傾国の魔女を黙らせて、排泄で『誓約』を結ばせる話 作:イヴレーン
オリジナル:ファンタジー/ノンジャンル
タグ:R-18 残酷な描写 スカトロ 本番無し 調教 恥辱 羞恥 排泄管理 尊厳破壊 おしっこ 年下攻め 無様エロ
企てを見破られ言葉を封じられるも、王子からの執着を感じ取った彼女は必ずや逆転のときが訪れると思い待つ。
しかし、彼女に許された意思表示は排泄だけであった――
そしてキールは、屈辱に震える魔女の、その魂の奥底までを自分に染め上げる契約を最大の屈辱でもって結ばせようとする。
高慢な悪女を徹底的にわからせする話です。
ノクターンノベルズにも投稿しています。
午後の日差しが差し込む部屋の中に、声が響いている。
穏やかな抑揚で心地よく響くそれは、しかし歌ではない。
一人の魔女が語る、魔法の深遠だ。
それはテーブルの向かいに座る青年へと向けられている。
聞き惚れそうになるその声を、彼は熱意と尊敬をもって受け止めている。
知性に満ちた瞳、柔らかな微笑み。彼女そのものが、彼にとっては魔法のように眩しい。
やがて、声が止む。
「──今日の授業はこれくらいにしましょう」
そう言うとエレノアは静かに本を閉じた。
黒い長髪に黒いローブ、ともすれば地味とも取れる禁欲的なその装いは、洗練された所作と隠しきれない肢体の艶めきを際立たせている。
「はい、エレノア先生。ありがとうございました」
応えたのはガルフランド王国第一王子、キールである。
彼の部屋で、静かに緊張していた空気がふっと緩む。
キールは小さく息を吐くと、それから瞳を輝かせてエレノアを見た。
憧れの人に自慢の成果を見せようとするような、年相応の顔がそこにあった。
「先生、実はご報告したいことがあって」
「あら、なんでしょう?」
「
「……どうでしたか?」
エレノアがやや緊張したような面持ちで尋ねる。
彼らが話している粘体とは、先日二人が共同で開発した魔法生物のことだ。
人体に無害で、魔力によっていかようにも変形し、また動かすこともできる。
キールは少しだけ溜めた後、笑顔を作り言った。
「大好評です! 止血や固定だけでなく、粘膜部分にも苦痛なく入り込み保護や治療が可能ということで、医療が格段に進歩すると喜ばれました」
「よかった……たくさんの人が助かるのね……」
エレノアも穏やかに笑う。キールはこの笑顔が好きだった。
「お礼ということで頂いたお菓子があります。一緒にいただきませんか?」
「えっ本当ですか!?」
甘いものに目が無いエレノアは、まるで子供のように身を乗り出す。ただしその身体は子供ではない。豊かな胸が机に押し付けられ柔らかく変形し、やたらと薄いローブ越しに谷間まではっきりと見て取れる。
キールは引き付けられそうになる視線をどうにか剥がしながら、
「……僕はお菓子を持ってきます! お茶を用意して頂いてもいいですか?」
「はい、殿下」
そう言ったエレノアは、キールが隣の部屋に行ったことを見届けた後、薄笑いを浮かべながら
「さあ、どうぞお飲みになって」
「頂きます」
エレノアが注いだお茶を、キールは飲んだ。
彼女もお茶を飲みながら、それをじっと見つめている。
お茶を飲み終わったキールは、カップをテーブルに置くとそのまま固まり、虚空を見つめている。
エレノアはゆっくりと時間をかけてお茶を味わった後、カップを差し出して言った。
「殿下、おかわり」
「はい、エレノア先生」
王族に対してあまりに馴れ馴れしいエレノアの言葉に、キールは何も言わず従った。
休憩とはいえ仮にも公務の時間内であり、普段のキールならば相手のためにも窘めるような物言いである。
「殿下、お願いがありますの」
「はい、なんでしょう」
「跪け」
エレノアにとって最もゾクゾクする瞬間がこれだ。
今までの上下関係をひっくり返すこの時。
(まったく手間をかけさせてくれたわね。
私がいくら誘惑しても赤面するだけで手を出してこないんだもの。お堅い坊やだったわ)
キールはゆっくり立ち上がりエレノアの近くまで歩く。
エレノアが抑えきれない喜悦に歪んだ顔で見守る中、キールが膝を降ろそうとする──その瞬間、何かが後ろから彼女を掴んだ。
「残念です、エレノア先生」
