彼女たちの任務は名ばかりで、その実態は武装を使う(絶頂する)たびに敵(ライダー)を誘引する「撒き餌」作戦(ユダス・ゴート)だった 。
仲間が敵の「燃料」として拉致・陵辱される地獄絵図(ハイヴ・マトリクス)を目撃し、生還の希望は断たれる 。司令部による遠隔自爆(メルトダウン)が迫る中、彼女たちは「燃料」として蹂躙される未来を拒否する 。
最後は、残された7名が自らの「意志」による「同時絶頂」をトリガーに自爆し、敵中枢ごと最期を遂げた 。
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過酷な世界、オルガ・コード・ゼノの世界のCEUのお話第二弾!
今回は彼女たちが活躍(?)します。
男のサイボーグは「彼女たちが突入前の露払いに全滅」するのです。どっちがマシかなー?
元ネタのエイリアンシリーズのように大型戦闘車両でゼノ・ブルードのハイヴに突入です!
かなり高性能なはずの新型戦闘車両、ジャガーノートですが・・・やはり裏切りとかあるみたい?
本家のゼノモーフよりも、大分強くなってるライダーさん・・・。人類は生き延びることはできるのでしょうか。
OCZ『クイーン・ビーの最後の絶頂』0章:執行人と、生贄と
クイーン・ビーの最後の絶頂
0章:執行人と、生贄と
聖暦2060年。
人類が星々の海、フロンティアへと旅立って久しい時代。
だが、ここ、入植惑星テラ・ノヴァの汚染セクター「エリア-ゼロ」は、いまだ人類の天敵――星々を蝕む異種生命体「ゼノブルード」の汚染に沈む、見捨てられた地上だった。
獣のような俊敏さと、鋼のような外骨格を持つその尖兵、通称ライダーと呼ばれる異形が、この地を巣としているのだ。
出撃当日の、早朝。
連合軍エリア-ゼロ突入基地の、薄暗い第3整備ドックは、オイルと、そして微かな死の匂いに満されていた。
ドックの中央に鎮座する巨獣。全長18メートルを超える、鈍色に輝く、巨大な8輪の重装甲車両。
第17分隊「アイアン-メイデンズ」。
彼女たちCEU、12名の少女が今日乗り込む希望の砦。
ジャガーノートだ。
その傍らには、まるで粗大ゴミのように、無骨な武装コンテナが積み上げられている。
今日、彼女たちの道を作るため、先行して死んでいく「デッド-ラッシャーズ」、男性サイボーグ兵たちの、露払い用の装備だった。
ジャガーノートのブリッジ、指揮室では、出撃前の最終チェックが行われていた。
「……あの、隊長……」
索敵・通信手のリナが、緊張でこわばる顔を、隊長のミリアに向けた。
「……生きて帰ったら、基地のカフェの、あの……温かいシチューが、食べたい、です」
「ええ、必ず帰りましょう。全員で。それが私の責任よ」
ミリアは、きつくまとめたシニヨンを揺らさず、理知的な笑みで応えた。
「……チッ。甘っちょろいこった」
ドックの片隅。壁に寄りかかった砲手のクロエが、その通信を傍受し、粗末な煙草の煙を吐き出した。
(カフェのシチュー、ね…)
クロエは、昨夜、あのデッド-ラッシャーズの男と肌を重ねた熱を思い出していた。
互いに明日死ぬと分かっている、刹那の傷の舐め合い。
それが、彼女にとっての現実だった。
彼女は、自分たちが乗り込むジャガーノートと、その隣で最終チェックを受けているもう一つの機体を、冷めた目で見比べていた。
(……ジャガーノート、ね。兵士どもの間じゃ『クイーン・ビー』だか『絶頂バス』だか、ふざけた名前で呼ばれてるが…)
彼女は、その巨獣を希望ではなく、ただの棺桶として見つめていた。
そして、その棺桶とは対照的に、漆黒の人型兵器…パルマシン「スレイヤー」。
ジャガーノートのような輸送車ではない。
あの異形、ライダーを一方的に狩るためだけに設計された、重火器搭載の、冷徹な鋼の狩人。
そのスレイヤーのコックピットが、プシュ、と音を立てて開いた。
パイロットが降りてくる。
クロウ。
これから始まるエリア-ゼロ掃討作戦において、彼女たちジャガーノートが中枢を破壊する間、外周からライダーの残党を狩る役目を担う、後方支援部隊の男。
クロウの冷徹な視線が、クロエと、彼女がこれから乗り込むジャガーノートを、一瞥した。
それは、生き物を見る目ではなかった。
まるでモノ(道具)か、あるいは処理すべき対象(ターゲット)を見るかのような、無機質な視線。
クロエも、その執行人の視線から目を逸らさず、自嘲するように、煙を吐き出した。
「……どいつもこいつも、気味の悪い『目』をしやがって」
クロウは何も言わず、無表情のまま、彼女たちの前から立ち去った。
あの男は、安全な後方から、自分たちが死ぬのを、ただ監視するのだ。
その直後、基地のスピーカーが、冷たい合成音声で鳴り響いた。
《CEU第17分隊、アイアン-メイデンズ、総員へ。直ちにFTD録画ブースへ出頭せよ》
「……お出ましだ」
クロエは、煙草を床に叩きつけ、ブーツで踏み消した。
作戦が始まる前に、まず、あの屈辱的な儀式を済ませなければならない。