このお話はタイトル通り。うな重食べたら寝られなくなった。(さねぎゆ)なお話です。原作最終話の不死川さんと冨岡さんが、仲良くうな重食べてる写真見て妄想したお話。R−18のBL作品です。苦手な方は御注意下さい。うな重食べて寝られなくなった。実弥さんと義勇さんが甘々と同衾して恋仲になります♡最後まで致しております♡♡

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 ♡お陰様で♡なんとこのさねぎゆ小説♡♡
 2025年9月1日❣❣
 R−18ルーキー日間ランキング❣❣
 21位にランクインさせて頂きました♡♡
 二次のR−18作品がランクインしたのは、
 人生で初の体験でした❣❣めっちゃ嬉しぃ♡
 推しでランクインとか幸せの極みでした♡♡
 とても良い経験をさせて頂きました❣❣
 有難うございます♡m(_ _)m♡
 




うな重食べたら寝られなくなった。(さねぎゆ)

 

 ……ポロポロとうな重の鰻の蒲焼きが不器用な左手で持った箸から零れ落ちた。

 

 「ったく、しょうがねぇなァ…テメエは、冨岡…」

 

 鰻屋で俺の右隣りに座り俺と同じ左手で箸を持っていると言うのに零すことも無く不死川は器用にうな重を食べ。指の欠けた傷だらけの手で蒲焼きのタレが垂れた俺の口の端までーーグイグイ!と。拭ってくれている…。

 拭ってくれるのは有り難いが、ちょっと力が強い…。

 そして結構…荒い。…平たく言うと。

 

 「…不死川…痛い」

 

 「ぁあ?文句ばっかり言ってじゃねぇ!大体テメエは何で両手使える様に訓練してねぇんだ!?鬼殺なんてぇやってたら腕の一本や二本は飛ぶと思わなかったのか!?」

 

 ……不死川の正論に言い返す言葉が無い。ので、

 

 「…腕は、二本しか無い…」と。苦し紛れに言い返す。

 

 「…………」不死川が呆れて此方を見ている……。

 

 「…………」目を逸らしたら負けだと思うので取り敢えず不死川を見返しておく…………。

 

 暫し沈黙の中で何故か見つめ合う謎の時間が流れる。

 …不死川…睫毛長いな……。

 そんな事を思ってたら……。

 

 不死川が指の欠けた右手についた蒲焼きのタレ俺の口の端を拭った時についたタレをーーペロッ!と赤く何だか艶かしい舌で舐めとる。その光景が何とも生々しくいたたまれなく俺は、つい目を逸らしてまった。

 

 …子供の頃…蔦子姉さんに全く同じ事をされたのを思い出したからだ……。正確に言えば蔦子姉さんは不死川の其れよりだいぶ優しく俺の口の端を拭ってくれた……。

 

 赤い舌でタレを舐めとった指の欠けた右手で頬杖をつき不死川が、しげしげと俺を愉しげな様子で見て訊く。

 「ーーハッ、テメエ甘ちゃんかと思ったら。其れで結構負けん気が強(つえ)ーのなぁー。なんだぁ?末っ子かぁ?」と。

 

 「……末っ子長男だ。姉が一人いた……祝言の前日に鬼から俺を隠して……死んだ」

 そう有りの儘を応えれば不死川は静かに俺を見詰め。

 「……そうかょ」と。小さく呟いた。

 

 「…不死川にも…兄弟がいたな」俺が小さく返せば不死川は「玄弥の他に弟と妹合わせて五人いた。鬼に変貌した母親に皆殺された」ぶっきらぼうに返す。

 …母親が鬼に。あまりにも凄惨な過去に言葉を失い俺は「…そうか」と言葉少なに返す他なかった。

 

 横目で不死川を見れば大きな瞳と目がかち合った。

 穏やかな表情(かお)をしている。何時も怒っていた不死川。

 こんな表情(かお)もするのか……。

 その優しい眼差しは蔦子姉さんから向けられていた眼差しと似ていた……。だけど……。

 何故だろう?この…心がこそばゆくなる感じは…心の臓が喧々囂々(けんけんごうごう)と喧(やかま)しくて少し胸が詰まるような……息苦しさと動悸がする。

 

 「ー意地はってねぇで、匙使って食べなァー」不死川が優しく匙を差し出してくれたので「…ありがとう…」俺は有り難く匙を受け取り。うな重を食べる。

 

 「…食べやすい…」小さく呟き優しい不死川を見やれば「そうかィーそりゃぁ良かったなァ」と。

 

 不死川が優しく微笑んだーー。……不死川が優しい。

 ……不死川に優しくされている。……そう思うと。

 ……胸が何だか締め付けられるようで、俺は匙を置き…己の胸に手を当てる…。

 

 「ーーどうしたぁ?冨岡?大丈夫かァ!?」

 

 「……胸が」

 

 心配する不死川に短く言えば「何だぁ?胸焼けかぁ?水飲めぇ!水!」不死川から差し出されるグラスに入った水をゴクゴクと飲み干してはみるが胸のつかえは取れない。不死川が左手で俺の背中を擦ってくれている。

 不死川が優しい。不死川に優しくされると胸が苦しい。

 

 「…不死川…に、優しくされると。胸が苦しい」

 その儘を不死川に伝えると。

 「何言ってやがる!?冨岡!!」と不死川がバシバシと傷だらけの左手で俺の背中を目一杯叩く。結構。痛い。

 

