【インジュナ(ドラジュナ)R-18】相手が彼だったから 作:駒由李
原作:Fate/GrandOrder
タグ:R-18 ボーイズラブ 二次創作 腐向け Fate/GrandOrder FGO ドラジュナ インジュナ
▼0721の日ってことで
pixivより転載
アルジュナは、実の父を慕っている。それは恋愛感情、情欲を含めた意味で。
さすがにそれは禁忌だということはわかっていたので、アルジュナはカルデアで再会した今、非常に忍耐を強いられている。
物言いたげにこちらに送られる視線だとか、不器用にアルジュナの頭を撫でたり、──戦場で、駆ける様。
どれもこれもがアルジュナを昂らせる。インドラと言う存在が、アルジュナの現在の煩悩の起源だった。
(そろそろ、まずい)
アルジュナは自室で考える。
サーヴァントは基本的に、体のコントロールを覚えるものだ。ましてや夢精などするはずもない。
ないのだが、アルジュナは自覚していた。かのインドラ神に対して欲情していることを──できれば抱かれたいと思っていることも。場合によってはアルジュナが抱くことも考えられたが、彼は父親に抱かれたいと願っていた。父性の不足である。
なので、これはいけないと思いながらも、アルジュナはスラックスの前を寛げた。長手袋を脱いで、パンツから彼自身を取り出す。
箱ティッシュを引き寄せながら、それに手を添えた。
「……んっ」
一方、インドラは溜まっていた。
性欲ではない。息子への愛情がだ。
名実ともに最高神だった頃から募らせていたそれは、かの特異点にて僅かながら交流したことからやや溜飲が下がった。
しかし、それも嘗てのこと。カルデアに召喚され、アルジュナと再会したことで、かえって助長されて行った。
(アルジュナの頭を撫でたい、抱き締めたい、額にキスをしたい)
インドラは涼しい顔の下でそんな煩悶を抱いていた。スキンシップに偏っているのは、息子が幼い頃にあまりそういったことができなかったからだ。インドラは父性あるいは母性を持て余していた。
そして、この日唐突に愛情が爆発した。彼は自らの良い酒を持ち出すと、アルジュナの部屋をノックもせずに訪ねたのだ。
ここに大事故が発生する。
確認もせず扉を開き酒瓶を持って「アルジュナ! 飲むぞ!」と叫んだインドラ。
一方、ベッドの上で自慰をしているアルジュナ。
思わず目を剥くインドラ。アルジュナは自慰に耽っていて、一瞬、開いた扉の前にいる人物がわからなかった。目では見えていたのだが、仮初の脳味噌が理解を拒んだのだ。
そしてとうとう、それがアルジュナがたった今までおかずにしていた人物に見られてしまったことを理解したのだ。
途端、アルジュナの涙腺が決壊した。インドラが慌てる。
「っ!? どうしたアルジュナ」
インドラは持っていた酒瓶を足元に置いた。勝手に閉まる扉。インドラの動きは、それこそ雷のように早かった。
アルジュナは自身から手を放したものの、ティッシュで手を拭うことも叶わない。何せ、インドラがナイトテーブルを塞ぐ形でベッドに座って来たからだ。アルジュナとしては少々情けない形だったが、インドラがアルジュナの顔を大きな両手で挟んでくるから仕方ない。
インドラは青い目を伏せがちにして、それから涙の痕を舐めとった。
「!?」
アルジュナはパニックに陥りそうになる。インドラの手を取ろうとして、自分が自慰の真っ最中だったことを思い出し「父を汚してはいけない」と理性が働き、けれど今その父に涙を舐められたので──
「アルジュナ。自慰を見られた程度で泣くな」
そう言って、インドラは頬に口づけを落とした。
──それに、アルジュナはもっと涙を流す。
「!? な、なぜまた泣く」
狼狽えるインドラ。彼の前で、アルジュナははらはらと涙を零す。
