一応管理人の性別は男女どちらでも自由に解釈できるように書いたつもりですが、雌と解釈された場合ナチュラルにふたなりなのでご注意を。
本番まで書きたかったけど書きたい描写が多すぎて鬼ほど長くなりそうなので分けました。続きは需要があった上で気が向いたら書きます(傲岸不遜)
R-18は本当に初投稿なので不備があってもオニイサンユルシテ…
「好きにして良い…って本当?」
「はい」
武陵城ーー総杭執務室の仮眠用ベッドの上。長時間の睡眠を目的としないはずが、実に質感の良いマットレスに腰をかけ、少し恥ずかしげに横髪を耳にかける美女ーーゾアン・ファンイは微笑を浮かべながら顔を赤らめた。
「正直なところ、管理人には私との夜をあまり楽しめていただけてないのではと思うところがありまして…」
「えっ……」
「私自身は満足させていただいているのですが、管理人は私と比べて、その…えっと。…達する回数が少ない印象を受けまして」
「そんなことは…」
10年という長い年月、心の奥に秘めた淡く、それでいて焦がれたような醸された情念からか、ゾアン・ファンイは管理人の一挙手一投足に見惚れ、惚れ直し、日に日に想いを深めている有様である。
記憶に古くない初夜ーー処女でありながら何度も幸せな絶頂にいたり、それは今も変わらず数日に一度、お互いの時間の余裕をなんとか確保し、この部屋で行われる逢瀬でもゾアンは女としてこの上なく満たされ続けていた。
「気を使うようなことはありません。我々は正式にパートナーとなったのですから」
「でも」
しかしながら実際のところ、セックスをしたいと申し出るのはもっぱらゾアン側からであり、管理人から求めたことは一度もなかった。それでも自分に魅力がない、と思うことはない。行為を初めてさえしまえば、管理人はこちらが求めている以上に身体を密着したがったり、自分の胸を弄ぶ集中力は母親の乳を求める赤子を彷彿とさえさせるほどだ。
ならば、大切にされているということなのだろう。管理人からの誘いを都合がどうしてもつかずに断ることがあった際に、自分に罪悪感を持たせないために。
大切にされている喜びはある反面、女性として恋人に求められたいという複雑な二律背反を抱えるのも事実であった。
「仮に、満足いただけているのであればこれからも今まで通りの方法でも構わないのですよ」
「……」
対して、管理人であるが。
当然、恋人を愛おしく思う気持ちはゾアンに負けていない。それどころか、『自分を置いていかない』と目を合わせ強く応えてくれたあの日から、管理人も毎日のようにゾアンに恋をし直すような甘酸っぱい日々である。
しかし、恋人としての逢瀬ーー夜の時間にどこか少しばかり満たされない欲望があったのもまた事実であったのだ。
そして、管理人はその満たされない欲望、いわゆる自分のーーどうしようもないーー性癖の正体を知っている。
「私はいつも満たされています。ですから、私もあなたを満たしてあげたい。恋人として、当然の思いではありませんか?」
「ゾアン天師…」
「もう。天師はおやめ下さいと申したではありませんか。それにもう恋人なのですから下の名でお呼びくださいと。…大丈夫です。私はあなたの全てを受け入れてみせましょう。どのような願いであれ、あなたに第一に求められる。それに勝る幸せなど、この大地の何処にありましょうか」
「……ふふ、ごめんよ、ファンイ」
幻滅されてしまう、などという浅い考えは最初から無かった。それほどまでに彼女は自分を愛してくれている。逆に自分も、ゾアンがどのような性癖を拗らせていても愛おしさが増すだけに終わっただろう。
単に愛しい恋人に向けるのはあまりに野蛮で、罪深いもの。それ故に管理人が自分に課した自制、線引きだった。
それを、他ならぬゾアン本人が受け入れると申し出た。申し出てしまった。苦になっていないと信じ込もうとしていた我慢の箍が、外れた音がした。
ーーーーー
「えっと…管理人、これは…」
「うん。ちょっとだけ、好きにさせてもらうよ」
困惑したかのような声色のゾアンに、まるで日常のように変わらぬ態度の管理人が答える。
