最強ベーゼのやりなおし〜わたしは闇堕ちを許さない!〜 作:蒼依スピカ
登場人物
柊うてな※マジア・ベーゼ
水神小夜(みなかみ さよ)※マジア・アズール
「この気配は!?」
境内の裏手に感じる禍々しいまでの闇の気配。
それは、常識では考えられないほどの強大な力だった。
水神小夜は反射的にマジアアズールに変身、気配の元である空中に視線を向ける。
「あなたは、あの時の……」
空中に優雅に立ち、周囲の空間が歪むほどの闇を纏っていたのは、これまでに2度、トレスマジアの前に現れていたエノルミータの女幹部だった。
「ここは神聖な境内よっ!! 今度は何をするつもりなのっ!!」
マジアアズールは声を大きく張り上げ、空中の敵をキツく睨む。
そうしないと逃げ出してしまいそうなほど、その少女は異質で、恐怖の塊だった。
前とは違う存在——直感がそう呟いていた。
その姿を見ているだけで身体が小刻みに震え、氷の剣が振動する。
「ふふふふ、いいですねぇ……。それでこそ、マジアアズールです」
闇を纏った少女は静かに着地し、妖艶な笑みを浮かべる。
「くっ! こっ、のぉおおおおおお!!」
氷の剣を振りかぶり、一気に間を詰めるマジアアズール。
それは勇気ではなく、恐怖から動いた衝動的な行動に過ぎない。
「ふふ。あの時はそれが怖くて逃げ回るだけでしたね。真化《ラ・ヴェリタ》もしていない魔法少女なんて、こんなに脆いのに——」
「はぁぁぁああああ!!」
振り折らされる氷の剣。
多くの怪人を葬り、マジアアズールが絶対の信頼を持っていた氷の剣。
「お遊戯の剣なんて、私には通用しませんよ」
「!?」
氷の剣は指二本で挟むように摘ままれ、ポキッと折られる。
「そんな!?」
「そうそう、ここでは目隠しプレイをしたんですよね」
「な、何を言ってるの……」
「ああ、あのお面です。思い出しました」
闇の少女は手に持つ鞭を軽く振ると、まるで元から長い鞭だったかのように、50メートル先にある狐の面に叩き付けられる。
狐のお面は戻ってくる鞭に吸い付くように引き寄せられ、そのままマジアアズールの顔に命中し、張り付く。
「くっ——!? なにを!?」
剥がそうとするも、狐のお面は身体の一部のよう張り付き、剥がれない。
「目くらましのつもり!? あいつはドコに!?」
「ここですよぉ♡」
声が聞こえた。
相手の吐息が掛かるほどの位置から。
「くっ!」
再生した氷の剣を相手に振り抜こうとするも、その手は上げられた状態で止まってしまう。
「動かな——ひゃんっ♡」
がら空きになった脇を優しく撫でられ、思わず声が出る。
「知ってますかぁ〜」
「な、なにを……んんっ♡」
脇を何度も優しく撫でられ、色っぽい声が漏れる。
見えない分、脇を撫でられる指の温もりと、優しい動きが数倍に感じられたのだ。
「あなたはドMなんです。こうされると……嬉しいんですよねぇ!」
鞭のパンと言う音と共に、アズールの胸に横一文字の線が走る。
「んんッッッ♡」
「ほら、こんなに簡単にイっちゃう」
「はぁ、はぁ、はぁ……あんッ♡」
少女は破けた服から覗く二つの乳首をつまみ上げ、強引に引っ張る。
「痛ッつ!? あんんんッッッ♡♡♡」
「こんなに乳首を立たせて、軽く潮まで噴いちゃって、そんなに甚振られるのが好きなんですかぁ?」
乳首をつねり、優しく胸を揉み、スカートの中——ショーツの中に少女の手が入っていく。
「あんっ♡ や、やめ、んん♡ また、イクッ——♡♡♡」
マジアアズールは、ありえないほどの快楽を感じ、盛大に潮を噴く。
「はぁ、はぁ……も、もう……止めて…………お願い、します……」
仮面が取れると身体が自由になり、自分が作った潮溜まりにガクッとへたり込む。
「な、なんで、こんな、こと……」
「決まってるじゃないですかぁ」
耳元で囁かれ、息をふっとかけられる。
身体が痙攣し、アズールの目から涙がこぼれ落ちる。
「や、やめ……」
「貴方を愛してるから、こうしたいんですよ」
「ッ——!?」
耳の中をべろっと舐められ、再び潮を噴いて倒れ込む。
「も、もう、許して……」
マジアアズールの身体は痙攣を続け、その目からは完全に戦意が失われていた。
