構成員ウィステリア=南空ナオミが見た黒ずくめの組織について 作:ゴールドフォレスト
原作:名探偵コナン
タグ:R-18 残酷な描写 クロスオーバー リョナ 拷問 ヒロピン 南空ナオミ DEATHNOTE ジン(名探偵コナン) ベルモット(名探偵コナン) 黒ずくめの組織 浅井成実 リューク 名探偵コナン
南空ナオミを使いたいと突然思いました。そして彼女を生かす方法を検索。デスノートに書かれた後48時間以内に妊娠!妊娠には数日かかるので受精でOKとする。レイプされるしかないのか・・・。でもモブに犯されるのは可哀想と思ったので、行きずりの女と気まぐれでセックスしてくれそうなキャラを探す。黒の組織のジン。奴ならやるだろうと。そのままナオミをジンの犬に。でもナオミがモブのワル達にズタボロにされて瀕死状態でセックスさせるんですけどね?それでもモブに犯されるよりマシなんですよ、私の脳内では。
よし、ナオミを黒の組織へ。黒の組織って何やってんだろう?奴らが詐欺や麻薬なんてチャチなことやっている筈がないですよね?イメージで書く。あれ?なんかホワイト企業みたいな感じに。よし終盤でボスまで出そう。組織の最大目標の1つが烏丸蓮耶の延命なら、ボスは科学者ではなく『被験者=人間ではないミュータント』でないとおかしいんですよ。よって性別があやふやで怪力を持つ浅井成実が有力なんです。作中で死亡したはずの人物が真犯人。推理話のよくあるパターンです。デスノートは約4年間の物語で、コナンはサザエさん時空。辻褄が合いませんが同じサザエさん時空の2025年ということで勘弁してください。
後、最後にリュークに天罰与えました。あいつ嫌いなんで。デスノートの制限がいっぱいあって、これが一番の難問でした。間違ってるかもしれないけど。
黒い革ジャンに黒いジーンズ。黒い長髪で顔中傷だらけで左目が傷で塞がっている。一目で『あぶない女』だと思うだろう。ちなみに全身も傷だらけ。
外見の通り、私は犯罪組織の構成員。コードネームはウィステリア。私の実名と同じ名前の人が作ったカクテルから付けられた。
実名を言おうか?南空ナオミ。覚えていないでしょう?キラの正体にあと一歩まで近づいて、結局死の行軍をさせられた女なんて。
私の任務は殺し。こんな傷だらけの女にスパイなんて無理だ。それしか仕事がない。ちなみに私の飼い主であるジンという男の任務も殺し。というか、構成員の半分近くが殺ししかしていない。異常な組織だ。
さて、何から話そうか?当然どうして生きているのか気になるよね。そこから話そう。
1.南空ナオミがウィステリアになるまで
夜神月という少年にデスノートで名前を書かれ、私は虚ろな目で彼の前から去って行った。その時に私の表層の意識と深層意識は別になっていたんだよ。深層意識が本物の私。表層意識はデスノートによって作られた偽者。フラフラ歩いて何を考えていたか?
「嫌だ・・・。死にたくない。悔しい。悔し過ぎる・・・。」だ。当然だろう。
「助けてやろうか?」
邪悪な声が聞こえた。心の中で誰なのか聞いた。
「俺は死神。名前はリュークという。何故夜神月が大量殺人を行えるのか?俺が名前を書けば死ぬノート、デスノートを捨てて、それを拾ったのがあいつだったから。それ以来あいつはデスノートを使いまくって殺しを続けている。」
(要は、お前が元凶なのか。殺したい。)
「無理だなぁ。殺せないなぁ。というかお前もうすぐ死ぬもんなぁ。何故お前に話しかけているか?夜神月が、お前がどういう死に方をするか知りたがっていたんだよ。あぁこいつサディストな面もあったんだなって初めて知った。正直少し失望。サドが理由の殺人なんて沢山見てきたから。よってお前を運が良ければ生かしたい。」
(じゃあ、元に戻してよ。)
「無理。ノートの力は俺より強力だから。
ちなみに、お前に書かれた指示は、『48時間以内に考えうる中で最も死体が発見されない方法で自殺する』。だ。樹海?見つかるなぁ。陸から遠く離れた海で飛び込む?それも見つかる可能性がある。火山のマグマの中に飛び込む。これが一番見つからない方法。そう考えると、お前の死はつまらなくて、それに愉悦を感じている夜神月もつまらなくて、衝動的に夜神月をぶっ殺してしまいたいとすら考えてしまう。
そうすると、あいつがこれからどれくらい殺せるのか、追いかけてくる奴をどれくらい騙せるのかが見られなくなる。それはもっとつまらない。よって、お前が自殺するまでの行動を操作する。それ位は出来る。」
(反吐が出る言い分だから、どうしたいのかだけ言って。)
「デスノートを無効にする方法の1つ。要は妊娠している人物は殺せない、というのがある。さて人間が精子を放たれて子宮が受精するまでどれくらいかかるでしょう?答えは数時間。よって、お前は約40時間以内に妊娠というか受精だな、それをする必要がある。手早く受精する方法は?レイプ。頭の悪い俺がここまで考えてやったんだよ?
