女の子の鼠径部フェチのレズ風俗嬢が理想のあそこを持つ恋人と出会うまで 作:喋家月餅太
タチをする時、あたしはご無沙汰になっている私生活でもこの仕事でも添い寝の姿勢でする。
人によっては相手の足を広げて股間の前に座ってその部分を見ながらする事を好む人も多い。
あたしも「前戯」まではそうするがクリトリスの愛撫や膣への指の挿入は添い寝で行う方がいいし気持ちいいと思ってる。
だからお客さんからのリクエストがない限りはそうしている。
セックスの楽しみは自分のコントロール外の性感と肌で感じる人の体温だと思う。
前者はローターなどである程度は可能だが、後者は独り身の場合はお金を払って誰かを買わないと出来ないから払ったお金の対価としてのサービスだと思う。
それが風俗嬢としてのあたしのサービス設計だ。
今日も添い寝の姿勢でお客さんに寄り添っている。
つい先ほど、挿入を不安がるお客さんを抱きしめたがいつもはしない。
いつもは言葉で諭しながら落ち着かせるが今日は感情移入をしてしまいそうした。
見た目が幼く悲しげに見える、それでいて性に疎い要素が垣間見える今日のお客さんにはどこか放っておけない雰囲気を感じる。
ただ、この仕事をしていてセックスをした相手、つまりお客さんに感情移入するのはご法度だ。
だから特に濃厚な触れ方をするこの先は冷静さを保たなければならない。
「これだけ濡れたら大丈夫だから安心していいよ」
「分かりました」
「タンポンとかも経験ないの?」
「ないです。ナプキンしか」
「それじゃあ、あたしの指が初めて――ちゃんの中に入るものになるんだね」
あたしの言葉にほんの一瞬、お客さんの目が曇るのを感じた。
本当は処女を捧げたかった誰かがいたんだろう。
それでもお金を払った相手に初めてをもらって欲しいと来た。
ここで暫定的な処女喪失をして気持ちを振り切る手伝いをするのが一番だろう。
暫定的というのは女の指なら気をつければ処女膜は破れない。
女同士のセックスなら処女膜は失わないからここで処女を捨てた根拠は身体に残らない。
近い将来、恋人が出来た時に改めてその時を処女とすればいい。
「いくよ」
あたしがそう声をかけるとお客さんは覚悟を決めたように顎を引く。
その様子を見てあたしは左手で頭を撫でながら右手てお腹を撫でる。
力を入れると痛いので気持ちをほぐすように促しながらあたしは分かりやすく深呼吸をする。
深呼吸を促しているとお客さんは気づいたようであたしの真似をする。
力が抜けているのを確認して割れ目へそれから小陰唇へ手を伸ばす。
しっかりとお客さんのあそこは濡れている。
人差し指でしっかりと閉じている小陰唇をこじ開けると中が湿潤を通りこしてあふれるほどに潤っている様子を確認する。
これなら大丈夫だ。
あたしはお客さんの膣の中にゆっくりと指を押し込んでいく。
内壁が指に圧迫するようにまとわりつく。
身体が小さい事もあり中は狭い。
気をつけて挿れないと痛いかもしれない。
ただ、あたしはホルモン治療済みのトランス男性への挿入を何度か経験していて狭い膣への挿入のノウハウはある。
指の動きを微調整しながら中へ中へと指を進めていく。
お客さんは股間の感覚に神経を集中させているようで戸惑った表情をしている。
「痛くない?」
「大丈夫です」
「どんな感じ?」
「よくわからないです。何かが入ってるっていうのもあまりないかなぁ」
「気持ち悪くない?」
「はい。それも大丈夫です」
「よかった。少しずつ手を動かしていくけどいいかな?」
「はい」
お客さんは拍子抜けしたという感じだ。
初めて挿入される時、女が経験するのは痛いという事だ。
あたしの時は本当に痛かった。
ただ、あたしとお客さんが違うのは彼氏のペニスとあたしの指という事だ。
太さがぜんぜん違うし指は自分の意志で自在に曲げられる。
それで細かい調整ができるため痛いところに当たる事を防ぐことがある程度可能だ。
あたしも一般的に膣で痛いとされる場所を避けながら挿入している。
膣の内壁への刺激は小さいので気持ちよさも痛みもないので困惑するだろう。
ただ、あたしの指にまとわりつく粘膜と愛液の感触は気持ちがよかった。
サージカルグローブ越しなのが残念だがそれでも十分に感触は伝わる。
