城下町のダンデライオンの櫻田奏のクロスオーバー
ライ×櫻田奏
イチャラブエッチ
skebでリクエストいただきました。ありがとうございます。
現代日本にそっくりそのままだけれども決定的に違う国、櫻田王国。
次期国王選挙も終わって平和なある日、くすんだ銀色の髪をした少年ライは、とある一軒家に招待されていた。
「奏が作ったのかな……これ……?」
下校からそのまま制服姿のライが見上げるのは、櫻田家の一軒家、ではない。初見のできたてほやほや新築一軒家だった。インターホンを鳴らすと、すぐに家の主が出迎えた。
「ライ、時間ちょうどね」
扉を開けて出迎えたのは、黒髪ボブカットの美少女、櫻田王国第二王女にして第三子、そしてライの同級生でもある、櫻田奏。彼女もまだ制服姿だった。
「早く入って。一応カメラが少ない場所のはずだけど」
ライはその言葉で、住宅街にいくつもあるカメラを思いだした。現国王であり奏の父でもある櫻田総一郎の意向で、櫻田一家はごく普通の一般家庭のように暮らしているものの、子供たちの安全のためもあり、国のいたるところで監視体制を敷いていた。
そんな中でも奏の妹である櫻田家の三女、櫻田茜から、監視カメラを避けるルートや少ない場所をあらかじめ聞いていたことから、この奏とライの逢引きは成立している。
ライは家に入りながらも、
「奏、この家って、奏が能力で作ったの?」
奏は頬を染めてライから目を反らすと、
「そ、そうよ。これから勉強に集中するためにね。医学部に入るためにはこれから猛勉強が必要なの。普段は家族の家で暮らすけど、大学に入り次第この家に住むわ。葵姉さんだって、進学したら一人暮らしするんだし。だから今のうちにこの家の家具とかいろいろ揃えておくの。わかった?」
まるで言い訳するような早口。
「わかった」
ライはこれが奏の照れ隠しであること、そして、恋人であるライと奏の愛の巣になることはわかっていた。
櫻田家の血を引く者は、それぞれ特殊能力を持っている。櫻田奏の能力は『物質生成(ヘブンズゲート)』。ありとあらゆる物質、生物、はては空想や未来のものまで生成することができる能力。
しかしその代償として、生成したものと同価値の金額が貯金から引かれるというもので、また貯金が足りない場合は現物資産として奏の所有物が失われる。
つまりこの一軒家は、奏が相応の資産を代償にして生成したことになる。
それを想うと、ライは自分のヒモ感にいたたまれず、
「奏、必ずこの金額は利子をつけて返すよ」
資産運用によって奏の貯金は国家予算並みに潤沢のため、奏は本当に気にしていないようで、
「別にいいわよ。私が作りたくて作ったんだし、ライだけじゃなく、私も、住むんだから……」
そう言うと次第に小声になり、ライは微笑んで奏の手を握った。ライから感謝を告げる。
「ありがとう、奏。僕がこの国で保護されて、今日でちょうど1年だもんね」
「……そうよ」
記憶喪失のライが櫻田王国内に突如として現れ、現王櫻田総一郎の計らいで保護されたのは、ライが『絶対遵守(ギアス)』を持っていたからだった。
しかしライは極めて寛容な措置と、特殊能力があって当たり前の櫻田家から家族同然の扱いを受けたおかげで、今ではすっかり学校に通うただの一学生に過ぎない。
だが、大きな力には大きな責任がともなう。奏とライが結ばれたのは、奏の過去と、ライの封印された記憶に眠る深層意識が、同じ時間を過ごす中でシンクロしたせいなのかもしれない。
奏はライを正面から見据え、笑顔を作った。
「今日でちょうど1年ってことで、仮の誕生日、おめでとうライ。プレゼントの受け取り拒否はだめよ。恋人を寂しく一人で過ごさせる甲斐性無しの彼氏はお断りだから」
「ありがとう。でも僕だって意地はある。助けられて与えられるだけなんて、ごめんだ。僕の支え無しでいられないくらい、頑張り屋さんの傍にいるよ」
「あっそ」
そっけない返事をしながらも、奏は緩む頬と唇を抑えられず、ライの抱擁に従い、ライの腕を握って奏の方へ寄せる。
「選挙は終わっても、私の目標は変わってないわ。医者になる。そしてライ、貴方の記憶を戻す方法も一緒に探しつづけるわ。あなたは、私たちにしてほしいことはないの?」
ライは首を振った。
「毎日してもらってるから、これ以上望むことなんてないよ。僕を保護してくれて、それから毎日みんなといられて楽しい。そうだな……強いて言うなら、これからもずっと、一番近くで支えさせてほしいかな」
奏はライの顔を至近距離で見続けられず、顔を真っ赤にしながら伏せて、
「ずるいわっ。それこそ私だって……ん……」
ライがまぶたを閉じて顔を近づけた段階で、奏も目をつぶって受け入れた。きつく抱きしめ合い、呼吸を忘れて唇をこすれ合わせる。
(ライの体……暖かいな……)
何度繰り返しても幸せが体を包む口づけの中、奏の脳裏には、ライとの出会いから絆を育んできた思い出が去来する。
奏自身の能力が引き起こした悲劇と罪、能力ゆえに自制を心掛け王を志した選挙。
そんな折に出会った、記憶喪失の美少年、ライ。日本人離れしていながら親しみやすい顔立ち、そして櫻田一家に匹敵する異能の持ち主。
そんなライと奏は、どのように愛を育み、抱擁して口づけあうまでに至ったのか――。
「え!? ちょっとあなた、大丈夫!?」
櫻田奏の春の通学路に、突如倒れたまま現れた少年、ライ。
数日間眠り続けたライが目を覚ました時に医師から告げられたのは、ライの戸籍や血縁情報などが全くわからないこと。
そして能力判定の結果、『絶対遵守(ギアス)』を持っていること。
ライは自身の名前以外わからない。そんなライの状況を慮ったのか、櫻田王国の王、櫻田総一郎は、
「行き先がわからないなら、うちに来なさい」
と、側近たちの大反対を押し切って直接の保護を決めた。櫻田王国の監視カメラを辿っても分からない存在を危険視する声も多かったが、櫻田一家と身近な状態で暮らすライの保護観察は、ライの存在が安全であることの確証を速める事になった。
しかしライは二カ月ほどで櫻田家を出てアパートで暮らすことを決めた。王族一家に居候している出所不明の部外者故に、ライへ向けられる視線や王家護衛から向けられる監視の目線、選挙期間中の櫻田一家のTV放送時のコメントや、ネットの書き込みで自身があることないこと書かれ、櫻田一家まで世間にいらぬ誤解を招いてしまうのがあまりに居たたまれなかったからだ。
