※この作品はR-18です。

屋敷わらしのお屋敷招き   作:朝神佑来


原作:遊戯王
タグ:R-18 屋敷わらし
Skebでご依頼いただいた、屋敷わらしと少年マスターのお話です。
お屋敷に招かれて過ごしていた少年マスターがわらしちゃんにとろとろに犯されます。

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本編

 

 

 デュエルアカデミア、カンテット校初等部。

 僕はそこに通う生徒であり、そこで上位の成績を保っているデュエリストだった。

 

 初等部といえど、優秀な成績を収めることはけして簡単なことではない。支給されるデュエルディスクのデッキキャパシティの関係から、初等部が使えるカードには厳しい制限がかけられているからだ。僕らがやっている、マスタールールで指定されているSR未満(カードそのもののレアリティと区別するため、エヌ、アール、エスアール、ユーアールと呼ばれている)――NとRのカードのみを用いたデッキ構築は大人でも手こずると聞く。

 学校で学んだことを家で復習し、繰り返し実戦を重ね、時にはテストの出題範囲を予測し、出題されるであろう詰みデュエルを予習する。そういった努力を地道に重ねて、はじめて初等部の上位に立てるのだ。

 学期末に渡される通知表は僕の誇りであり、努力の結晶。そこに書かれた順位を見る瞬間、努力が報われたとしみじみ実感する。僕はけして天才ではないけれど、努力で天才たちに食らいつくことができるぐらいの才能は持っているのだと……。

 

 と、まあ。

 そんなウキウキした気持ちで長期休みを迎えられていたのは、過去のこと。

 

「……なあ。お前…………成績、下がってね?」

 

 仲のいい、実力も学年順位も近い隣の席の彼の言葉がぐさりと心に刺さる。

 七月の半ば、うっすらと抱えていた嫌な予感は数字となって僕の前に表れた。入学以来一桁を保っていた学年順位がガックリと下がり、二桁になっていたのである。

 隣の彼のは変わらず一桁。成績も優秀、この学年になって一枚だけ投入が許可されたURカードの中から『閉ザサレシ世界ノ冥神』を選んだ彼は、そのカードの性質をよく理解し、巧みに使っていると所見欄でも高く評価されていた。

 

「君は……すごいね。数学科の先生からすんごい褒められてるよ。はは……」

 

 なにかあったのかと聞きたげな彼の表情に対し、引きつった笑いでごまかす僕。

 成績が下がった理由は明白で、自分でよくわかっている。わかっているから……言いたくなかった。

 

「…………お前、ちゃんと夜、寝てる? ……わらしちゃんの屋敷に通ったりしてねえよな?」

 

 言いたくなかった。

 が。

 言う必要も、なかった。

 先に突き刺さった一本目に加え、彼の二本目の言葉がまたぶすりと僕の心に突き立てられた。

 

 

 *

 

 

 自分のデッキに一枚だけ投入できる、URカード。

 僕はそれに、『屋敷わらし』を選んだ。

 

 それは僕が学校に通う前、親にお小遣いをもらって回したカードガチャから引き当てた大当たり枠のカードだった。夜空を映す窓を背景に、儚げな表情でこちらに振り返る彼女の姿がすごく綺麗で、彼女と一緒に戦うことをずっと目標にしていた。

 そしてデュエリストが一枚のカードを特別に思うのと同様に、カードもまた、自分を大切に思うデュエリストのことを思ってくれる。強い絆で結ばれたごく一部のカードには、『精霊』と呼ばれる存在が宿り、デュエリストの背後で一緒に戦ってくれる心強い相棒になる。

 根も葉もない眉唾ものの噂話とされているが――僕が『屋敷わらし』の精霊と出会い、彼が『閉ザサレシ世界ノ冥神』の精霊と出会ったことから、精霊を宿したカードを持つデュエリストは案外多いんじゃないか――また、それを自分から明かすこともしないから噂程度にとどまっているんじゃないか――と、僕は考えている。

 

 精霊はこの世界では実体を持っておらず、できることと言えば会話くらいだが……僕が屋敷わらしのカードを置いたデュエルディスクを枕元に置くと、夢の中で『わらしの屋敷』へと招かれる。

