恥垢県沈保(はじあかけんしずほ)村。チンカス臭に包まれたこの村で、事件が起きる。守り神である鎮禍諏(ちんかす)さまに襲われたという巫女。秘密を抱えた少女。チンカスに塗れた死体。村に秘められた謎とは――
※同内容をpixivとノクターンノベルズに投稿しています
どうか我らをお救い下さい
どうか我らをお護り下さい
救われるのなら崇めよう
例えばそれが汚物でも
◇◆◇◆◇◆
「じゅちゅるる~~、じゅぼぼぼっ」
セーラー服姿の美しい少女が、貪る様に男根を咥えていた。卓抜した口淫技術(フェラテク)はうら若き乙女のそれとは思えない。
「うおっ! くくっ、随分上手くなったなあ、咲夜」
太い男根を咥えさせている男がほくそ笑む。少女よりも四十ほど年上だろうか。頭は禿げ上がり、醜く肥え太っていた。
「お義父さまのご指導の賜物です」
一度男根から口を離し、無感情に少女が呟く。
「最初の頃は泣いて嫌がっていたものだが、お前を引き取った甲斐があったな。これからも、毎日ちんぽをしゃぶらせてやるからなぁ」
「はい、喜んでご奉仕させて頂きます」
嫌らしい笑みを浮かべる醜悪な男に、少女は奉仕を再開した。舌が裏筋を這い、亀頭をくるくると舐め回し、カリ首をチロチロと刺激する。
「ずちゅうううう、れろれろぉ~~」
「おっ、もう出すぞっ! 飲めっ!!」
どびゅるるるる!!
「ふぎゅっ!! ん、んん、ごきゅっ、ごくっ、ごくんっ……ちゅぱっ、ちゅるるっ、ぺろ~~」
無遠慮にぶちまけられた大量の精液を飲み下し、射精を終えた男根を離すことなく、シームレスにお掃除フェラを開始する。
「じゅぶ、ちゅっ、じゅるじゅる」
尿道に残った精液を、一滴も余すことなく吸い上げ、舌を使い亀頭を念入りに拭うように舐め回していた。
「ちゅばっ、れる~、れろぉ~~」
「よし、もういいぞ」
射精を終えてから、十分程もしゃぶらせられて、ようやく少女は解放された。
「ご馳走様でした。本日もたっぷりおちんちん汁を射精して頂いてありがとうございました」
畳に手を付き、美しい座礼で少女は感謝を述べる。艶やかな長い黒髪が、ばさりと広がっていた。
伏せたその顔は、冷たく凍り付いたまま。
♢
音久多凛(ねくたりん)は憂鬱な気持ちで故郷へ向かう列車に乗っていた。一昨年、東京の大学に受かり、上京してからはあの忌まわしい村へは帰らないつもりだったのに。
恥垢県(はじあかけん)沈保(しずほ)村、凛は逃げ出す様にそこを出て行ったが、年に一度の鎮禍(ちんか)の儀を執り行う巫女、鎮禍の巫女に選ばれてしまったのだ。断れば村に残っている家族がどうなるか分からない。
「やあ、凛ちゃん久しぶり。相変わらず可愛いね、ぐへへ……」
生家に着き、家族と顔を合わせてほどなく、神社からの迎えが来た。
豆腐屋の源(げん)。凛は昔からこの男が苦手だった。二十以上も年下の自分をいやらしい目でじろじろ見てくるからだ。
「どうも、お久し振りです」
「鎮禍の儀はもうすぐだからね。僕が神社まで送っていくよ。あ、そうだ、これ新しい村の名産品」
男が手渡しのは香水だった。ただしチンカスの香りの。
「イカれてますね……」
凛はうんざりしたように呟いた。
♢
探偵・深寺貞は沈保村にある親戚の家に逗留していた。
