原作:呪術廻戦
タグ:R-18 ガールズラブ 残酷な描写 クロスオーバー 呪術廻戦 禪院真希 乙骨憂太 ゆたまき 鬼神童子ZENKI 役小明 百合 戦闘 リョナ ヒロピン バトル 必殺技 領域展開 特級呪霊 まきゆた セックス
疑問点:「禪院家ってあっさり結婚できる家だったっけ?乙骨くんの家系って五条先生が言っているだけだよね?」
別漫画・鬼神童子ZENKIの権力ある呪術師の家柄、役家の役小明を介入させました。
設定:真希と憂太は完結2年後・20歳、小明は19歳。
真希と小明を百合関係にしました(何で?)オリジナル特級呪霊入れました。何かキン肉マンの超人みたいになりました。ヒロピンシーン入れました。ZENKIの原作の再現なので耐えられるよね?やられてるの人外だけ?耐えられるよね2人とも?
真希と憂太を強化しました。このくらい強くなって貰わねば困ります。小明も当然強化。
真希と小明の絡みシーン、真希と憂太の絡みシーンはここまでなら全年齢で問題ないであろう展開まで。大丈夫だよね?
終盤乙骨くんに私の個人的解釈を語らせます。歪んでますが。ゆたまきが見たい方、終盤まですっ飛ばしても結構です。歪んでますが。
まぁ自己解釈なのでご勘弁ください。
私の家は奈良県にあります。古い大きな屋敷です。
名字は役といいます。「えんの」と読みます。古い家柄です。
呪術の家系です。安倍晴明がいちばん有名ですね。私の祖先、役小角はそれよりも古い呪術師になります。
権力?当然ありますよ。京都でいう呪術界御三家と同等ですね。まぁ今、私の家の権力関係の中心は、私の祖母なのですが。
そう、京都と奈良は隣接しているけど、ほとんど違う関係です。仏教で言えば違う宗派です。わかりやすく言えば、奈良の呪術関係の人は京都の呪術をほとんど使えません。逆もしかり。当然疎遠です。ただし影響力はあります。
今、京都の呪術の方が有名ですよね。だから私の術を紹介します。技名称略。
呪力による光弾、呪力によるバリア、呪力による体力・傷の回復、地面から武器を錬成、凍結波動、飛行、その他解呪。少ないでしょう?2年以上前はもっと少なかったんですよ。これらは私の式神であった前鬼と後鬼から受け継いだ技です。彼らは自分の意思で封印されました。だから私が彼らの分まで戦わないといけない。そのために私は彼らの技を習得しました。京都の呪術はかなり複雑ですよね。私には分かりません。でも、バリアや回復技は京都の誰にも負けないですよ。彼らは自己回復が限界で。例外もいますが。私達は他の重傷者も治せる。京都が剣なら奈良は盾です。そう割り切っています。
そんな私の所にいるのが禪院真希さんです。1年以上前、呪霊を祓った時に偶然遭遇したのがきっかけです。それ以来、私の家にいます。・・・はい、住んでいます。
今日も一緒にお風呂に入っています。私の家、旅館みたいにお風呂が広いので。
私は身体を洗っていました。真希さんも身体を洗っていました。
・・・真希さんが私の腰回りを触ってきました。
・・・私の胸を揉み始めました。
「・・・寂しくなりましたか。」
「うん。」
「構いませんよ。」
真希さんは私を押し倒しました。私は抵抗しませんでした。
真希さんと私は唇を重ねました。舌を入れ合いました。
私の胸を揉みました。
今度は真希さんが私の下になりました。
「胸を揉んで。」
真希さんの胸を揉みました。
「新しくできた傷は、ここと、ここと、ここ。祓って。」
私は指示された傷を犬のように舐めました。
これは風呂場でも寝室でも私の家ではどこでも真希さんに求められたら私は応じました。
それが私達の関係です。
抜き身の刃。
初めて真希さんを見たときの印象がそれでした。
飾り気のない短髪、機能美だけの衣服、全身傷だらけ、火傷だらけで。鞘の無い剣を持って。
私はその事に問うつもりはありませんでした。・・・私には背負えそうもなかったので。
ただ自己紹介だけしました。
「役・・・。奈良の名門が何でこんな所にいるんだ?」
「修行中ですので。」
「お気楽だな。」
「・・・あなたの名前を聞いていいですか。」
「・・・禪院真希。」
「禪院家は絶えたと聞いています。」
「私がみんな殺した。」
流石に心臓の鼓動が高鳴りました。
「禪院さん。」
「名字で呼ぶな。・・・腹が立つから。」
「真希さん。・・・なんで戦われているのですか?」
「楽しいから。ストレス解消。・・・後、今の私は五条と加茂の犬だから。」
「・・・辛くありませんか?」
「お前に何が出来るんだ?」
「・・・あなたを飼えます。五条家や加茂家の犬になるよりかは遙かにマシでしょう。」
真希さんは一瞬呆けた顔をしました。
「・・・ふふふ、そうしたら私は京都の裏切り者だな。」
「裏切れるのは人間ですよ。犬より偉くなりましたよ。いいと思いませんか?」
「ガキの癖に口が回る・・・。」
「伊達に18年以上生きていませんから。」
「本当にガキじゃねぇか。」
「真希さんはおいくつですか?」
「19。」
「ガキじゃないですか。」
2人で笑いました。
「良いよ。飼われてやる。報酬は五条加茂の3倍。」
「構いませんよ。」
「額聞いてから言えよ。」
どんな額でも構いませんでした。私は真希さんを飼う・・・いえ、役家に所属させることを決めていました。そうしないと彼女は遠からず死ぬだろう。そんな雰囲気を出していたので。
