※この作品はR-18です。

オルガ・コード・ゼノ(OCZ)   作:XYZ_L

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OCZ『クイーン・ビーの最後の絶頂』3章:灼熱の(救いの)絶頂-2

II. 偽りの完遂と最後の選択

「Xポイント到達!」

 

ミリアが、この地獄を終わらせるため、そして、あの壁の犠牲者たちを解放するために絶叫した。

 

「機関室、全エネルギーを主砲へ! 照準、Xポイント中枢、あの肉壁の中心!」

 

「クロエ、ケイ! 残存火器で私たちへの接近を阻止しなさい!」

 

機関長のシズカから、無感情な承認(アファーマティブ)が返る。

 

リアクター・ルームのクルーたちが、この一撃のために、絶頂に近いオルガ・パルスを供給し始めた。

車体中央のタレットが旋回し、主砲「ホーネット」が唸りを上げる。

莫大なオルガ・エネルギーが、砲口に集束していく。

 

「……ッ! 撃てえええええッ!!」

 

ミリアの絶叫が響き渡る。

 

閃光が暗闇を切り裂いた。

放たれた高エネルギーの奔流は、目の前の肉の壁の中心を正確に貫き、その奥にある何かを、大音響と共に爆砕した。

 

肉の壁の脈動が止まる。

壁に張り付いていた女たちの痙攣が、ゆっくりと弛緩していく。

 

一瞬、静寂が訪れた。

 

「……やった……?」

 

リナが、かすれた声を上げた。

 

「任務……完了……?」

 

だが、それこそが号砲だった。

 

破壊された中枢の、さらに奥深く。

地下の暗闇で眠っていた何かが、その濃密なオルガ・パルス(ホーネットの残響)に狂乱し、最後のライダーたちが爆発的に溢れ出してくる。

 

その直後、リナがレーダーを見て絶叫した。

 

「後方からもライダーが! レーダー全域、青で埋まってます! ……退路が……退路がありません! さっきまでいなかったのに……まるで、私たちをここに追い込むみたいに、回り込まれて……!」

 

その瞬間、ミリアは、すべてを悟った。

 

自分たちが認識していた作戦名「エリア-ゼロ掃討作戦」。

その、司令部の高官だけが使う真の作戦名を、昨夜の調整の最中、あの男が漏らしたのを、思い出していた。

「プロジェクト・ユダス-ゴート(裏切り者のヤギ)」。

 

……そうか。

 

私たちは、掃討する側ではなく。

掃討されるべき汚染、ライダーを、一箇所に集めるための、生贄だったのだ。

 

ガシャン!

 

装甲が次々と破られ、車体は完全な包囲下に置かれた。

 

「クロエ! 隣のB-ポッドが破られ……!」

 

ミリアの絶叫が響く。

A-ポッドのクロエは、ガラス越しに、隣のB-ポッドから仲間の砲手、ケイが引きずり出され、ドッキングされる最期を、目撃した。

 

これで、ガンナーはクロエ一人となった。

 

その時、司令部から、冷徹な自動音声が車内全域に響き渡った。

 

《パルス飽和レベル、MAX。コード:メルトダウン、起爆カウント開始。05:00》

 

「5分……!?」

 

ミリアの目に、絶望ではなく、凍てついた怒りが宿った。

 

「5分も持つかよ……! もう、ハッチが……!」

 

ミシミシと、ブリッジのハッチが軋み、ライダーの触手が侵入し始める。

 

「捕まる……!」

 

リナが、あのアヤの姿を思い出し、絶叫した。

 

「燃料にされる……! いやぁぁッ!」

 

「させるものか!」

 

ミリアは、もはや死から逃れるためではなく、あの地獄絵図の元凶を道連れにするため、最後の命令を下した。

 

「リナ! 操縦桿を! あの『穴』の奥へ、全速で突入する!」

 

「え……!? 隊長!?」

 

「奴らの狙いは、私たちをここで5分間、蹂虙し尽くすこと! だが、私たちは『燃料』にはならない! この『爆弾(ジャガーノート)』を、奴らの『子宮』のど真ん中まで届けてやる!」

 

ミリアは、機関室へ絶叫した。

 

「シズカ! 『オルガ-ブースト』起動! 残った全エネルギーで、あの壁を突き破るわよ!」

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