無限舞闘シリーズ #7 キュアグレースVS高町なのは 作:ゴールドフォレスト
原作:プリキュア
タグ:R-18 残酷な描写 クロスオーバー 戦闘 チート インフレ リョナ キュアグレース 花寺のどか ヒーリングっど♥プリキュア 高町なのは 魔法少女リリカルなのは 魔法少女リリカルなのはstrikers ヒロピン バトル 中二病
ちなみにこれは、何の関係も共通点もない2人のチート化対決第7弾です。
のどかちゃんはダルイゼンの影響を受け続けていると思います。トラウマになっていると思います。と、思ったのでなのはさんとお話を。そして殺し合いを。
ラビリン出ませんよ。サポートしてくれる存在は不要です。
なのはさんの設定は、各シリーズから好きな部分を混ぜました。
・本件では、二次創作者の「キャラクター元設定を生かした上で、二次創作者が想像できる上で魅せられる戦闘範囲で最強のキャラクターに変えて」戦わせる話です。ただし全能同士の戦いはつまらないと二次創作者は思っております。
・本件は『あえて何の関連性もない相手と戦わせる』というコンセプトです。海外のYoutube番組にデスバトルというものがあり、似たキャラクターを死ぬまで戦わせるというのがあるので、あえて似ないキャラを選択します。
・キャラクターは死にます。死んでも生き返ります。受け入れられない方は戻るボタンを。
・基本的には魔人ブウレベルの攻撃性不死性にするつもりです。受け入れられない方は戻るボタンを。
・キャラの姿を変えます。二次創作者が考える最強の姿に。変えない場合もあります。
・ストーリーを入れます。感情を入れます。そうしないと面白くないから。
・基本的には「何だか知らないけどこの相手と戦わなければいけない」という本能で戦いを進めます。戦いを拒むキャラクターも。人質は取りません。
・戦闘ルールはありません。どちらかが死ぬまで。降参するまでです。
・能力設定入れます。中二病的表現あります。受け入れられない方は戻るボタンを。
高町なのはという女性が今、死んだ。
年齢は19歳。ここは戦場。機械が異常進化しておびただしい兵器を創り出し、生命を抹殺しようとしている星。彼女はそういう紛争世界の鎮圧等をする軍人である。
・・・ちなみに独断で、単独で、現地に向かった。上からの承認が下りるまでに数多くの生命が奪われるから。
そして、死んだ。黒と白と青を基調としたボディスーツのような服装。彼女の現時点での最強装備で。
両脚、腹部の数カ所、両肩、右胸をレーザーで貫通され、更に右目を損傷し、右腕を吹き飛ばされた。各箇所からおびただしい出血と肉を焼く煙が出ている。
それでも尚、戦い続けた。そして、1時間以上も戦い続け、出血多量で死ぬ時間を遙かに通り越して、突然糸が切れたように仰向けに倒れてやっと死んだ。そう『やっと死んだ』。機械達は戦慄した。「何だこの生き物は」と。心音を確認した。停止している。呼吸も停止している。やっと死んだ。数多くの同胞を破壊して。
・・・1~2分後、死体が動き出した。死体なのに叫んだ。
「うぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!!!!!」
自分の左胸をぶち抜いた。乳房ごとぶち抜いた。そして自らの心臓を取り出した。当然動いていない。それを胸に置いて次は装備である槍のような武器のコアを取り出した。それを胸に置いた心臓の中に突き刺して入れた。たちまち心臓は機械が半分混ざったような形態へと変化して動き始めた。それを左胸の穴に再びぶち込む。
「がああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!」
叫びながら、身体が修復されていく。左胸の穴が修復されていく。そして、両脚、腹部の数カ所、両肩、右胸が修復されていく。損傷した右目と右腕は機械と生物が入り交じった形で修復された。