ゾアンの困惑は無理もない。
「嫌という気持ちはないのですが、やっぱり少し…恥ずかしい、ですね」
彼女は今、両手の指先から肘あたり、またつま先から太ももの下半分あたりまでーーエナメル質の頑丈でいて柔軟性のある、ツヤツヤとした質感のアームカバーとニーソのみを着用し、残りの衣服は全て剥ぎ取られ。
何よりも両手両足を手錠によってベッドを支える足組みに繋がれ、仰向けで大の字に拘束されていた。
「最後に、もう一度だけ聞くよ」
「……」
ゾアンの第六感というべきか、もしくは自由を奪われたことに対する危機回避の本能か。正体のわからない危機感が、胸騒ぎを申し立てた。
「ファンイ。今から君の調教を始める。嫌だと言うなら、ここが最後のチャンスだよ」
調教。
管理人は確実にそう言った。優しく、正しく、聡明、そして強さと信念を兼ね備えたタロⅡの大英雄が、その口にそぐわない言葉を自分に向かって放った。
「……っ」
ゾクゾク、と周囲に聞こえているのではないかというほどの興奮と恐怖が背中を伝う。顔は熱く火照り、胸からは痛いほどに心臓の鼓動が響く。
「何度も何度もイクことになる。君が想像してるよりももっと多く、もっとしんどいはずだ。でも始まってしまったら、静止の声も、本気の拒絶も受け入れてあげられなくなると思う。身体に後遺症は絶対に残らないようにするけど…もしかしたら、トラウマにはなるかもしれない」
「……はっ、はっ、」
浅い呼吸。恐怖と興奮が入り混じる。今から、自分はイかされ続ける。泣いて許しを乞うても聞き入れられず、トラウマになってしまうほどに絶頂に追い込まれる。なんと恐ろしくーーなんと興奮する言葉だろうか。
「君は、受け入れてくれかい?」
「っ!」
酷い人だ。ゾアンはそう思った。
ここで受け入れずに拒絶してしまえば、管理人どころか自分から申し出た約束すら反故にすることになる。選択があるように見えて、その実受け入れるしか選択肢は用意されていない。既に調教は始まっていたのだ。
「……はい。受け入れます♡」
それでいて、悪い気など全くしない。それどころか興奮する自分を自覚さえできた。
「私を…好きにしてください♡今日はあなたの成したいように私の身体を弄び、気の済むまでお使い下さい♡」
一瞬、面食らったかのように管理人の動きが止まる。しかしながら大の字に寝転ぶ自分に覆い被さるようにして上を取った管理人の股ぐら…いつも自分を優しい絶頂に導くソレが、生地の分厚い管理人の服の上からでもわかるほどに怒張し、ゾアンの履くひんやりとしたエナメル質のニーソの上からでも肌に熱を感じるほどに滾っている。
「……良い子だね。これから、頑張ろうね」
「あっ♡あっ♡はい♡」
痛いほどの興奮を抑えた管理人は、幼子をあやすようにゾアンの頭を撫で、顔のマスクを外す。それはゾアンが知らない表情ーー。穏やかに結ばれ、微笑をたたえた口はいつもと変わらないが、蛇のように縦に細められた瞳孔は、さながら捕食者の様相。
「ーーんっ」
「んっ♡」
前戯が始まる。まずはいつも変わらないキスから。お互いの水分で唇を潤した頃に、舌を伸ばし合い、絡め、ほどき、互いの口内を侵略する。
「んっ♡管理人っ♡管、理人♡」
じゅる、じゅちゅ。ぴちゃ。水をこねるような淫猥な音が響き、ゾアンの胸中には興奮と共に温かい安心感が染み出すように広がっていく。
「あっ……」
「可愛いね、ファンイ」
管理人が上体を起こしたことで口が離れ、ゾアンは名残惜しそうな吐息を漏らす。
いつもであればキスはこれ以上激しさを増すことはない。互いが全力で動くとゾアンの頭の角が管理人を引っ掻く可能性があるからだ。
「でも今日はもうちょっと続けようか」
「ふぇ…?」
そういうと管理人は、既に涙で半分蕩けたゾアンの尖った耳を両手で塞ぎ、舌の動きを激しいものにする。
「んあっ♡待っ…んむっ♡んぐっ♡管理に、ん♡」
両耳を塞がれた状態での激しいキス。淫靡な水音が頭の中に閉じ込められ、音がより脳髄へと響き渡る。怯んだゾアンの舌は動きを止めたが、邪魔なものが引っ込んだとばかりに管理人の舌がゾアンの口内での動きを増す。
