体格貞操逆転世界のパラレル平成を生きてみた。 作:貞操院逆転子
亀更新です。よろしくお願いします。
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病院で一夜を明かし、予定通りに採精とやらを行い、検査結果が出るまで3日ほどかかるので、それまで報酬はお預けとなる。
とりあえず、俺は「心神喪失により記憶障害を発症して、しかもなんらかの理由により戸籍を持たない可能性のある、とても可哀想な成人男性(事件性アリ)」という扱いになったらしい。
なので、昨日顔合わせした機動隊の人らに親切にしてもらいつつ行旅病人だとかいう扱いで、まさしく不幸中の幸いとでもいうべきか、ともかくどうにか保護してもらえるよう取り計らってもらえることになった。
ただし、持っていた現金は全部没収された。
そりゃそうだ、2026年のお金が、2000年で使えるはずがない。
出して見せる時まで気付きもしなかったが、よく考えたら一つも2000年で利用できる絵柄じゃなかった。
なんなら、硬貨のほとんども2000年からしてみれば未来の製造年が記された、意味不明な偽金…というより、半ばオモチャ扱いである。
辛うじて硬貨の数枚が2000年でも使用できるものだったが、他全てが偽札・偽金だったのに、それだけ本物だと考えるのも不自然だったので、丸ごと全部没収である。
つまり、今の俺は正真正銘の無一文である。ヤッベェ〜。
まあ、それらの怪しいお金を持っていながら、それを理由に逮捕されなかっただけマシだと思うべきだろう。
なんなら、偽造扱いされた身分証以外の荷物もそのまま持たせてもらえているし、なんというか、思ったより警察やら機動隊やらの対応が緩い。
いいや、俺が勝手に、もっと厳しそうなイメージを抱いていただけ…とも言えるが。
で、話は戻るが、俺は警察の人たちにとっては行旅病人とかいう可哀想なやつなので、保護されてもらおう。という流れなのである。
正直、行旅病人というやつがなんなのか、俺にはまったくわからないが、とんとん拍子で話は進んでいき、俺は静岡県某市の市役所に身柄が引き渡されるという形で保護され、身元が特定できるまでの医療費は全額免除になったらしい。やったぜ。
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…さらに明くる日。7月17日、月曜日。
早速、俺に関する対応の担当者だという市役所の役員の人から、弁護士が紹介された。
実は、警察に保護された初日の時点で、俺の身元は特定不可だと突き止められていたらしく、チャチャッと就籍とやらの手続きを進めて戸籍をゲットしてしまおうという話に流れていっているらしい。すげえな、2000年の警察。
…と、なんか俺が勝手に感心していたら、そんな俺の反応を見てなのか、なぜか少し詳しく教えてくれたんだが…どうやら数年前に地下鉄サリン事件とかいう、俺でも聞いたことがあるというか、普通に教科書に出てきた覚えがある最恐最悪の事件があったことで、その後の不審者の身元特定の速度と精度がここ数年で劇的に進歩したんだそうな。ほぉ〜ん、タメになるなぁ。
で、肝心の就籍の手続きについてだが、俺は紹介してもらった弁護士に丸っとお任せしてしまうことにした。
あと、もうなんか色々面倒くさいので、俺はすっかり記憶喪失の人間であるとして振る舞うことにした。
なぜかと言うと、少しでも過去の記憶がありそうなそぶりを見せると、その時点でメチャクチャな質問攻めと、改めての身元確認の時間が挟まり…つまり、ぶっちゃけると、いちいち確認に手間と時間がかかり過ぎて、クソ面倒くさいと思ってしまったからだ。
役員の人たちや警察の人たち、そして俺の就籍のためにやる気モリモリで頑張る姿勢を見せてくれているうら若き爆乳弁護士先生などには大変申し訳ないが、今が本当に2000年だと言うなら、俺の身元を特定するのは100%不可能なので、いちいち確認してもらわなくていい。
いいや、人の善意を踏みにじるみたいで心底申し訳ないとは思うんだけどね、無理なもんは無理なのだ。
就籍のためには、俺の骨年齢鑑定?だかも必要らしく、その他にも家庭裁判所への申し立てとか、その家庭裁判所での審判を待ったりだとか、諸々の期間を合わせておよそ4ヶ月ほど、戸籍を得るまでにかかる見込みだという話になった。
住所不定、無職、無戸籍。
金無し、夢無し、気力無し。
どうにかこうにか、宿はあり(保護施設への入居の準備が出来次第、そちらへ移り住む予定)。
***
精液検査の採精のために、毎日所定の部屋で清潔な容器に向かってシコシコとチンポを擦る日々を過ごし、はや10日。
精液検査の結果が出たらしく、今日まで出しまくった分の報酬を支払ってもらえることになった。
検査の結果は…問題ないどころか、大変状態が良いとのことで、特別に報酬を上乗せするから、この病院に毎月2回以上は採精のために足を運んでほしいと、熱烈にお願いされた。
一文無しの俺にとって、報酬を上げてくれると言ってくれるのは、正直めちゃくちゃありがたい。
というか、毎日精液を出しまくっていたから、「もういらないので、これ以上来ないでください」って言われるのかと少し身構えていたくらいなのだが、それがまったくの真逆の反応だったので、拍子抜けやら喜んでいいのやら、ちょっとだけ困惑した。
で、今回分から早速報酬が上乗せされているらしい。
報酬金額の明細と共に、思っていた以上に厚みのある封筒を受け取る。
明細を確認してみると、そこには「金240000–」と書かれている。本来の報酬額の倍額だ。
……俺の月々のバイト代を余裕で超える額を、たった10日で、しかも1回に採精室とかいう部屋への入室から退出まで10分もかからない程度の、ただオナニーをしに行くだけで、それを稼いだってことか?
