侯爵令嬢物語【完結】〜羞恥と快楽の果てに令嬢と女騎士の姉妹が選んだ甘美な隷従 作:ドン・ドナシアン
「んんんっ、んんっ」
セリーヌは、鼻から漏れる自分の声に戸惑いながら、身を強張らせていた。
クロエの羽根が、はだけた胸元の素肌に軽く触れ、ソニアの羽根は見えないスカートの中の脚の奥で、微細な動きで肌を撫でていく。
やだっ……。なにこれ……?
頭では拒もうとするのに、身体がびくんびくんと反応する。
それが悔しくて恥ずかしくて、セリーヌは、穴あきの球体の口枷のせいで、もはや大量の涎が垂れ流し状態の唇を噛みしめた。
だが──同時に、ささやかな刺激が、奇妙な痺れのように残りはじめていた。
だが、動くことはできない。
上衣はすでに乳房の上でかろうじて留まっているだけであり、少しでも身じろぎすれば、露出の危険が迫る。
また、腰を覆うスカートも、すでにフックが外され、落下寸前の状態だ。
それを保つためには、セリーヌは腰だけをできるだけ引き、激しい動きをせずに張りつめた姿勢を保つしかなかった。
つまりは、どんなにくすぐったくても、感じてしまおうとも、セリーヌはひたすらじっとしたままそれに耐えなければならないということだ。
身じろぎを許されないまま、媚薬におかされて狂ったような痒みが走る身体を悪戯される苦悶は、あっという間にセリーヌを追い詰めてしまった。
それだけではなく、呼吸さえも
「お嬢様、動いてはだめですよ? そのまま……耐えてくださいね」
クロエの囁きが、なぜか甘く耳に残る。
すると、クロエの操る羽根がすっとブラウスの内側の乳首に移動した。
「んふっ」
羽根が乳首に触れた瞬間、全身が跳ねるように震えた。
熱い何かがこみ上げ、喉の奥からくぐもった吐息が漏れた。
なにこれ……だめ……恥ずかしいのに……身体が、変……。
強烈な痺れが込み上げ、喉の奥からくぐもった吐息が漏れた。
まさか、興奮している──?
極端に短いスカートの裾からだくだくと愛液が革のブーツに向かって滴り落ちるのを感じながら、セリーヌは自分の身体に起きている変化に戸惑いも感じていた。
「お嬢様、ちゃんと、じっとしていてくださいね。ほんの少し動くだけで、たいへん恥ずかしいことになりますよ」
クロエの言葉にセリーヌはこくりと頷こうとしたが、それすらも許されぬような緊張感だ。
痒みの苦悶とは違う強い疼きが追い詰められているセリーヌに沸き起こる。
また、そのあいだも、クロエの刷毛は乳首に、ソニアの刷毛は股間のあちこちを這い回っている。
強い情感がセリーヌの全身を席巻して、暴れ回り、それが拡大する。
逃げられない──。
もう我慢できない──。
絶頂の予兆がじわじわと身体の中でせり上がっていく。
すると、クロエの羽根が胸元の乳房の裾野から、予告なく耳に移動した。
「んんっ」
魔道具により跳ね回る羽根が耳の穴に触れた瞬間、鋭い刺激がさらに全身を駆け巡り、思わず顔を逸らしたセリーヌの腰が揺らぎ、スカートがずり落ちかける。
「んあっ」
セリーヌは反射的に腰を引き、スカートの落下を防ごうとした。
「あら、そんなにお尻を後ろに突き出したら、可愛いお尻が丸見えよ。皆さんに見てもらいたいの?」
ソニアだ。
揶揄うような彼女の言葉が、また新たな羞恥を生む。
でも、もはや身体を真っ直ぐにしようとすれば、スカートは絶対に落下してしまう。
大量の汗のために、お尻が外気に触れてひんやりと感じた。
見られている。
自分がどんなに恥ずかしい姿勢になっているかわかるが、もう省みる余裕はない。
「……あらあら、そのままでいたいの? そんなにお尻を悪戯して欲しいのかしら?」
ソニアがからかうように言う。
そして、内腿の付け根から尻たぶに刷毛の先をつっと移動させた。
「んんんっ」
そわぞわとする衝撃が貫くが、今度は我慢する。
動けないことが、襲いかかるくすぐったさとなんとも言えない甘美感を増幅して、泣くような快感がかっと全身に拡散される。
「お嬢様は、全身がびっくりするほどに敏感なんです。でも、お尻はかなりの性感帯かもしれませんわ。この一箇月、自慰をなさるときには、必ずそこにも触ってましたわ」
クロエの暴露にセリーヌは大きく狼狽えた。