「なっ!? ど、どうして……!」
彼女を拘束したのは粘体であった。両脇と両足ががっちりと固定されている。
「どうして薬が効かないか、ですか? これですよ──失礼」
そういうとキールは横を向き、口から何かを取り出した。
それもまた粘体であり、中には先ほど飲んだはずの液体が満ちている。
「最近になって、あなたのアトリエに闇の商人が何度も訪れている。
部下が捕らえて締め上げたところ、心を操る禁じられた薬の材料をあなたに売っていたことがわかった。
万が一に備え、体内に潜ませていたんですよ。ただのお茶以外は決して通さないようにと命令して。
……なにかの間違いならばよかったのに」
「で、殿下これは──」
と言いかけるが、伸びた粘体がその口と目を塞ぐ。
「もごっ、んごっ」
「あなたは強力な魔法使いだ。言葉一つ視線一つで人を操り、殺すことができる。だからそれは封じさせてもらいます」
そしてエレノアは身に着けていたもの全てを剥ぎ取られ、隣の部屋へ連れていかれる。彼女は叫ぼうとするが、もごもごと言葉にならない音になり、遠ざかっていく。
言わんとするは呪文か、命乞いか、罵倒か。
聞きながら、目を伏せてキールはつぶやく。
「──本当に、残念です」
◇◆◇
──魔女エレノア。
千年の時を生きると言われる彼女は歴史上に何度か登場する。
曰く、ある国の建国に関わり、王に知恵を与えた。
曰く、王の不治の病を治した。
しかしその実態は、気まぐれに権力者に取り入り、堕落させ贅の限りを尽くし、他国あるいは自国民に滅ぼされる頃にはいつの間にか姿を消す──まさしく魔女であった。
そんな彼女がガルフランドから魔法の教師として招聘を受けたのは1年前。
何でも、王子が類稀なる魔法の才覚を持ち、もはや宮廷魔導士でも教えることがなくなってしまったので高名なる魔女であるエレノアに教えを乞いたい──だとか。
全く愚かだ。だがその愚かさが気に入った魔女は、今度はこの国で遊んでやろう、という邪悪な思いを隠し、ガルフランドを訪れた。
そして今その魔女は、王子の私室にある、小さな箱に押し込められていた。
みっちりと詰まった粘体に全身を拘束され、愛撫され続けているが、決して絶頂は許されない。
口を塞ぐ粘体は胃まで伸びており、流動食を適宜流し込んでいる。
それでいて肛門と尿道は塞がれているため、排泄の欲求だけが溜まっていく。
(くうっ……うぅ……)
(しくじった……あの小僧……よくもやってくれたわね……
でも私は殺されていない……しかもこんな悪趣味な箱に詰めて……
生意気にも私を調教して逆らえないようにするつもりね……
せいぜい股間を膨らませて楽しみに待ってるといいわ……
童貞坊やに魔女の恐ろしさを思い知らせてあげる……んぅっ……)
拘束されてからおよそ1日後、エレノアは箱から出された。
しかし自由になったわけではない。粘体によって拘束されたまま、人形のように動かされ床にしゃがまされる。
何をさせようとしているかはすぐにわかった。
(がっついて私を犯したり服従を要求してくるようだったら簡単だったけど……残念ね)
「排泄を許可します。どうぞ」
(排泄の許可制……調教の基本ね。生物の根本的な欲求にして秘すべき行い、それを支配し公開させる。逆らえないということを教え込ませ、心を折る)
そして、尿道と肛門から粘体が引き抜かれる。
「ンフゥッ……!」
(誰が乗るものか……!)
すぐにでも出したい気持ちを抑え、エレノアは耐えた。
(誰が……こんな変態小僧の前で排泄などするものか……!)
「ああ、床を汚す心配はしなくていいですよ。粘体達がすぐに綺麗にしてくれます」
(そんな瑣末なことを気にしているとでも……!)
キールはそのまま、1分ほど待つ。
エレノアにとっては10倍にも思える時間だったが、魔女のプライドにかけ耐えきった。
「出さなくても大丈夫ですか? では、戻ってもらいます」
エレノアの尿道と肛門に容赦なく粘体が侵入し、蓋をする。
(んぎっ……!)
「フウッ……! フウッ……!」
「これは1日に1度ですから、無理をしないでくださいね」
(この野郎……っ! 余裕ぶっていても私を犯したくてたまらないくせに……っ! 我慢できなくなった時がお前の最後だ……!)