役家ではみんなが真希さんを歓迎しました。当然です。私の家なので。
真希さんは戸惑っていましたね。家族・・・。そういった当たり前のものすら彼女には縁が無かったと聞きました。妹さんと争っていたと聞きました。しかし、妹さんの最後は自らを犠牲にして真希さんを助けたと聞きました。私は真希さんをどうするべきか考えました。最初は何もさせませんでした。私は自分の修行。真希さんも自分の修行。術が異なる・・・。というか彼女は呪力がなかったので、まるで共通点がありませんでした。真希さんは、私の家に来た呪われた人の呪いを祓う私の傍らに立っていました。まるで用心棒のように。私が呪霊等を祓いに行く際は絶対に真希さんを連れて行きませんでした。家族に見張らせました。戦いから離れる。それが真希さんの幸せに繋がるものだと思い込んでいたので。
「お前は私を殺す気か。」
いきなり真希さんに言われました。戸惑いました。彼女は戦いを欲していました。それが彼女の全てでした。それを奪ったら彼女に何も残らない・・・。私は前鬼を思い出しました。あいつも闘争が全てでした。私は彼女に呪霊等の祓いを任せました。
「その代わり絶対に傷つかないでください。約束です。」
彼女は初日から約束を破りました。
「わざと傷つきましたね。・・・何故ですか。」
「痛みがないと生きた心地がしないから。」
「・・・どうすれば止めてもらえますか。」
彼女は服をめくりあげました。上半身の裸を見せました。
「傷を舐めろ。そうしたら止めてやる。」
私は彼女の足下に正座をして躊躇無く彼女の傷を舐めました。意地でした。
数カ所全ての傷を舐め終わりました。その後、彼女の顔を見ました。彼女は私の顎をあげて、私の唇を奪いました。お互いに意地を張っていたんでしょうね。
私に男性経験はありません。唇を奪われたことはこれが人生初です。
でも、構いませんでした。彼女を救えるならどうされても平気な気がしました。私は人を助けるのが当たり前の家に生まれました。自己犠牲が当たり前の家に生まれました。私の家も異常なのかも知れませんね。
彼女は次も傷ついて帰りました。私は傷口を舐めました。唇を奪われました。
その次も。その次も。その次も。その次も。その次も。その次も。
彼女は私を押し倒して胸を揉むようになりました。私は服を着たままで。抵抗しませんでした。彼女は私の服を脱がすようになりました。抵抗しませんでした。彼女も服を脱ぎました。上半身裸で抱き合いました。次第に彼女は私を全裸にするようになりました。私は抵抗しませんでした。彼女も全裸になりました。互いに抱き合いました。
そんなことを続けて数ヶ月たって、彼女が
「お前の唇を初めて奪ったときがあるだろ?あれ、私の初キスなんだ。」
「私もですよ。」
互いに笑いました。その後抱き合いました。唇を重ねました。
ある日、奈良の街を彼女と買い物に行きました。
私は呪術師の服で。
「お前、私服着ないの?」
真希さんに言われました。
「私に服装センスがないの知っているでしょう?」
真希さんは袖なしの体型が分かるような黒服と黒ズボンで。ギターケースを持って。この中に彼女が使用している刀が入っています。
「他に服はないんですか?」
私は言いました。
「着るもの考えるの面倒くさい。」
「人のこと言えないじゃないですか。」
「黙れ、ガキ。」
「年齢差1歳だけです。」
「それでもガキだ。年上を敬え。」
「敬えるような生活をしてから言ってください。」
それからは他愛ない話をしました。一緒に見たテレビの感想。一緒に見た漫画の感想。数ヶ月前では考えられなかったですよ、彼女とこんな話をするのは。
奈良の街は小さくて、すぐに一巡りしてしまう大きさで。
(もう買い物も終わりか・・・。)
正直切なく感じていました。
「くるくる。」
とてつもない殺気を感じました。普段相手にしている呪霊とは桁違いの。
建物の影から魚の怪物が数多く出てきました。
「あれは!」
真希さんには見覚えがあるようでした。
しかし、考えてるのは一瞬だけですぐ戦闘態勢に入りました。
真希さんは黒いグローブを嵌めて刀を出して、私は地中から剣を創り出して。
魚の怪物は数十匹。街の人を襲おうとしていました。私はバリアで守りました。真希さんが斬り捨てました。数十匹は5分くらいで全て倒しました。怪我人はいないようでした。
「くるくるくるくるくる。・・・君ら何?呪術師?巫女さん?古い言葉で言うと舞姫?」
殺気が近づいていました。近くの3階建てビルの屋上に座っていました。全身が黒い人型で、歯車を全身いたる所に着けていて、いえあれは身体の一部でしょう。そして常に顔を時計回りに回していました。明らかに人ではない存在。
「小明、気をつけろ。・・・おそらく特級呪霊だ。」
「くるくるくる。そうか俺は特級か。・・・生まれたばかりで分からなかったんだ。ありがとう。」
「何故陀艮の技を使える。」
「陀艮?・・・あー、君の記憶から再現した。自己紹介するよ。俺の名は曲歯(まがりば)。人の人生は同じ事の繰り返しで退屈だろう?毎日起きて食べて学校や仕事に行き帰って食べて寝て起きて。繰り返し繰り返し。くるくる。動物も同じ。起きて食べて寝て起きて。繰り返し繰り返し。くるくる。その退屈は、嫌悪に変わり、憎悪に変わり、恐れになった・・・。それから生まれたのが俺。」
