バスト・エクスプロージョン!!〜最近ぷにぷにしてきためぐみんが魔法の痩せ薬を飲んで膨乳した話〜 作:kozo
原作:この素晴らしい世界に祝福を!
タグ:R-18 膨乳 この素晴らしい世界に祝福を! このすば めぐみん 巨乳 爆乳 超乳 乳くらべ
魔法の薬の効果で胸が大きくなっていくことを喜ぶめぐみん。恵体化していく身体を見せびらかしてカズマをおちょくる日々を送るが、予期していた以上に胸が大きくなってしまい……といった内容です。
各キャラクターのバストサイズはダクネスのカップ数以外は二次設定となります。
「うんうん……いい感じじゃないですか。私にもやっと成長期が訪れたようですね…♡」
アクセルの街にあるカズマ一行の住まう屋敷。その脱衣室に、鏡に映る自身の姿を恍惚とした表情で眺めている者がいた。
この黒髪に紅い瞳の少女の名はめぐみん。可憐な容姿とは裏腹に高い魔力を持ち、爆裂魔法に極端に特化したアークウィザードを生業としている。
彼女には幼少のころからの夢があった。それは”巨乳の大魔法使い”になること。魔法使いという点に関してはすでに上位職であることから、使える魔法が爆裂魔法のみという偏りはあるものの順調にステップアップ出来ているといえるだろう。
しかし、その幼児体型......とりわけ胸に関しては成長の兆しがなかなか見えず、それが年頃であるめぐみんの一番の悩みであった。
といってもまだ十四歳である彼女がそこまで思いつめるのは時期尚早といえるのだが、パーティの女性メンバーや街に住む知人、そして同じ紅魔族の同級生は豊乳の者が多く、その環境がいたずらに彼女の焦燥感を募らせていた。
そんな中、少し前に自身のまっ平らな胸に変化が起きていることをめぐみんは気付いていた。薄くあばら骨が見えていた痩せた大地に僅かに脂肪がつき、女性的な丸みを帯び始めていたのだ。
それからというもの、風呂上りにしばし自分の胸の成長具合をニヤニヤとしながら確かめるのが日課となっていた。
「おーい、めぐみん、いつまで入ってんだ!あとがつっかえてんだから早くしろよ!」
「カズマはデリカシーがないわねぇ」
「こっちはこの炎天下にあいつを抱えて帰ってきたから汗だくなんだよ!」
二十分ほどうっとりと胸を眺めていためぐみんは怒声によってハッと我に返り、とっさに下着に手を伸ばしたところで妙案が浮かんだため頬を緩ませた。
カズマが巨乳に気を取られているのを見ていつも嫉妬していた自分が、発育の始まった身体を見せてドギマギさせ、おちょくることができる......そう考えたのだ。
「──お待たせしましたぁ.....♡」
カズマ、アクア、ダクネスがくつろぐ広間に自信たっぷりに姿を露わしためぐみん。服は着ておらず、代わりにバスタオルを一枚巻いただけという煽情的な出で立ちであり、肩からデコルテ、そして太ももの半分からつま先にかけて玉の肌が露わとなっている。
(さぁ、大人になり始めた私の身体を見て赤面するのです、カズマ......!)
しかし、めぐみんの期待とは裏腹にカズマのリアクションは薄く、素っ気ないものだった。
「めぐみん、おまえさ...」
「は、はい......?」
めぐみんの肢体を無機質な表情で眺めたあと、カズマは口を開いた。
「───太っただろ?」
「な゛っ......!」
予想だにしていなかった言葉に腕で身体を覆い隠す。
「違っ......私は太ってなんていませんよ!」
「いや、太ったね。毎日おまえを負ぶっている俺にはわかる。見ろ、ほっぺたとか二の腕とかプルプルしてるじゃないか。最近ずっしりしてきたなとは思ってたんだが、自覚がなかったのか?」
「そ、そんなはずは......」
「ほんっとデリカシーがないわねぇ、カズマは」
「そうだぞ。成長するのと肥えるのを混同してしまう繊細な年頃なんだから、気を遣ってやらないとな」
アクアとダクネスが憐れみの込めた目を意気揚々とバスタオル姿で出てきた少女に向ける。
「紅魔族ってナルシストばっかりだから自分で気付きそうなもんだけどねぇ。自惚れが過ぎると自分自身が見えなくなるものなのかしら」
「......おまえにデリカシーがないとか言われたくねぇよ」
「だが安心しろめぐみん、私とともに鍛錬を積めばすぐに痩せ──」
「私は......太ってなんかいませぇぇんっ!」
踵を返し、脱衣室へと戻るめぐみん。
「お、おいっ!次、俺が──」
カズマを無視してドアのカギを閉め、鏡に映る自身の姿を食い入るように見つめる。
胸はたしかに大きくなっている。だがよくよく見れば頬や二の腕、脇腹にもうっすらと脂肪が乗っていて、人差し指と親指で軽く摘まめてしまう。
ダクネスの言う通り、成長したというよりは余分なカロリーを取りすぎて肥えたというのが適切であった。
(胸にばかりに気を取られて気付きませんでした......このままだと、ぽっちゃりになってしまいます...!何でこんなことに...)
めぐみんは衝撃の事実に戦慄しながらここ最近の食生活を振り返り、その原因について思い至った。
紅魔の里に住んでいた頃の彼女は極貧生活を送っており、パンの耳を大量に持ち帰ったり、セミやザリガニを自ら採ってきては調理し、なんとか飢えをしのいでいた。が、そんな過酷な環境はアクセルの街に来たことで一変する。
通りに軒を連ねる多種多様な料理店。里にはなかった絶品珍品甘味の数々が満足に食べることができずに鬱積していた食への願望に火をつけ、それらの店に足しげく通う遠因となっていた。
また、クエスト終わりに寄る酒屋ではシュワシュワを飲むことをカズマに止められているために食べる専門であり、酒に合うこってりとした肉料理ばかりを食べていた。
めぐみんは肥満体系というにはまだほど遠いが、今のような生活を続けていればいずれ太ってしまうことは想像するに難くなかった。
舌が肥えた今、以前の食生活に戻る気にはなれず、かといってダクネスとともにハードな鍛錬などはしたくはない。
(あぁ、もう...!この街の料理がどれもこれも美味しいのがいけないのです...!なんとか楽して痩せることはできないでしょうか...)