「ああそれからエレノアさん。あなたが城に仕掛けていた「保険」の魔法陣は全て取り除きましたよ」
(……そんな! いや嘘だ! ブラフに決まってる! 必ずどれかが発動して城内をめちゃくちゃにするはず!)
しかしエレノアが期待することは何も起こらなかった。
そして3日目、
じょぼぼぼッ♡
ブブッブババッ♡ブブリュ♡ブリュ♡
「ンフーッ♡フーッ♡」
エレノアは勢いよく大小便を床に撒き散らしていた。
排泄孔からほとばしる快感は絶頂を求めているが、全身はがっちりと固定されているため、身をよじることすらできない。
それでも体の中で筋肉がうごめき、少しでも快感を発散しようとしていた。
「健康なようで良かった。粘体達はしっかり生命維持が出来ているようですね」
(これは仕方がない……仕方がないこと♡私はただ排泄してるだけ♡我慢していたら死んでしまう♡)
そう自分に言い聞かせた。たとえ強がりだとわかっていても、それを認めたら心が折れてしまう。
3日分の長い排泄を終えた後、恥辱を塗りつぶすべく怒りを燃やす。
目も口も封じられた分、自由な鼻に臭気が容赦なく集中し、
たった今自らが出したものの証拠を突き付けてくる。
(殺してやる! そうだ……私は屈していない……! 折れていなん゛ぐっ♡)
排泄が終わると、速やかに粘体が二穴に入り込み、清掃の後、箱へと運んでいく。
それから1日に1度だけ外に出され、排泄と絶頂を許される日が続いた。
「んふーッ……♡ふぅー……」
ちょろ……♡じょろろ……♡
ブリ♡ブリ♡
(あの小僧は私に執着している。私の身体を惜しんでいる。そこにチャンスがある……!)
「っんぅッ……♡んぅッ……♡」
じょろっ、じょろろ……♡
ぶりゅ♡ぶりゅりゅ……♡
(キール……殺す……殺してやる……!
いや殺すだけでは済まさない……一族郎党皆殺しにしてやる……!
100倍する苦痛と恥辱を味わわせ、永遠に後悔させてやる……!)
「ふーッ……♡ふぅーッ……♡」
じょろ……♡じょろろろ……♡
プリ……ぷりぷり♡
(クソッ! クソッ! クソガキッ! 勝ち誇っているがいい! お前のようなエロガキを堕とすことが一番簡単なんだ!
今に見ていろキール! 国民全員の前で糞をひりださせながらの公開処刑にしてやる!)
「んん……♡んッ……♡」
じょぼぼぼぼ♡
ムリ……ムリムリッ♡
不完全で屈辱的な絶頂の日々が続く。
そして、それは唐突に途切れた。
◇◆◇
2日経っても、3日経っても箱は開かない。
(次の段階に進んだってことね……ご主人様の情けを待ちわび、感謝や懇願でも口にさせるつもりかしら? 調教師気取りの考えそうなこと……!)
そして7日が過ぎた頃、遂に箱が開け放たれる。
(はあっ……やった……! 勝った……! 私はっ……正気の……まま! 耐えきった♡)
以前の彼女が見たら冷静さを失っていると笑うだろう。
焦らしに焦らしてきた者が、ただ解放を与えるわけがないのだ。
目の前にぶら下げられたエサと引き換えに、圧倒的に不利な条件を飲まされるに決まっていると。
キールは今までとは違い、エレノアを椅子に座らせた。
そして、彼女の望み通りの言葉を発した。
「本当は、すぐにあなたを殺すべきだった。しかし、僕はあなたが惜しい。あなたは強力な魔法使いで、魔法を教えてもらった恩が……いや、違うか。
……僕はあなたを自分だけのものにしたい」
エレノアは顔を覆う粘体の下で狂喜した。
やはり、キールは私をものにしたがっている!
千年を生きる魔女、男どもを手玉にしてきた悪女としての誇りがにわかに舞い戻り、力を与える。
(純情を裏切られて怒り狂ったな! 私を怒りと欲望をぶつけるオモチャにしようと!
精力のあり余ったエロガキが、ただ女の排泄を見るだけで満足できるはずがない!)
続く言葉は魔女を更に喜ばせるものだった。
「だがあなたを自由にすることはあまりに危険だ。だからあなたに『誓約』をかけようと思う」
『誓約』とは、魔力を持つものが儀式によって自らに課す、破れぬ誓いである。
ここで誓ったことは自身の魔力によって強制されるため、本人には絶対に破ることができない。
しかし、神話やおとぎ話にあるようにそういう約束事というのはいつも裏をかかれるものだ。
(私が一体何年生きていると思っている! 色気づいたガキの浅知恵などいくらでも裏をかいてやる!)
