学校への登校は個人で行くのではなく、区画で割り振られた子供たちが集まり集団で向かう登校班で行く事になっている。
「おはようございます」
「あらインコちゃんおはよう」
登校班に来ている親御さんに挨拶をすれば、向こうも挨拶を返してくれる。
「おはよー」
「おはようございます」
「おはよーございます」
「はい、おはよう」
私は副班長なので列の最後尾に行く必要がある。先頭で既に並んでいる班長から気さくな挨拶をしてきて、それに挨拶を返しながら最後尾へと進んでいく。列に沿って進むことで無邪気な子供達からの挨拶も矢継ぎ早に飛んできて、それ全てに挨拶を返しながら最後尾の定位置へとつく。
班長が点呼を取り、全員がいることを確認できたら親御さんたちに見送られながら出発する。
「いってらっしゃーい」
「「「いってきまーす!」」」
親御さんの見送りに子供達は元気よく応えて、私達の登校班は歩き出した。
私の家から学校まではそう遠く離れていない。私の足でなら丁度二〇分で到着するくらいの距離だ。けどそれは私一人の場合。登校の時はその安全面から登校班が組まれていて、他の人、私達よりも低学年の歩調に合わせる必要があるためもっと遅い到着になる。それでもせいぜいが一〇分の遅れとして、だいたい三〇分前後で学校にはたどり着く。
「相も変わらず歩くだけ……ひまねぇ……」
私の呟きは外界の喧騒の中に溶けて消えていく言葉を誰かの耳が拾うことはなかった。
三〇分の団体行動。文字にしてみればなんてことはないが、暇の一言に尽きる。学校へ向かうというただひとつの目的のために集まった集団は、もちろんのことそれ以外のことをしないし、あっても他愛の無い会話を近くの者とする程度。私みたいな人には縁遠い事でもある。なにせ私はセックスをする人以外は興味がないのだ。なので同じ登校班という共通点以外、接点がないのだから会話も起こらない。そんな中で出来ることと言えば自分の世界に入り込んで妄想に耽ることくらい。
「うふふ……あの時のあの感覚……熱くて、固いのが……はぁ……ずぅっと私の中を満たしてくれて……いつまでもいつまでも……ん、はぁ~……あのままでいれたら……」
記憶に新しい淫らな思い出におもわず熱い吐息が漏れ出てしまう。
楽しかった過去のセックスを思い返して、持て余している性欲を少しでも慰める。そうして少しでも退屈をまぎらわすため、脳内の淫らな妄想で埋め尽くして登校している。
最近のお気に入りは、やっぱりあの不思議な世界での出来事をよく思い返している。時が止まった世界で連日連夜のセックス三昧。吐き出されたザーメンをと自らが出した体液に塗れながら、文字通り精魂尽き果てるまで行われた最高の宴。
「楽しかったなぁ……うふ、うふふ……自分とか、相手とか、全部が曖昧になって……溶け合って混ざって消えて……快楽だけがそこにあった……またあんな風に感じてみたい……」
たった一回のセックスで四十八手を巡り、あらゆるジャンルを網羅したのは、後にも先にもあのセックスだけになるだろう。入れ替わり立ち代わり、最初は犯されて、性処理のための道具として使われて。でも途中から対等な立場でのセックスになり、互いを貪るようにし合って。最後は私が押し倒して全てを喰らった。精魂の一片、ザーメンの一滴も残さず美味しく頂いた。たとえ疲労困憊で意識が混濁していたとしても、私は鮮明に思い出せる。この身体が、魂が、あの時の快楽を覚えているから。
そしてそのお気に入りの思い出は、幾星霜と今世でのオカズには困らないほど時を重ねているので、退屈を紛らわすにはうってつけだった。
「退屈な時間も楽しいことを考えていたらあっという間ね」