 最初にその屋敷と彼女に出会って以来、僕は毎夜デュエルディスクを枕元に置いて眠った。その屋敷で過ごす時間はとても楽しくて、目が覚めるまでの間、今日あったことやいつかしたいことなんかを彼女たちと話すのが日々の楽しみで――そして、夢の中ではっきりと目を覚ましているからか、朝起きた頃にはまるで眠った気がしない疲労感が体を包んでいるのが常だった。

 

 会えば眠れないけど、眠れば会いにいける――繰り返しわらしの屋敷に遊びに行ったことで蓄積した寝不足の疲労は、成績の低下という形で現実に影響を及ぼしてしまったわけで。

 学校から帰宅し、夜、自室のベッドの上。僕はその事実を彼女にちゃんと打ち明けて、成績が戻るまでは会いにいかない、そう彼女と約束しようと決めた。

 シーツを被って、枕元のリモコンを操作して部屋の電気を消す。それからアイマスクをして静かに呼吸をしていれば、やがて僕はあの屋敷の前でふと目が覚める。

 

 

 「……こんばんは。カオス・ソルジャー」

 

 屋敷の門の前に立つのは、僕のデッキのエース。

 彼は僕の姿を見ると静かに跪き、頭を下げる。そうすると、屋敷の大きな門がひとりでに開く。

 長い廊下の向こうから走ってきて、僕を迎えてくれるのはタリスマンドラとキャンドール。キャンドールの日がタリスマンドラに燃え移りそうでいつもひやひやするが、彼らは絶妙な距離感を保ちつつ二人並んでやってくる。またひとりでに開く扉を抜けると、そこは大広間。ペンシルベルがテーブルの上で跳ねながら小さな手を振り、くつろいでいたブックストーンがきちっと背を伸ばす。

 そして、大広間の中心で僕を待っているのは。

 

「おかえりなさいませっ、あなた様! 今宵もあなた様の夢の時間を、わたくし達に分けていただけるのですね……っ」

 

 来る度に、本当に嬉しそうに笑う、屋敷わらし。

 こちらに向かい、スカートをつまんでぱたぱた走ってくる彼女に対し、いつもなら喜んで『一緒に過ごそう』と言えるのだけれど……今日は事情が事情だから、僕と過ごす時間を楽しみに思ってくれる彼女に申し訳ない気持ちも湧いてくる。

 

「……あなた様? いかがなさいました……? なにか、よからぬことでも?」

 

「んん……う、ん。今日はそのことを相談に来たんだ」

 

 真摯に彼女の目を見つめ、そう伝えると、彼女も真剣な眼差しで僕を見つめ返してくれる。

 そして、わかりましたわ――と頷いた。

 

「わたくしのお部屋で伺いましょう。どうぞ、こちらへ」

 

 

 *

 

 

「だから……成績が戻るまで、この屋敷には戻らない。次にわらしちゃんに会えるのは、僕の成績が元に戻るか、前よりも上になった時だ」

 

 ふかふかで柔らかいカーペットの上に腰を下ろし、わらしちゃんの目を見つめながら、今夜僕がここに来た理由を明かした。

 わらしちゃんの部屋には小さなローテーブルと大きなベッド、そしてあの夜空を映す窓とカーテンがある。相棒――女の子の部屋だが来るのははじめてではなく、現実のベッドの上で目を覚ます時にこの部屋のベッドで眠る必要があるから、部屋の様子も見慣れていた。

 いつもと変わらない、心が落ち着く部屋。しばらくはここに来ることもできないから、名残惜しさは当然あった。

 

 わらしちゃんは寂しそうな顔をして、ぎゅっと目を閉じてから、こくりと頷いて答えた。

 

 「であるならば。わたくしはあなた様に……またここへ戻るという約束を果たしてくださった、未来のあなた様に……報酬を、授けたいと思います。堅苦しい言い方を抜きにすれば、わたくしからあなた様への、ご褒美……ですわね」

 