 「…不死川。痛い…」

 俺が訴えれば不死川は「変な事を抜かしてねぇで!とっとと食え!」と俺の背中を一際荒くバシンッ!と叩いた。ーー背中が猛烈に痛い。

 

 それから俺と不死川の間には会話は無く。ただひたすらに黙々とモグモグと俺達は鰻屋でうな重を食べた。

 

 鬼のいなくなった平和な世界で時折。

 不死川は、こうやって俺を食事に誘ってくれたりする。そして、時にふらりと俺の屋敷に来ては色々と俺の世話を焼いてくれていたりする。

 

 最後の戦いで右腕を失い隻腕となった俺を気にかけてくれている。…不死川は優しい。…俺は未熟者だから気づかなかったが…きっと…元々、優しかったのだろう。

 …ずっと。…今頃になってやっと気づいた。

 

 そして、不死川に優しくされる度に…心の臓が胸の内で騒いで痛いくらいに脈打ち…胸が苦しい。

 

 ここ最近体調を崩しがちだった俺を連れ出して不死川が案内してくれた鰻屋は産屋敷輝利哉樣から御紹介頂いた店らしく。ここの鰻屋のうな重は食(しょく)せば忽(たちま)ち精がつくとの事だった。

 

 確かに食してみれば重苦しかった身体が店を出る頃には清々(すがすが)しく軽くなっていた。

 ……凄い。……鰻屋凄い。……輝利哉樣凄い。

 そして何より連れて来てくれた不死川に感謝だ……。

 

 「…不死川…今日は、ありがとう。だいぶ体調が良くなった。一人で帰れそうだ」

 

 何時(いつ)もの如く俺の屋敷まで送って行こうとしていた不死川に言えば、不死川は「ーそうかぃー気ィつけて帰れょ!じゃあまたな冨岡」と。ぶっきらぼうに言い手を振り帰って行った。新鮮な心持ちで不死川の後ろ姿を見送り。

 

 一人家路へと歩いた。途中。

 ーーヒラヒラと桜の花びらが舞う桜並木を見上げ。

 ーー綺麗だな。今度。不死川を花見に誘おうか。

 と心の内で思えば、また心の臓が煩く騒ぐ。

 

  ーーヒラヒラ。ーードキドキ。

 この心は、何と言う……?

 ……幾ら考えても解らない。

 …今度、不死川に…伝えてみようか。

 ーーこの胸の切なさを。

 

 

       ❀❀❀ ❀❀❀ ❀❀❀

 

 

 ……その日の夜だった。

 ……俺は身体に異変を感じていた。

 ……熱い。……身体中が熱い。……熱くて寝られない。

 

 「…はぁ…はぁ」呼吸が熱く乱れる……。

 布団の中で何度も寝返りを打ち何とか寝てしまおうと悪戦苦闘するが悪戦苦闘虚しく。「…寝られない…」俺は、暗い寝間で独り言(ごち)た。水が飲みたいと思い。

 

 熱く重い身体を起こしてはみるが半身を起こしたところで己の身体のある兆しに気付いた。

 其れは布団越しでも解る程に天に向かい突き出ている。

 下腹部の己の刀の様な化身。其れが、何と言うか、とても元気になっていた……。

 

 「…疲れ魔羅と言う奴だろうか…」

 今日は不死川と昼間鰻屋に行きとても楽しかったから。

 

 「…はしゃぎすぎたのだろうか…」

 恐る恐る布団を捲ってみれば、

 「…そそり勃つ…生生流転…水柱…」取り敢えず。

 一句詠んでみたが現状が変わるわけもなく「……はぁ」俺は溜め息を吐(つ)いた。水が飲みたいが己の下腹部の水柱が張り詰め過ぎて歩くのが億劫だ。

 張り詰め過ぎて若干痛い。

 

 「一度…抜かぬと駄目か…」

 抜くにしても寝間が暗すぎて何も見えぬ。

 

 どうにか残された左腕で障子を開ければ今宵は有り難く満月の明るい月明かりで夜目が利く様になった。

 

 不器用な左手で寝間着の木綿の浴衣の寝る前に何とか片手で奮闘し不器用ながらに結んだ帯をまたしても奮闘し何とか解いた。……解いて気付いた。別段奮闘して帯を解かなくても浴衣の裾からモノを出せば良かったのでは……と。無駄に露出してしまったが、気を取り直し。浴衣を開(はだ)けさせれば下帯は締めて無かったのでーーポロン!と。

 

 恥ずかしいかな下腹部の己で言うのもなんだが立派にそそり勃つ生生流転な水柱が月明かりの元に顔を出した。

 

 何だか破廉恥極まりない状態ではあるが、居た堪れない気持ちをどうにか立て直し。

 

 「…誰も見ていない…頑張れ義勇」

 

 己を叱咤激励して不器用な左手でぎこちないかな。

 自らを慰める。

 

 「…あっ…はぁ…っ…」

 

 息を殺し漏れ出る声を噛み殺してはみるが、己で言うのもなんだが左手がぎこちな過ぎて、此れは、夜が明けるまでに俺は、出せるのだろうか?と。自らを慰められるのかとても不安である。

 

 何より痒いところに手が届かない歯痒さを感じる。

 とても歯痒い。歯痒すぎてだいぶ辛くなってきた……。

 己の不器用な左手に焦(じ)らされている……。

 

 「…んっ…く…ふっ…」浴衣の帯の時と同様にどうにか奮闘してみるが「はぁ…はぁ…苦し…っ…」

 張り詰めているのに出せない……。…出そうで出ない。

 

 身体中が熱に浮かされた様に熱い…特に下腹部が熱い。

 

 苦しい。辛い。「…誰か…助け…不死川…」不意に不死川の名を呼んだ己に己自身が一番驚いた時だった。

 

 「ーーオイ!冨岡ァ!寝てんのかァーー!?」

 

 不意に不死川に呼ばれたと思ったら月明かりに照らされた庭に不死川の姿が!?え?なんで?御本人樣御登場!?ですか?