櫻田王国のアパートで暮らす、記憶喪失の一人の少年。それでも能力保持者のため国からは要監視対象。
櫻田一家から離れたライは、このまま高校生活で平々凡々な人生を送――。
「おはよう、ライ君。今日はごはんちゃんと食べた?」
「ライ、能力制御できてる? 学校で問題があったらすぐに言いなさい」
「葵さん、奏」
櫻田奏と、第一王女にして第一子の櫻田葵。二人がわざわざ学校でライを気にかけていたのは、二カ月共に暮らした情ももちろんあったが、それよりもライが『絶対遵守(ギアス)』を持っていることと、また校内には監視カメラがないこと。
「大丈夫、この力を無暗に使ったりしないよ。なんなら二人が見てる前で、学校の人にどうでもいい命令をしようか?」
葵は苦笑すると、
「そんなことしなくて大丈夫だよ。でももし『能力暴走(ブレイクアウト)』が起きたら、すぐに私たちに連絡してね」
奏も呆れた表情でライを見ながら、
「ライのことは信用してるけど、それでもふとした時に能力を発動して事故が起こることがあるの。街の監視カメラは、私達を守るためでもあるんだから」
「うん、わかってる。この国に保護されて、本当によかったよ」
ライは後で知ったことだったが、実は櫻田葵の能力はライと似ていたこと、奏もそれを知っていために、校内でのお目付け役兼サポートとして、二人はライを気にかけてくれていた。
「ライ君、部活はどこに入るか決めた? よかったら生徒会なんてどう?」
「葵姉さんっ?」
「生徒会か、奏がいるところだっけ」
「奏”さん”ね。またわざと忘れたでしょ」
「え、でも修は呼び捨てでいいって」
「修は許しても私は許した覚えはないわよ」
「まあまあ、ライ君だって本当は年齢推定なんだし、むしろ私も呼び捨てで」
「「それは無し」」
「息ピッタリだね二人共……でもライ君勉強は大丈夫みたいだし、ぜひ放課後の活動も考えてみてね。きっと楽しい思い出になるから」
「楽しい思い出……」
生徒会、特にライにとって馴染みがある言葉でもなかったが、せっかくだし体験してみてもいいかもしれない。
「うん、それじゃあ今日行って見ようかな。いいかな奏?」
「え、本気? まあ、止めはしないけど……」
「ふふ、よかったね、奏」
「は? 葵姉さん、だから勘違いだって!」
「?」
この時のライは知る由もなかったが、奏は元来責任感が強く優しい性格であり、またこの世界におけるライの第一発見者、さらには天涯孤独といっていいライの境遇、その能力が姉の葵と似ているということもあって、同居していた二カ月はよくライの世話を焼いてくれていた。それを葵は、少し勘違いしているようだった。
葵と別れ、奏とライは生徒会室へ到着。
「私は生徒会副会長。会長はちょっと事情があって不在の時が多いわ」
「不在? 実務はどうしてるの?」
「会長は仕事が早いから、ほとんど私は連絡事項を伝えるわ。まあ、それでも会議とか緊急の時は、私が仕切ってる」
奏がライに生徒会室内部を案内していると、生徒会にいた生徒たち、とくに女生徒たちがライの姿を見て沸き立った。
「ふ、副会長! その人はもしかして……!」
「櫻田家の幻の美形!」
「幻の美形?」
ライが首を傾げる中、奏は自身のおでこに手をあてて息をついた。女生徒たちの勢いは止まらず、
「あの櫻田家に秘蔵っ子って本当ですか!?」「選挙へ出馬予定って!?」「このあと良かった一緒にご飯に……!」
「はいはいそこまで! みんな手を動かす。ライはこれから私と予算をまとめる約束でしょ。ほらこっち来て、教えてあげるから」
「え? 初めて来たばっかりなんだけど……」
「時間は有限なのよライ。生徒会、入るんでしょ?」
奏に袖を引っ張られ、さも当然のように資料を渡される。
「……ま、いいか」
今は流されて、この色に染まって見てもいいかもしれない。
「要領いいわね……。明日も来て、私がまた教えてあげるから」
「アルバイトの面接受けようと思ってたんだけど……」
「うちは禁止よ。家賃もしばらくうちが払ってるんだし、恩だと思ってるなら、私を手伝って」
「……わかった」
「もう時間遅いんだから、このまま家に来て一緒にご飯食べなさい。お母さんにはもう連絡したから」
「え、でも」
「でもも何もないでしょ。ほら、早く行くわよ」
腕を引っ張られ、暖かい櫻田一家に迎えられてテーブルを囲む。
選挙が本格化し、様々な対抗イベントや討論が行われるようになれば、奏はさも当然のようにライを連れ出し、
「なによ、修ったら。選挙だってのに、女連れてあんなにデレデレしちゃって……ライ、一緒に来て! 選挙演説するスケジュール組みなおすわ。原稿チェックもお願い」
「案はできてる。車はもう来てるから、移動中に確認して」
「さすがね、ライ!」
気づけば、いつも二人でいた。家族には厳しくも優しく、選挙勝利のためには支持者確保のため、愛想を振りまくこともいとわない櫻田奏。
そんなひたむきな彼女の傍には、常にライがいた。
ライは幸せを自覚していなかったが、毎日ががむしゃらで、日常だった。
気づけばTVでもネットでも、『櫻田奏の懐刀』、櫻田修と佐藤花の選挙姿勢に合わせて『二組目のカップル候補者』なんて言う声も。
「あなたそんなこと気にしてるの? 言わせたい人に言わせておけばいいわ。それよりも次の戦略練るわよ」
「ああ、いくつか資料をまとめてきたから、確認お願い」
「ふふ、さすがね」
ライに言い寄る女生徒もかなりいたが、今ライには、一人しか見えていなかった。
生徒会室前、中から聞こえた声で、開けようとした奏の手が止まる。
「あの、ライさん、もしよかったら、放課後お食事に……!」
「ごめん、放課後は用事があるんだ」
そんなライの様子を見た奏は、
「ふふ……」
(……!? え、私、なんで安心してるの……? ……いいえ、それはそうよ。だってライは私の……)
「なら週末はどうですか?」
「ごめん、週末も生徒会副会長と用事があるんだ」
「……あの、ライさんと奏様は、どんなご関係? もしかして……」
生徒会員たち野次馬顔でライを囲む。
ライは目を細めた。ライの遠い記憶の中で、とても大切な人が、いた気がする。
この国は今、大切な選択をしようとしている。そのためなら、かつて自分ができなかったことをしようとしている彼女を、
「僕にとって奏は……」
