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「ヒマリ、そろそろキャストさんがやってくるらしいよ」
つ、ついにいらっしゃるのですね……。緊張からなのか、私の身体は珍しく、玉のような汗が全身から吹き出ています。この日のために、必死になって散在を我慢して、両親にバレないように口座へお金を貯めて、そして、ホテルの予約もキャストさんの予約も無事に終え、ました。後はそのときを待つばかりです。ホテルの音楽は流行りのジャズが騒々しく響いています。それはまるで、「ミレニアムが誇る天才美少女」を目指すこの私を煽るかのようです。こんなものに動じない、とは言いたいのですが、そんな余裕なんてありませんね……。
「……リ、ヒマリ!」
「ヒャヒッ!なななな、何ですか、チーちゃん。急に声を掛けるなんて……」
「掛けたくもなるわよ、そんなに真っ赤になってたら。体調が悪くなったらどうするのよ?」
「そ、そういうことについては気をつけています!私を誰だと思っているんですか。先輩方から引っ張りだこの」
私の隣にいるメガネの少女はいつもの態度で話を続けます。
「とにかく、私は介助をしたらその後はお金を払って、そ、そういうことをして、私は扉の外で待っていればいいのよね?全く……、いつでも人使いが荒いわよ。ハイ、いつものハンドガンは持ったからね」
「それは承知しています。予約を取りたかったホテルが軒並み満室で空いているのがここしかありませんでした。これは私の失態です。後でお店の早朝割引のクーポン、それと新装開店したショップのセクシーランジェリーもあげますから、お手伝い、お願いしますよ」
「ハイハイ、分かった。ってか、彼氏のまだいない私にその手のランジェリーを渡すなんて煽りか何かなの?今月のヴェリタスの出納帳を全部担当してもらうよ?」
「……それは勘弁してください。そ、それなら、人気メーカーのリブートされたローターを最速でプレゼントしますから」
「生憎だけど、私はオナニーするときはディルドなの。ごめんね」
「じゃあ、何を譲渡すれば謝礼になるのですか……?」
「そうねぇ……、無難にヘッドホンとか目薬かな?そろそろなくなりそうだし」
「……ハイ」
いけませんね、私。そういうことで何でも結びつけて考えてしまうなんて、みっともないったらありません。ここは自戒しなくては……。
そうしてチーちゃんと他愛のない話をしていると、ドアをノックする音が鳴りました。
「私が行くよ」
チーちゃんは前髪を少しばかり整えてからドアへと向かいます。しばらくすると、1人の男の人を連れてやってきました。あぁ、ついに、ついに、いらっしゃいました。今日、私が初めてを捧げる殿方の登場です。
浅黄色の頭髪に小山の如く突き立った耳。
人形のように澄んでいて、それで端正の取れた顔立ち。
チーちゃんよりも遙かに大きい背丈に負けない程の柔らかそうな尻尾。
……お店の写真で見て、憧れを募らせたあのお姿です。
「は、初めまして。本日はご指名ありがとうございます。派遣型ヘルス「ラグニアー」のセイジです。よろしくお願いします」
「……あ、失礼しました。貴方があまりにも美しくて見惚れてしまいました。本日、貴方を指名しました、「立てば芍薬、座れば牡丹、ため息を吐く姿は百合の花」の明星ヒマリです。よろしくお願いしますね」
私が今日、何とか指名できたセイジさんは先月からお店に在籍したばかりの新人キャストです。お店では「セクシーセイジですまない」との宣伝文句があるものの、未だに誰一人として本指名がなかったそうです。この手のヘルスのお店では、新人キャストの経験を積ませるために様々なお客さんの対応をさせられるとの噂もあって、セイジさんもきっと、お店の中ではクビにされるかの瀬戸際にいるのかもしれませんね。
「ハイハイ。尊大な物言いはそこまでにして。ヒマリ、私が浴室へ運ぶね。セイジさんはその間にそちらのお茶をお飲みください」
「あ、ありがとう。料金やSP料金、利用時間などの確認はその後でもいいかな?」
「はい。さぁ行く……って、何でイヤそうな顔をするのよ?」
イヤそうな顔、ですか。当然です。私はセイジさんにこの衣服も下着も全てを脱いでもらって、浴室で身体を洗ってもらって、そして……。ともかく、同性のチーちゃんに衣服を脱いでもらうなんてロマンが台無しです!耐えられません!