彼の遠縁の親戚である少女、華は昨年に鎮禍の巫女を務め、それ以来塞ぎ込んでいる。
「どうですか? 華ちゃんの様子は」
華の母親は力なく首を振る。
鎮禍の儀――、一部の人間しか詳細は知らない。表向きは禍(わざわい)を鎮める儀、と言われているが――、
儀式の秘密を暴いてやる。貞はそう心に誓っていた。
♢
凛が神社に着くと、巫女服の美少女がパタパタと慌ただしく働いていた。
あの子は確か、村長の義理の娘だ。名は、咲夜といっただろうか。凛は記憶の糸を手繰り思い出していた。
「音久多凛様、ようこそお越しになられました。さあ、こちらへ」
少女に案内された部屋で巫女服に着替える。といっても咲夜に着替えさせてもらったようなものだが。同姓とはいえ、美しい少女に肌を晒す事に、凛は気恥ずかしさを感じていた。
鏡で全体を確認する。肩の辺りで切り揃えられた黒髪が巫女服に合っていた。
儀式を行う広間に入ると、尿と精液を発酵させたようなツンとした悪臭が鼻を衝く。紛れもなくチンカスの臭いだ。
広間には、薄黄色の大柄な男ほどもある人型が鎮座していた。村中の男から集めたチンカスを固めて作った御神体、村の守り神である鎮禍諏(ちんかす)さまだ。
鎮禍諏さまに向かい合って、神主や神官、村長など幾人かの村の男が座っている。異様な光景であった。
「これを」
神主に手渡された盃。それには匙一杯ほどの、薄黄色で古い男子便所のような臭いがする物体。明らかにチンカスだ。
「えっ?」
「食して下さい」
「で、でも、これ」
凛の顔に戸惑いが浮かぶ。無理もない、チンカスは食べ物ではないのだから。
広間の男達の視線が凛に突き刺さる。無言の重圧。
「凛さま、これは鎮禍の儀――村を禍(わざわい)から護る為に必要な事ですぞ」
神主に諭され、意を決して凛はそれを口に含んだ。村の男達から集めたチンカス、誰の物か分からない、苦くしょっぱく、そして酷く臭いそれを飲み込む。
「うぇっ……」
吐き気を堪える凛であったが、まだ終わらない。
「では、鎮禍諏さまに御挨拶を」
御神体の正面に座った時、凛は男たちに頭と体を抑えられた。
「え? 何を――」
「失礼致します」
「ふぐっ!!」
瞬間、凛はぬるりとした不快な感触と共に悪臭に包まれた。顔を御神体、チンカスの塊に押し付けられたのだ。
「~~~っっ!!」
凛は息を止めて藻掻いた。だが男たちの力には敵わずそのままチンカスの塊に顔を埋め続る事となる。
鼻の穴にまでチンカスが入り込む。嗅覚細胞がチンカス臭に犯される。
(臭いっ、臭過ぎるっ、鼻がっ!)
脳にまでチンカスの臭いが充満している様だった。
「ぶはっ!! はあはあ……」
ようやく解放されると、その顔はべったりとしたチンカスに塗れていた。
女性にとって大切な顔を、汚らしいチンカスで汚された衝撃。だがそれは村の守り神なのだ。凛は心を押し殺す。
「どうやら鎮禍諏さまも、凛さまを気に入られたようです」
神主のその言葉を聞いて、凛は身の毛もよだつ感覚に襲われていた。
身を清め、再び広間へと向かう。鎮禍の儀はここからが本番だ。村の平穏を祈りながら、一人で御神体と一晩過ごすのだ。
広間には御神体のみ。男たちは既に帰っていったようだ。
蝋燭に火を灯し、ぼうっとする凛。
その視界が有り得ぬ物を捉えた。
鎮禍諏さまが動いた?