(私にとってライは)
「心から支えたいと思える、そういう人だよ」
選挙は終わった。奏は敗れた。
王城での櫻田修当選式典が終わり、奏は一人、控室でライの元を訪れていた。
ライはフワフワのソファーから立ち上がり、奏を出迎える。
「お疲れ様、奏」
奏は仏頂面だった。だがライから見て、奏からはショックや悔しさはあまり感じられない。
最終選挙の直前、飛行船の墜落事故があり、櫻田家は各々の特殊能力を使用して人的被害を0に抑える快挙を成し遂げた。
その陣頭指揮をとっさにとったのは、櫻田修。櫻田修が長男かつ選挙に積極的だったこともあり、ライの予想でも修の勝利だった。
(奏にとっては、自慢のお兄さんだろうな)
櫻田家は大家族で競争相手だったが、その仲はずっと円満だった。
「悔しいわ。すっごく悔しい」
奏は表情を変えないまま、少し語気のある声で言う。
「うん。そうだね」
「なんで悔しいのか、わかる?」
奏がライの瞳を正面から射抜く。ライはすぐに応える。
「全力も最善も尽くした。負けたらからには反省点も改善策もある。でも、次がないのが悔しいね……」
ライの本音だった。奏は常に積極的で計画的だったし、当選後の明確なビジョンもあった。
「そうね。でもそれよりもなによりも、あの修に負けたのが悔しいのよっ。それに納得しちゃてる私がいるのも、悔しい……」
奏の目が一瞬うるんだように見え、奏はライの胸元に軽く頭を埋める。
「でも、あきらめないんだろ?」
ライは知っている。奏は選挙の中、医学部を目指す勉強も並行していた。医学部を目指すきっかけになったのもまた、修だった。
ならばこの時より、奏が次に目指す目標はもう見えている。それをライが、全力で支える。
ライは言葉にせずとも、奏に伝わっているはずだと信じていた。
だがこの時だけは、
「少しぐらい、慰めたらどう?」
奏が少しだけ甘えたような表情で、ライを見上げる。
ライははっとした。それが先だろう。
「奏……大丈夫。僕は奏の傍に、ずっといるよ」
「……」
奏は不満気な表情だった。ライからすれば、意気地なしと思われるわけにもいかない。
この世で最も愛している女性に対して。
「好きだ奏。君が進む道を、これからもずっと支えたい」
「……遅いわよ……」
ライがゆっくりと奏の背に手を回すと、奏もまたゆっくりとライに体を預けてくる。
奏の頬を辿る一滴をライが拭う。すると奏は頬を染めてほのかに微笑みを作り、
「……私も好きよ、ライ……」
しばらくそのまま見つめ合うと、奏から目をつぶって唇を少しだけ突き出す。
ライもすぐに応え、互いの唇を確かな感触にしながら、ずっと待ち望んでいた幸福に浸った。
唇が離れる。奏が作り出した家の中で、これから幾度も繰り返される口づけ。
リビングのソファーに抱き合いながら倒れ込み、再度キスしたあと、
「この家もう、結構家具あるよね? 買いに行く必要ある?」
「し、仕方ないじゃないっ。こんな家が良いかなって考えてたら、気づいたら一緒に、できちゃってて……」
「『能力暴走(ブレイクアウト)』は大丈夫だった?」
「ええ。その、深く突っ込まないでっ。誕生日プレゼントってことで、受け取りなさい。他の部屋はまだ空っぽだし、それにあなたなら、この家に見合った頑張りを、これからしてくれるでしょう?」
「その通りです。お姫様」
「お姫様はやめて。奏、でしょ?」
「ありがとう、奏」
「どういたしまして、ライ」
静けさが新鮮だった。櫻田家、王国内の監視カメラ、学校の生徒たち。どこをとっても誰かの輪の中にいるのが当たり前だった奏とライにとって、ここは初めての愛の固有結界。
それを奏が生み出した意味を、ライもわかっていた。
奏は魅力的過ぎる。ボブカットの黒髪、テレビタレントやモデル顔負けの整った目鼻立ち、巨乳でありながらくびれた腰と尻、細く長い手足。
才色兼備の美少女、王族故の仮面は今、ライの前で完全になくなっている。
(奏が、もっと欲しい)
ライの中で溜まりに溜まってきた愛情と欲望が、少しずつ漏れ出していた。
奏の頬を指で撫で、そのまま奏の唇を撫でる。奏も雰囲気にとろけてきているのか、なすがままに唇の形を変える。
ライは指を離し、再度奏の唇を吸った。
「……? ……んん! ん……♡」
奏は一瞬体を強張らせたが、すぐに体から力を抜いて身を委ね、
「んちゅう……♡」
奏からも吸着の音を響かせ、ライの首に腕をまわし、ソファーで寝そべったままの抱擁の中、体を擦りつける。
互いの制服がすれ、奏の乳房がゆっくりと形を変えていく。ライはもう、止まれない。
「んちゅるっ……!?」
(えっ……ライの、舌が……!? あ、これ、すごい……♡)
「んむちゅ……れろちゅぱっ……んちゅうぅ♡」
ライと奏は人生で初めて、他者と舌先でつつき合い、ゆっくりと形を確かめ合うように絡ませた。
「んちゅ、ちゅるる、あんっ♡ んちゅ、ちゅうううぅれろちゅぱっ♡」
互いの頬が形を変え、唾の音を出しながら、舌と舌が互いの口内を往復する。
慣れない息継ぎで互いの呼吸が唇に降りかかっていたが、それすらも甘い情欲を逆なでするだけだった。
「はぁ……はぁ……ライ……♡」
(私……今日ここで……♡)
奏の止まらない桃色妄想。初めての行為。唇と唇が銀色の糸でつながっている中、ライから宣言した。
「奏の全部が欲しい。今ここで」
ビクンと奏の下半身が震える。奏はそれでも余裕があるような微笑みを作り、
「……しょうがないわね。誕生日だから、特別よ」
「うん」
ライが奏の制服に手をかけようとしたが、途端に奏は羞恥が出て、
「ちょ、ちょっと待って!」
「うん」
ライは素直に止まる。奏は体を起こしてソファーに座りなおし、ライも座りなおした。
ライは急ぐ気はない。奏の気持ちが一番だった。
奏は一度深呼吸し、
(……ふう、大丈夫。心の準備はできた。それに……)
奏が思いだすのは絶えず聞こえてくるライの噂。ライは自覚していないが、ライは櫻田王国において、突如現れた幻の美形としてファンが多い。
だからこそ、この時間で完全にライを自分のものにする。奏は完璧主義者だった。
(それに、ライへのプレゼントだもの。えっと確か本では……)
いつかこんな日が来るのではと、奏が誰にもばれないように調べた、ライを誘惑するための知識を思いだす。実行する時が来たのだ。
(ライは、私のものなんだから!)