・・・さて、レイプされに行こうか?すぐレイプするクズな人間のたまり場はここから1~2キロにあり、俺も行動範囲制限されることはない。操ってやるよ。」
(嫌だ・・・。レイプなんてされたくない・・・。死んだ方がマシ・・・。)
「じゃあ操り人形解除でマグマ直行だよ?ちなみに溶岩の中でも即死は出来ない。自分の全身が溶けていく高温と激痛を味わいながらゆっくり死ぬ。そっちの方がいいなら、俺は構わないけど?」
(嫌ぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!)
・・・こうして私はリュークに操られて、犯罪者のたまり場へと向かった。
「何だ?姉ちゃん。」
私は繁華街の路地裏かなり奥まで行かされて、たむろしている男に声をかけさせられた。
「・・・私を・・・犯してください。・・・滅茶苦茶に・・・してください・・・。中出し・・・してください・・・。」
これらは全て死神が私を操作した行動言動である。革ジャンのジッパーを開き、アンダーシャツを着た右胸と左脇腹を手で歪ませながら、私はいやらしい言葉を言わされた。悔しくて泣きたいけど泣けない。
「ひゃははは!いいぜ!この後ろが、俺達のアジトだ。存分に遊んでやるよ!」
と言った男は、直後に私の腹を殴った。
ドグッ!
「がはっ・・・はうっ・・・。」
この声は、実際の私の声である。私は苦悶の声だけ言えるようにされているらしい。・・・でも何故殴るの?無抵抗なのに・・・。
「・・・としたいが、姉ちゃんデカか何か?滅茶苦茶鍛えた身体してるじゃん。囮捜査?残念だけどさぁ。普通の人間はこんな暗い場所にいる俺達に声すらかけないの。近づきもしないの。来た時点でアウト。殺すしかない。ここは見られたらヤバい物でいっぱいだから。犯さないよ?嬲り殺してコンクリに詰めて海に捨てる。勿体ないけど。」
ドガッ!
「う・・・ぐ・・・。」
私は腹を押さえて崩れ落ちた。男の仲間が現れてそのまま建物の中に連れて行かされた。
「あらら。レイプされると思ったのに。まぁいいよな、マグマよりコンクリ詰めの方が苦しまずに済むし。最も死体が発見されない方法だから生きたままコンクリに詰められて海に投棄されるのも成立だな。コンクリに詰められるまで生きてるわけだし。」
・・・黙れ、死神。お前のせいで私は嬲り殺しだ・・・。
・・・今、私は全裸にされて手首を拘束されて吊されている。足も拘束。念入りに身体検査されて盗聴器等何も付けてないことが判明し、即拷問処刑開始である。
ナイフで腹や胸、背中などをズバズバ斬られている。私は腹筋も背筋も発達しているが、ナイフの前には何の意味も無かった。
ブチブチグチュズバザシュズバブジュ
「ぐは!おうっ!く・・・う・・・。ぐぅっ!あうっ!くふ!」
斬られた箇所が痛い。斬られた箇所が熱い。内臓まで達している傷もある。
首から下40カ所近く斬られた。どれも10センチ以上の長さの傷。気絶すら出来ない。次に、顔面を斜めに×の字に斬られた。そして左目の上から一気に口まで斬られた。左目が潰れた。
ブジュル・・・
「ああぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」
更に刃渡り10センチくらいのナイフで根元まで刺された。
ズブッ!ドズッ!グジュ!ズブゥ!
「うっ!くぅ・・・。がはっ!お゙お゙!どぼぼぼお゙お゙!!!!おぼ!あ・・・あう・・・。」
左右の脇腹、臍、左右の乳房、背中の両肩甲骨付近2カ所、広背筋2カ所、臀部2カ所を刺され抉られそのまま。洪水のように血を吐く。死んでいないのが不思議だ。
・・・何か争っている音が聞こえた。銃声が聞こえた。誰かが入ってきた。
「何だてめ」
私がいる部屋の男数名が即射殺された。あまりに簡単に殺していく侵入者。
背後から来た男が、私の正面に立った。背の高い黒い帽子に黒いコートを着た長身長髪の男。・・・見覚えがある。だが思い出せない。
「ここにいる筈の奴らは全員殺したが・・・お前の顔は知らないな。誰だ?」
「私を・・・犯してください・・・。精液を・・・中に出してください・・・。そうされないと・・・私は死んでしまいます・・・。」
また死神に喋らされている。
「狂った女を抱く趣味はない。死ね。」
銃口を突きつけられた。この殺人鬼に殺されて終わるのか・・・。
「助けて・・・。死にたく・・・無い・・・。犯して・・・。精液が欲しい・・・。」
・・・私の意識はそこで途絶えた。
ピッピッピッピッ・・・
心電図の音が聞こえる・・・。ベッドがガタガタ動いていて車の中であることが分かる。
私は薄目を開けた。全裸のままでそのまま包帯を巻かれている。雑な治療。
・・・先ほどの男がのぞき込んでいた。彼も裸だった。
「さて女。俺の気まぐれが発動した。このまま何もしなければ、お前は治療を受けられる。俺に犯されたら、ショックでお前は死ぬ。誰がどう考えても前者を選ぶが、お前はどうしたい?」
「おか・・・して・・・。」
これは私の意思で話している。死神は行動範囲とか何とか言っていたがそれから離れたのだろう。
「そんなに死にたいのか。では死ね。だが慈悲として犯してやろう。」