あたしはゆっくりと指を前後に動かし出し入れする。
女であるあたしにペニスはないが挿入した時にする動きは基本的に指でもペニスでも変わらない。
前後に動かし膣の中よりも膣口を刺激するのが基本だ。
「ちょっと変な感じしますね」
「気持ち悪い?」
「気持ちいいのかな。でも、集中しなきゃ分からない感じです」
「もう少し手の動きを早くしてもいい?」
「はい」
あたしは手の動きを早めていく。それも少しずつ。
呼吸がかすかに荒くなるのが聞こえた。
こころなしか愛液が増えているような気がする。
「ちょっと気持ちよくなってきました。ちょっとですけど」
「これが女の快楽だよ。身体が慣れてないから感覚は弱いかもしれないけど」
「セックスを経験することを『女になる』って言いますよね。僕も女になったのかな」
「――ちゃんも元々女の子だけど、そういう意味での女に今なったね」
「そうなんですね」
お客さんは遠くを見た。
気持ちよくてという訳ではなさそうだ。
多分、あたしじゃなくて想っていた誰かの指だったらと考えてるのかもしれない。
この仕事をしていて失恋の傷を癒しに抱かれに来たり、抱きに来たりする人は目で分かる。
恋愛を諦めたあたしにもその気持ちの辛さはわかる。
あたしもビアンバーに通っていた頃にナンパした女の子とワンナイトラブを楽しむようになったのは彼女を他の女に取られたことがきっかけだ。
だからしっかり短い時間だけでも忘れさせてあげたい。
これは失恋したお客さん皆に思っていることだ。
指を出し入れしながら気持ちよくなっていくのが見える。
ただ、気持ちよくても初めて何かを中に挿れたばかりの膣ではイクことはないだろう。
このまま膣で弱い快感を楽しんでもいいだろうが、このお客さんの場合はきちんとオーガズムまで持っていったほうがよさそうだ。
「気持ちいい?」
「気持ちよくなってきました」
「それじゃあ、もっと気持ちよくなろうか」
あたしはお客さんの膣から指をゆっくりと引き抜く。
お客さんは驚いた顔をする。
「ここからは知ってる感覚になるけどね」
あたしが小陰唇から上に指を這わせるとお客さんはどうするか分かったのか納得したような顔をする。
「僕、その感覚好きだから嬉しいです」
クリトリスにあたしの指が到達するとお客さんは囁いた。
「いくよ」
あたしはお客さんのクリトリスを刺激し始める。
「あぁっ」
愛液であたしの指先が塗れている事を利用して最初から早い動きでクリトリスを撫でる。
お客さんは強めの声で喘ぐ。
オナニーはしている人なのでしっかりと強めの刺激で感じさせていく。
クリトリスは勃っていてコリコリと硬い。
それを指先ではねるように触っていくとお客さんの呼吸も声の調子も荒くなっていく。
小柄なのと思春期以降の二次性徴が控えめだったからなのかは分からないがクリトリスも一般的なサイズよりも小さいので触りづらいので触るのに工夫が必要だ。
指先ではねるように触るより上から押さえるように触った方が良さそうだ。
「あんっ!」
そうしてみるとお客さんも気持ちいいのか喘ぎ方が強くなる。
お客さんはあたしの腕に掴みかかり予想よりも強いであろう性感に必死に耐えている。
「こんなの、こんなに気持ちよくなるの、自分でしてたらないから……」
息を荒げながら感覚の強さを訴える。
このまま続けてしまおう。
あたしは指の力を強める。
お客さんがあたしを掴む力も強くなる。
「んあぁっ! はぁ……はぁ……」
そして次の瞬間、お客さんはぐったりとして腕を力なく布団に落とす。
それを見てあたしは股間から遠ざける。
「すごいです……」
お客さんはトロンとした目であたしの方を向いているが明後日の方向を向いている。
「人にしてもらうのって気持ちいいでしょ?」
「これがセックス、なんですか?」
「一般的にはそうだね」
お客さんは視点が定まらないままフラフラしている。
そんな中で手を自分の股間に触れる。
「こんなに濡れるんだ。家で一人でしてもこんなにならないです」
「それだけ興奮してくれたんだね」
「セックスとオナニーって違うんですね」
お客さんは目を細めて言う。
「だから皆したがるんだよ」
あたしがそう言うと納得したような顔をしてお客さんは恥ずかしそうに顔を手で覆った。