思い出に浸っていたらいつの間にか正門の前にまで登校班は歩みを進めていた。正門を通り抜けたら登校班でいる意味はもうない。くぐり抜けると同時に低学年の子供たちは走り出し、自分たちの上履きがある玄関口へと向かっていく。
私や班長といった高学年も自分たちの下駄箱がある玄関口へ歩いて向かう。でも私の足取りは少しだけ重い。学校で過ごす私の姿は登校の時とそう変わりはしないからだ。
◇
曜日ごとに異なる時間割は、私からすればどれもそう違いはない。基本の五教科に加えて体育、家庭科、図工、音楽、どれもこれも一緒。転生して若返った私が、子供の頃の授業をどう思うのかは、考えるまでも無い。簡単で退屈。新鮮さも面白みもなければ新たな発見もない、当然と言えば当然なのだけれど。
「————は、————並んでいてもやり方は簡単で————最小公倍数を求めて——————直すことで————の順番で計算をします——」
担任の先生が黒板の前に立って、一面を広々と使って数式をかき込み解説をしている。
まともに学校へ通っていなかった私が言うのもなんだけれど、子供っていったらもっと不真面目に授業を聞くものだと思っていた。
あたりを見渡せば子供たちは自分のノートに書き写すのに集中している。教室は静かなもので先生の喋る声と子供たちが鉛筆をかく筆記の音以外聞こえてこない。
歳若い子供ならもっと落ち着きがないイメージがあったけれど、丁度この年頃の子供達はそれが芽生えてくる頃なのかもしれない。
でもまぁ、煩くして学級崩壊するよりかは静かなほうがいいかもしれない。
「それじゃこの問題を……そうだな、東雲さん解いてみなさい」
「はい」
指名された私は席を立って黒板の前まで歩いていく。今の今まで板書された問題を見ていなかったけど、一目見るだけで十分だった。この程度なら特に難しく考えるまでもなく解ける。思い悩むことなく私の手は動き、一応話を聞いていましたよという意思表示として途中式を綺麗に書いて、私はチョークを置いた。
「うん出来ているね。戻っていいぞ——さて、東雲さんが解いたように——」
私はこれといった達成感も湧かず、先生の解説を背に受けながら自分の席に戻っていった。
「はぁ~……つまらない……」
こう、ヤることもないと暇で仕方がない。今更足し算引き算で済む様な勉強に苦労することもないのだから。
頬杖を付きながらため息をはく姿なんて登校の時の焼きまわしそのもの。一日中机に齧り付いて、分かり切った答えが潜む先生の話を聞き続ける。そんな退屈な授業を一日中聞いていると禁欲生活な現状も相まって、不満と共にふつふつと湧き上がってくる性欲すら持て余すようになってくる。
体全体に熱が籠ってボーっとしてくる。どうせこのまま座っているのも暇だし、私は行動に移すことにした。
「先生……」
私は申し訳なさそうな表情をして力を使い、いつものように手をあげて先生に声を掛けた。
「なんだ東雲また調子が悪いのか?」
「はい……保健室に行ってもいいですか?」
「あまり無理はせず調子がよくなるまで保健室にいていいからな」
こうしたやり取りはこの教室にとって恒例になりつつあり、子供達もまたかくらいで疑問を挟んだりはしない。何より先生が良いと、そう言っているのだからと全員が納得している節がある。
先生の言葉に頷きながら私は席を立って、教室の後ろから出ようとする。そこで丁度扉のすぐ横に座っていた保健委員の女子が声を掛けてきてくれる。
「今日も送っていかなくて大丈夫?」
「うん。そんなに調子は悪くないから一人でも大丈夫」
「わかった。気を付けてね」
会話も早々に終えると女子は自分のノートに集中し始める。