翌日──
自身の生活を省みることのできないめぐみんは、痩せる方法を探して街をうろつき、たまたま目に入ったウィズの魔道具ショップに立ち寄った。
「いらっしゃい、めぐみんさん。何かご入用ですか?」
「ええ、まぁ......その、ちょっと相談したいことがあるのですが…」
もじもじしながらめぐみんが続ける。
「実は......私の知り合いが最近ぽっちゃりしてきたことを悩んでいまして…」
「ふむふむ……お知り合いが、ですか」
「はい、なのでもし手っ取り早く痩せれる薬があるなら贈ってあげようかと」
「なるほど…」
少しの間、思いを巡らせてからウィズが口を開いた。
「残念ですが、飲むだけで痩せるといった類の薬はこのお店には置いていませんねぇ。おそらくそういったものはどこの魔道具ショップも取り扱ってないと思います」
「......そう、ですか」
「ですが、薬になんて頼らなくてもバランスの取れた食事と軽い運動、それに規則正しい生活を送ることを心掛けていれば、自然と痩せていきますよ」
「それができたら苦労はしません…!」
「あら、お知り合いの話ではなかったのですか…?」
「うっ......そうでした」
「ンフ......めぐみんさんと同じくらいの年頃の女の子はふっくらとした体型になりやすい時期なんです。私も急激に大きくなりましたから」
紫のローブに包まれた特大のバストがこれ見よがしにふるふると揺れ、それがめぐみんを苛立たせる。
「くっ......そうですか、そうですか。私も都合よく胸だけ太りたいものですね......!」
「それはどうしても個人差がありますから。親御さんからの遺伝も大きいと思います」
「遺伝...」
母・ゆいゆいはスレンダーな体型。親に似るというのなら巨乳の大魔法使いになるという目標は、生まれた時点で叶わぬ夢だったということになる。めぐみんは自身に流れる血を呪った。
「多少体重が増えたくらいなら気にしなくてもいいとは思いますが......いずれにせよ暴食するのはやめたほうがいいですね。もし相談したいことがあるならいつでも私のところに来てください、とお知り合いに伝えてもらえますか?」
「はい、わかりました......それでは…」
肩を落としてドアへと向かう。その途中、偶然に目に入った宣伝文句に足を止めた。
『体の脂肪をバストに、ちょっぴりヒップに!!』
思わず手に取って見ると「豊乳肥臀薬」と書かれたいかにも怪しげなビンの裏側に、服用すると就寝中に余分な脂肪の大部分を胸に、少量を臀部に移動させる効能があるとの説明があった。
「ちょっと、ウィズ!あるじゃないですか、痩せ薬っ......!」
ビンを片手にカウンターへと駆け寄る。
「それは......無駄なお肉を胸とお尻に移すだけで厳密には痩せられないんですよ」
「いいんですよ、むしろその方が!こんないい商品あるなら最初から教えてくださいよ!」
「いやでも、それには──」
肥満と貧乳、ふたつの悩みをいっぺんに解決できる奇跡の薬を前にめぐみんはすっかり興奮し、ウィズの言葉が耳に入ってきていない。
「買います!全部買い占めます!」
カウンターの上に同じ商品をすべて持ってきて会計を急かした。
「......わかりました。でも最後に副作用についての説明を...」
「代金ちょうど置いておきますね。それでは…!」
「あぁ、ちょっと!........行ってしまいました」
呆気にとられているウィズを尻目に、めぐみんは商品の入った袋を持って疾風の如く走り去っていった。
「──まぁ、また今度来てくれた時に伝えれば大丈夫ですね…」
ウィズが伝えそびれた薬の副作用......
それは服用すると空腹感を覚えやすくなり、さらに継続的な服用でその程度は増大し、効果が切れるのにはそれなりの期間を要する、といったことだった。
それを知らないめぐみんの行く末は、果たして....
服用開始から二週間後──
比較的過ごしやすくなった夕暮れ。
日課である爆裂魔法の詠唱を終え、めぐみんはカズマに背負われて家路についていた。
「いや~、今日も会心の一撃を放てました。最近はもりもりご飯を食べれるので調子がいいんですよねぇ」
「そうだな…」
いくら食べても太らない薬との出会いはめぐみんの食欲のタガを外し、食べる量は日に日に増えていく一方だった。
機嫌の良いめぐみんと比べてカズマの口数は少なめ。ただ、それは残暑のためでも体調が悪いためでもなかった。彼はすべての神経を自らの背中とめぐみんの胸との接地点に集中していたのだ。
(めぐみんのやつ......やっぱり大きくなってるよな......?)
以前は感じることのなかった双つのふくらみ。ダクネスやウィズには遠く及ばないが、それでもたしかにやわらかい感触を感じる。
めぐみんが魔法薬を購入したことを誰にも話していないためカズマもその理由を知るよしもないが、毎日の服用でその効果は着実に表れていた。
頬や二の腕、脇腹は贅肉が胸や尻へと移動したことですっきりとしたシルエットとなり、旺盛になった食欲がさらなる発育を促すことで胸は一夜明けるごとに僅かにではあるが確実に大きくなっていき、68センチBカップの胸は形の良い73センチDカップへと成長を遂げていた。
「ちょっと、聞いているのですか、カズマ......!」
生返事を繰り返すカズマに、めぐみんが胸を押し付けるようにして抗議する。
......ぷにゅっ....♡
(────むおっ......!)
背中で押し潰されたふくらみに心の中で雄たけびを上げた。
「なんで今日はそんなに静かなのですか?ねぇ、ねぇ......♡」
しつこいくらいに胸をこすりつけて煽りはじめる。
カズマがヘタレであるのをいいことに胸を押し付けておちょくっているのだ。そして、肉体的なアプローチを図れるようになれたことに、彼女自身も高揚していた。
「お、おい.....くっ…」
「ねぇねぇ、ねぇってばぁ......♡」
「わかった、ちゃんと聞くから暴れるなっ......っていうか、そんなに元気なら自分で歩け!」
「んふふ.....はーい、わかりました」
広い背中に抱きつくようにしながら、未だ胸を押し付けているめぐみん。
カズマはぶっきらぼうな口ぶりながら内心では興奮していて、その感触を長く味わうために少し遠回りして帰るのだった。
数日後──
「すいません、おかわりお願いします!」
「おい、まだ食べるのかよ…」
「爆裂魔法を放った後は余計におなかがすくのです。スープもサラダもじゃんじゃん持ってきてください!」
クエストを無事に終えたカズマ一行はメニューが大盛ばかりで話題の大衆食堂へと訪れ、早めの夕食をとっていた。薬の効果で太る心配のなくなっためぐみんの食欲はその副作用も相まってより旺盛となり、山のように盛られた肉料理がみるみるうちになくなってテーブルの上に空いた皿が重なっていく。また、その爆食が乳房の急成長をもたらすため、めぐみんにとっての食事は育乳も兼ねていた。
「ちょっとめぐみん、そんなに食べたらまた太るわよー」
シュワシュワでいい気分になっているアクアが食事に夢中になっているめぐみんに絡みはじめる。
「ご心配なく。胸に行くだけですから」
「胸ねぇ…」
無遠慮にめぐみんの胸をじーっと見つめてから続ける。
「.....めぐみん、背伸びしたい年頃なのはわかるけど、無理しなくいいのよ」