仮に、毎月30日射精しに通ったら、64万円を用意してくれるってことなのかな。
いや、流石にその頻度で通うのはクソ恥ずかしいというか、俺にだって流石になけなしの自尊心というものがあるので、できればやりたくはないが…。
ただ、身分も身元も証明できない無戸籍の人間がお金を稼ぐ方法なんて、非合法なものを除けば限りなく皆無に近いので、この時代を生きていくためにも、月に8回以上は通わせてもらおう。
現時点で月10回分の報酬を受け取れたわけだし、それでも嫌な顔されなかったわけだし、そういうことなら月8回くらいなら「もうシコシコしに来ないでねー」なんて言われないだろう。多分。
仮に、月8回通った場合の報酬は、おそらく月額20万。
施設を利用できる限りは家賃は無料だし、食事の質や衣服などの最低限の生活用品も、こだわらなければ基本無料なので、こうして稼いだお金は戸籍を手に入れた後の軍資金として可能な限り貯めていきたい。
***
丸2週間も、精神がイカれている可能性があることを除けば完全にド健康な俺なんかのために、寝床がわりの病室を貸してくれていた病院の方々にお礼を言い、保護施設へ移住して数日。
その保護施設での生活だが、あまりにも虚無すぎる。
どうやら行旅病人というのは、本来は身元の引受先がなく、かつ自力で歩くことができない人のことを指すらしい。まあ、ざっくりとした話だが。
そのための保護施設ということは、そもそも歩き回ることが前提となるような作りになっていない。
こぢんまりとした部屋でほぼ寝たきりか、施設の職員の協力でリハビリのためのトレーニング施設に移動するか、くらいしかない。
当たり前の話だが、俺は表向きには記憶障害があるということ以外、全身くまなくド健康のお墨付きをもらっている。なんなら精子まで元気だ。
そんな俺が、施設職員の人たちのお世話になることはないし、リハビリもする必要がない。
つまり、何が言いたいかというと、クソほど暇なのである。
手持ちのiPadは、オフライン環境でも動作するアプリ以外は完全に使い物にならなくなっていて、この時代にはWi-Fiなんてものは存在しないのでネットへのアクセスとかもできない。
当然、YouTubeやらアマプラやらで映像視聴するとかもできない。
ただ、iPadのローカル(本体保存領域)に保存していたものなら普通に使用も閲覧もできるらしい。
スケッチ用の描画アプリだったり、暇つぶし用にダウンロードしまくっていた無料小説やWikipediaの文字情報だったりは、そのまま問題なく使える。
これは、スマホの方でも同じだったけど、スマホはどちらかというとバイトやらの連絡用や撮影用で使ってたから、暇が潰せそうなアプリというのはほとんどない。
それこそ、カメラ代わりに使うくらいのもんだな。
さて、手元には、先日いただいた報酬分の20万が、そっくりそのままある。
ここは静岡県、某所。
温泉地が近くにあり、そもそも俺は日帰り温泉旅行を目的に遠出してきていたはずである。
行くか?行かないべきか?迷う。
射精すればお金がもらえるから、多少の贅沢は許されるんじゃないか?という気の緩みが、今まさにある。
しかし、冷静になって考えてみると、戸籍の取得もまだの人間が、不用心に出歩いていいのか?という不安が過ぎる。
俺自身の扱いについて、今一度冷静になって考えてみる。
警察や市役所の役員の人たちが言うには、今の俺は記憶喪失という障害が認められて、かつ身元特定不可と確認されたため、保護という扱いを受けているだけに過ぎないのだという。
ちなみに、それこそ地下鉄サリン事件があって以降、身元不明の不審人物に対する扱いは厳格化する一方というところでの、保護という扱いである。