十六歳の成人になり、セリーヌも自慰を覚え、ひそかに夜な夜な繰り返した行為は誰にも言えない秘密のつもりだった。
クロエのいまの言葉は、それを見ていただけでなく、セリーヌが自慰のときに禁断の部分に執拗に愛撫をしてたことまで知っているということだ。
大きな羞恥とともに、骨まで溶け崩れるような激烈な甘美感が襲う。
「あら、そうなのね。じゃあ、お尻にも、イルヴィナ液を塗り足そうかしら……」
そう言って、ソニアが羽根を一旦手放し、机上の液体に筆を浸し直したのがわかった。
セリーヌは言葉にならない声を喉に詰まらせた。
一方で、クロエの刷毛は執拗に耳をくすぐっている。
もはや、これ以上の激しい動きはぎりぎりで腰に留まっているスカートが落下することに繋がる。
顔も動かすことができずに、セリーヌがひたすらに耐えるしかなかった。
「ふふふ、我慢しなさいよ」
ソニアが改めて振動する刷毛をお尻に当ててきた。
だが、今度は尻たぶではなく、アナルそのものだった。
「んはあっ」
あまりもの衝撃に、セリーヌは思わず腰を全力に前に出していた。
だが、貫いた衝撃に身を任せたことで、スカートがばさりと音を立てて腰から滑り落ちしてしまう。
隠すものが失われた股間が客たちの前に曝け出された。
見物人たちのわっという下品な歓声が耳に届く。
「んんんっ」
羞恥と驚愕にセリーヌは震え、視界が一瞬霞む。
──見られた。
その事実に血の気が引き、しかし同時に、体の奥底から突き上げてくる熱があった。
混乱と興奮の狭間で、セリーヌはただ震えるしかなかった。
「ふふふ、ついに恥ずかしい場所を晒しちゃったわね。じゃあ、しばらくは皆さんに、淫乱なお嬢様の裸を見てもらいましょうか」
ソニアがセリーヌの肩からブラウスとジャケットをまとめて肘まで引き下ろしてしまった。
股間だけでなく乳房も完全に露出する。
もはや、まともに身体に身につけているのは制服用の革靴のブーツと白い手袋だけだ。痛いほどに勃起している乳首も、愛液でねっとりとなった恥毛に濡れる股間も、すべて晒けだしている。
あまりもの恥ずかしさに、セリーヌは意識さえ失いそうになった。
喉が熱くなり、内側が何かを求めているような、説明のつかない感覚に包まれる。
見られる……のに、なぜ……。
いやだ……。でもいやなのに、どうして……身体が熱い……。
羞恥と快感が混ざり合い、セリーヌはただ震えながら、それに抗うこともできずにいた。
金属棒で強制的に開かれた脚の間、なにも覆うもののない股間──。
すべてが、視線の海のなかに晒されている。
ぞっとする羞恥と、足元から這い上がってくるような熱……。
「そろそろ、二度目の確認だ。奴隷になる決心はできたか?」
はっとした。
ルシアンだ。
すぐ後ろにいる。
また、ずっと振動する羽根でセリーヌをいたぶっていたクロエとソニアがすっと左右に離れていっている。
くすぐるような弱い刺激だったとはいえ、それがなくなると、イルヴィナ液の効果が一気に襲いかかってくる。
「んぐううっ、んんんっ」
セリーヌは身体を揺すって悲鳴をあげた。
すると、ルシアンの手と思うものが、セリーヌの口元に触れたのがわかった。
かちりと小さな音を立てて、口枷が抜かれていく。
「んああっ、ああ、いやああっ」
外されまいと必死に口に力を入れたが無駄だった。あっという間に口枷はセリーヌの口から抜かれてしまった。
あの口枷には、認識阻害具がぶら下げられていたはずだ。
それが奪い去られたということは、もはや、セリーヌの顔は客たちに曝け出されたということになる。
咄嗟に顔を伏せる。
心臓が破裂するかのように激しく動悸する。
「はあ、はあ、はあ……」
異物が引き抜かれ、セリーヌは思わず荒い呼吸を繰り返す。
口元にはまだ、涎の感触がかすかに残っていた。
あの口枷にぶら下がっていたイヤリングは、視線から守ってくれていた認識阻害具でもあったのだ。人の目に曖昧な存在として映らせ、羞恥の対象から切り離してくれる最後の壁だった。
それが、外されたということは、全裸を晒している女の正体が客たちに伝わるということだ。
──見ないで。
懸命に顔を伏せながら。言葉にならぬ叫びが喉の奥で渦を巻く。
見物客たちのざわめきがどんどんと大きくなる。
もしかして、正体がばれたのか──?
