※この作品はR-18です。

女の子の鼠径部フェチのレズ風俗嬢が理想のあそこを持つ恋人と出会うまで   作:喋家月餅太

2 / 59
すべての始まりについて

大学の工学部を卒業してあたしは県内の小さなIT系企業に勤めていた。

 

専攻とは違う分野だったけど理系はコンピュータを扱う事も多いし業務系とは違う部分も多いけれどプログラミングも苦にならないからちょうどいい仕事だった。

 

とはいえ不本意な就職である事も事実だった。

 

あたしは元々、大学院への進学を希望していて教授の推薦も受けていた。

 

将来、研究職に就きたいと思っていたのでそのための研究の日々を楽しみにしていたのだ。

 

けれど父の勤め先が倒産。

 

再就職はできたものの収入も大きく下がり、奨学金の申請も間に合わなかった事から大学院に進む事を断念せざるを得なかった。

 

そんな中で家賃が安かったし引越しの費用もバカにならないので当時住んでいたアパートから引っ越す事なく就ける仕事を教授や大学の就職課に相談の上で見つけて卒業後すぐに働き始めた。

 

大学院をあきらめた事に本来なら落ち込んでいたけれど就職先を見つけて仕事を覚えてと次々にしなければいけない新しい事に追い立てられて落ち込む暇はなかった。

 

逆境に一番効くのは忙しさなのだと22歳のあたしはその時に学んだ。

 

それから2年ほど働いている中で気持ちに余裕が出てくると大学院に進学できなかった悔しさが頭をよぎるようになった。

 

同級生達が有名な企業に研修職や上級の技術職として就職して行っているのを効くことが増えたのが原因だと思う。

 

プログラマーとしての仕事は楽しいし給料も悪くないので不満を言ってはバチが当たるとは思う。

 

それでもお金の為に大学の専攻とは違う分野で働いて、元々コンピュータが好きで入ってきた人達との差も感じていたしどうにかしてもう一度、大学院に行くためのチャンスがないかを考え始めた。

 

その時は彼女と別れたばかりだったのもあり思いきりがつけられたのもあったんだと思う。

 

最初に考えたのは生活費を切り詰めて給料やボーナスを貯めて学費に充てる方法。

 

しばらく恋愛をするつもりもなかったし、レズビアンの界隈とも色々あって距離を置こうと考えていたのでできそうだと思った。

 

だが、中小企業の三年目の給料は学費の貯金には心許なかった。

 

切り詰めるだけでは不十分。入ってくるお金を増やす必要がある。

 

そこで考えたのは在宅で可能な案件を会社とは別に受ける事。

 

これは実際に試してみたけど会社の仕事との両立できる案件を慎重に選んでいくとどうしても単価の低い仕事が多くなる。

 

ないよりはマシと会社とフリーとしての案件を両立して仕事をするようになった。

 

この働き方は楽しいしお堅い案件の多い会社とは違う分野の仕事ができてスキルの幅も広がっていった。

 

ただ、大学院の学費に稼いだ金額が届くには何年もかかりそうだった。

 

仕事の両立は個別の仕事は楽しくてもどうしても板挟みになりその調整のストレスも大きい。

 

あたしはイライラする事も多くなってお酒を飲む量が増えた。

 

お酒と言ってもお店に行かず家でストロング系の缶チューハイを飲むといった形。

 

その飲み方は手軽でお金もかからないからいいと思ったけれど一人きりで強いお酒を飲むようになると飲み過ぎてしまいがちになる。

 

自分がお酒を悪酔いするほど飲むとは思っていなかったし、お店で飲むのはその歯止めになるのだとこの時に初めて知った。

 

フリーの方の仕事をお酒を飲みながらする事も多くなりミスも増えた。

 

それでストレスが溜まりまた飲むの悪循環。

 

会社でも体調が悪くて生産性が上がらず上司や先輩から注意を受けることが増えた。

 

流石に危機感を覚えたのでその時に関わっていた案件を終えてから副業を受けるのをやめた。

 

しばらく生活と本業を安定させてそれからどうするかを考える事にした。

 