 そう言って、わらしちゃんは小さく笑う。

 まるで、僕が約束を守ることを確信しているような口ぶりだった。破るつもりはもちろんないけれど、その信頼は重くもあり嬉しくもあった。

 

「ご褒美……? それはいったい、どんな……」

 

「それを」

 

 ずい、とわらしちゃんの顔が近づく。

 細めた瞼の向こうに、どこか妖艶な光が宿っていた。

 

「今宵は……『先行体験』、という形で……あなた様に、ご褒美の一部を、お渡ししようと思いますわ」

 

「一部を……渡す? い、いいの? ていうか、もらえるものなの?」

 

「もちろんですわ。わたくしがあなた様に授けられるものといえば、『体験』……ですもの。このお屋敷で、あなた様が体験する様々なこと。それは良くも悪くも現実へと影響を及ぼします。あなた様がわたくし達を本当に愛してくださる限り――わたくし達も、あなた様へこういった形での恩返しができるのです。ですから……あなた様の想いに、こういった形で応えさせてくださいませ」

 

 そっと彼女に手を握られる。その手は冷たいけれど、ぎゅっと握る力が彼女という少女の存在感を覚えさせた。

 ここにいる。彼女は自分の意思を持って、僕の前にいる。この体験がすでに得難いものだ。

 その彼女がくれるご褒美という体験に、興味と楽しみが湧いてくる。彼女はいったい、ここでどんなことをしてくれるんだろう。

 

「……なら、楽しみだ。楽しみがあれば、僕もきっと頑張れると思う」

 

「よかった……っ」

 

 今度は目を閉じて、にっこりと微笑む。

 それから両手をそっと僕の頬に伸ばして、撫でる。

 ……あれ? 何か、距離、近くない? そう思った瞬間。

 

「では早速――ご褒美の『一部』を……っ♥」

 

「へ……っっ」

 

 するりと彼女の両腕に頭を抱き寄せられて、柔らかい唇が僕の口を塞いでいた。

 

「むぐ……っ!?!」

 

「ん……♥ はむ、あむっ、ぢゅう……♥ んー…………♥ ん、ちう……っ♥」

 

 やわらかい、あたたかい、いいにおい、きもちいい。

 全身がわらしちゃんに包まれて、口と口が繋がって、すごく丁寧に舌で舌を絡め取られる。

 キス、されてる? なんで? 女の子にこんなことされるのは初めてだ。心地いいけれど、わけがわからない。

 

「ぶは……っ」

 

 理解が追いつかなくて混乱している僕をよそに、すっごく満足げな顔でわらしちゃんは僕の口を解放した。

 いつも白くてひんやりした頬が、ほんのり赤く染まって火照っている。わらしちゃんのその顔も、唾液に濡れた唇を拭う小さな舌も初めて見た。

  

「わ……わらしちゃん……? い、今の、何、なんで」

 

「はい。『ご褒美』、ちゃんとお渡ししました。……今度お会いできた時は、ふふっ……これ以上のものをお渡ししますから……ね♥」

 

 困惑する僕が求めた答えを返すことなく、わらしちゃんはにこにこ笑う。

 それからするりと僕の体を抱き寄せて、耳元で囁いた。

 

「……湯浴みを、してまいりますわ。今夜は一緒に眠りましょう、あなた様……♥」

 

 

 *

 

 

 大きなベッドの上でひとり、あのファーストキスの感触を何度も思い出しながら彼女が戻って来るのを待つ。

 ほんとは待つ必要なんてないのだけれど……横になって眠ってしまえば、現実で目を覚ますことができるのだけれど……僕の心は、いつも以上にわらしちゃんを求めて止まなかった。

 

(だ、だめだめ、あくまでも冷静にっ、冷静に…………)

 

 ……なれるわけがない。いくら学校で好成績を収めていようが、大切な相棒であるカードの精霊と何気なく一緒に過ごしていようが、僕だって男の子だ。そういう知識がないわけじゃないどころか、興味や欲求は人一倍強い自覚がある。好きになった人とそういう関係になって、どういうことをするのかだとかを妄想して自分を慰めたことは何度もある。