「くるくる五月蠅いのは何だ。」
「俺の笑い方。」
「そうか、分かった。・・・死ね。」
次の瞬間、真希さんは曲歯の頭を掴んで飛び去っていきました。私は慌てて飛んで後を追いかけました。
「紹介するよ、私の連れ、乙骨憂太。」
真希さんは乙骨さんを、友人でも彼氏でもなく連れと表現しました。
・・・正直な感想を言って良いですか?死んだ魚の目をしていると思いました。全身気怠げで。虚ろな雰囲気で。でも呪力は凄まじい。歪な存在。
私の乙骨憂太という人の第一印象がそれでした。
真希さんを私の家に住まわせた当初から、彼女は乙骨さんに電話をしていました。メールをしていました。その時だけ、彼女は笑みを浮かべていました。大切な人なんだなぁと思いました。素敵な人なんだろうなぁと思いました。
それが、これでした。私は不躾に聞きました。
「初めまして、役小明と申します。・・・あなたは真希さんの何ですか?」
「何だろうなぁ・・・。友人なのかなぁ。うーん。」
私は乙骨さんの両頬をつねりました。
「はっきりしなさい!男でしょう!何なんですか、その態度!」
「いひゃい!いひゃい!はなひて!」
「小明。やめろ。」
「真希さん!何ですかコイツ!真希さんが自分を犬とか蔑んでるときも側にいないで!何なんですかコイツ!」
「憂太は世界中飛び回って呪霊と戦っているんだよ・・・。一緒にいられないのは仕方ない。・・・寂しいけれど、仕方ない。」
「はぁ?・・・悪いですけど、コイツでは真希さんを幸せに出来ない。もっと素敵な男性がいるはずです。」
「憂太の代わりはいない。」
その時の真希さんの表情は真剣でした。
私は納得しなくて、その場を離れました。その後1時間もしないで乙骨さんが帰ったのを聞きました。
その夜、真希さんは裸になって私の布団に潜り込んできました。
「小明・・・憂太の代わりになれる?」
「・・・なれますよ。」
私は真希さんの唇を奪いました。胸を揉みました。身体を重ねました。
「ごめん・・・。小明では憂太の代わりになれない。」
真希さんはそう言って私の部屋から出て行きました。私は嫉妬心で、悔しくて、その日は眠れませんでした。
その日から、真希さんは時々私の身体を抱きに来ました。寂しかったんでしょうね。私は乙骨さんの代用品。それで構わないと思っていました。
「くるくるくる。君、呪力無いよね?呪霊掴んで平気なの?」
「そのためのグローブだ。術式が組み込んである。呪霊を殴れる。掴める。こうやって人里離れた場所に連れて行ける。」
真希さんは曲歯を掴んで跳躍して、あっという間に奈良の山中まで行きました。
そしてそのまま曲歯を山の地面に叩き付けました。曲歯はバラバラに砕けていました。
私も追いつきました。
「倒せたんですか?」
「わからない。」
「くるくるくる、倒せてないよ。」
曲歯は新しい身体を作りました。
「俺の術式は『再現』。いくら粉々にされても元通り。絶対滅びない。そして、他人の記憶から術式を再現できる。くるくる。こんな風に。」
曲歯の手から炎が吹き出しました。
「ひっ!」
「真希さん!」
私はバリアでガードしました。
「はぁ!はぁ!はぁ・・・。」
「大丈夫ですか!真希さん!」
「くるくるくるくるくる。笑えるなぁ。この技で君はそんな姿になった。トラウマ。それから大分強くなったけど、脆さは消えない。それが人間。くるくるくるくるくるくる。あぁおかしい。今度はちゃんと喰らいなよ。」
「お前が喰らえよ。」
私は曲歯の周りにバリアを張りました。曲歯は炎に包まれ・・・数秒後には元に戻っていました。
「こんな使い方もあるんだ。・・・笑えない。」
「そのまま黙ってろよ・・・。真希さん、大丈夫ですか!」
「ごめん、日和った。・・・もう大丈夫だから。」
「くるくる。今度は小さい巫女の記憶の方。」
曲歯がギターのような黒い影を手にしました。あれは私が戦った・・・。
「真希さん!耳を塞いで!」
爆音が轟きました。周囲の木々をなぎ倒していきました。
曲歯はギターをかき鳴らし続けて。真希さんは一瞬で接近し曲歯ごとギターを斬りました。音が消えました。
「物真似ばかりじゃねぇか。テメェの技は無いのかよ。」
「くる。そうだなぁ。例えばこういうのはどう?俺は再現できる。場所を問わず、空間を問わず、どんな小さな記憶からでも。」
空から無数に自動車が降ってきました。
「逃げろ!」
真希さんの声で私達は数百メートル先まで逃げました。落ちた車は爆発炎上し、山を森を焼いていきました。
「くるくる。この国は車の事故が多いねぇ。くるくるくる。」
「凍結波!」
私は凍結波動で鎮火させました。
「あれ、その技は小さい巫女の式神の技じゃなかった?なんで使えるの?」
「・・・喋りすぎてボロが出ているぞ、テメェ。なんで小明の技を知らない?見れないんだろ?お前は。お前が見れるのは事故や戦いの記憶だけ。それ以外は見れない。修行して身につけて戦いで使った事のない技とか見れない。」
「戦いの記憶だけで十分じゃない?」
「じゃあ宿儺の技出してみろよ。」
「・・・・・・・。」
「またボロが出た。お前は格上の技は使えない。笑える。とんだ三下だなお前。」
