短期的な封絶の発生と“徒”の消滅。
彼女らが様子見をしている間にも事態は刻一刻と進行しており──。
不幸にも、その中心は悠二の母・千草だった。
“徒”を捕食する特性とステルス性を併せ持つ『我学の結晶』。
それは、千草に異常なほどの性欲という形で影響を及ぼして──。
※Skebにてリクエストいただいたものです
「摩訶不思議、とはこの事か」
“天壌の劫火”アラストールの呟きが事態の特殊性を端的に形容した。
はた迷惑極まりない“紅世の王”──“探耽求究”ダンタリオンとの交戦から数日、御崎市に新たな異変が発生していた。
アラストールの契約者、フレイムヘイズ“炎髪灼眼の討ち手”シャナ。
宝具“零時迷子”のミステス、坂井悠二。
紅世はこの世と隣り合う別世界。
紅世に住む“徒”たちは時に好奇心から、時に欲望から、時にほんの気まぐれからこの世を訪れ、放埒に耽る。
しかし、“徒”のうち特に強大な存在である“王”の中にはこれを良しとせず、両界のバランスを取ろうとする者たちもいた。
バランス派の“王”たちは素養のある人間の存在を奪い、自らの器とすることでこの世での行動を可能とし、放埒な“徒”を討滅してきた。
それがフレイムヘイズ。
天罰神たるアラストールの契約者──シャナはその中でも最も純粋なフレイムヘイズと言っていい存在。
運命と偶然による出会いからシャナと出会った少年──悠二は、今はシャナのパートナー、相棒、助手、猫の手といった立場にある。
さて。
この度、御崎市で起こる異変とは、
「突然“封絶”が起こっては三十分くらいで消える。その後には“徒”が討滅された痕跡だけが残ってる。……どういうこと、アラストール?」
「わからぬ。状況だけを見れば、何者かと交戦したと考えるべきであろうが……」
「フレイムヘイズなら僕たちに挨拶くらいしてもいいはずだし、“徒”だとしたら、普段は完全に気配を消せる相手、か」
直近で起こった事件から考えれば原因は、
「ダンタリオンの件が関係している、っていうセンはないのかな?」
「ない、とは言い切れぬな。奴の『我学の結晶』は何が起こるか全くわからぬ」
「あの“燐子”のやかましさからして、あいつか手下が直接動いてるってことはなさそうだけど」
首を捻った悠二たちは結局、その日の調査を打ち切った。
「次に起こったら、様子見じゃなくすぐに駆けつける」
「それが良かろう。いずれにせよ、“徒”が連日現れているのであれば接触は必要だ」
念のため、この街に住む別のフレイムヘイズにも相談してみたものの、明確な手がかりは掴めず。
仕方なく帰宅した後──事件は、さらなる展開を見せることとなった。
悠二たちの、思いもよらぬ形で。
◆ ◆ ◆
(───熱、い)
坂井千草は、身体の奥にわだかまる“熱”を持て余していた。
若くして結婚し、子供を儲け──幸せいっぱいのはずの生活。
息子の悠二には最近、シャナという可愛いガールフレンドができ、坂井家に居候するようになった彼女は千草にとって既に自分の娘のような存在になっている。
けれど。
自分でも気づかないうちにストレスが溜まっているのだろうか。
悠二と並んで歩いていると姉弟に間違われることもある。
お世辞だとはわかっていても嬉しいもので。
実際、夫と結ばれるために犠牲にした『自由な時間』もある。
構わないと決めたつもりでも──当の夫が仕事で長期不在続きの現状は、やはり欲求不満なのかもしれない。
「母さん、風邪でも引いたんじゃないか?」
「悠二が千草に甘えすぎるせい」
「な、だからこうやって心配してるんだろ」
子供たちに気を遣わせまいと微笑み、“熱”をなんとかやり過ごそうとするも──。
「熱、い」
身体は楽になるどころか、どんどん疼いてしまう。
悠二たちの登校した後、誰もいない家の中でぼんやりしてしまうことが増えた。
家事が手につかなくなり、このままではいけないと具体的な解決を図り──。
「んっ……あっ……♡」
“熱”を鎮めるため。
言い訳をしながら自らの身体に手を伸ばしてしまう。
エプロンの上から乳房に触れ、夫の手つきを思い出しながら揉みしだく。