 というか一度、彼女の下着を拝借して致してしまった日もあった。何故かその日だけはわらしちゃんの部屋に脱ぎ捨てられた下着が置きっぱなしになっていて、指摘して恥をかかせるわけにもいかないと拾い、結局打ち明けることができずそれを抱えたままベッドで横になった。わらしちゃんのベッドで、わらしちゃんの下着でそれを包んで、一心不乱に扱いて……魂が引っこ抜けるような絶頂を覚えて、じくじくした快楽の余韻と、とてつもない疲労感と罪悪感とともに目を覚ました。

 だからそれ以来――絶対に、絶対に、二度と彼女のことだけは考えないようにしていた。彼女は綺麗でかわいくて頼り甲斐があって一緒にいると心強くて、精霊となって僕を選んでくれた事実が何よりもうれしいから、彼女への誠意として――いや……。

 

 とっくに……好きだからだ。大好きだからだ。

 だからあのキスが、忘れられなくなっていた。自分から踏み出すまいとしていたところに、彼女のほうからぐいと近づいてこられてしまった。

 ここで一緒にご飯やおやつを食べたり、お気に入りの服を選んだり、その着替えを手伝ったり……やけに距離が近いと思うようなことはいつもしてきたけれど。

 あんなに直接的なことをされたのは、はじめてで――。

 

 

「お待たせしました、あなた様」

 

 かちゃりと、静かに部屋のドアが開く。

 いつもと変わらない、綺麗な声色とともに入って来たわらしちゃんの姿は。

 

「今夜の『お見送り』を――いたしますね♥」

 

「はえ…………っっ」

 

 セクシーだとか、破廉恥だとか、そういった言葉で到底片付けられるようなものじゃなかった。

 黒いレースの下着姿。それが彼女のお気に入りなのは知っている。でもこの姿は、下着姿とか、寝間着と呼ぶにはあまりにも露出しすぎている……というより……隠れて、いない。

 

 一歩ずつ、僕がいるベッドに近づいて来る度に、わらしちゃんの小ぶりな胸がふるふる揺れる。

 おっぱいを晒して見せつける形に出来ているブラジャーと、内側に何も履いていないから、おまんこを晒して強調する形になっているガーターベルト。

 どこに目を向けても見ちゃいけないものが映っている姿に、わらしちゃんに抱いている好意のすべてが入り混じって、綺麗とか可愛いとかえっちとか美しいとか、そういう言葉たちで喉が詰まった。

 

 身動きが取れないでいる僕の傍に、するりと彼女がやってくる。遠い場所にある非現実的な景色だと思っていたものが、はっきりした実在感を伴って目の前にある。お風呂上りだからか火照って温かくて、いい香りもする。その体が、腕が、僕を絡め取ってどさりとベッドに押し倒して――。

 

「じゃあ――おやすみなさい。あなた様♥」

 

 ふわりとベッドシーツを被り、ぎゅっと僕を抱きしめて、そう言った。

 反射的に僕も彼女の体を抱きしめ返す。背丈は同じくらいなのに、僕よりずっと小さいと感じる体。すべすべした肌触りで、柔らかくて、ほんのり、あたたかい……。

 視線を落とせばすぐそばに、わらしちゃんの唇があった。強烈にフラッシュバックするキスの感触を思い出すと、彼女の服装とこの状況とが相まって、頭が興奮でどんどん眠れなくなる。

 

「……あなた様? ……あら……お顔が真っ赤。眠れないのですか……?♥」

 

 眠れそうにない、あなたのおかげで。言葉のかわりにこくこく頷いて答える。

 するとわらしちゃんは体を起こし、ベッドシーツに包まれて隠れていた体を僕の前に見せつけるように晒して、にっこり微笑んで。

 

「では、ミルクをご用意いたしますわね。眠れない夜には、甘くて温かいミルク、をっ……♥」

 

