24日目の0時、拓海は雫原の部屋にいた。
23日目は手を出さないという話だったが、日付が変わった瞬間。早速、手を出して来るのは、幾らなんでも気が短すぎる。互いに一糸まとわぬ姿でベッドに腰掛けた。
「少し見ない間に、澄野の体も随分改造されたみたいだし」
拓海は自分の体を見下ろした。我駆力や感覚は引き継ぐにしても、身体までは引き継がない。
戻って来てからという物の体を動かす機会は減り、贅肉が増えた。面影の調教の結果、大胸筋の肉付きが良くなり、乳首がぷっくらと膨れ上がっていた。思わず手で覆い隠してしまった。
「気にしているんだから、言わないでくれ」
「そう? 可愛いと思うけれど」
雫原は特防隊のメンバーの中でも1,2位を争う怪力の持ち主でもある。
拓海の腕ガードは簡単に外され、肥大化した桃色の乳頭が現れた。雫原は片方の乳首を咥えると、もう片方を指で摘まんだり、弾いたりしながら、空いた手で彼のモノを扱いていた。
「おっ……」
ここ最近は同性とばかり致していたが、やはり異性とするのは違う。
愚息から伝わって来る手の感触や温度。加えて、自分の弱い所を把握しているかのような責めに、拓海の脳は揺さぶられっぱなしだった。
「澄野の弱い所も全部知っているのよ」
ビュルルっと、凄い勢いで精液が放たれた。ベッドを超えて、雫原の部屋の床に落ちた。
「(全然、違……)」
きっと性交とは身体に対する刺激だけの話ではないのだ。視覚、聴覚、嗅覚、味覚。五感全てを通して行われる物だ。
男と違って、やはり女性の体は柔らかいし良い匂いがする。そして、何よりも胸。何故、この膨らみから目が外せないのか。
「触る?」
「うん」
スッと手を伸ばした。ラッキースケベとか少年誌的な物じゃない。
しっかりと同意を貰って、自分の意思で触った。一度出して、ちょっとヘニャッとしていたモノが元気になった。現金な奴だった。
リアルで揉むのは初めてだった。脂肪云々とか聞いていたが、意外と感触はシッカリとしていた。自分がされた様に吸い付いた。
「んっ……」
雫原から声が漏れた。チロチロと転がしたり、舐め回したりと。欲望のままに動いていた。今までの様に、流れで動かされていた訳じゃない。自分の意思でやっている!
既に、股間はバキバキだった。戻って来てから、かつてない程……。いや、以前に1回。そうなったことはあったが。
「今、誰のことを思い浮かべたの?」
「いや。特に誰も!!」
雫原から凄い形相で睨まれたので、急いで頭を振った。
胸から視線を下へ下へと向けて、辿り着いたのは陰毛に覆われた秘所。傷付けない様にゆっくりと広げた。綺麗だった。
先程、シャワールームに入った際に爪は切っている。なので、指を入れてみた。ねっとりと温かい何かが絡み付いて来る。尻穴で締め付けられるのとは訳が違う。今度は、舌を入れた。味という訳ではないが、心地良い感じはあった。
中に入れると気持ちがいい。ここまで来たら、理性は既に本能で塗り潰されていた。正常位の姿勢から、突き入れる。
「んん……!」
雫原の声も、臭いも、表情も何もかもが自分を刺激して止まない。
開いていた股がキュッと閉じられた。心地の良い圧が加えられる中、腰を前後に動かす。カラカラに乾いた口が何かを求める様に、雫原の口中を貪った。
脳を蕩けさせる夢心地はこのままずっと続くかと思われたが、異変が起き始めていた。それは、拓海が腰を振り始めて数分程経った頃である。
「あ、アレ……?」
最初は雫原の中を堪能していたが、徐々にペニスがしぼんでいくのを感じていた。そんなバカなと思って腰を動かすが、シュンとしていた。雫原が舌打ちをした。
「尻穴でやり過ぎて、膣圧じゃイケなくなっているのよ。これがあるから、後回しになるのは避けたかったんだけれど」
男として致命的だ。ここまで来て、萎えて帰るのは終わっている。かつてない程の焦燥感が湧き上がる中、雫原は溜息を吐いた。
「大丈夫。奥の手はある」
「一体何が?」
もしや、面影が使った感度を弄るクスリみたいな物があるのだろうか? だとしても、アレは頭の中が塗り潰されるのであまり使いたくはないのだが、と考えていると。尻穴に違和感。
「奥に手を入れるのよ」
ズブっと、雫原は拓海の尻穴に指を突き入れた。キュッと肛門で彼女の指を締め付けたのに呼応するようにして、挿入していたモノが元気になった。
「オレが雫原に入れて、雫原がオレに入れるウロボロスって訳か」
「次、似たようなことを言ったら、グーで入れるからね」
雰囲気ぶち壊し発言は兎も角、今の自分なら何とかイケそうだ。
彼女の体にしがみ付いて、腰を振る。キスをする際に邪魔だからと外そうとした彼女を押し留めて、掛けたままで口付けを交わして。全身で彼女を感じながら、果ては来た。
「出る!!」
「ん……、あっ……!」
奥へと突き入れて、射精した。長い時間出していた様に思える。ゴムなども一切つけていない。
ペニスを引き抜くと、雫原の割れ目から精液がこぼれ出ていた。こんな量を出したことが信じられなかった。スッと抱き寄せられた。
「どうだった?」
「……滅茶苦茶可愛かった」
普段は先頭に立って皆を導く側にいる彼女の女性らしい面。というのが、あまりに可愛かったので自分でも信じられない位に興奮していた。正直な感想を述べると、頭をグシャグシャと乱暴に撫でられた。
「私ね。何回周回しても、こうして澄野と一緒になれるから。何回だって耐えられる。いや、もう。この輪の中に閉じこもっても良いと思えるくらいに」
他の皆はどれ位、周回しているのだろうか? 普通は精神が擦り切れてしまう物だと思うのだが。
「オレは、雫原に想われる程立派な人間じゃないぞ」
「知っている。ちょっと自信が無くて、周りに流されがちだけど、いざって時は信じられない程、頑固になるってことも知っているから」
衣服だけじゃなくて、心まで裸になっているとでも言うのか。
明日には元に戻っているかもしれないが、今の彼女と触れ合っていたい。暫く、2人はピロートークに興じていた。