「自分で脱げるから、待ってなさい」
「う、うん」
くるりとライが背を向けようとしたが、奏がライの背を掴み、
「ちょっと」
「え?」
「別に、いいでしょ……」
「そ、そう? わかった……!」
どうせお互い裸になるのだから、とか。脱ぐところを見られるのは恥ずかしいのでは、とか。
言葉にせずとも互いに伝わった。それに奏からすれば、
『まずは下着姿で悩殺♡』
という本で得た知識が脳を占めていた。
(よしっ)
奏は妖艶な笑みを作り、ライに見せつけるように、ゆっくりと制服のボタンを外していく。
少しずつ解放されていく奏の双丘の圧力。シャツだけになり、緑色のネクタイを外し、ボタンが外れて谷間が見えた時、ライの喉が鳴った。
「……ふふ……♡」
ガン見してしまったライは奏の視線に気づき慌てて「ごめんっ」と視線を反らした。
青少年特有の欲望を手のひらで転がしている感覚に、奏は優越感を覚え始める。
羞恥はある。けれど今は、もっとライを自分に夢中にさせたい。
「ん……♡」
奏の悩ましい声と共に、シャツの前が完全開放され、フリルがついた黒のブラジャーに包まれた乳房が晒された。
(でっかっ……!!)
美少女モデル体型にあるまじき櫻田奏の巨乳が、ライの目の前でたゆんと揺れている。
当然ライの男根はズボンとパンツを持ち上げて自己主張しており、奏はそれを見つめると「……はふぅ……♡」と吐息を漏らした。
「ほら、ライも脱いでよ……♡」
「う、うん……!」
ライはさすがに自分の体を見せつけるような脱ぎ方はしなかったが、それでも晒されていく白い素肌、引き締まった体、端正な顔立ちもあいまって、今度は奏がジロジロとライの体を舐めまわす様に見て、口内に涎を溜めていく。
極めつけは、ライが先に晒した下半身だった。女を貫くために反り返る男根を見たのは、奏にとって初めての経験。
(これが……ライの……♡ あっ)
再び奏が思いだすは学んだ性知識。避けるべきはマグロ、愛する男を堕とすためには積極的に。
それに初めてを迎えるためにも、一度”慣らし”を行っておいた方がいい。幸い、奏にはそのための武器がある。
「ねえ、ライ。する前に、してもらいたいことがあるんじゃない?」
「してもらいたい、こと?」
奏がソファーの上で四つん這いになり、ライに迫る。当然奏の巨乳の位置は、男根の直上。
プレゼントではあるが、あくまで主導権は奏が持ちたい。そのために奏は、
「そうよ。今日だけかもしれないわよ? ライが望むことを、私がしてあげるのは……♡」
「! ……」
ライが血走った眼で奏の巨乳を見つめる。ライは口を開いてパクパクさせたあと、奏が予測通りの言葉を発した。
「奏の、胸……」
「……ふふ、エッチ♡」
奏はそう言いつつ、体を起こして一度呼吸を置いて気合を入れ、ブラのホックを外した。
ばるん、そんな幻聴が聞こえるほどの圧倒的存在感。少しぷっくりとふくらんだ桜色の乳輪と乳首が、目の前に。
「触っていい?」
「えっ? ええ、いいわよ、やさしくぅっ!?」
食い気味のライに奏が戸惑う中、ライは躊躇なく奏のおっぱいを両手でつかみ、指をしずみこませ、手のひらの中心で奏の乳首をくりくりとくすぐった。
「あっあんっ! ライ、もっとやさっしくっ」
「! これくらいでどう?」
「んっ、いいっわ……ぁんっあっ待って、ライっもう♡」
「うっ!?」
ライが揉む手を止めたのは、自身の男根が、柔らかく繊細な指に包まれたからだった。
にぎにぎと圧力をかけてライの男根をさする奏は、挑発するような微笑みでライを見つめ、
(負けないわよ♡)
と行動でライに示していた。さらに奏は追い打ちをかけ、
「触るだけでいいのかしら? 今日は特別な日よ、ライ……んちゅ♡」
奏からライの唇を包むような口づけ。奏は唇を離して妖艶に微笑むと、ライの脳内が欲望でフル回転する。
なんだ、何をしてもらえばいい。特別な日。おっぱい。奏のおっぱい。
おっぱい!