「くるくるくる。・・・そうだな。俺はまだ未熟だ。でも、君たちもそうじゃない?だってあの時の小さい巫女の式神のように背後に敵がいるのに気がついてない。」
「がっ!」「うっ!」
私達の腹を白い何かが貫いている・・・。私は後ろを振り向いた。人の形をした蜘蛛がいた。真希さんの背後にも。
「くるくるくるくる。小さい巫女の式神はこれで散々苦しんだ。盾にされた。そして自ら死を選んだ。さぁ君たちは耐えられるのかな?それとも死ぬのかな?くるくるくる。」
「あ・・・あああ・・・。」
真希さんは手紙を見て震えていました。私はひったくって読みました。五条家と加茂家の連名の手紙でした。内容はおおよそこのようなもの。
(禪院真希を加茂〇〇と婚姻させる。拒否した場合、役家本家および系列の呪術師との全面抗争の要因とする。)
「駄目だ・・・。やっぱり私は禪院家から逃れられない・・・。御三家のしがらみから逃れられない・・・。」
「大丈夫ですよ、真希さん!私達が守りますから!」
「無理だよ・・・。奴らはどんな卑劣な手段も使う・・・。私の大切な人を弱い人から殺してくる・・・。皆さんに迷惑はかけられない・・・。私、戻るよ。所詮私は禪院の女なんだよ。・・・好きな人と結ばれるなんて出来ないんだよ。そんなの無理だったんだよ。」
「・・・乙骨さんの祖先は五条家と繋がりがあるんじゃないんですか!」
「それは、五条先生が生きてたから言える話だよ。証拠なんてどこにも無い。五条先生は術者としても強かったけど、権力者としても強かった。だから御三家を黙らせることが出来た。先生はもういない・・・。私は言いなりになるしか無い・・・。」
真希さんは泣き崩れていた。私は彼女を抱きしめていた。あんなに逞しかった真希さんの身体がこんなに脆く儚く感じるなんて・・・。
私は彼に頼ることに決めた。ここで立てなければ何のための特級呪術師なのか。
「と、言うことです。すぐに来てください、乙骨さん。」
「・・・8時間で着く。」
その時間より早く乙骨さんは来ました。殺気に満ちた雰囲気で。
「あなたは、これからどうしたいですか?」
私は聞きました。私の意に沿わぬ答えだった場合、速攻で彼を殴り、私が単身で突撃するつもりでした。
「五条と加茂を潰す。」
納得のいく回答だったため、私達は2人で京都まで走って行きました。
その後は、暴力の嵐でした。五条家と加茂家の人間を片っ端から血祭りに上げました。
私は両家を、権力を笠に着た実力の無い存在だと思っていました。違いましたね。彼らも実力がありました。私1人では勝てませんでした。ほとんど乙骨さんが倒しました。
・・・正直、乙骨さんは五条家と加茂家全員を殺害するつもりでした。私が止めました。改めて彼は危うい存在だと思いました。
私達は両家の上層部全員に血判を押させて次の盟約を交わさせました。
①乙骨家を五条家の分家とし対等の関係とすること。
②乙骨憂太と禪院真希の婚姻を認めること。
③以上を破った場合血判者全員が命をもって償うこと。
これらの盟約文を4枚作成させ、私、乙骨さん、五条家、加茂家に保管させました。
帰りは電車で帰りました。正直、疲れていたので。
乙骨さんが車内で私に言いました。いつものような虚ろな顔で。
「小明さん・・・。今日みたいな事したけど、京都は変わらないと思うよ。いや、将来僕の家が大きくなったら同じように歪むと思う。家柄のしがらみとか権力ってそんなものだよ。」
「では、あなたと真希さんが長生きして家を見守ってください。」
「うん・・・。」
私は乙骨さんの顔を両手で挟み、こちら側に向け、私の顔に近づけさせました。
「いいですか。これだけは絶対に守ってください。あなたは生涯をかけて真希さんを守り抜くと。彼女が危機の時は光の速さで駆けつけると。彼女が憂いを抱えているときはその支えになると。誓いなさい。」
「うん・・・。」
「曖昧な返事は止めなさい。誓いなさい。」
「はい!」
乙骨さんは子供のような返事をしました。
「よろしい。」
彼の顔を離しました。
「・・・将来小明さんの旦那さんになる人って絶対尻に敷かれるよね。」
「そうでしょうね。」
「・・・真希の昔の姿知ってる?」
「・・・写真を見ました。」
「別人だよね。」
「・・・そうですね。」
「僕は真希をどうしたら元に戻せるか、考えたことがあるんだ。姉御肌というかもっと穏やかだった時のような感じに。・・・でもどう想像しても元に戻せないんだ。傷や火傷を治しても元に戻らない。もし昔に戻って、真希にあんな怪我を負わせた奴らを倒したとしても元に戻らない。どうしても戦いに飢えて人を寄せ付けない今の真希になってしまう。」
「・・・あなたが好きなのは昔の真希さんですか?今の真希さんですか?」
「どっちも好きだよ・・・。」
「では、どちらでも良いじゃ無いですか。」
「・・・今の真希が幸せそうに見える?」
「それは、あなたと彼女が決めることです。私が口出しする権利はありません。」
「肝心なところで逃げるよね。」
「私は彼女にとってあなたの代用品でしかありませんので。」
「・・・君も大概おかしいよね。自分を代用品って言い切るなんて。異常だよ。」
「私は自己犠牲を旨とする異常な家系に生まれましたので。」
「・・・君は幸せなの?」
「将来幸せになる自信はありますよ。」
