アリスの左目は、大興奮している先生を捉えました。
「……ああっ、超可愛い……!目、取り外せたの!?」
「え?は、はい、たまに掃除が必要で……」
「わー……近くで見てもいい?いいよね」

アリスが気持ちよさで飼い慣らされて全部染められて自分の所有者を先生だと定義づけちゃうお話です。

投稿者は普段pixivhttps://www.pixiv.net/users/108799386で活動しているんですが、その中で一番ヤバいと考えている小説がこれです。体内式ポルチオマッサージってなんだよ。

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メカバレアリスがメカ部分を受け入れてくれた先生に自分の中身(物理)を見せたら知らない感覚をたくさん覚え込まされて、本当に何もかも全部あげちゃうお話

 注意!

 

・アリスの体内構造についての自己解釈(けっこう人間に近い感じの人工内臓な中身)

・アリスが目を取り外す描写

・アリスが胸とお腹を物理的に開く描写

・先生がアリスのお腹とかの中に手を入れる描写

・先生がアリスの生殺与奪を握って両者が幸せに包まれる描写

・メカだからR-18Gじゃないけど刺激が強い描写

・わるーい大人に騙されちゃうかわいいアリスの描写

 

 が含まれます。無理な人はブラウザバックをお願いします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 アリスは機械です。そしてアリスの好きなみんなは、一名を除いてだいたいが人間です。

 

 アリスが歳をとれるのかはわかりません。

 アリスは身体の大部分を損傷しても再生できますが、みんなにはできません。

 アリスがいつか機能を停止したら死後の世界に行けるのか、わかりません。

 

 ……でも、アリスにはケイがいてくれますから、どんなに長生きしたとしても、ひとりぼっちには決してなりません。

 アリスは人間離れした力を色々と持ちますが、重たいものを運んだりして、みんなに喜んでもらうこともできます。

 

 そして何より。アリスは可愛いので、みんながアリスを好きになってくれます。

 

 ……やっぱり見た目は、大事です。

 ケイはモモイのゲーム機に入るのを嫌がっていましたが、無理もないと思います。

 見た目が変わってしまえば、自分が自分だということもわからなくなってしまうでしょうから。

 

 

 

 

 

 

 アリスの体は色々と特殊で、みんなより便利です。

 トイレに行かなくてもいいし、睡眠をとらなくてもあんまり問題はありません。ナノマシンのおかげで、傷はすぐに再生します。

 

 ただ、目は面倒です。

 アリスには涙を流す機能がありますが、ゴミが眼球の裏側にこびりついてしまうのです。だから定期的に眼球を取り外し、裏側や、目と思考回路を繋ぐ線を清掃する必要があります。

 さもないと、視界内にアラートマークがずっと出るようになってしまうのです。週に一度、そこそこ清掃に時間を取られるので、ちょっぴり煩わしいです。

 そしてつい掃除をサボってしまった結果、よりにもよって部室で一人留守番中に、アラートマークが出てしまいました。

 仕方なく眼球を取り外し、眼鏡拭きと綿棒で掃除をしていると、ドアがノック無しに開かれて。

 

 

 

「……アリス?」

 

 

 

 私(・)の、一番好きな人が。

 先生が。

 

 私(・)は咄嗟に後ろを向いて、空っぽの眼孔を見られないようにしました。

 でも、絶対に見られてしまいました。

「アリス……」

「ちがうんです、せんせい…………アリスは、アリスは、わたし、わたし……わたしは」

 

 自分が何を言っているのかもわかりません。全身ががたがた震えていました。

 私(・)の空の眼孔を見て、先生は何を感じたでしょう。

 恐怖?衝撃?生理的な嫌悪?