 

 「………………」余りの驚きに二の句がつげず俺は目の前の不死川を凝視する。

 

 「ーーおっ!何だ起きてンじゃあねぇか!冨岡起きてンなら返事くらいしやがーー……れっ!?」

 

 月明かりに照らさた不死川は、何時(いつ)もの調子で俺に駆け寄り話しかける途中で、俺のあられもない姿を至近距離で直視し俺もなんてあられもない破廉恥極まりない姿を月明かりの下にあろうことかよりにもよって不死川に晒してしまい……。暫しの沈黙の後に俺と不死川は、ほぼ同時に「「きぃやぁーー!!」」と。

まるで麗若い乙女の様な悲鳴を上げた。

 

 

      ☆☆☆ ☆☆☆ ☆☆☆

 

 

 

 「なっ何やってんだァ冨岡!!そンな開けっぴろげにマス搔いてンじゃあねぇ!!危ねぇだろぅがァッ!!」

 

 正気に戻った不死川が物凄い速さで寝間に上がり。

 ーースパンッッッ!!と障子を素早く閉めた。

 驚くかな。ちゃんと下履きを脱ぎ寝間に上がってる。

 流石(さすが)…不死川…礼儀正しい。

 

 「…すまない…何故か今宵は、俺の水柱が生生流転と元気いっぱいでどうにか鎮めようと。奮闘していたのだが…不器用な左手では上手く慰められず…助けてください」

 

 俺が涙目で助けを求めれば、不死川は、何故か俺以上の涙目で怒涛に怒鳴ってくる。

 

 「事情はわかるがなァ!!俺もそうだったしなァ!!昼間の鰻屋のうな重の精が凄すぎたンだろぉがッッ!!うな重食ったら寝られなくなっちまって!!俺もだいぶきててなァ!!八回は抜いてきたわ!!そして賢者になって考えてみやァ!!テメエも同じ状態なンじゃあねぇかと心配してきてみやあこれだ!!テメエ冨岡!!何時(いつ)も何だ!?こんな開けっぴろげに夜月を見ながら風流にマス掻いてやがンのかァ!?いつ何処で変態が見てるかわかんねぇンだろぉがッッ!!良いか!?良く聞きやがれッッ!!」

 

 不死川が器用な左手で俺の頬を抓(つね)る。

 「…ひなずがわ…いひゃい」

 頬を抓られ舌足らずになった俺の抗議の声に不死川は畳み掛ける様に耳元で怒鳴った。

 

 「冨岡テメエみてぇななァ野郎のクセに無駄に色っペェ奴は色々と危ねぇンだょォ!!もっと慎みを持ちやがれェ!!後!!無駄に露出しすぎだァ馬鹿野郎!!」

 ーーハァ、ハァ、と。不死川は呼吸を荒く乱しあられもない姿の俺を睨(ね)めつける……。

 

 今更ながらに猛烈に恥ずかしくなってきた俺は、不死川に月明かりの下で風流にマスを掻く露出狂変態趣味だと誤解されたくなくて、一生懸命に事情を説明する。

 

 「ちっ、違う!これは寝間が暗くて夜目が利かず。障子を開けたらちょうど満月だった。そっ、其れに…ゆっ、浴衣も…こんなに開(はだ)ける予定ではなかった!切羽詰まって!無駄に浴衣の帯を解いてしまったんだ…帯を解いてから…モノだけ。その…浴衣の裾から出せば良かったのでは…と。気付いたんだ!」

 

 俺は布団を被り直して続ける。

 「何時(いつ)もは!こう、布団を被って慎ましやかにマスを掻いている!本当だ信じてくれ!不死川!」布団からチラと不死川の顔色を伺うが暗くて良く見えない。

 

 「…不死川…?」

 沈黙に耐えられず不死川の名を呼べば、不意に不死川が黙って俺の布団の中に入ってきたーー!?

 

 「ーー不死川……!?」

 

 不死川は俺の布団の中で真横に横になる。

 至近距離で目と目がかち合うーー。

 

 俺の枕に不死川は頭を乗せてきて鼻の先と先とが触れ合ったーー。微かにお互いの呼吸を感じられる程に近い距離で静かに不死川が言葉を紡ぐ。

 

 「…助けてやンよ…冨岡…その為に俺は、こンな夜中にテメエのとこまで来てやったンだ…」

 

 不死川の吐息が鼻にかかる。

 とても優しく甘い香りがした。

 

 「ーーはぁ、はぁ」

 

 不死川の香りを嗅いだからだろうか?