人でも機械でもなくなった化物が立ち上がった。表情はない。無表情で機械達を見つめている。機械達は警戒レベルを最大限に上げ、化物を殲滅しようとした。世界中に散らばっていた兵器全て招集。個数100億以上。化物の記憶データも見た。元の化物は数百万個でも十分倒せるレベルだ。現にそれでさっきまで死んでいた。我々が負けるはずなど無い・・・。
・・・数時間でこの星の機械側兵器全てが破壊され、中枢がハッキングされ無力化された。
ある星の全ての生命が救われた。1人の化物の女によって。
「何故、俺を受け入れてくれない?何故俺を見捨てるんだ!」
私は、何度も見た悪夢から目が覚めた。
かつて自分に巣くっていた邪悪、ダルイゼンの声。
自分の意思で決別したはずなのに。彼を救わないと決めていたはずなのに。
・・・また吐き気がする。キュアグレースに変身し、近くの森に飛んでいき嘔吐する。
最後の戦い以降、仲間達は更に成長した。新たなる変身形態を手に入れた。
・・・変わってないのは自分だけだ。プリキュアの力を誰にも気が付かれずに、迷惑のかからない場所で嘔吐することに使うプリキュアなんて私だけだろう。
あまりに情け無さ過ぎる。あまりに惨めすぎる。・・・涙が出てきた。
「大丈夫?」
優しい声が聞こえた。・・・周りに誰もいないことは感知していたはずなのに。
振り返った。茶色の髪の毛でサイドテールで、青と白のジャケットと白いワイシャツと青いネクタイと青いスカートを履いた大人の女性。
「ご、ごめんなさい!家出しているわけじゃないんですよ!」
警察の人かと思って馬鹿な言い訳をした。
「知ってるよ。プリキュアって戦う女の子の1人でしょ?」
「えっ・・・何でプリキュア知ってるんですか?」
「私は高町なのは。色々な世界のトラブルを解決している宇宙の警察官みたいな感じかな?」
「そう・・・なんですか。」
「あなた達のおかげで仕事が少なくなって助かっているよ。私達の仕事は多すぎて、ろくに休みも取れないんだ。」
「はぁ・・・大変ですね。」
「大変なのはあなただよ。」
「え?」
「夜中に悪夢でうなされて、時々外に出ては吐いて泣いている。そんな子を見過ごすことなんて出来るわけ無いじゃない。花寺のどかちゃん。」
「何で・・・私の名前を知ってるんですか?私の正体も。」
「私達はあらゆる世界の困っている人達を探している。手を差し伸べられるように。・・・多すぎて砂漠にある目的の砂粒を見つけられる確率だよ。悲しいけど。その砂粒の1つがあなた。・・・辛かったよね。」
・・・私はいつの間にかなのはさんに抱きしめられていた。身長差で頭が胸に当たる。柔らかい。暖かい。何ていい匂いなんだろう。力強い心臓の鼓動が聞こえる。
「じゃあ、気分転換にお話ししようか。」
「・・・はい。」
私はなのはさんに連れられて異空間に移動した。
何処かの星の何処かの街のあるカフェだった。
紅茶を出された。飲んでみる。・・・気分が落ち着く。
「ここの紅茶はね?内臓機能を修復して精神を落ち着かせる作用があるんだよ。気分は落ち着いた?」
「はい・・・。」
「『ダルイゼンを救わなくて本当に良かったんだろうか?』」
「・・・はい。」
「あなたがその事に悩んでいる限り、あなたは悪夢にうなされるよ。」
「分かっているんですけど、どうしたらよいか分からなくて・・・。自分で決断したんですよ?それなのに私は、その決断が間違ってたんじゃないかという気がしていて。」
「どうして間違っていたと思うのかな?」
「彼には知能がありました。私達と同じ意思がありました。ただ違ったことは、彼は病原菌で寄生しなければいけないことだけ。彼に寄生されたら私は一生寝たきり。もしかしたら心が壊れる可能性もある。・・・だから自分自身の都合で彼を倒しました。・・・殺人と同じですよ。同じ知性を持った存在を殺したんですから。」
「のどかちゃんは優しいね。」
「・・・弱いだけですよ。」
「強いか弱いかを決める基準って何だろうね?」
「・・・分かりません。」
「そうだよ。その基準は誰も分からない。単純な勝ち負けで言ったらあなたはダルイゼンを倒したから、ダルイゼンより強い。でも、あなたは今、そのダルイゼンに苦しめられている。だから弱いと、彼に負けていると判断する。」