この女子との会話も何時もの事だ。名前は憶えていない。私が体調を崩したら保健委員として率先して付き添おうとしてくれる。その責務を超えた優しさは美徳だとおもうけど、私にとっては有難迷惑なことでもあった。だから私は何かと理由を付けて、彼女の介護を断っている。だってそうでもしないとこの後に支障が出てしまうから。
授業の妨げにならないように教室の扉を開けて、私は外へ出ていく。廊下を進んで真っすぐ向かうのは保健室ではなく、私の足先はトイレへと向いていた。
駆け足でトイレに入って、個室の扉を閉めて鍵を掛けたらオナニーをするためにゆったりと便器に座る。今は授業中、ここなら誰にも怪しまれることなくゆっくりオナニーを楽しむことができる。そのために先生には力を使って疑心を取り除いて、私に必要以上の気を向けないようにしておいたのだ。
「今日も性感帯の開発をしないと……いざってときにイケないのは嫌だし」
上着を捲って、未だ出っ張りのない成長途中の乳を露出させる。
「はぁ……はぁ……もうこんなに勃起しちゃってる」
日頃の開発が功を成して、上着を捲っただけでその気になった乳房は今か今かと快楽を待ち望んでいるかのように乳首を勃起させている。
「はぁ……んっ、あっ、んふぅん——!」
最初はゆっくりと愛撫を行う。勃起した乳首には触らず、乳輪に沿うように人差し指で撫でまわして刺激を与えていく。
「んんっ、はぁ……はぁっ……あうぅ……んふぅっ……はぁ、あっ……んあぁっ……!」
たとえわずかな快楽であってもより零さないように感覚を集中させる。指先が肌を撫でる感触、その圧によって柔肌が形を変え、快楽という熱が乳に溜まっていくのが分かる。
「んくっ……んはぁっ、はぁ……っく、んふぅ……はぁ……ううっ……んふっ!」
沸騰するスープをかき混ぜるようなイメージが、私の中に思い浮かんだ。私の中でぐつぐつと煮えたぎった性欲が、指先で快楽を与えられる度にかき混ぜられて、乳房の先からじゅわっと熱い快楽が広がっていく。
「んべぇ……————」
けどその快楽が吹きこぼれるにはまだまだ足りない。勢いにのった私は舌を思いっきり出して、潤滑剤の代わりとする涎を垂らした。
舌先から零れ落ちる涎はまず乳房が受け止め、円を描くように愛撫する指先がその涎を刺激している乳輪へと塗り込んでいく。乳房が涎に塗れることで指を動きはより早くなり、静かなトイレに淫らな水音が混じり始める。
「んへぇ……あおっ……ん、ふぅ……んべぇあ……あっ、んあ……あっ……」
右に垂らし終わったら次は左へ。垂らしている間ももう片方の指は止めない。舌を出し、なさけなく喘ぎながら涎を垂らしてもう片方の滑りも良くしていく。
気持ちいい。指が止まらない。滑りの良くなった指が快楽の熱をかき混ぜて、くちゅくちゅと鳴る淫らな水音がトイレに響き渡り、私の性欲を掻き立ててくる。
「んふぅっ、ふぅ、ふぅ、ううっ……気持ちいい、いい……これいいよぉ……!」
昇ってくる快楽が絶頂へ近づくにつれて、私の指の動きは早くなり、激しくなる。それにつれて胸元から漏れ出る水音も激しさを増し、滑りが悪くなったらさらに涎を追加してさらに絶頂へと昇っていく。
そして撫でていた指をやめて、乳首を摘まんで捻り上げた。
「んあぁっ————!」
快楽が走り抜けて、トイレ中に嬌声が響き渡ってしまう。焦らしに焦らして、快楽をため込んだ乳首は自爆ボタンのようでもあった。捻り上げられて押されたスイッチは快楽を爆発させて、走り抜けた快楽の熱風は私の視界を一瞬だけ真っ白に染め上げた。
「んはぁっ……はぁっ……あおっ……、うぅうっ、うくっ……これ、だめ……んあっ……」
乳首をこねくり回す指が止まらない。際限なく高まっていく快楽で漏れ出ていく喘ぎ声に焦りが湧いてくる。でもそれでいい、それでこそ楽しいのだ。