「胸でっ胸で、してほしい……!!」
「胸……? あっ」
奏の性知識の引き出しからワンテンポ遅れて現れて映像が現れる。
「ふーん……そういうのが好きなのね♡ そんなにしてほしい?」
奏は妖艶な余裕を取り戻し、逆にライは「うんっ」と力強くうなずく。
「しょうがないんだから……それじゃ……♡」
ライが奏のおっぱいから手を離さないか、奏は態勢を下げ、ソファーに座るライの股間の中心へ胸を近づけていく。
ドクドクと脈打ちながら、期待で我慢汁を垂れ流し続けるライの男根。それを間近に見て今度は奏が喉を鳴らし、ライの最後の弱点を支配しにいく。
(確か間に挟んで……!)
当然奏に経験はない。だが、ライを夢中にさせる。ライを自分のものにする。その欲望から頭と体は冷静に、熱を持って最適行動を連続させる。
むにゅううぅ……♡♡
「あっぅぁっ」
ピュルッ!
「あっ!? もう出しちゃった、わけではないのね……」
奏の巨乳に沈み込んだペニスから我慢汁が射精のように飛んで、奏の唇を濡らした。
ライの荒い吐息と余裕のない表情が、奏の情欲を満たしていく。
「ふふ……♡ こんな感じっ?」
奏自身の巨乳を手で挟んで圧力を加え、タプタプと音を出しながら竿を側面から包み込み、亀頭部分までずり上げて鈴口まで埋もれさせ、一気に降ろす。
その度にピュルピュルと透明色の我慢汁が噴出し、奏はライへの愛欲と支配欲そのままに、鈴口に舌を這わせ、唇をすぼめて亀頭に口づけた。
「れろちゅる、ちゅうぅぅぅ♡♡ ちゅぷちゅぷちゅうぅ♡」
ぱちゃぱちゅぱちゅぱちゅと水気を帯びた乳房の上下、弾力と愛する女性の口づけに包まれ、ライはガクガクと腰が震え、射精間近の焦燥の快楽に脳髄まで支配され、手は無意識に奏の乳首をつまんでクリクリと刺激する。
「んんっ! むちゅうっ!? んんんぅ! んちゅううぅぅ♡」
ライからの乳首愛撫で奏も体を震わせたが、ならばこちらもと言わんばかりに乳房の形がムニュムニュと縦横に揺らしてペニスを刺激した後、上下に乳首の残像が出そうなほどにパイズリを速めながら、頬をすぼめて一気に唇で亀頭を吸引、
ぱちゅぱちゅぱちゅぱちゅぱちゅぱちゅん♡♡♡
「ちゅううぅぅ♡ ちゅうぅぅ♡ むちゅうううううぅぅぅぅ♡♡♡」
ボビュウウウウウウウウ!! ドビュルルルビュルルルル!! ビュウウウウ!!
「ぁっぁっ」
濁流のような精液が噴出され奏の口内が満たされ、奏の頬が一瞬膨れたものの、
「んぶうっ!? んんっ、ちゅうぅぅぅ……♡♡♡」
奏はすぐにゴクゴクと喉を鳴らしながら、ペニスを挟んだままのおっぱいをむにゅむにゅと刺激し、唇で吸い上げながら裏筋をチロチロと舌でさする。
途方もない射精快感でライの腰が痙攣し、ライの思考が弾けて中々再起動しない。射精、美少女奏の唇とおっぱいがペニスに奉仕し続ける光景に目を奪われる以外、なにもできない。
ビュウウウウ!! ビュルルル!! ビュウウウゥゥ……!!
ぱちゅ♡ ぱちゅ♡ ぱちゅ♡ ぱちゅ♡
「ちゅうううぅぅ♡ んくっんっ、れろちゅぱはぁっ♡ 凄い量っ♡ んむちゅうううぅ♡♡♡」
数秒、数分かもしれない射精が終わりに向かいながらも、ライの脳内に刻まれた射精快感と奏がもたらしてくれた幸福は決して消えない。
もっと欲しい、もっといろんなことをしたい。ライの雄の欲望だけが心体を支配している。
「ちゅううぅぅ……♡ んんっ、ちゅぽんっ、あら? 出したら柔らかくなるはずじゃ……硬いままね」
「……奏……」
ライが奏の頬を手で包み、愛おしさが伝わるように撫でた。
奏がライの顔を見て察する。奏の表情に羞恥と覚悟と欲望が入り混じり、太ももからは、股間から漏れた愛の液体がショーツを濡らしている。
(……ライ……私……♡)
視線を交わらしただけで、言葉は必要なかった。奏が立ち上がり、ショーツを脱いでいく。脱ぎ様をライに見せつける余裕はもう、奏にはなかった。
お互い一糸まとわぬ姿になり、縮こまる奏をライが抱きしめて口づける。パイズリフェラとはうってかわって慎ましい奏だったが、やはり恐怖があるのかもしれない。そうライは受け取った。
一度ライから口づけて舌を絡めると、奏は「んっんちゅ♡ れろちゅ♡」と、すっかり蕩けたように緊張を解いていき、ライのなすがままになって、そのまま抱き合いながらソファーに倒れ込み、正常位の態勢に。
キスを終え、互いの体温は上がり続けたまま見つめ合う、物欲しそうな奏の表情だったが、「あ」と声をだすと、
「待って、ゴム作らなきゃ」
「あるよ」
「……あるの?」
「……あります」
「ふーん……」
ライが財布から取り出したるは明るい家族計画。しかもライは手馴れた様子で装着し愛のテンポを失わない。
(期待して、練習してたのね、ライも。ふふ♡)
それを声に出さない理性は奏にもあった。それに、こんな状況でも誠意を失わない恋人に、奏はますます愛おしさが増していた。
濡れた少し濃い目のピンク色の女陰に亀頭をあてがい、ライは奏の体を包むように密着し、軽く口づける。
「奏……」
「ライ……来て……♡」
ズ……ズズ……ヌププッ……ズプン……。
「あっ、んぁ、あぁぁ……!!」
響きわたる奏の破瓜の声。ライはすぐに奏の頬を撫で、
「大丈夫?」
「う、うん……キス、キスして……んむちゅうぅぅ……♡」
ちゅぱちゅぱと唇と舌を絡めつつ、ライは腰を静止していたが、しばらくすると、奏から焦れたように腰がゆっくりと動きだす。ライはその動きに合わせて、奏の様子を探りながら前後運動を開始した。
ヌチュ……ヌチュ、ズチュ、ズチュ、ズチュンっズチュン!