「そうです。・・・私、どうしたら、ダルイゼンに勝てるんでしょうか?いつになったらダルイゼンに勝てるんでしょうか?」
「単純に言えば、のどかちゃんは命が背負えないんだね。」
「命を背負う・・・。」
「私達は生きるために毎日命を奪っている。食事で必ず生命を食べている。掃除だってそうだね。ダニも命だよ。それを駆除しないと私達の生活は苦しくなる。・・・共存は難しいね。病原菌・・・。これは説明不要かな?」
「でもダルイゼンは意思を」
「食事で食べる動物や植物、掃除で駆除する虫に意思がないとは言わせないよ。」
なのはさんは厳しい表情になった。・・・確かにその通りです。でも・・・。
「でも、彼とは会話が出来た。そんな存在と共存できないって苦しいんですよ!」
「私の事になぞらえて話そうか。私の世界では『非殺傷』という相手の命を奪わないようにする制限を武器に設定できる。・・・でも、必ず滅ぼさなきゃいけない相手も存在する。共存できない生命も存在する。彼らを生かしておいたら他の生命が全て滅ぼされるから。そういう時は非殺傷を当然解除する。・・・私はそうして億を超える意思疎通が出来る生命を殺してきたんだ。」
「え・・・。殺さないことも出来たんですよね?」
「出来たかもしれない。でも、私は殺す判断をした。・・・正直ね、非殺傷なんて設定は傲慢だと思ってる。生殺与奪の権利を武器任せにする傲慢。私は、もうすぐ20歳になる程度の未熟な年齢だけど、沢山の後輩・訓練生を指導している。彼らに教える最大のことは①自分や自分の仲間を絶対に死なせないこと。②殺す命の責任を背負うこと。だよ。だからその②を教えるために私は時々非殺傷を解除して実戦さながらの訓練をさせている。どうすれば相手が死なないか、感覚で分からないといけないからね。当然誰も死なせていない。加減を誤ったのを察知した瞬間私が庇う。全て庇うことに成功しているよ。今のところね。
もし万が一訓練生が死亡した場合、私は遺族が望む罰を、死でも暴力でも賠償金でも拷問でも奴隷でも何でも引き受けるつもりだよ。」
・・・私は話が重すぎて何も言えなかった。そして、この人は死ぬかもしれない攻撃を何度も受けていることを平気で話している。多くの命を奪っている覚悟を当たり前として話している。私と10歳も年が離れていないのに、重すぎる人生を送っている。
「じゃあ、お茶も飲み終わったし、軽く運動しようか。のどかちゃんに『殺す命の責任を背負うこと』を教えよう。」
「・・・わかりました。」
ある惑星に移動した。ビルなどの建物があるけど、誰もいない。
「ここは訓練用の惑星の1つ。生命はいない。安心して力を振るうといいよ。」
そういいながらなのはさんは変身した。上半身は黒と白と青を基調としたボディスーツのような服。下半身は青と白を基調としたスカート。右手に盾、左手に砲台のような兵器などがついている。
「これは、のどかちゃん・・・もうキュアグレースと言おうか。その今の限界に併せた兵装だよ。グレースの友達は、あなたより遙かに強くなっている。自分は置いてけぼり。それにも苦しんでいる。だから、今回の手合わせで上限突破しようか。まずは現在の本気を出して。」
たしかに、それにも負い目を感じているのも事実だ。強くならなければ。私は、スペシャルヒーリングっどスタイルに変身した。
「殺す命の責任を背負うことってどうすればいいんですか?」
「説明の前に、ちょっと魔法をかけさせて。」
私となのはさんが光に包まれた。
「2つの魔法をかけた。1つは回復魔法。死にかけても直後に全快するレベルだよ。ただしそれをかけたのはあなたにだけ。もう一つは『あなたが受けたダメージ・痛みを、私に5倍の効果で与える魔法』。」
「え・・・?」
次の瞬間になのはさんは武器を置いて私の目の前にいた。そして私の腹を殴った。・・・速すぎて殴られるまで接近に気が付かなかった。
「おぐっ!」
お腹がめり込んだのを感じた。激しい痛みで目がチカチカする。
「ごっ!がっ!がっ!がっ!がふっ!・・・はは、五連撃は流石に効くねぇ。」