男は私の膣にいきなり陰茎を入れた。男は動かない。私が腰を振った。自分の意思で。
「あぁ・・・!はう!あ・・・あん!くふぅ。あ・・・う。」
全身から血が流れているのが分かる。心電図の音が早くなる。それでも私は腰を振り続けた。喘ぎ続けた。
ピーーーーーーーーー
心臓が停止した。私はゆっくりと動くのを止めていく。男が射精したのが分かった。恐らくつまらなそうに。・・・私の意識が消えた。
私は闇の中にいた。死んだのか。
「死んでない。」
怪人がいた。巨大な眼、禍々しい口、灰色の肌、黒い服。
「俺が死神リュークだ。・・・受精したぞ、南空ナオミ。おめでとう。今話しかけているが、意識の世界なら行動範囲はないらしい。初めて知ったわ。」
(生き残っても全身ズタズタじゃない。どう生きろって言うの。)
「知らない。死ぬよりマシだろ。」
(いつかあんたを殺したい。)
「まぁ頑張れ。俺を殺せるとか無理だと思うけど。」
死神は消えていった。私の意識も消えていった。
・・・私は目を覚ました。
呼吸器を付けられている。車の中と違ってちゃんとした治療を施されているのが分かる。
辺りを見回した。恰幅のいいサングラスの男がいた。
「目が覚めたのか。奇跡だな。」
「・・・あなた達は何者なの・・・?」
「元FBI捜査官なら聞いたことがあるだろう。黒ずくめの組織。それが俺達だ。南空ナオミ。」
「思い・・・出した・・・。ははは。私は殺人組織に・・・命を助けられたのね・・・。」
「何故そんなに犯されるのを望んだ?」
私はデスノートについて、死神について、そしてキラという謎の存在が夜神月という学生であることを話した。
「・・・信じられんな。まぁ報告しておく。・・・それとお前はこの瞬間から組織の構成員だ。過去の実力、能力から適正と判断された。コードネームはウィステリア。南空ナオミという名前は忘れろ。拒否権は無い。拒否した場合速やかに死が与えられる。」
「いいわ・・・。どうせもう普通には生きられない・・・。」
それから私が完全に元の状態で動けるようになるまでの私の監視等は全てこのサングラスの男、ウォッカが行っていた。
一ヶ月で包帯がとれた。明らかに異常な回復速度。まぁ散々得体の知れない薬品を飲まされていたが。私は全裸になって自分の身体を鏡で見た。傷だらけの肉体。顔にも大きく傷があり左目が傷で潰れている。ショックはなかった。
私を犯した男、ジンはウォッカと共に一度だけ来た。
「もう一度確認する。あまりにも馬鹿らしくて信じられないから。・・・キラはガキなのか?」
「そうよ。」
「フフフフ。アハハハハハハハハ!!!!!なぁ、ウォッカ。俺の言ったとおりだろ?キラってのが人間だったら脳内お花畑の馬鹿。あるいはガキだって。恐らく夜神月とやらは脳内お花畑も合っている。くだらなすぎてこんなに笑ったことは久しく無いな。」
ウォッカはあきれたように頷いた。
「一応、夜神月は天才と呼ばれてる学生なのよ?」
「じゃあお勉強が出来る馬鹿の典型だ。おそらく殺す理由は『犯罪者や悪徳政治家がこの世から消えたら理想的な世界が出来る。』だろ?はい、馬鹿確定。犯罪者が惨く死んだら犯罪が止まるか?まぁ一時的な効果はあるだろう。しかし効果は半年も続かない。その間溜まりに溜まった悪意が更に残酷な犯罪をさせるんだよ。犯罪心理を分かっちゃいない。というか、人間を理解していない。悪徳政治家ってのは操り人形だ。その地位にいたら必ず悪徳になる。周りがそうさせる。
そもそも、死んだ人間のほとんどが、新聞やネットに載っている犯罪者ばかりという時点でアホ過ぎて、もし神か何かの仕業なら『この世界はとっとと終わるべき』とすら思った。ボケた神が統治する世界なんて終わった方がいい。表に出ている犯罪者というのは、ほとんどが『まだ正常な人間』レベルだぞ?真に異常な犯罪者は名前すら出ない。」
「あなた達のような?」
「そう。ちなみに俺はそんなノートがあっても使わないな。殺すべき人間があまりに多すぎて役に立たない。俺が月とかいう馬鹿の理想世界を作るとしよう。犯罪者。本人はもちろん一族、友人全て殺す。もう悪意で汚染されてるから。政治家。その国の政治家全員殺す。そうでないと正常化なんてされない。まぁ地球人類の9割は殺すかな。人類なんて全てゴミクズだぞ。その位死んで、初めて自分達の愚かさに気づいて理想国家が・・・作られないだろうな。人類は糞だから。もちろん俺も含まれる。」
ジンという男は、完全に人類に絶望している人間だと思った。自分自身まで憎みきって、よく自殺しないなと思った。それ以上に他の人類に対する憎悪が深いのだろう。人類最後の1人になってようやく心置きなく、自分の頭を打ち抜ける。笑顔を浮かべながら。
・・・その後、私はジンに受精したことを伝えた。
「堕ろせ。」
何の感情も出さずに即言われ、その後堕胎薬が出された。躊躇わずに飲んだ。
2.黒ずくめの組織での職場内研修について
『えっ?』と思うサブタイトルだろう。でも、私は実際に全ての部門に回された。私の適性が分からないから。一般企業ですらやらないかもしれない適正にあった部門への配属。それを悪名高き犯罪組織でやっているとは。