「『誓約』の内容は」
エレノアは一字一句聞き逃すまいと耳をそばだて、一瞬排泄の欲求さえも忘れていた。
「『僕以外のものと意を交わしてはならない』」
一転して、心臓が凍り付いたように冷える。
あまりに抽象的で、根本的な『誓約』。
『誓約』というものは、厳しくするほどに緩く、緩くするほどに厳しくなるものである。
魔法使いが聡明であればあるほどに。
人の心を操る幾千の方法を知る彼女であればこそ、その全てが塞がれてしまう。
「あなたならお分かりでしょう。
使い魔に念を飛ばすことも、誰かに助けを求めることも、粘体に指示を出すことも、
……僕以外の誰かを見つめることさえも出来ません」
それは孤立無援などというものに留まらず──彼女にとって意味のある人間がキール以外いなくなるということだった。
(だ、だけどっ! 『誓約』を交わすために口さえ利ければ! 歓心を買うことも慈悲を乞うことも有利な条件を滑り込ませることも──)
「そして『誓約』の承諾は──『あなた自身の意思による排泄』をもってします」
『誓約』の承諾は、本人の意思でさえあれば、頷き一つ身じろぎ一つでも有効なのだ。
だがあまりに──あまりに馬鹿げた方法にエレノアの頭は真っ白になった。
◇◆◇
キールが儀式の準備をしている。
この、幾度となく排泄を繰り返した屈辱の部屋で、エレノアの人生が致命的に変わろうとしてる。
エレノアは椅子に座ったまま、それをただじっと待たされている。
粘体による愛撫は止まっているが、それ故に今も尻から出たがっている排泄の欲求と向き合わされていた。
──こんなものに耐えられるはずが──
弱気になりそうな自分を必死で振り払う。
かつてペンよりも身近にあり、手足より自由に扱っていた懐かしき「魔法」や「儀式」の気配が周囲に形作られていく。
しかしエレノアはそれを見ることも触れることも出来ぬまま、精神の処刑器具が完成するのをただ待ち続ける。
(儀式の準備程度にどれだけ時間をかけているの……!?
私を焦らせるとでもいうつもり……!?)
自分が魔女であった事を思い出し、キールの不手際をなじっているときだけは、
迫る運命の時と便意から目を逸らせるのであった。
「準備が整いました」
その言葉を待っていたか恐れていたか。
(耐える……! 耐えられる……! 私ならできる……!)
こんな『誓約』を受け入れるのは、自分の死刑執行書に排泄物で署名をするような耐えがたい屈辱。そんなことが許容できるはずがない。
そしてキールは、その瞬間をさらなる屈辱で彩るつもりのようだった。
エレノアは儀式の場に立たされると、手を後ろで組んだガニ股というポーズをとらされる。
(ふざけた……格好を……っ)
彼女は自分の目で確認することもできないが、1週間に渡る宿便でぽっこりと膨らんだ腹が完璧なプロポーションを崩し、滑稽さを際立たせていた。
この舞台を作り上げた本人であるキールはしかし、嘲笑も侮蔑もなく淡々と告げる。
「改めて、あなたに課す『誓約』を宣言します。『僕以外のものと意を交わしてはならない』」
(くそっ……くそっ……!)
「承諾の方法は、『あなたが自分の意思により排泄すること』。
これより3分間を返答時間として、拘束を緩めます。『誓約』を受け入れるなら排泄をなさってください」
(ああ……!)
「では──始め」
キールが静かにそういうと同時に肛門と尿道から粘体が引き抜かれる。
歯を食いしばろうとして──粘体で塞がれているため食いしばることさえも出来なかったが、
気が狂いそうな最初の瞬間を全身全霊をもって耐えた。
「ンフゥーッ!!♡♡♡フゥーッ!♡♡フッ、フーッ♡」
(よ……よし! 耐えた!
耐えろ! 耐えろ耐えろ耐えろ!)
一度耐えても排泄の欲求は弱まることなく、常に尻から出ようとし続ける。
エレノアは怒りで自分を奮い立たせ耐えようとする。
(クソガキ! 殺してやる殺してやる! 必ず!
そうだ! 今まで私に歯向かった者たちのように!)