 途端に身体中の熱が沸騰してゆく。

 先程と違うのは苦しい中に胸が締め付けられる様な切なさと。不死川の吐息の様な優しく甘い痺れが、じんわりと沸騰してゆく熱に混ざっている事だった。

 

 「…不死川…は、俺の…そうゆう…下の世話をしに…夜中に此処まで来てくれたのか…?」

 

 俺が問えば不死川は「昼間の不器用な箸使い見てりゃあ…心配にもなンだろぅが…良いから冨岡テメエは俺の肩に腕回して掴まってろォ…先は長ェからなァ…」と言うやいなや。

 

 優しくでも力強くしっかりと俺の腰を指の欠けた右腕で抱き寄せた。咄嗟に俺は不死川に言われた通り不死川の肩に己の不器用な左腕を回してぎこちなく掴まった。

 

 ーードキドキ。と。

 心の臓が煩く切なく甘い胸の内で早鐘を打っている。

 触れ合う腕と肩。触れられた腰の辺りがーーずくんッ!と甘く痺れた。不死川の体温や体臭だろうか?

 

 優しく甘い香りがして俺は不死川の鎖骨の辺りに顔を埋(うず)めて、不死川の優しく甘い体臭(香り)を切なく甘い胸いっぱいに嗅いでいた。不意に俺の耳元を喰(は)む様に不死川が口付けて甘く優しく囁く。

 

 「ー楽にしてなァー俺が極楽見せてやンよ」

 

 不死川の甘い囁きに…俺の生生流転な元気な水柱は…あからさまに歓喜に奮えていた……。

 

 先走りに濡れた尖端を器用な不死川の左手が優しく優しく撫ぜたーー。途端に「ーひゃあー」俺は生娘の様なあられもない声を上げてしまい。

 

 余りの羞恥に己の顔が赤く染まってゆくのを感じ不死川の鎖骨の辺りに深く顔を埋(うず)める……。

 

 どうしよう。助けてとは確かに言ったのだが、此れは、途轍もなく……猛烈に……恥ずかしい。

 

 俺の羞恥に気付いた不死川は、俺の髪に鼻を埋(うず)め。

 「…冨岡…気にすンなァ…好きなだけ声出せ…」と。

 

 おそらく真っ赤に染まっているであろう俺の耳を甘噛みしながら優しく甘い声で囁く。

 

 不死川の甘い声に鼓膜が奮えて脳髄が溶けてしまいそうだった。もう。とっくに何もかも限界を超えていて、情けないかな……恥ずかし過ぎて……涙と嗚咽が溢れた。

 

 「っ、ぐすっ…不死川っ…もぅ…無理だ…恥ずかしぃ」

 

 ぐすぐすと不死川の鎖骨の辺りを羞恥の涙で濡らしていたら不死川が俺の耳に熱い舌をあやすように這わせ優しく甘く囁く。

 

 「…泣くなァ…冨岡…大丈夫だ…俺もテメエと同じだ」

 

 不死川が着てる浴衣の帯を器用に解き開(はだ)けた腰を擦り付けてくる。ーー思わず息を呑んだ。

 

 不死川の…暴れ勃つ…韋駄天台風…風柱…。

 俺は混乱して一句。心の中で、詠みました。

 

 「…どうだ…此れで、お相子(あいこ)だろォ?」

 

 優しく甘い声で不死川が俺の耳元で囁いて器用な左手で俺のそそり勃つ生生流転な水柱と不死川の暴れ勃つ韋駄天台風風柱を擦り合わせて千摺る。

 

 「ぁあっ、んんッッ!!」

 

 あまりの快感に声が堪えきれずに洩れる。

 

 「…ふぅッ…」

 

 俺を抱きしめる不死川からも微かに息が洩れている。

 

 何此れ…なんて淫ら…。

 ……気持ち好い。軈て、羞恥が快感へと変わりゆき。

 

 「ぁあ!!やぁッ!!不死川っ、もぅ出るッ!!」

 

 切羽詰まった俺は、不死川に己の果てを訴える。

 

 不死川は、優しくでも一層力強く俺を抱きしめ。

 耳元で甘い声で囁いた。

 

 「ー冨岡ー好きなだけ出しな」

 

 不死川に囁かれて俺は不死川の器用な左手の中で呆気なく果てたーーーー。

 

 ーービュクビュク!!と。

 白濁した己の欲望が不死川の器用な手と不死川の未だ御立派に暴れ勃つ韋駄天台風な風柱を汚してしまった。

 ……何だか申し訳なく。……居た堪れない。

 

 「ーはぁ、ーはぁ、不死川っー助かった。だいぶ楽になった。後は、自分で、何とかするっ……」

 

 一度出して、だいぶ楽になった。これ以上不死川に俺の下の世話をさせてしまうのも申し訳ないと思い俺が言えば不死川は、突然俺を乱暴にーーバンッッ!!と布団に仰向けに押さえつけて甘い声を荒ぶらせて言うのだった。

 

 「ー冨岡ー俺は、今からテメエを抱く……」 

 

 

 

      ♡♡♡ ♡♡♡ ♡♡♡

 

 

 

 「……!?ーーなんで!?」驚き過ぎて素っ頓狂に阿呆の様な声で返してしまった……。

 

 「…なんでもクソもあるかっ…テメエ冨岡ァ!ずっとクソ可愛く煽りやがって!」

 

 ギリギリと不死川の指の欠けた右手が、俺の不器用な左手を物凄い力で布団に縫いつけている……。

 