 それから、黒いレースのラインに包まれて強調されている自分のおっぱいを、優しくふにふにと揉むと――その先端から、とぷっ♥ と白い液体を溢れさせた。

 お、っぱい……わらしちゃんの、おっぱい。煽情的で、エロティックで、もはや神秘的ですらある光景にごくりと喉が鳴った。どうしてお乳が出るのかとか、本当にそれを吸って飲んでいいのかとか、とめどなく浮かぶ疑問は全部興奮で押し流されて――とろとろと目の前で溢れ続けるわらしちゃんのおっぱいとミルクから、目が離せない。

 自然と……口が開いて、それを受け入れたいと思ってしまう。顔を近づけてしまう。

 

 そして、ぎゅっと僕の頭が抱き寄せられた瞬間。

 顔全体に、あったかくてやわらかい感触があって、口の中にはほんのり甘い味がひろがって……。

 

「はふ…………っっ♥♥」

 

 ぴくん、とわらしちゃんの体が跳ねる。

 じゅるじゅると舌を張り付けて吸うほど、おっぱいからミルクが少しずつ溢れてくる。それを自分の唾液と混ぜて、舌で転がして味わいながら、少しずつ、少しずつ飲んでいく。

 量はすごく少ないのに、甘い味と香りが濃厚で、頭がくらくらした。大好きな女の子のミルクを飲んでる、おっぱいにしゃぶりついているという事実が、僕の興奮を際限なく高めていく。

 

 ……このまま、このまま…………。

 

「……どうぞ♥」

 

 不意に頭上から聞こえたのは、わらしちゃんの声。快感が混ざった色っぽい声。

 

「したい……のですよね? あなた様……♥ わたくしのおっぱいをちゅうちゅう吸って……おちんちん、も♥ ごしごし、しこしこ、なさりたいのですわよね……?♥ どうぞ、遠慮なく……生のわたくしをおかずに致してくださいまし♥」

 

 する、すりとわらしちゃんの手が僕の股間を優しく撫でた。すっかりガチガチに膨らんでいるそこは、興奮を精液に変えて吐き出したくてたまらないと訴えている。

 ……そ、っか。いい、んだ。して……いいんだ。わらしちゃんは、許してくれるんだ。恥ずかしいとか、そういった気持ちももうどこかへ消えていた。僕は少しだけズボンをおろして、ベッドシーツの内側で取り出したそれをゆっくりと扱きながら、わらしちゃんのおっぱいにしゃぶりついた。

 

「ぁふっ……♥ ん、ん……っ♥ ……お上手ですわ、あなた様♥ どう、でしょうっ……わたくしのミルク、わたくしの体っ、あなた様にとって、心地良いっ……でしょうか……?」

 

 こくこくとおっぱいを吸いながら頷く。

 今までにないくらい固く勃起した性器を扱きたてながら。

 

「……わたくしの下着と、わたくしの体。どちらが、より、興奮いたしますか……あなた様…………?♥」

 

 ぞくりと、心が冷える。考えても見れば当然な、『ばれていた』という事実。

 見透かされていた。知っていた。全部、全部……わらしちゃんは気づいてたんだ。

 たぶん、僕がわらしちゃんを大好きなことも、そういう目で見ないように必死でこらえてたことも。

 

「……っ、……な……生の……わらしちゃんが、いちばん……好きっ…………」

 

「…………っっ♥♥」

 

 本心で答えると、わらしちゃんは僕の体をぎゅっと抱きしめてくれた。

 高鳴っている胸と胸がくっついて、互いの体を揺らす。興奮もするけれど、それ以上に安堵が来た。

 好き、って言えた。抱きしめてくれた。下着を使ってオナニーしたことも、わらしちゃんの体に興奮してることも、彼女は許してくれる。僕の好きって気持ちを受け止めてくれる。それが嬉しくて、何よりも安心した。

 

「わたくしも、大好きです……あなた様♥ しばらくはお別れ、ですから……いっぱい、いーっぱいお伝えします。好きです。大好き……♥ ……っ、ああ、でも……今夜は、ただ……眠るだけ♥ わたくし、今は、あなた様に何をされても、きっと抵抗できません……でも、眠らないと……あなた様をお見送りしないと……っ♥」

 