御神体の肩が揺れたように見えた。凛は動揺する。
有り得ない、きっと見間違いだ。チンカスの塊が動くわけ無い。
ぎゅっと目を瞑り、開いた時――
眼前に御神体が迫っていた。
「きゃああああああああああ!!!!」
両肩を掴まれ押し倒され、乱暴に巫女服をはだけさせられる。
覆い被さってくる。古い男子便所のような悪臭を纏った化物が。
「やっ、いやっ、やだっ!」
もしかして、性交しようとしているのでは? その考えが頭をよぎる。
そしてその考えは当たっていた。御神体の股間は屹立している。悪臭の放つ男根を、凛のもう成人にも関わらず無毛の秘部に押し当てた。
「いやっ! やめてっ!」
腕は押さえ付けられていた。強い力で。
凛の細腕ではとても押し返せない。恐怖で委縮しているなら尚の事。
ずにゅうううう
「いやあああああああ!!」
チンカスのぬめりで、あっさりとそれは根元まで挿入されてしまった。
恐怖で固まる凛。その膣内も固く締まっていた。
「あ、あ、あ、あ、ああ」
ずっちゅずっちゅずっちゅ
ゆっくりと大きく抽送し始める。
「やだっ! やだああああっ!!」
蹂躙される膣内。嫌悪感に悲鳴を上げた。だが、容赦なくゴリゴリと膣肉を抉られてしまう。
「ひぐっ! いやだよおおおおっ!!」
本人の嫌悪とは裏腹に、膣襞(マンコひだ)はスリスリにゅるにゅると亀頭を撫で回し、媚びる様に奉仕してしまう。
ぐにゅり、と大きく形の良い乳房が、乱暴に握られ歪む。
「ひゃっ!」
潰すように揉みしだかれ、引っ張る様に乳首を摘ままれる。だが、本来なら強過ぎるはずの乳首への刺激が、チンカスのぬめりで、皮肉にも適度な刺激となり、凛は身悶えてしまう。
「ああっ!」
きゅん、と一際強く膣肉が男根を締め上げた。
動きが激しくなり、大きな乳房はぶるんぶるんと揺れていた。びくりと震え、膣奧に亀頭を押し付けたままぴたりと止まる。
どくんどくんと脈打つ男根。
「え? これって……」
びしゃりびしゃりと熱い粘液の塊が子宮口に叩き付けられた。
「ひっ!!」
射精されている、と気付いた凛はぷつりと糸が切れる様に気絶していた。
目覚めると、既に日が昇っていた。目の前には崩れたチンカスの山。
昨夜のあれは一体何だったのだろう。夢であって欲しいと思うが、凛の股間は乾いた精液で汚れ、更に全身チンカスまみれだった。
ぼんやりとした意識が、外から響く誰かの大声で覚醒する。
「大変だ! 村長が死んでる!!」
♢
酷く濃厚なチンカス臭の中、村長の死体はチンカスに塗れ、神社の境内に打ち捨てられていた。
「これは、絞殺……か?」
目深に帽子を被った貞が、死体の首に付いた痣に目を向ける。
「何だお前は!」
「失礼、わたくし探偵の深寺卓と申します。こちらの村には、遠縁の親戚がおりまして、先日から滞在しておりました」
豆腐屋の源に問われ、貞は答えた。
「この小瓶は……」
死体の足元に落ちていた小瓶を見て、ふと思い立ったように貞は神社の中に入った。
「少し、調べさせてもらいますよ」
「ちょっと、困ります!」
神主が止めるのも聞かず、広間へと入ると、呆然としている凛がいた。
「うう、わ、私、チンカスに、襲われて……」
探偵は傍らにある崩れたチンカスの山に目を向け、一つまみ手に取り、しばし思案する。そして、あろうことか口に含み、味わうように咀嚼する。
「な、何してるんだあんた!」
「頭おかしいんじゃないのか!」
騒ぐ村人たちを尻目に貞は冷静に言い放った。
「これはチンカスではありません。おからです」
「な、何だって?」
「確かにチンカスを固めて作ったはずなのに」
「知っていますか? AVでは、チンカスの代わりに、おからを使用する事があるそうですよ」
探偵は源に問う。
「これほど大量のおからを用意できる人物は限られている。おからを纏って凛さんを襲ったのはあなたですね? 豆腐屋の源さん」
「ま、待て! この臭いはおからじゃない、チンカスの臭いじゃないか!」
「村の名産品、チンカス香水で臭いを付けたのでしょう。どちらにしろ、警察が調べればすぐに分かりますよ」
源はがっくりと項垂れ、ぽつりぽつりと話し始めた。
「そ、そうだ。俺が凛ちゃんを犯した。村長は、気に入った娘を鎮禍の巫女に選んで、鎮禍の儀の時、いつもチンカスを塗りたくって、御神体のふりをしてレイプしていたんだ。でも、凛ちゃんだけは取られたくなくて……」
「それで、村長さんを殺したんですか?」