 「…不死川…落ち着けっ…落ち着けっ…痛ぃ」

 

 最後は消え入りそうな声で訴えれば、不死川は、

 

 「…すまねぇ…」と。

 指の欠けた右手の力を緩めてくれた。

 

 ……ほっ、と俺が少し安堵したのも束の間でした。

 

 「…嫌だったら…全力で抵抗しなァ……」

 

 甘くドスの利いたビリビリと空気が痺れる様な声で不死川は俺に一言だけそう言い。

 

 俺の額や目元や頬に驚く程に優しく口付けを落としてゆく。不死川に口付けられたところがビリビリと甘く疼く。

 

 軈てーー不死川の薄い唇が、俺の唇に届きそうになって、既(すんで)の所(ところ)で止まるーーーー。されるが儘(まま)の俺の鼻先に不死川が鼻先をくっつけて問う。

 

 「ー良いのかー冨岡…此の儘だと…口付ける」

 

 不死川の甘い吐息が鼻腔を擽るーー。

 

 ーー互いの微かな呼吸を感じ取れる程に近い距離。

 

 ……触れ合ってしまいそうな……唇と唇……。

 

 「嫌がらねぇと辞めねぇぞ?なぁ。何とか言え。冨岡」

 

 不死川に言われ……俺は、震える声で、

 

 ポツリポツリと。

 

 胸の内を不死川に……伝えてみた……。

 

 「…不死川…に…優しくされると…胸が苦しくなる」

 「…心の臓が…早鐘の様に鳴って、胸が痛くなる…」

 「…切なくて…涙が……出てくる」

 「……なんで?」

 

 ……なんで、こんなに。

 胸が張り裂けそうで、涙が溢れてくるのか……なんで?

 涙に濡れる視界にーーポタポタと。

 透明な雫が降ってくる。

 

 ……ああ。綺麗な涙だな。

 ……不死川も泣いているのか。

 ……不死川は、結構。よく泣く……。

 ……ああ。右手が残っていればなぁ……。

 ……不死川の涙を拭ってやれたのに……。

 

 失くした右手の変わりに唇で不死川の涙を拭う。

 塩っぱい潮風の様な味がした……。

 

 「…テメエは…馬鹿な男だなァ…俺もテメエと同じ気持ちだ…胸が苦しぃ?痛ぃ?涙が出る?そンなもんは、好いてるからに決まってンだろぅが…俺は、テメエが好きだ…冨岡義勇」

 

 ーーああ。そうか。俺は不死川を好いているのか……。

 ーー不死川に好きだと言われて、唐突に理解した……。

 

 俺は、不死川の涙を拭った唇で、そっと。

 不死川に口付けた……。初めて交わした口付けは、

 塩っぱい潮風の様な涙の味がした……。

 不死川の薄い唇は、思いのほか柔らかかった……。

 

 ゆっくりと唇を離せば、不死川が驚いた顔をしていた。

 

 「……良かった。涙が、止まったな」

 

 小さく不死川に囁けば不死川の指の欠けた右手に布団に縫い付けられてた俺の不器用な左手の拘束が不意に緩む。

 

 その隙に不器用な左手を不死川の傷だらけの顔にそっと。ーー添える。唇と同様に思いのほか柔らかな頬だった。顔に走る傷跡を優しく撫ぜる。

 

 不死川が指の欠けた右手を不死川の頬に添えている俺の不器用な左手に優しく重ねた。

 

 俺と不死川は、まるで時が止まってしまったかの様に互いから目が離せずに只々じっと見詰め合っていた。

 

 

 ーー伝えなければーーやっと。

 

 ーー気が付いた不死川への想い。

 

 ーー大切な気持ち。

 

 ーー不死川に俺は告げた。

 

 

 「…好きだ…不死川……実弥」

 

 ……初めて下の名を呼んだ。

 

 ーー其れからは、何と例えれば良いのだろうか。

 ーーまるで、春の嵐のようでーー

 

 「…んっ」「ふっ…」

 

 俺達は深く深く口付け合ってーー、

 

 不器用に怖気づく俺の舌を器用な不死川の舌が縦横無尽に絡め取りーー絡み合い。ーークチュ、クチュ、と。

 

 卑猥な水音と共に口中を犯してゆくーー。

 

 ーーああ。頭がおかしくなる。

 

 絡み合う舌と舌とが心地好い。気持ち好い。

 

 「んんっ」

 

 痺れる快感に声が洩れ。

 

 その拍子に不死川の唇が俺の唇から離れた。

 

 離れ難い想いを互いの透明な糸だけが切なく結ぶ。

 

 「はぁっ、はぁ」と。

 不死川が甘く呼吸を荒ぶらせ。

 

 不意に器用な左手を俺の前に掲げ悪戯っ子の様に言う。

 「見えるか?冨岡テメエが先刻俺の手に出した淫水だ」

 

 白濁とした俺の淫水が不死川の器用な左手で糸を引く。

 

 徐ろに不死川が赤い舌で態(わざ)と。

 

 俺に見せつける様にーーペロリ。と、俺の淫水を舐め取った。まざまざとその様を至近距離にて見てしまい。

 

 途端に余りの羞恥に俺は真っ赤に頬を赤く染め上げ。

 

 ーー不死川の手を汚してしまった申し訳なさと。

 

 ーー何より。ーー途轍も無く恥ずかしい想いに。

 