素顔を晒したことで、見られていることが余計に濃く感じられる。
俯いているために、誰がどこにいるのか、どんな顔でこちらを見ているのかわからないが、彼らの息遣い、ひそひそという談笑の声、見えなくても感じる視線……。恐怖がセリーヌを追い詰める。
だが、同時に身体が燃えるように熱い……。
全身が震える。
掻痒剤の痒みもあり、一気に耐えられない疼きが全身を席巻する。
「心配ない。まだ、正体はばれてない……。だが、見られることで悦ぶ貴方だ。むしろ、顔を見られることを望んでいるのではないか?」
セリーヌの前に移動してきたルシアンがささやいてきた。
「いたっ」
ついで、両乳首に強い痛みを感じた。
視線を向けると、〈認識阻害具〉のイヤリングが両乳首を押し潰すように嵌められてぶら下がっていた。
ほっとするとともに、乳首に走る痛みに顔をしかめてしまう。
「前を向くんだ。さもないと、これも外してしまうぞ」
ルシアンが軽く指で乳首に吊っているイヤリングを弾いた。
「あんっ」
一瞬の激痛が次いで大きな身体の疼きに変化する。
逆らえない──。
怖い──。
セリーヌは汗と涙でにじむ視界をステージになっている台上の下の客たちに向けた。
相変わらず、彼らの認識阻害具のために顔の認識はできない。
だが、見られているのはわかる。
唇が……。
息の震えが、読み取られている……。
無意識に舌で濡れた唇を拭ったことさえ、きっと──。
内腿どころか、膝下のブーツにまで届いている大量の愛液の滴りも……。
羞恥が、脳を焼くように押し寄せた。
セリーヌは、身をよじることもできず、ただ顔を晒したまま、全身で羞恥に耐えることしかできなかった。
「もっと顔をあげろ」
ルシアンが前側からセリーヌの顎を摘まむ。
涎で汚れた唇にルシアンの舌が這い始める。
「んんっ」
当惑したが、すぐに舌が口の中に差し入れられてきた。
なにがなんだかわからないうちに、口の中をルシアンの舌がうねり、舐められ、唾液が吸い取られる。
全身の力が抜けるような愉悦が席巻していく。
なにこれ──?
これが口づけ──?