「無理って、なんのことです…?」
「パッド入れてるんでしょ、それ」
「なっ、失礼な…!」
勢いよく立ち上がり抗議をはじめる。
「この胸は正真正銘ホンモノですよ!」
「こんな短期間でそんなに大きくなるわけないでしょー。入れるにしても少し盛るくらいにしとかないと違和感出るわよ」
「だからホンモノですよ!カズマが証言してくれます!」
「──ゴフッ…!」
「なんでカズマが証言できるんだ…?」
ダクネスの疑問を遮るようにめぐみんがまくしたてる。
「はは~ん、わかりました。アクアは私に胸のサイズを抜かれるのを恐れているのですね!」
「別に恐れてなんていないわよ。まぁ、そんなことは起きないけどねー」
「......それなら宣言しておきましょう。近日中に、私の胸はアクアを超える.....!」
「はいはい、もしそうなったら逆立ちして宴会芸しながら街を一周してあげるわよ、プークスクスクスクスッ!」
「その言葉、忘れないで下さいね...」
嘲笑をやめないアクアに対し、めぐみんは不敵な笑みを浮かべるのだった。
服用開始から一カ月後──
「どうなってんのよ、これ...」
街のランジェリーショップから戻るなりカズマを広間から追い出しためぐみんが、アクアとダクネスの前で自信満々に赤いローブをたくし上げる。無駄な肉のない細い足や腰つきはそれはそれで魅力はあるものの幼児体型であることは否めない。しかし、最後に現れた純白のブラに包まれた胸は童顔に似合わず豊かであり、巨乳と言って差支えのないサイズであった。
「どうです?私の言ったとおりだったですよね?」
勝ち誇るめぐみん。アクアは驚愕して固まり、ダクネスも驚きの表情を浮かべている。
「すごいな。この短期間でこれほど大きくなるとは......紅魔族の体質なのか?」
「え、えっと、そういうわけでは......単なる成長期です!」
「ふむ......そうか、最近の旺盛な食欲もその影響というわけか」
「ウソよ、こんなの......なにか小細工をしているんでしょ!?」
認めたくないアクアがめぐみんに詰め寄る。
「フッフッフ、信じられないというのなら......さわりなさい!存分に揉みしだいて確かめるのです!」
「くぅ……そこまで言うならさわってやるわよ...!」
白いブラに包まれた豊乳に両手を伸ばして揉み掴む。途端に急成長を遂げた張りのある乳肌が反発し、弾き返そうとするのを指の腹に感じた。若々しくて少し硬いくらいの、さらなる成長を予感させる双つのふくらみ。その感触は同性であるアクアをも魅了するほどの愉悦を生じさせている。
「......やわらかい」
「どうやら理解してもらえたようですね。あぁ、どうしましょう......本当にアクアより大きくなってしまいましたぁ♡」
これまで幼児体型をさんざんいじられてきためぐみんが意趣返しに胸を揺さぶって見せる。
「キーッ!なんかわからないけど、すっごいムカつくー!」
「......ところで約束は忘れてないですよね?」
「うぅ……わかったわよ!」
「ヒ────ンッッ……!」
「おい、アクア!スカートッ、スカートがめくれてるぞっ...!」
逆立ちして足の指で挟んだ扇から水を噴射させながら屋敷を出ていくアクアと追いかけるダクネス。それを冷ややかな目で見送ったカズマが部屋の外から声を掛ける。
「おーい、もういいのか?」
「ええ、大丈夫ですよ」
ローブをおろしためぐみんは手をうしろに組んですこし胸を強調するように立っている。
「なにやってんだ、あいつ」
「宣言した通り、私の胸がアクアより大きくなったので罰が執行されたのです」
「アクアより......?」
思わずめぐみんの胸に視線を向けたがすぐに逸らした。
「あんれぇ?もしかしてカズマも気になるんですか?私の胸がどれだけ大きくなったのか」
「な、なってねぇよ!」
背の低いめぐみんが顔を覗き込むようにすると、カズマは背けながらぶっきらぼうに返した。
「カズマも年頃の男の子ですもんねぇ、無理もありませんよねぇ♡」
「だから、なってないって!」
「仕方ない、気になって夜も眠れない......ということになっては気の毒です。特別に教えてあげましょう♡なんと、私の胸は......78センチのぉ.....」
(ん?78......ってたいしたことなくないか…?)
カズマは率直にそう思った。
だが、めぐみんが150センチに満たない小柄な体型であることを考えれば、十分に豊乳と言えるだろう。
むしろ、カズマが驚いたのは次の句だった。
「......Fカップです♡」
「え、エフっ...」
「どうです...?驚きましたか?」
あの慎ましかった胸が短期間で巨乳の域に達していたことに言葉を失う。しかもめぐみんはまだ十四歳。成長の余地は多分に残されている。
カズマは腹の奥底から興奮が込み上げてくるのを必死に抑えながら、あえて興味のない風体を装った。
「ふっ......まったく、おまえはおめでたいヤツだな、めぐみん」
「どういうことですか?」
「わからないのか?この街の連中も紅魔族もやたら巨乳が多い中で、おまえの貧乳は希少価値のある一種のステータスだったんだ。それを失い群衆に埋もれてしまったことに気付かずに浮かれるとは......愚かにもほどがある!」
「ふーん、そうですか...」
前かがみとなったことで大きくなった胸が重力に引かれて垂れさがる。身長差があるため、カズマの視点からは蠱惑的な谷間がのぞき見えた。
「───むおっ...!」
「あれぇー?私の胸は価値がなくなったんじゃなかったでしたっけぇ...♡」
ニタニタと笑みを浮かべながら挑発的に胸を寄せてみせるめぐみん。
「う、うるさい!これはっ、条件反射というやつだっ」
「なるほど。無意識のうちに見てしまうほど興味がある、ということですね♡」
「いいから出かける支度しろよ...!今日も爆裂魔法を打ち込みに行くんだろっ」
「はーい♡」
胸を弾ませて自室へ杖と帽子を取りに行くめぐみんは、あらためて魔法の薬と出会えたことを幸運に思うのだった。
服用開始から一か月半後──
「こんにちわー」
「あっ、ゆんゆん、ちょうどいいところに」
屋敷に訪れてきたゆんゆんは、まるでめぐみんの姿が見えないかのようにあたりをキョロキョロとしはじめた。
「あれー、今日めぐみんはいないのですか?」
「いや、ここにいるじゃないですか。ふざけているのですか?」
「なんだ、いないんだー」
「だからいるでしょ、ほらっ、目の前に!」
「仕方ないですね、出直すとしましょう」
「ちょっと、なんで無視するんですかっ...!」
肩を掴まれた手を払いながら、ゆんゆんが言い放つ。
「私の知っているめぐみんは、そんな巨乳ではありませんッ...!」
ローブの中の胸は二週間前よりも明らかに体積を増して自己主張していた。
「......あなた、胸のサイズで私を識別していたのですか」
「なんだ、騒々しいな」
騒ぎを聞きつけてカズマが顔を出す。
「カズマさん、大変です!不審者がめぐみんに変装しているんです、胸のサイズを盛大に間違えて!」
「落ち着け、ゆんゆん。そいつは間違いなくめぐみんだ」
「ええっ......!?」
「本当だぞ。どうやら遅れていた成長期が一気に訪れたらしい」
カズマが補足の説明をするとめぐみんは勝ち誇ったように腰に手を当てた。