「君は強いね・・・。」
「あなた達が脆すぎるだけです。
いいですか、結婚して家を建ててお金があって子宝に恵まれて・・・そのような人生を必ず幸せだと誰が言い切れますか?戦争が絶え間ない国で、常に命の危機があって、それでも懸命に生き抜いて天寿を全うした夫婦。誰が不幸せだと言い切れますか?幸せとは自身で決めることです。家族で決めることです。第三者の意見などどうでも良いのです。
あなたの使命は自分が幸せだと感じること。真希さんを幸せだと感じさせること。自身の子供や孫を幸せだと感じさせることです。世界を救った?それで自身が不幸だと感じることは本末転倒です。世界より自分を大事にしなさい。エゴイスト?それでいいじゃ無いですか。あなた何でそんなに不幸なオーラ背負ってるんですか?自己肯定感が低すぎるんですよ。そんなに強いのに何故?強くても自信が無かったら心を強く持ちなさい。幼馴染がお亡くなりに。悲しいですね。彼女の分まで幸せになりなさい。彼女があなたの不幸を願っていたら、そんな彼女切り捨てなさい。そうではないでしょう?・・・話が長くなりましたね。結論は、自分が幸せだと感じること、真希さんや家族を幸せだと感じさせること。もし駄目だったらご友人を頼りなさい。頼もしい人達だと聞いていますよ。それでも駄目なら私の所へいつでも来なさい。
以上です。」
乙骨さんは黙ってしまいました。私も言い過ぎたと思いました。
帰って祖母からこってり絞られました。事後処理をするのは祖母なので当然ですね。
真希さんからも怒られました。
「何で、私と憂太が結婚するって勝手に決めるんだよ!」
「どこぞの顔も知らぬ輩と政略結婚させられるよりマシでしょう?」
「このクソガキ・・・。」
「そのクソガキの前で泣き崩れるから、クソガキは余計な行動をするんですよ。」
「もうやめなよ2人とも・・・。僕も勝手なことしたんだしさ。」
「黙ってください。あなたは真希さんを幸せに感じさせることだけ考えてください。それと、真希さんが危機の時は光の速さで駆けつけること。忘れないでくださいね。」
「くっ・・・。」
(腹を貫かれた部分が焼けつくように痛い・・・。でも、まだ耐えられる・・・。)
私は真希さんの方を見ました。彼女は貫かれた蜘蛛の脚を掴んでズルズルと抜け出そうとしていました。後鬼が貫かれた時と重なりました。その後、彼は・・・。
「ぐあぁぁぁぁぁ!!!!」
真希さんを貫いてる脚から雷電が迸り彼女を苦しめました。
「くるくるくる。捕らえた獲物は逃がさない。蜘蛛らしい悪趣味な仕掛けだねぇ。」
「・・・舐めんなよ。物真似野郎。こんなモンすぐ抜け出してやるよ・・・。」
真希さんは電流を浴びながら抜け出しました。腹部から血がダラダラ流れていても立っていました。
「くる。凄いね、大きい巫女は。強い強い、俺より強いだろうね。でもね。」
既に真希さんは曲歯を殴る一歩手前まで近づいていました。
次の瞬間、真希さんの全身から血飛沫が上がりました。火傷跡から煙が上がりました。
「が・・・・・。」
真希さんは曲歯の足下に倒れました。
「くるくる。君はね傷つき過ぎなんだよ。俺の再現は古い怪我も今傷ついたように再現できる。要は、君は俺と相性最悪なんだよ。くるくるくる。」
私は呪力の光弾を放ち、曲歯を数百メートル先まで吹っ飛ばしました。
(これで時間が稼げる・・・。)
私も電流を耐えて貫かれている状態から抜け出しました。腹を押さえて真希さんの安否を確認しました。まだ呼吸がある・・・。私は回復術をかけました。自分の怪我は後回しです。
何かが物凄いスピードで空から降ってきました。曲歯でした。
「くるくる。小さい巫女の攻撃は弱いなぁ。俺に大してダメージを与えていない。・・・回復してんの?無駄だよ。・・・蜘蛛に穴だらけにされたら、すぐ死ぬよね。」
2人の人蜘蛛が接近している音が聞こえました。私はその方向を見ませんでした。
彼が来たことに気がついていたから。
2人の人蜘蛛はバラバラに斬られて消滅しました。虚ろな雰囲気の彼、乙骨憂太。
「ごめん、遅くなった。」
「本当ですよ・・・。」
「ゆう・・・た・・・。」
「真希、喋らないで。・・・小明さん。まず真希の回復。治ったら自分の回復。お願い。」
「私も結構瀕死状態なんですが・・・。」
「耐えられるよね?・・・どれくらいで治せる?」
「真希さんで2分。私で1分あれば。」
「3分以内で片付ける。」
「くるくるくる。君が乙骨憂太か。・・・3分で倒せるなんてどこぞのヒーローの怪獣扱いするねぇ。失礼な。」
「お前は怪獣以下だよ。・・・五月蠅いからもう喋るな。」
「俺、君と一言しか会話してないよ?」
「真希を傷つけたお前に喋る権利は無い・・・。リカ、攻撃。」
乙骨さんの式神がレーザーで曲歯の首から下を破壊しました。
「くるくる。無駄。再生。」
乙骨さんの式神がレーザーで曲歯の上半身を破壊しました。
「くるくる。頭部破壊しても無駄。細胞さえ残っていれば再生できる。・・・君、そんなに大きい巫女のこと大事?・・・君が側にいれば彼女は火傷だらけにならずに済んだのに。君が側にいれば彼女は家系を殺さずに済んだかも知れないのに!君が側にいれば彼女の妹は死なずに済んだかも知れないのにねぇ!」
「・・・それは僕の一生をかけて償うよ・・・。」