「セイジさんは長旅で疲れてるのよ。つべこべ言わないでさっさと入るよ!よっこいせと」
あぁ、私のロマンが……。叶えられそうなチャンスが目の前にあるというのに、チーちゃんによって台無しにされてしまいました……。悲しいです。
「さてと、今日は利用時間90分、SP料金はなし、ディルドなどの優良オプションもなし、これでいいかな?」
「もちろんです。私の悲願を叶えられるなら他はいりません」
「……相変わらず尊大すぎるわね、ハァ……」
料金をしっかりと払った私は今、ダブルベッドの上にいます。チーちゃんはというと、私を浴室へと運んではベッドへと載せる作業でひどく疲れています。私のロマンを少し壊されてしまったことは許しませんが……。それに、予定よりも必要な金額が多いのです。きっと、彼女は何かを追加で足したのでしょうね。
「銃火器は既に預けてある……、よし。それじゃ、タイマーを掛けるから始めようか」
セイジさんのこの言葉を聴いたチーちゃんは察したのか、すぐに扉の外へと出ました。
「それじゃあ、どんなことをしたいかな?」
「どんなこと、ですか……。遠くない未来、ミレニアムの超天才清楚系病弱美少女ハッカーとなるこの私には程遠い些末なお願いですが……、お聞きくださいますか?」
「構わないよ。元々、このヘルスではそういう悩みを持つお客さんからの指名も多いからね。まぁ、僕は指名そのものが初めてだから言えたクチではないけど」
あぁ……、今の私に言えるのでしょうか。ですが、ここで言う決心を固めないといけません。
「私……、じ、自分で膣イキしたいんです!」
子どもが見るアニソンが流れ始めたホテルの部屋には似つかわしくないことを、大声で言ってしまいました。あぁ、恥ずかしいです。
「……分かった。僕は初めてのご指名だから上手くやれるかどうかは分からないけど、できる限り頑張ってみる」
下着も何も着ていないすっぽんぽんでありながら、耳たぶも、頬も、肺の奥がかっかかっかと熱くなったような気分です。恥ずかしさの余り、下を向くと、まっさらな自分の胸元やままならない自分の太ももが赤味を帯びています。
「あ、ありがとうございます……」
私は、幼い頃から皆のように歩くことができない身体でした。いつも車椅子に座らされては周りの視線をよく目にする毎日を送っていました。かつては物珍しさからの奇異の視線、ミレニアムに入学してからは同級生や先輩たちの羨望や妬みの視線に囲まれる中、自分の身体に異変が起きていることに気づきました。
自宅に帰ってから、同級生たちの恋バナによくある、男の人と付き合う妄想でオナニーをしていたときです。その日も性器の外側、少し浅黒いクリトリスやひだを優しくさすっていました。それがある日、急に何も感じられなくなったのです。いつものオナニーによくある「背徳と快感」を伴った気持ちよさがなくなり、「自分の身体をいじっている」という、ただの事実だけが全身に虚しく刻まれることになってしまったのです。
どうして自分の身体がこうなってしまったのか、それを突き詰めるためにたくさん検索し、調査し、自分のオナニーで実践したところ、あることに気づきました。私がしていたオナニーは不感症になりやすいらしく、する際には「リラックスした状態で」行うことがよいそうです。そして、膣のことをなおざりにしたこともあって、私の身体はとても悪い状態にあることも知りました。
……そうして、私は落ち着けるホテルを選び、私でも対応してくださるお店やキャストを血眼になって探し、今に至るわけです。
セイジさんが先に指を絡ませに来ました。私のか細い指を労わりながら慎重に隙間という隙間を埋めています。その自然さ、色っぽさに思わず見惚れてしまいます。
「じゃあ、キス、しよっか。準備はいい?いつだって、エッチは雰囲気から始まるからね」
「はい、お願いします」
ツン、と私たちはフレンチキスをしました。セイジさんの唇は薄く、私のケアを怠らない唇にかき消されていません。むしろ、私の方がセイジさんに引っ張られてしまいそうです。