「信じられない......そうだ、本当にあなたがめぐみんだというなら、幼馴染である私との思い出を話してみてください!そうすれば素直に信じます!」
「思い出と言われても......学生時代にあなたに勝負をけしかけてお弁当のおかずを巻きあげたことくらいしか...」
「あぁ、なんてことなの......あなた、本当にめぐみんなのねっ......!」
「......もっとマシな思い出あるだろ」
驚愕の表情を浮かべるゆんゆんにめぐみんが高らかに宣言する。
「どうです...?これでわかったでしょう。私はもう以前の私ではないのです......ゆんゆん、あなたのいる地点も、私はすでに通過している!」
ビシッと向けられた指先はゆんゆんの豊かな胸を指していた。
「そんな......口喧嘩でいくら負けても、胸だけは勝ててることが唯一の支えだったのに...」
「アークウィザードなんだから魔法で競い合えよ」
「さぁ、里の者たちに伝えるのです!近い将来、巨乳の魔法使いとなった私が凱旋することをっ...!」
「くっ.....ふえ~~んッッ...!」
ショックを受けたゆんゆんは踵を返して通りへと飛び出していった。
「あいつ、何しに来たんだ?」
「さぁ......そんなことよりも、カズマは気になっていることがあるんじゃないですか...?」
腕を組んで軽く胸を持ち上げて見せる。
「ぐっ......別にねぇよ」
「そんなこと言ってぇ…♡採寸の結果を知りたいと思っているクセに♡」
ぐいっと近寄るとカズマは胸をちらりと見て少し後退した。
「おいっ......!」
「本当に素直じゃないですねぇ…♡安心してください、ちゃんと教えてあげますから♡なんと、私の胸は......」
マントをひるがえして仰々しく声を張る。
「83センチのHカップ!とうとうダクネスに並んでしまったのですっ...!」
(え、Hカップ...!というか、ダクネスはHカップだったのか...)
「おいっ...!ひとの個人的情報を勝手に吹聴するな!」
「ほんとに同じサイズなの?なんかダクネスの方がずっと大きく見えるけど」
ダクネスとアクアが連れ立って姿を現していた。
「それは......これだけ身長差があれば仕方ないことでしょう」
「ふ~ん......ちなみにダクネスは何センチなの、胸」
「え、えっと...」
ダクネスがカズマを気にしてこそこそと耳打ちで伝える。
「.....93センチ!?でっか.....!」
「だから言うなっ!」
「でもさ、並んだなんて言われてもピンと来ないわよね?83センチって私と変わらないわけだし、それで自慢されてもねぇ」
先日の罰ゲームの仕返しに皮肉を言うアクアに対し、めぐみんは威勢よく啖呵を切った。
「いいでしょう.....売られた喧嘩は必ず買うのが紅魔族です。カップ数もサイズもダクネスを上回って、名実ともにパーティ内最大のバストとなってみせましょう!」
「おまえら、何を競い合っているんだ...」
服用開始から二カ月後──
「うんうん♡いい感じですねぇ♡」
ランジェリーショップの試着室で姿見に映る自身の下着姿を惚れ惚れと眺めるめぐみん。連日の爆食にもかかわらず引き締まった肉体をしているが、胸だけはさらに成長していた。
日々、乳房が大きくなっていくためすぐにブラが合わなくなり、その分出費もかさむ。同時にこれまで感じたことのない肩コリも生じるようになっていたが、それまで貧乳に悩んでいた彼女にとってはそれさえも愛おしく、嬉しい悲鳴となっていた。
(さて、買い物も済んだことですし、今日も試練へ向かいますか…♡)
……三十分後
「ふーっ、ごちそうさまでした~♡」
カレーの大食いチャレンジで新記録を出しためぐみんが、大きく腹を膨らませて店から出てきた。新記録といっても前の記録保持者は彼女自身。毎週通っては自己記録を更新し続けているのである。しかも完食すると無料となるため、未だ貧乏性の抜けないめぐみんにとってはまさにうってつけだった。
「なんだその腹は…」
たまたま通りかかったカズマが瞠目する。
「あっ、カズマ。ここのカレー屋さん美味しいから毎週来てるんですよ。しかも全部食べると無料になりますし」
「気のせいか店員さんの視線が冷たい気がするが…」
「これからデザートを食べに行こうと思ってたんです。カズマも行きましょうよ」
「まだ食べる気なのかよ…」
「甘いものは別腹です♡さぁ、行きますよ!」
カズマの手を引き甘味処に入っためぐみんは、そこでも大盛りパフェをたいらげるのであった。
服用開始から二か月半後──
「それじゃ、測るわよ」
「ええ、お願いします」
アクアがめぐみんの脇の間にメジャーを通した。神妙の面持ちのアクアに対し、めぐみんは自身に満ち溢れている。
メジャーが豊満なバストトップの上を一周してそのふくらみが数値化された時、アクアの指がかすかに震えた。
「────きゅ、94センチ...」
一ヶ月で11センチもの成長を遂げた乳房はとうとう90センチ台に突入し、ダクネスのバストサイズを完全に上回っていた。
胸元はパツンパツンにはち切れてしまいそうな乳袋を形成していて、胸部分に布地をとられたことでローブの裾がずり上がり、ショーツが見えそうになっている。
「ふっふっふ.....これでおわかりいただけたでしょう。我々のパーティのグラマー担当が誰なのかをっ...!」
実際のところ、まだまだあどけない顔つきの少女には不釣り合いの豊満バストは周囲の目を引くこととなり、通りを歩けば多くの者が振り返るようになっていた。
その遠慮のない視線を、めぐみんは不快に思うどころか羨望の眼差しと捉え、ニヤニヤと悦に浸っているのだった。
「負けたよめぐみん、私の完敗だ。まったく、たいしたものだな。最近、めぐみんの人気も高まっているようだし」
「そうなのですか?」
「あぁ、よその街から来た冒険者からよく聞かれるんだ。あのロリ巨乳のアークウィザードは誰なのかと」
「ロ、ロリ...!私がっ...!?私のどこがロリなのですか、こんなに胸大きいのにっ!」
「どこって...まぁ、顔かな」
「そもそも、胸が大きかったら大人って発想が子どもよねぇ」
ダクネス、アクアの指摘を受けためぐみんがバスト計測の様子をチラチラと見ていたカズマに水を向ける。
「カズマ!カズマはどう思っているんですか!?」
「いや、俺は...」
唐突に詰め寄られてたじろぐカズマ。このところただ歩くだけ揺れ動く胸乳に圧倒されるばかりであった。
「.....まぁ、いいんじゃないか。今のめぐみんを見ても誰も子どもだとは思わないだろ。子どもっぽいってだけで」
「なるほどー、ロリニートで巨乳好きのカズマにはたまらないってわけね」
「誰がロリニートだ!巨乳好きは認めるが」
「……そうですかそうですか、私はカズマにとっての理想像になってしまったのですね♡」
めぐみんがますます成長した胸をカズマに押し付けるように腕を組んだ。
むにゅうぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅんッッ♡♡
「お、おいっ...!」
「今更、何を恥ずかしがるのです?いつも背中に押し付けているのに♡」
「今は状況が違うだろ!」
「このローブはお気に入りなのですがさすがにキツくなってしまいましたので、仕立て屋に行って新調しようと思います。カズマも付き合ってください♡」
「い、いや...俺は...」