「何それ、愛の台詞?・・・君の一生はここで終わりだよ。」
「終わるのはお前だ。」
「それはどうかな?・・・領域展開。」
曲歯は両手で印を結びました。
「廻廻奈落(めぐりしめぐりしならく)。」
空間が巨大な歯車だけの世界に変わりました。
「くるくるくる。俺の領域は単純。俺の力の底上げ。ここでは格上の能力や姿も再現できる。」
曲歯の前に3人の姿が現れました。前鬼、後鬼、そして髪を逆立てた最強の呪術師。
「宿儺は再現できないか。残念。でも、五条悟とそれと同じくらいの強さが2体いれば。」
次の瞬間、乙骨さんは3体の首および曲歯の首を切断しました。・・・速すぎて私の目で追えませんでした。
「小明さんの式神は首を切断すれば死ぬと聞いた。五条先生は首切られても復活するかも知れないけど・・・、いつまでも僕が先生より下だと思うなよ。」
「くる?五条悟超えたの?そうなんだ、へぇ。」
曲歯は5体の五条悟を出現させました。
「数で勝負って奴?くるくる。」
「領域展開。真贋相愛。」
空間が、刀が突き刺さった世界に変わりました。
「お前の領域は打ち消した。終わりだ。」
「くるくる。でも君の領域の刀の効果、ランダムなんでしょ?そんな不安定な領域から俺を倒せる技が見つかるのかな?」
「いつまでも博打的な技にしておくと思うなよ・・・。」
乙骨さんはすぐ側にあった刀を抜いて、一瞬で曲歯に近づき、刀で斬りました。
「処刑人の剣!それ使うと思ったよ!だからね、俺の一部分を既に自切してある。」
目の前の曲歯は崩壊しましたが、別の場所から復活しました。
「俺を殺すのは一撃で仕留める技で無ければ無理だからなぁ?でも、そんな技少ないよね?くるくるくる。」
「領域の無いお前が不利なのは変わらない。」
「それはどうかな?領域を破る方法に『空性結界による領域の解析及び解体』というのがある。これはどういう意味か俺は考えた。くるくる。・・・空間壊せば良いんじゃね?っていう結論に達した。」
曲歯の前に10体の包帯と機械が混ざった男が現れました。あれは私が戦った・・・。
「こいつね。俺より格下だからいくらでも再現できるの。くる。でもね、こいつの今の状態は自爆寸前。威力は核爆発並み。それを10体。これで領域壊れるかなぁ?あ。術者が死んでも領域解除だよね?君生き残れるかなぁ?くるくるくる。少なくとも2人の巫女は確実に死ぬ。」
乙骨さんは1つの剣を掴んで私達の前に立ちました。
「はい、バーン。」
私達の視界が白くなりました。
私達は元の世界に戻りました。大きなクレーターが出来て。私達を守った乙骨さんは大怪我をしていて。
何もない空間から曲歯が復活しました。
「くるくるくる。細胞1つあれば俺は復活できる。予想通り領域は壊れた。君も重傷。絶体絶命だねぇ。同じ事もう一度しようか。」
曲歯の目の前に包帯と機械が混ざった男が現れ・・・
る前に、乙骨さんが掴んだ剣を突き刺しました。
「る?あ・・・。」
「攻撃をする瞬間は必ず隙が出来る。常識だ。そして、これはお前を強制停止する技。無量空処。・・・先生より下じゃ無いと言っただろ。もう聞こえてないだろうが。」
曲歯は全く動かなくなりました。
「リカ、攻撃。対象の細胞全てを知覚し砲撃。1つも残すな。」
乙骨さんの式神の攻撃は長い間続きました。曲歯は出現しなくなったので、完全消滅したようです。
私は、真希さんを回復させ、自分を回復させ、乙骨さんを回復させました。
「便利な技だよね。それ。反転術式より確実に治る。」
「コピーしないでくださいよ。私の立場がなくなります。」
「したくても無理だと思う。術式構造が全然違うから。」
とりあえず、私達は生き残りました。
真希さんは役家との契約を解除して、乙骨さんと世界を巡って戦うことを決めました。
「ごめん、やっぱり私、戦いの中でないと生きた心地がしないんだ。」
「構いませんよ。その代わり・・・。」
「わざと傷つく事はしない。今度こそ約束する。それに憂太がいるから守ってもらえるし。」
「結婚はいつされるんですか?」
「近いうち。・・・お前はどうなんだよ。好きな人。」
「1人は封印中です。退屈になったら出てくるでしょう。もう1人はまだ高校生。どちらを選ぶかはまだ時間があります。」
「おいおい二股かよ。選ばれなかった方は可哀想だな。」
「重婚でも良いんですよ。」
「とんでもないこと言うな、お前。」
「結婚式には必ず呼んでくださいね。」
「分かっているよ。・・・また会おうな、私のお姫様。」
「再開が楽しみです、私の王子様。」
まさか、僕がここから先を話すとは思ってなかったよ。
僕、乙骨憂太が語り部となったと言うことは、この話はハッピーエンドでは終わらない・・・。
冗談だよ。でも覚悟はしてね。
メタ発言があるかもね。覚悟してね。
結構エグい描写あるかもね。R18扱いしないでね。
子供にも読んで欲しいんだ。こういう事は子供にこそ知っておいて欲しいんだ。
大人の世界は凄く酷くて陰鬱だって事を。
とりあえず、真希はやっと自由に僕と一緒に行動できるようになった。
そうなんだ、「真希はやっと自由に僕と一緒に行動できるようになった。」このたった一行を行うために今までの話はあったんだよ。蛇足も色々あったけどね。
真希が禪院家滅ぼしたから、真希は自由になったって思ってない?
