性転換して、えっちなことを、大事なしんゆーと。 作:mittsu_
「んー、親友、ぎゅーっ。」
「はい、ぎゅーっ。」
あれから、色々と俺と親友...幸一は変わっていった。
まずは、呼び方が変わった。
俺は、幸一の事を親友と呼ぶようになった。
幸一は、俺の事を咲と呼ぶようになった。
それから、スキンシップが増えた。
手をつないだり、ハグをしたり、体をくっつけ合う事が増えた。
それを、親友は受け入れてくれた。
だから、俺がそれに甘えたのも、ある意味仕方ないのかもしれない。
特によくするのが、今しているバックハグだ。
後ろからぎゅって抱きしめられるのがとても心地いい。
背中を預けて、心からの安心を得られる。
だから、ぜんぶ、預けてしまいたい。
「いいんですよ、全部、預けて下さい。」
そしたら、いつも親友はこう言ってくれる。
まるで、俺の心を読んでるみたいに。
そしたら、俺にはもう抵抗する手段が無くて。
そもそも、抵抗する気なんてなくて。
「ゆーっくり、息を吸って、吐いて。」
「すぅーっ、はぁーっ....」
「いい子ですね。」
そうすると、おでこにゆっくり手が乗せられて、すりすりってなでられる。
とっても気持ちよくて、心地よくて、思考がだんだんゆーっくりになってきて。
しんゆーの言葉が、すっと頭の中に入ってきて。
耳に入る言葉、それ以外、考えられなくなってきて。
「気持ちよくて、心地よくて、意識とか、心も全部預けて。」
「そうしたら、三つ数えて、すとんと意識が落ちる。」
「ひとつ、ふたつ、みっつ。....すとんっ。」
「ん、うー..ん....」
「おはようございます。」
「んっ、んぅっ、ふうっ...」
ゆっくり撫でられている感触で目が覚める。
妙に体全体が重く、少し感覚が敏感になっているようで、なでられるだけですこし声が出てしまう。
だけど、これはいつものこと。
いつも、親友に抱きしめてもらうとこうなる。
だから、何も疑問に思う必要なんてない。
とっても幸せで、安心できて。
だから、ついついずっと撫でられてしまう。
「ん、きもちいぃ....」
「それは、良かったです。」
「ぁ、へへぇ....♡」
今の顔は、絶対人に見せられない顔だと思う。
とろけて、にこにこで、だらしなくて。
幸せだ、ってはっきりわかる顔してて。
絶対、親友、じゃなくて、恋人、とかに見せる顔で。
でも、止められなくて。
ずーっと、体を預けていたくて。
「ん、俺の方向いて、ぎゅーって、して....♡」
「はい、いいですよ。」
「ぎゅーっ....♡」
「ぎゅっ。」
正面から抱かれると、親友の匂いがして。
抱きつく力が、ついつい強くなる。
抱きついてるだけで、幸せで。
一緒に、居たいから。
「ところで、咲。」
「ん、なーに?」
「そろそろ、帰らなくて良いのですか?」
「あー、そっか、そんな時間か。」
「んじゃ、帰るわ。」
本当は、帰りたくなんかない。
ずーっと、一緒に居たい。
でも、親友は俺の事を「俺」として見てくれてる。
俺たちの関係は、「親友」だから。
いくら親友だと言っても、一緒にずっといる訳じゃない。
親友だって、あまり居られすぎると迷惑なはずだ。
だから、帰る。
前と変わらないように。
「じゃあな、また明日。」
「えぇ、また明日。」
そう、これでいい。
俺たちは、「親友」だから。
「...そろそろ、開発の成果が出てくる所でしょう。」
「明日辺りに、全部自覚させますか。」