 普段はひんやりしているわらしちゃんの体が、すっかり火照っているのがわかる。

 ……したいんだ、わらしちゃんも。でも、我慢してるんだ……。

 そう考えると、自然と性器を扱く手が止まる。彼女も我慢しているのに、僕ひとりが満足するわけにもいかない。

 

「……あなた様?」

 

「ありがとう、わらしちゃん……」

 

 がちがちに大きくなった性器の訴えを押し殺して、わらしちゃんに体を委ねて目を閉じる。

 彼女の信頼と愛情に応えるためにも、僕の世界に戻って勉強を頑張ろう。そんな気持ちとともに。

 

「おやすみ……僕も大好きだよ……」

 

「……、…………」

 

 彼女の体温を感じながら、同じベッドで眠るのははじめてじゃないけれど。

 彼女の地肌の感触を感じられる今夜は、今までで一番の寝心地だった。

 

「あの……あなた様? ……本当に……本当に何もなさらないのですか……?」

 

「……約束……だから。……次、会ったときに……たくさん……」

 

「つぎ……」

 

 それから、二人分の寝息だけが聞こえる時間がしばらくあって。

 不意に、またわらしちゃんに唇を奪われた。

 

「んむ……っ」

 

 人生で二度目のキスだけど、二度目だから最初よりは動じることもない――と思ったのもつかの間。

 

「……~~~~っ……!!?」

 

「んむっ、ん゙~~~~っっ……♥♥ れろぉっ、んぢゅぅっ、れる、むぢゅぅっ……♥♥」

 

 明らかに熱のこもった、舌で舌を蹂躙するような深いキスに襲われる。

 わらしちゃんは唇を貪りながらぐぐっと僕の体を上から押さえつけて、気が付けば彼女の小さな体が僕の体に馬乗りになっていた。

 ぶはっっ――と口が離れた瞬間、むき出しになっていたお互いの股間が、ぐちゅぅっ――♥ と触れ合っていることに気づく。

 

「はぁっ、はぁっ……え、えっと……わ、わらしちゃん……?」

 

「…………や、っぱり……我慢、なんて……無理、ですっ……♥ こんなに、こんなに誘ったのに、ほんとに我慢できてしまうだなんて――残酷なくらい、素敵なご主人様ですわね、あなた様っ……」

 

「わ、ぇ――へっっ」

 

 紅潮した頬に少しだけ影を落とした、妖怪少女としての本来の顔を見せたようなわらしちゃんの姿に驚きを隠せずにいると、彼女はずりずりと腰を前後させて触れ合った部分を擦り始めた。

 自分の手なんかよりもずっと柔らかくてぬるぬるした部分に裏筋を何度も刺激され、遠のいていた興奮や射精感がとてつもない速度で取り戻されていく。彼女の豹変の理由や、彼女が何をしようとしているのか、何もわからないまま僕はただ『まずい』とだけ思った。

 

「待っ、て、ぉ……おちついて? わらしちゃん、たぶんその、だめ、だめっ――だから」

 

「わたくしも……そう思っておりますわ♥ でも――」

 

 きゅっと口を結んで、少しだけ真剣な顔になり。

 屹立した僕の性器の根元を手で支え、少しだけ腰を浮かせたわらしちゃんは、自分の股間と僕の先端を押し合わせ。

 それから、にこっと微笑んだと思った瞬間。

 

「――ごめん、なさい♥」

 

 ぱんっっ――!! と水音の混じった乾いた音が聞こえて、ずしりと股間に彼女の体重を感じた瞬間。

 頭の中で閃光が弾けたように、強烈な快楽で思考が真っ白に染まった。

 

「あ゙ぇ――――っっ??」

 

「ごめんなさいごめんなさいごめんなさいっっ――ぁっ、くぅ……ふぅうっっ♥♥ イっっ――ぁ…………♥♥」

 

 刹那、見えた景色はわらしちゃんの笑顔。大きく口を開いて、幸せそうに笑って僕に覆いかぶさる彼女の顔。

 視界の全部が彼女で埋め尽くされて、逃げ場のない快楽に包まれながら、僕は失禁した――ような気がした。

 どくどくと尿道を押し広げて溢れ出ているものが、尿ではなくて精液だと気づいたのは暫く後のことだった。

 