なのはさんから物凄い衝撃音が聞こえた。肉が潰れる音。
私のダメージがすぐに回復していくのを感じた。・・・いや、そうじゃない問題なのは。
「ちょっと待ってください!これを続けたら、なのはさんは。」
「死ぬよ。その前にまず強くなってね?私があなたを攻撃して死ぬ前に。」
無茶苦茶だ。どうすればいいんだ。・・・なのはさんの攻撃が来た。レーザーを数十発。
私は花のエレメント技でビームを放った。・・・相殺しきれない。ひたすら逃げた。ビルに隠れるため小道に。・・・目の前になのはさんがいた。砲台の砲口をお腹に突きつけられる。ビームが出て貫かれた。
「が・・・あう!」
血を吐く私。・・・でもなのはさんは。
「がは・・・か・・・。」
両方の太もも、下腹部、鳩尾部分、右胸に穴が空いておびただしい血を出していた。
私の腹部はすぐに元通り。なのはさんはそのまま。
「もう止めてください!死んじゃいますよ!」
「痛いよ・・・。死にたくないよ・・・。助けて・・・。」
「だったら止めて!」
「なーんて、相手が言ったら戸惑っちゃうんだね。それはあなたの長所でもあり短所でもあるんだよ。」
なのはさんが微笑みを浮かべながら近づいてくる。全身から血飛沫を上げて。
「もう・・・やめて・・・。死んじゃう・・・。」
「それはあなた次第だよ。」
「・・・私はあなたを死なせない!」
私はさらなる変身をした。薬も要らない、ナースの格好もしない。もっと奇跡が欲しい。女神のような奇跡が。グレースという花はカリスという女神から来ているという。女神になりたい。ピンクの長髪を、かつて変身したスーパーグレースのように花びらに似せた大きく長い長髪にした。右にグレースの紫の華をつけた。肩を出した白いローブを全身に纏った。袖の先まで布をなびかせて。下半身は長いスカートのように。ステッキも要らない。右手近くに私の腕くらいの長さのハープを浮かせて。左手に二の腕くらいの杯を浮かせて。
キュアグレース・カリス。これが私の望んだ変身だ。
私は杯を傾けた。私のすぐ側で傾けただけ。それで、なのはさんの穴だらけの怪我が治っていく。治す拒否はさせない。
「強制的に治す。でもそれだけでは、命の重みを背負う答えになっていない。・・・続けようか。」
「無駄ですよ。あなたのかけたダメージを返す魔法は打ち消しました。」
「じゃあ、私も強くなるしかない・・・か。あなたも強くなったしね。」
なのはさんが光に包まれて裸になった。魔法少女の変身過程でこのような感じになるアニメを見たことがある。本当に綺麗な人だ。手足が長い。大きくて形の良い胸。くびれて引き締まったウエスト。丸みを帯びた腰。太ももは筋肉が目立たない程度に逞しい。男性も女性も見とれる肉体。
・・・そこから更に身体が変わった。右目の周りが機械になった。右目の眼球の中で機械的な光が絶えず動き、黒目の部分が赤くなっている。右腕は右肩から機械と肉が入り交じった形に変わる。手が悪魔のように大きく、鋭く、禍々しくなっている。左の背中から機械の翼が生えている。悪魔のような翼。
首から足先まで白いボディスーツで身を纏った。左胸、鳩尾部分、背中に2カ所、右脇腹、両太ももの表面が機械化し、コードが無数に浮いており脈をうつような動きをしている。スカートの代わりに機械化したクジャクの羽根を逆さにした様なものが後ろについている。青と黒と白で装飾されたロングブーツを履いて。左手に長い剣を持っている。剣の真ん中は空洞でエネルギーが充填されている。剣と砲台両方の要素を持っているのだろう。
「・・・これをアークエネミーモードと呼んでるよ。最大の敵または魔王という意味。自分を戒めるためにそういう呼び名をつけたんだ。」
「何で・・・そんな機械みたいな姿に・・・。」
「私は数多くの戦いで傷ついた。魔法で治すのは簡単だよ。でも私は『戦った記憶。これからも戦い続ける覚悟。罪を背負って生きていく覚悟。』を残したかったんだ。そう、私はどんなに辛くても痛くても苦しくても生きる選択をした。そうでないと殺した命に申し訳がないから。ちなみに心臓には私の武器のコアであるレイジングハートという相棒を埋め込んで、彼女が心臓を動かしている。
