※この作品はR-18です。

エロスの極み   作:村上しんご

2 / 29
第2話 至高の口技と合体

 ヒロシは何が起こったのか理解出来なかった。

 時間にしてみれば、ものの数十秒で天に昇っていた。その間、彼女は首を前後にすら動かしていない。

 先端を軽く咥え込んではいたが、背面を這う舌の動きだけで、ヒロシを絶頂にまで到達させていた。

 便器の前で漠然とするヒロシは、その余韻と、今まで感じたことのない刺激に朦朧としていた。

 

「はぇーなぁ~。秒殺じゃねぇかよ!」

 

 少女はそう言いって、口の中のものを雑に吐き出す。

 ヒロシは床に吐き付けられた、自分の子種を見て、どこか虚しさを感じていた。

 

 しかし、そんなことよりも、さっきの刺激が忘れられない。

 あの舌の感触が記憶に焼き付いて離れない。

 果てたばかりだというのに、記憶がリピートして、萎んだものがムクムクと大きくなる。

 

 ──もう一度、味わいたい……

 

 そう思っていると、少女はヒロシの顔を見つめながらニヤリと笑った。

 

「また、大きくなってきたな……忘れられねぇんだろ?」

 

 図星の言葉にヒロシは何も言い返すことができなかった。

 顔を赤らめ、初心な乙女のように「えっ! ……う……うん……」と言ってモジモジする。

 五十を超えた大の大人が、こんな小娘に軽くあしらわれているのに、ヒロシは咎めることも出来ない。もはや、それを完全に受け入れている自分がいた。

 

「しょうがねぇなぁ~」

 

 すると少女は、そう言って大きく溜め息をつく。だが、その細い指は復活したものを再び握り、意味深な笑みを浮かべた。

 ヒロシは微笑を浮かべた少女の顔を見てゾクッとしていた。整った顔は確かに美しい。しかし、唇から目が離せない。想像を超えた、快感の秘密はそこにあるのだ。

 

 ──プルンとした見た目の艶やかな唇。

 吸い付く感触が、優しい吸盤のようで想像以上に心地よかった。しかも、中は驚くほど温かい。ぬるま湯に”そこ”だけを浸らせてるようで、身体中がとろけていくような感覚が広がった。

 そして、ヌルヌルと側面を這う舌の感触。

 猫のように、ちょっとしたザラつきがありながら、不快な痛みは全くない。むしろ、動くたびに快感が脳天を貫き、膝がガクガクと震えるほどだった。

 

 この世の物とは思えなかった”あの快感”を思い出し、ヒロシはまた息を呑む。

 ──もう一度、あの天国を味わうことができるのだ。

 

「あと、一回だけだぞ~」

 

 しかし、少女のその言葉にヒロシは落胆する。一回と言わずに、ずっと繰り返されてもよかった。

 ヒロシはもはや、これから会社に出勤だということも、ここが公衆トイレだということも忘れていた。

 目の前の少女の唇が迫ってきている。ただ、それだけに心を奪われていた。

 

 そして、濡れた唇が再び吸い付き、快感が全身を駆け巡る。

 吸い付いては離れ、また吸い付いては離れを繰り返されて、ヒロシは気が遠くなり白目を剥いた。

 

「お前のここは、やらしい匂いがするなぁ~」

 

 貶されているというのに、ヒロシの耳には届いていない。

 いや──届いたとしても、それは興奮を高める材料となるだけだろう。

 

「うぅ……はぁ~っ」

 

 僅かな時間、それを繰り返されただけで、ヒロシは悶絶していた。

 微かに保つ意識の中で、「チュッ、プチュッ」という吸い付く音が耳に響き、もどかしい思いだけが募る。

 

 ヒロシはこの時、早く咥えて欲しいと心から願っていた。

 蛇の生殺しのようなことをされているのに、また終着点が着実に迫っていたからだ。

 ──このままでは、堪能するどころか、口の中にまで辿り着くことはできない。

 

「あ……あのぅ……」

 

 そう声を出した瞬間、先の一部が温かさに包まれる。

 

「……はぁ~っ!」

 

 ヌルりとした感触に包まれた、何ともいえない充実感がヒロシを襲う。

 ザラつきのある舌が側面を回ると、スジに沿って行ったり来たりを繰り返す。

 ヒロシは思わず、神官帽の上から彼女の頭を抱え込んだ。

 ──この唇を誰にも奪われたくないと心から願っていた。

 