「……ッパァ、大丈夫?緊張している?」
「き、ききき、緊張ですか?そ、そうかも、しれません……」
「そうなると、クンニや手マンはまだまだ先か……。とりあえず、身体のマッサージをやろう」
身体のマッサージ、ですか?緊張しているからこそ、思い切って行為を進めるべきではないのでしょうか……?そんなにじれったいことをしているとなまってしまいそうです。ですが、セイジさんが仰るのなら、してもらうのも悪くありません。
私はセイジさんの介助の下、ベッドへ腹這いになりました。胸元やお腹に布の感触が伝わります。セイジさんは持って来たバッグの中からタオルや小瓶を出しました。
「とりあえず、このタオルを頭にかけて。それにはアロマをかけているから少しはリラックスできるかも」
「アロマ、ですか……。これが膣イキを成功させるための秘訣なのですか?」
「関係するわけではないけど、その、男女関係なくオナニーを成功させるためのコツに近いというのかな?身体の緊張を解くことで、変なオナニーから脱することができると思うんだ」
「……分かりました。お願いします」
全く……、チーちゃんが何かしたに違いありませんね。これが膣イキを成功させるためのカギだというのでしょうか。不思議でなりません。
そうして、セイジさんのアロママッサージは始まりました。背中、二の腕、お尻の上、あ肋骨の後ろ、そして肩回りと、セイジさんはゆっくりと、丁寧に揉んでいきます。私自身、この手のマッサージは慣れっこでしたので、「平凡そうですね」と失礼なことを考えていました。しかし、ごく偶に、身体の「何か」を押された気分になるときがあるのです。そのときの気分をどう言い表せばよろしいでしょうか……、生命体としての私自身を目覚めさせるスイッチを押される、というのが近いかもしれません。この気持ちよさはアロマのせいなのか、はたまた、セイジさんが研究を重ねたであろう、秘伝のマッサージ技術のせいなのか、分かりません。
「さ、起きて。これで少しは身体が軽くなったかな?」
セイジさんが声を掛けてくださいました。私はその通りに身体を動かすと、なんと、身体が軽くなっているのです。正確には、肉体の隅に溜まった重みが嘘のように消えてしまったといえばよろしいでしょうか。両脚はいつものようにままなりませんが、腰から上は自由に動かせます。
「ふ、不思議ですね。この解放感、身体の軽さ……、今なら太陽からも嫉妬されそうな偉業もできそうですね。フフフ」
「うん、それならよかった。ようやく、リラックスできたことだし、始めようか」
突然、掌に感触が伝わります。この指の感触、セイジさんのようです。その手の繋げ方はまるでキヴォトスの外からのロマンス映画のようでした。彼の手に導かれた私は、ふさふさの尻尾で抱き寄せられて、……ツン、と唇を重ねました。先程のキスとは違い、今度は幸せな気持ちが身体中を巡っている気分になります。きっと、あのアロママッサージで身体も心も楽になったからなのでしょう。
「よし、それじゃあ、本題に行こうか。まず、ここを揉んでもいいかな?心の準備はできている?」
「え、えぇ。いつでもよろしいですよ。優しく、お願いします」
私のおっぱいなんて、リオやチーちゃんには負けてしまう程の貧相なものです。前にオナニーの可能性を探ろうとして乳首や乳輪をさする方法を試したことを思い出します。あのときは余りの痛さに断念しました……。
「……ッハァ、ヒッ、そ、そこです」
それなのに、セイジさんの愛撫はとても優しく、柔らかく、気持ちよかったのです。自分のおっぱいがこうも激しく感じる場所だとは思いもしませんでした。続けて、セイジさんは唇、前歯、舌先で鳩尾、乳房を口淫してきます。硬い歯が乳輪に当たり、柔らかい唇や舌が触れる度に離れてしまうのが惜しく思えました。