離れようとするカズマの耳元にめぐみんが顔を近付けて囁いた。
(......私、Lカップですよ♡♡)
「ふおおっ......!?」
「ほら、行きますよ。ふたりとも、ちょっと出かけてきますね」
めぐみんは衝撃を受けて固まったカズマを抱きかかえるようにして店へと向かっていった。
服用開始、三ヵ月後──
”アクセルの街にロリ巨乳で頭のおかしいアークウィザードがいる”
そんな噂を聞きつけた物好きな冒険者達がこの辺境まで訪ねてくるようになり、めぐみんの人気と知名度は本人の知らぬ間に短期間で爆発的に上昇していた。
そんなある日、屋敷の広間で酒盛りをしてそのまま雑魚寝をしていたカズマ達は、少女の大声で起こされることになった。
「パンパカパ────ンッッ!みなさん、重大発表ですっ!」
一同が寝ぼけ眼で顔を向けると、椅子の上に立って体をマントで隠しているめぐみんが目に入った。
「なによ、うるさいわねぇ…」
「めぐみん、頭に響くから大きな声は出さないでくれ...」
意に介さず再び眠ろうとするカズマ達。
「ちょっと、いつまで寝てるんですかー?もうお昼ですよ!重大発表があるんで聞いて下さい!」
しかし、誰も呼びかけに応じようとしない。
「くっ、それなら.....黒より黒き闇より暗き──」
「わぁ───っ!わかったから詠唱をやめろっ!」
カズマが慌てて体を起こした。
「なんだよ、魔王軍でも攻めてきたのか?」
「ふっふっふ......そんなことよりもっとすごいことです」
意味深な笑みを浮かべながらマントに手を掛ける。
「なんと、私のバストサイズが......100センチに到達しましたッッ!」
発表とともにマントが払われ、赤いビキニに包まれた肢体が露わとなった。
「おめでとう......めぐみん...」
「そんなことで起こさないでよー」
ダクネスとアクアが再び眠りにつく中、カズマだけはビキニに包まれた豊満なバストに目を奪われていた。
小柄で細身の体躯に不必要なまでに実った双つのふくらみ。三角形の赤い布地がそれぞれの乳房を覆っているがそのすべてを隠すには至らず、吸い込まれそうな深い谷間と前方へと大きく突出しているのがわかる横乳がこれ見よがしに露出し、床に座るカズマの視点からは水着と胴体の間の下乳も覗き見える。
バストを覆う乳肌は若さと弾力に富み、それゆえに重力にたっぷりと引かれながらも垂れることはなく、たとえ水着を取ってしまってもさして形は変わらないであろうことが窺えた。
(ひゃ、100センチ......メートル級の、おっぱい...!)
鮮烈なビキニ姿がまるで彼女の放つ爆裂魔法の如き衝撃を脳髄に与え二日酔いを一瞬で吹き飛ばしながらも、極度の興奮により思考を停止させ、意味のない変換を脳内で行わせる。
「100センチ到達を記念して今から爆裂魔法を撃ちに行こうと思ってるんです!大台に乗ったからか、力が湧いてくる感覚があるんですよねぇ♡今日はものすごいのを撃てそうです……って、やはりこの格好は派手過ぎたでしょうか...?」
唐突に晒された恵体に目を奪われたカズマはめぐみんから見ればほぼノーリアクションであったため不安になっていた。
「いや、そんなことない......似合ってると、思うぞ」
「むふぅ……♡やはり女冒険者といえばビキニアーマーですから一度は着てみたかったのです。奮発した甲斐がありました♡」
「ビキニアーマーって魔法使いも着るものなのか…?」
カズマに褒められためぐみんが満足げに椅子から降りた。ただそれだけのことで胸がゆさぶられ、そのふくらみの描く軌跡をつい目で追ってしまう。
豊満バストが軽く揺れ動きながらカズマに近づき、不意に降下した。
「ただ、私のサイズはお店になかったのでこれは特注品なんです。仕立て屋さんが言ってました。こんな大きなカップの水着は今までつくったことないって」
しゃがみ込んだめぐみんがニヤニヤとしながら続ける。
「……何カップになったか、気になります?」
揉みごたえのありそうな双乳が重力に引かれて谷間が長くなる。カズマの意識がその深い谷間へと引き込まれていく。
(この前はLカップって言ってたよな……あの時より確実にデカくなってるし……何カップあるんだ…?)
「ふふっ...♡正解は──」
(…………ゴクッ)
薄桜の唇が少年が心の底から知りたがっているアルファベット一文字を告げようと開かれた、
その時──
「大変ですぅッッ......!!」
息を切らしながら慌てて入ってきたのはゆんゆんだった。
「みなさん、大変......えっ、なんで水着!?っていうか、またおっぱい大きくなってる!」
「ふっ......ゆんゆん、私はまた新たなステージへと昇り詰めたのです!なんと──」
「そんなことより大変なんです!」
「うるさいわねぇ、今度はなんの騒ぎよ」
アクアとダクネスが迷惑そうに体を起こすと、ゆんゆんは大声で叫んだ。
「魔王軍の大軍が街に迫っているんですっ...!!」
緊急クエスト【魔王軍を撃退せよ!】
「おいおい、本当に来たのかよ…」
「これまでにない大軍勢なんです!このところなぜか冒険者が多く集まってきているので、すでに城門の守備は固めつつあるのですが…」
「ふむ、図らずもめぐみん人気が功を奏したというわけか」
ダクネスがひとり得心する。
「今、ウィズさんは街を離れているとのことですし、あの数を抑えられるとは到底思えません。近隣の街に応援を要請する[[rb:暇 > いとま]]もないですし…」
「くっくっく......狙う的が向こうから来てくれたということですか。これは好都合ですね」
片手で顔の右半分を覆いながら指の隙間に覗き見える紅い瞳を爛々と輝かせ、めぐみんが不敵な笑みを浮かべる。
「またいつもの発作が始まったわね」
「めぐみん、遊んでる場合じゃないぞ」
「ふっ......魔族がいくら集まったところで戯れにもなりません」
めぐみんは自分に酔っていた。理想像へと成長を遂げた自身の肉体と研鑽を積み続けた己の魔法で街を救える状況が彼女をかつてないほどの自己陶酔に陥らせていた。
「カズマ、私を城壁の真上へと誘うのです!」
「めぐみんの爆裂魔法でもあの大軍を相手にするのは無理よ!」
「私にお任せください。この巨乳...いえ、巨乳を超えし爆乳魔法使いが一撃で消し飛ばしてみせましょう!」
「まぁ、実際めぐみんに頼るしかないよな......よし、他のみんなは城門の防衛に向かってくれ。間違っても敵に突っ込んでいくなよ、巻き添えを食らうからな」
「はい!」
「了解した!」
「もう、めんどくさいわねぇ…」
三人が城門へと駆けていく。
「さぁ、私たちも早く向かいましょう!」
「おまえ、その格好で行くのか…?」
いつもの帽子、黒マント、杖、そして赤ビキニ。
街の存亡のかかった状況にはそぐわない、なんとも奇天烈な出で立ちだ。
「着替えている時間はありません。さぁ、早く!」
めぐみんに促されてカズマも駆け出した。
道中、赤いビキニに包まれた乳房がゆっさゆっさと暴れまわり、カズマはついそれを横目で眺めてしまう。
「カズマ、今は闘いに集中するのです!......あとでいくらでも見せてあげますから♡」
「お、おう」
弄ばれつつも隔壁内に入り、先に登り始めためぐみんに続いて長い階段を駆け上がっていく。
(あれ……?めぐみんのやつ、こんないいケツしてたっけ…?)
