※この作品はR-18です。

君が無能くん?魔剣士学園に入学したのに『スキル無し』?ねぇ今どんな気持ち?努力したって報われないのに希望とかあるの?普通の青春を送りたい?あはっ! 無能には無理に決まってるじゃん   作:鳥稲のね

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第38話

僕のクラスには、七剣姫のうちの三人がいる。

 

 

―――炎の王女 モモア・フレイム・アルトドルフ

 

―――雷の皇女 リア・ヴォルデンベルク

 

―――大地の公女 ユノア・グランツバッハ

 

 

かつては、彼女たちも僕のことを「無能」と馬鹿にしていた。

 

魔法もスキルも持たない、剣の才能もない、戦う力すら持たない。

 

そんな僕のことを「そこにいても意味のない存在」 であるかのように扱った。

 

 

……だが、今は違う。

 

 

僕が一度、彼女たちのスキルを奪い、無能になる恐怖を味あわせた後に、忠誠を誓うことを条件にスキルを返した。

 

 

今や、彼女たちは僕のモノだ。

 

 

 

ある日の放課後。

 

 

「ねえ、アルト。ちょっといい?」

 

 

モモアが話しかけてきた。

 

その後ろには、リアとユノアもいる。

 

 

「いいけど、何?」

 

 

『ついてきて』 というジェスチャーをするモモア。

 

彼女に続き、リアとユノアも黙って歩き出す。

 

三人とも、今日はあまりしゃべらないなと思っていた。

 

 

……何かあったのだろうか。

 

ケンカでもしているのかな……なんて思っていたんだけど。

 

 

 

僕たちは校舎から離れ、人気のない場所に差し掛かった。

 

その瞬間……。

 

 

「んっ……♡」

 

 

モモアが、突然僕に抱き着き、唇を重ねた。

 

 

「……っ」

 

 

驚く間もなく、続いてリアが僕の唇を奪う。

 

モモアは少し恥ずかしそうにしていたが、リアは表情ひとつ変えない。

 

無言で、淡々としたキスをする。

 

 

「……あ、アルト様♡」

 

 

そしてユノアまでも。

 

ユノア……一番口付けしている時間が長い。

 

舌を絡めるような深いキスをしながら、僕の服を軽く引っ張るような仕草を見せる。

 

 

三人の剣姫たちが、次々と僕にキスをしてきた。

 

 

何なんだ、一体。

 

いつも大体は僕が無理やり僕がさせるような流れじゃないと、キスなんてしてこなかったのに。

 

驚いていると、三人の表情がどこか不安げなのに気づいた。

 

 

「実は……私たち、この後、先輩の剣姫から剣術の訓練を受けることになったの」

 

 

モモアが重い口を開く。

 

 

「先輩の剣姫……?」

 

「二年生の……光の神姫 レティシア・ルーメンシュタイン です。」

 

 

リアが、険しい顔で名前を告げた。

 

 

―――レティシア・ルーメンシュタイン。

 

 

学園最強の剣士。

 

七剣姫はそれぞれ七属性の最高峰であるのだが、魔物討伐戦での活躍度は属性相性によって左右される。

 

しかし、純粋な剣技のみで比べるなら、彼女が間違いなく最強と称される存在。

 

 

「……しごかれるの?」

 

「間違いなく……そうですね」

 

 

ユノアが肩をすくめる。

 

レティシア。

 

彼女もまた、僕を馬鹿にしていた者の一人。

 

そう……彼女も屈服させなければならない。

 

 

「……僕も見ておかないと。ついていってもいい?」

 

「そう言うと思ったの」

 

 

モモアが少し安心したように微笑む。

 

 

そして、僕たちは剣姫専用の訓練場へと向かった。

 

 

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