その次はクンニでした。永く触れてこなかったこともあって、セイジさんに口淫されるときなんて「気持ちいい」、「イく」といったありきたりの言葉では言い尽くせない感覚です。汗も滴ってきたこの身体がさらに壊れて、私は死んでしまうかと思ってしまいました。
「身体は大丈夫?」
「えぇ、準備はできています。いつでもお願いします」
「それじゃ、横になって」
私は快感から解放されたばかりの身体を無理矢理動かし、指示通り横になりました。上には上半身裸のセイジさんが見えます。顔の横には程よく引き締まった身体、色白の肌に似つかわしくない色の黒い乳首や乳輪、後頭部には彼の掌の感触が伝わります。彼自身が私のゆりかごになったかのようです。
セイジさんは右手を私の股の近くをさすりました。どうやら、私の悲願を叶えるためのお手伝いをしてくれるみたいです。
「……その、少し、ヴァギナの調子や愛液の確認をしてもいいかな?そこが濡れていないと、痛い思いをするし、出血する可能性があるからね」
「お、お願いします」
恥ずかしいことに、私は自分で脚を動かすことはおろか、脚の感覚が今一つ分かりません。小さい頃、少し外出した際に蚊に刺されたと気づかなかったようなことなんて珍しくありませんでした。セイジさんの指が私の身体の入口から入ってくる、その感覚は分かってはいても、自分が興奮して愛液が出ているのかどうか、それは分からないのです。
……もしかしたら、私は落ち着いた状態でのオナニーを心がけなかったこと、それが体の不調の原因だったのかもしれません。チーちゃんと彼はそれを察して、私の疲れを取ってくれるマッサージを注文し、入念に済ませてくれたのかもしれません。
「うん、大丈夫。しっかりと濡れていて、膣も収縮している。このまま、始める?」
私は迷わず、答えました。
「他の答えなんて言いませんよ」
彼の指が、しなやかに、機械のように動きました。
内側全体をなめすような動き。
最奥部への扉をさする動き。
内部の出っ張りを焦らすようにさする動き。
それをされている間、私はとても熱くなりました。そして、喉から勝手に喘ぎ声が出てしまいました。普段は安静にしている場所を開拓されてしまっているからこそ、私自身の身体がとても破裂しそうでした。
「そ、そこぉ、ですぅッ。アッ、イヒャアッ、ンッ、ンフゥウゥ……。もっとぉ、もっと、おねらいひまふぅ」
「つ、辛かったら言ってね。ンッ、いつの間にか、乳首を……」
口に何かを含んでいると思ったら、どうやら、セイジさんの乳首を咥えていたみたいです。先輩方から「全知」の称号に近いと評されるこの私が乳児のような痴態を異性に晒すなんて、らしくありません。ただ、身体はそんな私の理性を無視して生命体の本能のままに暴走し続けます。
「アッ、ヒャヒィッ、……イフゥ、イムゥゥッ!」
全身が膣になったような強烈な快感に支配されました。男の人は射精をする際に「一点に集まるような」快感に対して、女の人は愛液を出す際に「全身が一体化するような」快感に至るとどこかのサイトで見たことを思い出します。正に、今の私は性の興奮で高まった身体がエクスタシーで爆発したのでしょうか。
「……おめでとう。しっかりイけたね」
セイジさんは右手の指についた粘っこい愛液を確認してから、私の額にキスをしました。きっと、今の私は汗をかいているに違いありません。それでも嫌な顔をせずにキスをしてくれる彼にどう感謝をすればいいのか、不覚にも考えてしまいました。
「きょ、今日は色々とありがとうございました。身勝手なことをしたかもしれませんが、お許しください」
「大丈夫だよ。僕も本指名は初めてだし、手マンやマッサージのときもすごく緊張してたんだ。だから、謝らなくていいよ」
セイジさんの尻尾はとても柔らかく、枕にしてしまいたい程です。しかも、小麦のような優しい香りがしていて、落ち着きます。部屋の音楽はデスメタルで喧しくなっているにも関わらず、寝てしまいそうです。……と、どうしてもやりたかった、そして、小さい頃から憧れていた「アレ」をお願いし忘れる所でした。
「急ですみません。私の荷物入れの中にお菓子が入っています。それを取ってください」