キスは魔合わせのときに、婚約者のルネとも交わしたが、いまやっているのはそれとは全く異なるものだった。
幸福感で気が遠くなる程になり、やっとルシアンがセリーヌから口を離した。
「はあ、はあ、はあ……」
頭がぼうっとなってなにも考えられない。
すると、ルシアンがセリーヌを見て、くすくすと笑った。
「やっぱり、淫乱なお嬢様だな……。ところで、随分と見られるのが好きなようだ……。そんなに裸を晒すのが興奮するか?」
ルシアンの低く凍るような声が降ってきた。
「な、なにを……」
「……こうして縛られ、晒けだされて……客どもに視られ、嬲られ、快楽に震える……。貴方は人に見られることで、悦びを感じてしまう女だ。そうだろう?」
ルシアンが再びセリーヌの背後に回る。
ぞわりと背筋を這い上がるルシアンの声……。
また、ルシアンが再び背中側に回ったことで、視界を遮るものがなくなり、またもやセリーヌの裸身が客たちの視線に正面から晒されてしまった。
ぞくぞくとした戦慄がセリーヌを襲う。
「ち……ちがっ……。わ、わたしは……っ」
息が詰まったように喉が震え、言葉が続かない。
こんな……こんなこと……。
違うと、否定しようとするたびに、思考の底から湧き上がる熱が舌を裏切る。
「違うのか? 本当に?」
ルシアンの声は、むしろ静かだった。突き放すでもなく、笑うでもなく、ただ、静かに追い詰める。
「ならば、なぜ貴方の身体は、こうして晒されるのに熱くなる? なぜ、恥をかくたびに、濡れて震える?」
「そ、それは……。あ、あなたの……おかしな薬のせいで……」
「そうかもしれないが、それだけではない。誰かに見られる……。辱められる。それを悦んでいる自分がいることに気がついているはずだ……。奴隷になることを誓え。そうすれば、もっと貴方の隠れている欲情を剥き出しにしてやろう……。貴方は露出や恥辱を愉しむ女……ヴェールスだ」
「ち、違います──」
セリーヌは叫んだ。
しかし、違う、違うと、頭では叫んでいるのに、身体のどこかが熱い……。
誰かに見られている、誰かに笑われている──。確かに、その想像だけで、全身の皮膚が呼吸をはじめる。
「いや、貴方は、もう気づいているはずだぞ。この恥じらいこそが、貴方をいちばん深く悦ばせるものだと……」
セリーヌは、崩れそうになった膝を必死に支えながら、震える唇を噛んだ。
──ちがう。そんなはず、ない。
いや、そんなことはどうでもいい。
動揺が落ち着くと、忘れようとしていた苦悶が復活する。
痒いのだ──。
股が──。
胸が──。
狂いそうだ。
「そ、それよりも……も、もう許してください──。か、痒いんです……」
「……だったら、認めるんだね。貴方が辱められることを悦ぶヴェールスの女だとね。ほら、全員が凝視しているぞ。貴方の身体はもう、誰の目にも隠せない」
ルシアンの声音は穏やかでありながら、どこか嗜虐的な嘲りを含んでいた。
その言葉に、セリーヌは身をすくめ、落ちたスカートをどうにかして拾い上げようと手を伸ばす。
スカートは大きく拡げている膝の部分にあるのだ。
だが、到底届かない。
セリーヌは強い痒みに苛まされて、腰を……乳房を悶えさせ続けている。
「痒いんです。お願いします。なんとかしてください──」
セリーヌは泣き声をあげた。
なぜ、こんなにも体が熱いのか。
なぜ、恥ずかしさで胸が苦しいのに、その苦しさに溺れたくなるのか──。
「認めるんだ……。貴方の奥底には、“見られたい”という衝動が棲んでいる。否定しても無駄だ。羞恥に塗れて喘いでいる貴方は、誰よりも……悦んでいる」
「ち、がう……そんなはず、ない……わたしは──っ」
必死に否定しようとした。
けれど、自分の汗にまみれた肌に空気が肌を這い、視線が、音が、言葉にならぬ興奮を煽る。
いまも、見られてる……。
痒みと疼きで濡れる股間を……。
淫らな身体のうねりをとめられないセリーヌの裸身を……。
こんな……姿を……。
頭では否定しているのに、奥底では何かが暴れ出す。
「さあ、セリーヌ。貴方が本当はどういう女なのか……。ここにいる全員に、証明してみろ」