「がっっ、まんっ、してたのに、これだけぁしちゃだめって、がまんっしてたのにぃぃ……っっ♥♥ あなた様がっ、あなた様がそんなお姿を見せるものだからっっ、わたくし、ぁ、あっっ♥♥ っごめんなさい、ごめんなさいあなた様っっ、でも、でもっっ♥♥」

 

「待っ――待っ、で、わらしちゃ、ぁ、まだ、まだっっ――!! イ、っで――!!」

 

 間髪入れずに彼女は絶頂しながら腰を動かし始める。溢れ出たものが互いの股間と股間の間で糊のようにへばりついて、ぐちゃりと伸びてはばちゅんと叩かれて捏ねられる。まだ射精を続けているにも関わらず、彼女は腰を叩きつけて、性器の全部で僕の性器をしゃぶりつくす。

 腰が砕けて頭をかき混ぜられるような強烈すぎる快楽に、気持ちいいだとかよりも、自分の心がとろけていく悪寒や恐怖が勝った。だけど、その冷えた心を彼女が温める。ごめんなさいと何度も口にしながら、彼女はまた、僕の唇を奪う。

 

「んむっっぢゅるるるぅぅぅぅうううっっ♥♥ っらって、だって大好きなんですもの、あなた様のことっっ♥♥ っずっとずっとずっとずっと大好き、わたくしの全部であなた様の全部をとろけさせて、わたくしであなた様の体も心も埋め尽くしたいのっっ♥♥ 大好きで大好きで大好きなんですものっっ♥♥ ぁぁぁああっっイく、イってしまいますっっ、あなた様、わらしのイきっぱなしのおまんこをたっっくさん味わってくださいませっっ♥♥ ~~~~~~っっ♥♥」

 

 ぱんっっ――!!と一際強く彼女が腰を打ち付けた瞬間、わずかに残った精液も残らず搾り尽くされて、びくびくと彼女の膣内で性器が跳ね回った。

 正真正銘、最後の射精。もう、本当に一滴も出せない……けれど、なぜかお腹の奥がじんわりと熱くなっている。

 全身に満ちた疲労が体力を奪うはずが、逆に腹の熱がその疲労を奪い去っていく。あれだけ快楽を刻みつけられた性器すら、まだわらしちゃんの中で硬さを保っている……どころか、感度を高めながらどんどん膨らんでいく。

 

「はあっっ、はあっっ、ぇ、あ……なんっ、で……まだ、硬いっっ……!!?」

 

 どくんっっ、と心臓が高なった瞬間、カラになったはずの精液がどんどん補充されていくような、恐ろしい感触があった。

 ぎゅ、っと締め付けるわらしちゃんの膣内の感触がさっきよりもはっきりとわかる。まずい。だめだ、こわい。こんな状態のおちんちんを、大好きなわらしちゃんのおまんこで擦られたら――。

 

「……先程の、わたくしのミルク。あれはわたくしの妖力から作ったものでして……うふふふっ、そろそろ効いてくる頃だと思いましたわ……♥ さあ――もっともっと楽しみましょう、あなた様♥ 大好きな大好きなあなた様っ……♥ わたくしのおまんこを、もっともっと、もっともっともっともっと……あなた様の精液で、犯し尽くしてください、ませっっ♥」

 

「へ――え、あ、ま、まって、ゆるしっっ」

 

 ずろろろっ……♥ とおまんこから僕のおちんちんが引き抜かれ、べっとりとした精液がたっぷりと塗り拡げられるようにして、先端まで引っこ抜かれた瞬間――また、頭の中で閃光が弾けた。

 

「ぁ゙え――――っっ」

 

「はっっぁ゙ぁぁぁっっ……♥♥ ごめんなさいっっ、ごめんなさいあなた様っっ♥ わたくしのっ、わたくしのイきっぱなしのおまんこに、あなた様のがちがちおちんぽでっっ、おしおきを、どうか、どうかっっ――いじめ抜いてくださいませっっ!!♥♥ 大好きっ、イぐっっ、だいすき、イぎますっ、だいすき、だいすきだいすきだいすきっっ――!!♥♥」