 ーー羞恥に耐えきれずに目を伏せた……。

 

 

 

       ❋❋❋ ❋❋❋ ❋❋❋

 

 

 

 ーーああ。

 冨岡が真っ赤な顔して羞恥に目を伏せてやがる。

 重く伏し目な長い睫毛を奮わせて、ーークソ可愛い。

 

 ーーうな重を零す不器用な左手の箸使いも。

 

 ーー鬼殺なンてやってたのに両手を使える様にまともに訓練もしてねぇ抜けてるところも。

 

 ーー己の恋心に言われねぇと気づかねぇ初心(うぶ)さも。

 

 ーー甘ちゃんな割に負けン気の強いところも。

 

 ーーマス掻いてやらァ。泣いて善がる艶なところも。

 

 ーーかと思えば、自ずから俺に口付けてきやがる。

 

 ーー冨岡。俺は、テメエの全部が、好きだ。

 

 ーー打ち解けてみりゃあ甘ったれでクソ可愛い。

 

 ーーこンなんハマるなと言う方が無理だッてンだ。

 

 ーーズブズブと嵌ってゆく。冨岡に嵌ってゆく。

 

 ーー冨岡…俺は、もっと。

 

 ーーテメエの奥まで、テメエの全部が欲しい。

 

 目を伏せる冨岡を優しく抱き締めてやれば、おずおずと片方しかねぇ。驚く程に不器用な左腕をぎこち無く俺の背に回し縋ってくるのが、ああーークソ可愛い。

 

 触れ合った開(はだ)けた白い肌から冨岡の鼓動がドクドクと伝わってくるーー。荒れ狂う波の様な冨岡の鼓動に俺まで惹き込まれちまう。

 

 ーーそっと、冨岡の後孔へ手を伸ばし冨岡の出した淫水に塗れた。左手の中指を中心の蕾へとゆっくりと差し入れてみれば「ーーひっ、不死川!?」

 

 冨岡が引き攣(つ)った声で俺を呼び、怯えた様に震え身動(みじろ)ぐ。俺は宥める様にグッと力を入れて冨岡を抱き締め。

 

 「ー大丈夫だー冨岡。力抜きなァ。ちゃんと解(ほぐ)さねぇと怪我すンだろ?男同士だと此処(・・)に挿(い)れるしかねぇからなァ」と。緊張で強張る冨岡に出来る限り優しく囁く。

 

 すると冨岡の野郎「いっ、入れる?」と。

 すっとぼけた声で言いやがるもンだから。

 

 「俺はテメエを抱くっつったろ?冨岡ァ」と甘くドヤせば漸く事の次第に気付いたのか冨岡は真っ赤な顔を更に真っ赤にしやがって、

 

 「しっ、不死川…無理だ…入らなぃ」

 とかすっかり怖気づいて言いやがる。

 

 「だからこうやって俺のが挿入(はい)る様にテメエのを解(ほぐ)すンだろうが、解(わか)ったら力抜けェ…切れ痔になンのは嫌だろ?俺もテメエに怪我はさせたくねぇ…」

 

 己でも、言ってる事とヤってる事が矛盾してやがると思う。冨岡に怪我させたくなけりゃあ素股でも挿入(いれ)ずにヤれる型でヤりゃあ言い話だ。

 

 男同士だと受ける側の身体にどうしても負担を掛けちまう。なのに俺は同仕様もなく…冨岡の奥深く迄…知りたいと思っちまった。せめて、出来るだけ痛くねえ様に優しくシてヤりてぇ。

 

 「んっ…不死川っ…怖いから…口付けて…してくれ」

 冨岡が震える声で小さく言いやがる。

 ああーークソ可愛い。

 

 「ーわかったー優しくすンよォ。冨岡」

 

 出来るだけ甘く優しくそう囁いて指の欠けた右手で震える冨岡の思いのほか小せぇ顎を掬い人形かァ!?と思う程に小せぇ繊細な造りの口に甘く深くーー口付けた。

 

 冨岡は懸命に小せぇ人形みてぇな口を開けて俺の舌にぎこちなく舌を絡めて縋り吸い付いてくるーー。

 

 ーークチュ。ーークチュ。夢中で互いの口を吸い合って、狭い布団の中で、淫靡な水音が響く。

 

 冨岡は口付けが好きなのかァ?何時(いつ)も無駄に艶っぽぃ面(ツラ)をしてるが、何時(いつ)もの比じゃねぇぐらいに二枚目風情な切れ長の流し目に涙を溜め。

 

 重く長い伏し目がちな睫毛が奮える度に透明な雫が満月の明るい月明かりに綺麗に煌めいてやがって、目元と頬と耳とを恥ずかし気に赤く染め上げやがって艶本の挿し絵かァ?と思う程に恐ろしく艶っぽぃ。

 

 口付けてっと安心すンのか気持ち好さそうにしてやがる。恍惚と惚けた顔がクソ可愛い。

 

 冨岡の身体から強張りが解け力が抜けてゆくのを見計らい俺は冨岡を傷付けねぇ様に慎重に冨岡の後孔を解(ほぐ)す。思ったより冨岡の後孔は柔らかく冨岡の出した淫水を潤滑剤にヌルヌルと左手の中指の付け根迄順調に入った。

 

 ゆっくり。じっくり。冨岡の奥の柔(やわ)な処を弄(まさぐ)る。

 