(え、う、うそ!? こ、こんな)
奏にとって未知の感覚で、無意識に足はライの腰に回していた。その足先がピンと張り始めて痙攣し始めている。
「だ、だめっ♡ ライ、んむちゅぱっ♡ こんなの、すぐっぁああっ♡♡」
(こんなっ自分でした時と、ぜんぜんっちがっぁあああ♡♡♡)
痛みはあった。だが、それよりもライと一つになったという幸福と、反り返るライのペニスが何度も押しえぐる、奏も知らなかった最大の性感帯。
「ひぃあああっ♡ ライっそこっもうっんちゅぅううう♡♡」
ピクビクビクビク! プシャッ!
いつも冷静で積極的な奏の表情はもう見る影もない。愛する男に包まれ、貫かれ、瞳はゆるみきって快楽の涙を流し、艶のある唇は快楽で開き涎が漏れ続ける。
ライもまたとっくに限界だった。奏が気持ちよくなっている、それならもう動いていい。そう判断した。してしまったのは、柔らかくグチュグチュと熱を持った奏の内部は容赦なくペニスを締めつけ、ライは喘ぎ声を出す余裕すらなかったからだ。
幸い、ライから口づければ奏もまた甘く「んちゅちゅぱ♡ れるちゅる♡」と唇と舌を絡め、ライの腰の動きに合わせてゆするように腰を前後し、愛液を分泌して湿度を持った音を増大させていく。
パチュンッ、ズチュッ、ヌチュ、バチュッバチュバチュバチュバチュ!!
「はぁああっ♡ ライっ♡ だめっすごいのっきちゃう♡♡ んちゅうううぅぅ♡♡♡」
ビクビクビクビク!! プシャアアアア!!
噴出された潮がライの鼠径部を濡らしながら、奏の膣内は肉の坩堝で飲み込んで離さないかのように収縮し、
キュウウウゥゥゥ♡♡
(奏のなかっがぁっ)
ライのペニスを締め付ける。ライのペニスが呼応して痙攣する。
奏の舌と唇、おっぱいから体、膣の奥の奥の感触、全てを余すことなく感じながら、ライの意識が、一瞬消し飛んだ。
ビュウウウウウウウウ!! ボブビュビュブビュビュビュウウウウウウウウ!!!
奏は目をぐりんと半まで上を向いた後、戻ったあとは半開きで虚空を見ながら、ライをきつくきつく抱きしめて口づけ、掴んで離さない。
ビクビクビクビクプシャアア!!!! ガクガクガクガクチョロロロ……!!
「んぢゅううううぅぅ♡♡♡ っぅぁっ、ぅあっうっ、んちゅ、ちゅうううううぅぅぅ♡♡♡」
口も体も性器も一体化したように密着させながら痙攣する。
唇と唇の接合部と、女性器から漏れ出た透明色の液体が、体を伝ってソファーに泉を作っていく。
ビュウウウウウウウウ……ビュルルル……。
ビクンビクンッ……チョロロロ……。
薄く目を開きながら視線を交わし、お互いの絶頂、体の温かさに浸りつづける。
(ライ……♡ 好き……大好き……こんなの……すごすぎる……♡♡)
絶頂が波を引いてくるにつれ、奏は意志を持ってライの抱擁への抱擁を強め、ペロペロとライの舌と唇を舐めながら、唇を押し付け、おっぱいを乳首からライの胸板にこすれさせる。
「れろるちゅ、んちゅうぅぅ……♡ ちゅぷ、はぁん……ライ……どう、だったかしら……?」
「……はぁ、はぁっ、すごすぎた。幸せで、最高だ……」
付き合うようになってからライが奏にストレートな好意を告げても、奏は「はいはい」と受け流すことが多かったが、今の奏は、ライの言葉を聞くたびに、体が火照ってしかたがない。
ビクっビクン! プシャ……!
「ぁんっ♡ ライ……私もよ……ちゅううぅぅ……れろちゅちゅぱっ♡♡」
絶頂が収まり、互いの体を擦り付け合う抱擁キスへ。二度の絶頂で一時的に硬度を失ったペニスが膣から抜ける。
数分とキスをしていると、奏から、
「んちゅ……ちゅうぅう♡ んっ……はぁ……ちょっと、水飲ませて。冷蔵庫にあるから」
「うん、持ってくるよ。タオルも」
「ええ。リビング出たところにお風呂場が――」
体が離れ、ライはペニスから役目を終えたゴムを外す。
タオルで色々なものを拭きながら水分補給しつつ、ソファーに座る二人は言葉少なく、見つめ合うとすぐに抱き合って口づけし、体を擦り付け合った。
自然、奏の膣はダラダラと涎を垂らし、ライのペニスは臨戦状態。
特にライには驚きと喜びがあった。奏とは恋人になってからも、どこかサバサバとした奏の雰囲気は変わらなかったからだ。
だが、今は違う。情欲にまみれた表情でライにすがりつき、唇を突き出してくる。
それに先ほど、
『今日だけかもしれないわよ? ライが望むことを、私がしてあげるのは……♡」』
(このチャンス、逃せない……!)