 

 ……いやだ。

 そんなのいやだ。

 きらわれたくない。

 せんせいにきらわれるのだけはいやだ。

 

「アリス。……その、君のその、目…………」

 

 長い、無限のような間のあと、先生は口を開きました。

 

 

 

 

 

 

「…………すっっっっごく可愛いよ!!!」

 

「え?」

 

 アリスの震えが止まりました。

 自分自身が発した「え?」は、信じられないぐらい間抜けな声でした。

 それぐらいに意外だったのです。

「いやちょっとアリス!そっぽ向いてないで私を見てよ!早く!はーやーくー!」

「えっ、いや、その……」

「嫌なの?」

「え?……い、いえ問題ありません」

 くるり、と先生に向き直ります。

 アリスの左目は、大興奮している先生を捉えました。

「……ああっ、超可愛い……!目、取り外せたの!?」

「え?は、はい、たまに掃除が必要で……」

「わー……近くで見てもいい?いいよね」

 先生は靴を脱いで部室に上がり、アリスのほっぺたを抑えて、眼孔をじーっと観察してきます。

「ひゃー……見れば見るほど可愛い、可愛すぎる……」

「……ど、どうも?……あの、先生は……怖くないんですか?今のアリスのこと」

「むしろ普段より可愛いよ?」

 ええ……?

「ねえアリス、私の秘密を聞いてよ。……誰にも言わないでくれる?」

「は、はい」

「……私ね。昔から、女の子のフィギュアとかプラモとかを、バラしたり、目とかのパーツを取ったりして、そして写真を撮るのが大好きなんだ」

 何を言っているのかわかりませんでした。

「……な、何故そんなことを!?」

「わかんない。浪漫かな。現実の女の子には絶対できないことだから好き、みたいな?とにかくね、好きなものは中身まで知りたくなるんだ。心も、体もね。……でも、ここにいた。現実に、私の理想的な女の子が……あー、見れば見るほど可愛い……ねえ、写真撮っていい?誰にも見せないから」

「……いい、んでしょうか?」

「聞き返された!?まあ、いいなら撮るね」

 猛スピードで先生のスマホがシャッター音を掻き鳴らしました。

「アッ、……超超超可愛い。宇宙で一番可愛い……」

「…………」

 

 なんでしょう。これはこれで複雑な気もします。

 でも……受け入れてもらえて嬉しい気持ちもありました。

 それに。

 ……どうもアリスは、先生に近しい感性を持っているみたいです。

 ……絶対見せちゃいけないところをこんなにまじまじ観察されて、写真も撮られて。

 

 どういうわけか少し、アリスの胸が高鳴っていました。

 

「……ふう。ねえアリス。君、こういうことを他にもできるの?手を取り外したりさ」

「できますよ」

「マージ!?……もしかして、臓器とか見れたり……」

「人間のそれとはだいぶ違うと思いますが、まあ、それなりに……」

「…………アリス。結婚しよう」

「ええ!?」

「ふふっ。ごめんごめん冗談。……臓器とか見ても大丈夫?」

「……見たいんです、か?」

「うん」

「ほんとに?」

「うん」

「……先生がアリスに調子を合わせてる、とかではなく?」

「うん」

「見ても、嫌いになったりしませんか」

「絶対にしない。むしろ、確実にもっと君を好きになるよ」

 

 ぱああ、とアリスの心に光が注がれます。

 こんなに嬉しいことはありません。

 先生はお医者さんではなく先生なので、人の身体の中を生で見る機会なんてないのでしょう。

 アリスだけです。アリスだけが先生のこの欲求を満たしてあげることができます。

 アリスはすっかり明るい気持ちになって、服を脱ぎ、胸部から腹部にかけてをパージしました。

 ……胸とかには興味がないみたいで、ちょっと複雑です。

 

「ど、どうですか……?」

「わーお……中々にバイオな感じなんだねえ!好き!」

「手を突っ込んじゃっても大丈夫ですよ!」

「え、ほんと?じゃあ遠慮なく」

 