 ある一点を掠めた瞬間(とき)だったーー「ーーひゃん!」冨岡がビクンと身体を痙攣させてクソ可愛い声を上げやがった。此処か(・・・)!この機を逃さねぇ!俺は冨岡の好い処を指で懸命に捏ねくり回して按摩する。

 

 すると冨岡は「ぁあっ!やぁっ!」

 と甘く善がりやがって、ーークソ可愛い。

 

 口付けた小さな口の端から透明な唾液が溢れて伝ってゆくーー。少し苦しそうだなァと思い口付けを解けば、

 

 「しなっ、ずがわ、もぅ、無理、出るっ」と。

 冨岡は息も絶え絶えに顔を真っ赤に赤らめて海色の瞳に涙を揺しぐすぐすと啜り泣く。

 

 鼻水やら涙やらで濡れた冨岡はクソ可愛い。

 何だァ?このクソ可愛い生き物は!?あゝ冨岡かァ。

 馬鹿になっちまいそうな溶けそうな頭で惚けて思い。

 冨岡の海の味のする塩っぱい涙に口付け。

 俺は冨岡に囁く。

 

 「ー出しちまいなァー」と。

 

 「〜〜ぁあっっ!!」

 

 俺が囁いた途端に冨岡が不器用な左腕で切羽詰まった様に俺に縋り付いては、可愛い声を上げーー果てた。

 二度目だからかァ?

 

 一度目の時とは違いーービュル、ビュルと。

 噴射と言うよりは、漏れ出る様に冨岡の淫水が冨岡のこんな処も無駄に綺麗な生白い形の良い造りの陰茎を伝い。

 

 冨岡より多少昂さのある俺の陰茎を濡らす。

 「熱いなァ〜〜、冨岡ァ、大丈夫かよォ」

 思いのほか冨岡の淫水がお湯の様に熱く心配になり訊いてみりゃあ。

 

 「…大…丈夫じゃ、なぃ…不死川のせぃで…身体が、変だ…熱ぃ…どうにか…しろっ」と。冨岡が泣きながら小さくガキみてぇにヘソを曲げてやがる。

 

 何だァ?このクソ可愛い生き物は!?あゝ冨岡かァ。

 俺が惚けて冨岡を見詰めてたら。

 

 「…不死川…もぅ、ぃい…早く挿れてくれっ…」

 ぽろぽろ大粒の涙を流しながら冨岡が、消え入りそうな小せぇ声で俺に訴えてきやがる。

 

 ……あゝ。ホントにコイツはクソ可愛いなァ。

 

 「ーあンまし煽るンじゃあねぇー冨岡ァ、優しく出来なくなる…痛かったら…ちゃんと言えよォ!」

 

 俺は、辛うじて冨岡にそう告げて、後は、まぁ、正直言うと止まらなかった。し、堪らなかった。

 

 あんまし優しく出来たかどうかは、自信がねぇ。

 其れぐらい俺はタガが外れ冨岡に夢中で溺れちまった。

 

 冨岡の後孔に差し入れた指を抜き冨岡の生白い脚を開き抱え上げて抜いた指の代わりに己の冨岡の淫水に塗れた陰茎をあてがいゆっくりと腰を進めるーーズブズブと思いのほか冨岡の後孔は柔らかく見る見るうちに根元迄、

 ーーーー挿入(はい)った!!

 

 「ンンッッッ〜〜!!」

 

 冨岡が声にならねぇ悲鳴を上げたが腰が止まらねェッ!

 俺は無我夢中で冨岡の奥を突く!

 

 ーーパンッ!ーーパンッ!

 

 と腰を打ちつける淫靡な音が布団の中で響き。

 

 「ぁあっ!ンッ〜!」

 

 冨岡の悲痛な声が聞こえた。

 

 ーー痛ェだろぅに。冨岡は一度も痛いと言わなかった。

 ーー言う余裕がねぇのかも知れねぇ。

 

 せめて、冨岡の痛みが快感に変わるように俺は、冨岡の好い処を懸命に突いた。ーーバチュ!ーーバチュ!と。

 

 腰を打ちつける淫靡な音が更に淫らな水音を纏い布団の中で響くーー。不意に冨岡が開いた脚を俺の腰に巻きつけてきた。

 

 「ーーぁあ、ンっ、ぁンっ!ァッ!」

 

 小さな口から甘い吐息と共に甘い声が漏れ出るーー。

 

 感じ入った様に俺を見詰める切れ長の流し目が婀娜っぽく細められ伏し目がちの重く長い睫毛が艶っぽく揺らめいて涙を溜めた海色の瞳から真珠のような涙が溢れては、色白のたおやかな頬を伝い濡らすーー。

 

 ーーあゝ。……すげぇ。綺麗だなァ。冨岡は……。

 綺麗な冨岡の婀娜っぽい目元に口付けて訊く……。

 

 「ー気持ち好いかー冨岡ァ?」

 

 冨岡は、布団の中で、俺の腕の中で、

 クソ可愛く揺さぶられながら。

 小さく。コクン。と、微笑んで、頷いた。

 

 そして切なげに秀麗な眉目を悩ましげに寄せて、

 ーービュクン!と身体をふるふると奮わせて果てた。

 

 俺も冨岡の後を追うように冨岡の奥深くにーー、

 「ーーくっ!」

 ーービュルルルルルッッッ!と。白き想いを爆ぜた。

 

 

 