「おい、おっさん! 頭に触るな。 髪型が乱れるだろう!」

 

 命令口調のキツイ言葉を吐きながら、続けられる舌使いだけは、やけに優しい。

 そのギャップが尚更、ヒロシの心を虜にしていく。

 狂気と思えるほどの、おかしな性格など、もはや気にもならなかった。

 

 快感に身をまかせ、夢見心地で天井をぼんやりと見つめている。すると、ニュルっと吸い込まれるような感覚と共に、彼女の唇のスライドが始まる。

 

「ジュポッ、ジュポッ、ジュポッ……」

 

 唾液を大量に含ませた口の感触は、まさに悪魔的だった。

 唇の柔らかさも、さることながら、舌を上手に使って、中のものを懸命に搾り出そうとしている。

 飲み込むタイミングで口を窄めたかと思うと、吐き出す時には舌が這う。

 

 力加減も絶妙で、敏感な部分は優しく這いまわり、鈍いところはザラつきを強調して行き来する。

 けして、ワンパターンになることはない。

 

 ヒロシはそれを繰り返されると、泣き出しそうな顔で彼女を見つめた。

 まだ、始まったばかりなのに、カウントダウンが間近に迫っていた。

 浅い呼吸をひたすら繰り返し、虚ろな目で膝元の少女に何かを訴える。

 

 ──も、もう……だめだ……

 

 ヒロシの声にならない切ない思い──。

 クリっとした目で、じっと様子を伺う少女は、そんな気配に気付き、咄嗟にそれを口から解放する。

 

「まだ、ダメだ。 もう少し、我慢しろ」

 

 もう少しだったのに突然の中断。

 今のヒロシに、少女の低い声は死刑宣告にも感じた。

 モヤモヤした、やるせない思いが湧き上がり、血の気までもが引いていく。

 

 青白い顔をしたその前で、少女はすっと立ち上がり、彼を便器に座らせる。

 唾液に光った股間のものは、天に向かって反り返り、激しく脈を打ち続けていた。

 

 ──これで、終わりだろうか?

 

 落胆するヒロシの前で、少女はなぜだか、ほんのりと頬を赤く染めていた。

 

「咥えてるうちに、したくなっちまったじゃねえか! 責任取れ!」

 

 少女はそう言って、白い法衣を一気に捲り上げる。

 ヒロシの目に、今まで隠されていた、彼女の秘密の部分が、鮮明に映しだされた。

 

 そこを隠すようなものは一切なく、むろん下着すらも履いていない。

 淡い茂みに覆われた、ひとつの筋から、糸を引く粘膜が垂れ、キラキラと輝いている。

 

 彼女の髪の毛と同じような、絹糸のように細いブロンドの茂み。

 それに隠されるように、真ん中にくっきりとした筋が一本通っている。

 そこからトロトロと溢れ出す粘膜が、糸を引きながら太股を、ゆっくりと伝って垂れている。

 そこから漂う、いやらしい匂いが鼻にまで届き、ヒロシはゴクリと唾を飲んだ。

 

 ──えっ! できるの? こんな美人と……?

 

 それは、まさに青天の霹靂だった。

 性格に難はあれど、こんな美人と一つになることを、ずっと夢見てきた。

 

 これまでの人生で、モテたことなど一度もない。

「いい男だ」と言われた記憶もない。

 バレンタインやクリスマスは、自分とは無関係の行事。

 その日だけは、街が輝くほど、自分の虚しくなり、誰とも会わずに早足で家へ帰った。

 

 そんな人生を、生まれてからずっと続けてきた。

 それが、こんな事態になるなんて……まさに奇跡としか言いようがない──。

 

 ヒロシは自分が置かれている状況など、すっかり見えなくなっていた。

 自分に向かって、ゆっくりと近付いてくる、濡れた筋の部分から目を離せなかった。

 

 少女は不敵な笑みを浮かべながら、便器の上のヒロシに跨る。すると、その部分がパックリと開く。

 太股を伝って垂れていた粘膜は、また糸を引きながら真下に垂れていく。

 そこにあるのは、天に向かって伸びるヒロシの敏感な部分。

 とろりと滴り、伝って流れる粘膜の温かさに、ヒロシは卒倒しそうなほどの眩暈を感じた。

 

 ──凄く、温かい……異世界の人間は体温が高いのだろうか?