 ずぶっ、と先生は臓器の海へと手を差し入れました。

 ぬらぬらする体内の液も、先生は心地いいみたいです。

「……すごい、すごいよ……君の命に触れてるような感じがする」

「……好きですか?アリスの中」

「大好き!へへ、叶うなら……生徒みんなに同じことをしたいぐらいさ。人の命を実感するのが何よりも好きなんだ、私。まあみんなにやったら死んじゃうから君にだけだけど。……暖かいなあ、アリスの体内」

「えへへ!人類の機能は大体再現されています!」

 

 先生は下の方をごちゅごちゅと触ったり、胸のあたりの心臓ポンプの高鳴りを感じたりして、そのたびにすごいと、素敵だとアリスを沢山褒めてくれます。

 こんなに、機械として生まれて良かったと思える日が来るなんて。

 

「……おや?アリス、なんか固いものに当たった。これはなあに?」

「あ、それは……」

 

 アリスの、どきどき鳴っている心臓の裏側にあるもの。

 手のひらくらいの大きさの四角形のそのボックスは、アリスの、本体……脳を兼ねた場所です。

 

「……アリスの、本体です」

「へーえ!となると、この中に君の記憶とか人格とかが入ってるわけだね」

「はい。外したら最後、敵の手に渡って悪用されたりしないように、自動的にデータが初期化されます」

「ほーん。……固いのは、しっかり物理的なカバーが着いてるからか」

 先生は少し残念そうにしています。

 

 ……ちらっと、アリスの顔を見てきました。

 何かを、伺うように。

 

「……あ、あの、先生」

「ん?」

 

 やっぱりなんでもありません。

 そう言うべきでした。

 

「……触り、たいですか?アリスの本体を、直接」

「うん」

「……ぜ、絶対に取ったりしない、ですよね」

 

 先生は、にこっと……どこか陰のある笑いをしました。

「……アリス。私を心から信用してくれるのなら、触らせてほしいなあ」

 

 なぜでしょう。

 ……アリスのこころの、何かが……先生に、傾倒していくような気がします。

 

「……先生を、信じます」

 

 いや、やっぱりだめ。

 思わずそう言いたくなって、飲み込みます。

 どうして?どうして今、アリスは考える暇もなく勝手に、「先生を信じる」と言ってしまったのでしょうか?

 先生に……アリスの生殺与奪を支配してもいいと、許可してしまいました。

 いくら信じている相手でも、ありえないことです。

 アリスだったら、先生の心臓を掴むなんてとてもできません。頼まれたとしても絶対にできません。

 なのに、なのに。胸は、高鳴る一方です。

 これは、何?

 好奇心?親愛?……スリル?

 

「ありがとね。……可愛いアリス?」

 

 先生の笑顔は気のせいか、普段より子供っぽい気がしました。

 アリスは嬉しいのと、緊張するのと、……未知の、どことなくぞわぞわする感覚がありました。

 

「……ぜ、ぜったい、ぜったい取らないでくださいね?あ、でも一応、緩いセーフティの引っかかりがあるので、軽くねじらないと取れないようにはなっています、から」

「うん。絶対に取らない」

 ……頭脳から指令を送り、セーフティを外します。

 軽い金属音とともに、アリスの命のコアが露出しました。

 先生はその、かすかに左に寄った位置にある心臓を凝視しています。

「……へえ、ハート型なんだ」

「は、はい……」

「命は心臓にあるのか、脳にあるのか、心という見えないところにあるのか……色々昔の人は言ってたけど。アリスのは、ここなんだろうね」

「……はい。アリスの、一番の宝物です……。すべての記憶が詰まっています」

「触ってみるね?」

「は、は、はい」

 先生は「緊張しないで」と笑い、すっと優しく触れてきてくれました。

「…………これを外すと、君は……いなくなるんだね」

「…………はっ、外しちゃだめですよ?」

「ふふ。……さて、あとは……」

「えっ?」

 先生はもう片方の手で、アリスの下腹部に手を差し込みました。

「……お、たぶんこれだよね。子宮……アリスって子ども作れるのかな……」

「さ、さぁ……」

 先生はアリスの言葉を聞いていないようでした。

「……よし。体外式ならぬ体内式、かな?……ふふ」

「せ、先生……?」

「アリス。ちょっとリラックスしたほうがいいよ。深呼吸してみて」

「は、はい。すー、はー。すーっ、はー……」

 高まっていた心拍数が落ち着いてきました。

「よし。えい」

 

 ぴりっ。ぞく、ぞく!