そして、これから授業の続きだよ。命の重みを背負う覚悟をするために、私と殺し合いなさい。キュアグレース・カリス。」
なのはさんは剣を私に向けて縦に振った。・・・私は危険を察知して避けた。星が斬れた。
これは警告だろう。『殺す気がなければ、逆に殺す』という。避けられない戦いということは理解できた。私達は空中へ浮かんでいく。私はハープを鳴らした。私の腕ぐらいの花びらが無数に現れて、それが私の腕に変化した。それが指で銃を撃つ構えをし、衝撃波を撃った。なのはさんのスカート代わりの羽根が変形し、なのはさんの前面を覆った。それで衝撃波を防いでいる。・・・羽根の色がどんどん赤くなっている。危険を察知した。ハープを鳴らして花びらで私の周りをバリアのように覆った。なのはさんの羽根が巨大なレーザーを撃った。私の攻撃のエネルギーをそのまま返しているのだろう。
・・・私の花びらのバリアを破壊してなのはさんが来た。そのまま殴りかかった。私は手で捌いた。・・・捌いた攻撃の余波でビルが数十棟破壊された。なのはさんは右手で拳での攻撃をし、左手で剣での攻撃をしてくる。実に器用に。私はそれを捌いていく。体力がない私がこれだけ動けるのが異様だが、そういう能力だと割り切っている。動体視力も発達している。私達の攻撃は音速を遙かに超えている。それを確実に捉えている。
「少し守りに徹しすぎじゃないかな?」
なのはさんの攻撃に足技が加わった。まるで両腕のように柔軟に多彩に動いている。私も両脚で捌いた。・・・いつの間にかなのはさんの足が素足になり、足の指で私の足を掴まれた。そのまま振り回されビル目掛けて投げられた。ビル数棟をなぎ倒して、私は止まった。
・・・私は視覚ではなく聴覚でなのはさんの動きを捉えた。左の悪魔の翼からエネルギーを感知した。切断する光弾だ。崩れたビルから飛び出して、光弾を避けた。避けても次々と光弾が発射されビルを切断していく。一瞬で数十キロ逃げた。この星の地上は、高いビルが延々と立ち並んでいる。それが光弾でズバズバ斬れていく。
海に出た。なのはさんは剣を私の方に向けて狙いを定めた。巨大なレーザーが発射された。私は杯をその前に置いた。杯がレーザーを吸い込んでいく。そのまま、なのはさんへ返した。なのはさんは避けなかった。右手を前に置いただけ。なのはさんの右手に防がれたレーザーが各方向へ弾かれて着弾し、大爆発を起こした。
・・・私はなのはさんの背後を取った。ハープを鳴らして花びらで出来た巨大な両腕でなのはさんの身体を掴み、そのまま海に突っ込ませた。海底に叩き付け、そのまま水平線の彼方まで引きずるように動かした。
・・・水平線の彼方から巨大なレーザーが放出され、海が消し飛んだ。
海がなくなった海底になのはさんがいて、こっちを見上げている。剣を右手で持っている。剣が右手と融合して、巨大な砲身になっていく。エネルギーを充填させて。
私は杯をなのはさんの方に向けた。杯にエネルギーを充填させて。
発射。
互いのビームが衝突して巨大な爆発が起きた。そう、星を飲み込むほどの巨大な爆発が。
宇宙空間。
何もない空間から花びらが無数に現れて私の肉体を構成し、私は復活した。
何もない空間から電脳的な立方体が無数に現れて、なのはさんを構成し、なのはさんが復活した。
「さて、何も罪がない星を消してしまって、今の気持ちはどう思う?」
「・・・悲しいです。こんな力、欲しくなかった。」
「でも、実はあなたの仲間のプリキュアも同じ力を持っているよね?」
「・・・はい。みんな悩んでいますよ。『これは過ぎた力じゃないか?』って。」
「でもね?宇宙にいる悪い存在は、これ以上の力を持つ存在がごまんといるんだよ。いつかはあなたの星も侵略されるかもしれない。その時は、その力を持って戦うしかないんだよ。沢山殺さなきゃいけないんだよ。・・・その覚悟はあるかな?」
「・・・交渉は出来ないんですか?」
「私は交渉しようとして、問答無用で木っ端微塵にされたねぇ。何度も。・・・そうしたら戦うしか方法はないよね。」