脳裏に浮かんだのは、千年の間にかつて自分がいたぶって来た者たちの姿だった。
忠義だとか正義だとかを掲げて歯向かって来た者たち──ひとり残らず捕らえ、拷問した。
(今の私と同じ。でも、その誰よりも無様ね。いつまでもつかしら)
自分の中の、冷徹な魔女としての部分が言う。
彼らは最初どれだけ意地を張っていても、やがては慈悲を乞い這いつくばった。
(私はああはならない!)
(そう。あの方は私を殺さない。一生可愛がってくださるでしょうね。もしかしたら永遠かも)
「あと2分です」
「フーッ♡フーッ♡フッ、フーッ♡」
キールには彼女の鼻息しか聞こえない。それでも彼女が必死に耐えていることは明らかだった。
(この瞬間に至るまで、あの方は私に言葉一つ発させず、直接触ることさえなかった。
ここまでの妄執を隠していたとはね。純情を弄んだ報いかしら?)
エレノアは自分の中に、『誓約』の受け入れを正当化しようとする心の動きを感じていた。
(反抗の目などありはしない)
(今日耐えたとしても、いつか折れる日は来る)
(くそ! くそ! やめろ! ふざけるな!)
「あと1分です」
(あと1分、1分だけ耐えれば……)
耐えて、どうなる? この苦しみがまた1日伸び、繰り返されるだけではないのか?
もう自分でもなぜ耐えているのか分からなくなっていた。
(あと、あと少し……)(私は何を待っている?)
(開放の瞬間? 違う!)(苦痛の再開?)
「あと10秒です」
(私は魔女、魔女エレノアだ──)
(楽になりたい)
「3」
(千年を生きる魔女──)
(こんな無様を晒しているのに?)
「2」
(わたしは、わた)
「1」
瞬間、エレノアは死に物狂いで締めていた括約筋を、全力で解放していた。
腹の奥が大きく波打ち、堪えていた便が雪崩を打って肛門に到達するまでのわずかな間に彼女は理解した。
最初から答えは決まっていたことを。この2分59秒はわずかに残ったプライドを満足させる儀式にすぎなかったことを。
その一瞬の後、エレノアの全ては快楽に塗りつぶされた。
「ん゛ぐう゛お゛ぉぉぉ♡♡♡ん゛お゛お゛おぉっ♡♡♡お゛ぉう♡お゛ぉおお♡」
塞がれた口を貫いて聞こえてくるような叫びであった。
勢いよく小便が吹き出し、肛門からは濁った破裂音と共に茶色のものが飛び出てべちゃりと床を打つ。その根本はまだ繋がったままだ。
人生を捨てさった絶頂は叫びだけでは到底収まらず、エレノアはガクガクと腰を振る。
振り回された黄金の水流は部屋中に飛沫を刻み、
肛門から伸びる尻尾はぶらぶらと揺れてはちぎれてを繰り返した。
「ん゛ぐぅ゛っ♡♡」
「お゛う゛んっ♡♡」
「ん゛ふぅ゛っ♡♡」
エレノアは排泄絶頂を何度も繰り返す。
「ん゛おっ♡♡」
そのたびに腰が震え、小便が撒き散らかされ、大便が振り回されるが、少しずつ動きは小さくなっていく。
「んんふうぅ~♡♡んんぅ~♡」
排便はまだまだ続き、彼女の足元に積み上がっていく。
ムリムリムリュ♡……ブリュ♡……ぷりぷり♡
「フーッ♡フ~ッ……♡」
そして長い長い幸福の時間が終わった。
脳を真っ白に焼いた絶頂が去り、糸が切れたようにエレノアが自らの糞の中に倒れ込もうとする──その瞬間、キールが後ろから抱きかかえる。
自らが汚れるのも気にせず抱きかかえたまま、彼女の中で魔力が渦巻き『誓約』を形作るのを感じていた。
そうして生まれ変わった彼女の世界に、最初の言葉を刻み込む。
「……聞こえますか、エレノアさん」
「これであなたは僕だけのものだ」
空ろなエレノアの中に声が響く。
他者の居なくなった彼女の世界で、無限に反響を繰り返す。
これから先、エレノアの全ての感情はキールから生まれ、キールに向かう。
キールによる屈辱。キールによる快楽。キールへの憎しみ。キールへの反抗。キールを出し抜くために考えを巡らす。
全ての行動はキールが理由で、キールが目的。
いかに閉じ込め痛めつけたとしても届かない魂の奥底までもが、彼女自身によってキールで満たされていくだろう。
最後に残る感情が憎しみであれ服従であれ、キールへの思いによってしか自分を定義することができなくなる。
これから彼女が一体どのような姿を見せてくれるのか。
キールは楽しみでならなかった。