 

 そんなことを考えていると、少女が耳元で囁く。

 

「おっさん、私を満足させろよ……」

 

 甘い口調でありながら、命令めいた言葉に、ヒロシはゾクッとしていた。

 耳から伝わる息遣いまで温かく、優しく擽られているような、もどかしさが襲う。

 少女はヒロシの頭に手を回し、固くなったものに手を添えながら、ゆっくりと腰を下ろす。

 

「ちゃぷっ」という音がしたと同時に、ヒロシの敏感な部分は、根元まで埋め込まれていった。

 

「あ゛────ーっ!! 吸い込まれるぅ────ー!!」

 

 絶叫と共にヒロシは涙を流していた。

 こんなものが、この世に存在するとは思わなかった。

 今まで夜のお店で交わった女たちとは、まるで違う。

 温かさも、さることながら、周りを包み込む肉壁が、あそこを更に奥に向かわせようと、締め上げてくるのだ。

 

 まだ、動かしてもいないというのに、ヒロシは軽く意識を失っていた。

 気を狂わせるほどの刺激が、その中にはあった。

 

「なかなか、いいもん持ってるなぁ~。でも、私が許可するまで出すんじゃないよ」

 

 少女はそう言いながら、ゆっくりとピストンを繰り返していった。

 ヌチヌチという音が響き、彼女の悩ましい吐息が耳に向かって吹きかけられる。

 息遣いに混じった微かな喘ぎが、少しずつヒロシを妙な気分にさせていく。

 意外と大きな胸の温もりが、衣服越しに伝わり、その柔らかさが更なる感動を呼び覚ます。

 

 結合した部分から溢れ出す粘膜は、既にヒロシの股間をビショビショに濡らしていた。

 出すなと命令された。だが、ヒロシはもはや、それどころではなかった。

 

「う、動かさないでー! 出ちゃいます……」

 

 その声で少女の動きが一瞬、ピタリと止まる。

 そして、抱きしめていた身体から離れ、ヒロシの顔を不思議そうに眺めた。

 

「このままで、いいの? 私は、構わないけど……」

 

 そう言い掛けて、彼女はニヤリと笑う。

 

「そんなこと言って……おっさん! 自分で腰、動かしてんじゃん! ケラケラケラケラ……」

 

 少女は、またしても狂ったように笑った。

 ヒロシは気付かぬうちに、自ら腰を動かしていたのだ。

 ヌルヌルになった結合部分を必死に擦り付け、中の感触を堪能しようと、膝まで浮かしている。

 

 ──身体は正直だ。これを知ってしまった以上、もう後戻りはできない。

 

 ヒロシは険しい顔をしながらも、少女を抱きしめ、下から突き上げるように腰を動かしていった。

 それに合わせるように、少女も再度、腰を動かし始める。

 

 ニュチュニュチュという音と共に、締め付けてくる肉の柔らかさが、切ない思いを込み上げさせる。

 根元に絡み付く小陰唇が、擽るような刺激を加え、興奮を高まらせる。

 中で蠢くヌルヌルした無数のヒダが、奥へと向かって、あそこを吸い上げる。

 

 ヒロシはその刺激の繰り返しに、もう耐えることはできなかった。

 一定のリズムで腰を動かす少女の胸に、縋るようにして顔を埋めた。

 そして、許可を取ることも忘れ、彼女の中に思いのすべてをぶちまける。

 

「うぅ────っ! イッちゃぅ────!」

 

 ヒロシはそう叫んで、彼女の身体を強く抱き締めた。

 放出の心地好さに身を震わせながら、彼女の感触を改めて堪能する。

 

 先端から飛び出す体液の勢いに合わせて、あそこを包み込む肉壁が、波打つように形状を変える。

 それは、まるで蠢くイソギンチャクのように、ヒロシの精根を一滴残らず搾り尽していった。

 

 余韻に浸りながら、胸に顔を埋めたまま呆然とするヒロシ。

 

 しかし、彼女の腰の動きは止まらなかった。

 放出する前と同じように、一定のリズムでピストン運動を繰り返している。

 全てを出し尽くし、萎んできたというのに、その動きはまったく止まらない。

 

 ふと、顔を上げると、能面のような顔をした少女の冷たい視線が突き刺さる。

 我に返ったヒロシは得体の知れない恐怖を感じ、この少女と関わったことを改めて後悔していた。

 

 

 

 

 

 

               ~to be continued~

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。