はしたない。そう思えば余計に興奮が高まり、じわり、と興奮の証拠が染み出してくる。
──普段は家族団らんしているリビングで、こんなこと。
誰かに見られたら。
思いながら、千草はレディースデニムのボタンを外し、ややタイトなそれにスペース的な猶予を生むと片方の手を滑り込ませた。
夫の帰ってくる予定はない──誰に見せるわけでもないショーツは普段使いのありふれたもの。
クロッチに既に染みができているのを感じながら直接、奥に指を潜り込ませると、くちゅ♡ と淫らな水音が鳴って千草の心をさらにかき乱した。
──欲しい。
奥に、膣内に、子宮に、熱いものが、欲しい。
胸を揉みしだく手を、秘所に挿入した指を、さらに早く動かして。
「あ、ああ……っ!♡」
二本に増やした指をペニスに見立てながらクリトリスを同時に刺激。
声を聞かれたらという背徳感さえもスパイスにして、びくびくっ♡ と身を震わせて。
はあ、はあ……♡ と息を荒げながら、愛液で濡れた指を舌で舐め上げる。
“熱”は、気づくと多少収まっていた。
自慰によってある程度の理性を取り戻した千草は、愛液の代わりに唾液でべとべとになった指を見て頬を染め、
「……シャワーを浴びて、お買い物に行きましょう」
強引に自らを「当たり前の生活」に戻すことにした。
それが、本人も知らないうちに身体の中へと入り込んだ『非日常』の求めることだと気づかないまま。
(いけない……私また、どうして……っ?♡)
買い物を終えたところで、千草の中の“熱”はまた勢いを増し始めた。
自慰程度では気休めにしかならないということか。
思った千草は、雄々しい男根に貫かれる自分を想像するも──夫に操を立てた身としてそれを否定する。
第一、あの人以外の男で快楽を得られるはずがない。
自分に言い聞かせるようにしながら、ふらふらと自宅へ向かって歩き出したところで──。
彼女は、『自分以外のすべて』が停止するのを見た。
「え……!?」
人も、自転車も、車も。
凍りついたように動かなくなり──見れば、千草のいるあたりを中心として、ドームのような『何らかの空間』が形成されている。
ドームを形作るのは、火線。
“封絶”──“徒”やフレイムヘイズが用いる一種の結界。
しかし、千草にはその手の知識は存在しない。
それどころか、通常──彼女のような一般人は“封絶”の中で動くことができない。
周りの人間たちがそうであるように硬直して、解放を待つだけ。“封絶”が解かれてもその間のことは記憶に残らない。
だから、千草にとってこれはわけのわからない異常事態でしかなく。
「くくく。どうやら俺様以外、こいつには気づいていないらしいな」
「な、なに……っ!?」
ひらり、と、どこかから飛び降りるように眼前に着地した『何者か』にも驚き、悲鳴を上げる以外にできなかった。
来訪者は、異形。
敢えて形容するならばウツボカズラに近い。ただし、自在に蠢く蔓、あるいは触腕を持ち、人間一人を軽々呑み込めるサイズの、だ。
声は、いったいどこから発しているのか。
「あ、あなた、なんなんですか……っ!? これは、撮影かなにか……っ!?」
“徒”──フレイムヘイズにとっては取るに足りない雑魚ではあるが、人間にとってはどうしようもないほど強大な「それ」はまっすぐに千草を見て、
「んー? これは一体どういうことだぁ? こいつ、『存在の力』をたっぷり蓄えてるっていうのに、まるでただの人間だ。俺様が何なのかもわからないとは」
「な、なにを……?」
「まあいいや、とにかく──いただきまーす♪」
「い、嫌ぁっ!?」
あまりにも状況に似つかわしくない、軽薄な声──同時に、文字通り『伸びて』きた蔦が千草の四肢を絡め取って拘束する。
振りほどこうとしてもびくともせず、それどころか、さらなる蔦がやってきて口に入り込んでくる。
質感は植物のそれだというのに匂いは動物的なそれ。
「ん、む、うううっ!?♡」
「それにしても、なんだろうな。人間なんか普通に『食っちまえば』いいはずなんだが、妙に手間をかけたくなる。人間の交尾の真似なんかしても意味ないのになぁ」
蔦は胸にも巻き付き、乳房をぐにぐにと歪めながら乳首をこりこりと刺激してくる。