住まいは組織が保有しているマンションの一室が与えられた。狭い部屋。食事は自炊。ただし買い物は禁じられ、食材は配給された物のみ。着るものも配給された物のみ。テレビはある。パソコンもある。なぜなら世の中の情報を最大限知ることも組織の一員として必要だから。
まず配属された部門は死体処理だった。次々と運ばれてくる死体をチェンソーでバラバラに切断。溶解液につけて跡形も無くす。その繰り返し。ちなみに死体は組織が殺した人間だけでは無い。他の暴力団等や殺人者が隠したい死体処理も請け負っているらしい。その報酬も資金源。
この部門の責任者はウォッカ。正直驚いた。今のところ、組織の人間の中で最も話している回数が多いのが彼だが、彼は有能な人物であり、こういった単純作業は合わないと思ったから。そうしたら、こう反論された。
「単純だが重要な仕事だろ?清掃業やゴミ収集業等と同じさ。多くの人間が誰でも出来ると低い賃金しか与えない上蔑んでいる仕事が、最も自分達の役に立っている仕事だと認めない。あるいは認めているのに蔑んでいる。だからジンの兄貴・・・ジンは、人間は愚かだと言っているのさ。
それと、俺がこの仕事の管理を任された理由は、失敗してもカバーが可能だから。俺は、ADHD、注意欠陥障害なんだよ。どう注意しても何かミスをする。でも能力はある。だから、この部門の管理、およびジンの相棒を任されている。ジンはずば抜けて能力がある人間だ。だがお前が見たとおり人間性が完全に欠落している。突然自分のこめかみに銃口を突きつける可能性すらある。だから俺がフォローする。ジンは俺にミスがあったと解ればフォローする。要は、俺達は補完関係さ。
ちなみにこの部門の別名は『組織で2番目に必要な部門』。誇らしいね。」
自分の暮らしを支えてきた企業が、犯罪組織より下に見えてきた気がした。悲しくなった。
次に回されたのが、組織の雑多な業務を全て引き受けている部門。最も人員が多い。負傷者の治療、生活支援、武器の調達、その他全て。全く稼げない。だが重要な仕事だ。
そして、この部門の責任者がラムと呼ばれる人物。一度も会わなかったが、組織のNO.2だそうだ。犯罪組織の下請け部門を、NO.2が管理。立派すぎて泣けてくる。
その次の部門が、通称『ゲーム』と呼ばれている部門。先物取引や暗号資産等を行って、資金を稼ぐ部門。最も組織の資金調達を行っている部門。しかも、インサイダー取引といった犯罪行為すらしていない。何故ならコネクションがあると組織の実態が判明する恐れがあるから。合法的な稼ぎで警察すら何も言えない。この部門の人員は10名程度。ほぼ100%損失を出さない。信じられない。もちろんノルマはあり、この集団は確実に稼ぐ。よくこんな優秀な人材を見つけてきたもんだ。
この部門の責任者はベルモットという女性。クリス・ヴィンヤードという有名女優だった。私も知っているから驚いた。
ベルモットはテレワークで指示をしてくる。私にテストとして取引の動きを予想だけさせた。見事に外しまくり不適正。余所に回されることになった。
別の部門に行く前に、ベルモットから話しかけられた。私に興味を持ったらしい。
「この部門はどうだったかしら?ウィステリア。」
「最初から私には向いてないと思ってた。私は経済をよく知らないから。・・・ちなみに損失出したら、その人間は殺すの?」
「殺すわけないじゃない。ここに集められたメンバーはゲームの天才達。数十億円損失出しても、すぐに巻き返し可能な人員。もったいなさ過ぎて殺せない。
しかし、FXとか暗号資産ってクソゲーよね。歴史上最も多くの人間を自殺させたゲームなのに、世界中のお偉いさんの誰もがこの経済取引を廃止させない。何故かわかる?そのお偉いさんの半分以上が、コネを持っててインサイダー等違法取引で稼いでいるから。自分が良ければ、国民が、国がどうなろうと、どうでも良いのよね。奴らは。」
このベルモットという人物も、ジンと同じく破滅主義者だと思った。
「私が、ジンと同じ人間だと思った?私、彼ほど壊れていないわよ?夢もあるし。」
心を読まれたらしい。
「あなたの夢って何?」
「地球をエデンにすること。そこに住む人々は永遠に幼くて純真で。要は全人類洗脳して、肉体も幼くするの。争いの無い平和な世界よ永遠に。」
はぁ?無茶苦茶だ。子供が考える空想の世界以上に荒唐無稽だ。
「無茶じゃ無いわよ?実際に幼くする薬は開発できた。『あの方』が開発を停止しなければ。あぁ私の夢はいつになったら実現するのやら。」
この女は異常すぎる。何が本当で何が嘘だかわからない。話を終えようとした。そうしたら最後にこう聞かれた。
「あなた体毛は濃い方?」
「・・・陰毛は。」
「まぁ素敵!私ね、剃毛プレイが大好きなのよ。好きな相手を幼くする神聖なセックスの儀式。いつかあなたを抱ける日を楽しみにしているわ。」
心から嬉しそうにベルモットは喜んだ。・・・私はいつかこの異常な女にもおもちゃにされるのか・・・。
次の部門は薬品等開発部門。この部門の別名は『最も要らない部門』・・・何故だ。
この部門の責任者もベルモットだった。私は何故要らないのか聞いた。
「この部門の半分の目的は終えているから。その目的は、今は言えない。もう1つの目的は『幼くする薬』。それが停止させられたのは知っているわね。だから、この部門は畳んでいる途中なのよ。秘密を守れる人員は生かして普通の暮らしをさせるわ。出来なければ消すしか無い。」