青少年が初めての恋人とのセックスで、射精2回ですむわけがない。
二人、裸のまま抱き合ってキスするなか、
「ん……奏……してほしいことあるんだけど、いい?」
「……あんまり変なこと、言わないでよ?」
ライへの信頼はあるし、今ならできるかぎり、エッチなことに応えてげても……そんな風に思うくらい、奏もまた愛し合う雰囲気にのまれている。
ライにはどうしても払拭したい後悔があった。
それは櫻田家の子供たちが行ったというビーチ、実際にはビーチではなかったが、その場にライはいなかった。
奏の最高の体、つまりビーチでは、
「水着」
「は?」
「奏の水着が見たい。ビーチで着てたっていう」
「……ええ……? 今裸なのに……?」
「お願い、どうしても見たかったんだ。ほら、ビーチには一緒に行けなかったし、ダメ?」
奏は少し呆れたが、それでもライがここまで奏に要望を出してくるのは珍しいし、いつもライが奏の要望に応えてくれているのは、奏にもわかっていた。
「……まあ、いいわ。ちょっと待ってて」
奏がタオルで身を包みながらリビングを出て、ライは正座で待つ。戻ってきた奏が身に着けていたのは濃い紫色をフリル付きビキニだった。
「お、おおぉ……!!」
「そんなにい? まったく、なら存分に見なさい」
ライの感動っぷりに奏は笑い、微笑みに変えてからクリルと回ってポーズする。即グラビアモデルに転身できるであろう、圧倒的プロポーション。はちきれんばかりの巨乳ビキニに、くびれた腰に輝くような素肌、アンダーはパレオ付きでありながら、前からも形が確認できる丸く均整の取れたヒップ。
現在全裸のライだって凄まじく良い体をしているし、他の女子生徒から黄色い声があがる美少年である。そんなライを夢中にさせている事実が、奏の自尊心と承認欲求を満たす。
奏は「ふふ」と鼻を鳴らして腰に手をあてると、
「どうお? 何か言うべきことが、あるんじゃない?」
前かがみになって巨乳の谷間を見せつけウインクする奏に、ライは、
「最高だ。世界一かわいくて、綺麗、本当にすごすぎる、生きててよかった……!!」
「そ、そこまで……。ま、まあ、当然よね。あっんむちゅうぅ♡」
ライがたまらず奏を抱きしめると、すぐに奏はキスを予期して目をつぶり、自分からライの唇を包んだ。
抱き合ってキスする中、復活した男根はいつのまにかゴム装着、パレオを押し上げショーツ越しに女陰をグリグリとえぐる。
「はぁっ、奏、このまま……!」
奏はとろんとした瞳で唇を湿らせながら、片足を上げて挿入しないように股を広げると、
「欲張りなんだから、今日だけよ♡ あぁああんっ♡♡」
ライがショーツよこにずらし、奏が上げた片足を抱えたまま、立位で貫いた。
「ぁあああっっ♡」
ビクビクと痙攣して奏が軽く潮を吹いてしまったのは、最初の正常位で知ってしまった男根による快楽への期待、そして膣壁から膣奥までえぐる角度が予想と違っていたからだった。
「まっ待ってぇ♡ これ声でちゃっ♡」
お互い立ち姿でありながら、奏はライに片足をあずけているため、ライが体幹でこのセックスを支えながら、容赦なく音を立てるようにピストンで斜め上へ突き上げる。
ジュプジュプジュプジュプジュプ!!
「いっいぎぃっ!? あぇあえぁあああああっ♡♡♡」
ビクビクビクビクプシャアア!!!
「奏っ奏っ!!!」
ライの視界には水着姿でイキ狂う美少女櫻田奏。こちらを見つめながらうるむ奏の瞳、半開きの口から舌がはみ出し、ビキニに包まれたおっぱいがタプタプと揺れる。
奏の心体に余裕は無い。初めての正常位とは違う、ライに生殺与奪全てを握られたかのような、支配的かつ少し暴力的なセックス。
奥を突かれるたびにショーツの中で透明色の液体が噴出し、
「んおぉおぉぉ♡♡♡」
膣口までギリギリ引き抜かれるたびに、結合部から液体がドバドバとあふれて、
「ひぃぃっ!? あぁあああぁぁ……♡♡♡」
奏の顔が美しさを保ちながら何度も唇を歪ませ、ライの快楽と支配欲を煽ってくる。
バチュバチュバチュバチュバチュバチュ!!
「奏っ好きだっ! 奏は俺の、俺だけの奏にっ!!」
「あいぃぃぃ♡♡ ライっわたしもっあひぃああああっ♡♡♡」
もしライに『能力暴走(ブレイクアウト)』が起こっていたら、何度も奏にギアスを重ね掛けしていただろう。
しかし、その必要はどこにもなかった。
バチュバチュバチュバチュバチュバチュンッッッ!!!
ドビュウウウウウウ!!! ボビュルルル!!! ドプドプドプドプ!
「いぐいぐっ♡♡ いぎっぁああああああああっっ♡♡♡」
ビクビクビクビク!! プシャアア!! ヂョロロロ……!!
(……私……もう……ライだけの……もの♡♡♡)
ライが奥の奥まで抉りながら腰を密着させた瞬間、奏の体がピンと張ってガクガクと痙攣した後、糸が切れたように脱力してライに抱きしめられるままに、
「あぁぁー……♡♡ あぁあぁっ、あぁーー……♡♡♡」
ビクビク……ビクビク……チョロロロ……チョロロロ……ビクンップシャ……。
奏の体をかき抱くライも、種付けの本能しかなかった。ゴム越しのペニスを子宮の傍で震わせ、奏を支配している状況にトランスし、体をかけめぐる快楽の中、奏を快楽でいじめぬき、支え続ける。
「奏……」
「ラ……イィ……♡♡」
ピントが合っていない奏を抱きかかえ、そのままライは再度ソファーに座り、対面座位の中で長い絶頂に浸った。
二度目のセックスが終わりにさしかかる。意識を取り戻してきた奏は、ライに少し不満げな表情を向けたあと、ごまかす様に口づけ、ペロペロと舌を絡めて絶頂の余韻に浸った。
「むちゅうぅぅ……! んちゅ、ちゅぱっちゅる♡ ぷは……」
「ん、奏はなにか気になる?」
「別に……その……」
(私があんなにイってるのに、ライに全部してもらって、なんか悔しいわ……!)
