ここからの続きです。
※今回は積極的な性交シーンはありませんが、嘔吐を扱った刺激の強いシーンがある為、こちらに載せました。そう言ったシーンが苦手な方はお気を付けください。
『この度は野蛮下劣なビデオレターをありがとうございました。お返しに、こちらも品性下劣なビデオレターを送付したいと思います』
ひょっとして、部隊長達の拠点が分かっているんじゃないかって位に速やかに返答が送られてきたが、多分。無駄に全域放送か何かなんだろう。
いざ、映像に映し出された物は何だったかというと、川奈と蒼月という最終防衛学園イカレコンビの間に挟まれ、ウェディングドレスを着せられていた。腹部には複雑な模様――いわゆる淫紋が描かれていた。
『君達は拓海クンが焦ることを狙っているんだろうけれどね。残念だけれど、もうすでに身も心も僕達に落ちているんだ』
と、言って。蒼月はその場で拓海とキスを交わした。下品な水音を立て、2人の間から雫が零れ落ちた。
それに負けじと、川奈も拓海の頭を掴んで同じ様に口腔を貪っていた。だが、蒼月の残り香が生理的に無理だったのか、彼女の顔は一気に青褪めた。
『か、川奈。まさか』
『おうぉえおええおええええええ!』
拓海の口内に吐瀉物を吐き出した。酸味に混じって、朝食に食べていたと思しきピザや牛乳の臭いもして恐ろしく不快だった。当然、彼も飲み込む訳無く、そのまま吐き捨てて、ウェディングドレスを汚した。
『ゲホッ……』
『ごめんねぇ。澄野ぉ……』
ゲロに口腔内を焼かれて、拓海の目尻には涙が浮かんでいた。一方、川奈は手にしていたペットボトルの水で口を濯いで、吐き出す。かと思いきや、再び彼とキスをして口中に含んでいた水を流し込んだ。
『!!?』
それはつまりゲロを濯いだ水と言うことであり、拓海もすぐに吐き出そうとしたが、顎を持ち上げられ無理矢理嚥下させられた。
『私の。飲んじゃったね』
その事による生理的嫌悪感、あるいは身体的防御機構が作用したのか、胃の奥から酸っぱい物がこみ上げてきた。だが、川奈にがっしりと頭を掴まれていたので、彼女の口中に嘔吐することになった。
2人の口から吐瀉物がボタボタと落ちていく。消化され切っていないウナギの破片や、ニンニク臭が酸化して刺激臭が辺りに散らばっていた。あまりに悍ましい光景だったが、彼女はニッコリと笑っていた。
『コレで御揃いだね』
既に拓海はフラフラになっていた。もはや、暴力レベルの好意だった。堪らず、蒼月が彼女を殴り飛ばしていた。
『拓海クンになんてことするんだ! このゲロ女!! 大丈夫かい!? あぁ、可哀想に……』
すっかり汚れてしまったウェディングドレスを綺麗にすることを諦めて、蒼月は手にした我駆力刀で切り裂いた。拓海の裸体が露わになった。
『や、やめ……』
『大丈夫だよ。僕がふき取ってあげるから。疚しさや猥褻は一切ないよ。なんたって、親友だからね!』
嘔吐して弱り切った拓海へと近付き、蒼月は懐からタオルを取り出していた。彼の体に着いた汚れを拭きとるのだが、どういう訳か乳首付近と股間付近を丁寧に洗っていた。
『んんっ……』
『さぁ、このまま一緒にシャワールームへと行こう! 大丈夫だよ、拓海クン。僕がしっかり洗ってあげるからね!』
拓海を抱え上げようとした所で、川奈の学生兵器(クラスウェポン)による引き逃げアタックを食らって、蒼月は吹っ飛ばされていた。
『このホモ! 澄野をどうするつもりよ!』
『君が拓海クンをどうにかしたんだろ! このゲロブタ!! 今まで、我慢に我慢を重ねてきたけれど、もう限界だ!! ここで始末してやる!!』
拓海を放り出して、最終防衛学園最高戦力の2人がドンパチし始めた頃、近くで様子を見ていた厄師寺が拓海の腕を引っ張った。
『こんなバカ共に付き合うんじゃねぇ。リラックスルームに行って、洗ってやっからよ。もう、泣くなよ』
『ありがとう……』
グスグスと拓海は目尻に涙を浮かべていた。そして、映像は最強のバカ共が殴り合いをしている光景を垂れ流していた。
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「姉さま。マシな奴らを除いて、やっぱりブッコロスべきです」
「奇遇だな。私もあのバカ共を殺しに行こうと思っていた」
NTRレターとしては大分悍ましい物になっていたが、部隊長達を激怒させるには十分すぎた。ヴェシネスとイヴァーは当然として、他の者達もいきり立っていた。
「父さん。初の首級はアイツらになりそうだよ」
「おぉ。息子よ。簡単に殺すなよ」
秩序の化神と言われたムヴヴムが理性を投げ捨てようとしていたし、覇道の化神と言われたダルシャーは静かに殺意を磨いていた。
「始めてだよ。僕以上に醜い奴らがいたなんて。ぶっ殺してやる!!」
醜悪の化神と言われたクェンゼーレも全身に怒りの炎を灯していた。
このテンションに付いて行けない他の部隊長は戸惑うばかりだった。いや、それ以上に。
「あの女。頭おかしい……」
「分からない。あの子達の恋愛観がまるで分らない」
「ああああああああ! 新世界の扉が開くぅううううううう!」
アダムキューとパクロンが絶句する中、パーミスだけがいつものように身を捩らせていた。
「ねぇ、バラガルーゾ。ヌガンク。アタシ達だけで逃げない?」
「流石にそれは出来ない。一応、俺達。英雄だし……」
「ですが、気持ちは分かります。どんな逆境でも戦うしかありません。出来れば、敵も味方も真っ当だったころまで戻したい、やり直したい所ですが」
チュラームタミー、バラガルーゾ、ヌガンクの3人はヒソヒソと話していた。
こんなイカれた連中に付き合っていたら頭がおかしくなると。最終防衛学園でも似たようなグループがいる様に、こっちにも同じようなグループがあった。
「シャンシン。私、どうすればいいのかしら?」
「Zzzzzzzzzz……」
これからも多分酷い役目を受けるであろうゼンタはシャンシンに相談していたが、当の彼女は夢の中へと旅立っていた。