さらにデニムの中へ潜り込んだ蔦が膣の奥へと入り込み、愛液で濡れた膣内をかき回す。さらには尻穴までが蔦に貫かれて。
「───んぅーーーっ!?♡」
せっかく下着を取り替えたのに。
しかも、この不可解な状況にあって、身体の“熱”はさらに強くなっていく。
まるでこの凌辱を喜んでいるかのように。
口内の蔦を喉奥で感じる。
「ぐううううっ♡」
雄臭い匂いに雌の本能が刺激され、複数箇所の同時刺激に全身がびくびくと震えた。
気持ちいい。
まるで、複数人に同時に触られているような。
普通に、貞淑に生きていた千草には経験のない、強烈な快感。
怖いはずなのに、心がうっとりとそれに身を任せてしまいそうになるのを感じながら──。
「……な、なんだ? なんだこれ……!?」
「………?」
もっと犯してくれればいいのに。
化け物は急に戸惑い、動きを止め、さらには逃げるように蔦を千草から離そうとするも──。
──誘引モード終了。捕食、開始。
彼(?)の意思とは裏腹に、その身は徐々に千草へと引き寄せられて。
「あ、ああ……っ!♡」
ウツボカズラ──“徒”の身体が、まるでCGかなにかのように、火の粉となって千草の中に『吸い込まれていく』。
同時に感じたのは、絶頂に等しい快感。
「あ、ああぁっ、あああああぁぁぁっっ!!♡」
びくん、と、身をのけぞらせながら絶叫を上げる千草。
『吸収』はおよそ一分ほども続き、絶頂はその間持続し続けた。
それは、夫よりずっと太いものでお腹をたっぷり蹂躙されるような、あるいは繊細なブラシで全身をくまなく愛撫されるような、矛盾を備えた未知の快感。
おかげで下着はたっぷりと濡れ、全身から汗が吹き出して。
ぺたん、と、座り込んだまま、化け物の消えた街をぼんやりと眺めて。
「なん、だったの……?」
尋ねても答える者は誰もおらず。
気づくと“熱”はなにかに満足したかのように収まっていた。
しかし、絶頂の余韻はすぐには消えず。
千草が思考を取り戻し、乱れた服を直し始めるのと時を同じくして、すべてが、なにごともなかったかのように動きだした。
「……今のは、夢?」
自問自答しながらも千草は自宅へと歩きだして。
シャナと悠二が現場を訪れたのは、彼女が帰宅した後のことだった。
これが、不可思議な現象の最初の出来事。
それから毎日のように千草は“徒”に襲われ──凌辱を受け、そのうえで相手を返り討ちにするように『捕食』した。
記憶は残っているものの、一般人である彼女には夢か妄想としか考えられず、その原因も全くわからないまま。
それも当然。
事態の原因は“紅世”関連、悠二たちが予想した通り、ダンタリオンの残した『我学の結晶』にあったのだから。
◇ ◇ ◇
それは、まったくの偶然であった。
物質の具現化という特異な力を持つ“王”──“探耽求究”ダンタリオンは戦いの最中の爆発で、所蔵していた発明品のひとつを落としてしまった。
とある宝具を素材として作った試作品。
それが偶然、千草と同化してしまい、ひとりでに稼働し始めた、というのが事の真相だ。
宝具とは、簡単に言えば特殊な力を持つ“紅世”関連のアイテム。
ダンタリオンは独力で宝具に似た品物を作り出すことができるが、素材として宝具を使ったことにより件の『我学の結晶』はより強力な力を得た。
それは奇しくも千草の息子──悠二の中に秘められた宝具“零時迷子”を再現する試みによって生まれた、試作品にして失敗作。
名は、大した意味を持たないために割愛するが。
それは宿主となる人間の子宮に入り込むと、その存在を秘匿し気配を抑えこむ。
同時に、近隣にいる“徒”を密かに探知し、見つけたうちの『一体のみ』に自身の気配を敢えて悟らせる。
影響を受けた“徒”は甘い蜜に吸い寄せられる蝶のように宿主──千草の元を訪れ、凌辱する。
本来、“徒”は人を食う存在。
それは『存在の力』そのものを吸収する行為であり、そういう嗜好でもない限りは食人も凌辱も必要ないのだが、千草の宿した発明品にはそれを強制する働きがあった。
そして、自身を犯した相手を『逆に吸収する』。
