私の右手を無意識なのか、にぎにぎとするので、自分の顔がほんの少しだけ熱くなった。
私はまどかの見るメニュー表を覗き込んだ。彼女はハンバーグのページとグラタンのページを交互に開いている。
「えっと、ハンバーグとグラタン、どっちが良いかなって」
私の視線に気づいた彼女は、頬を掻きながらそう答える。
「んー、ハンバーグ……あー、でもグラタンの方が……でも……」
「ゆっくり決めていいよ」
「今決め……うーん、ちょっと待ってね……えーっとね……」
まどかはごにょごにょ言いながら、視線を彷徨わせている。これはしばらく決められなさそうだ。そんな彼女の様子を見て、私は彼女に再び声をかけた。
「私が片方頼んで分けよっか?」
「いいの?」
私がそう提案すると、まどかはメニュー表を見つめていた顔を上げ、ぱっと顔を輝かせた。ころころと素直に変わる彼女の表情が可愛らしい。
「いいよ、えっと……じゃあ私はこのチーズハンバーグにしていい?」
「ありがと! うん、大丈夫だよ。わたしはこれにするね」
まどかはメニュー表のシュリンプグラタンを指した。それを確認すると、私は注文用タブレットに入力し、ドリンクバーの注文画面で手を止めた。
「ドリンクバー要る?」
「あみちゃんはどうするの?」
「んー……私は付けようかな」
「あっ、じゃあ私も」
「それじゃ、注文するね」
まどかがこくりと頷いた。私はドリンク二つをカートに追加すると、注文ボタンを押した。
それから、私とまどかは注文した料理が届くのを雑談を交わしながら待っていたが、そこまで時間はかからなかった。配膳ロボットが運んできた料理を受け取り、テーブルの上に並べた。自分の分のナイフとフォーク、そしてまどかの分のナイフ、フォーク、スプーンを脇に置かれたケースから取り出して手渡す。
「はい」
「ありがとう」
それから、私は自分のハンバーグの三分の一を切り分け、小皿に乗せてまどかに差し出した。
「はい、これ、まどかの。後でもうちょっと欲しかったら言ってね」
「ありがとう、あみちゃん。……でも、それで足りるの?」
「うん、まぁ、大丈夫」
ばつの悪そうな顔をして私を見るまどかに、私は曖昧に返事をした。
ハンバーグの量で言えば、前世の成人男性の時だったなら足りないだろうが、今は女子中学生で、胃の容量も小さくなっている。足りないことはないと言った感じだろう。
そもそも私は魔法少女なので、あらゆる生理的活動(ただし性欲は除く)は健康の維持には必要無いものなのだ。そのため、本当の事を言ってしまうと、足りる足りないではなく、必要ない、になってしまう。
とはいえ、精神衛生上の観点から基本的な生理的活動は行うようにしている。一時は睡眠を無くして24時間活動することも考えたが、同様の理由で考え直した。
ソウルジェムさえ無事ならば、理論上不死身の存在である魔法少女にとって最も重要なのは、精神の健康である。私は精神の健康を保つ為、あまり人間性からかけ離れた生活は避けるべきだと考えている。
以前マミ先輩ともこのことについて話したことがあるが、彼女も同様の意見のようだ。
「……そっか、でも、わたしだけ貰うのも良くないから、あみちゃんもグラタン食べる?」
「じゃあ貰おっかな。これにお願い」
私が取り皿を渡そうとすると、まどかは手のひらを突き出してそれを止めた。
「あっちょっとまって」
「どうしたの?」
「えっと……あーんしても、いい?」
上目遣いに問いかけるまどかに私は一も二もなく頷くと、彼女は微笑んだ。
「はい、あーん」
「ん、ありがと」
私はまどかが掬って差し出したグラタンをそのまま食べた。それから、まどかはそのスプーンのままで、グラタンを掬って口に含んだ。そしてもう一度、私にグラタンをスプーンで差し出した。
「あーん」
「あっうん」
私がグラタンを食べると、次はまどかがスプーンでグラタンを食べる。まさかずっと交互で食べる気なのだろうか、と私が考えていると、彼女は恍惚とした笑みをこちらへ向けた。
「えへへ、やっぱり美味しいね」
「わ……」
心臓がドクンと脈打つ。
私の唾液をスパイスか何かだと思っているのだろうか。それとも魔法少女になった影響で、唾液に何か変化が生じているのだろうか。
……キュゥべえならやりそうだ。今やあの淫獣にはエネルギーを得るために、いかに効率良く魔法少女に性行為をさせるかを考えているようなイメージしかない。
そうして、私とまどかが交互に食べるという付き合いたてのバカップルでもしないような方法でシチューとハンバーグを食べ進めた。まどかの見せる淫靡な微笑みに時々……いや、そこそこの頻度で理性を危うくしたが、何とか食事を終えることができた。
☆♡☆
ファミレスでの夕食を済ませると、私たち二人は私の家へと向かった。
「ふぅ……着いたね」
「うん!えへへっ、おじゃましま~す」
家の扉を開けて玄関に入ると私は大きな溜息を吐いた。一方のまどかはというと、遊園地へ遊びに遠出したにも関わらず、その疲れを感じさせない程に機嫌が良いようで、今にも鼻歌でも歌いだしそうだ。
私はリビングに入り、テレビと向かい合うようにして設置されているソファーの上に自分の荷物と、まどかから預かっていたお土産類を置いた。
「とりあえず荷物とかはソファーの上に置いておいて」
