心身が男性であるが、男性器が無く代わりに女性器がある存在を示す海外由来のポルノ用語。 よく誤解されるが男性器は無いためふたなりや男ふたなりとは全く異なる。(ピクシブ百科事典より抜粋)
表紙
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チャラ男君
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オタク君
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「よう、オタク!」
そんな酷い挨拶を投げかけてきたのは、クラス一の陽キャである結城 隼人だ。
彼の陽キャレベルは尋常じゃない。スクールカーストの頂点とかそういう次元ではなく、もはや概念。太陽光をそのまま人型にくり抜いて、そこに魂を無理やり詰め込んだら多分こうなる。
サッカー部のエースで、体育祭では常に団長。休み時間になれば男女問わず常に人の輪の中心にいて、その笑い声は三階の教室から一階の職員室まで届くと言われている。彼が廊下を歩けばそこがレッドカーペットになる。女子は頬を染め、男子ですら憧れの視線を送る──そんな男だ。
「え、えっと……なに?」
やや口ごもってしまったが別にビビッてはいない。本当だ。隼人はこういう、コミュニケーションの距離感をいきなりゼロ距離に詰めてくる、極端にノンデリな男なだけなのだ。それに、凄くいい奴だ。
というのも、僕は隼人から助けてもらった事がある。
クラスに馴染めない僕がいじめのターゲットになった時、なんの打算もなく助けてくれたのはこの太陽みたいな男だった。
「お前ら、何してんの」
放課後の誰もいない教室で、数人に囲まれて机に広げたばかりの漫画を破られそうになった時だった。背後から聞こえた声はいつも馬鹿みたいにでかい彼の声にしては、驚くほど低く静かだった。囲んでいた連中の肩がびくりと跳ねる。振り向いた彼らの顔に焦りが浮かんでいく様はちょっと見物だった。でも無理もないだろう、そこに立っていたのはクラスの王様、結城隼人だったのだから。
「それ、そいつの私物だろ。返せよ」
隼人はただそれだけを言った。僕が何か言うより早く、僕を囲んでいた連中は蜘蛛の子を散らすように逃げていった。静まり返った教室で僕はただ呆然と立ち尽くす。彼は床に散らばった僕の漫画を何冊か拾い上げると、ぱんぱんと軽く埃を払って僕の机に置いた。
「大丈夫かよオタク」
「……うん」
「あいつら、またなんかしてきたら俺に言えよ」
「……なんで」
思わず漏れた僕の問いに、隼人はきょとんとした顔で首を傾げた。その表情には「なんで、とは?」と書いてある。本気で分かっていない顔だった。
「なんでって……別に理由とかねーよ。困ってんだろ?」
彼はそう言うと「じゃあな」と片手をひらひらさせて去っていった。
彼が僕にかける「オタク」という言葉は、いじめっ子たちが使っていたそれとは響きが全く違う。それは侮蔑ではなく単なる事実の確認。僕という人間の個性を定義する彼なりのラベルに過ぎない。
僕なりにそう解釈してから、少なくとも隼人にオタクと言われる分には気にならなくなった。
「ちょっとマジでウケることあったんだけどさ~、放課後、お前んちに行っていい?」
僕が頷くのに時間はかからなかった。隼人が僕の家に来るのはあの日以来、これが初めてじゃない。むしろ、今では週に一、二回のペースできている。
「おっ、サンキュ! じゃ、また後でな!」
そう言って、彼は再び人の輪の中へと消えていった。
放課後のチャイムが鳴り、僕はそそくさと帰りの支度を始める。教室の出口で壁に寄りかかっていた隼人が、僕の姿を認めるとニヤリと笑った。
「お待たせ、隼人」
「おー。んじゃ、行くか」
二人で並んで歩く帰り道は、もうすっかり見慣れた光景になった。最初は奇異の目で見ていたクラスメイトたちも今では何も言わない。僕と隼人が一緒にいることが、彼らの日常の一部として受け入れられたらしい。