その言葉が耳に届いた瞬間、セリーヌは小さく震えた。
絶望か、それとも、ぞくりとした興奮か──自分でも、もうわからなかった。
「ん、んんんっ……あっ……」
一方で、セリーヌは思わず声を噛み殺した。
イルヴィア液の痒みがついに臨界を超えたのだ。
それは単なる“痒み”ではない。
耐えようとすればするほど、むしろ全神経がそこに引き寄せられていく。
塗布された乳首が、擦られるわけでもないのに、まるで見られているだけで疼くように熱を持つ。
そして──股間に塗られた部分は、もはや痒みを通り越して、痛みすら連想させるほどの焦燥に変わっていた。
「もうだめええ──」
「奴隷になることを約束するか?」
「い、いやです──」
セリーヌはかすれた声で、必死に否定した。
それは、すっかりと追い詰められているセリーヌの最後の矜恃だった。
「そうか。嫌か……。なら、せめて、見られて悦ぶヴェールスだと認めろ。羞恥に興奮する変態だとね」
「ち、違います──。わ、わたしは……そんなものでは……。と、とにかく……ど、奴隷になんかなりません」
「そんなことは、いまは聞いていない。辱められることが興奮することを認めろと言っているんだ。自分の中の受虐癖をね。まずは自分に気づけ。そして、自ら選択するんた」
「そ、それも違います──。ああ、痒い──。かゆいいい──」
セリーヌの視界が揺れる。
羞恥、焦燥、そして、痒み。
すべてが渾然一体となって、思考を奪っていく。
「だが、貴方の身体は、見られるほどに火照っていく。触れられてもいないのに、悦びで震えている……。それでも貴方は、自分が“見られたがっている”女ではないと、言い張るのか?」
「こ、これは痒みのせいです──。あ、あなたたちが卑怯にも塗った媚薬のせいです──」
セリーヌは絶叫して、顔激しくを左右に振る。
けれど、それは否定の動作というより、限界を越えている痒みによる反射に近い。
「そうか。ならば、少しは痒みを癒やしてやろう」
ルシアンが背中側からセリーヌの裸身を抱きしめ、後ろから片側に乳房をゆっくりと揉んでくる。同時に、開脚させられている太腿の付け根に柔らかな動きで手を這い回らせてきた。
「はあああっ、あああっ」
セリーヌは巨大なうねりのような愉悦に襲われ、立ったまま裸身を激しくくねらせてしまった。
あっという間だった。
耐えに耐えていたものが一気に噴き出すかのように、セリーヌは一瞬にしてオルガニズムにまで快感を引きあげさせられる。
がくがくと身体が痙攣する。
「ふくううっ」
セリーヌは電撃に打たれたかのように激しく全身を突っ張らせた。
目の前の見物客の男たちの視線は、この瞬間だけは意識からほとんどなくなった。
「ここまでだな」
だが、まさに絶頂の直前だった。
突然にルシアンが手をセリーヌから離したのだ。
セリーヌは愕然となってしまった。
「今度はわたしがお慰めいたしますね」
側に寄ってきたのはクロエだった。
ルシアンの愛撫がとまったことで、寸止め状態になっていたセリーヌの前に跪き、股間に舌を伸ばしてクリトリスを吸い始めたのだ。
「ひいいっ」
セリーヌは奇声を発して、その場で弓なりになった。
舌の愛撫が続く。
翻弄され、クロエの舌が縦横無尽にセリーヌの股間で動くたびに、ぶるっ、ぶるっと身体がうねる。
官能は燃えあがり、すぐに頂上に向かって引きあげられる。
「ああ、またあっ」
ところが、今度も絶頂寸前で刺激が中断されてしまった。
「じゃあ、今度はあたしかしら」
次いでソニアがルシアンと同じように背後からセリーヌを愛撫する。
乳房や、股間、クリトリス……。アナルも次々に刺激される。
「んああああっ、あああっ」
身体ががくがくと跳ねる。
ところが、またもや、昇りつめようとした瞬間に愛撫を中断されてしまった。
「いやああっ」
セリーヌは泣き叫んだ。
三人が結託していることは明白だ。
もうひと押し──。
その直前で、必ず愛撫をやめて交代をしてしまう。
こんなのない──。
狂う──。
本当に狂ってしまう──。
「どうした? 望み通りだろう? 痒みを癒やしてやっている。希望通りだと思うが?」