「命の重みを背負うってそういうことですか?」
「そう。あなたが死ねばあなたの世界は終わる。そんな相手にあなたが勝つには殺す以外方法はない。・・・はっきり言おうか。『浄化』って表現は逃げだよ。相手の存在を変える、それは殺すと同じ。」
「私はビョーゲンズとの戦いで数多く殺してきたんですね。」
「これまでの戦いを、そんな風に捉えて、あなたはこれからも戦う?それとも止める?」
「戦い続けます。ビョーゲンズとの戦いは避けられない戦いだった。彼らの命の重みを背負って、私はこれからも生き続けます。戦い続けます。」
「今のあなたの目はいい目をしているよ。覚悟をした目。・・・じゃあ決着をつけよう。現実は非情でね、『正しい名目が存在する敵と殺し合う』状況が存在する。そういった場合、相手をあなたは殺せるかな?」
左手に剣を持ち直したなのはさんが斬りかかってきた。私は避けた。斬った線にそって空間が斬れている。明らかに星の中での戦いよりレベルが上がっている。私も併せないといけない。
ハープを鳴らし続けた。・・・言い忘れてたけど『宇宙で音は聞こえない』ということを私達は完全に無視しているよ。私達はそういう存在だから。
ハープでおびただしい数の花びらを形成し、全方位へ放出した。やっぱり音速を遙かに超えたスピードで。なのはさんがいる場所には特に。弾幕シューティングというゲームの動画を思い出す。私には1面もクリア出来なさそうな隙間を縫うようなゲーム。あれは平面で、これは立体で。なのはさんも隙間を縫うように移動している。普段の私では認識できないような空間の把握も自然に出来るんだ。だから、花びらを1枚1枚、なのはさんの動きに併せて動かして、近くに来たら爆発させる。どんどん花びらを出しながら。
なのはさんが、翼、右腕、身体の各部分の機械化された箇所に銃口を出現させ、各方向にレーザーを放出して花びらを粉砕していく。右目からもレーザーを出して。多数の爆発でなのはさんの姿が見えなくなるけど、知覚できる。私に接近している。私は花びらを放出しながら後方へ待避した。
月と同じくらいの衛星を通り過ぎた。なのはさんは、衛星に右手を触れて『投げてきた』。花びらの爆発でも止まらない。私は避けた。
・・・いつのまにか、なのはさんは同じような衛星を幾つも集めていた。投げる。シューティングゲームを今度はこちらがやらされる番になった。なのはさんから来る無数のレーザーを避けながら。隙間を縫うように。・・・剣での空間断裂も加わった。まだ避けられる。私は杯から液体で出来た巨大な身体の長い龍を形成した。放出。何匹も。龍の頭は衛星と同じくらいの大きさ。ぶつかって大爆発を起こす。私は龍を次々に出す。
衛星がなくなった代わりに、なのはさんの空間断裂が多くなった。レーザーも加わって、もう回避するスペースがない。花びらをバリアのようにして防御。加えて龍と花びらで応戦。ことごとく破壊され、なのはさんが近づいてきた。前方に龍を出す。真っ二つにされ、龍は飛んでいく。
・・・私に接近するや否やなのはさんは、私の首から下を無数に斬り液状化させ、頭部を掴んだ。
「・・・チェックメイト、だね。」
「・・・はい。」
私は、なのはさんの後方にいた。なのはさんが掴んでいる私の首は、液体で作った偽物。私本体は、最後に飛ばした龍の中に潜んでいた。そして今、なのはさんの背中、心臓部分に手刀を突きつけている。
「で、どうするのかな?」
「・・・できません。殺せません。」
「それが答え?」
「はい。」
「・・・その結果、私に殺されても?」
私は涙を流していた。
「だって・・・、だって・・・・、何の罪もなくて、何の恨みも抱いていない人を殺せるわけないじゃないですか!」
「・・・正解だよ。私の負け。」
「え・・・?」
なのはさんは振り向いて微笑んだ。優しい笑みで。
「『殺す命の責任を背負うこと』の答えは『考えること』。正解なんてない。考えて、これからも考え続ける事が大事なんだ。」
「『正しい名目が存在する敵と殺し合う』の場合は?」