「おおおぉぉおっ、んんんっ……˝フー、これダメ……イク、イグッ……もういっちゃう!」
もしかしたら誰かがトイレの前を通るかもしれない。そしたら私の声を聞いて、こっちにやってきて私のオナニーがバレてしまうかもしれない。そのスリルがより一層私の指を加速させる。
もうすぐ来る、その予兆を感じ取った私は指をさらに激しくする。痛いくらいに勃起した乳首をこねて、最後のラストスパートを駆けのぼる。
「んんっ! あっあっあっ……! もう、はぁッ……イッグっ♡」
「誰かいるの?」
「————ッ⁉」
最後につまみ捻り上げて絶頂に至った私の視界は一瞬だけ途絶えた。
数瞬の内に戻った世界に音は存在していなかった。無意識の内に喘ぎ声が漏れ出さないように息を止めていたようだった。
「気の性かしら……?」
声の主は私の存在に気付かなかったのか、そのまま足音は遠ざかっていった。完全に足音が聞こえなくなったところで、私は喉元で抑え込んでいた熱い吐息を吐き出した。
「んはぁっ……! あっ、はぁ……はぁ……おっ……はぁっ! ˝ふぅー、ふぅっ……」
絶頂にひくつく身体で、私は新鮮な空気を吸い込み続けている。
なんとかバレなかったことに最高の快楽を感じていた。
「はぁ……はぁ……まさかの展開にいつもより深くいっちゃった」
これだからやめられない。オナニーはいつも変わらず気持ちいいけれど、こんな予想外のことが起こるから外でするオナニーはやめられない、止められないのだ。
「ああんでも、お腹三分目ってところかしら」
満足というにはまだまだ物足りない感じ。
手でマンコを触ってみれば熱く濡れそぼった感触が返ってくる。
少し指で触っただけなのに引き抜いた掌は、もう愛液でもうびしょびしょに濡れている。掌を伝い、腕へと滴ってくる愛液。塗れた手と滴った跡から火傷したかのような熱を帯びて、興奮を伝えてくる。
「んれぇー。ちゅう……れろ、ぢゅる、ぢゅるる…………ゴク♡」
滴った道筋を遡る様に舌を這わせて、昇り、指へたどり着いたら手のひらと指を舐める。
愛液を舌で掬い取って、一息に飲み干せば体全体へ興奮という名の熱が広がって私は熱に魘されたかのように赤面してしまう。
「あら……授業おわっちゃった」
丁度授業の終わりを知らせるチャイムがトイレの個室にまで届いてきた。
いつもならここでオナニーを終わらせて、教室に戻っているところだけど、今日はまだぜんぜん満足できていない。
こんな悶々とした状態で退屈な授業なんて聞いていたら気が狂っちゃうかもしれない。
チャイムが鳴りやんだら教室から子供たちが出てきちゃう。その考えが、私にひとつ思いついた。
私は急いでトイレから出て、そのまま隣の男子トイレに駆け込んだ。
同じトイレのはずなのにどうしても男子専用というだけで性欲が湧きたってくる。遠い昔の前世で性処理便女として犯されていた日々が否応なしに思い出されてしまう。ここによく似たトイレに固定されて犯された大切な思い出。あの施設の人たちは元気だろうか。
「いけないいけない」
廊下の方から人気が現れ始めた。このままここで立っていたらひと騒動起こってしまう。
思い出を振り返るのもほどほどに、今度は個室じゃなくて、掃除用の道具などが入れられている用具入れの中に入る。
洗面台の縁に腰かけて、上履きを脱いだら片足ずつ急いでパンツを脱いでいく。時間は五分しかない。 パンツを綺麗に畳んで後ろの台に置いたら、スカートを口にくわえてオナニーを始める。
皮を被ったクリトリスが露出すると外気に触れてヒリヒリとした快感が這い上がってくる。
「はぁ……はぁ……あふいぃ……とろへふぁいほう……♡」
こんなに敏感になっているクリトリスを触ったら気持ちよすぎて声我慢できないかも。