「秘密ばっかりでさっぱりわからないんだけど、何でそうなったの?」
「かつてこの部門の責任者は別の幹部だった。彼女は優秀な科学者で、その両親も同じ。
両親は『あの方』の望みだった目的を3分の1成し遂げた。その前に3分の1は完成していた。その後、彼女が最後の3分の1を成し遂げ完成させたことで『あの方』は一度表舞台に出た。それが最初話した『この部門の半分の目的』。当然『あの方』は彼女を重宝しようとした。正確には彼女と姉の2人を。ところが組織内のスパイが姉の方を籠絡し、組織を裏切らせた。まぁ消すしかないわね。残念だけど。
そうしたら、彼女も裏切ってしまった。『あの方』は非常に悲しんだ。そう、激怒ではなく悲しんだ。一番悲しんだことは、彼女が『あの方』の『この部門の半分の目的』に全く価値がないと思っていたこと。」
「自分が完成させたのに?」
「そう。だから『あの方』は彼女を泳がせてる。『こんなに悲しい思いをするなら自分が開発した薬を使おう』と感じて組織に戻ってくるまで。」
「何かとてつもなく重要なこと聞かされている気がするけど何で?私も消すの?」
「その可能性は低いんじゃない?あなたはFBIやCIA等に情報を漏らさないでしょう。何故ならあなたは、それら組織を完全に見限っているから。だからあなたは単独でキラの秘密に辿り着こうとした。」
「・・・。」
「まぁ恋人を殺されて、それにビビって捜査の手を緩められたら怒るわよね普通。それ故あなたはFBI等に情報を流さない。と、いう『あの方』の判断よ。」
「そう・・・。」
「ちなみに、この部門には最初からつかせる気は無い。あなたは、『組織で1番必要な部門』に決定。理由は、『あの方』はもうすぐキラの事件が終わると予測した。だから、あなたにその部門に配属させることにした。『殺しに慣れてもらう』ために。更に奥深い理由は私にもわからないんだけどね?」
「え・・・?」
何が何だかわからない。もうすぐキラの事件が終わる?夜神月が逮捕されるのか?それと私が殺しをするのと何の関係があるんだ?
私は『組織で1番必要な部門』の建物に来た。
ジンが待っていた。
「残念だがまた会ってしまったな。ここは暗殺および情報収集等諜報部門。そして『しくじれば即抹殺される』部門だ。」
「あなたがここの責任者なの?」
「いや。ここに責任者はいない。『あの方』が直接指示を下す。ちなみに、お前に諜報の任務は与えられない。そんな見た目だから。殺ししかない。そして『あの方』が俺にお前を部下につけろとおっしゃられた。だが俺は、部下は持ちたくない。お前は俺の犬。これから多忙だぞ。世界中で殺して殺して殺しまくる。精神的に耐えられなくなったら俺に言え。抱いて慰めてやるから。殺されるよりマシだろう?」
3.殺す毎日について
当然のことだが、私は殺人なんてしたことが無い。
だが配属されてわずか1週間で殺人をすることになった。
ターゲットは中東の富豪。その人物の情報を見た。・・・あぁクズだな、殺そう。私はそう思ってしまった。富豪の警備をしている人物、というかその富豪以外に邸宅にいる人物全てをジンが殺害した。呆れかえるほど簡単に殺していく。私は震えている富豪に近づいた。
「た、頼む。殺さないでくれ・・・。」
彼は母国語でそのようなことを言ったが、私は躊躇無く射殺した。それほどこの富豪が行ってきた行為は残虐そのもので、本当にキラが『まだ正常な人間』しか殺していないんだな、と思い知った。
ここでの殺人のほとんどが外部からの依頼による抹殺だ。まぁどいつもこいつもクズばかり。世界中で躊躇無く殺人を続けた。ちなみに私には、善良な人物や裏切り者の抹殺任務は一度も与えられなかった。
それでも、突然気分が悪くなり、嘔吐するようになった。
その時はジンが抱いた。吐瀉物臭い私の口を平気で舐め取るようにキスをして。私の革ジャンやアンダーシャツ等を脱がして全裸にして。私の全身の傷を舐め回して。私の膣に乱暴に挿入して。
「く・・・う・・・。あ・・・ああ・・・ん。はう!あう・・・。くふ・・・う・・・。」
私は乱れた。傷だらけの乳房を揉まれて乱れた。恋人の敵討ちのためにキラの捜査をしていた私が、こんな淫乱だったとは。でも、どうでも良かった。それほど夜神月に殺されかけた経験は、私の全てを壊した。
・・・私はジンに何度も抱かれたが、彼は決して膣内に出さなかった。外に出した。切なかった。
暗殺および情報収集等諜報部門にいる半分近くがスパイ、と聞かされた。それとおぼしき人員には、『あの方』がジンに指示を出して、私を近づかせなかった。
「あぁ、やっぱりあいつもスパイだったんだな。」
ジンは対して驚きもせずに言った。ちなみに、私にはそれらの人物は1人も知らされていない。
他のメンバーは、半分以上が人格破綻している人間ばかりだった。例を挙げるとキャンティという人物。スナイパーでトリガーハッピーという女。毎回私を見ると、
「アタイともいいことしようよぉ、ワンちゃん。」
等言いながら、やたらと私の臭いを嗅いでいる。ジンは彼女が去った後必ず、
「あいつまだ死んでなかったんだな。」