大学院に行きたいという気持ちで焦り無理をしたのが原因なのははっきりわかっていた。

 

まずはそこから再考する必要があると感じて家に帰ってからの時間は今後どうしたいかを考える時間になった。

 

プログラマーとして仕事を続けてこの道で生きていくのも選択肢として考えてもいいかもしれない。

 

そもそも大学進学をした時点では修士課程に行かずに学部を出て働くつもりでいた。

 

そもそもあたしが研究職として生きていきたいと思ったのは専攻の分野が好きだからだけじゃない。

 

経済的安定とそれによる自由が欲しかったからだ。

 

同性愛者であるあたしは結婚して夫に経済的に頼って生きるという事ができない。

 

この国では同性同士では結婚できないし、仮に今後、一生共に生きていたい女性が現れた時にその相手が男性だった時よりもその生活を成り立たせるのにあたしの払うコストがかかる。

 

この国に限らず社会の設計は女にとって子を生み育てる事が前提に成り立っている。それに対するイレギュラーであるあたしの様な人間には次世代を産む対価を得られない分を現金で調達しないといけない。

 

だから収入や社会的な立場の高い仕事に就く事でコストを確保しようとした。

 

あたしが夜の街で知り合ったレズビアンにも国家資格を持った専門職の人は多い。

 

公的な後ろ盾が手に入らない以上、人より稼いでいる必要があるのだ。

 

ではそれが今の仕事では出来ないのか。あたしはそれをまず考えた。

 

大学新卒三年目の中では高い部類に入る収入はある。

 

今の会社で続けるにしても転職によってステップアップをするにしても申し分ない収入を得る事は可能な仕事だ。

 

ソフトウエア開発も大学の専攻分野程ではないが楽しい。

 

科学やエンジニアリングに関わるのはあたしの性に合ってる。

 

だけどやっぱり大学の専門が一番好きな分野だ。

 

今は二年と数ヶ月しか卒業から経っていないが今後時間が経つにつれ、計算機科学の知識や経験を得るに従って大学で学んだ事を忘れていくかもしれない。

 

それに誰が悪いわけじゃないが自分の責任じゃない理由で挑戦をする機会すら無くしたことの悔し負けたのが悔しい。

 

冷静な頭で一度挑戦してみてもいいと思った。それがダメなら今の仕事を今以上に好きになろう。

 

諦めざるを得ないと言ってもあたしは恵まれていた。

 

だから一度だけ挑戦してみてそれで駄目なら大学の専攻は諦めようと思う。

 

そもそも大学で学んだ事を仕事に出来る人ばかりじゃないのだ。

 

そう考えてからまずは無理のない範囲で副業を再開した。

 

小さな顧客の単価の安い案件に絞ったがそれでも良かった。

 

まずはお金を稼ぐ事の嗅覚を磨く事。それからだ。

 

ウェブ関連の案件がほとんどだったが小さい分、案件の全体が見渡せるのが勉強になる。

 

下請けのソフトウエア会社に勤めてるとその機能がなんなのかわからない事もあるので新鮮だし楽しかった。

 

副業を再開したのにはお金の他に理由があった。

 

何もしないとついついお酒に手が伸びてしまうのだ。

 

度を過ぎた忙しさで身を持ち崩しかけたが、無理のない程度の忙しさは自分を守る事につながる。

 

それに身を持ち崩しそうになったのはお酒だけじゃなかった。

 

オナニーを狂ったようにしていたのも良くなかった。

 

恋愛から遠ざかっていたのもあるのだろう。

 

性的な欲求不満をお酒で増幅させてバテるほどオナニーを繰り返していた。

 

女は何度もイケると言うが複数回のオーガズムをこの数ヶ月で初めて経験した。

 

これまでの彼女とのセックスでもそんな経験はなかった。

 

ストレスの捌け口としてしていたのが大きかったのだろう。

 

そうやって即時的な快楽に惑わされないように知的探究心とお金を稼ぐ事で日常の満足を得ようとしたのだ。

 

副業は禁止されているが隠れて会社では経験できない仕事をする毎日に再び戻りその中でペースを掴んで同じ失敗をせずにすみそうだった。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。