「でさ、さっき言ってた『ウケること』ってなに?」
僕は気になっていた質問を投げかけた。隼人は「んー?」と意味ありげに空を見上げる。
「それはお前の家に着いてからのお楽しみ。とっておきなんだから、そう簡単には教えねえよ」
「ケチだなあ」
「ケチとはなんだケチとは。まあ、お前も絶対気に入ると思うぜ。いや、お前だからこそ、かな」
意味深な言葉を残し、隼人はまたニヤニヤと笑う。彼の言うことだ、きっと僕の好きな漫画の新刊が出たとか、面白いゲームを見つけたとか、そういう類の話だろう。彼は僕の趣味を馬鹿にすることなく、むしろ全力で乗っかって楽しんでくれる稀有な陽キャだった。
◆
僕の家は学校から歩いて十五分ほどの距離にある。何の変哲もない住宅街に建つ、ごく普通の一軒家だ。玄関のドアを開けると、隼人は「おじゃましまーす」と慣れた様子で靴を脱ぎ、僕の部屋へと続く階段を勝手知ったる様子で上がっていく。
「で、例のブツはいつ届くんだっけ? VRのやつ」
「ああ、来週には。予約してるから大丈夫だよ」
「まじか! 超楽しみだわ。やっぱ最新のやつは違うんだろ?」
「そりゃあね。没入感が段違いらしい」
僕の部屋は二階の角部屋だ。ドアを開けるとそこは僕の城であり、趣味という名の混沌で満たされた空間が広がっている。三方の壁は天井まで届く本棚で埋め尽くされ、何百冊という漫画が背表紙をずらりと並べている。残りの壁際には、デュアルモニターが鎮座するハイスペックなゲーミングPC。その隣にはPS5他、最新のゲーム機が並ぶ。
「やっぱお前の部屋、秘密基地みたいで最高だわ」
ベッドにどさりと腰を下ろした隼人が、満足げに部屋を見渡して言った。彼にとってこの部屋はクラスの人気者という鎧を脱ぎ捨てられる数少ない場所なのかもしれない。ここでは彼もただの結城隼人として、僕の隣でコントローラーを握り、漫画を読んで笑うのだ。
僕はPCの電源を入れながら、冷蔵庫から持ってきたコーラを彼に手渡す。
「それで、話ってなに? 。そろそろ教えてくれても……」
逸る気持ちを抑えきれずに問いかけると、隼人はペットボトルのキャップを開けながら、いたずらっぽく片方の口角を上げた。彼の目がこれまで見たことのない種類の光を宿していることに、僕はまだ気づいていなかった。
「ああ、それな」
ごくり、とコーラを一口飲んだ彼は、ペットボトルを机に置く。そして、僕の方へとゆっくり向き直った。
◆
「お前、童貞だろ?」
僕は口に含んだばかりのコーラを盛大に噴射しかけた。げほっ、と咳き込みながらなんとか飲み下し、隼人を睨みつける。確かに事実だ。事実ではあるが高校生の僕にとってそれは別に異常なことではないはずだ。
「そ、そうだけど! それがなんだよ!」
「しかもむっつりだ」
隼人は楽しそうににやにやしながら、僕の本棚の一角を指さした。う、と喉が詰まる。そこは隼人も知っている僕の聖域。一般向けの作品とは一線を画す、特別な本が隠してある棚だ。まあ、その、いわゆるエッチなやつである。
「べ、別にいいだろ! 個人の趣味だ!」
僕が顔を真っ赤にして叫ぶと、隼人はからからと笑い、とんでもないことを言い放った。
「だから、ちょっと見せてやろうと思って」
「見せるって……何を?」
僕が困惑していると、あろうことか隼人はその場で立ち上がり、おもむろに自分の制服のシャツに手をかけた。ボタンが一つ、また一つと外されていく。
「おい、ちょっと! 冗談きつ……え?」
.僕は自分の目を疑った。シャツを脱ぎ捨てた隼人は続けてズボンのベルトに手をかける。金属のバックルがカチャリと軽い音を立てた。そして、パンツまで。
何の躊躇もなく、彼が身に着けていた最後の布切れが床に落ちる。僕は完全に唖然としていた。男の裸なんて見たくもない。そう思っていたはずなのに。
隼人の股間。本来そこにあるべき、男子の象徴たるものが、ない。ちんちんがない!