たなびくマントの下から覗き見える艶尻。豊満バストに目を奪われがちだがビキニに包まれた臀部もまた薬の影響で少しずつ成長しており、かつての小尻は程よく肉のついた雌尻となっていた。一段昇るたびにプリン、プリンッ♡とこちらを誘うように揺れ弾んでいる。
それでいてウエストは折れそうなほどに細い。貧相だった肢体は誰の目から見ても恵体と思えるまでに劇的な変化を遂げていた。
目の前で躍動する尻肉を夢中になって追いかけていると、いつの間にか城壁の真上へと到達していた。
「はあっ……はあっ……なんだよこれ......ヤバすぎるだろ、この数…」
土煙をあげて進行する大軍がすでに目と鼻の先にまで迫っている。
「爆裂魔法でも全部を倒すのはさすがに厳しいか……だがある程度削ることができれば…」
「フッ……この程度の数、私にかかれば造作もないことです」
めぐみんの自信に満ち溢れた表情は崩れない。
「いや、さすがに──」
「カズマはそこで私の勇姿を見ていてください!」
敵軍を見据えながら杖を振り上げ、詠唱を始めた。魔法陣が足元と杖の先に描かれ、魔力が杖に取り付けられた紅玉に収束していく。
『我が言の葉が紡ぐは地獄の業火を象りし赫灼の閃光。楚々として、しかれども峻烈に、叢雲を散らす爆炎が苛烈な日輪の如く輝きて無慈悲なる鉄槌を下す。無名の淵を狂奔する魔物共よ、我が豊艶なる乳房をその眼に灼きつけ血風の狼煙を上げて塵芥と化せ!祝・バスト100センチ到達記念!
エクスプロ────ジョンッッ!!』
杖から勢いよく巨大な光球が放たれると、肥大した乳房がビキニから零れ落ちそうなほど揺さぶられた。
直後、空に幾重にも描かれた魔法陣を上空から降下した光球が通過してそのまま大地を貫き、轟音とともに極太の火柱が立ち上る。それは瞬時に膨れ上がり、周囲にあるすべてのものを焼き尽くしてから減衰していった。
「────はうっ…」
魔力を使い果たしためぐみんが倒れ込む。天上を覆っていた暗雲は消し飛び、清々しい青空が広がっていた。
「どうなりましたか、カズマ」
「……敵は全部消えたよ。ついでに平原もな」
現れた巨大なクレーターがその威力の凄まじさを物語っている。
「めぐみん、おまえのおかげで街は救われたよ。まさか、本当にひとりで倒しちまうなんてな」
「だから言ったじゃないですか、私にかかればたやすいことだって」
抱え起こしたところで城壁の内外からめぐみんを讃える歓声が鳴り響いた。
「カズマ、聞こえますか?私を称賛する人々の声が...!」
「あぁ……街を救ったヒーローの凱旋といこうぜ」
いつものようにカズマがめぐみんを負ぶって立ち上がる。
「────うっ……!」
歩き出そうとしたところでカズマが低い声を漏らして立ち止まった。しかし、それはけっしてどこか体を痛めたからではなく、少年のサガゆえの健康的な反応だった。
「どうしたのですか?」
「な、なんでもない……でも、ちょっと待っててくれ...」
ビキニを着ているため普段よりもバストのやわらかさと温もりがよりダイレクトに伝わり、それがカズマを前屈みにさせたまま動けなくさせている。
それに気付いためぐみんが意地悪な笑みを浮かべながら弄りはじめた。
「早く行きましょうよカズマ〜。みんな私達のことを待ってくれていますよ...♡」
わざと背中に胸をこすりつけるようにして急かす。豊満すぎる乳房がたわんで、カズマの脳髄へと電流を走らせる。
「ね~~ぇ~~♡♡」
「ま、待て……暴れるな!」
カズマとしてはこのまま降りればみっともない姿を大衆に晒してしまうため滾りが収まるのを待つしかないのだが、弾む乳房がそれを許してくれない。
「ンフフ...♡そうだ、私の胸が何カップになったのかまだ伝えていませんでしたね♡実は...」
「いや、いい!教えてくれなくていいから!」
「……興味なくなっちゃいました?私の胸...」
「そういうことじゃ...」
「それなら教えてあげます……♡♡」
めぐみんがカズマの耳元に顔を近付けて囁いた。
「─────Oカップです♡♡♡」
(おっ、おうっ、Oカップッ……?!)
その衝撃はさらなる興奮を呼び起こして少年の姿勢をさらに傾けさせる。
鳴りやまないめぐみんコールの中、ふたりはしばらく城壁の上に佇むことになった。
後日、街を救った英雄を讃えるために建立されたビキニ姿の自身の石像を見上げながらめぐみんは述懐する。
あの頃はよかった、と......