 

「――――っっ…………~~~~っっ!!! ………………」

 

 ばん、ばんっ、ばんっ、ばんっっ――と腰をぶつける音だけが聞こえて、僕の意識は遠ざかる。

 股間から噴き出ているものが精液なのか尿なのか、それとも別のものなのか、もう判断もつかなくって、ただ膨大な快楽に思考が流されていって――。

 最後の最後、僕が屋敷わらしに思ったことは。

 

 

(ぜ――った、ぃ…………ゃ……り、かえして、やるぅっっ…………)

 

 

 今夜僕がされたことを、強くて深い愛情をもって、彼女にやり返してやる――という、決意だった。

 

 

 *

 

 

 『それでは――学年末テスト、決勝デュエルを開始します!! 用意を――』

 

 あの晩以来、約束の通りに僕は一度も彼女の屋敷に足を運んでいない。

 同じベッドで僕と交わった――というか一方的に犯した――屋敷わらしの姿はすごく魅力的だったし、好きだと言う想いがお互いに同じものだったと知れたことはすごくうれしかったけれど。

 あれも、ある種の敗北だと僕は感じていた。

 

 僕の向かいに立つ彼と、彼の傍に立つ彼の相棒……『エレ』の姿を見ると、しみじみそう思った。

 

「お互い、全力だ。持てるものはすべて使おうぜ」

 

「……そう、だね」

 

 閉ザサレシ世界ノ冥神のことを、彼はそう呼んでいた。その呼び名が、彼と彼女の間にある深い絆を表していた。

 僕は彼女が口を開くところを見たことがないが、彼曰く、彼にだけその名を呼んでほしいと伝えたのだという。

 そして彼が言った、持てるもののすべてを使うという言葉の意味。デッキに手を添えて、あの晩以来会っていない、僕の相棒の名を僕も呼んだ。

 

「出し惜しみは無しだ――二対二で行こう。わらしちゃん」

 

 僕らにしか見えない光が、少女の形を作っていく。

 す、っと降り立った彼女の横顔を僕は見る。同じように横目で僕の顔を見た彼女の顔は、いつも見ていたそれよりもずっと凛々しく思えた。

 彼女は小さくにこりと微笑む。信頼に応えると伝えるように。

 

「……勝っても負けても恨みっこは無しだぜ。僕が勝つけど」

 

「そりゃこっちの台詞だ。こっちにだって、負けられない理由があるんだよ……!」

 

 成績をかつての順位まで戻すという目標は、いつの間にかもっと上を目指すようになっていた。

 結果、彼とぶつかるのは必然で――僕は、どうせなら本気で勝ってあの屋敷を訪れたいと願っていた。

 あの屋敷で待つのはわらしちゃんだけじゃない、わらしちゃんが招いてくれた僕のデッキのカードたちもいる。

 門の前に立つカオス・ソルジャーに、礼を言って大扉を潜りたい。

 

「学年一位、取れたら――。…………な。エレ」

 

 ぼそりと彼が何かを呟くと、名を呼ばれたエレはわずかに顔を赤らめて、こくりと頷いた。

 …………。薄々わかってはいたが。

 君もか、やっぱり。

 

(わたくし達も何か……決意として誓約を結びますか? あなた様)

 

(いらない。下着脱いで待ってろわらしちゃん、彼にも勝って君にも勝つからな)

 

(え――。……ぁ…………はい……っ♥)

 

 無言で互いに互いの精霊と話すこと、数秒。

 どちらともなくデュエルディスクをスタンバイさせ、デュエルの用意が完了したことを示す。

 

『では二人とも、裏か表か、宣言を!!』

 

「表!!」「裏ッ!!」

 

 一秒にも満たない宣言の後、キン――と音を立てて、コインが宙を舞った。

 やがて、落下したそれが互いの先攻と後攻を決定し。

 

「「――デュエル!!!」」

 

 僕は四枚の相棒と、彼女をその手に迎え入れた。

 

 


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