零れ落ちる愛液を指で掬い取るように絡め取って、たっぷりとクリトリスへ塗り込んでいく。
「んんっ♡ んほぉ♡ こへぇ……ひょっとあふないいひぃ♡ はもぉ……♡」
そう思っても指は止められない。だってこの場所で、これから起きることを考えたらもったいなくて指を止めている暇なんてない。たとえそれで私がどうなろうとも、むしろそのもしもを考えると余計に身体が熱く火照ってしまう。
愛液に塗れヌラヌラと照りを増したクリトリスは、指を動きを受けてさらにその艶を増していきながら快楽を弾けさせる。
昇ってくる快楽にスカートを噛む頬に力が入り、我慢しようとするが、口端から少しだけ喘ぎ声が漏れ出てしまい、トイレには微かな喘ぎ声と淫らな水音が混じっていた。
ここなら直ぐ誰かに見つかることはない。とはいえ扉一枚隔てた向こう側でこれから多くの子供たちがここに来て用を足していくのだ。声なんてだしたらどうなるのか、妄想は現実となって私の最高のオカズとなる。
廊下の先から聞こえてきていた声はトイレの中にまで聞こえるようになり、子供たちがトイレに入ってきたのが分かった。
幸いなことに私が鳴らす喘ぎ声やオナニーの音は、子供たちの会話や放尿音でかき消されて聞こえていないようだった。
「んふぅっ♡ ふっ♡ ふぅっ♡ めのはえに、ふぐぅ♡ ほどもたち、いふほにぃ、おっ♡ わはひ……はにまはふぇ♡ ほ、ぉぉぉっ、ほあにーして、るぅのぉっ♡」
脳汁が沸騰している。興奮しすぎて頭がどうにかなっちゃいそうだ。
扉一枚隔てた先で子供たちが他愛の無い会話をしながら、男性器を露出させて用を足している。そのすぐ後ろに私がいて、オナニーなんてしている。このシチュエーションが、最高のスリルと背徳感をもたらしてくれる。
「んふ♡ んふぅっ♡ んんんっ♡ ˝うんっ♡ んふぅっ♡ ˝ふぅっ♡ んっく♡」
そこに喘ぎ声が聞こえたらどう思うだろうか。不自然な水音に気づいたりしたら、子供たちはどうするだろうか。好奇心旺盛な子供たちのことだ、きっと興味が勝って音の発生源を探そうとするはず。そしたらきっと用具入れの扉は開けられてしまって、オナっている私の存在が明るみにでちゃうんだ。そしたらきっと虐められる。女なのに男子トイレにはいったって、そこでオナニーしていた変態なんだって、心無い言葉で蔑まれて、歳若い彼らの性欲のはけ口として虐められるんだ。
「とふぁらなひぃ♡ くちゅくちゅするゆふぃ、とふぁらないよほぉ♡」
あふれ出る妄想をオカズに私は指を動かしていく。
オナニーによって愛液はとめどなく分泌され続け、洗面台を伝い小さな水滴を幾つも落とす。
「˝ん˝んぉッ♡ クリトリスくちゅくちゅひてひふっ、イッグッ…………♡♡」
無数の愛液の水滴は、さらに落ちてくる愛液と繋がり大きな水滴となり。軽く噴き出した潮は扉へひっかかり、扉を伝って落ちて地面の水滴と混ざり合うことでより大きな水溜まりへと広がる。その水量が、私の興奮の度合いを示しているようで、まだまだ足りないと思えてしまう。
どうせならこのトイレの床全部私の愛液で濡らして、立ち昇る私の淫臭に包まれればいい。ここに入ってきた健康児が、無意識に勃起してしまうくらいに。
「˝ん˝ん˝ん˝んっ♡ はっ……はぁっ♡ ふっ、ふっ、ふっ、はっ……んふぃっ♡」
ぐじゅぐじゅに煮えたぎった性欲に急かされるように自分が満足するまで噴き出す愛液と潮でトイレを汚すことに勤しむ。
もう私の脳内には音に気を避けるだけの理性は残されていなかった。
最後に残った理性を振り絞って、どうにか喘ぎ声を出すまいとするが。指の動きは高まる快楽にもっともっとと貪欲に快楽を求めていた。