代わりに存在するのは、滑らかな肌に走る一本の割れ目だった。僕はそれが何かを知識として知っている。ネットの海で、あるいは僕の本棚に眠る本の中で何度も目にしたものだ。
「俺さあ、この前起きたらチンコ取れてたわ! はっはっはっは!」
隼人はあっけらかんと笑った。
「な……え……なんで……」
「俺が知るかよ。まあなんか、そういう体質? だったんじゃねえの」
隼人はそう言うと、僕のベッドに再び腰を下ろした。足を組むと、その中心にある秘裂がちらりと覗く。僕はごくりと喉を鳴らした。自分でも気づかないうちに視線がそこへ吸い寄せられている。
まずい。これは、非常にまずい。
僕はとあるジャンルに沼ってる。それは『カントボーイもの』──つまり、男が男のままで、女になる系のやつ。TSとはちょっと違う事は付け加えておきたい。目の前で起きていることは、僕の歪んだ性癖をピンポイントで抉る最悪にして最高の悪夢だった。なにせ隼人の上半身は普通に男だ。割れた腹筋もカッコイイ。でも、あそこにあるのは女の子のアレなのである。
「こういうの好きだったよな?」
隼人が僕の顔を覗き込んでくる。その吐息がかかるほどの距離で、僕は自分の心臓が早鐘を打っているのを感じた。ズボンの中の熱が、じわりと膨張していくのがわかる。そう、隼人は僕のチクシブアカウントをしっている。そして、僕がカントボーイものをブクマしまくっていることも知っている。
「ど、どうしたんだよオタク。顔真っ赤だぞ」
「う、うるさい!」
「へえ……?」
隼人の視線が、僕の顔からゆっくりと下へ移動していく。
そして僕の股間の、隠しきれない隆起を捉えた。
隼人の口の端が意地悪く吊り上がる。
「なあ、ギンギンじゃん」
「ちがっ……これは、その……」
「ふーん。もっと近くで見たいか? 俺の、これ」
隼人は挑発するように腰を揺らした。かがみこみ、お尻を振る。その動きに合わせて、潤んでいるようにさえ見えるアソコが艶かしく蠢く。とんでもない恰好だ。
僕の理性はそこで完全に焼き切れた。
「ああ、もう……だめだ……っ」
僕はほとんど無意識に、ベッドの上の隼人へと這い寄っていた。彼の制止する声が聞こえた気がする。でももう止まれなかった。
「お、おい、ちょっと待て! な? 落ち着けって……」
僕はその声も無視して、彼の足の間に顔を突っ込んだ。花の蜜を求める蝶のように、ただひたすらに。生暖かく、湿った感触が唇に触れる。未知の匂いが僕の肺を満たし、思考を麻痺させた。
「んっ……!」
隼人の体がびくりと跳ねる。僕は夢中でその秘部を舐め回した。最初は驚きに強張っていた彼のももが、やがて力が抜けていくのがわかった。
「お、まじで……お前、ちょっと……ん、ぁ……」
抵抗しようとしていたはずの手が、いつの間にか僕の髪を掴んでいた。いや、鷲掴みにしていた。それは拒絶の力ではなく、むしろもっと深くへと導くような。
どれくらいの時間が経っただろう。僕がゆっくりと顔を上げると、そこには涙目で頬を上気させた隼人の顔があった。ぜえ、ぜえ、と彼の肩が上下している。僕たちの視線が絡み合った。
「……好き勝手、しやがって……」
掠れた声で隼人が言う。そして、彼の視線が再び僕の股間へと注がれた。
「で、オタクくんさあ、それ……どうするんだよ?」
彼の指が指し示したのは、僕のズボンの上で怒張し、はち切れんばかりに存在を主張する僕自身の欲望の塊だった。
僕はもう何も言わなかった。ただ無言で立ち上がり、自分のズボンとパンツを脱ぎ捨てた。完全に剥き出しになった熱い楔を、隼人の目の前に突きつける。
「な、なんだよ……」
彼の声に、わずかな怯えが混じる。僕は彼の顔にぐっと近づき、囁いた。
「隼人が、悪いんだよ……。だから、舐めてよ」