と言っている。本当にそう思った。
殺し続けて約4年が経過した。
キラが死亡したという情報が入った。
その半年後、ジンから
「お前はベルモットに付くことになった、お別れだ。」
と告げられた。
「随分簡単に手放すのね。4年以上も一緒だったのに。」
「俺は何にも執着しない。それに『あの方』の指示だから。」
「ずっと意外に思ってたんだけど、あなたが『あの方』に忠誠を誓う理由って何?あなたが誰かに従う性格には見えない。」
「・・・俺は『あの方』に育てられた。孤児だった。スラム街で生きるために殺しまくっていた。たまたま俺を見た『あの方』に拾われ、色々な知識を叩き込まれて現在の俺がいる。そうでなければ、俺は今頃既に野垂れ死んでいるよ。親に逆らう子供は不出来だろう。」
本当に意外だった。この男が親に従う純粋な子供だったとは。
「ちなみに『あの方』に会ったことがあるのは俺とベルモットだけだ。というかベルモットの方が親しいよ。これは『あの方』から話せと言われたことだから話すが、あいつは百年以上前から『あの方』の妻。俺の母親代わりでもあり、ベッドでのおもちゃだから。」
「え・・・?」
SF的なことをジンから言われ呆然としている内に、ベルモットが待っている高級ホテルに着いた。
スイートルームにベルモットが待っていた。カミソリを持って。あぁいきなりおもちゃにされるのか・・・。
私は裸にされ、ベッドに寝かされ、股を広げさせられた。
ベルモットは見事に成熟した裸体を見せて、本当に嬉しそうに私の陰毛を剃っていく。ちなみにベルモットは無毛だ。自分で剃っているんだろう。
「あ・・・ふ・・・。くう・・・んん・・・。」
毛を剃られているだけで、何故喘いでいるんだ私は。
「あら、脇毛もあるわね。ソリソリソリ。」
「はう!ん・・・。」
次に彼女は私の全身の傷を舐めだした。
「・・・ジンからあなたは彼の母親代わりと聞いた。こういうプレイまでそっくり。あなたは何歳なの?」
「母親か・・・。まぁそうでもあるけれど。肉体関係もある。銃口を突きつけ合う仲でもある。訳がわからないでしょう?彼を壊したのは私。彼に出会ったときに私は既に享楽的な人間になっていた。140年以上生きていれば常人はそうなるわ。なっていないのは『あの方』だけ。」
「140歳以上って・・・。何で生きていられるの?」
私達は服を着た。ベルモットが話しだした。
「昔々のお話で。日本にある大富豪がいました。彼は日本を影から牛耳っていたフィクサーでした。それならありきたりだったんだけど、彼は自分の容姿の醜さを何よりも嫌っていた。次に、自分が出会った超人的身体能力を持つ人間に憧れた。具体的に言えば京極という一族。毛利という一族。」
「毛利小五郎って探偵を聞いたことあるけど、彼もそうなの?」
「よく分かったわね。その通りよ。毛利小五郎はその子孫。娘さんの方が一族の血を濃く受け継いでいるわね。彼らの活動を見たら驚くわよ。この組織なんて京極、毛利の一族だけで壊滅させられるくらいの超人だから。
そして、ある大富豪は夢みた。彼らはヒーローであり、自分は悪役であり、彼らに倒されるに相応しい悪人になろう。そのためには美しい容姿が欲しい。超人的な強さが欲しい。その研究をさせたがちっとも捗らず。
そして自分が高齢になり、病にかかったことを知った。こんな無様な死に方はしたくない。長寿になる薬を開発させた。意外にもそれが一番早く完成した。早速妻と共に服用。それが以前話した組織の薬品等開発部門の『半分の目的』の3分の1。
しかし、若さは取り戻せず容姿は醜くなるばかり。大富豪は自分の死を装って表舞台から姿を消した。そして黒ずくめの組織を設立。
数十年経過、組織の科学者の夫婦が『半分の目的』の3分の1を開発。大富豪は超人になった。妻は拒否した。妻は無力で幼い子供の世界が理想だったから。」
「妻って言うのやめない?あなただってもうわかってる。」
「そうね。私と言いましょう。黒ずくめの組織は夫と私のツートップ。ラムという男はNO.2という名の囮。彼は夫が『こいつらにだけは倒されたくない』と思う存在を引きつける役目。FBIとか公安とかそういう輩。あなたもよく知っているでしょう?彼らってほとんど犯罪組織と違いが無いの。」
「知っているわ。だから愛想を尽かした。」
「そして、その夫婦の娘で幹部だった女性が、『半分の目的』の最後の3分の1を開発。それが『美女になる薬』。」
「はぁ?男でしょう?なんでそんな薬を。」
「彼はバイセクシャル。というか、どちらかと言えばゲイに近い。だから私との間に子供はいなかった。肉体関係すらなかった。心が女で容姿が醜ければ当然美しくなりたいはず。ちなみに『美女になる薬』は未完成。彼は誰もが美女と認める両性具有になった。」
「美しさと引き換えに怪人になったのね。で、旦那さんは表舞台に出てきたの?」
「出てきた。ある島で医師として働いて。2年後、彼はある少年に出会い、彼の経歴を調べて恋をした。『あぁ彼こそが自分の求めたヒーローだ。彼に倒されたい。』と。更に調べてみると、私が開発させた幼くする薬の犠牲者だった。彼は失望した。『そんな薬がなければ万全な彼に倒されたのに』と。私の薬は即刻停止させられた。今度は私が失望した。