「…………っひゅあぁ!!?」

「お、効いてる効いてる。えーい」

「ひゃっ、あ、あ?ん、えぁっ、あっ……?♡」

 

 先生はニコニコしながら、アリスにぬっと顔を寄せてきました。

「びっくりした?」

 心臓がばくばくしています。

 脳みそがびりびりして、何が何だかわかりません。

 今の、何?

 知らない。今のは、知らない……。

「子宮は赤ちゃんのお部屋、ってことぐらいは知ってるよね?アリス。でもね、入り口のあたりを触ると、すっごく気持ちよくなれるんだよ。リラックスしないとだけども。ふつうは身体の外から押したりして刺激するんだけど、君は……ふふ。えいえーい」

 先生の手が、アリスの知らない部位を優しく撫でてきます。

 びりびり、電撃みたいな快感が走ります。

「びゃっ、あ、あぁっ、あっ?♡ん、え、あっ!ひ、えっ」

「……お、子宮の位置が下がった!……本当に降りるものなんだね」

「なっ♡せんせ、せん、んっ……あ、こわ、こわいです、ありす……」 

「リラックス。リラックスして。深呼吸」

「えっ、え♡にゃんで、にゃっ、ふ、ふぁぁ」

「私のこと信じてるでしょ?深呼吸、して?」

 いやだ。こわい。おかしい。へん。こんなのこわい。

 そんなきもちもまちがいなく、あるのに……。

 せんせいのひくいこえが、ひびいて、みみから、でんしずのうにはいってきて、きもちよくて。

 もっと、よろこんでほしくて、したがいたくなって……。

「すー、んっ、は、あ、……はー、すー……♡」

「上手」

 ほめられて、のうみそがびりびりします。

「いいこいいこー。深く、深ーくなるよ」

 ふかく?ふかくなるって、なにが?

 ぎもんは、ぞくぞくするここちよさがおしながしてしまいます。

「すー、んぁっ、ん、すー、はっ……あ、ん、あっ、あっ、あっ!」

「ふふ。気持ちいいでしょ?」

「ひゃい、ありしゅ、きもちい…あ、あ、あ…あ…あ、あ」

 きもちいい。きもちいい。きもちいい。きもちいい。

 なにかくる。なにかくる。なにか……。

「はい、ストーップ」

 せんせいはうでのうごきを、きゅうにとめます。

 せんせいのてが、しげきをくれなくなりました。

 あたたかさだけが、つたわります。

「………………えっ?」

「ごめんねー?あとちょっとだったのにね」

「……え」

「…………ねえ、アリス。続き、してほしい?」

 めもとがじわっとしたと思ったら、アリスはないていました。

 きゅうに、はんぱにげんじつにもどされて。

 きもちいいのが、すくなくなって。

 こわいのが、おっきくなって。

「や、やっ、せんせ、やです、つづけて、つづけてください、はやく、はやく、ありす、いや、おねがい、おねがい……」

「いいけど……一つだけ、お願いを聞いてほしいなぁ。すぐに済むから」

「ききます!ききます、ききますから、はやく、はやく……」

「君の……ここ。私がさっきからずっと掴んでる、君の本体。ここの……アクセス権をさ、ちょうだい?」

「あげます、すぐ、すぐきょかしますから……だから、だから」

 きょか。

 ぜったいしちゃいけないはずの、きょか。

 ありすのひとみに、にんしょうのあかしがうつしだされます。

「はいはい。よし……」

 せんせいは、いつももちあるいてるタブレットをとりだしました。

「……リオもびっくりだろうな。……アロナ、プラナ。お願いね」

「…………ふわっ?」

 ぞわーっと。

 ありすのほんたいのなかに、なにか、ふたつのはんのうがはいってきます。

「安心してね。たったの一箇所を書き換えるだけだからさ」

「え、そ、それは……」

「君のご主人様……お、やっぱり空欄になっちゃってる。アリスの持ち主はアリスなわけだ。……テイルズ・サガ・クロニクル恐るべし、だね……うん。そう、シャーレの先生、って打っといて。私の顔認証と虹彩と指紋と声紋もね」

