「ほら! 婆さん! 頑張ってケツ穴で妊娠しないと! お孫さんの事故の賠償金、支払えないんでしょ!?」
男はそう言いながら、トキ子の両脚を持ち上げて大きく開かせ、下から肛門を激しく突き上げた。
「お゙ッ!? ほごおおおッ!!」
トキ子の七十年の人生で、後ろの穴を使ってセックスした事は一度もない。亡くなった夫は寡黙だが実直な人だった。夜の営みも正常位だけを月に一度。あの人との記憶を汚されているような気がして、悔しさで奥歯が軋んだ。
こなれていない直腸の壁を、若い男の怒張したペニスが無理やりに押し広げる。一突きごとに腹の奥と肛門に激痛が走り、内臓を掻き回されているような圧迫感がトキ子の腰から背骨を駆け上がった。ぶちぶちと細い粘膜が裂ける感触がして、男のペニスが出入りするたびにぬるりとした液体が尻の谷間を伝い落ちていく。血か、腸液か、もう区別がつかない。
「ひぎぁぁっ! い゙、いだい゙ッ、ぬいで、おねがい゙──」
「うるっせえな。締まりは最高だぜ婆さん。若い女より全然いいよ」
男はトキ子の皺だらけの太ももを鷲掴みにして、さらに奥へと腰を叩きつけた。突き上げるたびにトキ子の垂れ下がった乳房がぶるんぶるんと跳ね、汗に濡れた白い腹が波打つ。涙と涎がぐしゃぐしゃになった老婆の顔を、男は愉しげに覗き込んだ。
「ケツ穴じゃ妊娠しない? そんなのは気の持ちようだろ。根性見せろよ、お婆ちゃん」
トキ子にはもう言い返す力がなかった。腸壁を抉るペニスの刺激が全身を痺れさせて、恥辱と苦痛の区別すら溶けはじめている。視界が白く滲んで、意識が遠のきかけた、その瞬間だった。
男の動きが一段と荒くなった。腰の打ちつける速度が跳ね上がり、ペニスが限界まで膨張する。
「──ッ、ぅお」
短い呻きとともに、トキ子の腸の奥深くに熱い液体がどくどくと注ぎこまれた。灼けるように熱い精液が直腸の壁を満たしてゆく。内臓が焼かれるような感覚にトキ子は声にならない悲鳴を上げ、びくんと一度大きく痙攣して、そのまま意識を手放した。
白目を剥いて失神した老婆から、男はゆっくりとペニスを引き抜いた。ぐぱりと開いたままの肛門から、白濁した精液が赤い血に混じってとろりと溢れ出す。
男はトキ子の汗だくの腹を軽く叩いた。
「お疲れさん。──でもさ、まだ賠償金の半分も返せてないよな?」
トキ子は返事を返す気力もない。
「明日は仲間も連れてくるから。一気に残額減るぜ、よかったな」
そう言って男は去って行った。薄暗い部屋の中──トキ子は呼吸を荒らげながら、肛門にはしる熱い痛みをこらえて歯を食いしばる。明日もこの地獄が続くかと思うと、トキ子は一瞬、ほんの一瞬だけ、愚かな孫を心の底から憎んだ。
(了)