この小説は、pixiv・ノクターンノベルズ・ハーメルン・ソリスピア・大人のケータイ官能小説、に投稿しています。
レズバトル・キャットファイト小説です。
2/3追記
文章の一部を修正しました。
青黒い水面が絶えず無数の波を繰り出す。大陸や群島の海岸線を遥か遠くの彼方へと押しやった海原。その片隅を泡のように儚く漂う船が二艘見える。
それぞれの船には女が一人乗っている。
片方の船に乗る女は髪をシニヨンの形にまとめている。
もう片方の船に乗る女は髪をポニーテールにして束ねている。
二人の船は異なる方向を差して交わりもせずすれ違うところだった。
しかし、前方の船に同性の姿を確認した途端、どちらからともなく向きを揃える。
船を旋回させて海面をしばらく滑る。その間、女達の表情は少し緩んでいた。
前方に砂浜が現れる。そこへ船を寄せる二人。
小屋の敷地程の規模の島であった。正反対の岸に船を停める。
日の光に煌めく砂浜へ降り立つ。足形を残しながら島の両端からゆっくりと歩み寄る。
近付いたところで足を止める。
両足で砂を踏みしめる。それと並行して若干前傾した姿勢で構える。
二対の瞳がわずかに転がる。自分の視線と相手の視線がじっとり絡み合うのが分かる。両者にとってはそれが合図となった。
「「ふうぅぅっ...」」
宙を走る弾丸の如く正面の相手へと飛びかかる二人。
ポニーテールの女は目の前の女をいきなり倒してしまおうと低く構えている。
一方シニヨンの女は胴体を軽く回して片足を飛ばす。
「ぐっ...!?」
ポニーテールの女の軌道がやや逸れる。
それでも食らい付いて相手の片方の足を捕まえる。勢いに乗ったまま押してゆく。
「はっ......!んんぅ...」
シニヨンの女は蹴りを繰り出した直後で足場が定まっていなかった。相手の突進を止められずに砂浜へと倒れ込む。
シニヨンの女が自分の胴体にしがみつくポニーテールの女の髪を掴む。
「っ......ぐむむぅっ...!」
一瞬硬直した相手の隙を突いて、ポニーテールの女の顔を砂浜に押し付ける。
布巾を扱うように女の顔で砂浜を拭う。
「うふふふっ......」
ポニーテールの女の顔が砂にまみれて汚れてゆく。
シニヨンの女に背中を密着させるポニーテールの女。腕の内側を縮めて尖らせた肘を相手の腹に突き刺す。
「くはぁっ...!?」
耳元からかすれた悲鳴が漏れる。頭にへばりつく拘束を振り払う。
ポニーテールの女は怯んだままのシニヨンの女の背後に回って、背中の中心部を蹴り付ける。
「やぁぁっ!」
「んぐぅぅっ...!」
今度はシニヨンの女が砂浜へと突っ伏す。背部の痛みで動きが鈍る。
「んむむぅっ...!」
ポニーテールの女がシニヨンの女の後頭部を踏みつける。履き物のように扱われている女は相手と同じく顔を汚されてゆく。
「むんんっ...!」
「っ、あぁぁっ...!?」
相手の女の足を掴んで立ち上がるシニヨンの女。もう片方の脚を払ってポニーテールの女を崩す。
「はぁっ......」
ポニーテールの女が体勢を立て直す。
睨み合う女達は顔に付いた砂を手で払い、仁王立ちで対峙する。
自らの衣服に手をかけてゆっくりと脱ぎ始める二人。一枚、二枚、と体を包んでいたベールが砂浜に重なってゆく。
剥き出しとなった素肌を海風が撫でる。
女達は体の最前部にあたる箇所を軽く尖らせていた。
「「............」」
視線を落として目の前の女の輪郭を粗く追いかける。
再び見つめ合ったお互いの瞳は、砂浜の反射する日の光で一層鮮やかな艶を放つ。
女達は再度電光石火の勢いで飛び付く。
シニヨンの女は相手の胸を目掛けて拳を投げ掛ける。
それに対して、ポニーテールの女は体を屈め、そこから体を起こして相手の腰を掴む。
「んんっ......く、あっ......」
腰を揺さぶられまいと砂をしっかりと踏みしめるシニヨンの女。
相手の女を受け止めた頑丈な下半身に別の刺激が加わる。
聖域に及んだ指が土台からシニヨンの女を痺れさせる。
「はぁっ、はぁ......うっ、く......」
ポニーテールの女は相手の女を抱きながら体勢を崩させてゆく。
背中を砂浜に着けさせられたシニヨンの女も下から目の前の女の聖域を捉える。
手を伸ばして指と壁を絡めるように触れてゆく。
「うぅ......ん、はっ、はぁぁ...」
最上部から最下部へと移った戦いの現場に、波や海風で即座に消えてしまう程微かな液体音が立つ。
砂浜とは異質な艶に手先を覆われつつ、相手の聖域の隅々まで踏み込んでしまおうと前足を及ばせる。
「あっ...!はぁっ、はぁぁ、ふあぁぁはぁぁぁぁっ......!!」
甲高い悲鳴が砂浜と大空の間で響く。声の主が体をせわしなく伸縮させる。
その様子を満悦して見つめる相手の女。垂れ下がった髪は海風を受けて時に小さく時に大きく揺れているのだった。