ホグワーツの寮生活でオナニーに不満をもつハーマイオニー。
ちょっとしたことから、嘆きのマートルの出るトイレでオナニーを繰り返すようになる。
やがて、オナニーをするハーマイオニーの前に嘆きのマートルが現れて…
寮の部屋には、規則正しく寝息を立てるクラスメートたちの気配が満ちていた。
ベッドに横たわりながら、本を閉じたハーマイオニーは静かに天井を見つめる。勉強の充実と新しい知識への渇望は、彼女を心から満足させていた。
それでも、どうしても満たされない部分があった。
指先が、シーツの上でじりじりと落ち着かなく動く。
下腹の奥から押し寄せてくる熱が、彼女を夜ごと苛む。
入学前、家にいた頃なら好きなだけ楽しめた。
夜になれば下着を脱ぎ捨て、両脚を大きく開いて、声を殺すこともせずにクリトリスを擦り上げ、快感に溺れた。
自分の声が耳に響き、その振動がさらに熱を増幅させる。
絶頂が訪れる瞬間は、まるで頭の中が白く弾けるようで、何度も波に飲まれてはシーツを濡らしていた。
だが今は違う。
寮のベッドは隣同士で、仕切りはカーテンしかない。吐息一つ、身じろぎひとつで目を覚ますかもしれない同級生がいる。下着を脱いで派手に脚を開いて声を出しながらなど、到底できるはずもない。
だからこそ、彼女ができるのは布地越しにクリトリスを擦り、わずかな摩擦で小さな絶頂を迎えることだけ。
息を殺し、喉の奥で声を噛み殺して。わずかな震えに身を委ね、涙が滲むほどの物足りなさの中で体を丸める。
「……いや」
布団の中でかすかに首を振る。これでは足りない。頭が冴えて眠れない夜が続く。
そんなある日、授業と授業の合間の昼休み。ふとした尿意に襲われたハーマイオニーは、近くのトイレへ駆け込んだ。
だが、扉に手をかけた瞬間、心臓が跳ねる。そこは「嘆きのマートル」が出ると噂される、誰も使いたがらない女子トイレだった。
足を止めたが、膀胱は待ってはくれない。背筋に冷たい汗を感じながら、彼女は中へと滑り込んだ。
……不気味なほど静かだった。ひとけのない個室。光の差さないタイルの床。噂に聞く幽霊の影もない。恐る恐る腰を下ろし、用を足した瞬間、張り詰めていた身体が緩む。
安堵と同時に、頭の奥で別の考えが浮かんだ。
――ここなら。
誰も来ない。誰もいない。誰も声を聞かない。
瞬間、喉が渇くほどの衝動が体を走り抜けた。
心臓が跳ね、太腿が熱を帯びる。震える指でスカートをめくり上げ、ためらいなく下着を脱ぎ捨てる。
冷たい空気がむき出しの秘部に触れた瞬間、背筋を甘い電流が駆け抜けた。
「んっ……はぁっ……」
声が出た。小さく、しかし確かに。
布越しではなく、直接指先でクリトリスを撫でた瞬間、全身が求めていた感覚に火を吹く。
指を押し当て、上下に擦り上げる。腰が勝手に揺れ、腿が震える。
「ん、あぁっ……! はっ……だめ、きもち……っ」
こもったタイル張りの空間に、響き渡る喘ぎ。久しぶりに自分の声が耳を打ち、羞恥よりも快感が勝る。膝を大きく開き、腰を突き上げるようにしてクリトリスを擦り立てる。
頭の中で光が弾け、背筋が反る。
「ぁあっ……あぁぁっ……!」
ひとつ、大きな波が全身を貫いた。秘部がびくびくと震え、絶頂の余韻に体を震わせる。
だが終わらない。満たされない。
時間はまだある。昼休みが終わるまで。
震える指を再びクリトリスへ伸ばし、荒い息のまま再開する。
「やっ……まだ……ほしい……っ」
背中を壁に預け、快楽に耽る。声はもはや抑えられず、熱く、濃く、弾むように響き渡った。
久方ぶりに心の底から満たされた快感。
昼休みの間に、彼女は二度も三度も絶頂を迎えた。タイルの床に滴る汗、熱を帯びた吐息。そのすべてが、彼女の欲望が解き放たれた証だった。
その日を境に、昼休みごとに彼女はこのトイレを訪れるようになる。
昼休みの度に通うそのトイレは、ハーマイオニーにとって禁断の楽園となっていた。
静まり返った個室。冷たいタイルに反響する自分の吐息と水音。寮では絶対にできない、声を解き放つ快楽の場所。