「その時は、やっぱり考える。その結果出す結論は、今と異なるかもしれないよ。本当に自分も相手も正しくて、話が通じる相手なら、譲歩の道がある筈なんだ。でも、それで自分の命を放棄することを求められたら戦うしかない。」
「・・・私の中のダルイゼンは。多分また出てくる。どうすれば・・・。」
なのはさんは私の胸に手を当ててきた。
ダルイゼンを引っ張ってきた。
「やめろ!何だお前は!」
「のどかちゃんの代わりに、あなたを引き受ける人間。悪いけどね。私の中はそういう存在で溢れてるよ。あなたは病原菌のように生きること自体を止める選択が出来たはずだ。そう進化することが出来た。それをしなかった。・・・せめて、取り憑くなら私にしなさい。」
そのまま、なのはさんは自分の胸にダルイゼンを押し込んだ。
「今のは・・・。」
「あなたが心の中で作りだしたダルイゼン。それを私が引き受けた。私の存在は『反則』だよ。生きるために、殺す命の責任を背負うこと、のために、もう一つ手段があって、『どんなあり得ない手段に頼ってもいい』ことも方法の1つと、私は考える。だって生きるためだよ。必死に考えて選んだ道を進むのにルールなんてないし、それを他人がどうこう言う権利なんてないと思うよ。」
「・・・私は、まだ心の整理が出来ません。」
なのはさんに抱きしめられた。半分機械の身体なのに、暖かくて、脈をうっているのが分かった。
「ゆっくり考えるといいよ。そしてまた悪夢が現れたら、私のような『反則』を使いなさい。私はいつでもあなたの悪夢を引き受けるよ。」
あとがき
補足設定
キュアグレース:能力名・キュアグレース・カリス。
能力説明
・精神エネルギーで作りだしたハープと杯が武器。ハープは様々な花びらを生み出せる。それはバリアになり、爆弾になる等、自分の意思で自在に変化させることが出来る。杯は赤い液体を出し、どんな形にもなり、どんな性質を持った液体にもなる。
・プリキュア本作で使用した技は、全て使える。
・弱点:素の体力がない。
付随能力・外見、服装等の変化。
・精神性の強化:彼女にあらゆる精神攻撃、精神の揺さぶりは効果が無い。本戦闘以降はそうなった。
身体能力説明:原子サイズの現象を改竄でき、原子1つからでも再生可能。他、身体能力レベルは上限がなく、それに耐えうる肉体の強化がされている。
・格闘技術:素の体力がないため、能力がそれを補っている。
備考能力・プリキュア・プライモーディアル・ヒーリング・フェイバー
現時点の最強形態になったヒーリングっど♥プリキュアが出す合体技。原初、癒やし、恩寵を併せた言葉。朝日が昇る草原の空間を作り出し、日の光で浄化する。要するに邪悪な心と呼べるモノをなくしたり、生まれ変わらせたり、最初から存在しなかったことにすることすら可能。それは4人共通の意思が必要。この技は発動した瞬間に引きずり込む。いかなる異次元にいようと、いかなる時間にいようと、全知全能であろうと、多次元宇宙に介在する上位存在であろうと、回避不可能脱出不可能。・・・回避する方法は①ヒーリングっど♥プリキュアが創作作品のキャラクターと認識できるフィクションを視聴する存在になる。②全知全能になる。③自分は創作作品のキャラクターではないことを立証する。を全て満たす事である。
高町なのは:能力名・アークエネミーモード。
能力説明
・武器は真ん中が砲身になった剣。全身の機械部分。機械部分は自分の意思で生身にすることも可能。
・不老不死。
・空想したことはほぼ全て再現可能。要するに、ほぼ全能に近い。今回はわざと負けただけだが黙っている。
・実は変身しなくても変身後と同じ能力が使用可能。
・弱点:なし。
付随能力・外見、服装等の変化。
・精神性の強化:彼女にあらゆる精神攻撃、精神の揺さぶりは効果が無い。
身体能力説明:ほぼ全能故、原子サイズの現象を改竄でき、原子1つからでも再生可能。他、身体能力レベルは上限がなく、それに耐えうる肉体の強化がされている。
・格闘技術:あらゆる世界の武術を知っており、再現できる。
なのはさんと泊まり込み合宿をすることになった。時間は私のいる世界で5分。ただし向こうの世界では約1年間泊まり込む予定。