隼人は一瞬、言葉を失ったように目を見開いた。だがすぐに諦めたように、ふっと息を吐いて苦笑する。
「……俺が、悪いかもだけどさぁ……で、舐めて終わりってわけでもないんだろ? はあ、オタクきも……」
そんな事を言いながらも、隼人はゆっくりと僕のアソコへと顔を近づける。そしてためらいがちに、その先端をぺろりと舐めた。
「んぅ……っ」
僕の全身を今まで感じたことのない電流のような快感が駆け抜ける。隼人は観念したように僕のそれを深く、深く口の中に含んだ。
生温かい粘膜が僕の竿を締め付け、扱く。彼の舌が巧みに裏筋を撫で上げるたび僕の腰が勝手に跳ねた。もう限界だった。
「は、やと……もう、でる……っ」
「ん、むぐ……」
僕は彼の口の中で、絶頂を迎えた。
息を切らしながら僕がその場に膝をつくと、隼人は口元を手の甲で拭いながら、こちらを睨んでいた。
「舐めた後は──」
僕が言いながら、彼の体に覆いかぶさろうとする。
「うわ、ホモセかよ」
心底うんざりしたように隼人が言う。何をいまさら、という話だ。そもそも僕を誘惑したのは隼人だ。
「ちんちんないじゃん」
その一言に、隼人はぐっと言葉を詰まらせ、やがて天を仰いでがっくりと肩を落とした。そして、全てを諦めたような、それでいてどこか楽しんでいるような、複雑な笑みを浮かべる。
「……まあいいや。童貞卒業、手伝ってやるよ」
彼はそう言うとベッドに寝転がり、僕に向かって両腕を広げた。
「痛くすんなよ」
◆◆◆
──あちゃあ、ちょっとからかいすぎたかな?
俺は覆いかぶさってくるオタク──島 平太の真剣な顔を見ながら、どこか他人事のようにそんなことを考えていた。これから俺はこいつにめちゃくちゃにされるらしい。まあ、別にいいか。そうなるように仕向けたのは、紛れもなく俺自身なんだから。
もちろん、最初からこうするつもりだったわけじゃない。マジで。
ただ、平太が「そういう系」を好きなのは前からしってた。だからいつも漫画読ませてもらったりゲーム借りたりしてる礼代わりに、ちょっとからかってやろうかな、くらいの軽い気持ちだったのだ。
まさか、ここまで理性をすっ飛ばして襲いかかってくるとは思わなかったけど。
「……本気かよ、お前」
俺の呆れたような呟きは、欲望に濡れた平太の耳には届いていないらしい。こいつは俺の足をするりと開き、その間にゆっくりと自分の体を沈めてきた。目の前には、さっき俺が口で綺麗にしてやったばかりの、熱を持った平太のモノが突きつけられている。
「ねえ、隼人」
「……んだよ」
「僕、夢見てるのかな」
'こいつ、こんな状況でなんてポエミーなこと言ってやがる。'
「夢なら早く覚めろよ」
俺がそう言ってやると、平太はふるふると首を横に振った。そして俺の中心にある、まだ馴染まない割れ目に、チンポを押し当ててくる。
「ひっ……!」
思わず変な声が出た。なんだこれ。経験したことのない異物感と、内側をこじ開けられるような鈍い痛み。俺は思わず平太の肩をぐっと押し返していた。
「いっ……てえ! おい、待て待て!」
「ご、ごめん……でも、もう無理だから」
「無理ってなんだよ! こっちの身にもなれっつーの!」
俺の抗議も虚しく、平太はじりじりと腰を進めてくる。未知の感覚に支配され、俺の体はぎこちなく強張った。肉が裂けるような痛みが走り、俺はぎゅっと目を瞑る。
「ん、ぐ……っ! この、オタク……!」
「は、やと……すげえ……あったかくて、きもちいい……」
平太は恍惚の表情でそんなことを抜かしやがる。こっちはそれどころじゃねえっつーの。だが、一番奥まで入り切ったところで、痛みがふっと和らいだ。代わりに、内側から圧迫されるような、奇妙な熱っぽさがじわじわと広がり始める。
「……はあ……入った、か?」