逆だよ。禪院家を滅ぼしたから、禪院真希という名と血の価値は跳ね上がったんだ。
下記理由
①真希は純粋に強い。それは禪院という家系が強いということの再評価となり、その血を獲得すれば優秀な呪術師が確実に後継で産まれる。
②真希は禪院家の当主に絶対にならず、権力も無い。
③でも禪院家の生まれというブランド名は消えない。
1000万円のブランド品が、早い者勝ちで、1000円で買えるようなものだよ。
御三家およびそれに次ぐ家柄、禪院の分家とかが目の色を変えて真希を囲い込もうとした。
真希を従わせるなんて簡単だよ。人質を取れば良いんだ。親しい人とかね。
・・・僕だけだったらどうしたか?一番手っ取り早い方法は冥冥さんを雇う事かな。要するに皆殺しだね。そうすれば日本の呪術師界は崩壊寸前になるけど、あの人は海外に逃げれば良いからね。・・・僕の心配事は「今まで稼いだ金で足りるかな?ローン組んでくれるかな?」と「誰に今後の呪術師界の立て直しを依頼しようかな?日下部さんかな?」くらいなもので。
・・・本当にクソなんだよ呪術師界の上層部って。
まぁ皆殺しは極端だけど、僕は乙骨という名を知らしめるために色々やっただろうね。色々な所で戦って。上層部の色々な人を恫喝して。・・・僕が交渉術上手いわけないでしょ?恫喝しかないんだよ。まぁ、僕も成長して政治的駆け引きが上手くなったかも知れないけど、その可能性は低いよね。だって僕だよ?真希の方が上手いよ。そして真希は上層部とか権力持っている奴らの前に出す事は絶対出来ない。獲物だから。現実だって政治交渉で対等な関係はあり得ない。ほとんど恫喝的なことをやっている。むしろ呪術師界の方が分かりやすいかもね。目に見えて力関係が分かるから。
・・・政治的な話はやめようね。とりあえず僕は色々やった筈なんだよ。
・・・さらりと孫出すなよスピンオフ。
じゃあ、次、真希について。今の真希と僕が初めて出会った真希は同一人物に見えるかだ。
見えないと言う人が多いと思う。そして、それはその通りで。
真希は変わってしまった。厳密に言えば、僕に近い性格になった。人と関わるのを嫌がる性格になった。
例えばさ、高専の飲み会があったとしよう。狗巻くんや虎杖くん達が楽しくやっている。僕は何を考えてその場にいるか?「あー、早く帰りたいなぁ。」だ。二次会のカラオケなんて絶対行かない。昔の真希だったら、僕の首根っこ掴んで無理矢理二次会に連れてった。今の真希は、僕と一緒に二次会に行かずに帰る。その位の違い。
でもね。真希の僕に対する根本的な態度だけは同じなんだよ。僕が悲観的になったら、僕の首根っこ掴んで脅す。尻を叩くって表現の方がいいかな?要するに姉のように叱咤するんだ。だから、僕と真希の関係をよく知っている人は「2人の関係は変わらない」って言ってくれると思う。見てくれると思う。それはその通りで。
・・・でもさ。今の真希を見て僕が辛くならないと思う?・・・凄く辛いんだよ。どうして助けてやれなかったのかって、ずっと苛まれてるんだ、僕は。僕の術式なら真希を元の姿に戻すことは可能だと思う。そして、真希はそれを絶対に拒否する。・・・僕の気持ちを考えてくれよ、お願いだから。でも真希は聞かないだろうね。そういう変に頑固なところも僕たちは似てるんだ。簡単に無茶なことを平気でやるところも僕たちは似てるんだ。・・・だから、僕は割り切りことにした。今のままの真希を愛そうと。
最後に僕たちの今後について話すよ。
・・・ぶっちゃけるとセックス関係の話が多いからね?R18扱いしないでね?