そして、彼は少年を元に戻す研究のため、再び表舞台から姿を消すことにした。こういうこともあろうかと用意していた、島に住んでいるクズ共の被害者の遺族だったという『作った』設定を生かして、クズ共を殺して、少年に見破られて、建物ごと焼死に見せかけて。ダミーの遺体は当然用意してある。
実は『こう自分が死ねばこの少年のトラウマになるだろう。少年は自分を忘れないだろう。』という意地悪も込められている。見事的中し、彼の死は少年の大きな戒めになった。」
「で、元に戻す薬は完成したの?薬品部門畳んでるけど。」
「幹部だった女性が逃走した後に完成した。ある酒が原料。その幹部だった女性も幼くする薬を服用。その少年と共にいるわ。薬はいつでもその幹部だった女性に渡せる。でも、彼は最後のシナリオのために渡す機会を待っている。それは『幹部だった女性が、少年に失恋すること』。」
「はぁ?意味がわからない。」
「少年には幼なじみの彼女がいた。超人毛利のお嬢さん。そして彼の最後のシナリオはこう。『ヒーローとヒロインの知恵、強さ、そして愛によって長年生きてきた自分という悪が倒されること』。ヒロイン役は毛利のお嬢さんでも良かった。でも、自分の方が美しいな。力も強いな。美しさは自画自賛だけど。ちなみに最も愛が重要だった。
そして、幹部だった女性が幼くなって少年の元に身を寄せた。彼は彼女がヒロインでも良いと思った。でも強さも美しさも足りない。だから失恋して、自分の所に戻る。自分と同じ薬を服用して超人化。美しくなる薬も完成させて最高の美女に。中ボスになった彼女と少年の対決。彼女は敗北を認め、少年に薬を渡し、少年は元の青年に戻る。
あぁ何て素晴らしい愛の形なんだろう。彼女と共にラスボスである自分の元へ。彼らは自分を殺さないだろう。説得に屈し大人しく逮捕される。でも、黒ずくめの組織に自分は殺される。そして彼らの記憶に残り、やがて結婚して、子供が産まれた時自分の名をつけてくれるだろう。何故なら自分の名は男でも女でも使える名だから。
というメロドラマなシナリオに彼は酔っている。黒ずくめの組織はそのメロドラマの巨大な舞台装置に過ぎない。・・・まぁそれが最高の形で、本当は彼にはヒロインが毛利のお嬢さんでも幹部だった女性でもどっちでもいいんだけどね。愛さえ見せてくれれば。」
「えーと、あなたは良いの?その舞台装置の一員で。」
「私的には彼が死んでくれた方がいいの。そうしたら、私がボスになって全人類幼児化計画が進められるから。」
・・・正直、出来るだけ『あの方』が生きのびてくれた方がいいんだけど。
「それと、『あの方』・・・もう、今の名前言うわね。浅井成実があなたのことを待っているわ。場所は香港。あなたには浅井成実から最後の命令が下される。多分殺されるんじゃないかなぁ。デスノートが使えないってわかったし。」
・・・疑問点は多々あったが、私は香港に向かった。殺されることに恐怖はなかった。
4.ウィステリアが南空ナオミに戻るまで
香港のある高層ビルの最上階の一室で、『あの方』、浅井成実と出会った。
「よう。俺が『あの方』こと浅井成実だ。」
・・・見た目が若くて全く威厳のない人物だった。そして両性具有を如実に体現していて、容姿は男か女かまるでわからない。どちらかと言えば女だ。それもかなりの美女。
「話の大体はベルモットから聞いたわ。まず一番聞きたかったこと。
あなたは何で犯罪組織なんて作ったの?生き延びて容姿を変えたいなら合法的組織でも良いはず。」
「俺はね、長年生きてきて、クズな人間を沢山見てきた。『こいつら死んだ方がいいな』と数え切れない位思ったね。でも警察等は見抜けない。公安とか?逆に利用しようとするクズだ。だから殺す組織を作った。『必要悪』という奴だ。自分を正当化する気はさらさら無いよ。俺は悪で、裁かれたい人間だから。でも俺を裁く相手は選びたい。俺は我儘なんだよ。
君がよく知っている夜神月という人間の方が、ずっと崇高な理想の持ち主だったかもしれないね。だが彼は精神的に未熟過ぎた。『もって数年』と踏んでいた。見事的中。・・・彼の死に様話そうか?あまりにも無様だから。君も気分がスカッとするだろう。」
「もういいわ・・・。私も人を殺しすぎた。人の事言えない。」
「まぁ俺がそう仕向けたんだけどね?ちなみに殺した人間は表舞台には出ないクズばかりの筈だ。気に病む必要は無い。・・・そして、俺が君に殺しを慣れさせたのはこれを持っていて欲しいからだ。」
ノートを渡された。『DEATH NOTE』と書かれたノート。受け取るとあの忌まわしい死神リュークが現れた。
「ひっ!」
「久しぶりだな、南空ナオミ。」
「・・・ねぇ、成実さん!私が憎んでいるのは月より、こいつなんだけど!どうやったら殺せるの!」
「無理なんだ。殺せない。死神が死ぬ条件として、『デスノートに人間の名前を書く行為を怠り、死神自身の寿命が尽きてしまった場合』、『死神界の掟を破り、三級以上の階級の罰を受けた場合』、『好意を抱いた人間の延命措置として、意図的にノートを用いた場合』があるらしい。
だが、どれも実行は難しいね。一番可能なのが『デスノートに人間の名前を書く行為を怠り、死神自身の寿命が尽きてしまった場合』かな?