クリトリスを刺激していた指はそのまま膣口をこじ開け、軟体動物のようにうねうねと指を動かして刺激を加える。空いたもう一つの手では、空いたクリトリスをさきほど乳首を攻め立てていたように拇指と人差し指の腹を使って、摘まみこねくりまわす。
膣の中は沸騰しているかのように熱くて。愛液迸る興奮の熱を受けて、指先は絶頂して遠くなる私の意思に関わらず別の生き物のように動き続ける。
「——ッッ♡ んふぅぅっ、すぅっ、˝んんんんッ♡ ハメハメハメ、イッフぅッ♡♡」
膣とクリトリス、単純に二倍になったどころか、二乗となってくる快楽にあっという間にまた私は絶頂へ昇りつめてしまう。
ひきつった足が少し扉を小突いてしまうが、子供たちの笑い声に紛れてくれたおかげで気づかれてはいない様子だった。
「˝んふぅぅ♡ ふぅうっ♡ ほれさいほうっ♡ みへぇ、こどもはちみへぇ♡ ふぁんしふぉいれへぇ、ほあにーしへるひほがぉっ♡ ˝うう♡ ほほにいふよほぉっ♡」
たった一枚の扉越しに同学年の女子がアヘ顔を晒しながらオナニーをしているなんて、このトイレにいる男子の誰も考えもしない。もっと耳をすませば、今この瞬間に起きている異変を感じ取ることが出来たかもしれない。けど子供たちは仲間内での会話に夢中で、今もかき鳴らされている淫らな水音にすら気づかない。
「ふうぅぅぅぅふるふるひてるぅぅうっ♡ おっひいのふるぅうっ♡ ほれでさいごふぁからみへぇ、みんなみへぇ♡」
自分の小さな指を最大限使って、触れらる肉襞の全てを余すところなく引っ掻き回しながら、クリトリスを潰す勢いでごりごりと攻め立てて最後の追い込みに入る。
丁度チャイムの音が鳴る。五分休みの終わりを告げるチャイムを聞いた子供たちは、急いでその場を後にし始める。
先ほどまであった喧騒も鳴りを潜め、たむろしていた子供達も次々にトイレから出て行ってしまう。
完全に人気が無くなる前に私は絶頂した。
「˝んぶぅぅうぅうぅううぅううぅううぅぅうぅ♡♡ んんんんんんんッ♡♡」
服の裾で口を押えなければ我慢できないほどの快楽が私の身を襲った。身体は絶頂で足先から頭の上までピンと張りつめて伸びて、未だ収まらない絶頂の波が身体を痙攣させる。
一回、噴き出した潮は間欠泉の勢いで扉を叩き。二回、三回と連続で扉をノックした。
そのタイミングは、人の気配がトイレから居なくなる直前だった。だからだろう、遠ざかるはずの人の気配が、直前になって立ち止まったのは。
「ふぅぐぅっ♡ ˝おっ、˝おおぉぉお…………♡♡」
なんとか声をださないように口元は抑え込んでいるけど、痙攣する身体が掃除用具に当たって微細な音を立ててしまっている。
バレてしまっただろうか。これだけ露骨な音を立ててしまっているのだ、そうであっても仕方がない。
事態は進展しないまま緊迫した時間が流れていく。だが不意に立ち止まっていた人の気配が遠ざかっていくことで、ようやく緊迫した時間が終わった。
「あ、ああっ……らめぇ……でひゃう……♡」
緊張からの弛緩が限界だった尿意の一押しをした。放物線を描いて放たれる黄金水は、扉に当たって滴り落ちていった。
緊迫した状況からの開放感と絶頂の余韻、そして放尿が合わさって得も言われぬ満足感を私は得ていた。
「ああっ、はぁ……はぁ…………次はどこでヤろうかなぁ……♡」
全部ヤり終わって、満足した私は決して座り心地の良くない洗面台、その蛇口に背を預けて余韻に浸る。突起物が刺さるようで痛いけれど、今はそれでもかまわない。
もう頭の中は次のオナニーのことで頭が一杯になっていた。だって好物はいくら食べても飽き足らないし、まだメインディッシュは頂けていないのだから。
「早くチンポ食べたいな……♡」
疲れた私はしばらくトイレで時間を潰してから教室へ戻ろうと決めた。