「…………え、えっ」

 

 

 

 

 リブートを実行します。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「アリス?気分はどう?」

「……あ、あれ」

 いっしゅんねてた、のでしょうか。

「……ふふっ。今日は本当にいい日だ。……君の、第二の誕生日だよ」

「えっ?」

「君は、私のものになったんだよ」

「…………そ、それ、は」

「じゃあ続けるからね」

「え」

 きゅっ。

 かるーく、ほんとにかるーく、さっきのところをつままれて。

 

「……あ゛ぁぁぁぁぁぁぁっ?♡♡」

 

 

 

 

「アリスー?あれれー?ふふ。女の子が出しちゃいけない声出してるよ?……可愛いなぁ。ほんとに可愛い」

 

 おかしい。おかしい。おかしいおかしい。

 まずい。しらない。いや。にげたい。

 りぶーと。不可。

 しゃーれのせんせいのしょうにんがひつよう。

「あ゛っ!!や゛っ、ん、ぎ、ぎぃっ?ひ、あ゛ぁぁぁあっ♡」

 はねてる。ありす、からだはねてる。

「ぜ、ぜんぜ、ぜ、ぜん、んんん」

「ん?どうしたのアリス?」

「ご、ごわれ、あ゛りず、ごわれぢゃ、……り、りぶーどの、ぎょが、ぎょぅ……〜〜♡♡♡」

「あげない」

「な゛ん゛で、な゛、あ゛、あ゛あ゛ー♡♡!!」

「君のメモリーをまた壊すんだよ。君は生まれてまずゲームをし、選択、冒険、カタルシス……といった学習を経て、天童アリスになった。今回は快感で壊して、すこーし新しい君にする。安心して?君は何も変わらない。変わらずにみんなの勇者だから。ちゃんと、完璧にコントロールしてあげる。変わるのは……私が一番になるというだけ。私かアロナかプラナの許可なしには絶対に、ゲームオーバー……君の死につながる選択をできなくする。あ、あと、こういうことするときには今日の記憶を戻してあげるから。私は君のマスターなんだから、ちゃんと点検しないとね……ふふ、可愛いアリス。私の大切なアリス。……絶対に死なせないからね」

「わがんな゛い゛、わ゛、あ゛、あ゛っ…………♡♡」

「うおっと。アロナ、一応アリスの手足動かせないようにしといてー。……これでよし。さあ可愛いアリス?とりあえず二時間ぐらい続けてみようか!」

「や゛!や゛、…………あ、あっ」 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 にげられない。

 せんせいから、にげられない。

 

 ありすは、にげられない。

 

 つかまった。ありすは、せんせいのものにされた。

 ありすのこころのおくそこ。ありすをていぎづけるばしょ。

 げーむかいはつぶのみんなが、たすけにきてくれたあのばしょ。

 

 あのばしょが、かわっていく。

 

 あのはいきょのちかふかくの、いすのへや。

 ありすの、うまれこきょう。

 

 そのばしょが、じりじりと……しゃーれのおふぃすにかわっていく。

 

 ありすの、はじめのばしょが、せんせいのばしょに。

 

 ありすのばしょはせんせいのばしょに。

 

 せんせいのばしょが、……ありすのばしょに。

 

 

 

 ありすのこころのそこにいつもある、ばしょ。

 

