君が無能くん?魔剣士学園に入学したのに『スキル無し』?ねぇ今どんな気持ち?努力したって報われないのに希望とかあるの?普通の青春を送りたい?あはっ! 無能には無理に決まってるじゃん 作:鳥稲のね
そっと、彼女の頬に触れる。
指先が肌に触れた瞬間、レティシアの肩がわずかに震えた。
「……っ。」
微かに息をのむ音が聞こえる。
その反応が、妙に可愛らしく思えた。
「レティシア。」
僕は、もう一度彼女の名を呼ぶ。
ゆっくりと、確かめるように。
そして……
彼女の唇に、そっと、キスをした。
「……んっ。」
唇が触れる瞬間、レティシアの体がぴくりと強張る。
銀の鎧に包まれた彼女は、戦場ではどんな敵にも屈しない強さを誇っていた。
それなのに、今はまるで力を失ったかのように、小さく身じろぎするだけだった。
スキルは元に戻っている。
本気で嫌なら、僕のことを突き飛ばすこともできる。
だけど、それをしない。
騎士の誓いは絶対だからなのか。
それとも、僕を受け入れたい気持ちが、少しでもあるのか。
彼女は目を閉じ、わずかに身を震わせる。
「……っ。」
唇が触れた瞬間、彼女の顔がみるみる赤く染まっていく。
あの堂々とした姿はどこへやら。
目を伏せ、頬を染め、言葉を失っている。
普段の冷静な彼女とは、あまりに違う姿。
あの誇り高き剣姫が、こんな表情を見せるなんて──
僕は、またひとつ、彼女の新しい一面を知った気がした。
唇を離すと、レティシアはそっと目を開けた。
彼女の瞳が、僕を見つめる。
そこには、かつてのような誇り高き騎士の表情はない。
代わりにあったのは、ほんのりと潤んだ瞳と、微かに開かれた唇。
彼女の顔が、さらに赤くなる。
「……。」
小さく息を吐き出しながら、彼女は目をそらす。
その仕草が、どこか可愛らしかった。
「レティシア。」
僕は、彼女の肩にそっと手を置いた。
「……っ。」
レティシアの体がわずかに震える。
彼女は、もう戦場の英雄ではない。
剣姫としての威厳を纏うこともできない。
ただの、一人の少女だった。
僕だけが知る、彼女の姿。
……彼女は、僕のものだ。
誇り高き光の神姫、レティシア・ルーメンシュタイン。
かつて憧れの存在だった彼女は、今や僕の手の中にいる。
そして、僕のためだけに赤くなっている。
それが、たまらなく愛おしかった。
僕はもう一度、彼女の唇を奪った。
「……っ」
レティシアの体が、また震える。
彼女は抵抗しない。
多少の戸惑いを滲ませながらも、されるがままになっていた。
それが、何よりも愛おしい。本当に愛おしい。
銀の鎧に包まれた彼女は、戦場ではどんな敵にもひるまず、剣を振るう。
誇り高く、気高く、どんな状況でも冷静沈着でいる彼女。
今、この部屋では、ただ僕の腕の中で震えている。
「ん……っ」
唇が触れるたび、彼女の息遣いが変わる。
かすかな吐息が漏れ、唇がかすかに開く。
僕は、迷わずもう一度、彼女にキスをした。
「……っ」
レティシアは目を閉じ、受け入れる。
わずかに身をよじらせるが、拒むわけではない。
むしろ、戸惑いながらも、応じようとしているようにすら見えた。
「レティシア……」
彼女の名を呼びながら、何度も唇を重ねる。
最初は軽く、触れるだけのキスだった。
けれど、次第に深く、長くなっていく。
「ん……アルト殿……」
彼女の声が、僕の唇に触れたまま震える。
「……もう、離さないよ。」
その言葉に、彼女は目を伏せたまま、小さく頷いた。
僕は、さらに強く、彼女を抱きしめた。
そして、何度も何度も、彼女にキスをした。
止めることなんて、できるはずがなかった。
僕はレティシアを抱きしめた。
彼女のぬくもりを感じたい。
けれど……。
「……やっぱり、鎧が固い。」
無骨な金属の感触が、僕の腕を阻む。
彼女の体温も、その柔らかさも、すべて鎧の奥に隠されている。
このままじゃダメだ。
僕は視線を横に向けた。
「メルキア」
「はい、なんでしょう?」
メイド服姿のメルキアが、すぐに応じる。
彼女はずっと、部屋の隅で気配を消していた。
「やっぱり、レティシアの鎧を脱がせてくれない?」
「かしこまりました。」
メルキアは微笑んだ。
それはどこか、愉快そうな笑みだった。
「……っ」
レティシアの肩が、わずかに強ばった。
鎧を脱がされるのに抵抗があるのか……。
それとも、メルキアに脱がされるのに抵抗があるのか……。
「では、失礼いたします。」
メルキアは、手際よく鎧の留め具に手をかける。
金属が擦れる音が、部屋の中に響く。
うちのメイドは器用に鎧の各部を外していく。
まずは肩の装甲。
次に、胸当て。
そして、腕の部分のプレート。
金属が擦れる音が、部屋の中に響く。
それと同時にレティシアの体躯が、徐々に露わになっていく。
鎧に隠されていた彼女のしなやかな体。
戦いに鍛えられながらも、女性らしいしなやかさを失わない肢体。
そして、軽装の下に隠された白い肌。
僕は、ごくりと唾を飲み込んだ。
「アルト殿……あまり、じろじろ見るな。」
レティシアが、照れ臭そうにそっぽを向く。
「……ごめん。でも、見てしまうよ。こんな機会、滅多にないし。」
それでも、彼女は何も言わずに鎧を脱がされ続ける。
そして、全ての装備が外された。
「……」
そして、僕は……
「……綺麗だよ、レティシア。」
素直な言葉を、口にした。