「うん」
まどかは返事をすると肩にかけていたポシェットを降ろして私が置いた荷物の横に添えた。
「着替えとか、泊まるためのやつはウチにちゃんと用意しといてあるんだよね?」
「もっちろん!」
まどかはどこか得意げに答えた。
私の家にある日用品などの彼女の私物は、まどかとの初体験以降、急速にその数を増やしている。一度、放課後にこれから泊まるのかという程の荷物をわざわざ持ち込んできたからだ。
私はあまり把握していないが、恐らくこのまま同棲生活を始めても問題ないぐらいにはある筈だ。
「じゃあ、先にシャワー、浴びよっか」
「そうしよっか」
☆♡☆
二人で浴室に入ると、まどかの提案でお互いの身体を洗い合うことになった。最初はまどかが私を洗う番だった。
「お湯加減はどうですか〜」
「ちょうどいいよ」
まどかは、まず私の髪をシャンプーで洗い、それからコンディショナーを丁寧に馴染ませてから流す。
「じゃあ、身体もやろっか」
「うん、じゃあお願い」
私が返事を返すと、まどかは壁のフックに掛けられていた垢擦りを取らず、ボディソープをワンプッシュ手に取り、両手で泡立たせた。彼女の家では垢擦りを使わない派だったりするのだろうか。
「まどか、垢擦りは使わないの?」
「え、えっと、ほっほら、お肌が傷ついちゃうから……」
まどかは目を逸らしてどもりながら答えた。私は彼女の不審な態度を訝しみつつも、特に気にせず彼女に洗ってもらうことにした。
「じゃあ、洗うね?」
「うん」
まどかにされるがままに身体を洗われていると、彼女手つきが妙にいやらしい事に気づいた。
まず、まどかは私の背中を洗った。その時点では愛でるような手つきが少し気になった程度で済んだ。
しかし、前を洗い始めると、露骨に私の胸の輪郭や乳輪をなぞり、乳首を執拗に捏ね回してくる。私の胸はそこまで大きくないのだが、何がいいのやら。
「んっ……やっぱりわざとやってるよね?」
「えっ、えーと……そんなことは……ない、よ?」
あからさますぎるまどかの態度に、いっそこの場でブチ犯してやろうかと思ったが、何とか踏みとどまった。
「ふぅ…………後で覚えときなよ」
「えへへ……」
まどかは私の後ろにいるため、表情は見えないが、その声は熱に浮かされているように聞こえた。
やがて、ひとしきり私の胸を堪能したのか、次はへそを中心にお腹を洗い、その手は下腹部へと移った。
さすがに私の陰核と陰唇にまで手を出されると、性欲が抑えられなくなって彼女を犯さずにはいられない。そこまで来たら止めようと考えていると、まどかは私の陰核に触れる直前でその手を止めた。
「……うーん」
「どうしたの?まどか」
「それにしても、普段は無いのにあんなに大きな……お、おちんちんが生えてくるなんてどうなってるのかなぁ……って」
さっきまであんなに羞恥心の欠片も無い行為をしていたくせに陰茎のことを口に出すのを躊躇するのか。私はそんなことを考えながら、彼女の疑問に自然体を装って答える。
「んー、なんでだろう。あの日はなんか体調が悪かったんだけど、まどかに保健室連れてってもらった後、急に生えてきたから……」
「そっかぁ……」
何やら考え込んでいるまどかを尻目に、私はシャワーヘッドを取ると、身体についた泡を流す。
肩越しに私の下腹部をじっと見つめていた彼女の様子は一変して、今度は名残惜しそうな顔になった。
「あっ……」
「まぁ、とりあえず次は私が洗う番だから」
私はバスチェアに座ったまま、くるりと向きを変えて、まどかと向き合う形になった。
「ほら、反対向いて」
「むー……」
頬を膨らませる彼女に、私はぺちぺちと肩を叩いて、向きを変えるのを促すと、まどかは態度の割に素直に向きを変えた。
☆♡☆
その後、まどかが素手で彼女の身体を洗うことをねだってきたせいで、何度か私の理性が怪しくなったが、なんとか何事もなく浴室から出ることが出来た。
そして、お互いに髪を乾かし合った後、まどかは『今日のために用意したものがあるから』とタオルを巻いて先に寝室へと行った。少し遅れてたどり着いた私は彼女の準備が終わるまで寝室の前で待っていた。
どうもそわそわして落ち着かない。まるで身体が浮き上がるような高揚感もある。何もこれが
待っている間、私はじっと目の前のドアを見つめていた。一体彼女は何の準備をしているのだろうか。
「いいよ、あみちゃん」
彼女の合図に、私は黙ってドアを開けた。
ベッドの上には、女の子座りをしたまどかの姿があった。普段は結われた桃色の髪を下ろし、上気した顔でこちらを見つめ、彼女が身に纏う白いネグリジェは、薄い生地に肌色を透かしていている。胸の先にはピンク色が布地を押し上げて自らの存在を主張していた。
「どう……かな?」
上目遣いにそう聞く彼女に、私もまたベッドに上がって彼女の頬に手を添えて、艶やかな唇にキスを落とした。
「きれいだよ……まどか」
「えへへ……嬉しいな」
一層その顔を赤くさせた彼女は、お返しと言わんばかりにキスを返してくる。舌と舌が絡み合い、お互いの唾液が交じり合う。滴る唾液が彼女の白いネグリジェに零れた。
「んッ……♡ えへっ♡」
濃厚なキスを交わした後、まどかは口元を手で軽く拭い、淫靡な笑みを浮かべた。
「それじゃあ……シよっか、あみちゃん♡」
気が乗ったら続く。