ルシアンだ。
またもや、後ろから全身の性感帯を愛撫してきた。
「ふふふ、お嬢様。わたしも一緒にやらせていただきます」
ルシアンに愛撫に、クロエの股間への舌責めが加わる。
「じゃあ、こっちはあたしが」
すると、ルシアンが責めている反対側からソニアの胸責めが襲った。
反対の乳房はルシアンだ。
左右の乳房を別々に責められ、屈辱感が拡大する。
そして、耐えられずに絶頂しそうになる。
だが、またしても、三人はぎりぎりでセリーヌから離れてしまう。
「も、もう許して──許してください──」
セリーヌは感情のコントロールを失って泣きじゃくってしまった。
三人がかりの寸止めの連続に、発散できない欲情が全身を渦巻いている。
こんなのは性の地獄だ。
「ふふふ、お嬢様、可愛いですわね」
クロエがクリトリスを舐め始める。
「んふうっ」
一気に快感が飛翔する。
そして、またしても絶頂寸前で愛撫がとまる。
「いやああっ」
セリーヌは拘束されている裸身を震わせて泣くしかなかった。
同じことを三周り──。
四周りと繰り返される。
五周り目……。
セリーヌは発狂しそうになった。
「ああ、もういやああ──」
セリーヌは苦悶の叫びをした。
「選べ、セリーヌ嬢。奴隷になることを誓うかのか、それとも、矜持を貫きたいか?」
すると、ルシアンが耳元でささやいてきた。
もうなにがなんだかわからない。
気がつくと、セリーヌは今度は首を縦に振っていた。
「ああ、なります……。奴隷になります……」
ついにセリーヌは泣きながら必死に顔を頷かせた。
セリーヌの中のなにかが崩壊した。
同時に、得体の知れない激しい愉悦が全身を包む。
「契約成立だ。貴方が選んだことだ。忘れるな」
首輪の鎖が緩められる。
崩れ墜ちかけたセリーヌの身体をルシアンが背後から支え、セリーヌに後ろに腰を突き出すような格好をさせる。
すると、ソニアとクロエに身体を支えさせ、セリーヌの後ろでズボンを足もとまでさげる気配のあと、お尻の下から怒張を滑らせて、セリーヌの股間に怒張を貫かせてきた。
「うふううっ、はああっ、ああっ」
熱い肉棒がついにセリーヌの中に深々と突き刺された。
すぐに律動が開始される。
「あっ、あっ、ああっ」
ルシアンの律動は激しかった。
自制などできない。
セリーヌは本能のまま快感を曝けだした。
強い一打一打が、絶頂に向かってセリーヌを大きく飛翔させる。
「……お手伝いいたしますね」
すると、前側からクロエがルシアンが抽送しているセリーヌの股間を舌で舐め始めた。
「ひあああっ、あああっ」
さすがにこれには耐えられない。
セリーヌは全身を大きくわななかせた。
だが、またしても、セリーヌが絶頂しそうになると、ルシアンが律動を中断し、クロエが舌を離す。
「いやあああっ、やめないで──。やめてはだめです──」
恥も外聞もない。
セリーヌは悲鳴をあげた。
だが、しばらくそのまま放置されたことで熱が冷めると、律動と舌責めが再開する。
そして、セリーヌが昇天しそうになると、ふたりが刺激を中断してしまう。
「いやああ」
セリーヌは泣きじゃくった。
何度同じことを繰り返されただろう。
やがて、ついに膣の中でルシアンの男根が一段と熱く膨れあがったのがわかった。
そのあいだもクリトリスがクロエによって刺激され続けるが、今度はクロエはやめない。
「ほら、いくときには、いくと言いなさい、奴隷ちゃん」
ソニアだ。
いつの間にかセリーヌに寄ってきて、イヤリングのぶら下がっている乳房を強く揉み出す。
「いぐううっ」
操られるようにセリーヌは叫んだ。
ついに、絶頂に達したのだ。
歓喜に打ち抜かれ、セリーヌは二度、三度と官能の大きな波に襲われ続ける。
一方で、そのセリーヌにルシアンが子宮に樹液を注ぎ込むのを感じた。
熱い──。
気持ちいい──。
これが──犯されるということ……。
セリーヌはあまりもの快感に頭が真っ白になりかけた。
また、クロエの愛撫は続いている。
快感もとまらない。
途轍もない幸福感に包まれながら、セリーヌはついに、そのまま意識を手放してしまった。