絶頂が終わり思考が戻ってくると、生来の負けん気が、奏に対抗意識を生んでいたようだった。パイズリフェラでは搾り取れたが、いざ結合するとライのペースになっている。
(好きだし、最高だったけど……でも私だってライを……! どうするべきかしら……あっ)
「ライ、次は私に任せて」
「うん。……おおっ!?」
了承したライ。すると奏は水着を脱いで立ち上がり、能力発動の緑色光を放つ。
光が終わり現れた姿は、白を基調としたモノトーンのフリル付きメイド服の奏。
「か、奏っ!? それは……!?」
「ふふ、どうかしら? ご主人様?」
一度回転し、ホワイトブリムをつけた頭部を見せるように少し目は伏せがちにし、ミニのスカートをつまんでカーテシーポーズ。その所作は奏が王宮で見慣れていることもあってか、様になっていた。
だが、なぜメイド服? とライは疑問に思っていたが、ライが王宮に行った時、物珍しさでついメイドに目を奪われていたことがあった。奏はそんなライを覚えていたのだろう。
「かわいい……優雅で綺麗だ」
「ふふ、そうでしょう。ご奉仕しますから、ご主人様は動かないでくださいね」
「うんっ」
奏には狙いがあった。メイド服はライへのもてなしへの想いももちろんあったが、それだけでなくセックスで自然と主導権を握る。
(ライをひいひい言わせて、あなたは私のモノだって、刻み付けてあげるわっ)
活発な微笑みの奏がライの胸板を押すと、ライは抵抗せずに仰向けに。
奏はそのままペニスに手を這わせ、白濁液を含んだゴムをペニスから外し、新しいゴムを先端につけ、竿を指で押さえながら、ゴムをゆっくりと下ろしていく。
その過程でわざと指でくすぐるように亀頭と竿をなで、ピクピクとライの体を震わせ顔を快楽で歪ませた。奏は「ふふんっ♡」と息を漏らしながら、スカートを上げてライへ馬乗りの体勢。
スカート内部はなにも身に着けていない。奏は男根をそのままスカートで飲み込むと、むき出しの女陰で竿から裏筋をクチュクチュと湿度をもって撫でまわす。
「うっあっ!」
「ふふ……♡」
ライを見下ろす奏。妖艶な腰使いと微笑みでペニスを支配し、我慢汁が射精のように跳ねる。たまらずライは懇願するように、
「奏っ、もうっんんっ」
「んむちゅ♡」
奏が体を倒し、ライの言葉を中断させる。その間も膣口は甘く口づけするように亀頭から裏筋を撫でまわし、
クチュクチュクチュクチュクチュクチュ♡♡
「ぷはっ♡ ご主人様、どうしてほしいか、はっきりと言っていただかないと♡ んちゅ♡ ちゅうぅ♡」
「あうぅんんっ、かなっ、んんっ! 奏っにっんんっ!」
(入れたいっ、入れたいっ! 入れたい!!)
奏の騎乗位素股キスで、ライの脳はセックス一色。奏はライの舌を「むちゅううぅぅ♡」と引っ張るように唇で味わった後、「ちゅぽん♡」と離して、
「さあ、なにをいたしましょうか? ご主人様♡」
ライを夢中にさせて二度と離さない、極上の微笑を向けた。
「奏に、入れ……ぅあっ!!」
ズプンっ♡♡♡
「ああぁん♡」
決して離さない。誰にも渡さない。そんな奏の想いがダイレクトに伝わってくるような、制圧的で激しい膣圧がペニスを包み、奏はペニスによって押し出されるように潮吹きしながらも構わず腰を振り乱し、
「っあむちゅぅぅ♡♡ ごしゅじんさまっ♡♡ あなたは、わたしのっ、わたしのなんだからぁああ♡ あむっちゅうう♡ ライっんちゅううう♡♡」
パチュン♡ パチュン♡ パチュン♡ パチュン♡♡ パチュン♡♡♡
奏からライの両手と恋人握りして、奏からキスしたい時にキスし、奏が望む角度で腰を打ちつける。
ライから突き上げも行うものの、奏の激しさに気圧されていた。奏が腰を上げるとペニスは熱をもったグチュグチュの膣内から膣口でしごき上げられ、一気に最奥までしごき下ろされる。
「か、かなでっもうっでっ」
「!」
セックス中に初めて出たライのか細い声。奏はにんまりと笑いながら体を倒してライに密着し、深々とライの口内へ舌を差し込み、
「はむんむれろちゅぱ♡ らしてっ♡ わらひのなかにっらしなっっさい♡♡♡ ライは、私のなんだからぁ♡♡♡ んむちゅうううううぅぅ♡♡♡」
ビクビクビクビク!! プシャアアアア!! キュウウウゥゥゥ♡♡♡♡♡
ドビュルルルルルルルルゥゥゥ!!!! ドプドプドプドプブビュウウウウウウ!!!
(っっライっのっ、あついのっきたああっ♡♡♡)
「んんんんちゅうううぅぅぅ♡♡♡」
プシャアアアア……ヂョロロロチョロロロ……プシャプシュビクン……!
二人ぴったりと体を合わせて痙攣し、合わさった唇の端から泡だった唾液が漏れ、潮吹きはスカートに染みをつくるだけじゃなく、ライの下腹に泉を作って流れ、ソファーに垂れていく。
奏の中で熱くビュクビュクと跳ね回るライの男根。ゴムを射精圧で破こうとしているかのごとく暴れ回り、その度に奏は薄目の中で瞳を震わせながら「んおっ♡ ちゅぅぉぉっっ♡」と、口づけの中でも喘ぎ声が抑えられなくなる。
しかし奏の第一目標は絶えずライにあり、口づけを深くしながら舌でライの口内を撫でまわし、時折腰を上下にゆすって互いの絶頂の勢いを取り戻す。
「むちゅううぅぅ♡ れろえるちゅるちゅぱっちゅるるるぅ♡」
(ライは私の、なんだから……♡♡♡)
ビクンッ、ビクンッ、と二人の合わさった体が激しく何度も痙攣したあと、今度こそ二人の動きが止まり、口づけしたまま二人の合わさった吐息だけが静寂の中響いていた。
ズプリと先端を膨らませたペニスが抜け落ち、奏は所有の確定、愛の契約の仕上げにかかる。
「むちゅううぅぅ……♡ ご主人様、どう、だったかしら……?」
「……最高過ぎて、奏のことしか考えられない。もっとしたい、いい、かな?」
奏はライの唇をねっとりと舐め上げ、
「れろぉんちゅる♡ しょうがないわね。でもその代わり……櫻田奏が命じるわ。ライはこれからもずっと、私だけを見なさい。……いーい?」
「もちろん。でも、見返りを求めても、いい?」
奏はキスで返答した後、
「んちゅ♡ そうね、私に一生を捧げるなら、私の一生を捧げてあげる。ちゃんと皆に認めてもらって、そしたら……」
奏はクチュリと膣口でライの亀頭を撫で、永遠にライを魅了した。
「生で、させてあげるから、ね♡ チュッ♡」