吸収によって存在の力を確保、貯蔵した千草はさらに美味い獲物として別の“徒”を引き寄せ、凌辱を誘い──それがえんえんと繰り返される。
身体の“熱”はその副産物。
しかしそれが人間としての千草を徐々に蝕み、度重なる凌辱がその身を開発し──数日の後、とうとう開発者でさえ予想していなかった事態が起きた。
坂井千草の傍には膨大な『存在の力』を蓄えた存在がいる。
他でもない彼女の息子─“零時迷子”の所有者、悠二である。
発明品は悠二の持つ力を求め、その要求が千草にさらなる“熱”を与えて。
「悠、ちゃん……♡ うふふ、悠ちゃん……♡」
母に、息子を『捕食』させるという結末に至った。
◇ ◇ ◇
きっかけはその日の夕刻に起こった出来事。
“熱”のせいでぼうっとしていることが多くなり、下着を汚すことも多くなった千草は少しでも落ち着こうとシャワーを浴びようとした。
「わ、か、母さん……っ!?」
「きゃっ……!?」
けれど、その時はちょうど悠二が風呂から上がったところで、彼は脱衣所で全裸だった。
自然と彼の下半身も目に入ってしまい──高校生になった息子の、十分に『大人』になったペニスを千草は認識してしまった。
ずん、と、下腹部に重い疼きが来て。
引き寄せられるかのように『それ』から目が離せなくなる。
「い、いつまで見てるんだよ……!」
「あなたこそ、いつまで千草に見せてるの!」
「ち、違うんだシャナ、これは!」
「うるさいうるさいうるさい! 問答無用!」
騒ぎを聞きつけたシャナが悠二を成敗(多分に焼きもちも含まれていただろう)してくれたおかげで有耶無耶になったものの、疼きはいっこうに収まらず。
──存在の力の採集を優先、宿主の欲求レベルを上昇。
衝動に支配された千草は、以前、眠れない時のために処方してもらった睡眠薬の残りがあったのを思い出した。
いけないことだとは思いながらも、
「……ごめんなさい、悠ちゃん♡」
夕食に好物を出したからか、悠二はいつも以上にたくさん食べてくれた。
おかげで夕食後しばらくするとさっそく睡魔を感じたらしく、いつもよりも早く眠りについた。
後は、シャナが眠りにつくのを待つだけ。
期待に胸を膨らませながらその時を待ち、自室で、夫にしか見せたことのない行為用のランジェリーに着替えて。
ゆっくりと彼の部屋を訪ねると、悠二は安らかな寝息を立てていた。
部屋には彼のにおいが充満している。
普段なら何も感じない家族のにおい。けれど今は『若いオス』を強く感じて。
はあ、はあ……♡ と息を荒げながらドアに鍵をかけ、ベッドへと忍び寄った。
「悠、ちゃん……♡」
全体的には自分似だが、部分的には夫に似ているところもある。
好みという意味では他の男よりもよほど良い。
実の息子を犯す背徳感をそんなふうに言い訳しながら毛布を剥がして──。
きし、と、ベッドが小さくきしむ。
──ここに至ってもなお、千草の中の発明品は気配を絶っているため、シャナもアラストールも異変には気付けない。
千草は、悠二が起きる気配のないことを確認すると彼のパジャマをはだけさせた。
しばらく前からシャナと鍛えているせいか、服の上から想像するよりもずっと逞しい身体。
決して大柄ではないのに引き締まった胸板に、さわさわと指を這わせて。
「んっ……」
「っ♡」
かすかな呼吸音に罪悪感と、さらなる興奮を覚えた。
胸を、首筋を、腕を、指を撫で回して。
パジャマの下を下着ごと下ろすと──日本人男性の平均サイズより大きめなペニスが晒された。
ああ、なんて……美味しそう♡
一度「する」と決めてしまうと母子関係ももはやスパイスでしかなかった。
どこか夫に似た形のそれを全体的に撫で回しながら、もう一方の手で足を愛撫する。
感じてくれているのか、ペニスが徐々に反応して。
「ふふっ♡」
ふーっ、ふーっ♡ と息を吹きかけてやると、その刺激で完全に勃起した。
「いただきます……♡」
苦しいほどに興奮しながら亀頭にキス。
何度もキスの雨を降らせながら両手で竿を、睾丸を愛撫。
舌を突き出して小刻みに舐め上げながら、指で輪を作って竿を刺激。
同時に玉袋を揉んでやるとカウパーが分泌され、その味にきゅん、と子宮が疼く。