僕と真希が一緒に行動するようになって最初にしたことは、籍を入れる事だった。
いきなりだよ。それほど真希は禪院の名を嫌がった。真希は、乙骨真希になった。
でも、結婚式はどうしようか2人で悩んだ。特に真希は悩んでた。見た目で。
・・・だから時間をかけて考えることにしたんだ。
その間に、僕たちは日本各地で呪いと戦った。世界各地でも。
泊まるホテルとかの部屋はツインかダブルベッドで。
・・・そして、必ず真希は夜中に僕を求めてくるんだ。
・・・僕はね、勃たなかったんだ、アソコが。
最初の頃は、真希は「初めてだからね、しょうがないね。」って僕のアソコを弄りながら慰めてくれた。
段々、「私の見た目がこんなだから勃起しないのか?」って言うようになった。
理不尽だよね。
真希はさ、美人でさ、スタイル抜群でさ、普通なら興奮するんだよ。
でもさ、火傷や傷跡を見ると、僕の罪の意識が苛まれて全然興奮できないんだよ。
真希もね。僕のアソコを咥えたり、胸でこすりつけたりしてくれたんだ。でも勃たなかったんだ。本当に情けないよ、僕は。
どうすればいいか僕は考えたよ。それで、出した結論は「真希に完全に依存する」事だった。
まずやったのはね。真希の胸に頭を乗せて、心臓の鼓動を聞きながら眠ることだった。とても気持ち良かったよ。真希の心臓の音は強くて、優しくて。
それを1~2ヶ月は続けたかな?
その後は、真希の傷跡・火傷跡を舐めること。「守れなくてごめん」と心の中で謝りながら。
絶対口には出さないよ?真希が傷つくから。
ただ、真希にお願いしたんだ。「僕が傷を舐めている間、僕の頭を、子供をあやすように撫でて欲しい」と。
・・・気持ち悪いとか思わないでよ?大事な儀式なんだ。僕が真希で興奮するために。
それをしばらくやってからかな?僕のアソコが勃ってきたのは。
それからはね、普通にセックスするようにしたんだ。口づけし合って、真希は、僕のアソコを咥えたり、胸でこすりつけたり。僕は、真希のアソコを弄ったり、舐めたり。そして、真希のアソコに挿入したんだ。生まれて初めて。真希も生まれて初めて。
・・・正直な感想を言うと「何が気持ちいいんだろう?」だった。僕はそういう所も欠落していた。これは、今後ずっと僕が感じる事だったんだ。僕はね、挿入で興奮しないんだ。ずっとね。
真希は分からないよ?興奮した声をあげてくれたし。僕も真希が要求するように動いたし。
僕が興奮したこと。それは真希を抱いていること自体だった。真希の身体は温かくて逞しくて儚げで。肌も肉も愛おしくて。それらが全て愛おしくて、僕は精を放って。
そういうことを続けていたら、真希が妊娠した。僕と一緒に行動するようになって2年目くらいかな?
それからは呪いと戦うのを止めた。流石にね。稼ぎは十分にあったから生活には困らなかったよ。
真希のお腹は段々膨らんで。「見てみろよ、腹筋割れたまま大きくなってるんだぜ、おらおら。」と見せられて。
そして出産の時になって。僕は病院で看護師さんに無理矢理真希の手を握らされて。
・・・何か励ませれば良かったんだけど声が出なくて。
産まれる前に僕の方が泣いていて。
「なんで、お前が泣くんだよ。」って真希は苦しいのに慰めてくれて。
そして、赤ちゃんが出てきて。僕はまた泣いて。真希は辛かったのに僕を慰めてくれて。
赤ちゃんと真希が退院する頃に、僕は切り出したんだ。
「そろそろ結婚式を挙げないか。」って。
結婚式。和式じゃなくて西洋式の。
呼ぶのは友人だけにしたよ。呪術師関係で親しくない奴らなんて呼ぶわけないだろ。
僕は、色々な服を試したんだ。タキシードとか何を着ても似合わないと感じて
「普通のスーツで良い?」って真希に聞いたんだ。
「何でも似合うから良いよ。」って答えてくれた。だから普通のスーツにした。
真希はどんなドレスを選ぶんだろう?って思った。正直アクション映画で、花嫁衣装で銃撃戦する女性の格好を想像したよ。
肩を出した普通の白いドレスだった。
「綺麗だよ。」
心の底から言った。真希があんなに顔を赤くしたのを初めて見た。
結婚式当日。
高専のみんなが来てくれた。教師で親しい人も来てくれた。小明さんも来てくれた。
「しくじったら殺す。」と目が語っていた。彼女ね、今では役家歴代最強の呪術師なんだって。本気で怖かったよ。
バージンロードは僕と真希で歩いた。僕たち親族いないからね。
バージンどころか子供いるのにね。
散々練習したのに、ぎこちない動きだったと思うよ。
でもね、誓いのキスをするときには決心したんだ。神様を欺き続けると。
バージンでもないのに、バージンロードを歩いて。それが最初に神様を欺いたこと。
これからも、僕は欺き続けるんだ。呪術関係の連中も、神様も、何もかも全て。
真希を幸せに「する」?そんな自己満足じゃないよ。
幸せを「感じさせる」。「心から幸せだと感じさせる。」真希も子供も家族全て。
そう決心して僕は真希とキスをしたんだ。長く長く。