実際のところ、俺は初動で勾留・逮捕までワンチャンあったっぽい。保護されたのは、本当にただただ運が良かっただけ。
少なくとも、危険な薬物の所持や使用の痕跡が一切なかったからという理由でしかないらしい。
これは、いわゆる温情というやつだろう。
どこからどう見ても怪しい男だったが、心神喪失や記憶障害が真実なら、あまりにも不憫だから…という感じの。
それが、少し目を離した途端に温泉に入るためにフラリと出歩き、仮にそこで何か一つでもトラブルを起こしたとしよう。
それで、温泉の責任者だとかがその場で俺の身元や身分を確認しようとしたら、「あれ?何も持っていないぞ?怪しい男だ…」となる。
で、そのままもう一度警察のご厄介になったとする。
そのとき、記憶障害やらで保護したはずの男が、元気に歩き回って温泉を楽しむだけの余裕を見せて、しかもトラブルを起こしたのだと発覚する。
俺だったら、そんな男に対してこう思う。
「ああ、コイツ記憶障害とか嘘だったんだな。不法入国の日系外国人か、その2世とか3世あたりかな?」と。
なんなら、最初にそう思っていたっていいと思う。記憶障害よりも、リアルにいそうな設定だし。
ちょっと思考を巡らせただけで、そういった考えが及ぶはずのところ、俺は保護という扱いで手厚く対応してもらえている。
だから、つまり俺はたまたま運が良かっただけ、温情を与えてくれる人と運良く関われただけだと思うべきなのだと、そう考える。
確かに暇だ、暇すぎると言っていい。
だが、せめて戸籍を得るまでは、大人しくしておくべきだとも思う。そう思うくらいの、理性と冷静さはあるらしい。
俺の精神がイカれているわけじゃないなら…。
いや、もうそんなことを疑うことに意味なんてないほどの日数が経過しているので、もう断言してしまうが、俺は過去の時代にタイムスリップしたんだと思う。多分。確証はないけど。
ともかくだ、俺はこの時代で生きなくてはならない。っぽい。
だって、元の時代に帰る方法なんて知らないし、正直に言えば必死になってその方法を探して回ろうと思うほどの未練もない。
便利な機器のほとんどが使えないことだけは、ちょっと難だが。
で、この時代で生きるというなら、警察のお世話になるのは、基本的に良い意味であるべきだ。
俺はたまたま、運良く逮捕されなかっただけ。…その幸運をドブに捨てるほど、俺は気が狂っているわけではない。と、思いたい。
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暇で暇で仕方がない。
だから、暇な時間はとりあえず、自分に与えられた部屋で黙々と、これからの行動方針とかを考えることに使うことにした。
こういう時こそ、「2000年の社会問題とか色々教えて」ってネットで調べたいもんだが、ないものをねだっても仕方がないので、自分の記憶を頼りに色々絞り出し・捻り出す。
ともかく、2000年は7月…いや、もう8月に突入したんだけど…の時代で、どう生きるかを考える。
さて、就職氷河期って、いつまで続いてたんだったっけかな…。
…ああ、あっつぅい。温泉行きてぇなぁ~。
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保護施設に入居してから、2週間ほど。
週に2回の頻度で病院に行ってシコシコする以外の時間は、近隣の図書館に足を運び、保管されている新聞やらを読み漁りまくって情報を得ていった。
で、調べていて分かったというか、だんだんと気づいていったんだけど、コレって単純に過去にタイムスリップしたわけじゃねえな…?