「うん……全部。隼人、の中……全部……」
平太はそう言うと、一度ゆっくりと腰を引いた。そして、また深く、奥まで突き入れる。俺はその度に「んっ」「ぁっ」と短い声を漏らすことしかできない。気持ちいいわけじゃねえんだよな。TSした奴なら分かると思うんだが、自然と声が出ちゃうんだよ。
「おい、へいた……ちょっと、やめ……」
「やめない。だって、隼人が誘ったんだろ」
「ぐ……っ!」
反論できなかった。確かにその通りだ。こいつの欲望に火をつけたのは俺なのだから。
平太はしばらく、確かめるようにゆっくりとした動きを繰り返していた。だが、次第に慣れてきたのか、その腰の動きが速度と力強さを増していく。
「あっ……ん、ぁっ! ま、て……はやすぎ……っ!」
「だって、気持ちいいんだもん……隼人は? 気持ちよくないの?」
「きもち、わる……っ、んんっ!」
口ではそう言いながら、俺の体は正直だった。平太のものが内壁のどこかを擦るたび、びくん、と腰が勝手に跳ねてしまう。快感なんて、まだよくわからない。でも、何かとんでもない感覚が、体の奥で生まれようとしているのはわかった。
「へえ……口では嫌がってんのに」
それ絶対エロ同人かなにかで覚えただろ。
「うるさ……っ!」
「ここ、すごい、締めてくる……っ」
平太の指が俺の胸の突起を弄り始めた。ただでさえ未知の感覚で混乱しているのに、上下から同時に責められ俺の頭は完全にショートする。
「ひぃっ! さ、さわんな……そこ、だめ……っ!」
「だめじゃないだろ? こんなに硬くなってる」
平太は楽しそうに笑いながら、俺の体を隅々まで味わい尽くす。こいつ、こんな顔もできたのか。いつも教室の隅で静かに本を読んでいるオタクの姿はどこにもない。
「なあ、隼人……もっと声、聞かせてよ」
「だ、だれが……んああっ!」
平太がぐり、と一番奥を抉るように突き上げる。俺の背中が大きく反り、これまで感じたことのない衝撃が全身を駆け抜けた。
「あ、あ、あ……っ! そこ、そこ、だめ、だって……!」
「ここ? ここがいいんだ?」
平太は意地悪く、的確にその一点を攻め立て始めた。もうだめだった。抵抗しようにも体に力が入らない。俺はただ、与えられる快感の波に翻弄されるしかなかった。
「あ、ああああッ! もう、やめ……へいた、いってぇ……よ、馬鹿っ!」
「ごめん!」
ぜえぜえと息を切らしながら、平太は容赦なく腰を打ち付けてくる。視界が白く点滅し始めた。これがセックスか。やばい。想像の百倍はやばい。
「い゙っ! ちっくしょ……いてえ、けど……あ、ン……でもま、ちょっと、いいかも……」
「ん、僕も……もう、だめ……!」
平太が最後に深く、強く突き上げた瞬間、俺の腹の奥で何かが弾けた。頭が真っ白になり、体中の筋肉が痙攣する。
「んッ……!」
思わず呻いた俺の体の中に、平太の熱い奔流が注ぎ込まれるのがわかった。
コイツ中出ししやがった。マジかよ? まあいいか。
しばらくの間、俺たちは二人ともぐったりと重なり合ったまま、荒い呼吸を繰り返していた。耳元で聞こえる平太の心臓の音が、やけにうるさい。
やがて、落ち着きを取り戻した平太が、もぞもぞと俺の上から体を退かした。
「……ごめん」
ぽつりと、そんな言葉が聞こえる。俺は天井を見つめたまま、からからに乾いた喉で答えた。
「……まあ、別に。童貞卒業、手伝ってやったんだから感謝しろよな」
「うん……ありがとう」
「……」
「……」
気まずい沈黙が流れる。俺はゆっくりと体を起こし、隣で体育座りをしている平太の頭をくしゃくしゃと撫でた。
「お前さあ」
「……なに?」
「ほんと、しょうがねえやつだな」
俺がそう言って笑うと、平太は一瞬きょとんとした顔をして、それからへにゃりと安心したように笑った。