欲しい♡ この子の精液が、欲しい♡
夫にしか用いたことのないテクニックを惜しげもなく使って。
竿に唾液を垂らし、ローションにしながらぐちゅぐちゅと扱き立てる。
同時に今度は長めに舐め上げ、びくんびくんと竿が反応するのを楽しんだ。
射精の前兆は、夫との行為でよく知っている。
射精が近くなったら経験を活かして寸止め。
それを何度か繰り返しながら、片手を秘所に潜り込ませて膣を解す。
千草の秘所は、もうとっくに期待でぐずぐずになっていた。
あの人とでもこんなふうになったことはないのに♡
「ごめんなさい、悠ちゃん♡ ごめんない、シャナちゃん♡」
せめて、二人には知られないように。
はしたなく両足を開き、クロッチ部分の開いた下着をそのままに、くぱ……♡ と割れ目を指で開きながら竿に跨る。
「は、あ、んっ……♡」
ゆっくりと。
押し広げられる感触を楽しむように根本まで受け入れると、息子の寝顔を覗き込みながら、ほう……♡ と官能の吐息を漏らした。
気持ち、いい♡
若い生命力が結合部を通して流れ込んでくるかのようで──今までで一番の快感だとはっきりとわかる。
膣がひとりでに動き、悠二のペニスをきゅっ♡ きゅっ♡ と締め付け。
溢れた愛液が竿だけでなく少年の下腹部までも濡らしていく。
彼は、初めてだったのだろうか。
だとしたらシャナに悪いような、けれど、なぜだか嬉しいような。
「んっ、はぁん、悠ちゃんの、大きい……っ♡」
できるだけ自分を焦らしながら、それでも大した時間を稼げず、ひとたび腰を振り始めるともう止まらなかった。
ベッドのきしむ音が心地良い。
一突きごとに奥の気持ちいいところが擦られてぞく♡ ぞく♡ と快感が走る。
あまり音を立てるとシャナが起きてしまいかもしれない。
それよりも、時間をかけると悠二が。
相反する思いにかき乱されながら、それさえも興奮に変えて。
体液の立てる淫音と肌のぶつかり合う音。
甘い息遣いが止まらず、息子の部屋に千草の、普段は押し殺している雌のフェロモンが満ちていく。
早く♡ 早く欲しい、悠ちゃんの、せーし♡
手淫とフェラチオでイかせなかったのは膣内に出してもらうためだ。
彼が何度射精できるかわからない。
並の男性なら、いずれにしてもそれほど多くはない。なら、ぜんぶ膣内に。
「ちょうだい、悠ちゃん、せーし、出してっ♡」
耳元でそっと囁きながら腰の動きを早くする。
おまけに悠二の乳首を爪でかりかりいじってやると、ペニスの反応が激しくなった。
「あっ♡ くるっ♡ 悠ちゃんのせーし、あっ、あああああぁぁぁっっ!!♡♡」
どくん、と。
脈動するペニス。それを手に取るように感じた直後、熱いものがお腹の奥に流れ込んできた。
頭の中が真っ白になる。
子宮が喜びに打ち震える錯覚を覚えながら深く絶頂。甘い快感が波のように広がって、その心地よさにさらなる絶頂を迎えた。
それでも、悠二の射精が止まらない。
普通ならとっくに終わってもいいはずなのに、なにか特別なものを絞り出しているかのように長く、射精が続いて。
子宮に精を叩きつけられるたびに絶頂を繰り返しながら、千草は本能で事態の一端を察した。
「悠ちゃんの、ぜんぶ、取っちゃったら、もう、できなくなっちゃうからぁっ♡」
子宮に宿った発明品と、千草の動物的本能が見解を一致させ。
坂井悠二が『存在の力』の全てを精液に変換させられ、母親の子宮に注ぎ込まされる前に、洗脳めいた衝動はゆっくりと波を引いていった。
一般的な射精数十回分の精を受け止めた千草は、短期間で数え切れないほど迎えた絶頂の余韻に浸りながら、ぽっこりと膨らんだお腹を押さえた。
ゆっくりとペニスを引き抜くと、こぽ、と精液がこぼれて。
汚れてしまった少年の身体に、千草はうっとりと舌を這わせた。
「また、しましょうね、悠ちゃん……♡」
睡眠薬の残りは、まだ尽きていない。
消耗した悠二の『存在の力』は日付が変わると同時──宝具“零時迷子”の効力によって完全に回復する。
千草はしっかりと後始末を済ませたため、目覚めた悠二が行為に気づくことはなく。
千草の密かな楽しみは、それから先もたっぷりと、続けられることになった。