最初の違和感は、政治家のスキャンダルやら政策の批判記事やらでのことで、…まあ、スキャンダルの内容とか政策とかはそんなに気になるようなものじゃないっていうか、元の時代でも似たようなのがあったなぁ〜ってくらいだったんだが、その主役と言える政治家たちが、軒並み女性だったことが気になった。
なんなら、現在の総理大臣は女性らしい。凄まじい爆乳の。
ほかにも、もっとハッキリと違和感を感じるのは、スポーツ記事である。
当然、スポーツ選手の写真やらを記事に使っているものがあるのだが、そこには凄まじい爆乳を振り乱しながら熱戦を演じる瞬間を捉えた、とても躍動感のある女性スポーツ選手の絵が使われている。
別に、女性スポーツ選手の記事が珍しいと思ったわけではない。
問題なのは、コレはプロ野球の試合に関する記事だということだ。
女流リーグとかじゃない、普通にパ・リーグの、俺でも名前を知っている野球チームに関する記事である。
女性、女性、女性。
どの野球誌面を見ても、躍動する爆乳が目に飛び込んでくる、女性プレイヤーの活躍の絵ばかりである。
さらに、他のスポーツ記事も見てみたが、どれもこれも、ほとんどが女性ばかりである。
…と、写真だけ見て判断したなら、そう思っただろう。
ちっちゃくて細っこい女性フィギュアスケーターだと思ったら、これちっちゃくで細っこい男性フィギュアスケーターだ。
ウッソだろオイ。
顔面だけなら完全に女の子なんですけど。
なんなら肩幅も線の細さも女の子にしか見えないんですけど。
でもよーーーーーーく見てみると、言われてみればチンのような膨らみがある気がする。
あと、男子卓球とか、男子バレーとか、そういうのも全部女の子っぽく見える男性ばっかり。
やっぱり俺は狂っているんじゃないか?
もしくは、男も女も関係なく、みーんな女顔に見えるという精神的な病気とか。
ダメだ、理解しようとすればするほど混乱がひどくなっていく。いったん男か女かを考えるのはやめにしよう。
ともかくだ、仮にこれが現実だったと受け入れるとして、単純に過去にタイムスリップしただけってわけではないことだけは分かった。
ほとんどはよくわからないが、ともかく色々変なのはわかる。
一歩ずつ前進しよう。そうしないと、混乱で頭が破裂しそうだ。
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保護施設での生活中。
社会復帰のための一般常識の勉強とか、施設内での軽作業を紹介された。
一般常識の勉強では、日本語の読み書きに問題はないか?というごく基本的なところから始まり、小学生レベルと思える計算を行なって、問題なければ中学生レベルの内容にレベルアップして、あとは社会常識系とか、保健体育関連とか。
社会常識や保健体育関連は半分くらい壊滅的だったが、基礎学力方面には問題ないことが判明したあとは、それならばと資格取得のための勉強をしてみるのも良いかもしれないとオススメされている。
オススメされるのは、主に事務方系…日商簿記とか、近年のIT化の流行りに応じてOffice系の一般資格とか、そういうの。
ちなみに、社会常識系が半ば壊滅していたのは、例えば歴代のアメリカ大統領とか、日本の首相とか、徳川将軍家とか、そういうのが全部女性に置き換わっていたためである。は?
いや、もはや「まあ、そうなんだろうな」とうっすら予感はしてたけど、この世界、やっぱちょっとおかしいな。
歴史の大きな流れは全く違わない。
まあ、鎌倉幕府の開かれた年が1185年じゃなくて1192年になってたりと、なかなかに時代を感じる表記はあるが、基本は俺の知ってる歴史と変わらない。
本能寺の変は起こっているし、黒船も来航しているし、第二次世界大戦も起きている。
ただ、主要人物の名前が、ことごとく女性である。
いや、たまに男性のままのやつもある。ごく稀にだけど。
それに伴い、現代の一般常識も全く異なっている。
いや、これもある意味、大枠は俺の知っているものと変わらないと言って良いんだろうけど…大雑把に言えば「男女の社会的役割が逆転している」と言って良い。細かい部分は違うので、あくまでざっくりとした認識だが。
当然ながら、紙幣に使われている偉人像も、俺の知っているものとは全く違う。
俺の持っていたお金は、深刻な偽札というより「よくできたオモチャ」としか扱われなかった理由が、なんとなくだが理解できた。
その認識は、保健体育に関する勉強を通して、より強固なものとなる。
この世界は、基本的には俺の知ってる世界と似ているが、そもそも「人間」という生き物の作りが前提として異なっていることがわかった。
これまたざっくりとした認識になるが、つまりは女性の方がガタイが大きくて肉体労働などに向いており、男性は華奢な傾向にあるため家庭内では家事や育児を担うことが多いらしい。