 にんげんのようにいうなら、ぼうきょう(望郷)のばしょ。

 たいないかいきがんぼう、っていうばしょ。ありすにとっての、おかあさんのしきゅうのばしょ。

 そんなばしょのがいねんが、むりやりかえられる。

 むりやりそめられる。

 こうけいがそぎおとされ、はりかえられていく。

 

 こわされる。

 きもちいい。

 

 きもちいい。

 せんせいだいすき。

 

 せんせいだいすき。

 

 せんせいのためなら、なんでもできる。

 せんせいは、ありすのすべて。

 せんせいだいすき。だいすき。

 

 ありすはせんせいのもの。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 全権限を、譲渡。

 

 

 

 承認されました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 服屋さんの帰りだった。

「……いやいやいや……どんなチョイスですか?……この大人の影響ですか?」

「えへへ!似合いますよね?ケイ?」

「似合うかは別問題です!なぜ私服を選んだ結果が全身黒コーデなのですかっ!明らかにあなたのセンスではありません……!」

「ははは……」

「先生!ははは、じゃありません!」

 ずい、とケイが私に顔(液晶だけど)を寄せてくる。

「いや私もね、冗談半分で勧めてみただけなんだよー。そしたらアリスすごい気に入っちゃってさ」

 嘘だった。

 私の色に染めた子には、いつも黒コーデを買い与えている。

「ケイ、アリスは黒魔法もマスターしたいです!……駄目ですか……?」

「うぐう……」

「私からもお願いだよ、ケイ。アリスがこんなに気に入ってるのに返品なんてあんまりじゃないか!」

「しかし……その」

「黒だと何か駄目なんですか?」

「ダメというか……その、言葉にしづらいのですが……うぅ」

「黒は女の子を美しく見せるんだよ、ケイ」

「ネットかなにかの受け売りをもっともらしく言わないでください!」

 

 ……しょぼん。

 受け売り、かあ。十何年来の、私のこだわりなのにな。

 

「まあまあ。それならケイも着てみようよこれ」

「このボディで着ても無残に引きちぎれるでしょうが!」

「私は今のケイも好きだけど?」

「好っ…………」

「パンパカパーン!ケイが先生に魅了されました!」

「…………不穏分子を排除しますっ!!」

 ケイが私に突進しようとするのを、アリスが抑えてくれた。

 

 

 

 ケイは買い物に行って、私とアリスは部室で二人きりになった。

「せ、先生、その……」

 黒いコートのアリスが、顔を赤らめてもじもじする。

 ほら可愛い。アリスは歳(?)のわりに大人びた顔つきだから、なおさら大人っぽさが引き立っている。これが黒コーデの力だ。ケイはファッションセンスがないらしい。

 ……ちなみに、許可なしに自慰はできないようにした。アリスは今後、気持ちよくなりたかったら私の承認を得ないといけない。

「……いいよ。あ、でもさアリス。またお願いを聞いてほしいんだけどさ」

「ま、またですか……!?」

「ふふ」

 

 

 

 私は弱い。

 私は神様でもなんでもない。

 でも、みんなのことを守りたい。

 だから、私の言うことを聞いてもらわないと、みんなを守れない。

 

 アリスとケイ二人で行使できるあの力も、もしかしたらまた必要になってしまうかもしれない。

 

 王女と鍵が揃わなければ、アレは使えない。

 だから。

 

 

 

「……ケイも、パーティに入れてあげたいんだ。手伝ってくれる?」

「なんだ、そんなことですか!」

「あれ?もっと驚かれると思ったよ」

 

 アリスは頬を染めたまま、にこっといたずらっぽく笑う。

 

「アリスとケイは本来、二人で一人ですから!ふふっ……従者のケイだって先生のものです!」

 

 アリスの機械の瞳は、美しくて暗かった。

 

 

 

 

メカバレアリスがメカ部分を受け入れてくれたわるーい先生に自分の中見(物理)を見せたら知らない感覚をたくさん覚え込まされて、本当に何もかも全部あげちゃうお話   完


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