「あなたの弱さの1つは、体力がないことだよ。『健全な精神は健全な肉体に宿る』という言葉もある。と、いうことでトレーニングしよう。大丈夫。どんなに時間がかかっても、元の世界には、大して時間がかからず、元の姿に戻すことが出来るから。」
だ、そうだ。着替えや体育着、ジャージ、水着を持ってきて、と言われたので用意する。
未来的な星だった。なのはさんの持っているマンションに案内された。彼女はこういう部屋を色々な世界に幾つも持っているらしい。
トレーニングが始まった。まずはプールで歩くこと。
「水の中は負荷があるんだ。それを歩き続けるのは結構体力いるよ。それを3時間くらい。退屈するといけないから音楽流そうか。」
プールの中を歩き続けた。なのはさんと一緒に。
次は広場で、站椿功(たんとうこう)という同じポーズを続ける訓練。
「これは結構キツいよ。沢山汗をかく。深呼吸しながら行うんだ。呼吸は大事だよ。肺活量が多くなれば、それだけ体力もつくようになる。3時間。でもやっぱり、ずっと同じ姿勢でいるのは退屈だなぁ。ということで、テレビ見ながらやろうか。」
なのはさんが空間にテレビ画面を出した。それを見ながら行った。これも、なのはさんと一緒に。
食事は、毎回なのはさんが作ってくれる。栄養のバランスが取れていて、体力がつく食材がたくさん入っているそうだ。美味しい。
「医食同源という言葉があるね。食事は大事だよ。美味しいと思ってくれたら嬉しいな。」
毎食なのはさんと一緒に食べた。談笑しながら。
勉強の時間もあった。私の学校で習う勉強をなのはさんが教えてくれる。学校で習う勉強よりもっと難しいレベルの勉強もある。
「学校の勉強が社会で何の役に立つのか、とか言う人がいるけど、勉強する癖をつけるためなんだよ。社会人になっても勉強は必要。だって知らない事が多いより知っている事が多い方が人生楽しいじゃない?」
昼寝の時間がある。なのはさんと一緒に寝た。
なのはさんは毎日色々な場所に連れて行ってくれた。遊ぶために。
「『よく働き。よく学び。よく遊び。よく食べて。よく眠る。』これは大事なこと。どれかが欠けても人生はつまらなくなる。遊ぶときは思いっきり遊ぼうね。」
トレーニングは上記に慣れると、別なものが出た。夜になるとくたくただ。私用のベットなども用意されていて、隣のベッドのなのはさんに見守られながら寝た。翌朝目が覚めると、なのはさんの方が既に起きていて朝食を作ってくれている。
「おはよう。よく寝れた?」
・・・待って。至れり尽くせりすぎる。これだと私は駄目になる。私はなのはさんに手伝うことがあるか聞くようになった。
「それを自分で気が付いてくれて嬉しいよ。じゃあ私の仕事を手伝って貰えるかな?お給料出すよ。」
なのはさんの仕事を手伝った。色々な世界で災害救助や私のように悩んでいる人の相談にのったり。1日24時間じゃとても足りない。なのはさんは時間を操って、活動時間を増やしている。
・・・待って。
「・・・なのはさん、あなた何歳なんですか?」
「19歳だけど?」
「・・・本当のことを。」
「あぁよく言われるねぇ。『なのはさんじゅうきゅうさい』って。19歳と39歳をかけているジョーク。おかしいね。・・・その何万倍も生きてるって考えもしないんだ。私は、才能が乏しいからね。誰よりも努力しなくちゃならないんだ。努力するには時間がかかる。だから、私は時間を弄りまくっているよ。私の親友2人もそう。そうしないと、宇宙のあちこちを守れないからね。・・・のどかちゃんは真似しちゃ駄目だよ。こういう生き方を、機械の身体にしたりとか。」
うん、流石にそういう所は真似しませんよ・・・。真似できませんよ。でも、あなたは私の目標ですよ、高町なのはさん。あなたの信念を狂気とか言う人は多いと思う。私だって言われるし。でもね、狂気レベルの信念でなくちゃ守れないものもある。現実は残酷だから。その残酷さを私は打ち消して行ってみせる。そして暇になったときにあなたと穏やかな時を過ごすんだ。それが私の夢になったから。