既に活動報告でキャラクターの募集を行っています。
皆様の応募、お待ちしています。
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俺達は知らなかった、何気ない日常が、とても脆く儚いことを。
ただそこに存在しただけで奪われてしまうものがあることなんて。
夕暮れ迫る廃校舎の裏手──そこだけ現世と隔絶されたような濃い霧の中に“何か”がいた。赤い目を持つ小さな影だ。
その日、俺達は課外授業の為に、訪れていた。
ケモノガミ伝承の残る辺境の村で行われる民俗学研修。
教授の言葉を半分聞き流し、誰もが退屈な時間をやり過ごそうとしていた。
しかし突如発生した地震と共に景色は歪み、気づけばこの見知らぬ森へ迷い込んでいたのだ。
「・・・何が、起きているんだ?というよりも、ここはどこなんだ?」
周囲には、先程まで一緒にいたクラスメイトの姿はなかった。スマホも圏外。ただ足元には怪しく咲き乱れる鮮紅の彼岸花だけが揺れている。
(まるで悪夢じゃないか)
そんな思考が頭を掠めた刹那──鋭い音と共に茂みから黒い影が飛び出した!
それは熊でも猿でもない異形の怪物だった。
二本脚で立っており、影だけ見れば猴だろう。
だが、その身体は石で積み上げられた怪物。
大きさは、俺の脚程度の大きさしかない。
けれど、そんな怪物は、自らの身体の一部である石を俺に投げてきた。
「うわっ!」
なんとか避けたが、すぐ近くの木の幹にめり込んだ。
(あれが当たっていたら死んでいただろう)
恐怖で全身が震え上がる。
だが敵は容赦しない。
再び接近してくる。
石塊の腕が振り上げられたその時──。
『グアァッ!!』
轟音と共に火柱が上がり、化物を吹き飛ばした!
現れたのは炎を纏う蜥蜴のような生き物。
しかしその瞳は澄んだ輝きを宿している。
「お前は……何だ?」
問いかける声に応えるように蜥蜴は一瞥すると低く唸った。
同時に胸元の光が熱を持つのを感じる。
『待っていた』
「えっ」
その声に、俺は驚きながら見つめる。
蜥蜴は、ゆっくりと俺に近づく。
先程まで、怪物に襲われたばかりなので、俺は困惑を隠せない。
けれど、蜥蜴はまるで主人に懐く犬のように寄ってきた。
「僕はずっと君を探していた」
頭の中で響く声。
優しい口調。
恐る恐る蜥蜴に触れると、掌に温もりが広がった。
「おまえ……しゃべれるのか?」
「うん・・・ずっと待っていた」
「待っていたって、君は一体」
困惑を隠せない俺を余所に、そのまま蜥蜴は、俺の方を見つめる。
「僕は、ギルモン」
その表情には、どこか人間じみた感情があった。
悲しみ……いや違うな。
それは安堵と喜び。
「・・・とにかく、他の皆を探さないと」
それと共に、俺はギルモンと共に、逸れた皆を探す為に歩き始める。