10秒か、はたまた1分か。耳朶に響く音と、口に感じる互いの唇と舌の感触以外すべてが取り払われた世界に一つの変化が起こる。
「(音が逃げない♡息が…息が続きません♡苦しい、助けて♡)」
音に注意を取られ、酸欠を意識した時には遅く、少しずつ美しい瞳が白眼を剥き始める。
「(かん、り、に……ん…♡)」
落ちる。そう思った瞬間、彼女の口に開放感が与えられた。
「…おっと、ごめんね」
「はあっー!♡はあっ♡」
何とか繋いだ意識で深い呼吸を繰り返し、管理人をようと視線を泳がせる。
「ん」
「〜〜っ♡」
顔を向けたその瞬間、再び口を封じられた。管理人の舌技はゾアンをまた酸欠に陥る寸前まで口を凌辱を続ける。
「はあっ、はあっ!ゲホッ!ゲホッ!」
「ふふ」
またもや意識が飛ぶ寸前には呼吸を許され、否応なく自律神経が気絶を許さない。自分の荒い呼吸の隙間から聞こえる管理人の声は、酷くサディズムを纏っている。
「ああーー本当に可愛いよ」
2度も呼吸を乱され、瀕死とも言えるほどに消耗したゾアンに再び管理人が近づき、中空に伸ばされた舌を嘴のように窄ませた舌で啄んだ。
「ん"っ!?♡」
「ん」
はむっ、という擬音が似合いそうな可愛らしい絵面だが、その実性感を炙る前戯としては会心の一打である。口内に半分ほど納められた舌は裏をなぞられ、舌先を甘噛みされ、啜るように舐られた。
「ひみのひははおいひいなぁ」
管理人が器用にゾアンの舌を責めながら感想を述べる。その口内の不規則な動きは敏感になった舌の神経をさらに苛む。
「んっ、ご馳走様。」
「んはぁ♡」
わざと刺激が強くなるように舌を引っ張りながら、伸び切った先で口を離す。
「キスだけでこんなになっちゃって。先が思いやられるね」
「はぁ…はぁ…♡ご、ごめんなさい…♡」
「大丈夫だよ。次に移ろっか」
管理人の手が両耳を離れ、ゾアンの秘部ーーの上で硬く主張するクリトリスに伸ばされた。
「ーーっ♡」
反射的に、ゾアンは四肢を動かした。がちゃん、という冷たい金属音が数度鳴ったのみで、その試みは無慈悲に阻まれる。
拒絶の意図があったわけではない。しかしながらキスでさえあれほどに乱された手前、どれほど自分を
「ーー逃げようなんて、悪い子だ」
「ぁ、待っーー」
目敏く、管理人はそれに気づく。本気で逃げる意志はないと分かっていながら、臆病な小動物のように怯える雌を見て刺激されたサディズムは止まらない。
「〜〜〜〜〜〜〜ッ♡お"ッ♡イっくッ♡♡♡」
ゆっくりと伸ばされていた指先は急加速し、ゾアンの淫らな突起を摘む。予測のできない快感の波に、絞り出されたような声と共に絶頂する。
「ぅ…♡イ、イきました…♡」
「今日はとっても早いね。そんなに良かった?」
いつもの前戯の、半分以下のスピードでの絶頂。骨盤がいきみ、女の身体の最奥から脳にかけて一瞬にして衝撃が駆け抜けるような絶頂。
「じゃ、続けるね」
「ぇ…」
相違点それだけではなかった。いつもであれば絶頂一回ごとに呼吸が整うまで手や腰を止めてくれる管理人が、ほんの数秒手を止めただけで、息を荒げ、余韻に浸るゾアンを再び責め立てた。
「待って…あっ!?♡やだっ♡まだ引いてないんです!♡」
「ほーら、ぐにぐに〜」
「んぁ"あっ!?♡」
スクイーズが何かで遊ぶ子どものように、管理人はゾアンのクリトリスを弄ぶ。
「こり、こり。こね、こね。ほら、気持ち良いね」
「あ"あっ♡待ってッ♡イッた♡またイきました♡とまっ、止まってッ♡♡♡」
2度目の絶頂。
摘む、引っ張る、押し潰す。変化をつけ、慣れることも、少しだけ動かせる腰で快感を逃すことも許さない。指というもので可能な全ての動きで的確に責め立ててくる。
「辛いっ!♡気持ち良いの辛いです!♡もういいですっ♡んあ"ぁぁぁぁ!?♡♡♡」
3度目の絶頂。
「そっか。辛いね。苦しいね。がんばりやさんの君ならもうちょっと頑張れるかな?ほら、がんばれ、がんばれ」
「いぃぃぃッッッ♡♡♡」
4度目の絶頂。