「ち、違う! 睡眠薬を飲ませただけで、俺は殺してない!」
「何だって……」
♢
村長は睡眠薬を飲まされた後、御神体に使われていたチンカスを塗りたくりながら眠ったらしい。そして源は村長を境内に放り出した。その後、誰が村長を殺したのか――。
警察の現場検証が終わり、日が暮れ落ちても、貞は神社の石段に座り込み、考え続けていた。
「探偵さん、お話があります」
現れたのは咲夜、村長の義理の娘だった。
「私が――殺したんです。あの男を」
蒼褪めた顔で、少女が悲痛に言葉を紡ぐ。
「あの男は、私を性的虐待していたんです。ずっと前に、私を引き取った時から」
♢
五年前――
「おらっ、咥えろ」
幼い咲夜の鼻先に、チンカスにまみれた野太い男根が突き出された。
「ひっ! 臭っ! 無理、無理ですっ!」
「無理でもやるんだよ。お前がここで生きていくなら、俺のちんぽをしゃぶるしかないんだ」
「うう、そ、そんな」
咲夜には身寄りが居なかった。以前から彼女に目を付けていた村長は、両親が事故死した咲夜を、性玩具に育て上げるつもりで引き取ったのだ。
「ちゅぱ、ちゅぷ、ちゅう……」
恐る恐る、控えめに、キスをした事も無い小さな唇が、悪臭を放つ亀頭に吸い付いた。
「おっ、いいぞっ!」
「ちゅばっ、れるる~~」
咲夜は酷い臭いのするチンカスを必死に舐め取り、顔をしかめていた。
「う、ううっ、く、くさい……」
「もっと奧まで咥えるんだよ!」
村長は咲夜の頭を掴みズン、と喉奥に男根を突き立てた。
「ぶごっ!!」
そのまま腰を前後する。
「ぐゔぇ!! うえっ!! おげえええええぇっ!!!」
喉を突かれ、悶絶する咲夜の事など一切考慮せず、村長は乱暴に腰を振っていた。
「おほっ、イクぞっ、飲めっ!」
どびゅっ!! どびゅー!! びゅるるるるん!!
「んんんーっ!! うげええええ!!!」
「あ、吐きやがったな! コイツ!」
ドゴッ!
腹部を蹴られ、咲夜は倒れ込んだ。
「ひぐっ! ご、ごめんなさい、ゆ、ゆるして、うえっ、うえええん!」
「泣くな! ほらっ、しゃぶって綺麗にしろ」
精液に塗れた男根を、咲夜は口に含む。臭い精液を舐め取り、飲み込んだ。
「ごくっ、うぐっ、おえっ」
「ふ~、メスガキにちんぽから出たモノ飲ませるの興奮する~。これから毎日精液飲ませてやるからな」
村長は咲夜にいやらしく微笑みかけ、彼女の綺麗な黒髪で男根を拭った。べったりと汚された黒髪。両親が綺麗だと言ってくれた髪。
それから毎日、咲夜は悪臭を放つおぞましい男根に口淫奉仕をさせられる事となる。歯が当たったり、精液やチンカスを飲み込めなかったり、男の指示を上手くこなせないと殴られ蹴られた。
咲夜の心は次第にひび割れていった。
♢
「だから、殺したんです。昨晩、境内で無防備に眠っている、あいつの首を絞めて」
「昨晩、ですか?」
「はい……」
「妙、ですね。死亡推定時刻は明け方だったようです」
「え?」
「死体の足元に落ちていた小瓶。あれは村の名産品、チンカスの香水の空き瓶でした。香水の主成分は高濃度エタノール。恐らくですが、息を吹き返した村長が誤って香水を浴び、鼻に入ったり、或いは飲み込んだりもしたかもしれない。そして臭い・刺激・酸欠・アルコール中毒によりショック死した」
「でも、私……」
貞は掌を向けて制す。
「天罰が下ったんですよ、神に成りすました罰が。あの男を殺したのはあなたじゃない、鎮禍諏さまに殺されたんです」
咲夜は、はらはらと涙を流していた。
「変、ですね。わたし、あんなに、あの男をこの手で殺してやりたいと思っていたのに、今はどこかほっとした気持ちになってる――」
少女の華奢な肩が震えている。
「あんな男のために、あなたが手を汚す事はありません」
貞は背を向け、手を振り、去って行った。
咲夜は天を仰ぎ見る。月の無い、満天の星空。解放された少女を祝福するような瞬きに、いつしか涙は止まっていた。
♢
災害に見舞われ、冗談で作ったチンカスの御神体。まったくの偶然だが、以来災害が起きなくなった。それが始まりだった。
恐怖から、それに縋るしかなかった村の悲しみ。こんな物ただのチンカスの塊なのに。
村の男は巫女にチンカスを食べさせ、チンカスで顔を汚すことに興奮していた。だから村長の悪事に気付いた者も黙認し、悲劇が続いた。
探偵は車のハンドルを握る。日常に帰るために。窓を開けると、爽やかな風が吹き込んできた。
チンカスの香りは――もう、しなかった。