「……っ父様はわかっておりません……私が涙を流したのは、よりにもよって尊敬するあなたに見られたからです……こんな汚れた自分など、見て欲しくはなかった……」
「……」
ほろほろと落涙するアルジュナ。
それを見たインドラは、しばし考えこみ──
アルジュナの唇に、口付けた。
「……えっ?」
口を離されたアルジュナは、黒い目をぽかんと瞠る。
それに対し、インドラはどこか不機嫌そうな顔だ。
「汚くない」
「え?」
「お前は汚くなど、ない」
「っあ!?」
途端、アルジュナ自身を握られる感触。
──インドラが、アルジュナの身体を跨ぎ、彼のそれに触れていたのだ。
「と、父様」
「……もう黙れ」
そう言って、インドラはアルジュナ自身を擦りはじめた。
自分の手でない、女性の手でもない、父の大きく硬い手。それに擦られるのは、未知の感覚で涙も止まってしまう。我を取り戻して、アルジュナはその手を振り払おうとした。
その両手を掴まれ、力任せに引っ張り上げられる。
サイドボードの方へ引っ張られ、片手でまとめられてしまう。そこから再び唇を重ねられ、窒息しそうになる。
その間にも、アルジュナのそれは擦られ続けた。
「っ……!」
強引なまでの力強さ。自分がサーヴァントでよかったとアルジュナは思う。ひょっとしたら千切れていたかもしれない。そう心配するほどで、一瞬顔を曇らせる。それに気付いたらしいインドラは、やや擦る手の力を緩めた。
しかし、今度は早くなる。
「っあ、あっ……!」
口から声が漏れる。父が黙っていろと言ったのに。アルジュナは手を拘束されていて、口を塞ぐことができない。代わりにインドラが何度も唇を落としてくる。最初は軽く触れるようなものだったそれが、次第に口の中を荒らしていく。今度こそ窒息しそうで──
扱いていた手。その体格に見合った太い指が、亀頭に埋まった。
「っあ!」
途端、達してしまう。
──呼吸が整うまで、それなりの時間を要した。
息を整えるアルジュナの前で、インドラはアルジュナ自身を扱いていた自身を持ち上げた。
アルジュナは拘束されたまま、それでも言った。
「あの、今お拭きしますから、──っ」
その途端、インドラはアルジュナに見せつけるように、精液を舐めとった。そして、言う。
「極上だ」
(あ~~完全に大失敗した。クソ……)
インドラはひどく後悔していた。
アルジュナとの「交流」の話である。数日経った今でも、彼は落ち込んでいた。ヴァジュラすら気を使って出てこない。他の人間やサーヴァントには決してその様子を見せなかったが。
同郷の英霊たちには何かしらあったことを悟られていたかも知れない。それでも、まさか実の息子を手で犯したことなど話せない。
(完全に、昔のノリが出てしまった……迂闊だ……)
アルジュナとは、あの日彼の部屋を出てから顔を合わせていない。正味な話、インドラにとっても有難かった。──あんなことをして、息子に合わせる顔など……。
──完全に自分の内に入り込んでいたからだろうか。
「父様」
背後からやってきて、腕を組んでくる存在がいた。
それが一瞬信じられず、目を擦ってしまう。
そこにいたのは、確かに実の息子のアルジュナだった。一瞬オルタの方かと思うほどに、ぽやぽやしている。褐色の肌を赤らめていた。どうして息子がこんな様子なのかわからず戸惑っていると、アルジュナが顔を近寄せた。
「父様」
「……なんだ」
「また、自慰を手伝ってくださいませんか?」
ぽやぽやした顔で、アルジュナがそんなことを言い出した。インドラは、思わず「染めちまったか……」と呟いた。
染めた張本人だし、何をしても可愛い息子なので、責任を取ることにしたインドラだった。
これは関係が進んだだいぶあとで発覚したことだが、アルジュナは「インドラ」に抱かれたから気持ちよかったし嬉しかったのだった。
それがわかったのち、インドラがアルジュナをどうしたかは書くのは野暮だと思われるので、ここで筆を置く。