膣口からは既に粘り気の強い愛液がトプトプと流れ出し、ベッドのシーツを水溜りのごとく酷く濡らしている。時折制御が効かないノズルのように透明な潮がぷしっと間抜けな音を立てて水溜りの範囲から抜け出したシミを作り出している。
「ごめんなさい♡♡♡ごめんなさいぃぃっ♡♡♡」
5度目の絶頂。もはやゾアンがとる行動は、何かわからない苛烈な責苦に対し、涙と鼻水と涎で酷い有様になった顔を歪め命乞いをすることだった。
「どうして謝るの?ファンイは何も悪いことはしてないよ。ほら、良い子良い子」
「あ"ぁ"ぁ"ッ!?♡それいや!♡それ気持ち良いです!♡♡♡またイく!♡やだ!♡イくイくイくイ、ーーーぉ"、ぁ"♡♡♡」
指先から性感帯を責める凶器を変える。泣きじゃくる幼児の頭を撫でるような手つきで、円を描くようにクリトリスを掌でヤスリがけする。その効果は絶大極まるものだった。
「ーーか、はッ♡」
6度目、7度目、8度目。ここにきて3度のアクメをほとんど一息に叩き込まれたゾアンは脳がショートを起こし意識がブラックアウトする。
「ん?」
しかし、管理人がそんなことを許すはずもなく。
「寝るのはまだだよ、ゾアン」
起床のためのスイッチと言わんばかりに、摘み直したクリトリスを捻りながら引っ張った。
「……ぉ"お"お"ぉ"!?♡イく!♡イきます!♡ごめんなさい!♡クリトリス止めてください!♡わるいことしてないならとめてぇぇぇぇ!♡♡♡」
「それはできないなぁ」
恐ろしいほど冷酷で、心底から楽しそうな声色の管理人。怜悧で、穏やかで、優しいいつもの姿はもうどこにもない。
「やだっ!♡やだぁ!♡むり!もうきもちいいのむりぃぃぃ!♡♡♡」
身を捩って快楽から逃れようとするが、エンドフィールド工業製の手錠はそれを許さない。剥き出しの性感を火にかけられるような
そうか。このアームカバーとニーソは私への最大の拘束具なのだ。
管理人は観察力に優れた人だ。地肌に手錠などかけてしまえば、こうやって私が暴れた際に跡がついたり、皮膚を傷つけてしまう可能性がある。そんなことになれば、管理人は躊躇なくこのプレイを止めて拘束具を破壊するだろう。
しかしこの手足に纏うものはどうだ。しなやかで、肌に合わせた伸縮性も抜群であり、肌と接する面も化学繊維とは思えないほど滑らかである。それでいて外部からの圧力には極めて優秀な防御性能を誇りーー合金性の手錠程度ではキツく締めても肌には一時的な跡すら残らないだろう。
故に。ゾアンの頭脳が弾き出した答えは。
この
「(……やだ)」
今の自分に許されたのは、延々と絶頂し、涙を流して許しを乞い、それを見て気をよくした管理人にまた強制的に絶頂させられることだけ。絶頂の衝撃で気絶しても、また追撃の絶頂で叩き起こされ意識を失うこともできない。
最終手段であろう卓越した雷のアーツも、頭が馬鹿になってしまいそうなほどの絶頂の前ではまともに操作して働かせることなどできるはずもなく。
「(やだ、そんなのやだ)」
気づいてしまった。もう遅いことに。
『トラウマにはなるかもしれない』
何一つ、誇張ではなかった。
「(怖い、やだ、助けて、壊される、殺される)」
『私の身体を弄び、気の済むまでお使い下さい♡』
なんと迂闊で愚かな言葉だったのか。管理人の中にあった手加減という最後の砦、ほんの少しの躊躇を突き崩したのは、他ならぬゾアン本人であった。
侵食潮も、アンゲロスも、裂け目も。この壊されることへの恐怖の前には取るに足りない。なぜなら今自分自身を壊そうとする存在は、それらかつての脅威を蹴散らした管理人その人なのだから。
これは罰だ。
自分が満たされてなお、相手を満たすことで再び自分が満たされようとした浅ましい女への罰。
そう思わなければ。そう信じ込まなければ。
罰であれば。いずれ赦され終わりがあると自分に言い聞かせなければ。
きっと私は、ほんとうにこわれてしまう。
「……んぉ"お"お"お"お'〜〜〜〜〜〜〜ッッ♡♡♡」
そんな思考も、またもややってきた絶頂によって白く塗り替えられる。
夜はまだ、始まったばかりである。
ーーーーー
感想、指摘、くれ(乞食)