あと、俺もベルモットもデスノートで死なないよ。124歳以上の人間はデスノートで殺せない。では、リューク。彼女のノートを譲渡するから『俺は君のノートを捨てる』。」
「OK。じゃあ南空ナオミ。これからよろしくな。」
「ちょ、ちょっと待って!私はこいつの顔を見たくない!」
「では『こいつが苦しみ続ける様子を眺め続ける』というので妥協して貰えないだろうか?ちなみに、俺はもう1つデスノートを持っている。よってこの仕掛けをしたことで記憶を失うことはない。」
「おい、あの女が俺のノートを一時的に使っていたが、まさかお前・・・。」
デスノートを使用したのか。誰を書いたんだ?
「そして、これは最後の命令だ、ウィステリア。拒めば、即殺す。このノートを持ち続けて欲しい。そして、俺の命令が来たら名前を書いて欲しい。
その対象は江戸川コナンという小さな探偵とその仲間達の命を狙う人物だ。まぁ大抵は彼ら自身で何とかなるだろうが、もしどうしようもないと俺が判断した場合、君に依頼する。」
「その小さな探偵って、あなたが恋しているっていう?なら自分のデスノートで名前書いたらいいじゃない。」
「俺が書いても効果が無かった。こんなケースあり得ないから、ノートの条件になかったんだろうけど、多分両性具有者は殺す権利を持てないんじゃないかな?
ちなみに小さな探偵さんに恋をしているのは事実だ。俺は彼に倒される日を待っている。その最高の舞台も準備中さ。」
「あなたといい、ジンといい、ベルモットといい、破滅主義者ばかりね。」
「そう、悪は敗れ去るのがロマンだ。そのために悪事をしていると言ってもいい。・・・ちなみに、この命令は一生だ。他に君がすることはないので、南空ナオミに戻り、普通の人間として暮らす。暮らすのに十分な資金は定期的に送るよ。そして、身体の傷も消す。出来れば幸せな生活を送って欲しいね。君は、本来こっち側の人間ではないのだから。」
その後の話。
私は全身の傷の除去手術をし、義眼をはめて、日本に戻った。南空ナオミは失踪扱いだったり帰化されたりしていたが、結局元に戻され死亡していない。FBI等から何をしていたのか等聞き込みがあったが無視している。そのうち、それもなくなった。浅井成実の仕業だろう。FBIのスパイは私の存在自体知らないはずだから。
私は別荘地で本を読んだりして過ごしている。・・・すぐ近くでリュークが倒れている。私は次に読む本を取りに行くついでにリュークを踏みつけたりしている。こいつは幽霊のような存在なので踏めないのだが、足が通り抜ける度に『うー』とか『あー』とか苦悶の声をあげている。
浅井成実から受けたアドバイスは『リュークに何も与えない事』だった。ゲーム等娯楽品はもちろん、何故か死神はリンゴを好むらしいが一度も食べさせていない。最初は訳のわからない動きをしていた。段々と私に殺意を向け始めノートを奪い取ろうとしたが止めている。私はデスノートで死なない。『4回名前を間違えると対象を殺せなくなる』というルールがあり、月で1回、ベルモットが3回間違えた。浅井成実が、私の国籍を米国籍に変えた後で、ベルモットに私の本名を3回書けと指示したらしい。上記ルールは故意に名前を間違えると無効である。ベルモットは浅井成実が私の国籍を変えたことを知らないで、私をデスノートから守るためとも知らないで、本気で私を殺す気で書いたらしい。あの女・・・。でも、おかげでリュークも私を殺せない。
・・・浅井成実から私にデスノートを使えという指示は一生来なかった。浅井成実から他の連絡ももちろん一度も無い。組織からの送金は一生続いた。黒ずくめの組織はまだ残っているのかもしれない。もし、その資金が浅井成実の隠し口座からで、それが見つかっておらず自動送金設定にしてあれば、資金がある限り永遠に送金することが可能なのだが。
・・・浅井成実と小さな探偵の決着はついたと思う。私が南空ナオミに戻って数年後、行方不明だった工藤新一という青年探偵が再び表舞台に舞い戻ったから。行方不明期間を調べると、工藤新一の失踪と毛利小五郎の活躍期間が一致する。毛利小五郎を調べると、その期間に小学1年生の少年が身を寄せていたことがわかった。彼が小さな探偵だったと思う。ちなみに毛利小五郎は、眠りの小五郎から暴れる小五郎に変わった。力尽くで容疑者を締め上げて自白させる手段。まぁ真犯人が分かれば、理論で自白させても暴力で自白させても同じだよね。
・・・数年後、リュークが、寿命が尽きて灰になって消滅した。最後まで苦しんで。私の復讐方法はこれしかなかった。空しさしか残らなかったけど。でも、これでようやく私が新たな人生を踏み出せる。
ちなみに同時期に工藤新一が結婚したことがニュースになった。相手?教えないよ?だって推理ものでは過度なネタバレは厳禁でしょ?