仮面を取りはずられると、少女の顔が目の前にあった。
「マジアアズール」
「はぁ、はぁ、はぁ……」
「こんな快楽に屈するのですか?」
「はぁ、はぁ……へ?」
少女の目は、怒りでも、哀れみでも、侮蔑でもなかった。
ただどこまでも深く、問いを投げるかのような、深淵の瞳。
「勝てない、気持ちいい、止めて欲しい。そんなザマで、世界を守る「トレスマジア」だと胸を張れるのですか?」
「……わ、私は……」
「何のために平穏を捨てたんですか?」
「……」
「敵に気持ちよくされるためにトレスマジアになったのですか?」
「……」
「選ばせてあげますよ」
少女の手が再びマジアアズールの膣内に差し込まれ、動き回る。
「あんンんんッッッ♡♡♡」
あまりの快楽に身体はエビ反りになり、遠くまで潮を噴き飛ばす。
限界まで潮を吹き出した身体は、再び潮溜まりに沈む。
「も、もう……」
「止めませんよぉ。あなたの選択肢は二つです」
「な、なによぉ……」
大粒の涙を流しながら、少女の星の瞳を見つめる。
「私の性奴隷としてペットになるか——」
「せ、性奴隷!? ペット!?」
現実ではありえない提案。
日本で「奴隷」なんてありえないし、人間をペット扱いなんて普通ではない。
しかし、膣から感じる指の温かみは、それを肯定しそうになっていた。
「わ、私は——」
「二つ目」
この少女の「所有物」になりたいと、つい口に出そうになった瞬間、言葉を遮られる。
少女の瞳に映る星は増え、輝いていた。
「私——世界の敵を拒絶し、トレスマジアとして、最初に掲げた正義を貫くか」
「敵……最初の、正義……」
「あなたの正義は敵を選びますか? それとも、守りたいものを選びますか?」
膣の中の指が動き、頭が白くなる。
イキそうになると指が止まり、落ち着くと再び動く。
「んンんんッッッ♡♡♡」
指が止まった瞬間に腰を動かしてもイケない。
それはまるで、マジアアズールの性感帯を熟知し、自由にコントロールしているようだった。
「お、お願い……もう、イかせて……」
「私のペットになるのですかぁ?」
「ッ——」
「だったら可愛がってあげますよぉ。いっぱいいっぱい虐めて、何度もイカせてあげます」
「ほ、ほんとに……」
マジアアズールの顔に笑みが浮かぶ。
「そして、殺し合いさせます」
「……え?」
「私は世界の敵、エノルミータですよぉ。あなたは世界を壊す駒になるんです。マジアマゼンタ、マジアサルファと殺し合いをさせて、私は高みの見物をします」
「……」
「ペットに全部任せます。魔法少女の排除も、世界の征服も。頑張って、皆殺しにして下さいねぇ……」
少女が邪悪な笑みを浮かべると、マジアアズールの瞳に生気が戻り始める。
「そうですねぇ……魔法少女を一人倒したら、ご褒美で百回イかせてあげます。普通の人間だったら一回イかせて上げます。うれしいですかぁ? 正義の味方気取りの、淫乱マジアアズール」
「——こッ……のおおおおッッッ!!」
マジアアズールの身体が輝き、少女を吹き飛ばす。
「おや」
少女の視線の先に立っていたのは、破れた戦闘服で喘でいた雌豚ではなく、蒼い巫女服に身を包んだ、闘う道を選んだ魔法少女だった。
「私は、魔法少女トレスマジア。マゼンタやサルファと並ぶ正義の象徴、マジアアズール。悪は……許さないわ!!」
身に纏う羽衣が剣状に成り、少女に突きつけられる。
「ふふふふ……いいですねぇ。やっぱり、マジアアズールには「薄氷巫女《ウスライノミコ》」こそが相応しい……」
少女はその姿を抱きしめるように腕を組み、身体をブルッと震わせ、恍惚の表情を浮かべる。
「あぁ、久しぶりに気持ちよく興奮出来ました。お仲間も来たようですし、今日はこの辺りで失礼致します」
「逃げるつもり!?」
「はい。さようなら、愛しい愛しい、私のトレスマジア——」
少女はいつの間にか作られた闇のゲートに溶けて姿を消す。
「アズール、大丈夫!?」
「なんや、その姿は!?」
「……あの子……いいえ、アレは一体何者なの……?」
マジアアズールは、快楽に流されそうになった自分を振り払い、巨悪と戦い続ける覚悟を決め、闇の少女の消えた空間を見つめ続けるのだった。