魔族の襲来以降、めぐみんはアクセルの街の住民からもてはやされることとなり、とくに彼女が大食漢であることを知る食堂や料理店の主は見かける度に声を掛けて招き入れ、料理を振る舞うようになっていた。彼女の大食いっぷりを一目見ようと多くのギャラリーが集まるため、それは店側にとっても利のあることであった。
めぐみんが満足気に大きく腹を膨らませてのしのしと歩く姿を多くの者が目撃するようになったが、それでも薬の効果で太ることは一切なく、胸と尻だけが肥大の一途を辿っていた。
その成長速度は食べる量が増えるに従って加速度的に増加していき、とうとうウィズのバストサイズを超えてもなお勢いが衰えることはなかった。
「よいっ、しょっ...!」
日課である魔法詠唱を終えてめぐみんが倒れ込む。いつもならカズマに背負われて屋敷へと戻るはずが、その日は様子が違っていた。貨物を運搬する荷車に寝かせられ、車輪の回る音が荒野に響いている。
「………カズマ、これはどういうことですか?」
「どうって?」
「なんでおんぶではなく、私をモノのように運ぶのです!地面がガタガタしていて乗り心地が最悪なのですがっ!?」
めぐみんが訴えるとカズマはすぐさま振り返って怒鳴っていた。
「おまえのバカ乳が重すぎんだよっ…!!」
少年を魅了していたふくらみは爆食の果てに120センチWカップの爆乳を越えた超乳となり、おんぶするとまるで砂袋を二つ背負っているかのような負荷がかかるようになっていた。
いつしか恍惚の時間は苦行となり、やむを得ずめぐみんを荷車で運搬するに至ったのだった。
「なんてこと言うんですかっ!」
「モノには限度ってものがあるだろ!」
「………むぅ」
実際のところ、めぐみん自身も大きくなりすぎた胸を持て余しており、視界を遮られることで階段を踏み外す、バランスを崩して転倒する、胸をぶつけてモノを倒すなどの弊害が常態化していた。
(たしかに……もう薬を飲むのはやめた方がいいですね...)
ようやく決心するも事は容易には進まなかった。
旺盛になった食欲が一気に収まるわけもなく、むしろ薬の継続使用による累積効果で爆発的に増大し、ダメだとわかっていても食べずにはいられない。そして、食べてしまった後は太るのを恐れて薬を飲むという悪循環。
バストはめぐみんの意に反してぐんぐんと膨張し続け、あれだけ楽しみにしていたランジェリーショップでの採寸結果に恐怖を覚えるようになっていた。
このままでは胸が重くなりすぎて身動きが取れなくなってしまうのではないか……そんな予感が頭をかすめ、めぐみんは久しぶりにウィズの魔道具ショップへ向かい、相談に乗ってもらうことにした。
「こんにちは....」
「あら、めぐみんさん……って、どうしたんですか、その胸!?」
ローブに包まれた乳塊は腰のベルトの上に乗ってしまうほどの大きさになっていた。
「どうしたって……このお店で買った薬の効果が出たから……いえ、どうやら出過ぎてしまったようですね」
「あぁ......めぐみんさん、すいません。私、あの薬の副作用を伝えそびれていまして...」
めぐみんは服用により空腹感が生じ、それが日を追うごとに増大していくことと、効果が抜け切るのに時間がかかるというデメリットがあることをようやく知った。
「ええっ...!?薬の効果ってどれくらいで切れるんですか?」
「少なくとも一ヶ月はかかってしまうと思います」
「一ヶ月......そうですか...」
「本当にごめんなさい...」
「いえ……説明を最後まで聞かずに帰った私も悪いので...」
「効果が切れるまでは耐えがたい飢餓感に襲われると思いますが、絶対に暴食はしないで下さいね」
「……はい、がんばります」
帰宅しためぐみんは頭を抱えていた。
とりあえず一ヶ月間我慢をすれば食への衝動は収まるかもしれないが、その間、食べ物からの誘惑にまったく勝てる気がしなかった。
結局、ひとりで解決できるものではないという考えに至り、乳房が急成長した経緯をカズマ達に打ち明けることにした。
「魔法の痩せ薬の副作用で胸の成長と食欲が止まらなくなった?!」
「なんと……成長期ではなかったのか」
「そんなことだろうと思ったのよねー」
「ううっ…」
真相を知ったカズマ達が呆れ果てる中、めぐみんはソファに座って赤面しながら俯いている。
「それで、薬の効果が切れるまで俺達にサポートしてほしいと」
「……はい」
「しょうがねぇなぁ……まぁ、これ以上成長されたら荷車でも運ぶのたいへんになるからな。食事の管理は俺が徹底するとして……アクア、おまえの力で副作用を浄化できないのか?」
「無理ね。薬が抜けないことにはどうにもならないわ」
「安心しろ、めぐみん。私に良案があるぞ!」
ダクネスが立ち上がって力説を始める。
「つまるところ胸は脂肪だ。つまり、勝手に大きくなってしまうというなら、それ以上に運動して痩せればいいんだ!早速、明日から私といっしょにトレーニングをするぞ!」
「ダクネスと同じメニューをこなすのですか…?そんなの無理ですよ…!」
元々、運動するのがいやで薬に頼ることになっためぐみんが露骨に拒否感を示す。
「とりあえず薬の効果が切れるまで頑張ってみろよ。じゃないと、この家のものが全て壊されかねないからな」
今朝、不注意により胸で花瓶を倒して割ってしまい、先刻もテーブルの上に置いてあったシュワシュワのビンをなぎ倒したばかりだった。
「うぅ……仕方ないですね……よろしくお願いします…」
翌日、早朝──
「おーい、走りに行くんだろ。まだ寝てるのか?」
めぐみんが時間になっても現れないため、カズマは部屋の前まで様子を見に来ていた。いくらノックしても返事がないため、仕方なくドアノブに手を掛ける。
「めぐみーん、開けるぞー…」
瞬間、目に飛び込んできたのは横向きに寝ているめぐみんの誰よりも深い胸の谷間だった。ボタンをすべて留めるのを諦めたのか、盛大に乳肉が溢れている。
(でっっっかぁっ……!)