      ☼☼☼ ☼☼☼ ☼☼☼

 

 

 

 ーーチュン、チュン、チュン、チュン、チュン♪

 忙しい小鳥の鳴き声で、俺は目を覚ました……。

 

 満月の月明かりはいつの間にか眩しい朝陽へ変わっていた。ぼんやりと惚けた頭で、この朝の訪れを告げる。

 チュン、チュン、と鳴く小鳥?は、何の鳥だろう。

 ……等とぼんやり考えながら。

 

 焦点の合わない寝ぼけ眼で、隣を見れば、スヤスヤと眠る。傷だらけの案外とあどけない安らかな寝顔が視界に入りーーハッ!と。息を呑む。

 

 ーー不死川が隣で寝ている?ーーなんで?と。

 ……疑問符を頭に浮かべ。一人小首を傾げる。

 

 ーーパチパチと。重い瞼を瞬いて、そうか。

 これは寝惚けた己が見ている幻想か……そう思い。

 

 「…良く出来た幻想だな…」と。

 不死川の傷だらけの顔に、そっと触れる。

 

 「…思いのほか…柔らかい」

 不器用な左手で顔に大きく走る傷をなぞると。

 

 「ンっ」と、不死川の幻想が身動ぎ長い睫毛が揺れて、大きな瞳が開く。「………」「………」暫し沈黙の中で見詰め合い、掠れた声で不死川が「…はよぅ…とみおか」と。子供みたいな舌足らずに言う。「…幻想が、喋った…!」まさか幻想が喋るとは思わず俺が驚けばーーゴチンッ!!と額に鈍い痛みが走る!!「…痛ぃ…」其の衝撃的な痛みの正体は不死川の渾身の頭突きだった。

 

 「誰が幻想だァ!?テメエ冨岡ァ、まさか昨夜の事を忘れたとは言わせねェぜッ!!ーー思い出させてやる!!」

 

 そして頭突きを超えるさらなる衝撃を不死川は、俺の唇へと齎(もたら)すのだった。ーー其れは噛みつくような口付け。

 

 ーーちょっと、待って下さい!!

 ーーまだ朝ですよ!?

 〜〜混乱する思考の中で、其処でやっと。

 俺は目の前の不死川が幻想では無いことに気づき…。

 ……昨夜の烈しく甘い閨での春の嵐を…思い出した。

 

 「〜〜んんッッ!!」

 不器用な左腕でバシバシと不死川の背中を叩けば、

 「ーーぷはっ!」と口付けを解いた不死川が、

 「どうだ?思い出したかァ?」

 とおそらく真っ赤な顔をしてる俺に真っ赤な顔をして言うのだった。俺は小さくコクリ。と頷いた。

 

 そんな俺の様子を満足気に見遣って、不死川が今度は先刻とは違い…おずおずと優しく労わるように唇を喰み…。

 

 「…昨夜は…そのォ、優しく…出来なくて…悪かった。一応、アレから…そのォ、処置は色々と…したンだが、身体は、大丈夫か?痛くねェか?」と訊いてくる。

 ので、俺は、そう言えば、身体が綺麗に清められている事に気付く。浴衣も綺麗に整えられている。

 

 そして、その…昨夜、アレコレした箇所に…軟膏?だろうか…何か、処置をされた様な感覚がある…。

 と、全身に呼吸を使っていた時の様に神経を張り巡らせて、不死川と同様に、おずおずと応える。

 

 「…不死川…が、色々と処置を…してくれたお陰で、その…色々と大丈夫…だ、です…」

 

 「ーそうかィー良かッた!」

 俺の言葉を聞いて不死川が心底安堵した様子で微笑み子供の様に俺に抱きついてきた。

 

 何この子?可愛い。

 俺は、可愛い不死川を抱きとめて、夢見心地で思った。

 昨夜は、うな重食べたら寝られなくなった。

 だけど、不死川と…実弥…と、恋仲になった。

 

 其れは、春の嵐の様に烈しく。

 春の雨の様に穏やかな愛。

 此れから共に愛し合うーー永遠に不滅にーー。

 

 何時(いつ)も誘われてばかりだから。

 俺は、今日、初めて、勇気を出して、

 ーー不死川を誘ってみた。

 

 「昨日、鰻屋の帰りに綺麗な桜並木を見かけた」

 不死川が、大きな目を見開いて、驚いた様に俺を見る。

 「ー此れからー花見に行かないか?…実弥…」

 実弥と下の名を呼んでみた。

 俺の誘いに不死川は、実弥は、

 「そりゃァ…良ぃ…楽しそぅだなー義勇ー」

 ーーと。俺の下の名を呼んで、嬉しそうに微笑んだ。

 

 うな重食べたら寝られなくなった。

 (さねぎゆ)♡御馳走樣♡(♡おしまい♡)

 




 ♡この度♡お陰様で、
 2025年9月21日❣❣
 R−18ルーキー日間ランキング❣❣
 11位にランクインさせて頂きました♡
 自己ベスト更新いたしました(๑•̀ㅂ•́)و✧
 メタクソ嬉しい♡有難うございます♡m(_ _)m♡
 ♡さねぎゆ♡ゴイスー(✽ ゚д゚ ✽)❣❣
 このランキングを♡さねぎゆ♡に捧げます✧⁠◝⁠(⁠⁰⁠▿⁠⁰⁠)⁠◜⁠✧

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