「ん……んぁっ……! はぁっ……っ」
いつものようにスカートをたくし上げ、下着を床に落とし、脚を大きく開いて腰を突き上げる。
指でクリトリスを押し潰すように擦り、時に小刻みに震わせるように叩き、時に円を描くように撫でる。
自分自身のテクニックを知り尽くしているから、快感は次第に高鳴り、腹の底が熱く膨れ上がっていく。
しかし、その日――違和感があった。
隣の個室から、水の溢れるような音が聞こえたのだ。
はじめは古びた配管のせいかと思った。だが次第に、床を伝って水がじわりとこちらへ流れ込んでくる。
「え……?」
思わず腰を引いた瞬間、聞こえてきた。
「……あんたねぇ、毎日毎日……うるさいのよ!」
甲高い、女生徒の声。
ハーマイオニーの心臓が跳ねた。幽霊の噂――まさか。
「ひっ……!」
慌てて両手を下げようとしたが、遅かった。個室の仕切りをすり抜けるように、透き通った少女の姿が現れたのだ。髪は水に濡れたように乱れ、厚い眼鏡の奥から睨むように覗き込む。
「わ、わたし……」
声にならない声。腰を開いたまま、下半身は丸見え。誰かに見られるなど想像すらしなかった姿を、幽霊の少女に晒している。
羞恥と恐怖がいっぺんに押し寄せ、頭が真っ白になった。
「ほら……やっぱり。あんた、毎日ここでやってたんでしょ?」
それは噂に名高い、嘆きのマートルだった。
彼女は腕を組み、わざとらしくため息をつく。
「最初は知らんぷりしてあげてたのよ。……でも、もう我慢できないくらいうるさいんだから!」
叱りつけるように言いながら、マートルはふわりと近づく。
ハーマイオニーは必死に脚を閉じようとするが、半透明の手がそれを阻む。冷たい感触が太腿に触れ、背筋が震える。
「ひゃっ……!」
「ふふ……なに、この顔。恥ずかしいんだ? それとも、見られて興奮してるの?」
にやりと笑うと、マートルは躊躇なく指先を伸ばした。
ひやりとした感触が、敏感な突起を正確に摘まみ上げる。
「んっ――あぁぁっ!」
声が漏れる。強い羞恥で声を塞ぎたいのに、クリトリスを摘まれる衝撃が喉を突き破る。
冷たくて、しかし確かに存在を持つ指先。人間にはない感触が、ぞくりと背骨を駆け上がる。
「これ……そんなに気持ちいいの?」
マートルは面白がるように問いかけながら、摘んだ突起を左右に揺らす。
その度に、腰が勝手に跳ね上がり、呼吸が荒く乱れる。
「や、やめっ……待って……っ」
必死に言葉を吐き出すが、マートルは止まらない。
むしろ、口元を歪めて楽しげに力加減を変える。
「へぇ……こうすると声が大きくなるのね。じゃあ、こっちは?」
摘んだまま、捻るように指を動かす。
「ひぁっ――ああっ、あっ、あぁぁっ……!」
腰が砕けそうになる。目の前が滲み、視界が白く弾ける。
羞恥と快楽が渦巻き、頭は混乱しながらも、身体だけが正直に応じてしまう。
「ふふ……ほんとに面白い声出すのね。さっきまで迷惑だって思ってたけど……自分の指でこんな声を引き出せるなんて、悪くないわ」
マートルの目が光を帯びる。冷たい指先は、今度は円を描くようにクリトリスを捏ね始める。リズムが絶妙で、自分では決して辿りつけない感触。
「やっ……だめ、もう……っ……あぁぁっ!」
痙攣するほどの快感が膨れ上がり、ついにハーマイオニーの体は大きく跳ね上がった。
全身が熱に包まれ、脚が勝手に震える。秘部から駆け抜ける波が全身を支配し、言葉にならない喘ぎ声を吐き出す。
絶頂。
放心したまま、背中を壁に預けて息を荒げる。視線を上げると、マートルが得意げに笑っていた。
「ねえ……毎日ここに来なさいよ。私が、もっといじってあげるから」
そう言い残し、ふわりと姿を消した。
震える指先を見つめながら、ハーマイオニーの胸は早鐘を打ち続ける。
自慰では得られなかった凄まじい快楽。
幽霊とはいえ、同じ女生徒の手で与えられた初めての体験。
嫌悪感は――なかった。
むしろ……
「…また……」
熱に浮かされたままの唇から、かすかな呟きが漏れた。