彼は頭の耳をひょこひょこ動かしながら、荷物入れを手に取ります。そして、そこからお菓子を出してくれました。箱には「ソーダシガレット」と印刷されています。箱のビニール放送には、ホテルに入る前に購入したギフトカードが貼りついています。セイジさんは少し困惑しながらも、箱を開けてくれました。
「これ、どうするつもりなの?」
「昔、背伸びして観ていたヒューマンドラマ映画で、戦地に向かう恋人と一夜を過ごしたヒロインが、朝方、らしくもなく、煙草を吸ってシガーキスをするシーンがあるんです。いつか、素敵なことをしてくれた異性の方とそれをしたいと願ってはいたのですが、本物は身体に悪いので、せめて、お菓子だけでもやれたらな、なんて……」
自分でもみっともないことを言ってしまいました。煙草は身体に悪い、なんてことは百も承知です。それでも、あの映画に出てくる清純なヒロインが恋人を忘れないために煙草を吸うシーンは、今でも鮮明に覚えています。病弱な私の身体で叶えるためには、模したお菓子で真似することしかできないのが残念です。
「……なるほどね。分かった、しよう」
自分の耳を疑いました。まさか、セイジさんが進んでしてくださるなんて、思いもしませんでした。
彼は袋から日本のシガレットを出し、1本を自分に、もう1本は私の口に咥えさせてくれました。あぁ、シガレットを咥えているセイジさんはなんと美しいのでしょう。駄菓子を口に咥えるというはしたない行為でも様になってしまいます。そう思っている内に、セイジさんはその先端を私のにツンとつけてくれました。思いの外、呆気なかったのですが、近づく顔、綺麗な頬、垂れさがる前髪がとてもいやらしかったです。
そのご尊顔のあまりの美しさに、私はシガレットがふやけるのも忘れて咥えていました。
「……で、そんなことがあってから部長はデリヘルの太客になった、てわけか、ふーん」
ここは超常現象調査部の部室。隣にいるエイミの手元には何枚かの会員カードや領収書があります。もうお察しかもしれませんが、私は彼女にデリヘルを利用していることが判明してしまったのです。それにしても、完璧なはずであった私の計画に粗が出てしまうとは、何があったのでしょうか。
「え、えぇ、あの日は目一杯楽しんだ後で、口コミを書いたらセイジさんはすっかりお店の大人気キャストになったのです。それからは、セイジさんのように素敵な人に出会えるかと思ってたら、いつの間にか今に至るわけです。このミレニアムの超天才美少女に何か問題でも?」
ディスプレイの画面に照らされたエイミは、鉛を吐くような大きな溜息をしました。
「あのね、部長。お金に余裕があるからデリヘルを利用したがるのは分かるよ。でもさ、1回利用するごとにお金も時間もかなり飛ぶし、身体のコンディションでプレイも左右されるじゃん。私からすれば効率的ではないから利用しないけど、ミレニアムの評判にも影響するかもよ」
い、痛いことを言いますね、エイミ。ただ、「効率的か」どうかについては彼氏のいるあなたが言える資格なんてありませんよね……。
「ひ、評判も何も、キヴォトスにおいて生徒がデリヘルや百鬼夜行自治区の泡浴場を利用することは犯罪ではないのですよ?それに、自分を見つめ直す上で、デリヘルは自分磨きによろしいのでは?」
「そっか……。ヒマリ部長、この領収書を見てまだそんなことを言ってられる?」
ん?この領収書は……、先週、新人割引で指名した方のものですね。……あら?言われてみれば、ここのお金、一体どこから来たのでしょうか?
「こ、これは、いや、まさか……、ミレニアムの清楚な高嶺の花と評される私としたことが……」
静寂を裂くような大きな音がしました。セミナーのユウカでしょうか。
「ヒマリ部長……⁈ちょおおっと、お時間よろしいでしょか……⁈」
み、皆さんは大人のお店を利用する際には「自分のお金」で、「使いすぎないように」することを心がけて使いましょうね、グスン……。