生物学的な男女の役割が逆転しているというわけではないので、子を孕むのも産むのも女性だが、それを育てるのは男性の役目…というのが一般常識という感じなのか。
そういう常識があるためか、子育て関連の挿絵のほとんども、基本的に「どう見ても女の子にしか見えない男性」のイラストが使われている。
…ああ、こうして学んで確信となってしまったけど、やっぱりこの顔で男なのね。この顔でチンがついてるの、トラップすぎるだろ…。
ついでに男女の構造を比較する絵図を見てハッキリしたが、やはりあの顔でしっかりとチンは存在している。
あと、女性のおっぱいと尻がデッッッッケェ。保健体育に載せちゃいけないレベルの、ボンキュッボンのドスケベボディが平然と載っている。もうほとんどエロ本だよこれ。
しかし、顔で見分けるのは困難だが、こうして見ると「おっぱいと尻がデカかったら女性、小さければ男性」って覚えておけば良さそうだな。
その他にも、特に戸籍を得てからの動き方や生活サイクルなど、今の俺に本当に必要な情報を中心に教えてもらえて、本当にありがたい。
ついでに、就籍の手続きを進めてくれている弁護士さんの紹介で、戸籍を得て健康保険に加入できたら、そのまま口座の開設まで行えるようにサポートしてくれるという、信用できる金融アドバイザーを紹介してくれるそうだ。
こんなに手厚く扱ってもらえているが、別にこの弁護士の方は施設の職員というわけではないし、一般常識を教えてくれる講師役っぽい人は別にいる。ただ、餅は餅屋というか、法的手続きは弁護士の方がそりゃあ詳しいから、ついでに色々教えてもらっている。
俺の何がそんなに気に入ったのかはよく分からないが、この爆乳女性弁護士は妙に人懐こい様子で、俺との雑談を手続きの最中やヒアリングなどの合間合間に挟んでは楽しむようなそぶりを見せ、そんな雑談も鬱陶しいと思わなくなるくらいに、ともかく気の利いたことを先回りで用意しようとしてくれる。めっちゃできる人って感じだ。
ただ、そんなエリートな感じだからこそ、自分の不甲斐なさというか…、「もう本当にあの大学に通わなくても良いし、親の期待なんかに答えなくても良い」と、邪な安堵の気持ちをうっすらと抱いていた俺の対比のように映って見えてしまい、少し気持ちがどんよりした。
まあ、基本的にはありがたい。
俺自身の気持ちの問題については、俺の胸の中にしまっておくべきものであり、今は無視しておくべきだ。
軽作業というものについては、要は内職である。
俺には戸籍がない、ゆえにまともな働き口はない。
そんな俺でも社会復帰のためのお金を稼げるようにと、保護施設が仲介役となって、仕事を用意してくれているというわけだ。
だが、まあ…病院に通って射精するだけで、月8回も通えば20万を稼げるのに、内職する意味はあるのか…?とは思ってしまう。
斡旋してもらえる仕事の内容は、ほとんどは手に職系ではなく誰でもできる軽作業であり、働き方を覚えるというよりは、本当にただお金を少額だけでも稼ぐというだけの労働になるだろう。
確かに暇ではあるが、その暇つぶしのために射精するより稼げないっぽい労働に従事するのは、正直に言えば面倒くさいという気持ちの方が強い。
それなら、もっと射精しにいく回数を増やした方がいいし、空いた時間を勉強に費やした方がいいと思う。
…ああ、ここでも勉強、勉強、勉強か…必要なことだと理解してるから頑張るけど、やっぱりちょっとだけ鬱…。
……鬱といえば、抗鬱剤とか、今後どうしようかな。そんなに強い薬でもないし、とにかく今ある分だけでとりあえずどうにかするしかないだろうけど、保険証がないとまともに買えなさそうだよなぁ。知らんけど。
ああ〜。
やっぱり気分転換も兼ねて、温泉に行きてぇなぁ〜。
***
*爆乳女医
(10日連続で射精するのンンンヤバすぎィッ!?!?やっぱりなんか違法な薬物か人体改造か何か受けてるんじゃないでしょうね…いや、検査結果に何も問題なかったから、受理していいはずっていうか、受理するしかないんだけど…)
(…いわゆる、特異体質ってやつよね、これは。なんなら、研究させてもらえるなら、それだけで良い論文とか書けちゃうんじゃない?)
(……そうね……国の検査に回すのは月1回だけにして、あとは全部私のポケットマネーから出して、医療研究用で買い取ったことにしちゃいましょう。うんうん、それなら問題ないものね。るん♫)
*爆乳弁護士
(うわッッッ、記憶喪失の無知むち無自覚ドスケベ男だッッッ!?!?他意はないけど、ちょっとだけいいところ見せちゃおうかな…他意はないけど…!!)
(ぐへへ、知り合いの銀行員にも協力してもらって、合法的に外堀埋めていって囲い込んじゃいましょうね〜♡)