思わず瞠目していると乳塊がもぞもぞと動き始めたため、無防備な少女の乳房はさらに食い入るような視線を浴びることとなった。
やがて、谷間から黒い猫耳のついた小さな頭が出てきたかと思うとそのまま這い出して来て、カズマの足元へと駆け寄ってくる。
「なんだ、ちょむすけか……おまえの寝床になってるのか、あのデカ乳は」
めぐみんの使い魔の頭を撫でる。
乳肉の狭間でたゆたうちょむすけを想像すると、少し羨ましく思えた。
「う……ん……あれ、カズマ……何をしているのですか?ひとの部屋で…」
「お前がランニング付き合えって言ったのに出てこないから起こしに来たんだろ。ダクネスも待ってんだから早く支度しろよ」
「えー……まだ外、暗いじゃないですか……絶対寒いですし……やっぱり、明日から…」
「別に俺はそれでも構わないんだけどさ、そのかわり運動しないなら今日はメシ抜きになるぞ」
「それは嫌ですっ…!」
めぐみんが布団をはねのけて上半身を起こした。
「だったらさっさと顔洗って着替えろ。外で待ってるからな。二度寝するなよ」
釘を刺してからカズマは部屋を出ていった。
「くっ、ご飯を人質に取るとは……相変わらずのゲスっぷりですね。ですが、痩せて胸を小さくしないと着れる服がなくなってしまいますし…」
めぐみんは重い身体を起こし、ほつれかけたパジャマのボタンをはずして脱ぐと、一見するとワンピースにも見えるかなりダボダボの長袖シャツとスパッツに着替えて二人の元へと向かった。
「はぁっ…!はぁっ……!もうっ、だめっ……だめですっ……!」
「めぐみんどうしたー、まだ半分も来てないぞー」
朝日によって石畳に写し出される乳房の巨影。早朝のアクセルの街にダクネスの叱咤激励が飛ぶ。
「だって、はぁっ……胸がっ、はぁっ……重すぎて……」
軽く走るだけでもだぷん、だぷんっ♡と超乳が激震し、すれ違う人々の衆目を浴びている。カズマも伴走しながら揺れ弾むふくらみをチラチラと盗み見していた。
「おまえレベル高いんだから俺より体力あるだろ?へばるの早すぎだろ」
「こんなもの、抱えてたらっ、はぁっ……無理っ、はあっ…!」
体力の限界を迎えて倒れ込むめぐみん。四つん這いとなったことで巨大な乳房が地面に着きそうなほどずっしりと垂れ下がり、巨尻はスパッツをパンパンに張り詰めさせている。
「仕方ない。もう少し行ったら休めるところがあるから、そこで休憩するとしよう」
「はぁっ……はぁっ……わかり、ました……カズマ、おんぶお願いします」
「運動しに来たんだろ、おまえ…」
途中で休憩を挟みながらも街の外周を走り終え、屋敷に戻ってきためぐみんに待っていたのは筋力トレーニングだった。
「くっ……くふっ……!だめっ……全然上がらないっ…!」
カズマに足を押さえてもらい腹筋を鍛えようとするが、乳房が重すぎて上半身を起こすことができず、プルプルと震えている。
「ふむ……それなら腕立て伏せをやってみてくれ」
「おっ、これは楽でいいですね♡」
乳房の重量で腕に高負荷がかかると思われたが、乳房が身体と床の間に挟まることで逆に負荷が軽減されている。
「私、これ得意みたいです♡」
「なるほど、これはメニューからはずそう」
「なんでですかっ…!」
続けてダクネスに指示されたのはスクワット。頭の後ろに手を組んで巨尻を後ろに突き出すようにしてかがみ込みこんでは立ち上がる動作を繰り返す。
だが、天然のウェイトとなった乳房が太ももに負荷を掛けることとなり、すぐに膝が震え始めた。
「うぐっ……、くっ……ふわぁ…!」
立ち上がることができずに尻もちをつくと、乳房がお互いに弾けあって大きく揺さぶられ、時間をおいて静止した。
「はぁっ、はぁっ……ダクネス、私おなかが空いてしまって……もう、動けません…」
「よーし、今日は様子見だしこんなものでいいだろう。明日からは私の考えたメニューをちゃんとこなしてもらうぞ。そういえば、さっきカズマが朝食の準備に行ったからそろそろ…」
「本当ですか……!?」
疲弊していためぐみんはすくっと立ち上がるとダイニングへ駆けていった。
「なんですか?これは…」
「朝食だが?」
めぐみんの前には山盛りのキャベツが置かれている。
「こんなのじゃおなかいっぱいになりませんよ!肉っ、お肉をください!」
「そんなもん食ったらまた胸がでかくなるだろうが。これからは野菜中心の食生活にするからな。それに爆食いしたら今朝の運動がまったくの無駄になるぞ」
「うぅ……でも…」
「なにも一生キャベツで過ごせなんて言ってないだろ?薬の効果が完全に抜けたらおまえの好きなもの食わせてやるよ」
「本当ですか…?」
「あぁ、約束する」
「むぅ……それなら、頑張ってみます…」
その日からめぐみんの地獄の一ヶ月が始まった。
ジャイアントトードに追われる早朝ランニング、ダクネス主導のやたらと実戦的な筋力トレーニング、日中にはクエスト、味気ない野菜中心の食生活…
気の狂いそうな空腹に夜も眠れず、買い食いしようとしてカズマに止められることはしばしばあった。
いつしか瞳に映る世界は灰色となり、笑顔も消えた。それでも耐えたのは薬が抜けたあとに食べられる御馳走のためだった。
気の遠くなるような減量生活。
だが、着実に苦行の日々は過ぎていった。
ダイエット開始、一ヶ月後
ランジェリーショップの試着室…
「えーと……130センチ、ですねー」
「な゛っ………」
バストを採寸した店員にサイズを告げられ、めぐみんが絶句する。
あれほど苦労したにもかかわらず、乳房は小さくなるどころか10センチも大きくなっていた。
そのカップ数は「Z」
規格されている最大サイズに十四歳の少女が到達してしまったのだ。
超大な乳房は試着室内の鏡から大幅にはみ出していて、その底辺はへそのラインを越えている。乳輪は手のひらほどに肥大し、その中央には小指の先端くらいの乳首が鎮座していた。
上半身はほとんどが胸。尻肉も異様なまでに盛り上がり、めぐみんが理想像と思える範疇を大幅に超過してしまっている。
「今回も下着を新調されますか?サイズ的にかなり大きいので、製作に二週間ほど掛かってしまうのですが…?」
「はい……お願いします…」
ほとんど放心状態のまま返事をして店を出た。
胸が肥大しているのは気付いていたが、ここまで大きくなっているとは思っていなかった。
いつもの赤いローブは胸部分がキツくなり、今は男物の5XLの白シャツを着ているのだが、その超大な乳袋によってさながら妊婦のような様相となっている。
乳房の肥大はダイエットの失敗を意味し、このことをカズマ達に報告すれば期間の延長とさらに過酷な苦行を課せられるのは容易に想像できた。
(一ヶ月我慢すれば薬が抜けてくるって言ってたのに……全然ダメじゃないですかっ……!)
禁欲症状に苦しみ続けためぐみんの内に、爆裂魔法のように怒りの炎が燃え上がる。
「ちょっと、どうなってるんですか!全然、薬の副作用が収まらないんですがっ!?」
その足でウィズの元に怒鳴り込んでいた。
「あぁ、めぐみんさん……ダイエットに励んでいるとはカズマさんから聞いていたのですが、たしかにまた胸が大きくなっていますね…」
憐憫の眼差しでめぐみんの胸を見つめながら、顎に指を当てて考え込む。
「……もしかしたら薬を長期で服用したことによって、めぐみんさんの体質そのものが変化してしまったのかもしれませんね」
「それって、つまり──」
「まだまだ胸は大きくなると思います…」
「そんな……今つけてるブラだってもうキツイのに……これ以上、大きくなったら…」
途方に暮れて大きく肩を落とすめぐみん。
瞬間、限界を迎えていたブラのホックが壊れ、支えを失った乳房が落下した衝撃でシャツのボタンが勢いよく弾け飛び、目の前に置かれていた壺を貫通して粉々に砕いていた。
めぐみんの二つ名が爆乳アークウィザードから超乳クラッシャーへと変わるのは、そう遠くない日のことであった。